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MSI Raider GE76 12U の実機レビュー
CPU | Core i9-12900HK |
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GPU | GeForce RTX 3080 Ti GeForce RTX 3080 GeForce RTX 3070 Ti |
メモリ | 32GB / 64GB (DDR5-4800) |
ストレージ | 1TB / 2TB NVMe SSD |
液晶サイズ | 17.3インチ |
液晶種類 | 4K 120Hz 非光沢 WQHD 240Hz非光沢 |
質量 | 約2.9kg |
バッテリー | 99.9Wh |
価格[税別] | 35万円台~ |
MSI Raider GE76 12U は、ノート用の最上位プロセッサー「Core i9-12900HK」に、ノート用の最上位グラフィックス 「GeForce RTX 3080 Ti」を搭載した、最高峰の性能のゲーミングノートPCです。
高負荷なゲームを高解像度でプレイでき、eスポーツタイトルなどの軽めのゲームは最高設定でも高フレームレート維持できるマシンパワーです。
さらに、17.3型の大画面に高品質なサウンドで、迫力と臨場感のあるゲーム体験ができます。
価格はかなりのものですが、これ一台で最高のゲーム環境が揃うデスクトップいらずのゲーミングノートです。
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レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i9-12900HK、32GBメモリ、GeForce RTX 3080 Ti、WQHD 240Hz
目次
お忙しい方は、「MSI Raider GE76 12Uの特徴」のみお読みください。
MSI Raider GE76 12Uの特徴
ノート用グラフィックス最上位「RTX 3080 Ti 16GB」を搭載
MSI Raider GE76 12U は、グラフィックスにノート用グラフィックス最上位クラスである「GeForce RTX 3080 Ti Laptop 16GB」を搭載しており、高負荷なゲームも高解像度、高フレームレートで快適にプレイすることができます。
また、16GBものVRAMを搭載しているので、ノートPCではこれまでパワー不足であったレイトレーシング環境も60 fps以上で快適に動作するマシンパワーを持っています。
気になる最大グラフィックスパワーを確認すると、175Wと非常に高い設定値になっています。
ベンチマークスコアは下記の通り、最上位クラスというだけあって、トップクラスのスコアとなっています。TGP 175WのRTX 3080とそれほどスコアが変わりませんでしたが、実際の負荷の重いゲームでは、VRAM 16GBを搭載したRTX 3080 Tiの方がフレームレートは優位です。
W(ワット)は最大グラフィックスパワー (TGP)
第12世代インテル最上位の「Core i9-12900HK」を搭載
MSI Raider GE76 12Uは、第12世代インテルプロセッサー最上位の「Core i9-12900HK」を搭載しており、下記のベンチマークスコアの通り、マルチスコア、シングルスコアともにトップクラスです。既存のゲーミングノートPCに搭載されることが多かった、Ryzen 9 5900HXやCore i7-11800Hをはるかに超える高いスコアです。
高い処理性能は、ゲーム時だけでなく、RAW現像や、動画の編集作業といった、クリエイター向けソフトを使用する場合もメリットとなります。
大画面+高解像度+高リフレッシュレート+高品質サウンド
MSI Raider GE76 12U は、17.3型の大画面に「4K 120Hz」または「WQHD 240Hz」の高解像度かつ高リフレッシュレートの液晶を搭載しています。
特にWQHD(2560x1440)+高リフレッシュレート液晶は、フルHDよりも標的が大きくはっきりと表示され、捉えやすくなり、エイム精度が向上すると言われており、2022年のeスポーツシーンは、1440pに高リフレッシュレート液晶が主流になると言われています。
さらに、左右には「DYNAUDIO」の高品質スピーカーとウーファーを搭載しており、大画面+高解像度+高リフレッシュレート+高品質サウンドで迫力かつ臨場感のあるゲーム体験ができます。
また、液晶の色域も広く、ゲームだけでなく、クリエイティブワークにも使えます。
RGBライティングでゲーミングらしさを演出
MSI Raider GE76 12Uは、本体正面部分とキーボードがRGBライティングに対応しています。また、キーボードは操作性と耐久性に定評のあるSteelSeries製のゲーミングキーボードを採用しており、別途キーボードを用意する必要がなく快適にゲームを楽しめます。
RGBライティングの設定は、SteelSeriesの専用ソフトウェア 「SteelSeries Engine」から行います。キーごとに色を設定したり、数種類ある発光パターンから選ぶことができます。
キーマクロも組むことができ、ゲーミングヘッドセットなどの、その他のSteelSeriesの製品を使用する場合は、このソフトウェアから一括管理することができます。
ゲーム中もしっかり冷却して安定動作
MSI Raider GE76 12U は、最上位のCPUとGPUを搭載している分、しっかりとした放熱性能が求められます。
本製品では、下の写真のように、底面から吸気し、側面・背面の4か所から排気する構造となっており、内部には、2基のファンと、6本のヒートパイプが配置されています。
ハイエンドのゲーミング性能なので、ゲーム時のCPU・GPUの温度は低くはありませんが、高いパフォーマンスを引き出しつつも、安定して動作するように、サーマルコントロールもしっかりしているようでした(詳細は「CPU温度のチェック」をご確認ください)。
長時間のゲームでも安心してプレイできると思います。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分なスペックで快適に動きます。 |
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動画鑑賞 | ◎ | 当サイト計測で、sRGBカバー率99.9%と色鮮やかな表示ができる17.3型液晶を搭載しています。スピーカー音も良いので、快適に動画鑑賞できます。 |
RAW現像 画像編集 |
○+ | CPU性能はとても高いです。ディスプレイの色域もDCI-P3 100%クラスもあります。ただし、Adobe RGBを100%カバーするまでの色域はないので、DTP用途で使う場合は、カラーマネージメントモニターなどを接続した方がいいです。 |
動画編集 | ◎ | 高い性能のCPU・GPUを搭載し、4K動画でも短時間で書き出すことができます。編集作業も快適です。 |
ゲーム | ◎+ | RTX 3080 Ti + 240Hz液晶を搭載し、負荷の重いゲームから競技性の高いゲームまで最高設定で快適にプレイすることができます。 |
ゲームベンチマーク&フレームレート
動作モード
本製品は、「MSI Center」のアプリから、動作モードを変更することができます。ここでは「究極のパフォーマンス」にしてゲームのフレームレートを計測しています。
また、「Advanced Setting」からGPUコアとVRAMを200MHzまでオーバークロックが可能です。ただし、今回はオーバークロックはしていません。
さらに、グラフィックスの出力元を切り替える「GPU Switch」という機能も備えています。ここでは、外部グラフィクスから直接出力する「ディスクリートグラフィックスモード」でも計測を行っています。
各ゲームの平均フレームレート
ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをプレイし、Afterburnerで計測したフレームレートを掲載します。
最上位のRTX 3080 Tiを搭載しているので、負荷の高い「サイバーパンク 2077」や「ウォッチドッグス レギオン」も、高解像度、最高設定で快適に動作します。ディスクリートモードだとさらにフレームレートが向上するので、高解像度でもDLSSと併用すれば、かなりフレームレートに余裕が出ると思います。
また、16GBものVRAMを搭載しているので、負荷が重くなるレイトレーシング環境でも60 fps以上で快適にプレイすることができます。
ゲーミングノートPCとしては、現時点でトップクラスの性能を備えており、多くのゲームを快適にプレイできるでしょう。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
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解像度 | 品質 | MSHybrid | ディスクリート |
1920x1080 | ウルトラ | 93 fps | 94 fps |
レイトレ:ウルトラ | 73 fps | 73 fps | |
2560x1440 | ウルトラ | 58 fps | 59 fps |
レイトレ:ウルトラ | 58 fps | 59 fps |
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン(DX12)
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解像度 | 品質 | レイトレ | DLSS | MSHybrid | ディスクリート |
1920x1080 | 最大 | オフ | オフ | 85 fps | 88 fps |
最大 | 高性能 | 73 fps | 79 fps | ||
2560x1440 | オフ | オフ | 66 fps | 68 fps | |
最大 | 高性能 | 66 fps | 71 fps |
重い部類のゲーム
Forza Horizon 5(DX12)
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解像度 | 品質 | MSHybrid | ディスクリート |
1920x1080 | エクストリーム | 94 fps | 97 fps |
2560x1440 | 79 fps | 82 fps |
重い部類のゲーム
ボーダーランズ3(DX12)
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解像度 | 品質 | MSHybrid | ディスクリート |
1920x1080 | ウルトラ | 111 fps | 113 fps |
2560x1440 | 80 fps | 81 fps |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
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解像度 | 品質 | MSHybrid | ディスクリート |
1920x1080 | 高品質 | 123 fps | 127 fps |
2560x1440 | 97 fps | 97 fps |
中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
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解像度 | 品質 | MSHybrid | ディスクリート |
1920x1080 | ウルトラ | 132 fps | 134 fps |
2560x1440 | 99 fps | 107 fps |
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
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解像度 | 品質 | MSHybrid | ディスクリート |
1920x1080 | 最高 | 148 fps | 159 fps |
2560x1440 | 112 fps | 114 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
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解像度 | 品質 | MSHybrid | ディスクリート |
1920x1080 | 最高品質 | 170 fps | 176 fps |
2560x1440 | 132 fps | 136 fps |
中程度の重さのゲーム
フォートナイト
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解像度 | 品質 | MSHybrid | ディスクリート |
1920x1080 | 最高設定 | 117 fps | 134 fps |
2560x1440 | 79 fps | 97 fps |
軽い部類のゲーム
Apex Legends
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解像度 | 品質 | MSHybrid | ディスクリート |
1920x1080 | 高設定 | 258 fps | 264 fps |
2560x1440 | 190 fps | 193 fps |
軽い部類のゲーム
PUBG: BATTLEGROUNDS
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解像度 | 品質 | MSHybrid | ディスクリート |
1920x1080 | 最高設定 | 260 fps | 270 fps |
2560x1440 | 176 fps | 180 fps |
その他のゲーム
上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
ディスプレイのチェック
Raider GE76 12Uのディスプレイのチェックです。
本製品のモデルは、WQHD 240Hzの超高リフレッシュレートに対応しており、残像も少ないので、ゲームがしやすい液晶です。色域も広いので、クリエイティブな用途にも使えます。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。なお、最大輝度は、当サイトの計測では307cd/m2と普通です。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
下表のとおり、色域は広いです。
カバー率 | |
sRGBカバー率 | 99.9% |
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DCI-P3カバー率 | 98.3% |
Adobe RGBカバー率 | 87.8% |
遅延
キーボードの1つのキーを押してから、その文字が画面に表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約32msでした。一般的なノートPCは80ms前後が多かったので、本製品の表示遅延はかなり少ない方です。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを1/2000のシャッタースピードで撮影し、普通のノートPCの60Hzパネル(1秒間に60フレームを表示)と比較しました。普通のノートPCは2フレーム前くらいまで残像が表示されていたのに対し、本製品は240Hzパネル(1秒間に240フレームを表示)のディスプレイで、1フレーム前くらいまでしか表示されていなかったので、本製品のディスプレイの残像はかなり少ないと思います。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
実測で、キーピッチは横:約18mm、縦:約19mm、キーストロークは約2.0mmです。横のキーピッチが少し狭いため、人によってはやや窮屈に感じるかもしれません。ただ、キーストロークは深めで、しっかりとした打鍵感があり、キー自体は押しやすいです。
「W」キーを認識しやすくする突起が設けられていたり、矢印キーのサイズが大きめだったりと、ゲームのしやすいキーボードだと思います。
一方、右シフトキーが「Enter」キーの真下ではなくサイズもやや小さめ、「Fn」キーが右の「Ctrl」キーの隣に配置されている、矢印キーがテンキーに入り込んでいる、という部分はやや変則的ですが、ゲーム時には、特に不便は感じないでしょう。
タッチパッド表面はさらさらで操作しやすいですが、クリックボタンはやや固め(押すときに力が必要)です。マウスの使用を推奨します。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。ここでは、いくつかある動作モードのうち、デフォルトの「バランス」モードと、最も高いパフォーマンスが出る「究極のパフォーマンス」モードでベンチマークなどを計測しました。
CPU
Raider GE76 12Uは、14コア(Pコア6つ+Eコア8つ)を搭載した第12世代最上位プロセッサー「Core i9-12900HK」を搭載しています。ベンチマークの結果は、以下の通りです。
ノート用CPUではシングルコア、マルチコアともに、トップクラスのスコアが出ています。
また、動作モード「究極のパフォーマンス」の方がパフォーマンスが上がり、スコアが高くなります。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリの仕様は、「DDR5-4800」です。次世代メモリだけあって、高速です。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません
グラフィックス
グラフィックスにはノート用グラフィックス最上位である「GeForce RTX 3080 Ti Laptop 16GB」を搭載しています。ベンチマークの結果は以下の通り、トップクラスのスコアです。
なお、3DMarkに関しては、動作モードを「バランス」モードから「究極のパフォーマンス」モードに変更しても、スコアはそれほどアップしませんでした。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
GPU-Zで確認した「GeForce RTX 3080 Ti Laptop 16GB」の情報は次の通りです。動作モードを変更しても、GPUクロックなどに変化はありませんでした。
ストレージ
ストレージには、1TBのPCIe Gen4 SSDを搭載しています。アクセス速度も非常に高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
フルサイズのSDカードスロットを搭載しています。カードを挿してもそれほど出っ張りはありません。読み込み速度は普通です。
クリエイターソフトの処理時間
以下、各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。ここでは、動作モードは「究極のパフォーマンス」モード、GPU Switchは「MSハイブリッド」モードで計測しています。
CPUが高速なので、書き出し時間は非常に高速です。もちろん、それ以外の処理も速く、サクサクRAW現像ができます。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
ノートパソコンとしては、過去一番速い書き出し時間です。ワープスタビライザーなど分析に時間のかかるエフェクトなども高速で、快適に作業できます。今回は試していませんが、8K動画の編集にも使えるでしょう。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Davinci Resolveの書き出しも高速です。
※ MacBook以外(Windowsノート)は、エンコーダーに、QSV、NVIDIA、AMD等を選択
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「2.9kg」と記載されており、当サイトの計測でもほぼ同程度の質量でした。ACアダプターも含めると4kg近くと重いです。
質量 | |
PC本体 | 2.969kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 1.174kg |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量はメーカー公表値では99.9Whとなっており、非常に大きい容量です。なお、バッテリー駆動時間は公表されていません。
当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。大容量バッテリーでもCPUとグラフィックスともに最高峰のパーツを搭載しているので、バッテリー駆動時間はあまり長くないようです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0測定方法 | ー |
(2) PCMark 10 Modern Office | 2時間57分 |
(3) 動画再生時 | ー |
(4) PCMark 10 Gaming | 1時間19分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラには、プライバシーシャッターは付いていません。また、IRカメラも非搭載なので、Windows Helloの顔認証は使用できません。
Webカメラは、約207万画素の高解像度カメラを搭載しています。やや暖色系ですが、解像度が高いため精細な映像です。
スピーカー
スピーカーは前述の通り、DYNAUDIOの高品質スピーカーを搭載しています。ステレオスピーカーがキーボードサイドに2箇所、ウーファーが側面に2箇所配置されており、ゲーム、動画、音楽どれも臨場感があって音の広がりを感じます。
ノートPC基準で10点満点で採点すると、7点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。なお、ここではすべてMSHybridモードで計測しています。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度の推移を確認します。
「バランス」モードのときは、CPU電力は77W前後で推移していますが、その後70W前後に下がります。それにともなって、CPU温度は最初は95℃まで上昇してますが90℃まで下がります。ただ、どちらにしろ高めの温度です。
「究極のパフォーマンス」モードは、CPU電力がやや上昇しますが、CPU温度の推移は似たようなものです。
- バランス
- 究極のパフォーマンス
ゲーム時のCPU、GPU温度の詳細
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中のCPU/GPU温度は下図の通りです。
「バランス」モードだとCPU温度は90℃前後、GPU温度は最大で85℃前後です。
「究極のパフォーマンス」モードの場合、冷却ファンが最大になり、CPU温度は80℃前後、GPU温度は80℃前後で抑えられています。
ファンの音は気になりますが、長時間ゲームをする時は冷却性能の高い「究極のパフォーマンス」の方がいいでしょう。
- バランス
- 究極のパフォーマンス
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はファンが動作していないとほぼ動作音は聞こえません。FF15ベンチマークを実行したときは、「バランス」モードだとファンは控えめに動作しますが、「究極のパフォーマンス」モードだとファンが最大で動作するため、かなり高めの騒音値となります。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
ゲーム時はキーボード面の温度が上がりますが、「バランス」モードより、「究極のパフォーマンス」モードの方がファンの回転数がアップするため、表面温度が少し低めになっています。
なお、ボディが大きめなこともあり、キーボード面の温度が上がっても、パームレスト部の温度はそれほど変化していません。ゲーム時でも手のひらの不快感はほとんどありません。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。処理を開始して、10分経過後に確認できた最も高い数値を掲載しています。ただ、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
アイドル時はそれほど高い消費電力ではありませんが、高性能パーツを搭載しているため、ゲーム時はかなりの消費電力です。
外観のチェック
Raider GE76 12Uの外観のチェックです。
液晶周りはブラックですが、パームレスト面は濃い紺色のようなカラーになっています。また、正面側が光っている点も特徴的です。
天板はパームレスト部分などに比べると、やや明るい色で、MSIのドラゴンマークが配置されています。
ヒンジ部分のごつごつした感じがかっこいいです。
液晶を閉じた時の画像です。ボディの厚みは25.9mmとなっています。
インターフェイスは、側面にフルサイズのUSB、USB-C(映像出力対応)、SDカードリーダーがあり、背面には電源コネクター、HDMI、Mini DisplayPort、Thunderbolt 4、LAN (2.5Gbps)を備えています。
液晶の開く角度はそれほど大きくはありませんが、デスクの上に置いて使う分には、特に問題はないでしょう。
底面です。底面から吸気する構造になっています。
吸気しやすいよう、ゴム足は高めになっています。
ネジの1つに「FACTORY SEAL」が貼られています。このシールを剥がすと、保証対象外となるので、ご注意下さい。
ACアダプターは大型で厚みがあり、重いです。
ACアダプターの容量は330Wです。
まとめ
以上が、MSI Raider GE76 12Uのレビューです。
ノートPCの中では最上位のプロセッサー「Core i9-12900HK」に、最上位グラフィックスである 「GeForce RTX 3080 Ti」を搭載した、最高峰の性能のゲーミングノートPCです。
搭載されているディスプレイも高性能で色域が広く、ゲームのしやすい液晶です。ゲームが主ならWQHD+240Hz液晶、クリエイティブな作業もするなら4K+120Hz液晶がおすすめです。
また、17.3型の大画面に高品質なサウンドで臨場感と迫力のある映像体験が可能です。
MSI Raider GE76 12Uは、デスクトップいらずの、最高のゲーム体験ができる一台だと思います。
ただし、高性能なパーツを搭載している分、発熱も多く、「究極のパフォーマンス」モードだと冷却時の騒音が気になるかもしれません。
RTX 3080 Ti搭載の最高峰ゲーミングノート
MSI Raider GE76 12U
特徴
- ノート向け最上位「Core i9-12900HK」搭載
- ノート向け最上位「GeForce RTX 3080 Ti」搭載
- 17.3型の大画面で高い品質の液晶
こんなあなたに
- 最高クラスの高級ゲーミングノートが欲しい方
- クリエイティブな作業もしたい方
- 価格35万円台[税込]~
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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