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GeForce RTX 4090 Laptop搭載のゲーミングノート、MSI Raider GE78 HXの実機レビュー
CPU | Core i9-13980HX Core i9-13950HX |
---|---|
GPU | GeForce RTX 4090 GeForce RTX 4080 |
メモリ | 最大64GB DDR5-5600 |
ストレージ | 最大4TB M.2 NVMe SSD |
液晶サイズ | 17インチ |
液晶種類 | WQXGA(2560×1600) 240Hz 非光沢 |
質量 | 約3.1kg |
バッテリー | 99Wh |
価格[税込] | 57万円台~ |
MSI Raider GE78 HXは、ノート用グラフィックス最上位「GeForce RTX 4090 Laptop」に、最新のインテル第13世代Core HXシリーズを搭載した、最上級スペックのゲーミングノートPCです。
液晶には、16:10比率の高解像度、高色域、高リフレッシュレート液晶を搭載。
さらに6つのスピーカーを搭載し、最新のゲームも臨場感あるサウンド&高解像度&高フレームレートで快適にプレイすることができます。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i9-13950HX、32GBメモリ、GeForce RTX 4090 Laptop、2TB M.2 NVMe SSD
目次
お忙しい方は、「MSI Raider GE78 HXの特徴」のみお読みください。
MSI Raider GE78 HXの特徴
大きく性能が上がったGeForce RTX 40シリーズを搭載
MSI Raider GE78 HXは、発表されて間もないGeForce RTX 40シリーズを搭載しており、その中でも最上位の「GeForce RTX 4090 Laptop GPU」または「GeForce RTX 4080 Laptop GPU」のグラフィックスを搭載したモデルがあります。
最新の重いゲームでも、高いフレームレートでゲームをすることが可能です。
GeForce RTX 4090 | GeForce RTX 4080 | |
CUDAコア数 | 9728 | 7424 |
ブーストクロック | 1455 - 2040 MHz | 1350 - 2280 MHz |
GPU Subsystem Power (W) | 80 - 150W | 60 - 150W |
メモリタイプ | GDDR6 | |
メモリ容量 | 16 GB | 12 GB |
メモリバス幅 | 256 bit | 192 bit |
DLSS3 | 対応 | |
NVENCデュアルエンコード | 対応 |
今回は、GeForce RTX 4090 Laptop GPUを搭載していますが、3DMark Time Spyのベンチマークスコアを、従来のGeForce RTX 30シリーズの最上位となるGeForce RTX 3080 Tiと比較すると、60%以上もスコアが伸びていました。
デスクトップ用グラフィックスと比較しても、GeForce RTX 3080 Tiよりも高いスコアが出ていました。かなり高いスコアです。
インテル第13世代Core HXシリーズを搭載
MSI Raider GE78 HXのCPUも、発表されたばかりのインテル第13世代Coreプロセッサーを搭載しています。しかも、その中でも最上位クラスの「Core i9-13980HX」または「Core i9-13950HX」を搭載しています。
今回は、この2つの中では性能が落ちるCore i9-13950HXを搭載しており、CINEBENCH R23のスコアは次のようになります。前回、Core i9-13980HXを搭載したゲーミングノートPCをレビューしましたが、それよりも高いスコアが出ていました。
WQXGA+240Hzの超高リフレッシュレート液晶
MSI Raider GE78 HXのディスプレイは、17インチと大きいためゲームに没入しやすく、WQXGA(2560×1600)の高解像度であるため小さい物体や敵も見やすいです。また、240Hzの高リフレッシュレートに対応しており、動きの速い敵も視認しやすくエイムもしやすいです。さらに、100% DCI-P3の広色域なので、色鮮やかな映像でゲームを楽しめますし、クリエイティブワークにも使えます。
気分を盛り上げるRGBライティングでゲームをさらに楽しく
MSI Raider GE78 HXは、本体正面部分とキーボード、天板のロゴがRGBライティングに対応しています。本製品のRGBライティングはこれまでのMSIゲーミングノート中でも随一の美しさで、ゲーム中の気分も盛り上げてくれます。RGBライティングの設定は、プリインストールされているSteelSeriesの専用ソフトウェア 「SteelSeries Engine」から行います。パターン点灯だけでなく、ゾーンごとに色の変更ができ、細かい調整が可能です。
6つのスピーカーによる臨場感あふれるサウンド
MSI Raider GE78 HXでは、キーボードサイドに2 つのスピーカーと、側面に4つのウーファーが内蔵されており、音質も良いです。
高音が強めですが、6つのスピーカーによるサラウンドシステムにより、ゲームや映像コンテンツにおいて臨場感のあるサウンドを楽しむことができます。最大音量が大きいので、高負荷時の冷却ファンにかき消されることもありません。
ただし、敵の足音を聴く場合が必要な場合は、ヘッドホンの着用をおすすめします。
ゲーム中もしっかり冷却して長時間安定動作
MSI Raider GE78 HXは、最上位のCPUとGPUを搭載している分、しっかりとした放熱性能が求められます。
本製品では、下の写真のように、底面から吸気し、側面・背面の4か所から排気する構造となっており、内部には、2基のファンと、6本のヒートパイプが配置されています。
ハイエンドのゲーミング性能なので、ゲーム時のCPU・GPUの温度は低くはありませんが、高いパフォーマンスを引き出しつつも、安定して動作するように、サーマルコントロールもしっかりしているようでした(詳細は「CPU温度のチェック」をご確認ください)。
長時間のゲームでも安心してプレイできると思います。
各用途の快適度
MSI Raider GE78 HXの各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 画面も見やすく、処理性能も非常に高く、Web閲覧、Office作業はもちろん快適です。 |
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動画鑑賞 | ◎ | 色鮮やかなディスプレイに、6つのスピーカーで臨場感のある動画鑑賞が可能です。 |
オンライン会議 | ○ | マイク、スピーカー、ウェブカメラを備えており、問題なくZoomなどが使えます。 |
RAW現像 画像編集 |
○~◎ | 比較的色域が広く、スペックも高いので、RAW現像や画像編集も快適です。ただし、Adobe RGBカバー率は100%無いため、DTP用途で使用する方はご注意下さい。 |
動画編集 | ◎ | スペックが非常に高く、動画編集も快適です。 |
ゲーム | ◎ | 非常に高い性能のGeForce RTX 4090 Laptopに、240Hz対応の高解像度液晶を搭載し、ゲームも快適です。 |
ディスプレイのチェック
ディスプレイの詳細なチェックです。
17型、WQXGA解像度、240Hzのハイリフレッシュレートの液晶を搭載しています。また、色域変換機能もついており、目的に応じた色域で作業やゲームをすることができます。
最大輝度は、当サイトの計測では406cd/m2と高めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
本製品は、TRUE COLORのソフトウェアから、色域を変化させることが可能です。ウェブ閲覧時、画像編集時、動画編集時など、用途によって色域を変えられるので便利です。以下、いくつかのモードで計測したときの色域を掲載します。
カバー率 | 比 | |
sRGB | 96.1% | 97.0% |
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カバー率 | 比 | |
Display P3 | 98.7% | 99.1% |
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カバー率 | 比 | |
Adobe RGB | 91.4% | 91.6% |
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遅延
キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約30msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延は少なくゲームに適した液晶だと思います。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、1秒間に240フレームを更新する240Hzの液晶で2フレーム前くらいまで残像がありました。普通のノートPCは、60Hzで2フレーム前くらいまでの残像ですので、一般的なノートPCより、残像は抑えられています。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18.5mm、キーストロークは約1.9mmです。ノートPCとしては、キーピッチ、キーストロークともに十分です。
日本語キー配列で、普通の打ちやすさのキーボードです。ゲームに使用することが多いWASDキーのみクリアになっており、LEDも目立つので、ゲーム中にいったん指を離しても、元のポジションに戻しやすいです。
テンキーは3列なので、「+」などの位置が変則的です。テンキーを無くしても良かったので、「半角/全角」の部分はもう少し大きいキーサイズが良かったです。
タッチパッドの表面はサラサラしていて、操作しやすいです。
バックライトが付いた、イルミネートキーボードです。SteelSeriesの専用ソフトウェア 「SteelSeries Engine」からキーごとに色を設定したり、数種類ある発光パターンから選ぶことができます。キーマクロも組むことができます。
パフォーマンスのチェック
動作モード
パフォーマンスのチェックです。
本製品は、「MSI Center」のアプリから、動作モードを変更することができます。ここでは、デフォルトの「バランス」モードと、最も高いパフォーマンスが出る「究極のパフォーマンス」モードで計測したベンチマークの結果を掲載します。
また、「GPU Switch」機能については、外部GPUから直接映像ポートに出力する「ディスクリートモード」で計測を行っていますが、一部は、外部GPUからの出力をCPU内蔵グラフィックス経由で映像出力するMSHybridグラフィックスモード」で計測した結果も紹介しています。
さらに、動作モードの歯車マークからGPUコアクロックとVRAMクロックを200MHzまでオーバークロックが可能です。ただし、今回はオーバークロックはしていません。
CPU
MSI Raider GE78 HXは、「Core i9-13980HX」または「Core i9-13950HX」を搭載することができます。
今回は「Core i9-13950HX」を搭載していますが、旧世代のCore i9-12950HXよりも、35%も高いスコアが出ていました。
また、他機種で計測した「Core i9-13980HX」よりも高いスコアでした。その代わり、CPU温度は高めです(CPU温度については後述します)。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
グラフィックス
グラフィックスは、「GeForce RTX 4090 Laptop」または「GeForce RTX 4090 Laptop」を搭載しています。
今回は、上位の「GeForce RTX 4090 Laptop」を搭載しており、メーカーの設定する最大グラフィックスパワーは175Wでした。
3DMark のベンチマークの結果は以下のとおりで、従来のGeForce RTX 30シリーズと比較すると、かなりスコアが高くなっています。GeForce RTX 3080 Tiと比較すると、70%以上もスコアが上昇しています。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
GPU-Zで確認したGeForce RTX 4090 Laptopの情報は次の通りです。動作モードを変更しても、GPUクロックなどに変化はありませんでした。
ストレージ
ストレージには、2TBのPCIe Gen4 SSDを搭載しています。アクセス速度も高速で、容量も十分です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
SDカードスロットの速度については、普通です。
ゲームベンチマーク&フレームレート
いくつかのゲームで計測した平均フレームレートを掲載します。
他のグラフィックスとも比較していますが、すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。なお、ここでは、動作モードは「究極のパフォーマンス」モード、GPUモードは「ディスクリートグラフィックスモード」でフレームレートを計測しています。
MSI Raider GE78 HXの液晶は16:10のWQXGA(2560×1600)となっていますが、他のグラフィックスと比較するため、フルHD(1920×1080)でも計測しています。また、「FORSPOKEN」のベンチマークでは、ノート用グラフィックスのデータが少ないので、デスクトップ用グラフィックスと比較しています。
最新のRTX 40シリーズ最上位グラフィックスを搭載しているので、どのゲームもトップクラスのスコアです。発売されたばかりの「ホグワーツ・レガシー」や「Dead Space」、「FORSPOKEN」などの最新のゲームでも、2560x1600解像度で60 fps以上の高いフレームレートで快適にプレイが可能です。DLSS機能を併用することでさらにフレームレートを底上げすることもできます。
PUBGやAPEX、オーバーウォッチ2などのeスポーツタイトルでは、2560x1600解像度でも平均240 fps以上となっており、240Hzの超高リフレッシュレート活かし、快適にゲームができます。
最新のアップデートにより重くなったフォートナイトでは、設定を下げる必要があるものの、そうすることで高いフレームレートを維持しています。
いずれもデスクトップのハイエンドクラス並のスコアで、ノート用グラフィックスとは思えないパフォーマンスです。今後発売される最新のゲームも、最高設定&高解像度&高フレームレートで快適にプレイができるでしょう。
重い部類のゲーム
ホグワーツ・レガシー(DX12)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最高 | 128 fps |
2560x1600 | 96 fps(123 fps) |
重い部類のゲーム
Dead Space(DX12)
|
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | ウルトラ | 146 fps(190 fps) |
2560x1600 | 100 fps(150 fps) |
重い部類のゲーム
FORSPOKEN(DX12)
|
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最高 | 110 fps(139 fps) |
2560x1600 | 81 fps(119 fps) |
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | ウルトラ | 136 fps |
2560x1600 | 100 fps(123 fps) |
重い部類のゲーム
Forza Horizon 5(DX12)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | エクストリーム | 168 fps |
2560x1600 | 145 fps |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 高品質 | 192 fps |
2560x1440 | 159 fps |
中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | ウルトラ | 46121 / 163 fps |
2560x1600 | 37180 / 145 fps |
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最高 | 217 fps |
2560x1600 | 178 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最高 | 217 fps |
2560x1600 | 178 fps |
中程度の重さのゲーム
フォートナイト [チャプター4 シーズン1]
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フォートナイトについては、レンダリングモードを「DirectX 12」にしたときと、「パフォーマンス - 低グラフィック忠実度」にしたときの平均フレームレートを掲載しました。
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 低 | 208 fps |
高 | 115 fps | |
最高 | 76 fps | |
2560x1600 | 低 | 198 fps |
高 | 85 fps | |
最高 | 55 fps |
※テンポラルスーパー解像度:ネイティブ
※バトルロワイヤル ソロで計測
解像度 | その他設定 | 平均fps |
1920x1200 | 3D解像度:100% メッシュ:高 描画距離:最高 |
352 fps |
2560x1600 | 322 fps |
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | ウルトラ | 342 fps |
2560x1600 | 326 fps |
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 高設定 | 298 fps |
2560x1600 | 275 fps |
軽い部類のゲーム
オーバーウォッチ2(DX11)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | エピック | 320 fps |
2560x1600 | 252 fps |
レイトレーシングとDLSS3のベンチマーク
「Ada Lovelace」アーキテクチャを採用したGeForce RTX 40シリーズでは、第4世代「Tensorコア」とフレーム生成技術が追加された「DLSS3」機能を利用することができます。
対応したタイトルであれば、DLSS機能を有効にした上で「フレーム生成」を有効にすることで、さらにフレームレートの底上げが可能となります。
下記の表はレイトレーシング環境、DLSSオフ、DLSS2、DLSS3の平均フレームレート比較です。フレーム生成技術が追加された「DLSS3」では、フレームレートが最大3倍向上します。
ノートPCでは負荷が重過ぎて60 fps以上でのプレイは厳しいと言われていたタイトルも、「GeForce RTX 4090 Laptop」+「DLSS3」なら高いフレームレートで快適にプレイすることが可能です。
重い部類のゲーム
ホグワーツ・レガシー(DX12)
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解像度 | 品質 | DLSS:オフ | DLSS2 | DLSS3 |
1920x1080 | レイトレ:最高 | 85 fps | 106 fps | 188 fps |
2560x1600 | 56 fps | 98 fps | 140 fps |
※DLSS3は「フレーム生成」を有効
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
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解像度 | 品質 | DLSS:オフ | DLSS2 | DLSS3 |
1920x1080 | レイトレ:ウルトラ | 71 fps | 103 fps | 171 fps |
2560x1600 | 42 fps | 86 fps | 134 fps |
※DLSS3は「フレーム生成」を有効
重い部類のゲーム
ウィッチャー3 ワイルドハント(Next-Gen Update)
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解像度 | 品質 | DLSS:オフ | DLSS2 | DLSS3 |
1920x1080 | RT:ウルトラ | 68 fps | 90 fps | 150 fps |
2560x1600 | 44 fps | 71 fps | 112 fps |
※DLSS3は「フレーム生成」を有効
クリエイターソフトの処理時間
以下、各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。ここでも、動作モードはすべて「究極のパフォーマンス」モード、GPUモードはすべて「ディスクリートグラフィックスモード」で計測しています。HXシリーズ上位のCore i9-13950HXにGeForce RTX 4090 Laptopを搭載しているだけあって、いずれのクリエイターソフトもトップクラスのパフォーマンスでした。
Core i9-13950HXでの書き出しは37秒と非常に高速で、RTX 4090 LaptopによるGPU支援を使った書き出しでは29秒と非常に速いです。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Premiere Pro、4K動画の書き出しでも、2分50秒と非常に速いです。VRAMも16GBと多く、動画編集にも適しています。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
DaVinci Resolove Studio 18による書き出し時間はこちらです。こちらも非常に高速です。
DaVinci Resolove Studio 18による、「AV1 NVIDIA」での書き出し時間はこちらです。こちらも書き出し時間は高速です。
CPUのみで実行するx265エンコードです。こちらも、非常に速いエンコード速度です。
Blender Benchmarkは、スコアが高すぎてランク外となってしまいました。
デスクトップ用ハイエンドグラフィックスと比較しても非常に高いスコアです。RTX 4070 Tiよりも高いスコアでした。
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「約3.1kg」と記載されています。3kgを超えると、手持ちの計測器では測れないので、ACアダプターのみ実測値のみ下に掲載します。本体だけでも重く、ACアダプターも大型で重いので、外に持ち運んでの使用には適していません。
質量 | |
PC本体 | ー |
ACアダプター | 1434g |
バッテリー駆動時間のチェック
MSI Raider GE78 HXのバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は、メーカーサイトによると99Whと大きめの容量でした。
当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。電力消費の大きい最上位のパーツを搭載していることもあり、バッテリー駆動時間はあまり長くはありません。動画再生のような負荷の軽い作業であれば数時間程度のバッテリー駆動が可能ですが、ゲーム時はACアダプターを接続して使用した方がいいです。また、ACアダプターに接続しないとフレームレートが制限されて、カクついた動きになります。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | ー |
(2) 動画再生時 | 3時間45分 |
(3) FF14ベンチ | 1時間46分 |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) FF14ベンチをループ実行
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
FHD画質のWebカメラを液晶上部に搭載しており、画質は普通です。ウェブカメラを物理的に隠すシャッターも搭載されており、プライバシーも安心です。
スピーカー
前述の通り、キーボードサイドに2つのスピーカーと、側面に4つのウーファーが内蔵されています。6つのスピーカーによるサラウンドシステムにより、ゲームや映像コンテンツにおいて臨場感のあるサウンドを楽しむことができます。ただし、高音が強めに出ており、好みが分かれると思います。
ノートPC基準で点数をつけると、音質は10点満点で7点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。なお、動作モードは「バランス」と「究極のパフォーマンス」で計測しています。GPUモードはすべて「ディスクリートグラフィックスモード」で計測しています。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPUクロック、CPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
「バランス」モードの場合、CPU電力は、初動のターボブースト時を除くと115W前後で推移しています。CPU温度は、CPU電力が落ち着いた後は、95℃前後となっています。
「究極のパフォーマンス」モードでは、CPU電力が125W前後と高めで推移しており、CPU温度も96℃前後と高い温度です。
どちらのモードもCPU温度は高めです。
- バランス
- 究極のパフォーマンス
ゲーム時のCPU温度、GPU温度
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中の大まかなCPU温度と、GPU温度の推移は下図の通りです。
「バランス」モードだとCPU温度は88℃前後、GPU温度は最大で82℃前後です。
「究極のパフォーマンス」モードの場合、冷却ファンが最大になり、CPU温度は92℃前後と高い温度ですが、GPU温度は76℃前後で抑えられています。
どちらも、CPU温度が高めですが、問題ない範囲だと思います。
- バランス
- 究極のパフォーマンス
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はファンが動作しているとそこそこ音がします。FF15ベンチマークを実行したときは、「バランス」モードだとファンは控えめに動作しますが、「究極のパフォーマンス」モードだとファンが最大で動作するため、かなり高めの騒音値となります。60dBは過去のゲーミングノートの中でもトップクラスの騒音値です。デフォルトのバランスモードでゲームをしたほうが良いと思います。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。
。ゲーム時はキーボード面の温度が上がりますが、「バランス」モードより、「究極のパフォーマンス」モードの方がファンの回転数がアップするため、表面温度が少し低めになっています。
なお、ボディが大きめなこともあり、キーボード面の温度が上がっても、パームレスト部の温度はそれほど変化していません。「WASD」キーの付近もそれほど高い温度にはなっておらず、ゲーム時でも不快感はなく、普通にゲームが楽しめると思います。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご覧下さい。ここではRGBイルミネーションはオフ、GPUはディスクリートモードで計測しています。
CPUとGPUに最上位のパーツを搭載しているので、ゲーミングノートPCとしては全体的に高い消費電力です。「バランス」モードでは消費電力は抑えられていますが、「究極のパフォーマンス」では300Wを超えます。RGBイルミネーションをオンにするとさらに消費電力は上がります。
外観のチェック
MSI Raider GE78 HXの外観のチェックです。
ブラックを基調とした外観で、正面とキーボードのLEDがゲーミングらしさを際立たせています。スーパーカーの様なデザインで、どこを切り取っても高品質でかっこいい高級感のあるゲーミングノートです
天板です。LEDが点灯するエンブレムは、高級感があります。
閉じた時の厚みは23mmと、一般的なゲーミングノートと比較すると分厚いですが、ハイエンドなパーツを搭載している割には薄型です。
インターフェイスは、以下のとおりです。右側面にはType-AのUSB3.2 Gen2が2ポート、Type-CのUSB3.2 Gen2(映像出力、本機への給電をサポート)が1ポート搭載されています。左側面にはSDカードリーダー、Thunderbolt 4ポートが搭載されています。背面には2.5G LANポート、HDMI、Type-CのUSB3.2 Gen2(映像出力)、DC-inが搭載されています。
液晶の開く最大の角度はご覧の通りです。ヒンジは堅固な作りで、液晶が揺れたりする心配もありません。
底面には、吸気口があります。
ACアダプターは大型で厚みがあり、重いです。
電源コネクタは背面に配置されており、排気口を避けて接続することができます。
ACアダプターの容量は330Wです。
まとめ
以上が、MSI Raider GE78 HXのレビューです。
インテル第13世代HXシリーズ「Core i9-13950HX」の性能は非常に高く、ノートPC向けの最上位グラフィックス「GeForce RTX 4090 Laptop」はデスクトップ用ハイエンドグラフィックスと比較しても謙遜のないパワーです。
最新のゲームも最高設定&高解像度&高フレームレートで快適に動作し、DLSSと併用することで負荷の重いレイトレーシング環境でも高いパフォーマンスを発揮します。eスポーツタイトルでは平均240 fpsで優位にプレイすることができます。
液晶の解像度が高く、色域も広く、写真の現像やエンコード時間も高速なので、クリエイティブな作業も快適に行うことができます。
最もパフォーマンスの出る「究極のパフォーマンス」モードだと、高負荷時の騒音と消費電力が気になりますが、「バランス」モードなら問題ないでしょう。
ハイエンドで高い品質のゲーミングノートをお探しのコアゲーマー、クリエイターの方におすすめの一台です。
RTX 4090搭載の高級ゲーミングノート
MSI Raider GE78 HX
特徴
- Core i9-13950HX+RTX 4090のモンスタースペック
- WQXGA+240Hz+6スピーカーで最高のゲーム体験
こんなあなたに
- 多数のゲームをプレイするヘビーゲーマーの方
- クリエイティブな用途にも使いたい方
- 価格2月下旬以降発売
三度の飯よりゲームが好き。 面白ければどんなゲームもプレイするが、中でも好きなジャンルは2D格闘ゲーム。2009年からSteamでPCゲーム漁りを始めてからゲーミングPCに興味を持ち、ライター業を経てレビュアーへ。これまで300台以上のゲーミングPCを実機でテストし、レビュー記事を執筆。おじいちゃんになってもPCゲーマーでありたい。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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