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Core i7-8700Kのベンチマーク
はじめに
このページでは、当サイトで計測したCore i7-8700Kのベンチマークスコアを掲載します。
Core i7-8700Kは、第8世代となるインテルCoreプロセッサーで、主にデスクトップPCに採用されるCPUです。従来のCore i7-7700Kは4コアでしたが、6コアに増えており、パフォーマンスが大きく向上しています。
なお、1台のパソコンでのみ計測しています。標準的なスコアなのかどうかわからないため、他のパソコンで計測した場合、スコアが大きく変わる可能性があります。ご了承ください。
【結果概要】旧CPUより1.3倍以上速い
お忙しい方のために、結果の概要だけ先に紹介します。
CPU性能を評価する「CINEBENCH R15」のマルチコアのベンチマークスコアの結果は下図の通りで、Core i7-8700Kは、旧世代のCore i7-7700Kより約1.4倍もスコアが伸びました。
CINEBENCH R15 - CPU(マルチコア)
また、同じくCPU性能評価する「Passmark」のCPU MARKのベンチマークスコアの結果は下図の通りで、Core i7-8700Kは、旧世代のCore i7-7700Kより約1.3倍もスコアが伸びました。
Passmark - CPU MARK
4コアになったCore i7-8700Kの仕様
Core i7-8700Kの主な仕様は、次の通りです。
コア数が4から6へと、1.5倍増え、またキャッシュも増えています。ベースクロックは下がっているものの、ターボブースト時の最大クロックは上がっています。
内蔵グラフィックスについては、名称が「Intel HD~」から「Intel UHD~」に変わり、4K対応であることがよりアピールされています。
第8世代プロセッサー | 第7世代プロセッサー | |
---|---|---|
Core i7-8700K | Core i7-7700K | |
開発コード名 | Coffee Lake | Kaby Lake |
コア数/スレッド数 | 6/12 | 4/8 |
ベースクロック | 3.7GHz | 4.2GHz |
ターボブースト時の 最大動作クロック |
4.7GHz | 4.5GHz |
キャッシュ | 12MB | 8MB |
内蔵グラフィックス | Intel UHD Graphics 630 | Intel HD Graphics 630 |
TDP | 95W | 91W |
今回はドスパラ Monarch-X ZK でテスト
今回は、第8世代インテルCoreプロセッサー「Core i7-8700K」を搭載した新製品、ドスパラ Monarch-X ZKでテストしています。PCケースが大きく放熱性がしっかりしており、ベンチマークを取るには最適だと思ったのと、また納期が2日と早いこともあり、このPCを購入しました。
ドスパラ Monarch-X ZK
Core i7-8700Kの各種ベンチマークスコア
CINEBENCH R15
まず、Core i7-8700KのCINEBENCH R15のスコアを下に掲載します。
シングルコアのスコアは「206」と旧世代のCore i7-7700Kとほぼ変わらないものの、マルチコアのスコアは「1432」と、旧世代CPUに比べ約1.4倍も伸びました。
CINEBENCH R15
Passmark - CPU Mark
次にPassmarkのCPU Markのスコアを下に掲載します。
「16268」と非常に高いスコアで、旧世代のCore i7-7700Kと比較した場合、約1.3倍もスコアが伸びていました。
Passmark - CPU Mark
Geekbench 4
次に、Core i7-8700KのGeekbench 4のスコアを下に掲載します。
マルチコアは「22816」と非常に高いスコアでした。旧世代のCore i7-7700Kと比較した場合、約1.3倍もスコアが伸びていました。ただし、シングルコアのスコアは、旧世代CPUとほとんど差はありませんでした。
Geekbench 4
TMPGEnc Video Mastering Works 6によるエンコード時間
次は、ベンチマークソフトではなく、実際の動画変換ソフト「TMPGEnc Video Mastering Works 6」を用いたエンコード時間を掲載します。
XAVC Sの動画をH.265/HEVCへ変換する処理を確認したところ、10分37秒でした。旧世代のCore i7-7700Kで同様の処理を行った場合と比べると、7割程度の時間で処理が完了しました。
TMPGEnc Video Mastering Works 6によるエンコード時間
3dMark Cloud Gate
次に、グラフィック性能を計測する3D Mark のCloud Gateのベンチマーク結果ですが、「Graphics score」は「11808」でした。旧世代CPUと比べると、約1.2倍スコアが高くなりました。内蔵グラフィックス性能も少し良くなっているようです。
3D Mark - Cloud Gate
ベンチマークスコアのまとめ
最後に、上で掲載したベンチマークスコアを含め、今回掲載したベンチマークスコアをすべて掲載します。
CPU処理性能の比較
テスト内容 | Core i7-8700K | Core i7-7700K |
---|---|---|
Passmark - CPU Mark | 16268 | 11489 |
CINEBENCH R15 - CPU (Multi-Core) | 1432 cb | 971 cb |
CINEBENCH R15 - CPU (Single-Core) | 206 cb | 194 cb |
Geekbench 4 - CPU (Multi-Core) | 22816 | 17730 |
Geekbench 4 - CPU (Single-Core) | 5713 | 5420 |
x265でH.265/HEVCエンコード | 10分37秒 | 14分51秒 |
CPU内蔵グラフィック性能の比較
テスト内容 | Core i7-8700K | Core i7-7700K |
---|---|---|
3DMark Sky Diver - Graphics score | 4953 | 4471 |
3DMark Cloud Gate - Graphics score | 11808 | 9387 |
CINEBENCH R15 - OpenGL | 66.93 fps | 53.87 fps |
ドラゴンクエスト X (1280x720) | 10455 (すごく快適) | 10667 (すごく快適) |
QSVでH.265/HEVCエンコード | 2分46秒 | 未計測 |
専用グラフィックスを搭載した場合のベンチマークスコア
Core-XやRyzenなどのCPUは、GeForceの専用グラフィックスを搭載し、ゲームベンチマークを取得すると、通常よりもスコアが下がるケースがありました。
そこで、専用グラフィックスを搭載したパソコンで、ゲームベンチマークがどうなるかを確認しました。下の表は、CPUが異なる3機種のゲームベンチマークスコアの取得結果です。いずれもGeForce GTX 1080Tiのグラフィックスを搭載しています。なお、3機種の中で、最も高かったスコアは赤字にしています。
表を確認すると、「Core-X」ことCore i9-7900Xを搭載したPCは、ゲームPCによく搭載されるCore i7-7700Kよりもスコアが落ちているのがわかります。
一方、Core i7-8700K搭載PCと、Core i7-7700K搭載PCを比べると、ゲームによって優劣は変わり、ややCore i7-8700K搭載PCのほうがスコアが高いケースが多いですが、ほぼ似たようなスコアです。少なくとも、Core i7-8700Kを搭載して、ベンチマークスコアが下がることはないと思います。
ゲーム一覧 | GALLERIA VZ-X | GALLERIA FZ | GALLERIA ZZ | |||
重さの目安 | ゲームタイトル | グラフィック品質設定 | Core i9-7900X GTX 1080Ti |
Core i7-8700K GTX 1080Ti |
Core i7-7700K GTX 1080Ti |
|
重いゲーム | ゴーストリコン ワイルドランズ | 低 | 178 fps | 186 fps | 187 fps | |
高 | 121 fps | 128 fps | 128 fps | |||
ウルトラ | 68 fps | 70 fps | 74 fps | |||
中程度の 重さのゲーム |
FF14 蒼天のイシュガルド | 標準 ★ | 23862 | 29080 | 26822 | |
高 ★ | 19373 | 22472 | 22341 | |||
最高 | 19229 | 21998 | 21932 | |||
フォーオナー | 低 | 156 fps | 309 fps | 300 fps | ||
高 | 155 fps | 227 fps | 232 fps | |||
超高 | 153 fps | 176 fps | 173 fps | |||
STEEP | 最低 | 169 fps | 196 fps | 181 fps | ||
高 | 158 fps | 167 fps | 167 fps | |||
超高 | 121 fps | 126 fps | 131 fps | |||
ライズオブトゥームレイダー | 最低品質 | 193 fps | 215 fps | 203 fps | ||
中品質 | 168 fps | 182 fps | 173 fps | |||
最高品質 | 149 fps | 153 fps | 150 fps | |||
ファークライ プライマル | 低い | 123 fps | 164 fps | 163 fps | ||
高い | 104 fps | 127 fps | 132 fps | |||
最高 | 99 fps | 116 fps | 121 fps | |||
軽めのゲーム | DDON |
最高品質 | 12852 | 16201 | 14016 | |
PSO2 EP4 | 描画:6 | 61382 | 89700 | 83271 | ||
モンハンF | ― | 70739 | 62038 | 60738 | ||
ドラクエ X | 最高品質 | 21863 | 22720 | 21753 | ||
★「標準品質(デスクトップPC)」と「高品質(デスクトップPC)」の設定にしています。 ※フレームレートの掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません ※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください。 ※ファイナルファンタジー XIV 蒼天のイシュガルドは、約7700スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ドラゴンズドグマオンラインは、約5800スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ファンタシースターオンライン2 EPISODE4は、約4200スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)は、約6000スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ドラゴンクエストXは、約5500スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※GALLERIA XGとXFのCPUは、現在は第7世代となっています ※通常の液晶ディスプレイは60Hz駆動であるため、ゲームを快適にプレイするには最低でも平均60fpsは欲しいです。ただし、平均fpsが60でも最小fpsはもっと小さいため、60fpsを切らないようにプレイするには平均80~100fpsは欲しいです。また、120Hz駆動の液晶ディスプレイを使用している方は、最低でも平均120fpsは欲しいです。 |
Core i7-8700K搭載パソコン
2017年10月19日時点でCore i7-8700Kを搭載した主なデスクトップパソコンを紹介します。意外と販売しているメーカーはまだ少ないですが、今後続々と登場すると思います。
オンボードパソコン(専用グラフィックボードなし)
専用グラフィックスを搭載せず、Core i7-8700Kを搭載したパソコンです。なお、各デスクトップPCの特徴や違いは、「デスクトップパソコンの比較」をご覧ください。
ドスパラ Monarchシリーズ | パソコン工房 Style ∞ |
GeForce搭載ゲーミングパソコン
Core i7-8700Kに加え、GeForceの専用グラフィックスを搭載したゲーミングパソコンです。なお、各デスクトップPCの特徴や違いは、「ゲーミングパソコンの比較」をご覧ください。
ドスパラ GALLERIAシリーズ | マウス G-Tune MASTERPIECE i1630 |
パソコン工房 Level ∞ | ツクモ G-GEAR |
まとめ
Core i7-8700Kは、6コアになったことにより、マルチコアのベンチマークスコアが大きく向上しています。旧世代CPUと比べると、1.3~1.4倍もスコアが上がっています。実際の動画変換ソフトを使用しても、高速に処理が完了しました。
エンコード処理やRAW現像など、CPU負荷の高い作業をするときに、快適に感じることでしょう。
GeForceのグラフィックスを搭載したときゲームベンチマークがどうなるかは、後日掲載いたします。