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デル Alienware X14の実機レビュー
CPU | Core i7-12700H |
---|---|
GPU | RTX 3050 Ti / 3060 |
メモリ | 16GB DDR5 |
ストレージ | 512GB / 1TB SSD |
液晶サイズ | 14.0インチ |
液晶種類 | FHD 144Hz 非光沢 |
質量 | 約1.841kg |
バッテリー | 80Wh |
価格[税込] | 23万円台~ |
Alienware X14は、デルのAlienwareシリーズに新しく登場した、14型のゲーミングノートPCです。
目を引くかっこいいデザインに加えて、14型ゲーミングノートPCとしては世界最薄となる、約14.5mmしかないボディが目を引きます。質量も約1.841kgと軽めです。
エントリーハイ~ミドルクラスの性能を、気軽に持ち出すことができます。
また、144Hz液晶は、DCI-P3 100%クラスと色域も広いので、クリエイティブな用途にも使えます。
レビュー機は、当サイト購入品です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-12700H、GeForce RTX 3060 Laptop、16GBメモリ
目次
お忙しい方は、「Alienware X14の特徴」のみお読みください。
Alienware X14の特徴
世界最薄の14型ゲーミングノートPC
Alienware X14は、デルのAlienwareシリーズに新しく登場した、14型のゲーミングノートPCです。
Alienware X14は厚みが約14.5mmしかなく、下の画像からも分かるように、ゲーミングノートPCとは思えないような薄さです。14型ゲーミングノートPCとしては世界最薄(デルによる2021年12月時点での調査)で、デザイン性の高いボディが特徴となっています。
また、質量も約1.841kgと軽めです。それでいて、ボディ素材にはアルミニウム、マグネシウム合金、ステンレス製素材などが組み合わせて使用されており、堅牢性も高いです。ゲーミングノートPCを頻繁に持ち運びたい方に適しています。
ただし、持ち運びがしやすいと言っても、一般的な14型モバイルノートPCと比べると、背面が出っ張っているので、ボディの奥行きが長いです。14型モバイルノートPCがぎりぎり入るぐらいのかばんには収まらない可能性があります。あくまでも、ゲーミングノートPCとしては、薄くて、軽くて、持ち運びやすいです。
クリエイティブ作業にも使える液晶
Alienware X14は、144Hzのハイリフレッシュレート液晶を搭載しています。残像が少ないので、eスポーツなどの動きの激しいゲームでも快適にプレイできます。
液晶は、メーカー仕様でDCI-P3 100%クラスとなっており、色域も広かったです。色鮮やかな映像でゲームがプレイでき、さらに、ウェブコンテンツ用の写真・動画編集などクリエイター向けソフトを使用するのにも適しています。
クリエイターの持ち出し用ノートPCとしてもいいと思います。
ゲーム時は本体が熱くなる
Alienware X14は、薄くて、ゲーミングノートとしては小型であるため、表面温度がやや高めです。特に、パームレストの温度が高くなると、手のひらが熱く感じてきますが、本製品はパームレストの温度が高めで、不快感があります。スリムタイプのゲーミングノートPCなので、ここは仕方がないところです。
カスタマイズ性は高くない
下の内部画像を見てもわかるように、Alienware X14は、メモリはオンボード、空きM.2スロットなしとなっています。メモリの増設・換装およびストレージの増設といったカスタマイズはできません。
その他のやや気になる部分
Alienware X14は、放熱の関係もあると思いますが、キーボードが少し手前側に配置されており、パームレスト部が狭くなっています。そのため、少し手の大きめの男性の方などは、手をホームポジションに置くと、手のひらがパームレストからはみ出してしまいます。
ゲームやタイピングをするとき、手のひらがちょっと痛く感じます。
各用途の快適度
Alienware X14の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分なスペックで、快適に作業できます。ただ、前述しましたが、手が大きいとパームレストからはみ出します。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | DCI-P3 100%クラスの色域の液晶で、色鮮やかな表示が可能です。スピーカー音も比較的よく、快適に動画鑑賞ができます。 |
RAW現像 画像編集 |
◎ | インテル第12世代Core i7-12700Hを搭載し、Lightroom Classic CCを使用したRAW現像時間が短いです。液晶の色域も広めです。ただし、Adobe RGBカバー率100%まではないので、DTPにはやや色域が不足しています。 |
動画編集 | ◎ | 高性能のCPU・GPUを搭載し、動画編集や書き出しも快適に行えます。 |
ゲーム | ◎ | エントリーハイ~ミドルクラスのゲーミング性能を備えています。画質を調整すれば、多くのゲームをプレイ可能です。ただ、ゲームをしていると、パームレストに置いた手のひらがやや熱く感じます。 |
ゲームベンチマーク&フレームレート
ここでは、ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをプレイし、Afterburnerで計測したフレームレートを掲載します。
今回は、Core i7-12700H、GeForce RTX 3060 Laptopの構成で計測しています。動作モードは、高いパフォーマンスが出る「最高速」モードで計測しています。
なお、Alienware X14では、外部GPUで処理した映像を、CPU内蔵グラフィックスを経由せずに直接ディスプレイに出力する、ディスクリートモードも選択できます。ここでは、ディスクリートモード時のフレームレートも一部紹介しています。
各ゲームの平均フレームレート
いくつかのゲームの平均フレームレートを掲載します。他のグラフィックスとも比較していますが、すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。
今回、GeForce RTX 3060を搭載したモデルですが、軽め~中程度の重さのゲームであれば、高画質設定でも60 fps以上出ていましたし、画質を下げれば144 fps以上のフレームレートで144Hz液晶の性能をフルに活かしたプレイができました。重めのゲームでも、画質を調整することで60 fps以上でのプレイが可能です。
持ち運び性を重視したゲーミングノートPCとしては十分の性能で、多くのゲームを快適にプレイすることができます。
なお、グラフィックス性能がそこまで高くないためか、ディスクリートモード時でも、ほとんど平均フレームレートは伸びませんでした。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 101 fps |
高 | 64 fps | |
ウルトラ | 54 fps 【54 fps】 |
|
レイトレ:中 | 45 fps | |
レイトレ:ウルトラ | 40 fps 【42 fps】 |
カッコ【】内は、ディスクリートモードのフレームレート
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン(DX12)
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---|---|---|---|---|
解像度 | 品質 | レイトレ | DLSS | 平均fps |
1920 x 1080 |
低 | オフ | オフ | 103 fps |
高 | オフ | オフ | 84 fps | |
最大 | オフ | オフ | 52 fps 【50 fps】 |
|
オフ | 高性能 | 70 fps | ||
最大 | 高性能 | 36 fps 【43 fps】 |
重い部類のゲーム
Forza Horizon 5(DX12)
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||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 151 fps |
高 | 76 fps | |
エクストリーム | 59 fps 【59 fps】 |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
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||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 125 fps |
標準品質 | 99 fps | |
高品質 | 74 fps 【74 fps】 |
中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
|
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 47001 / 166 fps |
高 | 17666 / 96 fps | |
ウルトラ | 13165 / 83 fps 【13664 / 82 fps】 |
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
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---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920 x 1080 |
最低 | オフ | 157 fps |
中 | オフ | 109 fps | |
最高 | オフ | 95 fps 【95 fps】 |
|
クオリティ | 113 fps 【112 fps】 |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 標準(ノート) | 174 fps |
高(ノート) | 146 fps | |
最高品質 | 119 fps 【119 fps】 |
中程度の重さのゲーム
フォートナイト
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 372 fps |
高設定 | 115 fps | |
最高設定 | 91 fps 【88 fps】 |
カッコ【】内は、ディスクリートモードのフレームレート
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 214 fps |
高設定 | 119 fps 【120 fps】 |
カッコ【】内は、ディスクリートモードのフレームレート
その他のゲーム
上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
ディスプレイのチェック
Alienware X14のディスプレイのチェックです。
今回搭載されていたパネルは「SHP154D」でした。
144HzのFHD液晶です。残像が少なく、色域が広いため、色鮮やかな映像で快適にゲームができます。また、クリエイター向けソフトの使用にも適しています。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。なお、最大輝度は、当サイトの計測では381cd/m2とやや高めです。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
当サイトの測定結果は、以下のとおりで、色域は広いです。
カバー率 | |
sRGBカバー率 | 100% |
---|---|
DCI-P3カバー率 | 98.7% |
Adobe RGBカバー率 | 87.4% |
遅延
キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約42msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延は少ないです。なおこれは、液晶だけでなくキーボードなどを含めたPC全体の遅延となります。
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、1秒間に144回フレームを表示するディスプレイで、2フレーム前くらいまでしか残像がありませんでした。普通のノートPCは、1秒間に60回フレームを更新するディスプレイで2フレーム前くらいまでの残像だったので、本製品のディスプレイ残像は少なめだと思います。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
Alienware X14のキーボードとタッチパッドのチェックです。
今回搭載しているのは、日本語配列のAlienFXキーボードです。
実測で、キーピッチは、横:約18.5mm、縦:約18mmでした。キーストロークは、約1.2mmとやや浅めです。Nキーロールオーバーに対応し、矢印キーも大きめで、ゲームプレイのしやすさが考慮されたキーボードだと思います。
エンターキーの右側にもう一列、ボリュームやマイクのコントロールキーが配置されています。また、大きめの矢印キーを備えているため、右Shiftキーがエンターキーの真下ではなくなっていますし、右Shiftキーを含め幾つかのキーのサイズが少し小さくなっています。
さらに、キーボードの位置が下に下がっており、パームレスト部が狭いため、手が大きめの方だとパームレストから手がはみ出してしまいます。キーの打ちやすさ自体は普通ですが、通常のタイピングを行う場合には、上に挙げたような部分への慣れが必要だと思います。
なお、カスタマイズ可能なモデルであれば、英語キーボードを選択することもできます。
タッチパッドは普通の使い心地です。
RGBバックライトが付いており、ライティングのカラーのカスタマイズが可能です。ただし、1ゾーンなので、各キーや、ゾーンでごとに異なる色に設定することはできません。
パフォーマンスのチェック
Alienware X14のパフォーマンスのチェックです。
Alienware X14では、Alienware Command Centerを使用して動作モードを変更することができます。また、FN+F1で、動作モードを切り替えることも可能です。
ここでは、デフォルトの「バランス」、高いパフォーマンスが出る「最高速」の2つのモードで、ベンチマーク計測を行いました。
CPU
Alienware X14のCPUは、Core i7-12700Hを搭載しており、ベンチマークの結果は以下の通りです。
スリムタイプの筐体であることも関係していると思いますが、Core i7-12700Hを搭載した別機種ほどにはスコアが伸びませんでした。それでも、マルチコアではRyzen 7 6800Hと同等か、それ以上のスコアが出ていますし、シングルコアのスコアも十分高いです。
動作モードを、「最高速」モードにすると、「バランス」モード時よりも数%スコアがアップしています。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリはLPDDR5-5200で、非常に速いです。オンボードメモリなので換装はできません。
なお、RTX 3050 Ti搭載モデルは、LPDDR5-4800メモリを搭載しているようです。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません
グラフィックス
Alienware X14は、グラフィックスにGeForce RTX 3050 Ti Laptop、もしくは、GeForce RTX 3060 Laptopを搭載しています。
今回チェックしたのはGeForce RTX 3060 Laptop搭載モデルですが、メーカーの設定する最大グラフィックスパワーは75Wでした。RTX 3060 Laptopとしてはやや低めの設定値です。
3DMark Time Spyのベンチマークスコアは、以下の通りです。最大グラフィックスパワー75WのRTX 3060 Laptopとしては、順当なスコアでした。ゲーミングノートPCとしては、ミドルクラスのグラフィックス性能です。
なお、「バランス」モード、「最高速」モード、「最高速」& ディスクリートモードのいずれも、スコアに大きな差はありませんでした。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
GPU-Zで確認したGeForce RTX 3060 Laptopの情報は次の通りです。動作モードを変更しても、GPUクロック等に変化はありませんでした。
ストレージ
ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しており、読み込み速度が非常に速いです。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
microSDカードスロットを搭載しており、アクセス速度も速いです。
クリエイターソフトの処理時間
以下、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間です。
このPCは、ターボブースト期間が他のゲーミングノートよりも長いので、数十秒で終わるようなLightroomの書き出しは非常に速かったです。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
4K動画の書き出しにかかる時間は短いです。また、編集作業も快適に行えます。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※ MacBook以外(Windowsノート)は、エンコーダーに、QSV、NVIDIA、AMD等を選択
CPUのみで実行するx265エンコードですが、第11世代Core i9-11900Hよりも短い処理時間でした。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートの動作チェックです。
背面左側にある1つのUSB-Cポートは、DisplayPort、Power Deliveryに対応しており、下表のような結果となりました。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ ※3 | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ ※3 | × | × | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | ○ ※3 | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ ※3 | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | ○ ※3 | ― | ― | |
18W cheero充電器 | ○ ※3 | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | ○ ※3 | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 「小型のアダプターが検出されました」との表示が出る
背面右側に配置されているのは、2つのThunderbolt 4ポートで、DisplayPortと、電源供給に対応しています。動作チェックの結果は下表のような結果となりました。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ ※3 | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ ※3 | ○ | ○ | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | ○ ※3 | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ ※3 | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | ○ ※3 | ― | ― | |
18W cheero充電器 | ○ ※3 | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | ○ ※3 | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 「小型のアダプターが検出されました」との表示が出る
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、RGBで表示されています。
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには、「重量:1.841kg」と記載されています。当サイトで計測した質量は次の通りで、仕様値よりも少し軽かったです。外部GPUを搭載したゲーミングノートPCとしては、軽めの質量です。ACアダプターと合わせても約2.2kgほどしかなく、持ち運びがしやすいです。
質量 | |
PC本体 | 1.793kg |
ACアダプター | 409g |
バッテリー駆動時間のチェック
Alienware X14のバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は80.5Whです。これは、14インチのゲーミングノートPCとしては、非常に大きい容量となります。
当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。ハイパフォーマンスのCPUとGPUを搭載しているので、大容量バッテリーを搭載していても、駆動時間は短いです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0測定方法 | ー |
(2) PCMark 10 Modern Office | 2時間50分 |
(3) PCMark 10 Gaming | 1時間8分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラには、物理シャッターは付いていません。なお、IRカメラを搭載しているので、Windows Helloの顔認証を使用できます。
Webカメラは、標準的なHDカメラ(1280x720)です。ノートパソコンに搭載されるWebカメラとしては、一般的な性能だと思います。
スピーカー
スピーカーは、キーボード面の左右サイドに配置されています。音質はややよく、ノートPC基準で10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。
「バランス」モードでは、CPU電力は55W前後を維持し、CPU温度は80℃前後で落ち着いています。
「最高速」モードでは、CPU電力がアップし65W前後で推移し、CPU温度は90℃近い温度まで上昇します。
「最高速」にしても、パフォーマンスが著しく向上する訳でもないので、通常は「バランス」モードでいいかと思います。
- バランス
- 最高速
ゲーム時のCPU温度、GPU温度
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中のCPU温度およびGPU温度は下図の通りです。
「バランス」モードでは、CPU温度は大きく変動しますが、90℃以下で抑えられているときが多いです。GPU温度は70℃前後と心配のない温度です。
「最高速」モードの温度も、そこまで大きな差はありません。
ボディが薄型であるため、CPU温度がやや高めですが、問題ない範囲でしょう。
- バランス
- 最高速
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
バランスモードのアイドル時は比較的静かですが、FF15のような高い負荷がかかると、高めの騒音値となり、ややうるさくなります。「最高速」モードでも、騒音値は変わりませんでした。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。
スリムなボディなので、アイドル時でもキーボード面全体の温度が上がっています。ゲーム時は、パームレスト部分が熱く感じ、手のひらが不快に感じます。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
高性能なパーツを搭載しているため、一般的なノートPCよりは高い消費電力となります。
外観のチェック
Alienware X14の外観のチェックです。
Alienwareらしく、かっこいいデザインです。
ボディカラーは、ルナライト(シルバーホワイト)です。
天板には、「Alienware」のマークと、「14」をデザインした模様が配置されています。背面から見てもデザイン性の高さが際立っています。
天板を閉じた状態です。厚みは約14.5mmしかありません。14インチのゲーミングノートPCとしては、世界最薄クラスとのことです。
スリム化のためだと思いますが、側面には、ポート類は配置されていません。
インターフェイスは背面にまとめられており、USB3.2、USB-C(DisplayPort、Power Delivery対応)、Thunderbolt 4 x2(DisplayPort、電源供給に対応)、HDMI、microSDカードリーダーを備えています。
液晶が開く最大の角度はご覧の通りです。
底面です。ハニカムデザインの吸気口があります。
内部の画像です。2つの冷却ファンによる、4方向からの排気により冷却しています。
面積に対して、バッテリーの占める割合が大きいです。
ストレージには、Type 2280 M.2 SSDを搭載していました。換装はできそうです。
ACアダプターは、130Wです。丸みのあるデザインで、容量の割に小型なので持ち運びもしやすいです。
まとめ
以上が、Alienware X14のレビューです。
デルのAlienwareシリーズに、14型サイズの機種が復活しました。
Alienwareらしい、デザイン性の高いボディが目を引きます。特に、14型ゲーミングノートPCとしては世界最薄となる約14.5mmのボディは、一般的なノートPCよりも薄いです。また、約1.841kgと軽めでありつつ、ボディの堅牢性も高いため、ゲーミングノートPCを頻繁に持ち運びたい方に適した機種となっています。
最大で、第12世代Core i7-12700H + RTX 3060 Laptopの構成が可能です。今回は、RTX 3060 Laptop搭載モデルをチェックしましたが、モビリティ重視のゲーミングノートPCでありながら、ミドルクラスのゲーミング性能を備えており、画質を調整することで、多くのゲームを快適にプレイできます。
また、144Hzのハイリフレッシュレート液晶が、DCI-P3 100%クラスと色域が広いのもポイントです。ゲームだけでなく、クリエイター向けソフトの使用にも適しています。クリエイターの持ち出し用ノートPCとして使ってもよさそうです。
全体的に質の高い仕上がりですが、ゲームのような高負荷時は全体の温度が上がり、パームレストに置いた手のひらが熱く感じます。また、手が大きめの方は、パームレストから手がはみ出してしまうのもやや気になる部分ではあります。このあたりは、スリムタイプのゲーミングノートPCの宿命として、目をつぶる必要があります。
世界最薄のゲーミングノートPC
Alienware X14
特徴
- 厚み約14.5mmの世界最薄ゲーミングノートPC
- 色域広めの液晶を搭載
- 第12世代Core搭載でクリエイティブな作業も快適
こんなあなたに
- ゲーミングノートPCを頻繁に持ち運ぶ方
- クリエイターの持ち出し用ノートPCとして
- 価格22万円台[税込]~
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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