※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
ASUS TUF Gaming A16 Advantage Editionの実機レビュー
CPU | Ryzen 7 7435HS |
---|---|
GPU | AMD Radeon RX 7600S AMD Radeon RX 7700S |
メモリ | 16GB / 32GB(最大) |
ストレージ | 1TB PCIe Gen4 SSD |
液晶サイズ | 16.0型 |
液晶種類 | 1920x1200 165Hz 非光沢 |
質量 | 約2.2kg |
バッテリー | 90Wh |
価格[税込] | 14万円台~ |
ASUS TUF Gaming A16 Advantage Editionは、AMD製のCPU・GPUを搭載した、コスパの高いゲーミングノートPCです。
ディスプレイは、sRGB 100%クラスの色域で、写真・動画の編集のようなクリエイティブな作業にも使いやすいです。
メモリや、ストレージの交換や増設ができるのもポイントです。
GeForce RTXシリーズにこだわりがなければ、ゲーム兼仕事用としても使いやすいです。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。一部部材は量産品と違う可能性があります。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成(FA617NTR-R74R7700S)
Ryzen 7 7435HS、32GBメモリ、AMD Radeon RX 7700S、1TB SSD
目次
お忙しい方は、「 ASUS TUF Gaming A16 Advantage Editionの特徴」のみお読みください。
ASUS TUF Gaming A16 Advantage Editionの特徴
AMD構成の高コスパゲーミングノートPC
ASUS TUF Gaming A16 Advantage Editionは、CPUとGPUをAMD製で統一したゲーミングノートPCです。
実際の性能については、続く部分に記していますが、Ryzen 7 7435HS + Radeon RX 7600Sというミドルクラスのゲーミング性能を備えたモデルを14万円台で購入することができます。この性能で、この価格帯の場合、色域の狭い液晶を搭載していることが多いのですが、本機器は色域広めのWUXGA液晶(165Hz)を搭載しているのもポイントです。
カジュアルにゲームを楽しみたい方は、こちらのモデルでもいいでしょう。
また、上位モデルでは、Ryzen 7 7435HS + Radeon RX 7700Sに、余裕のある32GBメモリを搭載して、19万円台とこちらも安いです。
大容量メモリを搭載しているので、ゲーム以外に、動画編集などの重めの処理を行う作業用としても使いたい方は、こちらを選ぶといいです。
内蔵GPUなしのRyzen 7 7435HSを搭載
ASUS TUF Gaming A16 Advantage Editionは、CPUにRyzen 7 7435HSを搭載しています。最近登場したものではありますが、「Zen 3+」世代のプロセッサーなので、「Zen 4」世代が登場している今となっては、旧世代のプロセッサーとなります。
Ryzen 7 7735HSと仕様を比較すると、下表のようになります。Ryzen 7 7735HSから内蔵グラフィックスが省かれ、最大クロック数も少し抑えられたCPUという感じで、その分価格を抑えることができる点がメリットです。
Ryzen 7 7435HS | Ryzen 7 7735HS | |
コア / スレッド数 | 8 / 16 | |
アーキテクチャー | Zen 3+ | |
最大クロック | 4.5GHz | 4.75GHz |
デフォルトTDP | 45W | 35-54W |
cTDP | 35-54W | 35-54W |
グラフィックス | なし | Radeon 680M |
グラフィックス周波数 | ー | 2200 MHz |
Ryzen 7 7435HSの処理性能を測るベンチマークの結果は、下のグラフのようになりました。ゲーミングノートPCとしてはやや低めのスコアです。Radeon RX 7600Sのグラフィックスであれば釣り合っている性能かなと思いますが、Radeon RX 7700Sの場合は、もう少し高めの性能のCPUでも良かったかなと思います。
なお、内蔵GPUなしのRyzen 7 7435HSを搭載するデメリットとしては、常時外部GPUが動作するため、消費電力が増えることが挙げられます。特に、バッテリー駆動時間が短くなります。ただし、ゲーミングノートPCは、ゲーム時はACアダプターをつなぐ必要がありますし、本機器は持ち出して使用するようなタイプでもないので、それほど気にならないでしょう。
フレーム生成(AFMF)に対応したグラフィックス
ASUS TUF Gaming A16 Advantage Editionは、GPUにRadeon RX 7600S、もしくは、Radeon RX 7700Sを搭載しています。
今回は、後者のAMD Radeon RX 7700S搭載モデルをチェックしており、グラフィックスの性能を測るベンチマークの結果は、下のグラフの通りでした。グラフィックスパワーが140Wと高めのGeForce RTX 4060 Laptopで計測したスコアを超えており、ミドルクラスの中でも高めの性能を備えています。
また、フレーム生成を行うAMFM(AMD Fluid Motion Frames)を利用できるのも強みです。例えば、パルワールドにおいて、AMFMを使用しない場合は、1920x1200・最高画質で67 fpsの平均フレームレートでしたが、AFMFを有効にすることで106 fpsまで平均フレームレートが上がりました。
色域広めのディスプレイを搭載
ASUS TUF Gaming A16 Advantage Editionの色域は、当サイト計測でsRGBカバー率97.5%と広めでした。色鮮やかな表示で、ゲームの世界観を楽しむことができますし、写真や動画の編集などのクリエイティブな作業にも使うことができるでしょう。
メモリの交換が可能
ASUS TUF Gaming A16 Advantage Editionのメモリはスロット式なので、後から自分で交換することができます(自己責任です)。
なお、今回の32GBメモリのモデルはメモリが2つ搭載されていましたが、16GBメモリ搭載モデルは片方のメモリスロットが空いており、シングルチャネルでの動作となります。
M.2 SSD用の空きスロットあり
ASUS TUF Gaming A16 Advantage Editionの内部を確認すると、メインストレージのM.2 SSDとは別に、空きのM.2スロットがありました。M.2 SSDを止めるためのネジもついているので、Type 2280 M.2 SSDを増設し、M.2 SSDの換装よりも簡単にストレージ容量を増やすことができます。
多くのゲームを入れておきたい方や、写真や動画を保存しておきたい方など、大容量ストレージを必要とする方はM.2 SSDを増設して、デュアルSSD構成にするといいでしょう。
ただし、M.2 SSDを含むパーツの増設・交換については、自己責任となります。そのため、「ASUSのあんしん保証」に入っておくことをおすすめします。どんな故障でも修理にかかった部品代金の20%を負担するだけで、修理することができます(製品購入から12か月以内、1回のみ)。製品購入から30日以内にASUSメンバーサイトで会員登録と製品登録をすることで、無料で加入することができますので、購入したらまず登録するようにしましょう。
また、より手厚く3年間の保証が受けられる「ASUSのあんしん保証プレミアム」(有償:14,800円)もあります。手厚い保証を希望する方は、こちらがおすすめです。詳しくは、こちらをご確認ください。
ゲーム以外にも使いやすいデザインのタフボディ
ASUS TUF Gaming A16 Advantage Editionは、「TUF Gaming」という名の通り、ボディの堅牢性が高いです。軍用基準であるMIL-STD 810Hに準拠したテストをクリアしており、思わず力が入ってしまうようなゲームでも安心してプレイすることができます。
ボディデザインは、ゲーミングノートPCとしては大人しめです。ゲームだけでなく、仕事などの作業用としても使いやすいです。
各用途の快適度
ASUS TUF Gaming A16 Advantage Editionの各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分な処理性能と、画面比16:10の16型液晶を備えており、快適に作業ができます。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | 色鮮やかな表示のディスプレイで、快適に動画視聴ができます。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | 当サイト計測で、sRGBカバー率97.5%と色域が広めだったので、ウェブ用などの画像編集にも活用できます。また、印刷用途などには、Adobe RGBカバー率が100%に近い外部ディスプレイなどをつないだほうがいいでしょう。 |
動画編集 | ◎ | 動画編集・書き出しも快適に行えます。なお、動画編集をする場合は、32GBメモリのモデルがおすすめです。 |
ゲーム | ◎ | Radeon RXシリーズのGPUを搭載し、ミドルクラスのゲーミング性能を備えています。AFMFを有効にすると、フレームレートアップが期待できます。ディスプレイも165Hzのハイリフレッシュレートに対応しており、多くのゲームを快適にプレイすることができるでしょう。 |
ディスプレイのチェック
ASUS TUF Gaming A16 Advantage Editionのディスプレイのチェックです。
画面比16:10、解像度:1920x1200の16型液晶を搭載しています。165Hzのハイリフレッシュレートに対応しているので、FPS/TPS系のゲームも滑らかな映像で快適にプレイすることができます。また、色域が広めだったので、クリエイティブな作業にも使いやすいです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域・輝度
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
遅延
キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約31msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延はやや少ないです。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、1秒間に165フレームを更新する165Hzの液晶で3フレーム前くらいまでの残像がありました。普通のノートPCの液晶は60Hzで、1秒間に60フレームしか更新しませんが、2~3フレーム前くらいまで残像があります。このことから、一般的なノートPCの液晶よりは残像が抑えられており、動きの速いゲームをプレイするのにも適しています。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18mm、キーストロークは約1.5mmでした。
1つの枠に複数のキーが配置されている部分がありますが、「BACKSPACE」キー、「ENTER」キーのサイズは大きめです。また、「スペース」キーの行のキーは縦にも少し長く、押しやすいです。タイピングをした感じでは、底付きの衝撃も少なく、比較的打ちやすいキーボードでした。ただ、「\」だけは小さいので、このキーを多様する方はご注意ください。
ファンクションキーは4つごとに区切られており、その上には音量ボタン、マイクミュートボタン、動作モード変更のホットキーも配置され、ゲーム中でも操作がしやすいです。また、標準的な4列テンキーが付いているので、数字の入力もしやすいです。
タッチパッドや、クリックボタンの使いやすさは普通です。
キーボードは、イルミネートキーボードです。ワンゾーンのホワイトカラーのみで、色の変更はできません。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
本製品では、動作モードを変更することができます。動作モードを変更するには、ホットキーかFn+F5を押す、または、「ARMOURY CRATE」のソフトから変更します。
ここでは、「パフォーマンス」モードと、最も高いパフォーマンスが出る「Turbo」モードで計測したベンチマークの結果を掲載します。
CPU
ASUS TUF Gaming A16 Advantage Editionは、AMD Ryzen 7 7435HSを搭載しています。
旧世代となる「Zen 3+」世代のプロセッサーで、Ryzen 7 7735HSから、内蔵GPUをカットし、最大クロック数なども少し抑えた廉価版のような感じのCPUです。
ベンチマークの結果は以下の通りです。ゲーミングノートPCに搭載されるCPUとしてはそこまで高い性能ではありません。特にシングルコア性能はやや低めです。
なお、「Turbo」モードにすると、スコアが少しアップしています。ゲーム時などは「Turbo」モードに切り替えてもいいでしょう。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリには、DDR5-4800メモリを搭載しています。メモリの帯域幅は広めです。スロットメモリなので、メモリの交換が可能です。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません
グラフィックス
ASUS TUF Gaming A16 Advantage Editionのグラフィックスには、AMD Radeon RX 7600SまたはAMD Radeon RX 7700Sが搭載されています。
メーカーサイトでは、AMD Radeon RX 7600Sは最大95W、AMD Radeon RX 7700Sは最大120Wと表記されていました。
今回は、AMD Radeon RX 7700Sを搭載したモデルをチェックしており、ベンチマークの結果は以下のとおりです。
最大グラフィックスパワーが140Wと高く設定されたGeForce RTX 4060 Laptop搭載機で計測したのと同じぐらいのスコアでした。RTX 4060~RTX 4070の間ぐらいの性能だと言えそうです。ミドルクラスを超えるレベルのグラフィックス性能を備えており、多くのゲームを快適にプレイすることができるでしょう。
なお、「Turbo」モードの方がスコアが若干高くなります。グラフィックス性能を最大限引き出してゲームをプレイしたい場合は、「Turbo」モードに変更するといいと思います。
ちなみに、下のグラフの「AMD Radeon RX 7600S」のスコアは、旧モデルのASUS TUF Gaming A16 Advantage Editionで計測した数値です。こちらでは、105WのGeForce RTX 4050を超える数値でした。カジュアルゲーマーにはこちらでも十分な性能だと思います。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
GPU-Zで確認したAMD Radeon RX 7700Sの情報は次の通りです。
ストレージ
ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しており高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
SDカードスロットは搭載しておりません。
ゲームベンチマーク&フレームレート
ここでは、各ゲームの平均フレームレートを掲載します。
なお、ASUSの管理ソフト「Armoury Crate」の動作モードは「Turbo」にしています。
AMDのユーティリティソフト「AMD Software」のゲーミングエクスペリエンスは「デフォルト」にしています。また、一部の重いゲームでは、 AFMF(AMD Fluid Motion Frames)を有効にしたときでも計測しています。
以下が計測結果です。
重いゲームで、かつ最高品質のグラフィック設定でも、60 fpsの平均フレームレートを超えてきます。超えないゲームも、AFMFを有効にすることで、60 fps以上が出ています。
競技性の高いFTP/TPSゲームも高いフレームレートが出ており、快適にプレイすることができます。
ただ、3DMarkではGeForce RTX 4060より高いスコアでしたが、実施のゲームではRTX 4060と同等またはそれよりもフレームレートが落ちるケースもあるかなと感じます。Ryzen 7 7435HSのCPUがボトルネックになっている場合が若干あるかもしれません。
重い部類のゲーム
Starfield(スターフィールド)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1200 | 低 | 72 fps |
高 | 57 fps | |
ウルトラ | 44 fps(73 fps) |
重い部類のゲーム
パルワールド
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1200 | 低 | 106 fps |
中 | 81 fps | |
最高 | 67 fps(106 fps) |
重い部類のゲーム
Forza Motorsport
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1200 | 低 | 106 fps |
高 | 94 fps | |
ウルトラ | 49 fps(66 fps) |
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1200 | 低 | 125 fps |
高 | 103 fps | |
ウルトラ | 88 fps | |
レイトレ:ウルトラ | 38 fps(71 fps) |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 166 fps |
標準品質 | 133 fps | |
高品質 | 95 fps |
中程度の重さのゲーム
ブループロトコル
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低 | 192 fps |
高 | 135 fps | |
最高 | 111 fps |
中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1200 | 最低 | 165 fps |
高 | 146 fps | |
ウルトラ | 69 fps |
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1200 | 最低 | 148 fps |
中 | 132 fps | |
最高 | 119 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1200 | 標準(ノート) | 127 fps |
高(ノート) | 120 fps | |
最高品質 | 115 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 黄金のレガシー
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1200 | 標準(ノート) | 133 fps |
高(ノート) | 127 fps | |
最高品質 | 98 fps |
中程度の重さのゲーム
フォートナイト [チャプター5 シーズン2]
|
---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1200 | 低設定 | 179 fps |
中設定 | 151 fps | |
最高設定 | 75 fps |
※テンポラルスーパー解像度:ネイティブ
※バトルロワイヤル ソロで計測
解像度 | その他設定 | 平均 fps |
1920x1200 | 3D解像度:100% メッシュ:高 描画距離:最高 |
189 fps |
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1200 | 低設定 | 286 fps |
高設定 | 181 fps |
軽い部類のゲーム
VALORANT
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1200 | 低設定 | 344 fps |
高設定 | 303 fps |
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1200 | 非常に低い | 222 fps |
中型 | 191 fps | |
ウルトラ | 171 fps |
その他のゲーム
上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
クリエイターソフトの処理時間
次に、クリエイターソフトを使って、重い処理を実行したときにかかった時間を掲載します。なお、動作モード:「Turbo」で計測しています。
Core i7-1360Pの時と同程度の時間がかかりました。思ったほど速くはありませんが、趣味でRAW現像を行うのには問題ないレベルだと思います。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
処理に時間のかかるニューラルフィルターを実行しましたが、AMD Radeon RX 7700Sを搭載しているので、スーパーズームのような処理が非常に速かったです。一方、JPEGのノイズ削除には、やや時間がかかりました。
本製品 | 参考 Core i7-1360P |
|
ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2)) | 約54秒 | 約4分16秒 |
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) | 約2分25秒 | 約2分41秒 |
動画の書き出し速度は比較的速いです。編集作業も快適に行うことができます。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
CPUのみで実行するx265エンコードの速度は、まずまずです。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
本製品は、USB3.2 Gen2 Type-Cポートを2つ備えており、一方はデータ転送のみ対応ですが、もう一方は映像出力と本機への給電をサポートしています。映像出力と本機への給電をサポートしているUSB-Cポートの動作チェックの結果は下表の通りです。
Thunderboltドック以外は、全て使用することができました。
PD充電器による給電に関しては、充電をすることができますが、警告が表示されます。付属のACアダプターは280Wですが、PD充電器では出力が及ばず、十分にカバーできないためです。ゲームを行う場合、PD充電器ではパフォーマンスを十分に発揮することはできないので、付属のACアダプターを接続することをおすすめします。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ ※3 | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ ※3 | × | × | |
PD充電器 ※1 |
140W アドテック PD3.1充電器 | ○ ※3 | ― | ― |
100W Anker PowerPort III | ○ ※3 | ― | ― | |
65W Lenovo GaN充電器 | ○ ※3 | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 (4Kモニター) |
○ ※3 | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 「こちらの電源アダプターでは、お使いのデバイスの性能をフルにサポートできません」と警告表示
HDMIの動作チェック
HDMI経由で、4Kモニターへ問題なく出力できています。
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトでは「約2.2kg」となっていました。実測値は下表の通りで、ほぼ仕様値通りの質量でした。16型のゲーミングノートPCとしては普通の質量です。
質量 | |
PC本体 | 2.267kg |
ACアダプター | 778g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー容量は、90Whと大容量です。
バッテリー駆動時間は、ご覧の通りです。プロセッサーに内蔵グラフィックスを搭載していないため、常に外部GPUが動作する必要があり、バッテリー駆動時間は短いです。少し負荷のかかる作業を連続して行うと、(2)ぐらいの駆動時間になります。基本的にいつでもACアダプターをつないで使用する方がいいと思います。
Radeon RX 7700S搭載 FA617NTR-R74R7700S |
Radeon RX 7600S搭載 FA617NSR-R74RX7600S |
|
(1) JEITA3.0(アイドル時) | 約5.9時間 | 約5.5時間 |
(2) JEITA3.0(動画再生時) | 約3.0時間 | 約2.9時間 |
(3) JEITA2.0 | 約5.5時間 | 約5.2時間 |
(4) 動画編集時の動画プレビュー | 1時間49分 | ー |
(1)~(3) メーカー公表値
(4) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラには、物理的にカメラを覆うシャッターは付いていません。また、IRカメラも非搭載なので、Windows Helloの顔認証は使用することができません。
Webカメラは、約92万画素のカメラです。解像度は高くありませんが、ノートPCのカメラとしては普通のカメラです。比較的明るく、色味も自然な感じでした。オンラインミーティングなどにも問題なく使用することができます。
スピーカー
スピーカーは、底面に2W x2のステレオスピーカーを搭載しています。音質はやや良いです。ノートPC基準で点数をつけると、10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときの、CPUの大体の温度を確認しました。
「パフォーマンス」モードでは、CPU電力は65W前後で動作しています。CPU温度は70℃台に収まっており、心配のない温度です。
「Turbo」モードでは、CPU電力が80W前後にアップし、そのまま推移しています。CPU温度は80℃台前半まで上がりますが、こちらも問題ないでしょう。
ゲーム時のCPU温度、GPU温度
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中の大まかなCPU温度と、GPU温度の推移は下図の通りです。
「パフォーマンス」モードでは、CPU、GPUともに70℃台を保っています。「Turbo」モードでは、CPU、GPU温度が少し上がり、80℃台になっていますが、どちらのモードでも問題のない温度だと思います。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
ゲーム時は騒音値が上がり、「パフォーマンス」モードでは、一般的なゲーミングノートと同程度の騒音値になります。「Turbo」モードだと、ゲーム時は騒音値がさらに高くなり、うるさく感じます。ファンの音が気になる場合は、ヘッドホンなどを使用するといいです。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手のひらを置くパームレストの温度変化は重要です。
ゲーム時は、キーボード部の中央から上部の温度が高くなっています。ただし、パームレスト部の温度はほとんど変化していませんし、「WASD」キーの周辺の温度もそれほど高くなっておらず、不快感なくゲームをプレイすることができます。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご覧下さい。
ゲーム時は消費電力が上がりますが、ゲーミングノートPCとしては標準的な消費電力だと思います。
外観のチェック
ASUS TUF Gaming A16 Advantage Editionの外観のチェックです。
ボディ周りのLEDバーなどはありません。ゲーミングノートPCらしさを感じる部分はあるものの、全体的に大人しめのデザインなので、ゲーム以外の用途にも使いやすいと思います。
ボディカラーは、オフブラックです。
天板には、「TUF」の文字と、TUF Gamingのロゴマークが入っています。
液晶面を閉じた状態です。ボディの高さは、約22.1~26.8mmです。ゲーミングノートPCとしては、標準的な厚みです。
インターフェイスは、以下の通りです。USB3.2 Gen1 Type-A x2、USB3.2 Gen2 Type-C x2、HDMI、LANポートを備えています。USB3.2 Gen2 Type-Cポートの1つは、映像出力と、本機への給電に対応しています。
ほとんどのポートが左側に配置されているので、ACアダプターやLANケーブルをつないでも、外付けマウスを使う邪魔になりません。
液晶面が開く角度です。テーブルの上にPCを置いてゲームをする分には十分だと思います。
底面です。
底面カバーを開けたときの画像は下の通りです。なお、今回は貸出機ですので、一部部材は量産品と違う可能性があります。
2基の冷却ファンと、5本のヒートパイプでCPUとGPUを冷却しています。
メモリスロットが2つあります。放熱性を上げるために、金属ホイルのようなものが貼られていますが、メモリの交換は可能です。
ストレージには、Type 2280のM.2 SSDを搭載しています。
空きのM.2スロットもあります。Type 2280 M.2 SSDを増設することができそうです(自己責任)。
ACアダプターの容量は280Wです。
まとめ
以上が、ASUS TUF Gaming A16 Advantage Editionのレビューです。
CPUにRyzen 7 7435HS、GPUにRadeon RX 7600S / 7700Sを搭載し、CPU、GPUをAMD製で統一することで価格を抑えたゲーミングノートPCのです。
Ryzen 7 7435HSは、「Zen 3+」世代のプロセッサーです。最近のゲーミングノートPCとしては、処理性能は高い方ではありませんが、Radeon RX 7600Sであれば釣り合った性能だと思います。
GPUに関しては、今回はRadeon RX 7700Sを搭載したモデルをチェックしましたが、3DMarkのベンチマークではGeForce RTX 4060とRTX 4070の間ぐらいの性能でした。実際のゲームではRTX 4060と同等程度かなと感じましたが、AFMFを有効にすることで、高いフレームレートでプレイすることができました。
ディスプレイには、WUXGA(1920x1200)の165Hz液晶を搭載しています。残像も比較的抑えられており、動きの速いゲームでも滑らかな映像で快適にプレイすることができます。また、当サイト計測で、sRGBカバー率97.5%と色域も広めでした。ゲームの世界観を楽しむことができますし、画像・映像の編集などにも使いやすいので、嬉しいです。
また、自分でメモリの交換や、ストレージの増設もできます(自己責任です)。なお、メモリやストレージの増設・換装などを行う場合は、「ASUSのあんしん保証」(無料)や、「ASUSのあんしん保証 プレミアム」(14,800円)に加入しておくと安心です。
ダブルAMD構成で高コスパ
ASUS TUF Gaming A16 Advantage Edition
特徴
- Ryzen7 7435HS + Radeon RXのAMD構成
- 165Hz駆動、色域広めの液晶を搭載
- メモリ・ストレージの交換・増設が可能
こんなあなたに
- コスパの高いゲーミングノートPCが欲しい方
- 仕事などにも使いやすい機種が欲しい方
- 価格14円万台[税込]~
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ