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最強2 in 1 PC、ASUS ProArt PX13 HN7306WIの実機レビュー

更新日:
ProArt PX13の写真
CPU Ryzen AI 9 HX 370
GPU RTX 4060 / RTX 4070 
メモリ 32GB
ストレージ 1TB SSD
画面サイズ 13.3インチ 16:10
画面種類 2880×1800 OLED 光沢
質量 約1.38kg
バッテリー 73Wh
価格[税込] 29万円台
最強 2 in 1 PC

ASUS ProArt PX13は、驚くほど高い性能の2 in 1 PCです。

CPUにはRyzen AI 9 HX 370、グラフィックスにはGeForce RTX 4070 Laptopを搭載し、ゲーミングノートPCと変わらない高い性能です。

それでいて、約1.38kgと非常に軽く、持ち運びに便利です。

ディスプレイにはOLED(有機EL)を採用しています。

外出先に気軽にノートPCを持って行き、クリエイティブワークを行える製品です。

公式サイト(購入ページ)はこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。一部部材は量産品と違う可能性があります。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Ryzen AI 9 HX 370、GeForce RTX 4070 Laptop、32GBメモリ、1TB SSD

 

 

目次

お忙しい方は、「ProArt PX13の特徴」のみお読みください。

 

ProArt PX13の特徴

約1.38kgの軽さでRTX 4070を搭載

ProArt PX13は、約1.38kgという軽いボディに、GeForce RTX 4070 Laptop GPUを搭載したノートPCです。気軽に外出先にノートPCを持ち運んで、負荷の高いクリエイティブワークを行いたい方におすすめです。

約1.38kgの軽さでRTX 4070 Laptop GPUを搭載

 

変形可能な2 in 1 PC

さらに、ProArt PX13は、タブレットやテント型に変形することができる2 in 1 PCです。

画面が13.3型と小さいので、このPCを自宅等で使う場合、外部モニターおよび外部キーボードを接続する方も少なくないと思いますが、テント型にすれば、外部キーボードを繋いでも邪魔になりません。

状況に合わせて柔軟に対応できるノートPCです。

変形することができる2 in 1 PC

 

ペンにも対応

ProArt PX13は、アクティブペンにも対応しており、画像編集ソフトで細かい部分をレタッチするときや、イラストを描くときなどに便利です。

なお、ペンは付属しません。今回、試したところMPPのペンなら利用することができました。

ペンにも対応

 

有機ELディスプレイを搭載

ProArt PX13は、有機ELディスプレイを搭載しており、非常に画像や映像が色鮮やかです。色を調整する必要があるクリエイター向けソフトを使う場合にも便利です。

有機ELディスプレイ

 

やや残念な点

ProArt PX13は、小さくて薄型のボディに、高性能パーツを搭載しているため、表面温度がどうしても高くなりがちです。高い負荷をかけるとパームレスト部分が熱くなってくるので、やや気になるかもしれません。

また、小型で高性能パーツを詰め込んだPCは故障しやすいですし、持ち歩く機会の多いPCだと思うので、長期保証には加入しておいたほうがいいです。

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
画面がやや小さいですが、スペック面は十分です。快適にWeb閲覧やOffice作業ができるでしょう。
動画鑑賞 画面がやや小さいですが、色鮮やかなディスプレイで、スピーカー音もよく、快適に動画鑑賞ができるでしょう。
RAW現像
画像編集
DCI-P3 100%のディスプレイに、独立GPUを搭載しており、画像編集などの作業も快適です。
動画編集 高性能CPUに、GeForce RTX 4070 LaptopのGPUを搭載し、動画編集も快適です。
ゲーム スペック面は十分高く、ほとんどのゲームが60 fps以上でプレイできるでしょう。ただし、ディスプレイが高リフレッシュレートに対応していないので、動きの速いゲームをするときは、外部モニターに接続したほうがいいでしょう。

 

ディスプレイのチェック

ProArt PX13のディスプレイは、13.3型の有機ELを採用し、色域が広く、とても色鮮やかです。

ただし、光沢なので周囲のものが映り込みやすく、フリッカーもあります。

  • 色域・輝度
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

色域の当サイトの計測結果は下表の通りで、非常に広いです。最大輝度は、当サイトの計測では340cd/m2と高いです。

  カバー率
sRGBカバー率 100%
DCI-P3カバー率 100%
Adobe RGBカバー率 96%
ProArt PX13の色域
ガモット図
※ i1 Display PlusでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

また、色域変換機能も搭載されています。

色域変換機能
色域変換機能

ガンマ補正曲線を確認すると、どの色も比較的揃っているのが分かります。

ProArt PX13のガンマ補正曲線
ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

ProArt PX13の視野角
視野角(斜めから見たときの見やすさ)

光沢液晶であるため、画面への映り込みがあります。ギラつきは、ほとんど感じません。

ProArt PX13の映り込み
画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)はあります。また、輝度によって周波数が異なります。

ProArt PX13のフリッカーの有無
輝度54以上

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)の有無の確認結果です。輝度をいくつにしても、フリッカーは検出されませんでした。

ProArt PX13のフリッカーの有無
輝度53以下
PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

ASUSでは、OLED フリッカーフリーディミングという機能も搭載されています。完全にフリッカーが無くなるわけではありませんが、この機能を使うとフリッカーがやや低減されます。

OLED フリッカーフリーディミング
OLED フリッカーフリーディミング

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

ProArt PX13のキーボードは普通の打ちやすさです。

実測で、キーピッチは横:19mm、縦:19mmです。キーストロークは約1.5mmです。

キートップが湾曲しており、底付きの衝撃もあまりないことから、キー自体は押しやすいです。キーピッチは十分ありますが、「半角/全角」キーや「Backspace」キーなどが小さくなっているのは残念です。

タッチパッドは広くて使いやすいです。クリックボタンも押しやすいです。

ProArt PX13のキーボード写真
キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
ProArt PX13のキーボード拡大写真
キーの拡大図

 

ASUS DialPadという機能も搭載されています。タッチパッドの右上から指をスライドさせることで、この機能がONになり、左側のサークルを指で回すことで、クリエイター向けソフトの各種設定・調整を簡単に行うことができます。

ASUS DialPad
ASUS DialPad

 

キーボードバックライトも搭載しています。

ProArt PX13のキーボードバックライトの写真
キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

ProArt PX13のパフォーマンスのチェックです。

初期設定では「スタンダードモード」ですが、ここでは最も高いパフォーマンスが出る「パフォーマンスモード」でも、各種ベンチマークを実行しています。

ProArt PX13のモードの画像
モード

 

CPU

ProArt PX13のCPUは、Ryzen AI 9 HX 370を搭載しており、マルチコアおよびシングルコア性能ともに高いです。

CINEBENCH 2024
ProArt PX13のCINEBENCH 2024のスコア画像
Ryzen AI 9 HX 370
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-14900HX 1748
Core i9-13900HX 1512
Core i7-14700HX 1313
Ryzen AI 9 HX 370 1226
1155 [パフォーマンスモード]
1121 [スタンダードモード]
Snapdragon X Elite X1E-78-100 1104
Ryzen 9 8945HS 919
Ryzen 7 8845HS 919
Ryzen AI 9 HX 370 882
Core i7-13700H 855
Core Ultra 7 155H 825
Ryzen 7 8840HS 785
Core i5-13500H 778
Core Ultra 5 125H 669
Core i7-1360P 664
Ryzen 7 8840U 618
Snapdragon X Plus X1P-42-100 605
Core Ultra 7 258V 603
Core i5-1340P 599
Core Ultra 5 125U 572
Core 5 120U 558
Ryzen 5 8540U 500
Ryzen 5 7530U 477
Core i5-1335U 435
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-14900HX 128
Core i7-14700HX 126
Core Ultra 7 258V 121
Core i9-13900HX 119
Ryzen AI 9 HX 370 115
115 [パフォーマンスモード]
114 [スタンダードモード]
Core i7-13700H 114
Core 5 120U 110
Core i5-1335U 109
Snapdragon X Plus X1P-42-100 108
Snapdragon X Elite X1E-78-100 107
Ryzen 9 8945HS 106
Core i5-13500H 105
Ryzen 7 8840U 104
Core Ultra 7 155H 103
Ryzen 7 8845HS 101
Core Ultra 5 125H 101
Ryzen 5 8540U 100
Core i7-1360P 99
Core i5-1340P 99
Ryzen 7 8840HS 98
Core Ultra 5 125U 94
Ryzen 5 7530U 84
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

 

なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。

 

メモリ

メモリはLPDDR5X-7500となっており、広い帯域です。なお、オンボードメモリなので換装することはできません。

 

グラフィックス

グラフィックスには、GeForce RTX 4060 LaptopまたはRTX 4070 Laptopを搭載しており、今回は後者です。

GeForce RTX 4070 Laptop の最大グラフィックスパワーは、95Wでした。RTX4060の最大グラフィックスパワーは不明ですが、小型のPCなので、そこまで高い数値にはなっていないと思います。

最大グラフィックスパワー
最大グラフィックスパワー

 

3DMark Time Spyのグラフィックススコアは下の撮りで、140WのRTX 4060と同じくらいのスコアでした。

3DMark Time Spy
~ グラフィックス性能の評価 ~
ProArt PX13の3DMark Time Spyのスコア画像
GeForce RTX 4070 Laptop
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
RTX 4090 175W 21897
RTX 4080 175W 18822
RTX 3080 Ti 175W 12614
RTX 4070 140W 12254
RTX 4060 140W 10665
RTX 4070 95W 9982 [パフォーマンスモード]
95W 9224 [スタンダードモード]
RTX 4050 140W 8860
RTX 4060 65W 8829
RTX 4050 105W 8469
RTX 3060 130W 8302
RTX 3060 75W 7047
RTX 3050 75W 5102
RTX 3050 65W 4560
Intel Arc Graphics
(Core Ultra 7 155H)
  3600
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー

 

GPU-Zで確認したGeForce RTX 4070 Laptopの情報は次の通りです。パフォーマンスモードにすると、GPU Clockなどがやや上がります。

ProArt PX13のGPU-Zのキャプチャ画像
本製品のグラフィックカードのスペック

 

NPU

Ryzen AI 9 HX 370のNPUは最大 50 TOPSと高めです。また、GeForce RTX 4070 Laptopは最大321 TOPSとかなり高いです。本格的に、ローカルでAI処理を行いた場合、独立GPUを搭載しているのは、本製品の強みです。

AI TOPS
~ NPU性能の評価 ~
GeForce RTX 4070 Laptop 321 TOPS
GeForce RTX 4050 Laptop 194 TOPS
Ryzen AI 9 HX 375 55 TOPS
Ryzen AI 9 HX 370 50 TOPS
Ryzen AI 9 365 50 TOPS
Core Ultra 7 258V 47 TOPS
Snapdragon X Elite X1E-78-100 45 TOPS
Snapdragon X Plus X1P-42-100 45 TOPS
Apple M3 18 TOPS
Core Ultra 7 155H 11 TOPS
 :レビュー機のTOPS

 

ストレージ

ストレージには、PCIe SSDを搭載しており高速です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
ProArt PX13のSSDのCrystalDiskMarkの画像
1TB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7300
5275
PCIe Gen3 SSD 3500
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

microSDカードスロットを搭載しており、アクセス速度は速いです。挿入後の出っ張りもほとんどありません。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
ProArt PX13のSDカードの写真 ProArt PX13のSDカードスロットのCrystalDiskMarkの画像
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

その他のベンチマーク

Ryzen AI 9 HX 370のその他のベンチマークスコアについては、こちらのリンク先をご覧ください。他のPCでの計測値ではありますが、近いスコアが出ると思います。

Ryzen AI 9 HX 370のベンチマーク記事へのリンク

 

クリエイターソフトの処理時間

クリエイターソフトを使って、重い処理を実行したときにかかった時間を掲載します。

いずれも比較的速い処理です。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間
Lightroomのイメージ画像
Core i9-13900H
RTX 4090 (150W)
38秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i9-13900HX
RTX 4080 (175W)
39秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Ryzen AI 9 HX 370
RTX 4070 (95W)
48秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Ryzen AI 9 HX 370 57秒
Core i7-13700H
RTX 4060 (140W)
63秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Apple M3 69秒
Core Ultra 7 155H 72秒
Core Ultra 7 258V 73秒
Core Ultra 5 125H 75秒
Ryzen 7 8845HS 77秒
Ryzen 7 8840U 87秒
Core i7-1360P 88秒
Ryzen 5 8540U 102秒
Core Ultra 5 125U 103秒
Core 5 120U 106秒
Core i5-1335U 128秒
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Adobe Photoshop CCによる各種処理時間
Photoshopのイメージ画像
ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2))
Apple M3 49秒
Ryzen AI 9 HX 370
RTX 4070(95W)
52秒
Ryzen 7 8845HS
RTX 4060(115W)
55秒
Core i7-13620H
RTX 4050 (140W)
57秒
Core i7-13620H
RTX 3050(95W)
58秒
Ryzen AI 9 HX 370
Radeon 890M
1分00秒
Ryzen 7 8845HS
Radeon 780M
1分18秒
Snapdragon X Elite X1E-78-100 2分21秒
Core Ultra 7 155H
Intel Arc
2分41秒
Core Ultra 5 125H
Intel Arc
3分02秒
Core 5 120U
Intel Graphics
4分10秒
Core Ultra 7 258V
Intel Arc 140V
4分20秒
Core Ultra 5 125U
Intel Graphics
5分34秒
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除)
Apple M3 1分05秒
Snapdragon X Elite X1E-78-100 1分40秒
Core Ultra 7 155H 1分41秒
Core i7-13620H 1分48秒
Core i5-13450HX 2分06秒
Core Ultra 5 125H 2分08秒
Ryzen AI 9 HX 370 2分36秒
Core Ultra 7 258V 2分43秒
Ryzen 7 8845HS 2分45秒
Core 5 120U 2分47秒
Core Ultra 5 125U 4分31秒
Ryzen 7 8840U 4分44秒
※ 6000x4000のRAWデータを編集
Adobe Premiere Proによる書き出し時間
Premiere Proのイメージ画像
4K動画の書き出し
Core i9-14900HX
RTX 4090 (175W)
2分53秒
Core i9-13900HX
RTX 4080 (175W)
3分01秒
Core i7-13700H
RTX 4070 (140W)
3分08秒
Core i9-14900HX
RTX 4060 (140W)
3分29秒
Ryzen 9 8945HS
RTX 4070 (90W)
3分42秒
Core i7-13620H
RTX 4050 (105W)
4分11秒
Ryzen AI 9 HX 370
RTX 4070(95W)
4分15秒
Core i5-13450HX
RTX 3050 (95W)
5分19秒
Core i7-12700H
GTX 1650
6分21秒
Core Ultra 7 155H
Intel Arc
9分15秒
※ 4K/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Blender Benchmarkによるレンダリング時間
Blender Benchmarkのスコア画像
GeForce RTX 4070 Latop GPUで実行
Blender Benchmark Score
RTX 4090 150W 8067
RTX 4090 175W 7917
RTX 4080 175W 6072
RTX 4070 110W 3908
RTX 4060 95W 3651
RTX 4060 100W 3636
RTX 4070 95W 3482
RTX 4060 65W 3034
RTX 4050 105W 2775
RTX 4050 45W 2575
RTX 3050 95W 1151
SPECviewperf 2020
SPECviewperf 2020のベンチマークスコア画像

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

USB Type-Cポートは、USB4となっており、PowerDeliveryおよび映像出力に対応しています。

他社製のPD充電器を使うと警告が表示されますが、高い負荷でなければ100Wは超えないので、100WのPD充電器でも割と対応できると思います。なお、140Wの充電器でも、100W(20V-5A)での充電になっていました。

USB Type-C充電器/ドックの動作テスト
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック ○※3
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック ○※3
PD充電器
※1
140W アドテック PD3.1充電器 ○※4
100W Anker PowerPort III ○※4
65W Lenovo GaN充電器 ○※3
45W Lenovoウルトラポータブル ○※3
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740
(4Kモニター)
○※3
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 「高ワットの充電器を使用してください」との警告が表示
※4 「最適なパフォーマンスを得るには、付属のアダプタを使用してください」との警告が表示

 

HDMIの動作チェック

4KモニターへHDMIで接続したときの詳細です。GeForce RTX 4070 Laptop経由で出力されていたので、ディスプレイやケーブルが対応していれば、4K/120Hz/10ビットでの表示も可能です。

4KモニターにHDMIで繋いだ時の情報の画像
4Kモニター(BenQ EX3210U)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

ProArt PX13の質量のチェックです。

メーカーサイトには「 約1.38kg」とあり普通です。当サイトの計測値は仕様値よりもやや重いですが、それでも、GeForce RTX 4070のような独立グラフィックスを搭載した機種としては非常に軽いです。

ACアダプターはやや重いですが、PowerDeliveryに対応しているので、外出先で一時的に使う程度なら、質量の軽いPD充電器を使っても問題ないでしょう。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.398kg
ACアダプター+電源ケーブル 566g

 

バッテリー駆動時間のチェック

ProArt PX13のバッテリーは、約73Whと大容量です。

バッテリー容量の画像
バッテリー容量

 

バッテリー駆動時間は、仕様表を見ても書かれていません。

当サイトで、やや高めの負荷をかけたときのバッテリー駆動時間を計測したところ、3時間7分でした。独立グラフィックスを搭載していることもあり、バッテリー駆動時間はそこまで長くありません。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA3.0(アイドル時)
(2) JEITA3.0(動画再生時)
(3) 動画編集ソフトでプレビュー再生 3時間7分
(1)、(2) メーカー公表値
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生させたとき。画面輝度は約120cd/m2

 

Webカメラ・スピーカーのチェック

Webカメラ

Webカメラは、207万画素で、比較的綺麗な映りです。IRカメラも搭載しています。ただし、カメラを隠すカバーなどは付いていません。

ProArt PX13のWebカメラの写真
Webカメラ
ProArt PX13のWebカメラで撮影した画像
本製品のカメラで撮影
※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影

 

スピーカー

スピーカーは、底面に配置されており、音質は比較的良いです。ノートPC基準で勝手に採点すると、10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

ProArt PX13のスピーカー写真
スピーカー

 

パーツの温度のチェック

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。

CPU電力は、「スタンダードモード」で約55W、「パフォーマンスモード」で約65Wで推移しています。Ryzen AI 9 HX 370のデフォルトTDPは28Wなので、高いCPU電力で推移しています。

このときのCPU温度は、「スタンダードモード」で約90℃、「パフォーマンスモード」で約93℃とやや高めです。

CPU電力
CPU電力およびCPU温度のグラフ
CPU温度
高いパフォーマンス設定時のCPU電力およびCPU温度のグラフ

 

4K動画書き出し時のCPU温度、GPU温度

Premiere Proで4K動画の書き出しを行ったときのCPU温度とGPU温度を掲載します。

CPU温度もGPU温度も問題ない範囲に抑えられていると思います。なお、「スタンダードモード」でも「パフォーマンスモード」でも温度はそれほど変わりませんでした。

CPU温度
GPU温度

 

静音性のチェック

ProArt PX13の動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はほぼ無音です。高い負荷がかかるとそれなりの騒音値になりますが、一般的なノートPCと同等程度の動作音です。

騒音値
アイドル時 低負荷時
[YouTube再生]
中負荷時
[4K動画編集]
高負荷時
[4K動画書き出し]
約21dB 約22dB 約36dB 約45dB
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
【PCの状態】
アイドル時:アイドル時
低負荷時:1080pのYouTube動画再生時
中負荷時:Premiere Proで、編集中の4K動画をプレビュー再生した時
高負荷時:Premiere Proで、編集中の4K動画を書き出した時

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手のひらを置くパームレストの温度変化は重要です。

全体的に表面温度は高めです。高い負荷をかけると手のひらがやや熱くなってきます。底面の温度も上がるので、膝に置いて作業をする場合は火傷にご注意下さい。小さくて薄いボディに、ここまで高い性能のパーツを詰め込むと、どうしても表面温度は高めになってしまいます。

PC本体の表面温度
ProArt PX13のサーモグラフィーで撮影した表面温度の写真
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。

GeForce RTX 4070 Laptopを搭載しているので、それなりの消費電力はあります。ただ、4K動画の書き出しのような高い負荷をかけても、消費電力は105Wだったので、100WのPD充電器でも、ほとんど処理性能の低下がなく使えると思います。

消費電力
アイドル時 低負荷時
[YouTube再生]
中負荷時
[4K動画編集]
高負荷時
[4K動画書き出し]
9W  16W 44W 105W
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

ProArt PX13の外観のチェックです。

ブラックのカラーで、ナノブラックコーティングに活性シラン樹脂とフッ素変性基を配合した防汚加工が施されています。ブラックのカラーは指紋が目立ちやすいことが多いですが、この加工により、本製品は指紋が目立ちにくいです。

ProArt PX13の正面写真

 

天板には、リニューアルされたロゴが入っています。

ProArt PX13の天板写

 

ボディの高さは、15.8~17.7mmで、GeForce RTX 4070 Laptopが搭載されているとは思えないほど薄いです。

ProArt PX13の薄さの写真 ProArt PX13の薄さの写真その2

 

側面のポート類はご覧の通りです。USB4が2つに、USB-A、HDMI、microSDカードスロットと、割とポートの種類は揃っています。

ProArt PX13の側面の写真 ProArt PX13の側面の写真その2

 

ヒンジが360度回転する2 in 1 PCなので、下のような形状で使うこともできます。

ProArt PX13のヒンジを最大まで開いたときの写真ProArt PX13のヒンジを最大まで開いたときの写真ProArt PX13のヒンジを最大まで開いたときの写真

 

底面はシンプルです。

ProArt PX13の底面写真

 

内部はご覧のようになっています。なお、今回は貸出機ですので、一部部材は量産品と違う可能性があります。冷却ファンは2つで、4方向から排気しています。メモリはオンボードです。

ProArt PX13の内部の写真

 

ストレージは、Type 2230の短いSSDが搭載されています。

ProArt PX13のメモリの写真

 

ACアダプターは、200Wです。

ProArt PX13のACアダプターとACケーブルの写真

 

まとめ

以上が、ProArt PX13のレビューでした。

約1.38kgの軽さのボディに、GeForce RTX 4070 Laptop を搭載したモンスターPCです。

しかも、2 in 1 PCなので、色々な形状に変形して使うことができます。例えば、外部キーボードおよび外部モニターを接続するとき、テント型などの形状にすれば、外部キーボードを接続しやすいです。

別売りとなりますが、ペンにも対応しているので、活用の幅が広がります。

小型ボディなので、GeForce RTX 4070 Laptopの最大グラフィックスパワーは60Wくらいに抑えられているのかなと思いましたが、95Wと低くはない数値でした。クリエイターソフトも快適に動きます。

ディスプレイは有機ELを採用し、広色域で、画像や映像を扱うクリエイターにも適しているでしょう。

小さくて薄いボディなので、高めの負荷をかけるとパームレスト部分の温度が上がり、手のひらが熱くなってくるのがデメリットです。ただ、こういったタイプのPCは、どうしても表面温度が高くなりがちです。表面温度が低めのPCが良ければ、同社のASUS TUF Gaming A14 FA401がおすすめです。2 in 1 PCではないので変形することはできませんが、小型ボディに高性能パーツを搭載していても、表面温度は低めです。

 

最強2 in 1 PC

ProArt PX13

ProArt PX13の小さい写真

特徴

  • 最大でRTX 4070を搭載し高性能
  • 変形することができる2 in 1 PC
  • 有機ELディスプレイ搭載

こんなあなたに

  • 外でも、クリエイティブワークをしたい方 
  • 変形したり、ペンをつかったりする方
  • 価格29万円台~
公式販売サイトはこちら

 

 

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