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MSI Katana GF76 12Uの実機レビュー
CPU | Core i7-12700H |
---|---|
GPU | GeForce RTX 3070 Ti |
メモリ | 16GB / 32GB |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
液晶サイズ | 17.3インチ |
液晶種類 | FHD 144Hz 非光沢 |
質量 | 約2.6kg |
バッテリー | 53.5Wh |
価格[税込] | 26万円台~ |
MSI Katana GF76 12Uは、最新の第12世代Coreプロセッサーをいち早く搭載した、17.3型のゲーミングノートPCです。CPUの処理性能が大きくアップしています。
グラフィックスには、こちらも新たに登場したGeForce RTX 3070 Tiを搭載し、ミドルハイクラスのゲーミング性能を備えており、多くのタイトルを高めの画質で快適にプレイできます。
著名なイラストレーター「長野剛」氏とのコラボレーションによる、日本刀をイメージしたかっこいいボディデザインも、特徴となっています。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-12700H、16GBメモリ、GeForce RTX 3070 Ti、1TB NVMe SSD
目次
お忙しい方は、「MSI Katana GF76 12Uの特徴」のみお読みください。
MSI Katana GF76 12Uの特徴
性能が大きくアップした第12世代Coreを搭載
MSI Katana GF76 12Uは、いち早く最新のインテル第12世代Coreプロセッサーを搭載したゲーミングノートPCです。搭載するのは、Core i7-12700Hです。
第12世代Coreは、Pコアと、Eコアの2タイプのコアを搭載し、高いパフォーマンスと、省電力性能を両立しています(第12世代Coreについては、こちらもご覧ください)。特に、ゲーミングノートPCにおいて気になるのは、そのパフォーマンスです。
CPUの処理性能を計測するベンチマークテスト、CINEBENCH R23での結果は下のグラフのようになりました。旧モデルのMSI Katana GF76 11Uなどの従来のゲーミングノートPCに搭載されていたCore i7-11800Hや、高いマルチコア性能を誇っていたRyzen 9 5900HXなどを軽く超える、高いマルチコアスコアが出ていました。また、シングルコアの性能も非常に高くなっています。
この高い処理性能は、ゲームにおいてもメリットとなるでしょう。
刀をイメージしたデザイン
MSI Katana GF76 12Uは、製品名に「Katana」と入っている通り、日本刀をイメージしたボディデザインとなっています。特に、刀の強さと美しさを意識しているようです。
このボディデザインは、「信長の野望シリーズ」や、「三國志シリーズ」など人気のあるゲームイラストを手がけているイラストレーター「長野剛」氏とのコラボレーションによって生み出されています。
派手なLEDライティングがあるわけではありませんが、武士のような寡黙さと、強さを感じるような、シンプルながらかっこいいデザインとなっています。
ミドルハイクラスのゲーミング性能
MSI Katana GF76 12Uは、外部グラフィックスにGeForce RTX 3070 Ti Laptopを搭載しています。
実際のパフォーマンスを大きく左右する最大グラフィックスパワーは105Wでした。
GeForce RTX 3070 Ti Laptopの仕様では、GPUサブシステム電力が80-125Wとなっているので、最大グラフィックスパワー105Wは、標準的な設定値だと思います。
ベンチマークテストのスコアで見ると、下のグラフのような位置づけとなります。ミドルハイクラスのゲーミング性能を備えており、重めのゲームでも、60 fps以上のフレームレートが出るケースがほとんどです。具体的なゲームのフレームレートについては「こちら」をご覧ください。
W(ワット)は最大グラフィックスパワー
メモリ・ストレージの増設もおそらく可能
今回は、Katana GF76 12Uの内部は確認していませんが、メーカーの仕様表を確認すると、メモリは2スロット・最大64GB、ストレージはM.2 SSD (PCIe Gen4) x2となっています。
M.2スロットの1つは空きスロットのようですし、メモリの換装、ストレージの増設・換装がおそらく可能だと思います。
ただし、MSI公認サポート店でのみ増設可能となっており、自分で増設・換装した場合は、メーカー保証がなくなってしまいます。そのため、カスタマイズしたい方は、パソコンSHOPアークなどで、購入時にカスタマイズして購入することをおすすめいたします。
3方向から排気
MSI Katana GF76 12Uは、メーカーがCooler Boost 5と名付けている冷却機構を搭載しています。2基のファンと、6本のヒートパイプを備え、下の画像のように、底面から吸気し、側面と背面の3か所から放熱しています。
ただ、詳細は「CPU温度のチェック」に掲載しますが、負荷をかけたときのCPU温度は特別低いわけではありませんでした。
液晶の質がイマイチ
Katana GF76 12Uは、17.3型の144Hz駆動液晶を搭載しています。これは、1秒間に最大144回の書き換えが可能な、ハイリフレッシュレート液晶です。大きな画面で、通常の液晶よりも滑らかな映像でのゲームプレイが可能なので、FPS系のゲームなどで、敵を発見したり、エイムを素早く行ったりする点でメリットがあります。
ただし、Katana GF76 12Uの液晶は、ゲーミングノートPCとしては残像が多めでした。FPS系ゲームのような激しく動くゲームをプレイするときに、残像感があると、ややプレイしづらさを感じる可能性があります。
さらに、Katana GF76 12Uの液晶は、sRGBカバー率59.8%となっており、表示できる色の幅広さが狭いです。世界観を感じるタイプの映像にこだわったゲームの場合、色鮮やかさに欠ける場合があります。また、写真や動画の編集といった、クリエイティブな作業にも適していません。
もう少し質の高いディスプレイであれば、ゲームや、それ以外の目的にも、より快適に使用できたと思います。
各用途の快適度
Katana GF76 12Uの各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分なスペックでサクサク動くでしょう。 |
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動画鑑賞 | ○ | 液晶の色域は広くありませんが、普通に動画鑑賞できます。スピーカー音も悪くありません。 |
オンライン会議 | ○ | ウェブカメラ、マイク、スピーカーが付いており、普通にオンライン会議に参加できます |
RAW現像 画像編集 |
△ | CPU性能はとても高いです。ただし、ディスプレイの色域が狭いので、画像編集には向いていません。色域広めの外部ディスプレイを接続すれば、この用途にも使えると思います。 |
動画編集 | ○ | 高性能CPU&グラフィックスを搭載し、短時間で書き出すことができ、編集作業も快適です。ただし、液晶の色域が狭いので色調整をする方には適していません。 |
ゲーム | ◎ | RTX 3070 Ti + 144Hz液晶を搭載し、軽めのゲームは高いリフレッシュレートでプレイできます。重めのゲームでも、高めの画質設定で、60 fps以上出るタイトルも少なくありません。多くのゲームを快適にプレイできます。 |
ゲームベンチマーク&フレームレート
動作モード
ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをプレイし、Afterburnerで計測したフレームレートを掲載します。
なお、本製品は、「MSI Center」で動作モードを変更することができます。ここでは「究極のパフォーマンス」にしてゲームのフレームレートを計測しています。
各ゲームの平均フレームレート
いくつかのゲームの平均フレームレートを掲載します。すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。
軽い部類のeスポーツタイトルなどであれば、最高画質でも100 fps以上出ており、144Hz駆動液晶を活かしたプレイが可能です。また、今回チェックした中では、重い部類のゲームでも、最高画質で60 fps以上出ていました。
多くのゲームを、高画質で快適にプレイすることができそうです。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
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解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920 x 1080 |
低 | オフ | 110 fps |
高 | オフ | 71 fps | |
ウルトラ | オフ | 61 fps | |
自動 | 73 fps |
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン(DX12)
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解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920 x 1080 |
低 | オフ | 109 fps |
高 | オフ | 95 fps | |
最大 | オフ | 65 fps | |
高性能 | 86 fps |
重い部類のゲーム
Forza Horizon 5(DX12)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 180 fps |
高 | 93 fps | |
エクストリーム | 77 fps |
重い部類のゲーム
ボーダーランズ3(DX12)
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 124 fps |
高 | 96 fps | |
ウルトラ | 83 fps |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 139 fps |
標準品質 | 122 fps | |
高品質 | 91 fps |
中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 48137 / 167 fps |
高 | 25209 / 116 fps | |
ウルトラ | 16764 / 94 fps |
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最低 | 157 fps |
中 | 137 fps | |
最高 | 128 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 標準(ノート) | 177 fps |
高(ノート) | 159 fps | |
最高品質 | 137 fps |
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 276 fps |
高設定 | 164 fps |
軽い部類のゲーム
VALORANT
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 242 fps |
高設定 | 229 fps |
軽い部類のゲーム
フォートナイト
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 270 fps |
高設定 | 130 fps | |
最高設定 | 105 fps |
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均スコア |
1920x1080 | 最高品質 | 23385(すごく快適) |
レイトレーシング有効時のフレームレート
リアルタイムレイトレーシングおよびDLSSを有効にしたときのフレームレートを下に掲載します。
DLSSを最も高いパフォーマンス設定にすることで、重いゲームでも60 fpsを超える平均フレームレートでプレイできました。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077
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解像度 | 品質 | DLSS | Katana GF76 12U RTX 3070 Ti (105W) |
1920x1080 | レイトレ:中 | パフォーマンス | 76 fps |
レイトレ:ウルトラ | パフォーマンス | 71 fps |
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン
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---|---|---|---|
解像度 品質 |
レイトレ | DLSS | Katana GF76 12U RTX 3070 Ti (105W) |
1920x1080 最大 |
最大 | 高性能 | 62 fps |
その他のゲーム
上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
ディスプレイのチェック
Katana GF76 12Uのディスプレイの詳細なチェックです。
パネルは、「B173HAN04.9」でした。
144Hzのハイリフレッシュレート液晶ですが、残像がやや多めです。また、色域も狭いです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。なお、最大輝度は、当サイトの計測では230cd/m2と普通です。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
遅延
キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約53msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延は少ないほうだと思います。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、144Hz(1秒間に144フレームを表示)のディスプレイで5フレーム前くらいまで残像がありました。普通のノートPCの60Hzのディスプレイは、2フレームくらい前まで残像が表示されます。
高リフレッシュレート液晶は残像が少ない機種が多いのですが、本製品は普通のノートPCと同程度の残像感があります。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
実測で、キーピッチは縦:約19mm、横:約19mm、キーストロークは約1.7mmです。
「W」キーに、ホームポジションを示すのと同じような突起があり、WASDキーを認識しやすかったり、矢印キーのサイズが大きめだったりと、ゲームのしやすさを重視したキーボードです。
一方、「半角/全角」キーや、右シフトキーのサイズが小さいため、ブラインドタッチだと、慣れるまで押し間違えそうです。また、「Fn」キーが、右の「Ctrl」キーの隣に配置されてたり、テンキーが3列テンキーだったりと、やや変則的な部分もあります。
総合的には、普通の打ちやすさのキーボードだと思います。
タッチパッドの操作感も普通です。
キーボードには、赤色バックライトも搭載しています。バックライトの色の変更はできません。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。ここでは、いくつかある動作モードのうち、デフォルトの「バランス」モードと、最も高いパフォーマンスが出る「究極のパフォーマンス」モードでベンチマークなどを計測しました。
CPU
Katana GF76 12Uは、第12世代Core i7-12700Hを搭載しています。ベンチマークの結果は、以下の通りです。
シングルコア、マルチコアともに、第11世代Coreから大きく処理性能が向上しており、当サイトで計測したノートPCの中では最高値となる非常に高いスコアが出ています。
なお、マルチコアスコアは、「バランス」モードではそこまで高くありませんが、「究極のパフォーマンス」モードにすることで、スコアが大きくアップします。ゲーム時などは、「究極のパフォーマンス」モードを使用した方がよさそうです。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリはDDR4-3200で、速度は速いです。スロットメモリなので、換装は可能です。
~メモリ性能の評価 ~
グラフィックス
グラフィックスには、2022年1月に発表されたGeForce RTX 3070 Ti Laptopを搭載しています。ベンチマークの結果は以下の通りです。
ゲーミングノートPCとしては、ミドルハイクラスとなるグラフィックスで、順当なスコアが出ています。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
GPU-Zで確認したGeForce RTX 3070 Ti Laptopの情報は次の通りです。動作モードを変更しても、GPUクロック等に変化はありませんでした。
ストレージ
ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しています。読み・書きともに十分な速度です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
クリエイターソフトの処理時間
以下、各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。ここでも、「究極のパフォーマンス」モードで計測した結果のみ掲載します。
今回、初めてCore i7-12700Hで計測してみましたが、かなり処理時間が短くなっています。また、Lightroomはシングルコアで処理するものも多いので、とても快適に作業できます。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
Premiere Proによる4K動画の書き出し速度は、速いです。編集作業もとても快適です。
ただし、液晶の色域が狭いので、動画編集を行う場合は、色域広めの外部ディスプレイを使用した方がいいでしょう。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートは、データ転送のみに対応しています。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | × | × | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | × | × | × | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | × | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 | EIZO ColorEdge CS2740 | × | × | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、RGBで表示されています。
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「2.6kg」と記載されていますが、当サイトで計測した質量は次の通りで、公表値よりもやや重かったです。ACアダプターも重めです。
質量 | |
PC本体 | 2.725kg |
ACアダプター | 728g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は、仕様表では53.5Whとなっており、ソフトで確認した容量もほぼ同じでした。標準的な容量です。バッテリー駆動時間は公表されていません。
当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。高性能なパーツを搭載したゲーミングノートPCなので、バッテリー駆動時間は短いです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0測定方法 | ー |
(2) PCMark 10 Modern Office | 3時間24分 |
(2) 動画再生時 | ー |
(4) PCMark 10 Gaming | 1時間4分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラです。物理シャッターはありません。また、IRカメラも非搭載なので、Windows Helloの顔認証は使用できません。
Webカメラの解像度は1280x720(約92万画素)です。比較的、普通の色味です。細部ははっきり見えませんが、ノートパソコンに搭載されるWebカメラとしては、一般的な性能だと思います。
スピーカー
スピーカーは、底面の左右に配置されています。音質は、ノートPC基準で10点満点で5~6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
「バランス」モードでは、CPU電力が38W前後で推移し、CPU温度も60~70℃台としっかり抑えられています。
「究極のパフォーマンス」モードでは、CPU電力が84W前後と大きくアップし、CPU温度も90℃台まで上昇しています。CPU温度は高めですが、約95℃以上にはなっておらず、クロックダウンも発生していません。
「究極のパフォーマンス」モードで使用する場合は、放熱しやすい環境で使用した方がいいと思います。
- バランス
- 究極のパフォーマンス
ゲーム時のCPU、GPU温度の詳細
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマークを実行したときのCPU/GPU温度を計測した結果は下図の通りです。
「バランス」モードでは、CPU温度はほぼ80℃台以下、GPU温度は大体73℃以下となっています。
「究極のパフォーマンス」モードでは、CPU温度は90℃台と高くなりますが、GPU温度は68℃前後と少し低くなっています。
「究極のパフォーマンス」モードにしても、CPU性能は上がりますが、GPU性能はそれほど上がらないので、GPU性能が重視されるゲームに関しては、「バランス」モードのままでいいと思います。
- バランス
- 究極のパフォーマンス
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時でもファンの音がします。また、ゲーム中はファンの回転速度がアップし、騒音値も上がりますが、他のゲーミングノートと同等程度です。「究極のパフォーマンス」モードでは、さらにファンの回転速度が速くなり、うるささを感じる騒音値となります。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
ゲーム時は、キーボード部分の温度がかなり高くなり、熱く感じてきます。それでも、パームレスト部の温度はほとんど変化していないので、手のひらの不快感はそれほど感じません。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
高性能なパーツを搭載しているので、ゲームなどの高負荷時には消費電力が上がりますが、ミドルハイクラスのゲーミングノートPCとしては、普通の消費電力です。
外観のチェック
Katana GF76 12Uの外観のチェックです。
有名イラストレーター「長野剛」氏とのコラボレートによる、日本刀の強さと美しさをイメージしたデザインです。シンプルながら、ブラックボディと、赤く光るキーボードがかっこいいです。
天板には、マットな仕様のMSIのドラゴンマークが入っています。
閉じた時の画像です。厚さは25.2mmと普通です。
インターフェイスです。USB3.2 x2、USB2.0、USB-C(データ転送のみ)、HDMI、LANを備えています。
液晶面は180度開き、フラットになります。角度の調整がしやすいです。
底面です。吸気しやすいようになっています。
ネジの1つに「FACTORY SEAL」が貼られています。このシールを剥がすと、保証対象外となるためご注意下さい。今回は貸出機ということもあり、底面カバーは外していません。
ACアダプターは、240Wです。サイズも大きく、重さもあります。
まとめ
以上が、MSI Katana GF76 12Uのレビューです。
MSI Katana GF76 12Uは、いち早く最新の第12世代Coreプロセッサーを搭載した、ミドルハイクラスのゲーミングノートPCです。
2022年1月に発表されたCore i7-12700Hを搭載し、マルチコア・シングルコア共に、これまで計測したノートPC用プロセッサーの中で、最も高いスコアが出ていました。ゲームのフレームレートの面でも、メリットがあると思います。
グラフィックスについても、2020年1月に発表されたGeForce RTX 3070 Tiを搭載し、重めのゲームも含めて、高めの画質で快適にプレイできるタイトルが多そうです。
有名なイラストレーター「長野剛」氏とのコラボレーションのよる、刀をイメージしたかっこいいボディデザインも、MSI Katana GF76 12Uの特徴となっています。
少し気になる部分としては、17.3型と大きい、144Hz駆動液晶を搭載していますが、残像がやや多めでした。FPS系など激しく動くゲームだと、残像のせいで画面のチラつきを感じる可能性があります。また、色域が狭いため、クリエイティブな作業にも向いていません。
液晶以外の性能が高いので、液晶の品質ももっといいものにしても良かったかなと思います。
最新Core i7-12700H、RTX 3070 Ti搭載
MSI Katana GF76 12U
特徴
- パフォーマンスが大きくアップした第12世代Core搭載
- ミドルハイクラスのゲーミング性能
- 17.3型の大画面だが、色域はやや狭く残像がやや多め
こんなあなたに
- 最新スペックのPCを早く欲しい方
- 「長野剛」氏のコラボの刀デザインに惹かれる方
- 価格26万円台[税込]~
カスタマイズするならArk
メモリやストレージをカスタマイズするなら、MSI認定のショップのパソコンSHOPアーク(Ark)がおすすめです。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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