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レノボ ThinkBook 13x Gen 4の実機レビュー

CPU | Core Ultra 5 125H Core Ultra 9 185H |
---|---|
メモリ | 16GB / 32GB |
ストレージ | 512GB / 1TB SSD |
液晶サイズ | 13.5型 3:2 |
液晶種類 | 2880x1920 非光沢 2880x1920 タッチ 光沢 |
質量 | 約1.17kg~ |
バッテリー | 74Wh |
価格[税込] | 15万円台~ |
ThinkBook 13x Gen 4は、アルミ素材を採用し、側面が輝いており、ボディに高級感があるモバイルノートPCです。
CPUには、インテルの「Core Ultra」を採用。最大で「Core Ultra 9 185H」を搭載しています。
ディスプレイは、3:2の画面比、2.8Kの高解像度で、色域も広めなので、作業がしやすいですし、外出先でのRAW現像や、動画編集にも適しています。
ただし、ポート類はUSB4とヘッドホン端子のみです。
レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core Ultra 5 125H、16GBメモリ、512GB SSD、2880x1920 非光沢液晶
セール情報
以下のページで、レノボのパソコンのセールを実施中です。
目次
お忙しい方は、「ThinkBook 13x Gen 4 の特徴」のみお読みください。
ThinkBook 13x Gen 4の特徴
高級感のあるボディ
ThinkBook 13x Gen 4は、他のThinkBookシリーズと比べて、ボディの質感が非常に良いです。
ボディにはアルミ素材を採用し剛性が高く、ボディの側面は光沢のある仕上がりで、エッジ部分はカット加工されており、高級感があります。


また、ボディは約12.9mmと非常に薄くスタイリッシュです。

ベゼル(液晶の周りのフレーム)は、4辺すべてが細く、画面占有率が約97%と非常に高くなっており、とてもモダンなデザインです。

画面比3:2の2.8K液晶を搭載
画面比「3:2」の2.8K(2880x1920)液晶を搭載している点も特徴的です。
画面比3:2のディスプレイを搭載する機種は少なく、例えば、マイクロソフトのSurfaceシリーズや、パナソニックのレッツノートシリーズなど、ごく一部の製品に限られています。
最近流行りの画面比16:10の液晶よりも、さらに縦方向の比率が高いため、ウェブ閲覧や、Officeソフトでの作業などがしやすいです。
2.8Kと解像度が高いので、マルチウィンドウで効率よく作業を行うことができると思います。ただ、100%スケール表示ではさすがに文字が小さいかと思うので、ディスプレイ設定の「拡大/縮小」などで、やや拡大して使うと良いでしょう。

また、100%sRGBクラスと、色域が広めなので、色鮮やかな表示が可能です。
高精細で、美しい表示で画像や動画を見ることができますし、高めの性能を生かして、外出先での画像編集、RAW現像、FHD動画の編集といった、ライトなクリエイティブワークにも使用することができます。
なお、液晶面の四隅は、下図のようにラウンドコーナーになっています。最近のスマホやタブレットのような感じです。

Core Ultraプロセッサー搭載
ThinkBook 13x Gen 4は、インテル最新の「Core Ultra」プロセッサーを搭載しています。しかも、「Core Ultra H」シリーズの最上位に位置する「Core Ultra 9 185H」を搭載するモデルも選択することができます。
今回は、「Core Ultra 5 125H」を搭載する下位モデルをチェックしましたが、CINEBENCH R23のマルチコアのスコアは、Core i7-1360Pや、Ryzen 7 7735Uの代表的なスコアを軽く超えており、モバイルノートPCとしては高い処理性能を備えています。
さらに、メモリ帯域が広いため、内蔵グラフィックスの性能も高いです。3DMark Night Raidのグラフィックススコアは以下のとおりです。CPU内蔵グラフィックスとしては、当サイトで計測したものの中で現状トップクラスの数値で、GeForce MX550を超えるスコアが出ていました。
今回チェックした「Core Ultra 5 125H」はPBP:28WのCPUですが、PBP:45Wで、グラフィックスのコア数も増える「Core Ultra 9 185H」であれば、さらに高い処理性能、グラフィックス性能が期待できます。
約1.17kgの軽量ボディ
ThinkBook 13x Gen 4は、約1.17kgです。1kgを切るような重さではありませんが、十分軽く持ち運びやすいです。

長めのバッテリー駆動が可能
ThinkBook 13x Gen 4は、質量が軽めのモバイルノートPCですが、74Whと大容量のバッテリーを搭載しています。13インチクラスのノートPCでは、50Wh前後ぐらいが普通の容量なので、かなり大きい容量のバッテリーを搭載していることになります。
また、「Core Ultra」シリーズでは、LP Eコアを採用することで、低負荷時の省電力性能が向上しています。そのため、消費電力が高めの高解像度ディスプレイを搭載しているにも関わらず、バッテリー駆動時間は長めです。バッテリー駆動時間の詳細は「バッテリー駆動時間のチェック」をご覧ください。

「Copilot」キー搭載
ThinkBook 13x Gen 4は、Windowsの標準キーボードに新しく追加された「Copilot」キーを搭載しています。これまで右「Ctrl」キーだったものが、「Copilot」キーに置き換えられた形です。簡単に、「Copilot in Windows」を呼び出すことができます。
NPU搭載によりAI性能がアップしたプロセッサーを備えていることもあり、AI機能を活用する環境が整っています。

ポート類はUSB4(Thunderbolt 4対応)のみ
ThinkBook 13x Gen 4のポート類は、USB4(Thunderbolt 4対応)x3と限定的です。3ポートあるので、USB Type-C形状のものであれば複数つなぐことができますが、フルサイズのUSBや、HDMI接続を使いたい場合や、SDカードからの画像・動画の取り込みを行う場合などは、別途USB-Cタイプのドックやアダプターなどが必要になります。
スリムで、スタイリッシュなボディの代償だと思うのですが、利便性という点では少し残念な部分です。

「Core Ultra Hシリーズ」搭載モバイルノートPCとの比較
ThinkBook 13x Gen 4と比較されることが多そうな機種として、「Core Ultra Hシリーズ」を搭載した13.3型モバイルノートPCである、デルのInspiron 13 (5330)があります。ここでは、この2機種の簡単な比較を行います。
Inspiron 13 (5330)は、フルサイズのUSBポートや、HDMI出力ポートがあり、周辺機器との接続がしやすいです。また、「ライトピンク」のボディカラーも選ぶことができます。13万円台(税込)から購入することができるので、一般ユーザー向きの「Core Ultra H」搭載モバイルノートPCだと思います。
ThinkBook 13x Gen 4は、最大のCPU、最大メモリ容量、液晶の解像度、バッテリー容量で、Inspiron 13 (5330)を上回っています。また、同じCore Ultra 5 125H搭載モデルでも、ベンチマークテストでは、本機器の方が、処理性能、グラフィックス性能ともに高めのスコアが出ていました。しかも、少し軽いです。インターフェイスの種類の少なさが問題にならないのであれば、パフォーマンス重視の方に適した機種だと思います。
[本機器] ThinkBook 13x Gen 4 |
デル Inspiron 13 (5330) | |
CPU | Core Ultra 5 125H Core Ultra 9 185H |
Core Ultra 5 125H Core Ultra 7 155H |
メモリ | 16GB / 32GB (LPDDR5x-8400) |
16GB (LPDDR5x-6400) |
SSD | 512GB / 1TB SSD | |
液晶 | 13.5型 3:2 2880x1920 |
13.3型 16:10 2560x1600 |
USB-A | ー | USB3.2 Gen1 |
USB-C | USB4 (Thunderbolt 4対応)x3 | Thunderbolt 4 x2 |
その他 インターフェース |
ー | HDMI 1.4 |
バッテリー | 74Wh | 64Wh |
質量 | 約1.17kg~ | 約1.24kg~ |
価格[税込] | 15万円台~ | 13万円台~ |
概要動画
概要を説明した動画も作成しています。こちらもご覧ください。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 高い処理性能を備えています。画面比3:2の2.8K液晶を搭載しているので、外でも快適に作業を行うことができます。 |
---|---|---|
オンライン会議 | ○ | マイク、FHDカメラ、スピーカーを搭載しており、オンライン会議を普通に行うことができます。 |
動画鑑賞 | ◎ | 液晶は、100%sRGBと色域が広めで、色鮮やかな映像を楽しめます。サウンドもやや良いです。ただし、画面比3:2なので、映画など画面比16:9の動画を見る場合は上下に黒帯部分が表れて、表示面積が少し狭くなります。 |
RAW現像 画像編集 |
◎ | パフォーマンス、液晶ともに、RAW現像や画像編集用途に適しています。 |
動画編集 | △~○ | CPU内蔵グラフィックスとしては高い性能を備えており、複雑な処理をするのでなければ、FHD動画編集をある程度快適に行うことができます。ただし、4K動画などの本格的な編集を行うのであれば、GeForce RTXシリーズの外部グラフィックスを搭載したPCのほうがおすすめです。 |
ゲーム | △~○ | 軽めのゲームであれば、画質を落とすことでプレイが可能なものがあります。ただし、ゲームメインがメインであれば、「ゲーミングノートPC」で紹介しているPCがおすすめです。 |
ディスプレイのチェック
ThinkBook 13x Gen 4では、以下のような2種類のディスプレイを選択することができます。
ThinkBook 13x Gen 4で選択できるディスプレイ
(1) 2.8K (2880x1920), IPS, 非光沢, 500nit, 120Hz, 100% sRGB
(2) 2.8K (2880x1920), IPS, タッチ, 光沢, 500nit, 120Hz, 100% sRGB
画面比3:2、2880x1920ドットのディスプレイを搭載しています。作業がしやすいだけでなく、高精細で、色域も広めなので、写真や動画を色鮮やかな表示で見ることができます。
(1)と、(2)の違いは、タッチ対応の有無と、光沢/非光沢となります。非光沢液晶の方が映り込みが抑えられており、作業がしやすいです。タッチによる操作と、艶感のある表示が良ければ(2)がいいでしょう。
今回は、(1)のディスプレイを搭載したモデルをチェックしています。フリッカーの発生もなく、見やすいディスプレイでした。
- 色域・輝度
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
広めの色域です。当サイトの計測ではsRGBカバー率は99.2%でした。最大輝度は、当サイトの計測では530cd/m2と高いです。

ガンマ補正曲線を確認すると、各色1:1の直線になっており、自然な発色であることが分かります。

視野角は広いです。

非光沢液晶であるため、画面への映り込みが低減されており、作業がしやすいです。ギラつきもほとんど感じません。

フリッカー(ちらつき)はありませんでした。

※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測
キーボードおよびタッチパッドのチェック
ThinkBook 13x Gen 4のキーボードは、ボディの端ギリギリまで配置されています。
実測値で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18mm、キーストロークは約1.1mmでした。
キーストロークは浅いものの、サイズが小さいキーがなく、「半角/全角」キー、「Backspadce」キー、「Enter」キーなども押しやすいサイズです。13インチクラスのノートPCですが、普通にタイピングすることができるキーボードだと思います。なお、右「Ctrl」キーが、「Copilot」キーに置き換えられている部分にも新機種らしさを感じます。
タッチパッドの使いやすさも普通です。

※画像をクリックすると拡大できます

キーボードバックライトも搭載しています。

パフォーマンスのチェック
ThinkBook 13x Gen 4のパフォーマンスをチェックします。
本機器は、「Lenovo Vantage」の「電源およびパフォーマンス」で動作モードを変更することができます。今回は、デフォルトの「インテリジェント・クーリング」と、高いパフォーマンスが出る「エクストリーム・パフォーマンス」で計測した、各種ベンチマークの結果を掲載します。

CPU
ThinkBook 13x Gen 4は、インテル最新の「Core Ultra Hシリーズ」プロセッサーを搭載しています。Core Ultra 5 125H(PBP:28W)、または、Core Ultra 9 185H(PBP:45W)を選択することができます。
今回は、Core Ultra 5 125Hを搭載しており、ベンチマークの結果は以下の通りでした。
マルチコア、シングルコアともに、Core i7-1370Pや、Ryzen 7 7735Uの代表的な数値を超えるスコアが出ており、モバイルノートPCとしては高い処理性能を備えていることが分かります。
なお、動作モードを「エクストリーム・パフォーマンス」にすると、マルチコアのスコアが大きくアップしています。通常は、「インテリジェント・クーリング」で十分だと思いますが、負荷が高めの作業を行う場合は、「エクストリーム・パフォーマンス」モードに切り替えることで、処理にかかる時間を短縮することができると思います。
~ CPU性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

メモリ
一部の仕様表では、LPDDR5X-7467となっていましたが、搭載されていたメモリはLPDDR5X-8400でした。SiSoftware Sandra 2020でメモリの帯域を計測しようとしましたが、正常に計測できなかったので割愛しますが、メモリ帯域は非常に広いはずです。また、オンボードなので、メモリの増設・換装はできません。


グラフィックス
ThinkBook 13x Gen 4のグラフィックスは、「Core Ultra」プロセッサーの内蔵グラフィックスで、Intel Arc GPUとなります。3DMark Night Raidのベンチマークの結果は以下の通りです。
メモリの帯域幅が広いため、Core Ultra 7 155Hを搭載した別機種で測定したスコアよりも高い数値が出ていました。CPU内蔵グラフィックスとしては高い性能を備えています。
なお、「エクストリーム・パフォーマンス」モードの方が高いスコアが出ていたので、ライトな動画編集や、ゲームなどを行う場合は、「エクストリーム・パフォーマンス」モードにするといいと思います。
~ グラフィックス性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しており、高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
SDカードスロットは非搭載です。
クリエイターソフトの処理時間
ThinkBook 13x Gen 4で計測した各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。ここでは、「エクストリーム・パフォーマンス」モードで計測しました。

モバイルノートPCとしては、RAW現像の速度は比較的速いです。現像処理自体もストレスなくできるので、外出先でRAW現像を行うのに適しています。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

GeForce MX550の外部GPUを搭載した機種と比べると遅いです。ただ、PhotoshopがNPUに対応すれば、かなり速くなるのではないかと思います。
また、こういった特殊な処理でなければ、十分快適に作業が行えます。
Core Ultra 5 125H | Core i7-12650H GeForce MX550 |
|
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) | 約3秒 | 約2秒 |
ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2)) | 約5分20秒 | 約1分58秒 |
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) | 約3分51秒 | 約2分7秒 |

FHD/30p動画の書き出し速度は速いです。FHD動画のカット編集や、テロップの挿入といった普通の作業であれば、問題なく行えます。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ゲームベンチマーク&フレームレート
以下、比較的軽めのゲームを選んで、どのくらいフレームレートが出るのかチェックしました。
CPU内蔵グラフィックスでゲームをする場合、数分経つとフレームレートが大きく落ちるケースがあります。そのため、10分くらい普通にゲームをしたり、ベンチマークソフトを回したりした後、実際にフレームレートを計測しています。
ファイナルファンタジー 14 暁月の終焉
「ファイナルファンタジー 14 暁月の終焉」のベンチマークのスコアを掲載します。FHD解像度・標準品質なら83 fps出ており、問題なくプレイすることができました。ただし、2880x1920のフルスクリーンで実行すると、物足りないフレームレートでした。
![]() ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 標準品質 | 83 fps / 12014 |
高品質 | 63 fps / 9194 | |
2880x1920 | 標準品質 | 39 fps / 5839 |
PSO2 ニュージェネシス
PSO2 ニュージェネシスは、FHD解像度・「最低」のグラフィック品質であれば、95 fpsと十分なフレームレートが出ていました。ただし、2880x1920だと60 fpsを切ります。
![]() PSO2 ニュージェネシス
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 最低 | 95 fps / 15927 |
中 | 57 fps / 5818 | |
2880x1920 | 最低 | 52 fps / 4811 |
原神
原神は、2880x1920解像度でも、最低設定であれば十分なフレームレートが出ていました。
![]() 原神
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---|---|---|
解像度 | グラフィック品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最低 | 60 fps(最大) |
中 | 56 fps | |
高 | 45 fps | |
2880x1920 | 最低 | 60 fps(最大) |
中 | 32 fps |
ARK: Survival Evolved
ARK: Survival Evolvedは、FHD解像度・低設定であれば、十分ゲームを楽しめます。2880x1920解像度・低設定でも、できないことはないと思います。
![]() ARK: Survival Evolved
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 90 fps |
中設定 | 55 fps | |
2880x1920 | 低設定 | 59 fps |
VALORANT
VALORANTについては、低設定であれば、2880x1920解像度でも高い平均フレームレートが出ていました。
![]() VALORANT
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 178 fps |
2880x1920 | 低設定 | 159 fps |
Apex
Apexは、FHD解像度・低設定で60 fpsちょっとでした。FPSゲームをする場合は、もう少し性能の高いゲーミングノートPCの方がいいと思います。
![]() Apex Legends(DX11)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低設定 | 65 fps |
2880x1920 | 低設定 | 37 fps |
フォートナイト
フォートナイトについては、レンダリングモードを「パフォーマンス - 低グラフィック忠実度」にして計測しました。バトルロワイヤル ソロで、数分間プレイしてみたところ、FHD解像度であれば平均フレームレートが103 fpsとそこそこ出ていましたが、視点を大きく動かすとフレームレートが大きく落ちてカクつくことがあり、快適ではありません。フォートナイトをするなら、もう少しスペックの高いPCがいいでしょう。
![]() フォートナイト [チャプター5 シーズン1]
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---|---|---|
解像度 | その他設定 | 平均fps |
1920x1080 | 3D解像度:100% メッシュ:高 描画距離:最高 |
103 fps |
2880x1920 | 67 fps |
ドラゴンクエストX
ドラゴンクエストXについては、高いスコアでした。こちらは問題なくできるでしょう。
![]() ドラゴンクエストX
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | スコア |
1920x1080 | 最高品質 | 17427 / 169 fps |
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
ThinkBook 13x Gen 4では、USB4(Thunderbolt 4対応)ポートを3つ搭載しています。
動作チェックの結果は、下表の通りで、今回試した全ての機器を使用することができました。
PD充電器での給電では、45W出力のものでも充電することができていました。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | ○ | ○ | |
PD充電器 ※1 |
140W アドテック PD3.1充電器 | ○ | ― | ― |
100W Anker PowerPort III | ○ | ― | ― | |
65W Lenovo GaN充電器 | ○ | ― | ― | |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | ○ | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 低速ケーブルであるとの警告が表示されるものの充電は可能
HDMIの動作チェック
HDMIポートは搭載していません。
質量のチェック
ThinkBook 13x Gen 4の質量は、仕様値で「約1.17kg~」となっています。
実測値は下表の通りで、仕様値とほぼ同じでした。ACアダプターも軽く、本体と合わせても1.335kgしかありませんので、持ち運びがしやすいです。
質量 | |
PC本体 | 1.157kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 178g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は、74Whです。13インチクラスのモバイルノートPCでは、50Whぐらいの容量が多いので、74Whというのはかなり大きい容量です。

当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は下表の通りです。高めの性能のCPUと、高精細な液晶ディスプレイを搭載していますが、バッテリー容量が大きいこともあり、バッテリー駆動時間は長めです。少し負荷のかかる作業を連続して行っても、(4)ぐらいの時間バッテリーで使用することができます。他のモバイルノートPCと比べても、バッテリー駆動時間は長めです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA3.0(アイドル時) | 約32.9時間 |
(2) JEITA3.0(動画再生時) | 約12.1時間 |
(3) 動画再生時 | 18時間50分 |
(4) CPU20%、iGPU10%の負荷 | 6時間33分 |
(1)、(2) メーカー公表値
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラには、「FHD 1080p + IRハイブリッドカメラ」を搭載しています。ノートPCのWebカメラとしては解像度が高いです。比較的自然な色味の画像でした。オンラインミーティングなどにも普通に使用することができます。
なお、電子式プライバシーシャッターが搭載されており、側面のスイッチでカメラをオン/オフすることができます。



※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影
スピーカー
スピーカーは、底面の左右に配置されています。音質はややよく、ノートPC基準で10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
「インテリジェント・クーリング」モードでは、CPU電力は28W前後で動作しています。今回チェックしている「Core Ultra 5 125H」は、PBP(プロセッサーベース電力):28Wのプロセッサーなので、ほぼPBP通りのCPU電力で動作していることになります。CPU温度は60℃台に収まっており、低めの温度です。
「エクストリーム・パフォーマンス」モードでは、CPU電力が上がり、35~40Wぐらいの間を変動しながら推移しています。CPU電力が上がるため、CPU温度も上がりますが、80℃前後に抑えられているので、こちらも問題ない温度だと思います。
CPU性能を引き出しつつ、心配なく使用することができる温度に保たれていました。
- インテリジェント・クーリング時
- エクストリーム・パフォーマンス時




静音性のチェック
ThinkBook 13x Gen 4の動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。エンコードのような高い負荷がかかる場合でも、他のノートPCと比べて低めの動作音だと思います。

部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Premiere Proでプレビュー再生(320pの低画質動画)
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手のひらを置くパームレストの温度変化は重要です。
アイドル時や低負荷時のときは、低めの表面温度です。高負荷時には、キーボード部の中央付近の温度が少し上がりますが、熱く感じるほどではありませんし、パームレスト部分の温度も低いままなので、不快感なく使うことができます。
底面の温度もそれほど高くはならないので、ひざ置きでも使いやすいと思います。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
消費電力は低めです。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
ThinkBook 13x Gen 4の外観をチェックします。
画面占有率が約97%と高く、ベゼルレスといってもいいほどです。エッジtoエッジのキーボードも相まって、最新のノートPCらしいイメージです。アルミニウム素材のボディで、質感もいいです。
ボディカラーは、ルナ―グレーです。

天板は、ThinkBookシリーズらしい、ツートンカラーです。「ThinkBook」の文字も入っています。

本体の高さは、約12.9mmと非常にスリムです。


液晶面のWebカメラの部分が出っ張ったデザインです。裏から見ると、下図のようになっており、指がかかるので、液晶面を開きやすいです。なお、本体側を支えなくても、片手で液晶を開くことができます。


側面のインターフェースは、USB4(Thunderbolt 4対応)x3のみです。フルサイズのUSBや、HDMI出力を使いたい方は、USB-Cタイプのドックなどを用意する必要があります。


液晶面の開く角度です。フラットにはなりません。

指紋センサー付きの電源ボタンが側面に配置されています。

背面の排気口です。ほとんど見えないようになっており、スタイリッシュなデザインを邪魔しません。

底面です。

底面カバーを開けたところです。バッテリーが底面カバー側についています。

内部はこのようになっています。冷却ファンが2つ搭載されています。

ストレージには、Type 2242のM.2 SSDが搭載されていました。空きのM.2スロットはありません。また、メモリはオンボードです。

標準のACアダプターは65Wです。コンパクトなタイプで、ケーブルもかさばらないので、一緒に持ち運びやすいです。


まとめ
以上が、ThinkBook 13x Gen 4のレビューです。
アルミ素材を採用し剛性が高く、4辺狭額縁の近代的なデザインで、高級感のあるモバイルノートPCです。
プロセッサーには「Core Ultra」シリーズを搭載。最大で「Core Ultra 9 185H」を搭載することができます。今回は、下位の「Core Ultra 5 125H」を搭載したモデルをチェックしましたが、それでも、既存の一般的なノートPCよりも高い処理性能を備えていました。メモリ帯域が広いため、CPU内蔵グラフィックスとしてはとても高い性能を備えているのもポイントです。
画面比3:2の2.8K(2880x1920)液晶も大きな特徴となっています。一般的なノートPCのディスプレイよりも縦方向の比率が高いので、ウェブ閲覧や、Officeソフトでの作業がしやすいです。また、100%sRGBクラスと色域も広めなので、画像や映像を美しい表示で見ることができます。画像・動画のライトな編集作業などにも適した液晶です。
軽めのボディですが、74Whの大容量バッテリーを搭載しているので、消費電力が高くなる高解像度ディスプレイを搭載しながらも、長めのバッテリー駆動時間です。外出先でも、バッテリー残量をあまり気にすることなく、作業を行うことができると思います。
ただし、ポート類の種類はUSB4(Thunderbolt 4対応)のみです。用途や使い方によっては、この辺りが気にならないかチェックしておくことをおすすめします。

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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