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MSI Titan GT77 12Uの実機レビュー
CPU | Core i9-12900HX |
---|---|
GPU | GeForce RTX 3080 Ti |
メモリ | 64GB DDR5-4800 |
ストレージ | 2TB NVMe SSD |
液晶サイズ | 17.3インチ |
液晶種類 | 4K 120Hz 非光沢 |
質量 | 約3.3kg |
バッテリー | 99.9Wh |
価格[税別] | 64万円台 |
MSI Titan GT77 12U は、2022年5月に新しく登場した16コアの高性能CPU「Core i9-12900HX」を搭載したゲーミングノートPCです。
グラフィックスにもノートPC最高峰の「GeForce RTX 3080 Ti」を搭載し、最高クラス性能のゲーミングノートPCとなっています。
ディスプレイは4K液晶を搭載し、DCI-P3相当の色域、120Hzのリフレッシュレートに対応しており、ゲームもクリエイティブワークもこなせる1台です。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i9-12900HX、64GBメモリ、GeForce RTX 3080 Ti、4K 120Hz
目次
お忙しい方は、「MSI Titan GT77 12Uの特徴」のみお読みください。
MSI Titan GT77 12Uの特徴
最強CPU「Alder Lake-HX」を搭載
MSI Titan GT77 12Uは、2022年5月に発表された「Alder Lake-HX」のCore i9-12900HXを搭載したハイエンドゲーミングノートPCです。8つのPコアと8つのEコアの合計16コアを搭載し、デスクトップ用CPU並みの性能を持ちます。当サイトの計測では、なんと"デスクトップPC"用のCore i7-12700Kよりも高いスコアが出ていました。
ゲーム時のフレームレートがやや向上しますし、クリエイティブワークも快適になります。予算はあるので、とにかく性能の良いノートPCが欲しい方におすすめです。
最強グラフィックス「RTX 3080 Ti」を搭載
MSI Titan GT77 12Uは、CPUが最高レベルの性能というだけではなく、グラフィックスもノートPCとしては最高峰となるGeForce RTX 3080 Tiを搭載しています。最大グラフィックパワーも175Wと非常に高く、デスクトップ用のGeForce RTX 3070と同等レベルのベンチマークスコアが出ていました。VRAMも16GBと多く、FHD解像度なら、レイトレーシングをオンにしても高いフレームレートが出ますし、4K解像度でも、それほど重くないゲームなら高めのフレームレートが出ます。ノートパソコンでも、勝ちにこだわりたいならおすすめの製品です。
また、4K/8Kの動画編集や3D CGといった作業も快適に行うことができますし、クリエイティブ向けソフトを、一度に複数起動するような方にもいいでしょう。
4つのファンで冷却
これほどまでの高性能パーツを詰め込むと、ノートPCで十分冷却できるのか気になるところですが、MSI Titan GT77 12Uは、4つものファンを搭載しており、パーツを強力に冷却します。また、冷却装置部分は背面側に出っ張っており、背面と側面の合計4方向から排熱することにより、冷却効率を高めています。
ゲーム中のCPUおよびGPU温度を計測してみましたが、どちらも70℃台で推移しており、問題のない範囲でした。CPUのみに非常に高い負荷をかけると、90℃台になっていましたが、それでも100W以上の高いCPU電力を維持して動作していました。
4K 広色域ディスプレイを搭載
MSI Titan GT77 12Uは、4Kの高解像度ディスプレイを搭載している点も特徴です。DCI-P3相当の色域で、120Hzの高リフレッシュレートにも対応し、クリエイティブワークにもゲームにも適しています。
さらに、色域変換機能も搭載しており、広色域環境だけでなく、sRGB環境で作業したいような方にも適しています。色域変換はプリインストールされているMSI True Colorというアプリから簡単に行えます。
また、i1 Display Plusなどを使って、MSI True Colorから、キャリブレーションすることも可能です。1回のキャリブレーションで、全ての表示モードが補正されるのでとても便利です。
RGBライティングで色鮮やかなボディ
MSI Titan GT77 12Uは、キーボードはもちろん、天板のロゴ、排気口にまでRGBライティング機能が搭載されています。とても色鮮やかで、こういった光物が好きな方にはとても嬉しいことでしょう。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分すぎるスペックです。 |
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動画鑑賞 | ◎ | 色鮮やかなディスプレイ、音質の良いスピーカーを搭載し、動画鑑賞も快適でしょう。 |
RAW現像 画像編集 |
◎ | スペックが非常に高く、色域変換ができる広色域ディスプレイを搭載し、こういった用途も快適です。 |
動画編集 | ◎ | 非常に高いCPUとGPU性能で、DCI-P3相当の4Kディスプレイを搭載し、動画編集も快適です。 |
ゲーム | ◎ | GeForce RTX 3080 Tiを搭載し、かなり高いフレームレートでゲームが出来ます。リフレッシュレートは120Hzと高いわけではありませんが、競技性の高いゲームをガチでする方にはやや物足りなさを感じるかもしれません。 |
ゲームベンチマーク&フレームレート
動作モード
本製品は、「MSI Center」のアプリから、動作モードを変更することができます。ここでは「究極のパフォーマンス」にしてゲームのフレームレートを計測しています。
また、GPU Switch機能が搭載されており、「MSHybridモード」と「ディスクリートグラフィックスモード」の両方で計測を行っています。GPU Switchの詳しい説明は省きますが、MSHybridモードは、外部グラフィックスを使わないときに消費電力が低くなるとメリットがあり、ディスクリートグラフィックスモードは、フレームレートがやや上がるというメリットがあります。
各ゲームの平均フレームレート
ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをプレイし、Afterburnerで計測したフレームレートを掲載します。
FHD環境であれば、負荷の高い「サイバーパンク 2077」や「ウォッチドッグス レギオン」でも高いフレームレートで動作します。16GBものVRAMがあるので、レイトレーシングを有効にしてもVRAMが枯渇することもありません。
4K環境の場合、上記の重いゲームだとグラフィック設定を下げないとフレームレートが低くなってしまいますが、そこまで重くないゲームであれば、高いグラフィック設定でも比較的高いフレームレートがでます。
また、ディスクリートモードにすると、フレームレートが大きく向上するゲームもあります。少しでもフレームレートをあげたければ、ディスクリートモードにするといいでしょう。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
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解像度 | 品質 | MSHybrid | ディスクリート |
1920x1080 | 低 | 158 fps | ― |
高 | 114 fps | ― | |
ウルトラ | 97 fps | 98 fps | |
レイトレ:ウルトラ | 74 fps | 76 fps | |
3840x2160 | ウルトラ | ― | 36 fps |
レイトレ:ウルトラ | ― | 36 fps |
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン(DX12)
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解像度 | 品質 | レイトレ | DLSS | MSHybrid | ディスクリート |
1920x1080 | 低 | オフ | オフ | 137 fps | ― |
高 | オフ | オフ | 120 fps | ― | |
最大 | オフ | オフ | 85 fps | 88 fps | |
最大 | 高性能 | 82 fps | 84 fps | ||
3840x2160 | オフ | オフ | ― | 42 fps | |
最大 | 高性能 | ― | 50 fps |
重い部類のゲーム
Forza Horizon 5(DX12)
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解像度 | 品質 | MSHybrid | ディスクリート |
1920x1080 | 低 | 199 fps | ― |
最高 | 106 fps | ― | |
エクストリーム | 95 fps | 97 fps | |
3840x2160 | ― | 70 fps |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
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解像度 | 品質 | MSHybrid | ディスクリート |
1920x1080 | 軽量品質 | 203 fps | ー |
高品質 | 172 fps | ー | |
高品質 | 128 fps | 131 fps | |
3840x2160 | ー | 57 fps |
中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
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解像度 | 品質 | MSHybrid | ディスクリート |
1920x1080 | 最低 | 172 fps | ー |
高 | 143 fps | ー | |
ウルトラ | 126 fps | 137 fps | |
3840x2160 | ー | 58 fps |
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
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解像度 | 品質 | DLSS | MSHybrid | ディスクリート |
1920x1080 | 最低 | オフ | 140 fps | ー |
中 | オフ | 132 fps | ー | |
最高 | オフ | 130 fps | 160 fps | |
クオリティ | 140 fps | 180 fps | ||
3840x2160 | クオリティ | ー | 109 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
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解像度 | 品質 | MSHybrid | ディスクリート |
1920x1080 | 標準品質 | 233 fps | ー |
高品質 | 210 fps | ー | |
最高品質 | 181 fps | 181 fps | |
3840x2160 | ー | 73 fps |
中程度の重さのゲーム
フォートナイト
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解像度 | 品質 | MSHybrid | ディスクリート |
1920x1080 | 低 | 308 fps | ー |
高 | 185 fps | ー | |
最高設定 | 140 fps | 153 fps | |
3840x2160 | ー | 98 fps |
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
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解像度 | 品質 | MSHybrid | ディスクリート |
1920x1080 | 低設定 | 298 fps | ー |
高設定 | 259 fps | 264 fps | |
3840x2160 | ー | 113 fps |
軽い部類のゲーム
VALORANT
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解像度 | 品質 | MSHybrid | ディスクリート |
1920x1080 | 低設定 | 569 fps | ー |
高設定 | 446 fps | 505 fps | |
3840x2160 | ー | 239 fps |
その他のゲーム
上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
ディスプレイのチェック
Titan GT77 12Uは、広色域の4Kパネルを搭載しています。
広色域パネルの場合、アプリや画像によっては、色が鮮やかになりすぎるときがありますが、本製品は、sRGBモード、Display P3モードなど、表示モードを変更する機能(色域変換機能)を持っています。
各表示モードの色域を計測してみた結果が次の通りです。各モードごとに色域が変わっているのが分かると思います。sRGBとDisplay P3については、若干カバー率が低めですが、概ね色域が合っています。Adobe RGBをカバーするほどの色域はありませんでしたが、それでも90%以上あるので、印刷用途でも使えるのではないかと思います。
- sRGBモード
- Adobe RGBモード
- DCI-P3モード
カバー率 | 比 | |
sRGB | 95.4% | 96.2% |
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カバー率 | 比 | |
Adobe RGB | 91.0% | 91.2% |
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カバー率 | 比 | |
DCI-P3 | 96.1% | 96.3% |
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最大輝度は、当サイトの計測では414cd/m2と高かったです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
遅延
キーボードの1つのキーを押してから、その文字が画面に表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約40msでした。一般的なノートPCは80ms前後が多かったので、本製品の表示遅延は少ないです。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを1/2000のシャッタースピードで撮影し、普通のノートPCの60Hzパネル(1秒間に60フレームを表示)と比較しました。普通のノートPCは2フレーム前くらいまで残像が表示されていたのに対し、本製品は120Hzパネル(1秒間に120フレームを表示)のディスプレイで、2フレーム前くらいまでしか表示されていなかったので、残像は少ないと思います。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードは、メカニカルキーボードとなっており、非常に押しやすいです。実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18.5mm、キーストロークは約1.9mmです。ノートPCとしては、キーピッチ、キーストロークともに十分あります。
ただし、英語配列キーボードのみとなっているため、日本語配列が好きな方はお気を付けください。また、「半角/全角」に割り当てられているキーが小さくややタイプしやすいです。
テンキーは3列なので、「+」などの位置が変則的です。テンキーを無くしても良かったので、「半角/全角」の部分はもう少し大きいキーサイズが良かったです。
タッチパッドの操作性は普通です。
RGBライティングのバックライトも搭載しています。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。ここでは、いくつかある動作モードのうち、デフォルトの「Smart Auto」モードと、最も高いパフォーマンスが出る「究極のパフォーマンス」モードでベンチマークなどを計測しました。また、特に明記していなければ、GPU Switchは「MSHybrid」モードにしています。
CPU
Titan GT77 12Uは、2022年5月に登場したCore i9-12900HXを搭載しており、CINEBENCH R23の結果は、以下の通りです。ノートPCとしては最高クラスのスコアで、非常に高い性能です。金額は高くてもいいので、とにかく性能の高いノートPCが欲しい方におすすめです。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリは、「DDR5-4800」となっており高速です。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません
グラフィックス
グラフィックスにはノート用グラフィックス最上位である「GeForce RTX 3080 Ti Laptop 16GB」を搭載しています。こちらもノートPCとしては、トップクラスの性能です。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
GPU-Zで確認した「GeForce RTX 3080 Ti Laptop 16GB」の情報は次の通りです。究極のパフォーマンスにすると、GPU Clockがやや上がります。
ストレージ
ストレージには、2TBのPCIe Gen4 SSDを搭載しており、速度が速いです。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
SDカードスロットの速度については、普通です。
クリエイターソフトの処理時間
以下、各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。ここでは、動作モードは「究極のパフォーマンス」モード、GPU Switchは「MSHybrid」モードで計測しています。
Lightroomの書き出しは驚異的な速さでした。なお、GeForce RTX 3080 TiのようにVRAMが多いグラフィックスを搭載していると、デフォルトで「書き出しにGPUを使用」の設定がオンになっています。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
動画の書き出しも非常に速いですし、編集作業をしてみても非常に快適です。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
DaVinci Resolove Studio 18による書き出し時間も非常に高速でした。
※全てのPCをDaVinci Resolove Studio 17.4のバージョンで計測しなおしました。そのため、YouTubeの動画やTwitterで掲載した数値とはやや異なるケースがあります
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
質量のチェック
質量に関しては、ノートPCとしてはかなり重いです。持ち運んで使うような方には適していません。
質量 | |
PC本体 | 3.393kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 1.491kg |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー容量は99.9Whと非常に大きいです。
低めの負荷なら6時間くらいはもちます。バッテリー駆動状態でゲームをすると、フレームレートが制限されてしまい、またバッテリー駆動時間も1時間くらいしかもたないので、ゲーム時はACアダプターに繋いだ方がいいです。
バッテリーは、停電対策のためにあると、割り切ったほうがいいです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | 最大6時間 |
(2) 動画再生時 | 5時間51分 |
(3) FF14ベンチ | ― |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) FF14ベンチをループ実行
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラは、92万画素の普通の性能のカメラです。
スピーカー
スピーカーは、キーボードの左右に配置されています。音質は良く、ノートPC基準で10点満点で7点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。なお、MSHybridモードで計測しています。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度の推移を確認します。
「バランス」と「究極のパフォーマンス」のどちらのモードでも、CPU電力が120W前後と非常に高いため、CPU温度も約95℃前後と高温です。その代わり、かなり高いパフォーマンスが出ます。
- Smart Auto
- 究極のパフォーマンス
ゲーム時のCPU、GPU温度の詳細
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマークを実行したときのCPU/GPU温度を計測した結果は下図の通りです。
ゲーム時は、GPUに大きな負荷がかかりますが、CPUの負荷は減るので、CPU温度は70℃台に下がります。GPU温度も70℃台で推移しており問題ない温度です。ゲーム中は、温度を気にすることなく、ゲームを楽しむことができます。
- バランス
- 究極のパフォーマンス
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。こちらはMSHybridモードで計測しています。
アイドル時はほぼ音はしませんが、ファンが多いだけあって、ゲームをすると高めの騒音値になります。やや気になるレベルなので、ゲーム中はヘッドホンを着用したほうがいいかもしれません。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
ゲーム時はキーボード面の温度が上がりますが、パームレスト部分はそこまで温度は上がらないので、特に不快感なくゲームができます。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。処理を開始して、10分経過後に確認できた最も高い数値を掲載しています。ただ、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
高性能パーツを搭載しているだけあって、消費電力は高いです。
外観のチェック
MSI Titan GT77 12Uの外観のチェックです。
17.3型の大きな液晶を搭載し、重厚感のある見た目です。
排気口の出っ張りが目立ちますが、ロボット的な感じがして、個人的には好きです。
液晶を閉じると、スポーツカーのようなデザインに見えます。
インターフェイスは多彩ですが、右側面に、HDMIやMini DisplayPort、Thunderboltといった映像を出力できるポートが集中しています。LANポートも右側にあります。これらのケーブルを接続すると、マウス操作の邪魔になりやすいです。
液晶はご覧の角度まで開きます。
背面が出っ張っているため、底面の面積は広めです。
ネジの1つに「FACTORY SEAL」が貼られています。このシールを剥がすと、保証対象外となりますのでご注意下さい。
ACアダプターは、329.6Wです。
マウスも付属しています。
まとめ
以上が、MSI Titan GT77 12Uのレビューです。
Core i9-12900HXにGeForce RTX 3080 Tiを搭載し、性能がモンスター級のゲーミングノートPCです。ノートPCの枠を越え、ハイクラスゲーミングデスクトップPC並みの性能を備えています。
ディスプレイは4K解像度で、120Hzのリフレッシュレートに対応しつつ、広色域でもあるので、ゲームだけでなく、クリエイティブワークにもつかえる製品です。
性能は文句なしですが、価格は64万円台とかなり高いです。このPCを購入出来る人はごくわずかだと思いますが、予算はあるのでとにかく高い性能のノートPCが欲しい方は、この製品を購入しておけば間違いないでしょう。
モンスター級ゲーミングノート
MSI Titan GT77 12U
特徴
- 16コアのCore i9-12900HXを搭載
- ノート向け最上位「GeForce RTX 3080 Ti」搭載
- 17.3型4K液晶を搭載
こんなあなたに
- 最高クラス性能のゲーミングノートが欲しい方
- 高いCPU性能のノートPCが欲しい方
- 価格64万円台[税込]~
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ
「Core i9-12900HK」に、ノート用の最上位グラフィックス 「GeForce RTX 3080 Ti」を搭載した、最高峰の性能のゲーミングノートPC。