※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
Core Ultra 200H搭載のASUS Zenbook 14 UX3405CAの実機レビュー

CPU | Core Ultra 5 225H Core Ultra 7 255H Core Ultra 9 285H |
---|---|
メモリ | 16GB / 32GB |
ストレージ | 512GB / 1TB SSD |
画面サイズ | 14型 16:10 |
画面種類 | 1920x1200 OLED 2880x1800 OLED |
質量 | 約1.28kg |
バッテリー | 75Wh |
価格[税込] | 14万円台~ |
ASUS Zenbook 14 UX3405CAは、最新のCore Ultra 200Hを搭載した、高性能ノートPCです。
今回初めてCore Ultra 255Hを使ってみましたが、マルチコア性能、シングルコア性能の両方が高く、内蔵GPU性能も高く、非常に優れたCPUだと思いました。
また、比較的軽く、バッテリー駆動時間も長いので、モバイルノートPCとしても使いやすいです。
有機ELディスプレイを採用することで、画像なども綺麗です。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。一部部材は量産品と違う可能性があります。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core Ultra 7 255H、32GBメモリ、512GB SSD
目次
お忙しい方は、「Zenbook 14 UX3405CAの特徴」のみお読みください。
Zenbook 14 UX3405CAの特徴
とても高い性能の新CPUを搭載
Zenbook 14 UX3405CAは、最新のArrow Lake世代のインテル Core Ultra 200HのCPUをいち早く搭載したノートPCです。今回のレビュー機では、Core Ultra 7 255Hを搭載しています。
Lunar LakeのCore Ultra 7 258Vはマルチコア性能がそこまで高くなく、Meteor LakeのCore Ultra 155Hはシングルコアがそこまで高くありませんでした。一方、今回搭載しているArrow LakeのCore Ultra 7 255Hは、マルチコアおよびシングルコアのどちらの性能も高く、どんな用途でも使いやすいCPUになっています。

グラフィックス性能も高い
Core Ultra 7 255Hは、内蔵グラフィックス性能も高いです。ベンチマークスコアを見ると、Core Ultra 7 258Vほどではありませんでしたが、Core Ultra 155Hよりは高いスコアでした。原神などの軽いゲームであれば、問題なくプレイできる性能です。

比較的軽く、長めのバッテリー駆動時間
Zenbook 14 UX3405CAは、約1.28kgと比較的軽いです。また、バッテリー駆動時間も、Core Ultra 7 258V搭載PCほどではありませんでしたが、結構長めでした。多少負荷をかけたときのバッテリー苦駆動時間が、8時間くらいもありました(当サイト計測)。外出先へよくノートPCを持っていく方にもおすすめです。

有機ELディスプレイを搭載
有機ELのディスプレイを搭載している点も特徴です。
色域がDCI-P3カバー率100%と広く、が色鮮やかに表示できます。画像を表示してみましたが、とても色鮮やかで綺麗でした。撮影した写真や動画を綺麗に見たい方に適しています。CPUおよび内蔵GPU性能も高いので、画像編集などの用途にも適しています。
また、タッチパネルにも対応しており、直感的に操作することができます。


ただし、今回、1920x1200ドットの解像度でしたが、この解像度でペンタイル配列の有機ELだと、文字がやや見にくく感じます。下の写真では伝わりにくいと思いますが、白い文字なのに赤などの色が混じって見え、輪郭もザラつきがあります。気にならない人も多いと思いますが、私はやや気になります。
ただ、2880x1800ドットの解像度のディスプレイであれば、これらはそれほど気にならなくなります。個人的には、2880x1800ドットのディスプレイのほうがおすすめです。

各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
○ | 前述の通り、1920x1200ドットの解像度の場合、文字が見にくく感じます。2880x1800ドットのディスプレイであれば割と大丈夫です。スペック面は十分です。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | 綺麗な映像で動画を視聴することができます。スピーカー音もまずまずです。 |
RAW現像 画像編集 |
◎ | ディスプレイの色域が広く、CPU性能も高めなので、画像編集用途にも適していると思います。 |
動画編集 | △~○ | CPU内蔵のグラフィックス性能が高いので、FHD動画の簡易的な動画編集ならできます。ただ、本格的に動画編集をするなら、外部グラフィックスを搭載したPCがおすすめです。 |
ゲーム | △~○ | 原神クラスの軽いゲームならできます。ただし、モンハンワイルズなどの軽くないゲームをするなら、ゲーミングノートPCがおすすめです。 |
ディスプレイのチェック
Zenbook 14 UX3405CAのディスプレイは、前述の通りです。
詳細は、以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域・輝度
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
色域は広いです。当サイトの計測ではDCI-P3カバー率は100%でした。最大輝度は、当サイトの計測では348cd/m2とやや高めです。

ガンマ補正曲線を確認すると、どの色も揃っており、自然な発色であることが分かります。

視野角は広いです。

光沢液晶であるため、画面への映り込みがあります。また、タッチパネル対応ということで、背景が白いとき、タッチパネルの電極線がややギラついて見えます。

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)もあります。

※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測
キーボードおよびタッチパッドのチェック
Zenbook 14 UX3405CAのキーボードは、普通の打ちやすさです。
キーピッチは十分あり、キーストロークは実測で約1.5mmです。キートップはやや湾曲して指の収まりがいいです。小さいキーは少ないですが、「\」だけ極端に小さいのが残念です。

※画像をクリックすると拡大できます

キーボードバックライトも搭載しています。

パフォーマンスのチェック
Zenbook 14 UX3405CAのパフォーマンスは高いです。
今回は、デフォルトの「スタンダードモード」と、高い性能が出る「フルスピードモード」でベンチマークを計測します。

CPU
今回、Core Ultra 7 255Hを搭載しており、前述の通り、マルチコア性能もシングルコア性能も高いです。

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
~ CPU性能の評価 ~

なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリは、LPDDR5X-7467を搭載しており、メモリのベンチマークスコアは高めです。ただし、Core Ultra 7 258Vに統合されているLPDDR5X-8533よりは低いスコアです。
~ メモリ性能の評価 ~

グラフィックス
グラフィックスは、Intel Arc 140Tを内蔵しており、内蔵グラフィックスとしては高い性能です。
~ グラフィックス性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
NPU
NPU性能は最大 13 TOPSとそれほど高くありません。NPUはおまけ程度だと思って下さい。
~ NPU性能の評価 ~
ストレージ
ストレージは高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
その他のベンチマーク
下のリンク先に、このPCで計測した他のベンチマークスコアを掲載しています。FF14、モンハンワイルズ、原神などのフレームレート、Adobeソフトの処理時間なども掲載しています。
質量のチェック
Zenbook 14 UX3405CAの質量のチェックです。
当サイトで計測した質量は下の通りで、比較的軽いです。
質量 | |
PC本体 | 1.290kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 214g |
バッテリー駆動時間のチェック
Zenbook 14 UX3405CAのバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は75Whでした。大きい容量です。

バッテリー駆動時間はやや長めです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA3.0(アイドル時) | 約16.4時間 |
(2) JEITA3.0(動画再生時) | 約8.5時間 |
(3) 動画編集ソフトでプレビュー再生 | 8時間57分 |
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生させたとき。画面輝度は約120cd/m2
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。なお、今回テストしたCore Ultra 7 255Hのプロセッサー・ベース・パワー(PBP)は28Wです。
「スタンダードモード」の場合、CPU電力は段階的に下がりますが、最終的には20W前後と低めに推移しています。CPU温度は70℃と安心して使える温度です。
「フルスピードモード」にすると、落ち着いた時のCPU電力は28Wで、PBPの数値と同じでした。CPU温度も問題ありません。
- スタンダードモード時
- フルスピードモード時


静音性のチェック
Zenbook 14 UX3405CAの動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時でも騒音値が聞こえ、他の状態でもやや高めの騒音値です。
アイドル時 | 低負荷時 [YouTube再生] |
中負荷時 [動画編集] |
高負荷時 [エンコード] |
約28dB | 約33dB | 約42dB | 約47dB |
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
アイドル時:アイドル時
低負荷時:1080pのYouTube動画再生時
中負荷時:Premiere Proで、編集中の1080pの動画をプレビュー再生した時
高負荷時:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコード(x265)した時
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手のひらを置くパームレストの温度変化は重要です。
表面温度は問題ありません。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
やや低めの消費電力ですが、エンコード時はやや高めです。
アイドル時 | 低負荷時 [YouTube再生] |
中負荷時 [動画編集] |
高負荷時 [エンコード] |
7W | 12W | 22W | 42W |
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
Zenbook 14 UX3405CAの外観のチェックです。
フォギーシルバーというカラーで、指紋などが目立たないので実用的です。

天板には、ASUSのロゴマークの「A」が大きく入っており、かっこいいです。

ボディは比較的薄いです。


スピーカーの音質はやや良いと思います。ノートPC基準で、10点満点で採点すると6点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

約207万画素のカメラを搭載し、映りも良かったです。IRカメラも付いており、顔認証によるログインが可能です。


※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影
インターフェースはご覧の通りです。USB-CはThunderbolt4に対応しています。HDMIは、4K/60Hz/RGBでの出力が出来ていました。
気になるのが、充電にも使用するThunderbolt4ポートの位置です。右側面のやや中央寄りに配置されているので、ケーブルを接続すると、マウスを操作するときにやや邪魔になります。


ヒンジは約180度開きます。

底面の吸気口はイコライザーみたいでかっこいいです。

内部はご覧の通りです。冷却ファンは1つで、ヒートパイプも1本です。2方向から排気はしてますが、そこまで高い冷却性能ではありません。なお、貸出機ですので、内部は量産品とは異なる可能性があります。

ACアダプターは65Wで、サイズは小さいです。


まとめ
以上が、Zenbook 14 UX3405CAのレビューでした。
最新のCore Ultra 200Hシリーズを搭載している点が大きな特徴で、マルチコア性能、シングルコア性能が共に高く、さらに内蔵グラフィックス性能も高いです。一般的な作業はもちろん、画像編集や、軽い動画編集もこなせるスペックです。
さらに、約1.28kgと軽く、バッテリー駆動時間も長いので、持ち運びにも便利です。外出先で、画像編集などをするような方にもいいと思います。
ディスプレイには、有機ELを採用し、色域が広いので、色鮮やかな表示が可能ですし、画像編集などの用途にも適しています。ただし、今回、解像度が1920x1200とそれほど高くないのに、ペンタイル配列の有機ELを採用していることに加え、タッチパネルに対応しているせいで電極線がやや目立ち、個人的には文字が見にくく感じました。資料作成などがメインの方には、あまり適さないかなと思います。2880x1800のディスプレイのモデルであれば、そこまで見にくくもないと思われます。
ただ、充電ポート(Thunderbolt4)は、左側面または右側面の奥側にあると良かったです。
Core Ultra 200H搭載の高性能ノートPC
Zenbook 14 UX3405CA

特徴
- インテル Core Ultra 200Hシリーズを搭載
- 比較的軽くてロングバッテリー
- 1920x1200ドットの有機EL
こんなあなたに
- 画像や映像をよく見る方
- 外出先で画像編集などを行いたい方
- 価格14万円台~

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ