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ASUS TUF Gaming A16 Advantage Edition(ゲーミングノートPC)の実機レビュー

更新日:
CPU Ryzen 7 7735HS
GPU AMD Radeon RX 7600S
メモリ 最大32GB DDR5-4800
ストレージ 512GB PCIe Gen4 SSD
液晶サイズ 16.0インチ
液晶種類 1920x1200 165Hz 非光沢
質量 約2.2kg
バッテリー 約11.6時間 (90Wh)
価格[税込] 19万円台
最新AMD構成の16型ゲーミングノートPC

ASUS TUF Gaming A16 Advantage Editionは、CPU、GPUをAMD製で統一した、珍しい構成が特徴的な16型ゲーミングノートPCです。

ミドルハイクラスのゲーミング性能を備えており、高めの画質で快適にプレイできるゲームが多いです。

画面比16:10の16型液晶は、165Hz駆動に対応しており、色域も広めなので、動きの速いゲームも滑らかな映像でプレイできますし、写真や動画の編集といったクリエイティブな用途にも使えます。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Ryzen 7 7735HS、16GBメモリ、AMD Radeon RX 7600S、512GB SSD

 

目次

お忙しい方は、「 TUF Gaming A16 Advantage Editionの特徴」のみお読みください。

 

TUF Gaming A16 Advantage Editionの特徴

CPU・GPUをAMD製で統一したゲーミングノートPC

ASUS TUF Gaming A16 Advantage Editionは、CPUとGPUを最新のAMD製パーツで統一した、特徴的な構成のゲーミングノートPCです。

CPUとGPUをAMD製で統一するメリットは、AMD SmartShiftテクノロジーにより、CPUとGPUの間で電力を動的にシフトさせることができ、処理の内容に合わせて最大のパフォーマンスを発揮することができることです。

CPUとGPUをAMD製で統一したゲーミングノートPC

 

具体的には、CPUにRyzen 7 7735HS、GPUにAMD Radeon RX 7600Sを搭載しています。それぞれの大まかな性能については、続く部分で紹介します。

Ryzen 7 7735HS + Radeon RX 7600S

 

Ryzen 7 7735HSを搭載

ASUS TUF Gaming A16 Advantage Editionの搭載するRyzen 7 7735HSの仕様を、Ryzen 6000シリーズ、Ryzen 5000シリーズの代表的なCPUと比較すると、下表のようになります。

Ryzen 7 6800Hよりも、最大ブーストクロックがわずかにアップしていますが、それ以外はほぼ同じです。

実際のベンチマークテストでも、マルチコア、シングルコアともに、Ryzen 7 6800Hの代表的なスコアとほぼ同じ数値でした。パフォーマンスが飛びぬけて高いということではありませんが、Core i7-12700Hと同程度のマルチコアスコアなので、ゲーミングノートPCとしては、十分な性能です。

ただし、シングルコアの性能は、Core i7-12700Hに及びません。シングルコア性能がパフォーマンスを左右する処理やアプリを使用することが多い場合は、Core i7-12700HのようなインテルCPUを搭載した機種の方が、処理にかかる時間は短いと思います。

Ryzen 7 7735HSとRyzen 7 6800H / Ryzen 7 5800Hとの比較
  Ryzen 7 7735HS Ryzen 7 6800H Ryzen 7 5800H
CPUアーキテクチャ Zen 3+ Zen 3+ Zen 3
コア / スレッド 8 / 16 8 / 16 8 / 16
基本クロック 3.2GHz 3.2GHz 3.2GHz
最大ブーストクロック 4.75GHz 4.7GHz 4.4GHz
L3キャッシュ 16MB 16MB 16MB
TDP 35-54W 45W 45W
グラフィックス・モデル Radeon 680M Radeon 680M Radeon Graphics
GPUコア数 12 12 8
グラフィックス周波数 2200MHz 2200MHz 2000 MHz

 

CINEBENCH R23のスコア
マルチコア
Core i7-12700H 14546
Ryzen 7 7735HS 14068
Ryzen 7 6800H 13999
シングルコア
Core i7-12700H 1823
Ryzen 7 7735HS 1538
Ryzen 7 6800H 1522
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ミドルハイクラスのゲーミング性能

ASUS TUF Gaming A16 Advantage Editionは、外部GPUにAMD Radeon RX 7600Sを搭載しています。新しいアーキテクチャRDNA 3がベースとなっているGPUです。海外サイトをチェックすると、GPU電力は最大95W (SmartShift)となっていました。

最新のAMD Radeon RX 7000シリーズの中では下位に位置するGPUですが、ベンチマークでは、最大グラフィックスパワー:130WのGeForce RTX 3060を超えるスコアが出ていました。ミドルクラスのゲーミング性能と言えるでしょう。

画質を調整することで、重い部類のゲームも含めて多くのゲームをある程度快適にプレイすることができます。詳細については、ゲームベンチマーク&フレームレートの部分をご確認ください。

3DMark Time Spy ~グラフィックスのスコア~
RTX 3080 Ti 175W 12614
RTX 3080 140W 11552
RTX 3070Ti 150W 11213
RTX 3070 130W 10327
AMD Radeon RX 7600S   9358
RTX 3060 130W 8302
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

画面比16:10、色域広めの16型液晶を搭載

TUF Gaming A16 Advantage Editionは、画面比16:10、165Hzの16型液晶を搭載しています。ゲーミングノートPCでも搭載されることが増えているサイズの液晶です。

解像度は1920x1200で、FHD液晶(1920x1080)よりも少し縦に広くなっています。1920x1200の表示に対応しているゲームであれば、少し広めの画面表示でゲームをプレイできます。

また、ゲーム以外のウェブ閲覧や、Officeソフトを使った作業などもしやすいです。

なお、4辺狭額縁ベゼル液晶なので、15.6型液晶を搭載した旧モデルのASUS TUF Gaming A15からサイズはほとんど変わることなく、液晶のサイズが少しアップしているのは嬉しいです。

解像度:1920x1200の液晶

 

なお、この液晶ですが、当サイト計測でsRGBカバー率97.8%と、広めの色域でした。色鮮やかな映像でゲームをプレイできますし、Web掲載用の写真の編集や、動画の編集といった、クリエイティブな作業にも使いやすいです。

色鮮やかな表示が可能

 

SSDの増設が可能

TUF Gaming A16 Advantage Editionの内部をチェックしてみると、空きのM.2スロットがあり、M.2 SSDの増設ができそうでした。

たくさんのゲームを入れておきたい場合や、動画編集などにも使用する場合など、512GBの既存のストレージでは容量が足りないようであれば、自己責任にはなりますが、ストレージの増設を検討してもいいと思います。

なお、ASUSでは、ユーザーによる増設や交換はサポートしておりません。また、メーカーから借りたサンプル機であるため、一部部材は量産品と違う可能性があります。

空きのM.2スロットあり

 

メモリの換装が可能

TUF Gaming A16 Advantage Editionは、標準状態で16GBメモリを搭載していますが、仕様では最大32GBとなっています。

内部を見てみると、スロットメモリだったので、メモリの換装が可能です。4K動画の編集を行うなど、用途によっては大容量メモリに換装してもいいと思います(メモリ換装は自己責任です)。

メモリスロット

 

ハードな使用にも耐えるタフボディ

TUF Gaming A16 Advantage Editionは、耐久性や堅牢性の高いタフなゲーミングノートPCです。米国の軍用規格であるMIL-STD 810Hの基準をクリアしており、宅内での移動や、熱の入るハードなゲームにも、安心して使用できます。

また、ゲーミングノートPCとしては、大人しめのデザインなので、日常使いや、仕事用など、ゲーム以外の用途にも使いやすいです。

堅牢性の高いタフボディ

 

ASUSのあんしん保証への加入をおすすめ

TUF Gaming A16 Advantage Editionを購入したら、製品購入後30日以内に「MyASUS」に製品登録を行いましょう。製品登録をするだけで、「ASUSのあんしん保証」に加入することができます。

これは、破損・自損など理由を問わず、どんな故障でも部品代の20% +税のみの金額で修理してくれる(1年の間に1回のみ)、というサービスです。自分でメモリ換装や、ストレージ増設をしようとして壊してしまったというような場合もカバーされます。ただし、パーツの増設・換装後に故障した場合、最初のパーツの状態でないと修理が受けられないので、最初のパーツを取っておくようにして下さい。

また、より手厚い保証が受けられる「ASUSのあんしん保証 Premium 3年パック」も用意されており、こちらは14,800円で加入できます。保証期間3年の間(修理は1年間に1回までで3年間)、破損・自損を問わず負担0円で修理対応してもらうことができるので、必要な方はこちらも検討するといいです。詳細はメーカーサイトをご確認下さい。

ASUSのあんしん保証

 

各用途の快適度

TUF Gaming A16 Advantage Editionの各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
十分なスペックと、画面比16:10の16型液晶で、快適に作業できます。
動画鑑賞 色鮮やかな表示ができる液晶を搭載し、スピーカー音もややよく、快適に動画鑑賞できます。
オンライン会議 マイク、スピーカー、ウェブカメラを備えており、普通にオンライン会議に参加できます。
RAW現像
画像編集
○~◎ 当サイト計測でsRGBカバー率97.8%と、色域が広めなので、この用途にも使いやすいです。RAW現像の速度は、インテルCPU搭載機ほど速くありませんが、速度にこだわらなければ問題なく使用できます。ただし、印刷用の画像編集を行うには、液晶の色域が不足しています。
動画編集 AMD Radeon RX 7600Sを搭載しており、4K動画の書き出しも実用的な時間で行えます。液晶の色域も広めなので、色の調整も対応可能です。
ゲーム ミドルハイクラスのゲーミング性能と、165Hz駆動の16型液晶を備えており、高めの画質で、快適にプレイできるゲームが多いです。

 

ディスプレイのチェック

ディスプレイの詳細なチェックです。

搭載しているパネルは、「BOE0B33」でした。

一般的な15.6型よりも少し大きい16型のサイズで、画面比16:10、解像度1920x1200の液晶を搭載しています。1920x1200の表示に対応しているゲームであれば、FHD解像度よりも少し広い表示でゲームをプレイできます。リフレッシュレートが165Hzと高く、残像も一般的なノートPCより少ないので、動きの速いゲームでも滑らかな画像でプレイすることができます。

また、色域が広めなので、色鮮やかな映像でゲームを楽しめますし、写真や動画の編集といった、クリエイティブな作業にも使用できます。

最大輝度は、当サイトの計測では305cd/m2と普通です。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

色域は広めです。当サイトの計測では、sRGBカバー率97.8%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、各色ほぼ1:1の直線になっており、自然な発色に近いことが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

非光沢液晶ですので、映り込みは抑えられています。ギラつきもほとんど感じません。

画面への映り込み

どの輝度でも、PWM調光によるフリッカー(ちらつき)は検出されませんでした。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

遅延

キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約30msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延は少ないと思います。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。

 

残像

「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、1秒間に165フレームを更新する165Hzの液晶で3フレーム前くらいまで残像がありました。普通のノートPCの液晶は60Hzで、1秒間に60フレームしか更新しませんが、2~3フレーム前くらいまで残像がありました。このことから、一般的なノートPCの液晶よりも残像が少ないことになります。動きの速いゲームでも、それほど残像を気にせずにプレイできると思います。

「UFO Test」のサイトのGhosting Testを実行( 画面のリフレッシュレートに合わせてUFOが左から右へ移動)し、速いシャッタースピード(1/2000)で撮影したときの画像。

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18mm、キーストロークは約1.5mmです。

キートップの中央はわずかにくぼんでいます。主要なキーのサイズが揃っており、「BACKSPACE」キーや、「ENTER」キーのサイズも大きめで押しやすいです。比較的打ちやすいキーボードです。

標準的な4列テンキーも付いています。

タッチパッドの使いやすさや、クリックボタンの押しやすさは普通です。

キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

イルミネートキーボードです。ただし、色の変更などはできません。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

本製品では、動作モードを変更することができます。動作モードを変更するには、Fn+F5を押すか、「ARMOURY CRATE」のソフトから変更します。

ここでは、デフォルトの「パフォーマンス」モードと、最も高いパフォーマンスが出る「Turbo」モードで計測したベンチマークの結果を掲載します。

ARMOURY CRATE
動作モード

 

また、本製品は、外部GPUからの出力をCPU内蔵グラフィックス経由で映像出力する「MSHybrid」モードと、外部GPUから直接映像ポートに出力する「ディスクリート」モードを切り替えることができる、MUXスイッチ機能を備えています。

「ディスクリート」モードであれば、CPU内蔵グラフィックスを経由することで起こる遅延やオーバーヘッドが低減されるので、ゲーム時は、「MSHybrid」モードよりも、フレームレートが少し高くなる場合があります。

この切り替えは、「ARMOURY CRATE」のソフトの「GPUモード」で行います。「Ultimate」を選択すると「ディスクリート」モードになり、「スタンダード」を選択すると「MSHybrid」モードになります。

ここでは、基本的にデフォルトの「スタンダード」モード(「MSHybrid」モード)で計測を行っていますが、一部「Ultimate」モード(「ディスクリート」モード)で計測した結果も紹介しています。

GPUモード

 

CPU

TUF Gaming A16 Advantage Editionは、AMD Ryzen 7 7735HSを搭載しています。これは、最新のAMD Ryzen 7000シリーズプロセッサーです。ただし、採用しているアーキテクチャはRyzen 6000シリーズと同じZen 3+で、主な仕様はRyzen 7 6800Hとほぼ同じです。

ベンチマークの結果は以下の通りです。

マルチコア、シングルコアともに、Ryzen 7 6800Hと同じようなスコアでした。マルチコアでは、Core i7-12700Hの代表的なスコアと同程度の数値が出ているので、ゲーミングノートPCとしても十分な性能だと思います。

ただし、シングルコアの性能では、Core i7-12700Hに引き離されています。シングルコア性能が動作を左右するアプリを使う場合は、インテルCPUを搭載した機種の方がよさそうです。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Ryzen 7 7735HS
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-13980HX 28398
Core i9-13950HX 27983
Core i9-12950HX 21617
Core i9-12900HX 21233
Core i9-12900H 19223
Core i7-12800HX 17492
Core i7-12700H 14546
Ryzen 7 7735HS 14068 [Turbo]
13599 [パフォーマンス]
Ryzen 7 6800H 13999
Core i5-12500H 13213
Core i7-12650H 12674
Core i7-1280P 11801
Ryzen 7 6800U 10830
Ryzen 5 6600H 10470
Ryzen 7 5825U 10040
Core i7-1360P 9720
Core i5-1340P 9688
Core i7-1260P 9032
Core i5-1240P 8409
Ryzen 5 7530U 8403
Core i7-1255U 8300
Ryzen 5 5625U 8107
Core i5-1235U 7589
Core i7-1250U 7435
Core i5-1230U 6273
Core i3-1215U 4969
Core i7-1165G7 4720
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-13950HX 2097
Core i9-13980HX 2061
Core i9-12950HX 1981
Core i9-12900H 1920
Core i9-12900HX 1916
Core i7-1360P 1826
Core i7-12700H 1823
Core i7-12650H 1808
Core i7-1260P 1802
Core i7-1255U 1776
Core i7-12800HX 1760
Core i7-1280P 1751
Core i5-12500H 1727
Core i5-1340P 1722
Core i5-1235U 1675
Core i5-1240P 1666
Core i3-1215U 1592
Ryzen 7 7735HS 1538 [パフォーマンス]
1377 [Turbo]
Core i5-1230U 1532
Ryzen 7 6800H 1522
Ryzen 7 6800U 1504
Core i7-1250U 1495
Ryzen 5 6600H 1476
Ryzen 7 5825U 1460
Core i7-1165G7 1447
Ryzen 5 7530U 1439
Ryzen 5 5625U 1383
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。

 

メモリ

メモリには、DDR5-4800メモリを搭載しています。メモリ帯域はそこそこ広めでした。なお、メモリはスロットメモリなので、換装ができます。

SiSoftware Sandra 2020
~メモリ性能の評価 ~
16GB(8GBx2)メモリ
他のメモリとの比較(帯域のベンチマーク)
DDR5-5200
デュアルチャネル
62.38GB/s
DDR5-4800
デュアルチャネル
52.25GB/s
39.13GB/s
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
51.65GB/s
DDR4-3200
デュアルチャネル
30.66GB/s
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません

 

グラフィックス

TUF Gaming A16 Advantage Editionは、グラフィックスにAMD Radeon RX 7600Sを搭載しています。ベンチマークの結果は以下のとおりです。

GeForce RTX 40シリーズの性能が突き抜けていますが、RTX 30シリーズを基準とすると、RTX 3060を超えるスコアが出ており、ミドルハイぐらいのゲーミング性能を備えています。

なお、3DMarkの場合、動作モードを「Turbo」モードに変更したり、GPUモードをディスクリートモード変更しても、スコアは微増程度で、大きな差はありませんでした。

3DMark Time Spy
~ グラフィックス性能の評価 ~
AMD Radeon RX 7600S
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
RTX 4090 175W 21897
RTX 3080 Ti 175W 12614
RTX 3080 140W 11552
RTX 3080 130W 11361
RTX 3070Ti 150W 11213
RTX 3070 130W 10327
RTX 3070Ti 105W 9901
AMD Radeon RX 7600S   9376 [Turbo・ディスクリート]
9358 [Turbo]
9236 [パフォーマンス]
RTX 3070 95W 9220
RTX 3060 130W 8302
RTX 3060 95W 7519
RTX 3060 75W 7047
RTX 3050Ti 60W 5292
RTX 3050Ti 40W 4560
RTX 3050 65W 4560
GTX 1650Ti   3700
GTX 1650   3494
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー

 

ストレージ

ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しており、速度も速かったです。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
512GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
4300
PCIe Gen3 SSD 3500
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ゲームベンチマーク&フレームレート

いくつかのゲームの平均フレームレートを掲載します。他のグラフィックスとも比較していますが、すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。ディスクリートモード(Ultimate)でフレームレートを計測したゲームでは、その数値も載せています。

TUF Gaming A16 Advantage Editionは、AMD Radeon RX 7600Sを搭載し、ミドルハイクラスのゲーミング性能を備えており、重い部類のゲームでも最高画質で60 fps以上出るゲームがありました。また、中程度の重さ~軽めのゲームであれば、高めの画質でも100 fps以上のフレームレートでプレイできるゲームが多いです。

プロクラスを目指すのでなければ、多くのゲームを快適にプレイするのに十分な性能だと思います。

なお、「ディスクリート」モード(Ultimate)にしても、フレームレートの伸びはわずかでした。一般的な用途にも使うのであれば、その都度GPUモードを切り替えるのも面倒なので、「スタンダード」モード(MSHybrid)のままでいいと思います。

以下のゲームのフレームレートについて
グラフは、ノート用グラフィックスのみ掲載しています。
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
重い部類のゲーム
FORSPOKEN(DX12)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 120 fps
68 fps
最高 39 fps
1920x1200 119 fps
67 fps
最高 38 fps
※括弧内のフレームレートは、ディスクリートモード時の数値
他のGPUとの比較(1920×1080、最高)
RTX 4090 175W 105 fps
AMD Radeon RX 7600S   39 fps
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 129 fps
100 fps
ウルトラ 88 fps (90 fps)
※括弧内のフレームレートは、ディスクリートモード時の数値
他のGPUとの比較(1920×1080、ウルトラ)
RTX 4090
※ディスクリートモード
175W 133 fps
RTX 3080Ti
※ディスクリートモード
175W 94 fps
RTX 3080Ti 175W 93 fps
AMD Radeon RX 7600S
※ディスクリートモード
  90 fps
AMD Radeon RX 7600S   88 fps
RTX 3080Ti
※ディスクリートモード
150W 88 fps
RTX 3080Ti
※ディスクリートモード
130W 83 fps
RTX 3070Ti
※ディスクリートモード
150W 81 fps
RTX 3070Ti 130W 78 fps
RTX 3070 140W 77 fps
RTX 3070Ti 150W 77 fps
RTX 3070 140W 70 fps
RTX 3060 140W 63 fps
RTX 3060 130W 61 fps
RTX 3060 115W 61 fps
RTX 3050 75W 46 fps
RTX 3050Ti 40W 29 fps
重い部類のゲーム
Forza Horizon 5(DX12)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 195 fps
最高 94 fps
エクストリーム 78 fps (80 fps)
※括弧内のフレームレートは、ディスクリートモード時の数値
他のGPUとの比較(1920×1080、エクストリーム)
RTX 4090
※ディスクリートモード
175W 171 fps
RTX 3070Ti
※ディスクリートモード
150W 100 fps
RTX 3070
※ディスクリートモード
140W 100 fps
RTX 3070 140W 99 fps
RTX 3070Ti 150W 99 fps
RTX 3080Ti
※ディスクリートモード
175W 97 fps
RTX 3080Ti
※ディスクリートモード
130W 97 fps
RTX 3080Ti
※ディスクリートモード
150W 96 fps
RTX 3080Ti 175W 94 fps
RTX 3070Ti 130W 90 fps
AMD Radeon RX 7600S
※ディスクリートモード
  80 fps
AMD Radeon RX 7600S   78 fps
RTX 3070 145W 74 fps
RTX 3060 130W 57 fps
RTX 3060 140W 55 fps
RTX 3060 115W 48 fps
RTX 3050 75W 31 fps
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 軽量品質 149 fps
標準品質 115 fps
高品質 85 fps (86 fps)
※括弧内のフレームレートは、ディスクリートモード時の数値
他のGPUとの比較(1920×1080、高品質)
RTX 4090
※ディスクリートモード
175W 176 fps
RTX 3080Ti
※ディスクリートモード
175W 127 fps
RTX 3080Ti 175W 123 fps
RTX 3080 8GB
※ディスクリートモード
175W 121 fps
RTX 3070Ti
※ディスクリートモード
150W 117 fps
RTX 3070Ti 150W 117 fps
RTX 3080Ti
※ディスクリートモード
130W 117 fps
RTX 3080 16GB
※ディスクリートモード
165W 116 fps
RTX 3080 8GB
※ディスクリートモード
135W 113 fps
RTX 3080 16GB 140W 108 fps
RTX 3070 140W 108 fps
RTX 3070Ti 130W 103 fps
RTX 3060 140W 90 fps
RTX 3070 95W 87 fps
AMD Radeon RX 7600S
※ディスクリートモード
  86 fps
AMD Radeon RX 7600S   85 fps
RTX 3060 130W 84 fps
RTX 3060 75W 73 fps
RTX 3050Ti 60W 54 fps
RTX 3050 75W 53 fps
RTX 3050 95W 50 fps
RTX 3050Ti 40W 47 fps
RTX 3050 60W 46 fps
GTX 1650Ti   43 fps
GTX 1650   36 fps
中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
解像度 品質 平均fps
1920x1080 45582 / 163 fps
12239 / 78 fps
ウルトラ 8035 / 65 fps
(8634 / 66 fps)
※括弧内のフレームレートは、ディスクリートモード時の数値
他のGPUとの比較(1920×1080、ウルトラ)
RTX 4090
※ディスクリートモード
175W 161 fps
RTX 3080 8GB
※ディスクリートモード
175W 127 fps
RTX 3080 16GB
※ディスクリートモード
165W 127 fps
RTX 3080 8GB
※ディスクリートモード
135W 123 fps
RTX 3080 16GB 140W 114 fps
RTX 3070Ti
※ディスクリートモード
150W 113 fps
RTX 3080 16GB 165W 109 fps
RTX 3070 145W 107 fps
RTX 3070Ti 150W 102 fps
RTX 3060 140W 97 fps
RTX 3060 130W 97 fps
RTX 3070Ti 105W 94 fps
RTX 3070 100W 91 fps
RTX 3060 90W 82 fps
RTX 3050Ti 95W 70 fps
AMD Radeon RX 7600S
※ディスクリートモード
  66 fps
AMD Radeon RX 7600S   65 fps
RTX 3050Ti 60W 63 fps
RTX 3050 75W 62 fps
RTX 3050 95W 61 fps
RTX 3050 60W 53 fps
RTX 3050Ti 40W 48 fps
GTX 1650Ti   46 fps
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 最低 137 fps
119 fps
最高 108 fps (113 fps)
他のGPUとの比較(1920×1080、最高)
RTX 4090
※ディスクリートモード
175W 215 fps
RTX 3080Ti
※ディスクリートモード
175W 159 fps
RTX 3080Ti
※ディスクリートモード
150W 150 fps
RTX 3080Ti 175W 148 fps
RTX 3070Ti
※ディスクリートモード
150W 144 fps
RTX 3080Ti
※ディスクリートモード
130W 134 fps
RTX 3080 8GB
※ディスクリートモード
135W 133 fps
RTX 3070 140W 132 fps
RTX 3070Ti 150W 126 fps
RTX 3080 16GB 165W 121 fps
RTX 3080 8GB 105W 115 fps
RTX 3070 145W 113 fps
AMD Radeon RX 7600S
※ディスクリートモード
  113 fps
AMD Radeon RX 7600S   108 fps
RTX 3070 95W 108 fps
RTX 3060 115W 107 fps
RTX 3060 130W 105 fps
RTX 3060 75W 92 fps
RTX 3060 140W 90 fps
RTX 3050Ti 60W 68 fps
RTX 3050 75W 66 fps
RTX 3050 95W 63 fps
RTX 3050 60W 56 fps
GTX 1650Ti   50 fps
GTX 1650   42 fps
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 標準(ノート) 136 fps
高(ノート) 123 fps
最高品質 114 fps (117 fps)
他のGPUとの比較(1920×1080、最高品質)
RTX 4090
※ディスクリートモード
175W 222 fps
RTX 3080Ti
※ディスクリートモード
175W 176 fps
RTX 3080 Ti 175W 170 fps
RTX 3080Ti
※ディスクリートモード
150W 169 fps
RTX 3080Ti
※ディスクリートモード
130W 162 fps
RTX 3080 8GB
※ディスクリートモード
175W 160 fps
RTX 3070Ti
※ディスクリートモード
150W 158 fps
RTX 3070Ti 150W 158 fps
RTX 3080 8GB
※ディスクリートモード
135W 153 fps
RTX 3070Ti 150W 152 fps
RTX 3070
※ディスクリートモード
140W 150 fps
RTX 3080 8GB 135W 146 fps
RTX 3070 140W 139 fps
RTX 3060 115W 132 fps
RTX 3060 140W 127 fps
AMD Radeon RX 7600S
※ディスクリートモード
  117 fps
AMD Radeon RX 7600S   114 fps
RTX 3060 90W 114 fps
RTX 3050 75W 95 fps
RTX 3050Ti 60W 94 fps
RTX 3050Ti 95W 92 fps
RTX 3050 95W 89 fps
RTX 3050 60W 84 fps
GTX 1650Ti   68 fps
GTX 1650   65 fps
中程度の重さのゲーム
フォートナイト [チャプター4 シーズン1]

フォートナイトについては、レンダリングモードを「DirectX 12」にしたときと、「パフォーマンス - 低グラフィック忠実度」にしたときの平均フレームレートを掲載しました。

DirectX 12
解像度 品質 平均fps
1920x1200 141 fps
89 fps
60 fps
最高 37 fps (38 fps)
※アンチエイリアス&スーパー解像度:TSR低
※テンポラルスーパー解像度:ネイティブ
※バトルロワイヤル ソロで計測
パフォーマンス - 低グラフィック忠実度
解像度 その他設定 平均fps
1920x1200 3D解像度:100%
メッシュ:高
描画距離:最高
190 fps (198 fps)
※バトルロワイヤル ソロで計測
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 低設定 290 fps
高設定 143 fps (144 fps)
※トレーニングモードで計測
※括弧内のフレームレートは、ディスクリートモード時の数値
軽い部類のゲーム
VALORANT
解像度 品質 平均fps
1920x1080 低設定 328 fps
高設定 287 fps (309 fps)
※プラクティスモードで計測
※括弧内のフレームレートは、ディスクリートモード時の数値

 

その他のゲーム

上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。

 

クリエイターソフトの処理時間

次に、クリエイターソフトを使って、重い処理を実行したときにかかった時間を掲載します。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

シングルコアの性能がそこまで高くないため、RAW現像はCore i7-12700Hなどよりも長めの時間がかかります。それでも、100枚ぐらいのRAW現像であれば問題なく使用できると思います。

Core i9-12900HX
RTX 3080 Ti (175W)
32秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i9-12900HX 47秒
Core i7-12800HX
RTX 3070 Ti (150W)
52秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12700H
RTX 3060 (130W)
53秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i5-12500H
RTX 3060 (140W)
58秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12700H
RTX 3050 (65W)
59秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12700H 60秒
Core i7-1280P 64秒
Core i5-12500H 69秒
Core i7-1260P 81秒
Ryzen 7 7735HS 85秒
Ryzen 7 6800U 89秒
Core i7-1255U 112秒
Ryzen 7 5825U 151秒
※2022年6月より、GPUを使用した書き出しも出来るようになったので、この機能が使えるPCは、機能をONにしたときの書き出し時間も掲載しています。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Adobe Photoshop CCによる各種処理時間

処理に時間のかかるニューラルフィルターを実行しましたが、外部GPUを搭載しているので、「スーパーズーム(x2)」の処理が速かったです。

  本製品 参考
Core i7-1260P
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) 約2秒 約3秒
ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2)) 約59秒 約4分28秒
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) 約2分28秒 約2分48秒
※ 6000x4000のRAWデータを編集
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

4K動画の書き出しは、インテルCPU + GeForce 30シリーズの場合よりも少し長めの時間がかかるものの、実用的な範囲に収まっています。編集作業も快適に行えます。

4K動画の書き出し
Core i9-12900HX
RTX 3080 Ti (175W)
3分14秒
Core i7-12700H
RTX 3080 (175W)
3分24秒
Apple M1 Max
10CPU/32GPU
3分26秒 (MacBook Pro 16)
Core i7-12800HX
RTX 3070 Ti (150W)
3分34秒
Core i7-12900H
RTX 3070Ti (120W)
3分49秒
Core i7-1180H
RTX 3070 (140W)
3分53秒
Core i7-11800H
RTX 3060 (130W)
4分04秒
Ryzen 9 5900HX
RTX 3080 (130W)
4分55秒
Core i7-11800H
RTX 3050Ti (60W)
5分08秒
Apple M1 Pro
10CPU/16GPU
5分51秒 (MacBook Pro 14)
Core i5-11400H
RTX 3050 (65W)
5分59秒
Core i7-12700H
GTX 1650
6分21秒
Ryzen 7 7735HS
AMD Radeon RX 7600S
6分22秒
Apple M2
8CPU/10GPU
6分41秒 (MacBook Pro 13)
Core i7-1260P
Intel Arc A370M
9分52秒
Core i7-1260P
Intel Iris Xe
14分10秒
Core i7-1165G7 14分12秒
※ 4K/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるx265エンコード時間
ソフトウェアエンコード

CPUのみで実行するx265エンコードです。エンコード速度は速いです。

Core i9-13980HX 4分34秒
Core i9-13950HX 4分35秒
Core i9-12900HX 5分28秒
Core i7-12800HX 6分18秒
Core i9-12900HK 7分12秒
Core i7-12700H 7分50秒
Ryzen 7 7735HS 8分5秒
Core i9-11900H 8分20秒
Ryzen 9 6900HX 8分23秒
Core i5-12500H 8分36秒
Core i7-12700H 8分43秒
Ryzen 7 6800U 10分47秒
Core i7-1280P 10分59秒
Ryzen 7 5825U 11分15秒
Core i7-1260P 12分43秒
Core i5-1240P 14分19秒
Ryzen 7 5800U 14分35秒
Ryzen 7 5700U 15分05秒
Core i7-1195G7 16分14秒
Core i7-1185G7 16分37秒
Core i7-1165G7 24分17秒
Core i5-1135G7 26分03秒
Blender Benchmarkによるレンダリング時間

OptiXが使用できないので、Blenderベンチマークのスコアはあまり伸びませんでした。学習レベルであれば、問題ないと思いますが、本格的にBlenderを使いたいのであれば、GeForce RTX系の上位のグラフィックスを搭載した機種の方がいいと思います。

AMD Radeon RX 7600S
Blender Benchmark Score
RTX 4090 12494
RTX 4080 9393
RTX 4090 Laptop 7917
RTX 4070 Ti 7321
RTX 3090 6239
RTX 3080 Ti 6154
RTX 3080 5212
AMD Radeon RX 7600S 1128
SPECviewperf 2020

 

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

USB-Cポートの動作チェックです。

TUF Gaming A16 Advantage Editionは、USB-Cポートを2ポート備えており、以下のような結果になりました。

奥側のUSB-Cポートは、データ転送と映像出力をサポートしています。

奥側のUSB-Cポート
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック ×
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック × × ×
PD充電器
※1
61W RAVPower GaN充電器 ×
45W Lenovoウルトラポータブル ×
30W RAVPower GaN充電器 ×
18W cheero充電器 ×
※1 Power Delivery対応の充電器

 

手前側のUSB-Cポートは、データ転送、映像出力、本機への給電をサポートしています。USB-Cアダプターでの給電に関しては、45W以上の出力があれば充電できていましたが、「低電圧」との警告が表示されます。USB-Cアダプターで給電する場合は、できるだけ出力が高いものを用意したほうがいいと思います。それでも、ゲームなどの高い負荷がかかる作業をする場合は、USB-Cアダプターでは電力が不足します。ゲーム時などは、付属のACアダプターを接続しましょう。

手前側のUSB-Cポート
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック △ ※2
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック △ ※2 × ×
PD充電器
※1
61W RAVPower GaN充電器 △ ※2
45W Lenovoウルトラポータブル △ ※2
30W RAVPower GaN充電器 ×
18W cheero充電器 ×
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 低電圧との警告が表示

 

HDMIの動作チェック

4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、YCbCr444で表示できています。

4Kテレビ(ビエラ TH-55CX800)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

質量のチェックです。

メーカーサイトには「約2.2kg」と記載されています。実測値は以下の通りで、仕様値とほぼ同じでした。16インチクラスのゲーミングノートPCとしてはやや軽めの質量だと思います。ただ、ACアダプターと合わせると約2.9kgぐらいあるので、持ち運びにはあまり適していません。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 2.174kg
ACアダプター 737g

 

バッテリー駆動時間のチェック

TUF Gaming A16 Advantage Editionのバッテリー駆動時間のチェックです。

90Whの大容量バッテリーを搭載しています。

バッテリー容量

 

当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。高性能パーツを搭載したゲーミングノートPCですが、大容量バッテリーを搭載していることもあり、動画再生のような負荷の軽い作業であれば、バッテリー駆動でもそこそこの時間使用できます。Web閲覧や、Officeソフトでの作業を短時間行うのであれば、ACアダプターをつながなくてもいいと思います。一方、ゲーム時のバッテリー駆動時間は短いです。ゲームをプレイするときは、ACアダプターに接続することをおすすめします。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0 約11.6時間
(2) 動画再生時 10時間00分
(3) FF14ベンチ 1時間29分
※画面輝度は約120cd/m2
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) FF14ベンチをループ実行

 

当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りです。充電速度は速いです。

1時間あたりの充電容量
純正ACアダプター
アイドル時
78%(約78Wh)
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測

 

Webカメラ・スピーカーのチェック

Webカメラ

Webカメラには、物理的なシャッターはありません。また、IRカメラも搭載していないので、Windows Helloの顔認証は使用できません。

Webカメラは、約92万画素のカメラです。細部には粗さがあるものの、ノートPCに搭載されたWebカメラとしては標準的な性能です。比較的自然な色味の画像なので、オンラインミーティングなどにも使用しやすいと思います。

Webカメラ
本製品のカメラで撮影
※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影

 

スピーカー

スピーカーは、底面手前側の左右に2Wx2のステレオスピーカーが配置されています。音質は普通~やや良く、ノートPC基準で点数をつけると、10点満点で5~6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

スピーカー

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

 

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときの、CPUの大体の温度を確認しました。

「パフォーマンス」モードでは、CPU電力は70W前後で推移し、CPU温度は概ね80℃台に収まっています。

「Turbo」モードでは、CPU電力が80W超へと少しアップするため、CPU温度も約90℃と少し高くなります。

「Turbo」モードでも、実際のパフォーマンスはそれほど変わらず、高負荷時のCPU温度が少し低いので、高い負荷がかかる場合でも「パフォーマンス」モードで使用していいのではないかと思います。

CPU電力
CPU温度

 

ゲーム時のCPU温度、GPU温度

ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中の大まかなCPU温度と、GPU温度の推移は下図の通りです。

どちらのモードでも大きな差はなく、CPU温度はほぼ80℃台、GPU温度は80℃前後で推移しています。どちらのモードでも、CPU温度、GPU温度を心配することなくゲームをプレイできると思います。

CPU温度
GPU温度

 

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

「パフォーマンス」モードでは、アイドル時はほぼ無音です。FF15ベンチのような高い負荷がかかると、騒音値が上がり、ゲーミングノートPCとしては標準的なレベルの騒音値になります。「Turbo」モードでも、高負荷時の騒音値には変化がありませんでした。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時
左から2番目:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ)
左から3番目:同上 (Turbo時)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。

ゲームのような高い負荷がかかると、キーボード部分の温度が上がります。ただ、「WASD」キーの付近はそれほど高い温度にはなっていません。また、パームレスト部分は低めの温度に保たれていました。そのため、ゲームやタイピングを行うときに、手のひらの不快感はありませんでした。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご覧下さい。

高性能パーツを搭載したゲーミングノートPCなので、一般ノートPCよりも高い消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

TUF Gaming A16 Advantage Editionの外観のチェックです。

画面占有比が約90%と高いので、16型と大きめのディスプレイですが、すっきりした見た目です。

ボディカラーは、オフブラックです。ゲーム以外の目的にも使いやすいデザインと、カラーだと思います。

 

天板にはアルマイト処理が施されています。あまり目立たたないように入っている「TUF」のロゴが、かっこいいです。

 

閉じた時の厚みは22.1~26.8mmです。

 

インターフェイスは、以下のとおりです。USB3.2 Gen1 x2、USB-C(データ転送と、映像出力をサポートしており、一方は本機への給電にも対応)x2、HDMI2.1b、LANポートを備えています。

ポート類がほぼ左側面にまとめられているので、電源、外部ディスプレイ、LANケーブルをつないでも、マウス操作の邪魔になりません。

 

液晶の開く最大の角度はご覧の通りです。

 

 

底面には、吸気口が設けられています。オレンジラバーがアクセントになっています。

 

底面カバーを外すと、内部はこのようになっています。2基の冷却ファンと、5本のヒートパイプで、4方向から排気することで、CPUとGPUを冷却しています。

なお、ASUSでは、ユーザーによる増設や交換はサポートしておりません。また、メーカーから借りたサンプル機であるため、一部部材は量産品と違う可能性があります。

 

メモリスロットが2つあり、メモリの換装が可能です(メモリの換装は自己責任となります)。

 

シートで覆われていますが、ストレージには、Type 2280 M.2 SSDを搭載していました。

 

空きのM.2スロットもあります。自己責任となりますが、Type2280 M.2 SSDを増設することができそうです。

 

ACアダプターの容量は240Wです。

 

まとめ

以上が、TUF Gaming A16 Advantage Editionのレビューです。

Ryzen 7 7735HS + Radeon RX 7600Sと、CPUとGPUを最新のAMD製パーツで統一した、珍しい構成のゲーミングノートPCです。

Ryzen 7 7735HSは、現行のCore i7-12700Hや、Ryzen 7 6800Hと同程度のマルチコア性能を備えていました。ゲーミングノートPCとして申し分ない性能です。AMD Radeon RX 7600Sは、GeForce RTX 3060~RTX 3070の間ぐらいのパフォーマンスを発揮しており、ミドルクラスぐらいのゲーミング性能でした。比較的高めの画質でも快適にプレイできるゲームが多いです。

搭載する液晶は、最近流行りの画面比16:10の16型液晶です。165Hzのハイリフレッシュレートに対応しているので、動きの速いゲームも滑らかな映像でプレイできます。また、当サイト計測でsRGBカバー率97.8%と色域が広めなので、色鮮やかな映像でゲームをプレイできるだけでなく、画像・動画編集などのクリエイティブな作業にも使用できます。

内部を確認すると、メモリはスロットメモリで、空きのM.2スロットもありました。メモリの換装や、ストレージの増設もできます(自己責任です)。

処理性能、液晶などの全体のバランスが良く、見た目も落ちついたデザインなので、AMDファンだけでなく、ゲーム兼スペック高めの作業として使えるノートPCを探している方にもよさそうな機種です。

 

Ryzen + RadeonのAMDで統一した16型ゲーミングノートPC

TUF Gaming A16 Advantage Edition

特徴

  • Ryzen 7 7735HS + Radeon RX 7600SのAMD構成
  • 画面比16:10、色域広めの16型液晶を搭載
  • メモリ換装や、ストレージ増設が可能

こんなあなたに

  • AMDで統一したゲーミングノートPCが欲しい方
  • クリエイティブな作業などゲーム以外にも使いたい方
  • 価格19万円台[税込]
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