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ASUS ROG Strix G15 G513シリーズの実機レビュー
CPU | Ryzen 9 5900HX Ryzen 7 5800H Ryzen 9 6900HX NEW Ryzen 7 6800H NEW |
---|---|
GPU | RTX 3070 Laptop |
メモリ | 16GB(DDR4-3200) |
ストレージ | 1TB PCIe SSD |
液晶サイズ | 15.6インチ |
液晶種類 | FHD 300Hz 非光沢 WQHD 165Hz 非光沢 |
質量 | 約2.3kg |
バッテリー | 最大約13.8時間 |
価格[税込] | 20万円台~ |
ASUS ROG Strix G15は、GeForce RTX 3070 Laptopを搭載した高性能ゲーミングノートPCです。
Ryzen 7 5800HもしくはRyzen 9 5900HXを搭載し、プロセッサーの処理性能も非常に高いです。さらに、FHD/300Hz液晶、またはWQHD/165Hz液晶を搭載し、eスポーツを含め、多くのタイトルを快適に、かつ勝ちを目指した本気のプレイが可能となっています。
ハイエンドクラスの性能を備えたゲーミングノートですが、セール時には15万円台で売られていることもあります。
追記:Ryzen 6000シリーズのプロセッサーを搭載したモデルも登場しました。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Ryzen 9 5900HX、16GBメモリ、GeForce RTX 3070 8GB、WQHD 165Hz
目次
お忙しい方は、「ASUS ROG Strix G15の特徴」のみお読みください。
ASUS ROG Strix G15の特徴
RTX 3070搭載!最大グラフィックスパワーは130W
ASUS ROG Strix G15は、GeForce RTX 3070 Laptopを搭載したハイエンドクラスとなるゲーミングノートPCです。
同じGeForce RTX 3070 Laptopを搭載していても、実際のパフォーマンスは機種によって変わってきます。ASUS ROG Strix G15の搭載するGeForce RTX 3070 Laptopは、最大グラフィックスパワー(max TGP)130Wで動作します。
最大グラフィックスパワー130Wというのは、他のGeForce RTX 3070 Laptop搭載ノートと比較してみると、高めの設定です。
最大グラフィックスパワー | |
デル Alienware m15 R4 | 140W |
ASUS ROG Strix G15 [本機器] | 130W |
MSI GP66 Leopard 10U | 130W |
ASUS TUF Gaming A17 | 95W |
ASUS TUF Dash F15 | 85W |
【参考】 PCWorld(ASUS製品)、NOTEBOOK CHECK(MSI製品)、NOTEBOOK CHECK(その他)
3DMark Time Spyの結果で比較すると、ASUS ROG Strix G15のスコアは、最大グラフィックスパワーが95WのRTX 3070搭載機よりも高く、RTX 2080や、場合によってはRTX 3080を超えるほどの性能を示しています。ほとんどのゲームを快適にプレイできるでしょう。
:レビュー機で計測したスコア
括弧()内は最大グラフィックスパワー
8コア/16スレッドのRyzenプロセッサーを搭載
ASUS ROG Strix G15は、Zen 3コアのRyzen 9 5900HX、もしくはRyzen 7 5800Hを搭載しています。
下表には、AMD Ryzen 5000Hシリーズ モバイルプロセッサーの仕様を載せています。Ryzen 7 5800Hは中位の性能、Ryzen 9 5900HXはオーバークロックが可能で、上位クラスの性能となります。
コア/ スレッド |
Max Boost (Base) GHz |
L2+L3 Cache |
TDP | |
Ryzen 9 5980HX | 8 / 16 | 4.8 (3.3) | 20MB | 45W+ |
Ryzen 9 5980HS | 8 / 16 | 4.8 (3.0) | 20MB | 35W |
Ryzen 9 5900HX | 8 / 16 | 4.6 (3.3) | 20MB | 45W+ |
Ryzen 9 5900HS | 8 / 16 | 4.6 (3.0) | 20MB | 35W |
Ryzen 7 5800H | 8 / 16 | 4.4 (3.2) | 20MB | 45W |
Ryzen 7 5800HS | 8 / 16 | 4.4 (2.8) | 20MB | 35W |
Ryzen 5 5600H | 6 / 12 | 4.2 (3.3) | 19MB | 45W |
Ryzen 5 5600HS | 6 / 12 | 4.2 (3.0) | 19MB | 35W |
CINEBENCH R23のスコアは次のようになります。インテル製のCPUを抑え、当サイトで計測したノートPCとしては、1位、2位のスコアとなるほど、非常に高い処理性能です。シングルコアのスコアも比較的高いです。ゲームタイトルにもよりますが、Ryzenプロセッサーでも、フレームレートが著しく下がることもありませんでした。
ただし、Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像では、この高い性能を活かすことができず、処理に時間がかかりました。クリエイティブな作業の場合は、使用するソフトによって高い性能を発揮できない場合があるかもしれません。
【FHD/300Hz】と【WQHD/165Hz】のパネル
ASUS ROG Strix G15 G513QRには、2つのモデルがあり、搭載する液晶が異なっています。
Ryzen 7 5800H搭載モデルはFHD/300Hz液晶を搭載し、Ryzen 9 5900HX搭載モデルはWQHD/165Hz液晶を搭載しています。どちらも、Adaptive-Syncに対応しており、カクツキの少ないスムーズな映像でゲームをプレイできます。
eスポーツなど競技性の高いゲームをプレイする場合は、素早い敵の発見とエイムが可能となり、ゲームを有利に進めることができるFHD/300Hz液晶が適しています。
一方、WQHD/165Hz液晶は、FHD液晶よりも高解像度で、精細な描画による世界観を楽しむタイプのゲームに没頭するのに適しています。それでも、リフレッシュレートも165Hzと高いので、普通にFPSゲーム等をプレイするのにも不足はありません。また、WQHD/165Hz液晶は、sRGBカバー率100%、DCI-P3カバー率98.5%と色域も広かったため、動画編集などのクリエイティブな作業にも使用できると思います。ゲームだけでなくマルチに使う場合も、WQHD/165Hz液晶はおすすめです。
プレイするゲームタイトルや、使用する目的を考慮して、搭載する液晶を基準にどちらのモデルかを選択するといいでしょう。
高いパフォーマンスを引き出す冷却システム
ASUS ROG Strix G15は、Ryzen 7 5800H / Ryzen 9 5900HX + GeForce RTX 3070 (130W)というハイパフォーマンス構成ですが、その高いパフォーマンスを十分に発揮するためには、高い冷却性能が求められます。
ASUS ROG Strix G15では、下の画像のような強力な冷却システムを搭載しています。6本のヒートパイプ、4つのヒートシンク、デュアルファン、4つの排気口という構成で、CPU、GPU、VRAMの熱を放出し、効率的に冷却します。
それ以外にも、液体金属のサーマルコンパウンド、ノイズを抑えつつ排気効率を上げるArc Flowファン、数が増した超薄型フィン、ホコリに強いセルフクリーニング冷却システム2.0など、見えない部分も冷却性能を高めるための工夫がなされています。
もちろん、非常に高い性能なので、高負荷時はやや高めの温度になりますが、今回試した範囲では、熱によるトラブルもなく、安定して高いパフォーマンスを発揮できていました。
ゲーミングノートらしいイルミネーション
ASUS ROG Strix G15は、RGB LEDを備えており、下の画像のように、ゲーミングノートPCらしい、気分を揚げるイルミネートが可能です。
このRGB LEDは、好みの色やパターンにカスタマイズすることができます。例えば、チームカラーに統一したり、キーボードのRGBバックライトを調整して、ゲームに使用するキーをハイライトするといったことができます。
また、Aura Syncに対応したヘッドフォンやマウスといったデバイスを一緒に使用することで、統一感を出し、一層ゲームを楽しむ環境を作ることもできるでしょう。
ストレージの増設も可能
ASUS ROG Strix G15には、空きのM.2スロットがあります。
動画編集などのクリエイティブな作業も行うなどで、ストレージ容量が不足する場合は、自己対応とはなりますが、M.2 SSDを増設することもできます。
上位機種との比較
ROG Strix G15の上位機種であるROG Strix SCAR 15と簡単な比較を行います。
サイズ・質量、デザインを確認すると、おそらくベースは同じボディのようです。上位機種のROG Strix SCAR 15は、そこに、ワンランク上のGeForce RTX 3080に、反応性と耐久性に優れた光学メカニカルキーボード、合計4つのスピーカー(G15は2つ)を搭載しています。また、SCAR 15は自分のプロファイルを保存できるKeystoneに対応しているのも特徴です。より大容量のメモリやストレージを搭載したモデルもあります。
ASUS ROG Strix G15 |
ASUS ROG Strix SCAR 15 |
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画像 | ||
CPU | Ryzen 9 5900HX Ryzen 7 5800H |
Ryzen 9 5900HX Ryzen 7 5800H |
GPU | RTX 3070 8GB | RTX 3080 16GB |
メモリ | 16GB | 16GB / 32GB |
ストレージ | 1TB PCIe SSD | 512GB / 2TB PCIe SSD |
液晶サイズ | 15.6型 | |
液晶種類 | FHD 300Hz / WQHD 165Hz | |
重量 | 約2.3kg | |
バッテリー | 90Wh(最大約13.8時間) | 90Wh(最大約12.4時間) |
価格[税込] | 209,800円~ | 299,800円~ |
30日間返品保証 + ASUSのあんしん保証
現在、ASUS Storeでは、30日間返品保証キャンペーンを実施しており、ASUS ROG Strix G15も対象機種に入っています。そのため、購入後、製品到着から30日以内であれば、返品し、購入代金を返金してもらうことができます。
また、ASUSは、理由を問わずどんな故障でも部品代の20%+消費税のみで修理してくれる(1年間で1度のみ)、という「ASUSのあんしん保証」というサービスを無償で提供しています。さらに、キャンペーン中、30日後も継続して使用する方には、「ASUSのあんしん保証 Premium 3年」がプレゼントされます。この保証は、理由を問わずどんな故障でも自己負担0円で修理してくれるサービス(年に1回まで、3年間)です。
もちろん、保証期間内のメーカー責任の自然故障であれば、「ASUSのあんしん保証」の加入の有無にかかわらず、無償で修理してもらえます。
各用途の快適度
ASUS ROG Strix G15の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | サクサク動きます。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | 色鮮やかな表示ができ、スピーカー音も悪くないので、動画鑑賞を快適に行えると思います。 |
オンライン会議 | △ | Webカメラを搭載していません。マイク、スピーカーは付いているので、音声のみであれば参加できます。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | WQHDモデルなら、画像編集にも使用できる広色域液晶です。ただ、CPU性能は高いものの、使用するソフトによってはRAW現像などに意外と時間がかかる場合があります。 |
動画編集 | ◎ | CPUおよびグラフィックス性能が非常に高く、快適に動画編集ができます。 |
ゲーム | ◎ | 最大グラフィックスパワー130WのRTX 3070 + FHD/300Hz or WQHD/165Hzの液晶で、ほとんどのゲームが快適に動作します。 |
ゲームベンチマーク&フレームレート
動作モード
本製品は、いくつか動作モードを選択できますが、ここでは「Turbo」モードにして計測しています。動作モードを変更するには、Fn+F5を押すか、「ARMOURY CRATE」のソフトを起動し、ここから変更します。
各ゲームのフレームレート
各タイトルの平均フレームレートを掲載します。すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。
重い部類のゲームでも、高設定で60 fps以上出ています。DLSSに対応しているゲームであれば、DLSSをオンにすることで、より高いフレームレートでのプレイが可能となるはずです。
軽い部類のゲームであれば、高設定でも140 fps以上、設定を落とせば260 fps出ることもあったので、FHD/300Hz液晶や、WQHD/165Hz液晶を活かしたプレイが十分可能です。
ほとんどのゲームタイトルを、快適にプレイすることができそうです。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920x1080 | 低 | オフ | 93 fps |
高 | オフ | 78 fps | |
ウルトラ | オフ | 68 fps |
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン(DX12)
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920x1080 | 低 | オフ | 82 fps |
高 | オフ | 76 fps | |
最大 | オフ | 66 fps |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 135 fps |
標準品質 | 120 fps | |
高品質 | 92 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 標準(ノート) | 16887 / 150 fps |
高(ノート) | 16029 / 140 fps | |
最高品質 | 14974 / 124 fps |
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 260 fps |
高設定 | 191 fps |
軽い部類のゲーム
フォートナイト
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 195 fps |
高設定 | 164 fps | |
最高設定 | 149 fps |
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最高品質 | 20873(すごく快適) |
レイトレーシング&DLSS有効時のフレームレート
レイトレーシングとDLSSを有効にしたときのフレームレートを下に掲載します。
「サイバーパンク2077」や、「ウォッチドッグス レギオン」などの重いゲームだと、レイトレーシングを最高設定にして、ぎりぎり60 fps出るか出ないかといった感じでした。DLSSを最高設定にすることで、プレイできなくはないと思います。
ただ、レイトレーシングを有効にして重めのゲームをプレイすることがメインとなるのであれば、16GBのVRAMを搭載したRTX 3080の方がいいかもしれません。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920x1080 | レイトレ:中 | パフォーマンス | 62 fps |
レイトレ:ウルトラ | パフォーマンス | 60 fps |
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン
|
||||
---|---|---|---|---|
解像度 | 品質 | レイトレ | DLSS | 平均fps |
1920 x 1080 |
最大 | 中 | 高性能 | 54 fps |
最大 | 高性能 | 53 fps |
その他のゲーム
上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
ディスプレイのチェック
ASUS ROG Strix G15のディスプレイの詳細なチェックです。
今回搭載しているのはWQHD液晶で、パネルは、「Innolux N156KME-GNA」でした。
高解像度で、165Hzの高リフレッシュレートに対応しながら、sRGBカバー率100%と、色域が広いです。輝度は当サイトの計測では341cd/m2とやや高めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
なお、Ryzen 7搭載モデルの液晶は、FHD/300Hz駆動液晶となります。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
色域は広いです。当サイトの計測結果は、以下の通りです。
sRGBカバー率 | 100% |
---|---|
DCI-P3カバー率 | 98.5% |
Adobe RGBカバー率 | 87.8% |
遅延
キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約35msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延は少ないと思います。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、165Hzの液晶で2~3フレーム前くらいまで残像がありました。普通のノートPCの液晶は、60Hzで2フレーム前くらいまでの残像です。本製品は、普通の液晶より、1秒間に3倍近いフレームを表示するにも関わらず、2~3フレーム前くらいまでの残像しか見えなかったので、一般的なノートPCより、残像は抑えられています。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
ROG Strix G15のキーボードとタッチパッドのチェックです。
実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約19mm、キーストロークは約1.8mmです。キートップはわずかにカーブしています。タイピング時の底付きの衝撃も少なく、打ちやすいです。
ROG独自のオーバーストローク技術が使用されており、浅めのキーストロークでキー入力を検知することができるので、一瞬を争うような場面でも有利にゲームを進めることができます。
ファンクションキーの上部に専用ホットキーが設けられていたり、ファンクションキーが4つ毎のブロックに分けられていたりと、ゲームをプレイしながらもPCの動作等をコントロールしやすくなっています。
ただ、英語キーボードの枠をそのまま使用しているようで、1つの枠に複数のキーが配置されている部分があるのが、見た目的にもやや残念です。
タッチパッドは面積も広く、操作しやすいです。また、NumberPadなので、テンキーとしても使用できます。
RGBバックライトを備えています。各キーのライティング設定が可能なので、WASDキーをハイライトする、といったこともできます。
下の画像のように、アプリを使用して、RGBバックライトの色や、ライティングのエフェクトの設定・選択が可能です。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。ここでは、いくつかある動作モードのうち、デフォルトの「パフォーマンス」と、最も高いパフォーマンスが出る「Turbo」でベンチマークなどを計測しました。
CPU
CPUにはRyzen 9 5900HXを搭載しています。8コア16スレッド、キャッシュ20MBという非常に高性能なプロセッサーです。
ベンチマークでも、非常に高い性能を示しています。特に、マルチコアのベンチマークスコアは、インテルのCPUを超える高いスコアが出ていました。
なお、Ryzen 7 5800Hでも十分高い性能なので、WQHD液晶でなくてよければ、Ryzen 7 5800H搭載モデルで十分だと思います。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
DDR4-3200のメモリを16GB(8GBx2)搭載しています。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア
グラフィックス
グラフィックスには、GeForce RTX 3070 Laptop搭載しています。最大グラフィックスパワー130Wで動作するため、場合によってはRTX 3080を超えるほどの高いパフォーマンスを発揮しています。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
GPU-Zで確認したGeForce RTX 3070 Laptop GPUの情報は次の通りです。動作モードを「Turbo」にすると、GPUクロックがアップし、パフォーマンスが向上します。
ストレージ
ストレージには、PCIe SSDを搭載しており高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
クリエイターソフトの処理時間
以下、各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。
モバイル用のRyzenプロセッサーは、Lightroomとやや相性が悪く、末尾にHが付くHシリーズのインテルCoreプロセッサーと比べるとやや遅いです。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
速い処理速度です。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Blenderは十分な速さですが、インテルCoreプロセッサー + GeForce RTX 3070の構成よりも遅かったです。
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートの動作チェックです。
データ転送、映像出力、本機への給電に対応していますが、Thunderboltには対応していません。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | × | × | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | ○ | ○ | ― |
Philips 258B6QUEB/11 | ○ | ○ | ○ |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、YCbCr444で表示されています。
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「約2.3kg」と記載されていますが、実測値はわずかに重めでした。15インチクラスのゲーミングノートとしてはそれほど軽くはありません。ACアダプターも重いです。
質量 | |
PC本体 | 2.330kg |
ACアダプター | 737.9g |
バッテリー駆動時間のチェック
ROG Strix G15のバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は、90Whでした。15.6型のゲーミングPCにしては大きめの容量です。
当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。ゲーミングノートPCとしてはやや長めの駆動時間だと思います。軽めの作業であれば、バッテリー駆動でも使用できます。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0測定方法 | 約12.4時間 |
(2) PCMark 10 Modern Office | 7時間50分 |
(3) 動画再生時 | ー |
(4) PCMark 10 Gaming | 1時間35分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Prime95実行時のCPU温度
下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU電力とCPU温度の詳細です。パフォーマンスモードでは、最初CPU電力は63W前後ですが、5分くらい経つと約45Wまで下がります。それに伴いCPU温度は90℃台前半から70℃後半ぐらいまで下がります。最初は温度が高めですが、いったん下がると問題ない温度で推移してます。
Turboモードでは、CPU電力が約64W、CPU温度は82℃前後で一定です。Turboモードはファンが高速回転するので、CPU温度のピーク値はTurboモード時の方が低くなります。ただし、その代わりファン音はうるさくなります。
- パフォーマンス時
- Turbo時
ゲーム時のGPU温度
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中のCPU/GPU温度は下図の通りです。
以下はTurboモード時の測定結果ですが、CPU温度のピーク値は約95℃と高いものの、80℃台か、それ以下となる時間も長いです。また、GPU温度も高めではありますが、80℃前後に収まっているので、CPU、GPUともによくコントロールされており、問題ないと思います。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時は、ファンが動作していないとほぼ無音です。FF15のような高い負荷がかかると、「パフォーマンス」モードはそれほどでもありませんが、「Turbo」モードにするとややうるさく感じます。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。
ゲーム中は温度が上がりますが、パームレストやキーボード部分の温度はそれほど上昇しないので、ゲームプレイ中に不快に感じることはないと思います。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
性能の高いCPU・GPUを搭載しているので高めの消費電力です。アイドル時は外部GPUが動作していないので、消費電力はグッと下がります。
外観のチェック
ASUS ROG Strix G15 G513の外観のチェックです。
液晶の画面占有率が約85%と高くなり、前世代のROG Strix G15よりも設置面積が7%小さくなっています。
天板は、アルミニウム合金製です。ROGのロゴマークも配置されており、ゲーミングPCらしいデザインです。
スピーカー(1W x2)は、底面に配置されています。最大音量はやや低めですが、音質はまずまずです。ノートPC基準で10点満点で採点すると、5~6点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。
ディスプレイを閉じたときに隠れるような構造のヒンジを採用しています。
ウェブカメラは搭載していません。
閉じた時の画像です。高さは22.69~27.2mmと、しっかり厚みがあります。
インターフェイスには、USB3.2 x3、USB-C(映像出力、本機への給電に対応)、HDMI、LANポートを備えています。SDなどのカードリーダーは備えていません。
DC-in、LAN、HDMI、USB-Cといったポートが背面に配置されているので、有線LAN、外部ディスプレイ、電源などのケーブルがゲームプレイの邪魔になることがありません。
液晶が開く最大の角度です。
底面です。吸気できるように、部分的に通気口があります。
底面カバーを外したときの画像です。2基の冷却ファン、6本のヒートパイプを備えています。4方向から排気するようになっており、効率的に放熱できる構造になっています。
メモリです。メモリスロットを2つ備えており、換装も可能だと思います。
M.2スロットは2つあります。ASUSではユーザーによる増設や交換はサポートしておりませんが、増設は可能だと思います。
ACアダプターの容量は240Wと大きいです。
まとめ
以上が、ASUS ROG Strix G15 G513QRのレビューです。
GeForce RTX 3070を搭載し、最大グラフィックスパワーが130Wと高いため、ハイエンドクラスのゲーミング性能を備えていることが大きな特徴です。プロセッサーには、Ryzen 7 5800H、もしくはRyzen 9 5900HXを搭載し、処理性能も申し分ありません。
FHD/300Hz液晶なら、高いグラフィック性能と合わせ、競技性の高いeスポーツなどで勝ちにこだわったプレイが出来ます。WQHD/165Hz液晶なら、映像に没頭する系のゲームを楽しむことができ、また、色域が広いため動画編集などのクリエイティブな作業にも使用できそうです。
バランスが良く、マルチに使用できそうな、ハイエンドクラスの性能のゲーミングノートPCが20万円台からと、価格も良心的だと思います。
今なら、ASUS Storeで「30日返品キャンペーン」も行っているので、一つ上を目指す方は試してみるいい機会だと思います。
WQHDモデルもあるRTX 3070搭載ゲーミングノート
ASUS ROG Strix G15 G513QR(2021)
特徴
- max TGP 130Wで動作するRTX 3070を搭載
- FHD/300Hz、WQHD/165Hzの2種類の液晶
- ハイエンドの性能を20万円台から入手できる
こんなあなたに
- ハイエンドクラスにステップアップしたい方
- クリエイティブワークにも使いたい方
- 価格20万円台[税込]~
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ
Ryzen 7 5800H + GeForce RTX 3070 Laptopという構成のゲーミングノートPCです。最大の魅力は、このミドルハイクラスのゲーミングノートPCを16万円台で購入できる価格。おそらく、現時点で最安のRTX 3070 Laptop搭載機。
新世代ノート用グラフィックスGeForce RTX 30シリーズに、240Hzの超高リフレッシュレート液晶を搭載した、高性能ゲーミングノートPC。本体は最薄部19.9mm、重量2.1kgのコンパクト設計で、移動も比較的楽。
ASUSのノートパソコンの一覧。TransBook、Zenbookなどのブランドごとやサイズごとに掲載。
ゲーミングノートパソコンの比較ページ。ALIENWAREやGALLERIA、NEXTGEAR-NOTE、OMENといったゲームブランドノートPCの比較。
パソコンに必須のセキュリティソフトの比較ページ。セキュリティソフトの選び方や、比較一覧表、用途ごとのおすすめ製品などを掲載。