※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
GeForce RTX 4050搭載のゲーミングノートPC、MSI Katana 15 B13Vの実機レビュー
CPU | Core i7-13620H |
---|---|
GPU | GeForce RTX 4050 |
メモリ | 32GB DDR5-5200 |
ストレージ | 1TB SSD |
液晶サイズ | 15.6インチ |
液晶種類 | FHD 144Hz 非光沢 |
質量 | 約2.25kg |
バッテリー | 最大6時間(53.5Wh) |
価格[税込] | 23万円台~ |
MSI Katana 15 B13Vは、最新世代のノート用グラフィックス「GeForce RTX 4050 Laptop」に、インテル第13世代Core i7-13620Hを搭載したゲーミングノートPCです。
グラフィックスは、GeForce RTX 40シリーズの中ではエントリークラスに位置しますが、従来世代のGeforce RTX 3060と同等またはそれ以上の性能を有しています。また、対応したゲームであれば、DLSSやフレーム生成技術によって、AAAタイトルも高い設定で快適にプレイすることができます。
ディスプレイの色域は狭いです。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-13620H、32GBメモリ、GeForce RTX 4050 Laptop、1TB SSD
目次
お忙しい方は、「MSI Katana 15 B13Vの特徴」のみお読みください。
MSI Katana 15 B13Vの特徴
ミドルクラス並のパフォーマンス!RTX 4050 Laptopを搭載
Katana 15 B13Vは、最新世代のノート用グラフィックス「GeForce RTX 4050 Laptop」を搭載しています。
GeForce RTX 40シリーズの中ではエントリークラスに位置しますが、前世代のRTX 30シリーズと比較すると、ミドルクラス並のパフォーマンスを有しています。グラフィックメモリには6GBを搭載し、負荷の高いゲームも高い設定で快適に動作する性能です。
さらに、対応したゲームなら、DLSSとRTX 40シリーズの目玉機能である「フレーム生成技術」と併用することで、飛躍的にフレームレートを向上させることができ、ホグワーツ・レガシー」のような負荷の重いAAAタイトルも高い設定で快適にプレイすることができます。
RTX 4070 | RTX 4060 | RTX 4050 | |
CUDAコア数 | 4608 | 3072 | 2560 |
ブーストクロック | 1230 - 2175 MHz | 1470 - 2370 MHz | 1605 - 2370 MHz |
GPU Subsystem Power (W) | 35 - 115W | ||
メモリタイプ | GDDR6 | ||
メモリ容量 | 8 GB | 6 GB | |
メモリバス幅 | 128 bit | 96 bit | |
DLSS3 | 対応 | ||
NVENCデュアルエンコード | 未対応 |
3DMark Time Spyのベンチマークスコアを、従来のGeForce RTX 30シリーズの最下位クラスとなる
GeForce RTX 3050と比較すると、65%以上もスコアが伸びていました。また、ミドルクラスである
RTX 3060と同等のスコアとなります。
インテル第13世代Core i7 HXシリーズを搭載
Katana 15 B13Vは、最新世代のインテル第13世代Coreプロセッサー「Core i7-13620H」を搭載しています。
「Core i7-13620H」は、インテル第13世代の「Core HXシリーズ」ほどのインパクトはなく、大分見劣りはするものの、Core i7-12700Hと同等程度のスコアは出ており、ゲーミングノート用としては十分な性能です。
144Hzの高リフレッシュレート液晶搭載
MSI Katana 15 B13Vは、15.6型のFHD解像度、144Hzの高リフレッシュレート液晶を搭載しています。1秒間に最大144回映像を書き換えるので、通常の液晶よりも滑らかな映像でゲームをプレイすることができます。特に、動きの速いアクションゲームや、FPSでは敵を発見したり、エイムを素早く行ったりする点で優位となります。
映像出力ポートは右側面に
本製品の映像出力ポート(HDMIおよびUSB-C)は右側面にあります。外部モニターへ接続すると、マウス操作の邪魔になります。これらのポートは、背面か左側面にあると良かったです。
各用途の快適度
MSI Katana 15 B13Vの各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分なスペックでサクサク動くでしょう。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ○ | 液晶の色域は広くありませんが、普通に動画鑑賞できます。スピーカー音も悪くありません。 |
オンライン会議 | ○ | マイク、スピーカー、ウェブカメラを備えており、問題なくZoomなどが使えます。 |
RAW現像 画像編集 |
△ | CPU性能はとても高いです。ただし、ディスプレイの色域が狭いので、画像編集には向いていません。色域広めの外部ディスプレイを接続すれば、この用途にも使えると思います。 |
動画編集 | ○ | 高性能CPU&グラフィックスを搭載し編集作業が快適です。ただし、液晶の色域が狭いので色調整をする方には適していません。 |
ゲーム | ◎ | 新世代グラフィックスRTX 4050に、144Hzの高リフレッシュレートを搭載しています。FHD解像度なら画質を調整することで、ほとんどのゲームが快適に動作します。 |
ディスプレイのチェック
ディスプレイの詳細なチェックです。
15.6型、FHD解像度、144Hzのハイリフレッシュレートの液晶を搭載しています。
最大輝度は、当サイトの計測では259cd/m2と低めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
遅延
キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約40msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延は少ない方だと思います。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、1秒間に144フレームを更新する144Hzの液晶で3フレーム前くらいまで残像がありました。普通のノートPCは、60Hzで2フレーム前くらいまでの残像ですので、一般的なノートPCより、残像は抑えられています。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
実測で、キーピッチは横:約18.5mm、縦:約19mm、キーストロークは約1.9mmです。いずれも標準的な数値で、普通の打ちやすさです。
ゲームに使用することが多いWASDキーのみクリアになっており、LEDによって光るので、ゲーム中にいったん指を離しても、元の位置に戻しやすいです。
テンキーも搭載していますが、3列なので、「+」などの位置が普通のテンキーとは異なり、見ないで打ちにくいです。
タッチパッドの表面はツルツルしていて、皮脂や汗などで引っ掛かりやすいです。
キーボードには4ゾーンのRGBバックライトが搭載されています。明るさは4段階で調節できます。
パフォーマンスのチェック
動作モード
パフォーマンスのチェックです。
本製品は、「MSI Center」のアプリから、動作モードを変更することができます。
ここでは、デフォルトの「バランス」モードと、最も高いパフォーマンスが出る「究極のパフォーマンス」モードで計測したベンチマークの結果を掲載します。
また、「GPU Switch」機能については、「ディスクリートグラフィックスモード」で計測を行っています。
GPUコアクロックとVRAMクロックをオーバークロックすることも可能ですが、今回はオーバークロックはしていません。
CPU
MSI Katana 15 B13Vは、インテル第13世代「Core i7-13620H」を搭載しています。ベンチマークの結果は、以下の通りです。
ミドルクラスのゲーミングノートPCとしては、十分な性能だと思います。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリには、DDR5-5200メモリを搭載しています。メモリ帯域はそこそこ広めでした。なお、メモリはスロットメモリなので、換装することがができます。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません
グラフィックス
グラフィックスは、GeForce RTX 40シリーズの中ではエントリークラスに位置する「GeForce RTX 4050 Laptop」を搭載しています。最大グラフィックスパワーは105Wでした。
3DMark のベンチマークの結果は以下の通りです。前世代のGeForce RTX 3050と比較すると、65%以上もスコアが高くなっています。GeForce RTX 30シリーズのミドルクラス並の性能です。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
GPU-Zで確認したGeForce RTX 4050 Laptopの情報は次の通りです。動作モードを変更しても、GPUクロックなどに変化はありませんでした。
ストレージ
ストレージには、1TBのPCIe Gen4 SSDを搭載しています。アクセス速度も高速で、容量も十分です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ゲームベンチマーク&フレームレート
いくつかのゲームで計測した平均フレームレートを掲載します。
他のグラフィックスとも比較していますが、すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。なお、ここでは、動作モードは「究極のパフォーマンス」モード、GPUモードは「ディスクリートグラフィックスモード」でフレームレートを計測しています。
「GeForce RTX 4050 Laptop」は、GeForce RTX 3060と同等もしくはそれ以上のフレームレートが出ています。
VRAMも6GB搭載しており、FHD解像度なら、負荷の重い「ホグワーツ・レガシー」のようなAAAタイトルも、高い設定でプレイすることができます。さらに、DLSS機能によりフレームレートを底上げすることができるので、ほとんどのゲームが快適に動作するでしょう。
APEXやオーバーウォッチ2などのeスポーツタイトルでは、設定を落とすことなく、高いフレームレートで動作し、144Hzの高リフレッシュレートを十分に発揮した上で、優位なプレイが可能です。
重い部類のゲーム
ホグワーツ・レガシー(DX12)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 92 fps |
高 | 62 fps(73 fps) | |
最高 | 50 fps(65 fps) |
重い部類のゲーム
FORSPOKEN(DX12)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 125 fps |
高 | 59 fps(86 fps) | |
最高 | 41 fps(57 fps) |
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 122 fps |
高 | 93 fps | |
ウルトラ | 77 fps |
重い部類のゲーム
Forza Horizon 5(DX12)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 195 fps |
最高 | 99 fps | |
エクストリーム | 61 fps |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 152 fps |
標準品質 | 121 fps | |
高品質 | 84 fps |
中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 149 fps |
高 | 113 fps | |
最高 | 94 fps |
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最低 | 174 fps |
中 | 129 fps | |
最高 | 110 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 202 fps |
高 | 163 fps | |
最高 | 134 fps |
中程度の重さのゲーム
フォートナイト [チャプター4 シーズン1]
|
---|
フォートナイトについては、レンダリングモードを「DirectX 12」にしたときと、「パフォーマンス - 低グラフィック忠実度」にしたときの平均フレームレートを掲載しました。
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 188 fps |
高 | 75 fps | |
最高 | 38 fps |
※テンポラルスーパー解像度:ネイティブ
※バトルロワイヤル ソロで計測
解像度 | その他設定 | 平均fps |
1920x1080 | 3D解像度:100% メッシュ:高 描画距離:最高 |
280 fps |
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 非常に低い | 320 fps |
中 | 287 fps | |
ウルトラ | 249 fps |
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 292 fps |
高 | 143 fps |
軽い部類のゲーム
オーバーウォッチ2(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 380 fps |
高 | 297 fps | |
エピック | 200 fps |
レイトレーシングとDLSS3のベンチマーク
「Ada Lovelace」アーキテクチャを採用したGeForce RTX 40シリーズでは、第4世代「Tensorコア」とフレーム生成技術が追加された「DLSS3」機能を利用することができます。
対応したタイトルであれば、DLSS機能を有効にした上で「フレーム生成」を有効にすることで、飛躍的にフレームレートを向上させることが可能です。
下記の表はレイトレーシング環境、DLSSオフ、DLSS2、DLSS3の平均フレームレート比較です。フレーム生成技術が追加された「DLSS3」では、フレームレートが最大3倍向上します。「GeForce RTX 4050 Laptop」では、VRAM 6GBと少なくはないグラフィックスメモリを搭載していますが、レイトレーシング環境では足りない事もあり、レイトレーシング強度を低設定で計測しています。
下記の通り、エントリークラスの「GeForce RTX 4050 Laptop」でも、対応したゲームなら、DLSS3のフレーム生成技術により、高いフレームレートで快適にプレイが可能です。
重い部類のゲーム
ホグワーツ・レガシー(DX12)
|
||||
---|---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS:オフ | DLSS2 | DLSS3 |
1920x1080 | レイトレ:低 | 37 fps | 48 fps | 70 fps |
※DLSS3は「フレーム生成」を有効
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
|
||||
---|---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS:オフ | DLSS2 | DLSS3 |
1920x1080 | レイトレ:低 | 71 fps | 103 fps | 171 fps |
※DLSS3は「フレーム生成」を有効
重い部類のゲーム
ウィッチャー3 ワイルドハント(Next-Gen Update)
|
||||
---|---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS:オフ | DLSS2 | DLSS3 |
1920x1080 | RT | 36 fps | 52 fps | 82 fps |
※DLSS3は「フレーム生成」を有効
クリエイターソフトの処理時間
以下、各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。ここでも、動作モードはすべて「究極のパフォーマンス」モード、GPUモードはすべて「ディスクリートグラフィックスモード」で計測しています。
RAW現像時間では、CPUによる書き出し、GPUによる書き出しどちらも65秒と同じ結果でした。まずまずの書き出し速度だと思います。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Premiere Pro、4K動画の書き出しでは、4分11秒とそこそこの速さです。VRAMも6GBあり、動画編集も可能です。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
DaVinci Resolove Studio 18による書き出し時間はこちらです。こちらは最新世代GPUだけあって高速でした。
DaVinci Resolove Studio 18による、「AV1 NVIDIA」での書き出し時間はこちらです。こちらも書き出し時間は高速です。
CPUのみで実行するx265エンコードです。こちらも、非常に速いエンコード速度です。
NMKD Stable Diffusion GUIによるAIイラスト生成時間は下表の通りです。データが少ないためデスクトップ用GPUと比較しています。生成時間は1枚あたり約21秒でした。
※プロンプト(呪文)は内容や長さによって生成時間にそれほど影響がないため「Cat」のみ
※ステップ数は100、10枚のイラストを生成し、3回計測して最も速かった時間で比較
:RTX 4090で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「2.25kg」と記載されており、当サイトで計測した質量は次の通りで、公表値とほぼ同じでした。15インチクラスのゲーミングノートPCとしては、そこまで軽くはありません。ACアダプターも薄型です。
質量 | |
PC本体 | 2.29kg |
ACアダプター | 740g |
バッテリー駆動時間のチェック
MSI Katana 15 B13Vのバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は、メーカーサイトによると53.5Whと普通の容量でした。
当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。動画再生のような負荷の軽い作業であれば、ある程度のバッテリー駆動が可能です。
ただし、ゲーム時は、ACアダプターに接続しないとフレームレートが制限されて、カクついた動きになるので、ACアダプターに接続しながら使うことを推奨します。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | 最大6時間 |
(2) 動画再生時 | 5時間36分 |
(3) FF14ベンチ | 1時間57分 |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) FF14ベンチをループ実行
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
HD画質のWebカメラを液晶上部に搭載しており、画質は普通です。物理シャッターはありません。また、IRカメラも非搭載なので、Windows Helloの顔認証は使用することができません。
スピーカー
スピーカーは、底面の左右に配置されていますが、横に傾けられているので音の広がりが良いです。音質は、ノートPC基準で10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。なお、動作モードは「バランス」と「究極のパフォーマンス」で計測しています。GPUモードはすべて「ディスクリートグラフィックスモード」で計測しています。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPUクロック、CPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
「バランス」モードの場合、CPU電力は、初動のターボブースト時を除くと61W前後で推移しています。CPU温度は、CPU電力が落ち着いた後は、91℃前後となっています。
「究極のパフォーマンス」モードでは、CPU電力が74W前後で推移しており、CPU温度は96℃前後と高い温度です。
どちらのモードもCPU温度は高めです。
- バランス
- 究極のパフォーマンス
ゲーム時のCPU温度、GPU温度
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中の大まかなCPU温度と、GPU温度の推移は下図の通りです。
「バランス」モードだとCPU温度は94℃前後、GPU温度は最大で87℃前後と高い温度です。
「究極のパフォーマンス」モードの場合、冷却ファンが最大になり、CPU温度は84℃前後まで下がり、GPU温度は76℃前後で抑えられています。
「バランス」モードだと冷却ファンの騒音を抑えることができる分、内部温度が高くなってしまうので、ゲームをする時は「究極のパフォーマンス」モードでもいいと思います。
- バランス
- 究極のパフォーマンス
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はファンが動作していないとほぼ無音です。FF15ベンチマークを実行したときは、「バランス」モードだとファンは控えめに動作しますが、「究極のパフォーマンス」モードだとファンが最大で動作するため、高めの騒音値となります。ただ、ゲーミングノートとしては普通の騒音値です。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。
。ゲーム時はキーボード面の温度が上がりますが、「バランス」モードより、「究極のパフォーマンス」モードの方がファンの回転数がアップするため、表面温度が少し低めになっています。
キーボード面の温度が上がっても、パームレスト部の温度はそれほど変化しておらず、「WASD」キーの付近もそれほど高い温度にはなっていないので、ゲーム時でも不快感はなく、普通にゲームが楽しめると思います。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご覧下さい。ここではキーボードバックライトはオフ、GPUはディスクリートモードで計測しています。
高性能なパーツを搭載しているので、ゲームなどの高負荷時には消費電力が上がりますが、ゲーミングノートPCとしては、普通の消費電力です。
外観のチェック
MSI Katana 15 B13Vの外観のチェックです。
ブラックを基調としたシンプルな外観で、製品名に「Katana」と入っている通り、日本刀をイメージしたデザインとなっています。
天板には、マットな仕様のMSIのドラゴンマークが入っています。
閉じた時の厚みは24.9mmと、ゲーミングノートとしては普通の厚みです。
インターフェイスは、以下のとおりです。右側面には1Gbpsの LANポート、HDMI、映像出力対応のUSB3.2 Gen1 Type-C、USB3.2 Gen1 Type-A、オーディオコンボジャックが搭載されています。
左側面にはDC-in、USB3.2 Gen1 Type-A、USB2.0 Type-Aが搭載されています。
液晶面は180度開き、フラットになります。角度の調整がしやすいです。
底面です。吸気しやすいようになっています。今回、貸出機だったため、ネジの1つに「FACTORY SEAL」が貼られていませんでしたが、製品版では貼られています。
底面カバーを外すと、内部はこのようになっています。2基の冷却ファンと、6本ヒートパイプで3方向から排気することで、CPUとGPUを冷却しています。
搭載されているM.2 SSDです。メーカーは不明です。他の空きスロットは見当たりませんでした。
メモリスロットが2つあり、メモリの換装が可能です(メモリの換装は自己責任となります)。
ACアダプターは薄型で持ち運びしやすいサイズだと思います。
電源コネクタは側面に配置されており、排気口を避けて接続することができます。
ACアダプターの容量は240Wです。
⇒今回サンプル機だったので240Wでしたが、国内正規販売品は200Wとなるそうです。
まとめ
以上が、MSI Katana 15 B13Vのレビューです。
最新のインテル第13世代Core i7 HXシリーズ「Core i7-13620H」に、ノート用グラフィックス「GeForce RTX 4050 Laptop」を搭載した、高性能なゲーミングノートPCです。
グラフィックスはGeForce RTX 40シリーズの中でも下位クラスに位置しますが、GeForce RTX 3060と同等またはそれ以上の性能で、FHD解像度であればほとんどのゲームが高いグラフィック設定で快適にゲームをプレイできます。
さらに対応したゲームであれば、DLSSやフレームレート生成技術により、フレームレートを向上させることができるので、今後発売されるゲームにおいても、困ることはほぼないでしょう。
VRAMも6GBを搭載しており、軽いレイトレーシングや動画編集作業も可能です。また、144 Hzの高リフレッシュレート液晶を搭載しているので、動きの速いゲームやシューティングにおいて、高フレームレートかつ滑らかな映像で優位にプレイが可能です。
ただ、コストを抑えるためだと思いますが、液晶の色域が狭く、クリエイティブ目的には向いていません。
RTX 4050の性能が思ったより高い
MSI Katana 15 B13V
特徴
- 最新のRTX 4050 Laptopの性能が思ったより高い
- 第13世代のCore i7-13620Hを搭載
- 144Hzの高リフレッシュレート液晶で滑らかな映像
こんなあなたに
- 最新GPU&CPUで、安い製品が欲しい方
- 価格23万円台[税込]~
三度の飯よりゲームが好き。 面白ければどんなゲームもプレイするが、中でも好きなジャンルは2D格闘ゲーム。2009年からSteamでPCゲーム漁りを始めてからゲーミングPCに興味を持ち、ライター業を経てレビュアーへ。これまで300台以上のゲーミングPCを実機でテストし、レビュー記事を執筆。おじいちゃんになってもPCゲーマーでありたい。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ