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MSI Summit E16 Flip A13Vの実機レビュー
CPU | Core i7-1360P |
---|---|
GPU | GeForce RTX 4060 |
メモリ | 32GB LPDDR5 |
ストレージ | 1TB SSD |
液晶サイズ | 16.0インチ |
液晶種類 | 2560x1600 165Hz 光沢 |
質量 | 約2.1kg |
バッテリー | 最大10時間30分 (81.7Wh) |
価格[税込] | 24万円台~ |
MSI Summit E16 Flip A13Vは、GeForce RTX 4060を搭載した2 in 1 PCです。
少し大きめの16型液晶は、解像度が高く、広色域で、165Hzのハイリフレッシュレートにも対応しています。効率よく作業がしやすいだけでなく、画像・動画の編集や、ゲームなどにも適しています。
付属の「MSI Pen」を使った手書き入力にも対応しています。
変形可能なボディで、様々な用途に活用することができるので、普通のノートPCでは物足りないビジネスパーソンや、クリエイターにおすすめです。
MSI Summit E16 Flip A13Vを購入するなら、パソコンSHOPアーク(Ark)がおすすめです。MSI認定のショップで、パーツのカスタマイズが可能です。
パソコンSHOPアーク
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-1360P、32GBメモリ、GeForce RTX 4060 Laptop 8GB、1TB SSD
目次
お忙しい方は、「MSI Summit E16 Flip A13Vの特徴」のみお読みください。
MSI Summit E16 Flip A13Vの特徴
RTX 4060搭載の16型 2 in 1 PC
MSI Summit E16 Flip A13Vは、外部グラフィックスに「GeForce RTX 4060 Laptop」を搭載した16型の2 in 1 PCです。約360度回転するヒンジを備え、変形が可能なコンバーチブル型ノートPCです。
大きめのボディサイズなので、外に持ち出すのにはあまり向いていませんが、一般的なラップトップスタイルだけでなく、タブレットスタイル、スタンドスタイル、テントスタイルなど、用途に合わせて変形できるので、活用の幅が広いです。外部グラフィックスを搭載しつつも、約2.1kgとそこまで重くなく、スリムなボディなので、扱いやすく、宅内での移動もしやすいです。
コンバーチブル型ながら、「GeForce RTX 4060 Laptop」を搭載しているのも珍しい特徴です。
「GeForce RTX 4060 Laptop」の最大グラフィックパワーは55Wでした。ゲーミングノートPCなどと比較すると低めの設定値ですが、スリムタイプのボディなので、妥当だと思います。
外部グラフィックスを搭載しているおかげで、4K動画の編集などを快適にこなすことができますし、Adobe PhotoshopでAIを活用したニューラルフィルターを適用するときの処理速度も速いです。
また、DLSSをオンにしたり、画質を調整することで、重めのゲームもプレイすることができます(ゲームに関しての詳細は、こちらをご確認ください)。
広色域・165Hz駆動の液晶を搭載
MSI Summit E16 Flip A13Vは、画面比16:10、解像度2560x1600の16型液晶ディスプレイを搭載しています。標準的な15.6型のFHDディスプレイよりも少し大きく、解像度も高いため、画面を広く使って効率よく作業をすることができます。
また、当サイトの計測でDCI-P3カバー率99.8%と色域が広かったです。画像や4K動画の色調整を含む編集作業などにも適しています。
さらに、このタイプのノートPCとしては珍しく、165Hzのハイリフレッシュレートにも対応しています。「GeForce RTX 4060 Laptop」を搭載していることもあり、多くのゲームを滑らかな映像でプレイすることができます。ゲーム専用としてはおすすめしませんが、パルワールドのような話題のゲームを息抜きに軽くプレイするのには十分だと思います。
一般ノートPCより少し高めのCPU性能
MSI Summit E16 Flip A13Vの搭載するCPUは、第13世代Core i7-1360Pです。
一般的なノートPC向けのCPUですが、高めのCPU電力で動作させており、Core i7-1360Pとしては高めの処理性能を発揮していました。ただし、ゲーミングノートPCや、クリエイター向けノートPCなど搭載されることが多い、Core i7-13700Hほどの処理性能ではありません。
GPUは使わず、主にCPUで処理する作業をする場合、そこまで高速化しないためご注意下さい。
MSI Penでの手書き入力が可能
MSI Summit E16 Flip A13Vには、画像のような「MSI Pen」が付属しており、手書き入力にも対応しています。
「MSI Pen」は、Microsoft MPP 2.0に対応し、4,096段階の筆圧感度です。USB-C充電に対応しており、1回の充電で最大65時間の連続使用が可能です。
実際に、「MSI Pen」で試し書きしてみました。他の機種と同様にジッター(ゆっくり直線を引くと波うちが生じる)がありますが、WindowsタブレットPCとしては割と描きやすかったです。液タブの代わりとまではいかなくても、ちょっとしたイラストを描くのには十分だと思います。
パソコンSHOPアークならストレージのカスタマイズが可能
MSI Summit E16 Flip A13Vは、標準状態で1TB SSDを搭載しています。
一般的には十分な容量ですが、写真や動画の編集を行う方など、もっと容量の大きいストレージがいいという場合もあるでしょう。
そのような時、パソコンSHOPアークであれば、大容量のストレージにカスタマイズして購入することができます。最大4TB SSDを選ぶことができました。価格も良心的で、2年間の通常保証もアークで対応してもらうことができます。
購入後にセルフカスタマイズでストレージの換装を行うこともできるかもしれませんが、手間と、保証などを考えると、必要な方はカスタマイズして購入することをおすすめします。
なお、メモリはオンボードメモリなので、増設・換装はできません。ただ、最初から32GBと大容量メモリを搭載しているので、不足を感じることは少ないと思います。
各用途の快適度
MSI Summit E16 Flip A13Vの各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分なスペックと、画面比16:10の16型液晶で、快適に作業することができます。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | 色鮮やかな表示で映像を楽しむことができ、快適に動画鑑賞することができます。 |
オンライン会議 | ○ | マイク、スピーカー、ウェブカメラを備えており、問題なくZoomなどが使えます。 |
RAW現像 画像編集 |
◎ | 色域広めのディスプレイを搭載しており、画像編集にも適しています。外部GPUを搭載しており、AIを使ったフィルター処理の速度も速いです。 |
動画編集 | ◎ | 当サイト計測で、DCI-P3カバー率99.8%の広色域液晶と、RTX 4060を搭載しており、快適に動画編集を行うことができます。 |
ゲーム | ◎ | RTX 4060を搭載し、ディスプレイは165Hzのハイリフレッシュレートに対応しています。少し高めのフレームレートで快適にプレイすることができるゲームが多いです。ただし、ゲームメインであれば、普通にゲーミングノートPCの方がおすすめです。 |
ディスプレイのチェック
ディスプレイの詳細なチェックです。
画面比16:10、解像度2560x1600の16型液晶です。タッチ操作や、165Hzのハイリフレッシュレートにも対応しています。
大きめのディスプレイで、画面を広く使って作業することができますし、ペンを使った手書き入力も可能です。オフの時間には、色鮮やかな画面で動画を見たり、滑らかな映像で軽くゲームを楽しむこともできます。最大輝度は、当サイトの計測では420cd/m2と高いです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
当サイトで計測した色域は、下表の通りで、色域は広いです。
カバー率 | |
sRGBカバー率 | 100% |
---|---|
DCI-P3カバー率 | 99.8% |
Adobe RGBカバー率 | 89.0% |
遅延
キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約30msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延は少ない方だと思います。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、1秒間に165フレームを更新する165Hzの液晶で2フレーム前くらいまで残像がありました。普通のノートPCは、60Hzで2フレーム前くらいまでの残像ですので、一般的なノートPCよりも残像は抑えられていると思います。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
実測で、キーピッチは横:約19mm、縦約19.5mm、キーストロークは約1.4mmです。キートップはフラットに近いです。
主要なキーのサイズは揃っています。ただ、矢印キーが大きめのサイズなので、右「Shift」キーが「Enter」キーの真下ではなく、サイズも小さくなっています。また、「半角/全角」や「\」のキーも小さいです。総合的には、普通の打ちやすさのキーボードだと思います。
3列型で、やや変則的な配置ではありますが、テンキーもあります。
タッチパッドの使いやすさは普通でした。
キーボードはシングルカラーバックライトを内蔵しています。
パフォーマンスのチェック
動作モード
パフォーマンスのチェックです。
本製品は、「MSI Center」のアプリから、動作モードを変更することができます。
ここでは、「スマートオート」モードで計測したベンチマークの結果を掲載します。
また、「GPU Switch」機能も備えています。通常は「MSHybrideグラフィックモード」になっていますが、「Integrated Graphics Mode」にすると、dGPUをオフにして、CPU内蔵グラフィックのみで動作します。バッテリー駆動の場合は、「Integrated Graphics Mode」にすることで、バッテリー駆動時間が延びると思います。なお、今回は標準状態の「MSHybrideグラフィックモード」で計測を行っています。
CPU
MSI Summit E16 Flip A13Vは、インテル第13世代「Core i7-1360P」を搭載しています。クリエイター向けのノートPCでは、パフォーマンスの高いHシリーズのプロセッサーを搭載していることが多いですが、本機器では、PBP:28Wの一般ノートPC向けのCPUを搭載しています。バッテリー駆動で使用することが多いタイプのノートPCなので、バランスを取っているのだと思います。
ベンチマークの結果は、以下の通りです。
マルチコアでは、Core i7-1360Pとしてはかなり高めのスコアが出ていました。高めの電力設定で、CPUのパフォーマンスを引き出しているようです。シングルコアのスコアは普通です。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリには、LPDDR5-4800メモリを搭載しています。32GBと十分な容量のメモリを搭載しています。なお、オンボードメモリなので、メモリの増設・交換はできません。
~メモリ性能の評価 ~
SiSoftware Sandra 2020が落ちるため、計測できませんでした。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません
グラフィックス
MSI Summit E16 Flip A13Vは、GeForce RTX 4060 Laptopを搭載しています。
メーカーにより設定される最大グラフィックスパワーは55Wでした。ゲーミングノートPCなどと比較すると、低めの電力設定です。
ベンチマークの結果は以下のとおりです。
GeForce RTX 4060 Laptopとしては低めのスコアでしたが、最大グラフィックスパワー55Wと抑えられているので、妥当な数値だと思います。このぐらいのスコアが出ていれば、4K動画の編集・書き出しなども快適に行えると思います。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
GPU-Zで確認したGeForce RTX 4060 Laptopの情報は次の通りです。
ストレージ
ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しています。PCIe Gen4 SSDとしてはやや控えめではありますが、十分な速度です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
microSDカードスロットを備えており、アクセス速度も速いです。
ゲームベンチマーク&フレームレート
いくつかのゲームで計測した平均フレームレートを掲載します。
他のグラフィックスとも比較していますが、すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。なお、ここでは、動作モードは「スマートオート」モードでフレームレートを計測しています。
重いゲームでも、画質を下げることで60 fpsを超えるフレームレートが出ました。また、2560x1600の高めの解像度でも快適にプレイすることが可能なゲームも多いです。ゲーミングノートPCではありませんが、息抜きにゲームをプレイするのには十分の性能だと思います。
重い部類のゲーム
Starfield(スターフィールド)
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解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | ウルトラ | 31 fps(58 fps) |
2560x1600 | 高 | 35 fps(54 fps) |
ウルトラ | 27 fps(46 fps) |
重い部類のゲーム
パルワールド(DX11)
|
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 最高 | 80 fps(107 fps) |
2560x1600 | 中 | 66 fps(97 fps) |
最高 | 49 fps(79 fps) |
重い部類のゲーム
Forza Motorsport
|
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低 | 25 fps |
ウルトラ | 17 fps | |
2560x1600 | 高 | 25 fps |
ウルトラ | 16 fps |
重い部類のゲーム
FORSPOKEN(DX12)
|
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 高 | 53 fps |
最高 | 37 fps | |
2560x1600 | 高 | 50 fps |
最高 | 23 fps |
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
|
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | ウルトラ | 66 fps |
2560x1600 | 高 | 54 fps |
ウルトラ | 39 fps | |
レイトレ:ウルトラ | 31 fps |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 高品質 | 82 fps |
2560x1440 | 標準品質 | 74 fps |
高品質 | 58 fps |
中程度の重さのゲーム
ブループロトコル
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 高 | 94 fps |
2560x1600 | 高 | 83 fps |
最高 | 63 fps |
中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | ウルトラ | 73 fps |
2560x1600 | 高 | 85 fps |
ウルトラ | 53 fps |
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 最高 | 103 fps(122 fps) |
2560x1600 | 中 | 72 fps |
最高 | 62 fps(83 fps) |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
|
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 最高品質 | 117 fps |
2560x1600 | 高(ノート) | 101 fps |
最高品質 | 80 fps |
中程度の重さのゲーム
フォートナイト [チャプター5 シーズン1]
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解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低設定 | 116 fps |
中設定 | 100 fps | |
最高設定 | 52 fps | |
2560x1600 | 低設定 | 79 fps |
中設定 | 63 fps | |
最高設定 | 32 fps |
※テンポラルスーパー解像度:ネイティブ
※バトルロワイヤル ソロで計測
解像度 | その他設定 | 平均 fps |
1920x1080 | 3D解像度:100% メッシュ:高 描画距離:最高 |
201 fps |
2560x1600 | 159 fps |
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 高設定 | 158 fps |
2560x1600 | 低設定 | 150 fps |
高設定 | 111 fps |
軽い部類のゲーム
VALORANT
|
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 高設定 | 249 fps |
2560x1600 | 高設定 | 223 fps |
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
|
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1200 | ウルトラ | 139 fps |
2560x1600 | 中型 | 126 fps |
ウルトラ | 92 fps |
その他のゲーム
上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
クリエイターソフトの処理時間
以下、各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。ここでも、動作モードはすべて「スマートオート」モードで計測しています。
十分実用的な時間でRAW現像することができています。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
処理に時間のかかるニューラルフィルターを実行しましたが、GeForce RTX 4060 Laptopを搭載しているため、「スーパーズーム(x2)」や、生成AIのようなAIを活用する処理が速かったです。「JPEGのノイズを削除」はCPUで処理するので、Core Ultra 7 155Hよりも少し長めの処理時間となりました。
本製品 | 参考 Core Ultra 7 155H |
|
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) | 約2秒 | 約2秒 |
ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2)) | 約1分31秒 | 約4分6秒 |
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) | 約3分24秒 | 約3分13秒 |
生成AI | 約14秒 | 約52秒 |
Premiere Proでの4K動画の書き出しも十分な速さです。編集作業も快適に行えます。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
CPUのみで実行するx265エンコードですが、Core i7-1360Pとしては速いです。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
本機器は、USB Type-Cポートを2つ備えています。電源コネクターに近い方は、映像出力と、USB PDに対応しており、今回はこちらのポートの動作チェックを行いました。結果は、下表の通りです。
Thunderbolt 4には非対応です。本機への給電に関しては、PD充電器では、65W以上の出力であれば、充電することができました。ただし、ThinkPad USB Type-C ドックも65W出力に対応しているのですが、なぜか給電はできませんでした。
なお、動画の書き出しや、ゲームなど高いグラフィックス性能が求められる作業を行う場合は、PD充電器ではなく、付属のACアダプターをつないで作業をすることをおすすめします。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | × | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | × | × | × | |
PD充電器 ※1 |
140W アドテック PD3.1充電器 | ○ | ― | ― |
100W Anker PowerPort III | ○ | ― | ― | |
65W Lenovo GaN充電器 | ○ | ― | ― | |
61W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
45W Lenovoウルトラポータブル | × | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 (4Kモニター) |
× | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KモニターへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、RGBで出力できています。
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「2.1kg」と記載されており、当サイトで計測した質量は次の通りで、公表値とほぼ同じでした。16インチと大きめで、外部グラフィックスを搭載した2 in 1 PCとしては、軽めの質量だと軽量です。ACアダプターは重めです。
質量 | |
PC本体 | 2.151kg |
ACアダプター | 463g |
バッテリー駆動時間のチェック
MSI Summit E16 Flip A13Vddのバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は、メーカー公表値で81.7Whとなっており、大きめの容量です。
当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。外部GPUを搭載した機種ですが、動画再生のような負荷の軽い作業であれば、(2)のようにある程度のバッテリー駆動が可能です。少し負荷のかかる作業を連続して行うと、(3)ぐらいの駆動時間になります。
動画編集や、ゲームなど負荷が高めの作業を行う場合は、付属のACアダプターをつなぐことをおすすめします。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | 最大10時間30分 |
(2) 動画再生時 | 9時間12分 |
(3) CPU12%、iGPU8%、dGPU12%の負荷 | 2時間59分 |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラは、側面の「Webカメラ ON/OFF 切り替えスイッチ」で、カメラ機能をオフにすることができます。また、IRカメラを搭載しており、Windows Helloの顔認証を使用することができます。
Webカメラは、約207万画素のFHDカメラです。ノートPCのWebカメラとしては比較的精細な画像で、色味も自然な感じでした。オンラインミーティングなどにも普通に使用することができます。
スピーカー
スピーカーは、底面の左右に配置されています。音質は普通~やや良い程度です。ノートPC基準で10点満点で5~6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。なお、動作モードは「スマートオート」で計測しています。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPUクロック、CPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
Core i7-1360Pは、PBP:28WのCPUですが、CPU電力は50W前後を維持して推移し、CPU温度は90℃前後で落ち着いています。高めのCPU電力で、パフォーマンスを引き出す設定になっているので、やや高めの温度ではありますが、問題ない範囲でしょう。
ゲーム時のCPU温度、GPU温度
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中の大まかなCPU温度と、GPU温度の推移は下図の通りです。
CPU温度は80℃前後、GPU温度は75℃前後で動作しており、どちらも問題ない温度です。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。少し負荷のかかる作業をすると騒音値が上がりますが、Premiere Proの動画プレビューぐらいであれば、それほど気になりません。動画の書き出しのような高い負荷がかかるとさらに騒音値が上がります。変動がありますが、最大時はノートPCとしては高めの騒音値となり、うるさく感じます。スリムなボディに、外部グラフィックスを搭載した機種なので、ここは仕方がないと思います。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。
負荷がかかると、キーボード面が全体的に温度が上がります。動画の書き出しのような高い負荷をかけると、さらに温度が高くなり、パームレスト部だけでなく、キーボード部分も含めて全体的に熱を感じます。薄型ボディだけに、ここも仕方のないところです。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご覧下さい。
一般的なノートPCよりは高い消費電力ですが、外部グラフィックスを搭載した機種としては消費電力は高くはありません。
外観のチェック
MSI Summit E16 Flip A13Vの外観のチェックです。
画面比16:10の16液晶を搭載していますが、ベゼル幅が狭く、スッキリしており、圧迫感はありません。アメリカ国防総省のMIL-STD-810Gにも適合しており、ボディの堅牢性が高く、質感もいいです。
ボディカラーは、インクブラックです。ビジネスシーンにも使いやすい、落ち着いた色です。
天板には、「MSI」のロゴマークが入っています。
閉じた時の画像です。厚さは16.85mmとスリムです。
パームレスト部の右側には、指紋認証リーダーを備えています。
本機器のポート類です。USB Gen2 Type-A、USB3.2 Gen2 Type-C x2、HDMI、microSDカードリーダーを備えています。USB-Cポートの一方(画像の左側)は、映像出力、USB PDにも対応しています。不足のないポート構成だと思います。
底面はフラットな感じです。
ACアダプターは、150Wです。
まとめ
以上が、MSI Summit E16 Flip A13Vのレビューです。
GeForce RTX 4060 Laptopを搭載した16型のコンバーチブル型2 in 1 PCです。
液晶は、2560x1600と解像度が高く、165Hzのハイリフレッシュレートに対応しています。また、当サイト計測で、DCI-P3カバー率99.8%と色域も広かったです。画面を広く使って作業を効率よく進めることができますし、画像・動画の編集や、滑らかな映像でのゲームなどにも適しています。
付属の「MSI Pen」は比較的描きやすく、手書きのメモやちょっとしたイラスト制作などにも使うことができます。
コンバーチブル型の特徴を生かして、作業の内容に合わせて変形することができ、様々な用途に活用しやすいです。
GeForce RTX 4060は、最大グラフィックスパワーは低めに設定されているものの、4K動画編集などを行うのに十分なパフォーマンスを発揮していました。ゲームであれば、DLSSをオンにしたり、画質を調整することで、重めのタイトルでも60 fps以上で快適にプレイすることができるものが多いです。仕事の合間に、ゲームで息抜きをする、といった使い方もできます。
CPU性能は、一般ノートPCより少し高めですが、本格的なクリエイター向けノートPCなどには及びません。高いCPU性能を必要とする作業に使いたい方は、Hシリーズのプロセッサーを搭載した機種などがいいでしょう。
ただ、ボディが薄型なので、高負荷時の騒音値と表面温度はやや高めです。低負荷時なら気になりません。
RTX 4060を搭載した16型 2 in 1 PC
MSI Summit E16 Flip A13V
特徴
- RTX 4060 Laptopを搭載
- 広色域、165Hz駆動の16型ディスプレイ
- 2 in 1 PCなので活用の幅が広い
こんなあなたに
- 画像・動画の編集や、イラスト制作を行う方
- 仕事にも、息抜きにのゲームにも使える1台が欲しい方
- 価格24万円台[税込]~
購入するならパソコンSHOPアークがおすすめ
MSI Summit E16 Flip A13Vを購入するなら、パソコンSHOPアーク(Ark)がおすすめです。MSI認定のショップで、パーツのカスタマイズが可能です。
パソコンSHOPアーク
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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