ノートPC向け第12世代インテルCoreのラインナップ

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CES 2022にて、インテルのノートPC向け第12世代Core(Alder Lake)が発表されました。ここでは、このプロセッサーの特徴と、各プロセッサーの仕様についてかんたんに紹介します。ベンチマークスコアについては、後日、製品を入手後、別記事で掲載していく予定です。

 

大きく分けると3種類

ノートPC向けの第12世代Coreは、大きく分けると「Hシリーズ」、「Pシリーズ」、「Uシリーズ」の3種類になります。

「Hシリーズ」がゲーム向けやクリエイター向けのハイクラスノートPCに採用されるプロセッサーで、「Pシリーズ」が一般的な家庭用ノートPCやモバイルノートPCに採用されるプロセッサー、「Uシリーズ」がモバイルノートの中でも特に薄くて軽い製品やタブレットPCに採用されるプロセッサーです。

Hシリーズ、Pシリーズ、Uシリーズのラインナップ

 

PコアとEコアの構成 & DDR5メモリにも対応

主な特徴としては、M1チップやデスクトップPC向けの第12世代Coreと同様に、Pコア(高性能コア)とEコア(高効率コア)の2種類が搭載さたハイブリッド・アーキテクチャを採用していることで、高いパフォーマンスと省電力性の両方を実現しています。

また、DDR5およびLPDDR5のメモリや、Wi-Fi 6Eにも対応しています。

メーカーの発表では、最上位のCore i9-12900HKは、1世代前のCore i9-11980HKと比べて、 ゲームなら最大28%、クリエイティブ作業なら最大44%高速化しているそうです。

インテル第12世代Core Hシリーズプロセッサーの特徴

 

各プロセッサーの詳細

Hシリーズ(45W)

高性能ノートPCに搭載される45WのHシリーズ Coreプロセッサーのラインナップは次のようになっています。Core i9~Core i7はPコアが6つあるのに対し、Core i5は4つと少なくなっています。

Core i9からCore i7を確認すると、Core i7-12650HはEコアが大分少なくなるため、Core i7-12700Hあたりがおすすめです。

Hシリーズ(45W)の一覧
  i9-12900HK
i9-12900H
i7-12800H i7-12700H i7-12650H
Pコア 6
Eコア 8 4
Pコア定格クロック 2.5GHz 2.4GHz 2.3GHz
Pコア最大クロック 5GHz 4.8GHz 4.7GHz
L3キャッシュ 24MB
GPU最大クロック 1.45GHz 1.4GHz
GPU実行ユニット 96 64
Base Power(PL1) 45W
Max Turbo Power(PL2) 115W
  i5-12600H i5-12500H i5-12450H
Pコア 4
Eコア 8 4
Pコア定格クロック 2.7GHz 2.5GHz 2.0GHz
Pコア最大クロック 4.5GHz 4.4GHz
L3キャッシュ 18MB 12MB
GPU最大クロック 1.4GHz 1.3GHz 1.2GHz
GPU実行ユニット 80 48
Base Power(PL1) 45W
Max Turbo Power(PL2) 95W

 

Geeckbenchのサイトで公開されているスコアは次の通りです。なお、実際に筆者が計測したスコアではなく、リーク情報なので参考程度にご覧ください。

Core i9-12900Hと、従来のCore i9-11900Hとを比較すると、Core i9-12900Hは、マルチコアもシングルコアもかなり高いスコアとなっています。

Geekbench 5
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-12900HK 13256
Core i9-12900H 12258
Core i7-12700H 10167
Core i7-12650H 10016
Ryzen 9 5900HX 9848
Core i9-11900H 9073
Core i5-12500H 8367
Core i7-11800H 8353
Core i5-12450H 8186
Ryzen 7 5800H 7245
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-12900HK 1851
Core i9-12900H 1796
Core i7-12700H 1777
Core i7-12650H 1738
Core i5-12500H 1602
Core i5-12450H 1613
Core i7-11800H 1561
Core i9-11900H 1546
Ryzen 9 5900HX 1515
Ryzen 7 5800H 1477
Geeckbenchのサイトからの引用

 

Pシリーズ(28W)

続いて、28WのPシリーズ Coreプロセッサーのラインナップです。こちらは従来のUP3にあたるプロセッサーで、一般的な家庭用ノートPCやモバイルノートPCは、このプロセッサーが搭載されることが多いです。

Pシリーズ(28W)の一覧
  i7-1280P i7-1270P i7-1260P i5-1250P i5-1240P i3-1220P
Pコア 6 4 2
Eコア 8
Pコア定格クロック 1.8GHz 2.2GHz 2.1GHz 1.7GHz 1.5GHz
Pコア最大クロック 4.8GHz 4.7GHz 4.4GHz
L3キャッシュ 24MB 18MB 12MB
GPU最大クロック 1.45GHz 1.4GHz 1.3GHz 1.1GHz
GPU実行ユニット 96 80 64
Base Power(PL1) 28W
Max Turbo Power(PL2) 64W

 

Core i7-1280Pはもとより、Core i5-1250Pでされも、従来のHシリーズのCore i7-11800Hよりも高いスコアになっています。この通りのスコアが出るなら、Lightroomなども快適に動きそうです。

Geekbench 5
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-12900HK 13256
Core i7-1280P 9399
Core i5-1250P 8789
Core i7-11800H 8353
Ryzen 7 5800U 6458
Core i7-1165G7 5387
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-12900HK 1851
Core i7-1280P 1649
Core i5-1250P 1611
Core i7-11800H 1561
Core i7-1165G7 1548
Ryzen 7 5800U 1452
Geeckbenchのサイトからの引用

 

Uシリーズ(15W)

Uシリーズのプロセッサーは、従来のUP4に該当するプロセッサーです。

従来のUP4は、ThinkPad X1 Nanoのような薄型・軽量モバイルノートPCに採用されており、UP4のCore i7は割と高い性能が出ていました。 バッテリー重視の方や軽さ重視の方には、意外と使えるプロセッサーなのではないかと思います。

ここでは、15WのCore i7~i3までの仕様を下に掲載します。9Wのプロセッサーや、PentiumやCeleronについては割愛します。

Uシリーズ(15W)Core i7~i3の一覧
  i7-1265U i7-1255U i7-1245U i5-1235U i3-1215U
Pコア 2
Eコア 8 4
Pコア定格クロック 1.8GHz 1.7GHz 1.6GHz 1.3GHz 1.2GHz
Pコア最大クロック 4.8GHz 4.7GHz 4.4GHz
L3キャッシュ 12MB 10MB
GPU最大クロック 1.25GHz 1.2GHz 1.1GHz
GPU実行ユニット 96 80 64
Base Power(PL1) 15W
Max Turbo Power(PL2) 55W

 

ベンチマークは後日掲載

各プロセッサーのCINEBENCHなどのベンチマークスコアについては、製品を入手次第、掲載していく予定です。

 

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