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MSI Bravo 17の実機レビュー

更新日:2020年7月8日
CPU Ryzen 7 4800H
GPU Radeon RX 5500M
メモリ 最大64GB
ストレージ PCIe SSD / HDD
液晶サイズ 17.3インチ
液晶種類 FHD 120Hz 非光沢
質量 約2.2kg
バッテリー 51Wh
価格[税込] 14万円台~
AMD RyzenとRadeon搭載の高コスパゲーミングノート

Bravo 17は、AMD製プロセッサーとグラフィックスで統一することでコスパが高いゲーミングノートです。

Radeon RX 5500Mのグラフィックスは、ミドルクラスの中でも下位の性能ですが、VALORANTやApex Legends、フォートナイトなどのeスポーツタイトルを120fps以上で動作できます。

Ryzen 7 4800Hのプロセッサーは、非常に高性能で、ゲームをしながら配信したりすることもできるでしょう。

さらに、120Hz駆動の高リフレッシュレートおよび、AMD Freesyncにも対応しています。

公式サイトはこちら
MSIのゲーミングノートを買うならarkがおすすめ

MSIのゲーミングノートを購入するなら、パソコンSHOPアーク(Ark)がおすすめです。MSI認定のショップで、メモリやストレージのカスタマイズも可能です。

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Ryzen 7 4800H、 16GBメモリ、Radeon RX 5500M、256GB NVMe SSD+1TB HDD

 

目次

お忙しい方は、「MSI Bravo 17の特徴」のみお読みください。

 

MSI Bravo 17の特徴

AMD製CPUとGPUを搭載

MSI Bravo 17は、CPUとグラフィックスをAMD製品で統一しています。

特にRyzen プロセッサーは、Zen2世代になってかなり性能がアップし、最近ではRyzen プロセッサーを搭載したノートPCが増えてきています。グラフィックスもAMD製にすることによって、価格を抑えることができます。AMDファンにとっても嬉しいゲーミングノートPCではないでしょうか。

CPUとGPUをAMDで統一

 

非常に高性能な『AMD Ryzen 7 4800H』を搭載

Bravo 17は、非常に高いCPU性能で、AMDの最新APU「Ryzen Mobile 4000 Series」のRyzen 7 4800Hを搭載しています。競合となるインテル「Core i7-10750H」とCINEBENCH R20の結果を比較すると、Ryzen 7 4800Hは、約1.4倍も高スコアです。

さらに、先日、ASUS ROG ZEPHYRUS G14の記事で、「Ryzen Mobile 4000 Series」の中でも最上位のRyzen 9 4900HSをレビューしましたが、このプロセッサーと同等以上のスコアでした。コストパフォーマンスの高さは随一でしょう。

特にマルチスレッドで複数の重いアプリを操作する方や、エンコードなどの処理が非常に高速です。

CPUの仕様の比較
  AMD
Ryzen 7 4800H
インテル
Core i9-10980HK
インテル
Core i7-10750H
開発コード名 Zen2 Comet Lake Comet Lake
製造プロセス 7nm 14nm 14nm
コア / スレッド数 8 / 16 8 / 16 6 / 12
定格クロック 2.90 GHz 2.4 GHz 2.6 GHz
最大クロック 4.20 GHz 5.3 GHz 5.0 GHz
L3キャッシュ 8MB 16MB 12MB
TDP 45W 45W 45W
内蔵GPU Radeon Graphics UHD Graphics UHD Graphics
CINEBENCH R20 マルチコア
Ryzen 7 4800H 4269
Ryzen 9 4900HS 4250
Core i9-10980HK 3632
Core i7-10750H 2965

 

AMD製グラフィックス「Radeon RX 5500M」を搭載

Bravo 17は、7nmプロセスで製造されたAMD最新のモバイルGPU「Radeon RX 5500M」を搭載しています。高い性能ではありませんが、VALORANTやApex Legends、フォートナイト クラスのゲームをするなら十分な性能です。詳しくはゲームベンチマークをご覧ください。

ノート用グラフィックス性能の比較
~ 3DMark Time Spy - Graphics score ~
ハイエンド RTX 2080 9450
RTX 2080 Max-Q 8068
RTX 2070 7602
RTX 2070 S Max-Q 7425
RTX 2070 Max-Q 7216
ミドルレンジ RTX 2060 6004
RTX 2060 Max-Q 5676
GTX 1660Ti 5626
AMD Radeon RX 5500M 4342
エントリー GTX 1650Ti 3700
GTX 1650 3494
GTX 1050Ti 2201
GTX 1050 1689

 

120Hz駆動とFreeSync対応パネルを搭載

Bravo 17は、120Hz駆動の高リフレッシュレートとAMD FreeSyncに対応した高性能な液晶パネルを搭載しています。また、Freesync機能によってカク付きやティアリングを抑えることもできます。

特にPUBGやApex Legends、VALORANTやフォートナイトなどの競技性の高いタイトルでは、ターゲットの追跡が簡単になり、エイムもしやすくなります。もはやeスポーツタイトルで勝ち残るには、120Hz以上の高リフレッシュレート液晶が必要不可欠でしょう。

120Hz駆動とFreeSync対応

 

キーボードが熱くなりにくい

ゲーミングノートを使っていると、Bravo 17は、ヒートパイプ、ヒートシンク部分など熱くなる部分、ちょうどキーボードの上にあたるスペースを大きく空けています。これにより、キーボード表面は熱くなりにくいので、ゲーム中も熱で不快になりにくいです。

ただし、手が大きい人だと、パームレストから手がはみ出てしまうかもしれません。

キーボード上のスペースが広い

 

MSI Dragon Center 2.0

MSI製ノートPCにプリインストールされている「Dragon Center」ソフトの「User Scenario(ユーザーシナリオ)」の項目からは、パフォーマンスモードを管理することができます。

パフォーマンスモードは、「Extreme Performance」「Balanced」「Silent」「Super Battery」「User」5つのモードをそれぞれ用途に応じて切り替えることができます。

「User」モードではファンスピードの調整も可能で、画像のようにCPUとGPUそれぞれの温度に応じて、ファンスピードのシナリオの変更が可能です。

Dragon Center

 

各用途の快適度

MSI Bravo 17の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
大きな画面で、処理性能も高く快適です。
動画鑑賞 画面が大きく、スペックも十分ですが、液晶の鮮やかさはイマイチです。スピーカー音は普通です。
RAW現像
画像編集
液晶の色域が狭く、画像の編集を行うような用途には向いていません。また、Lightroomの場合、現像処理もけっこう時間がかかっていました。
動画編集 比較的快適に動作します。ただ、液晶の色域が狭いので、色調整をするような方には適しません。
ゲーム ゲームタイトルとグラフィック品質次第ですが、FHD環境なら、快適にゲームができることが多いです。

 

ゲームベンチマーク&フレームレート

ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをプレイし、Frapsで計測したフレームレートを掲載します。

eスポーツタイトルのフレームレート

国内で人気の高いeスポーツタイトルのフレームレートを掲載します。このようなゲームは、なるべく高いフレームレートを出したいところです。なお、すべて同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。

本機種の場合、120 Hz駆動の液晶を搭載しているので、120fps以上のフレームレートを安定して出したいところです。いずれのタイトルも、グラフィック設定を落とすことによって120fps以上を安定させることができます。VALORANTでは高設定でも200fps以上安定します。

軽い部類のゲーム
Apex Legends
1920x1080 低設定 136 fps
高設定 82 fps
他のグラフィックスとの比較(解像度:1920×1080、高設定)
RTX 2080 190 fps
RTX 2080 Max-Q 148 fps
RTX 2080 SUPER Max-Q 144 fps
RTX 2070 138 fps
RTX 2070 Max-Q 120 fps
RTX 2060 118 fps
RTX 2060 Max-Q 113 fps
GTX 1660Ti 113 fps
Radeon RX 5500M 82 fps [レビュー機で計測]
GTX 1650Ti 76 fps
GTX 1650 70 fps
※トレーニングモードで計測
軽い部類のゲーム
VALORANT
1920x1080 低設定 297 fps
高設定 215 fps
※プラクティスモードで計測(マルチスレッドレンダリング有効)
軽い部類のゲーム
フォートナイト
1920x1080 低設定 169 fps
高設定 135 fps
最高設定 103 fps
他のグラフィックスとの比較(解像度:1920×1080、最高設定)
RTX 2080 SUPER Max-Q 136 fps
RTX 2060 119 fps
Radeon RX 5500M 103 fps [レビュー機で計測]
GTX 1650Ti 78 fps
GTX 1650 74 fps
※バトルラボで計測

 

その他のゲームタイトルのフレームレート

ゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。

各ゲームのフレームレートは、目安として、おおよそ60 fpsを超えていれば、快適に動作すると思って下さい。なお、ゲームのベンチマークおよびフレームレートの計測は、「Extreme Performance」モードのみで計測しています。

本製品に搭載されているAMD Radeon RX 5500M 4GBはそこまで高い性能ではありませんが、それでも、モンスターハンターワールド:アイスボーンなどの高負荷なタイトルも、グラフィック設定を落とすことによって快適に動作します。

重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
1920x1080 軽量品質 8199 / 82 fps
標準品質 6369 / 63 fps
高品質 3903 / 39 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、高品質)
RTX 2080 Max-Q 83 fps
RTX 2070 80 fps
RTX 2080 SUPER Max-Q 78 fps
RTX 2070 Max-Q 70 fps
RTX 2060 65 fps
GTX1660Ti 63 fps
RTX 2060 Max-Q 62 fps
GTX 1650Ti 43 fps
GTX1060 41 fps
GTX 1650 40 fps
Radeon RX 5500M 39 fps [レビュー機で計測]
GTX1050Ti 26 fps
重い部類のゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー
1920x1080 最低 107 fps
71 fps
最高 53 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高)
RTX 2080 SUPER Max-Q 94 fps
RTX 2080 Max-Q 90 fps
RTX 2070 88 fps
RTX 2070 Max-Q 79 fps
RTX 2060 75 fps
RTX 2060 Max-Q 71 fps
GTX 1660Ti 69 fps
Radeon RX 5500M 53 fps [レビュー機で計測]
GTX 1650Ti 50 fps
GTX 1060 46 fps
GTX 1650 46 fps
GTX 1050Ti 30 fps
重い部類のゲーム
モンスターハンターワールド:アイスボーン
1920x1080 106 fps
56 fps(74 fps)
最高 43 fps(56 fps)
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高)
RTX 2080 SUPER Max-Q 65 fps(85 fps)
RTX 2070 65 fps(85 fps)
RTX 2060 53 fps(70 fps)
RTX 2060 Max-Q 50 fps(64 fps)
GTX 1660Ti 46 fps(62 fps)
Radeon RX 5500M 43 fps(56 fps) [レビュー機で計測]
GTX 1650Ti 34 fps(46 fps)
GTX 1650 32 fps(42 fps)
※カッコ内は「FidelityFX CAS + Upscaling」有効時
重い部類のゲーム
ボーダーランズ3
1920x1080 88 fps
50 fps
ウルトラ 44fps
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ
1920x1080 標準(ノート) 13890 / 108 fps
高(ノート) 12640 / 91 fps
最高品質 10724 / 73 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高品質)
RTX 2080 SUPER Max-Q 118 fps
RTX 2080 Max-Q 117 fps
RTX 2070 114 fps
RTX 2060 99 fps
RTX 2070 Max-Q 98 fps
GTX 1660Ti 95 fps
RTX 2060 Max-Q 91 fps
Radeon RX 5500M 73 fps [レビュー機で計測]
GTX 1650Ti 73 fps
GTX1650 64 fps
中程度の重さのゲーム
ファークライ ニュードーン
1920x1080 低品質 89 fps
高品質 76 fps
最高品質 68 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高品質)
RTX 2080 SUPER Max-Q 93 fps
RTX 2080 Max-Q 91 fps
RTX 2070 84 fps
RTX 2070 Max-Q 83 fps
RTX 2060 78 fps
RTX 2060 Max-Q 75 fps
GTX 1660Ti 73 fps
Radeon RX 5500M 68 fps [レビュー機で計測]
GTX 1650Ti 61 fps
GTX 1650 56 fps
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
1920x1080 非常に低い 141 fps
103 fps
ウルトラ 86 fps
他のグラフィックスとの比較(解像度:1920×1080、ウルトラ)
RTX 2080 SUPER Max-Q 163 fps
RTX 2080 160 fps
RTX 2080 Max-Q 145 fps
RTX 2070 134 fps
RTX 2060 120 fps
RTX 2060 Max-Q 120 fps
GTX 1660Ti 110 fps
RTX 2070 Max-Q 107 fps
Radeon RX 5500M 86 fps [レビュー機で計測]
GTX 1650Ti 82 fps
GTX 1650 69 fps
※トレーニングモードで計測
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
1920x1080 最高品質 10331(すごく快適)
※約5500で60fps
[以上のゲームのベンチマークスコアおよびフレームレートについて]
※表示しているのは平均フレームレートです
※グラフは、ノート用グラフィックスのみで比較しています
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です

 

ゲームプレイ動画

GS66 Stealthの動画を作成しました。今回のレビューのポイントだけおえているので、こちらも合わせてご覧ください。

デビルメイクライ5のプレイ動画
VALORANTのプレイ動画

 

その他のゲームのフレームレート

上に掲載した以外のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。

 

ディスプレイのチェック

ディスプレイの詳細なチェックです。

本製品は120Hzの高リフレッシュレートに対応しているものの、色域が狭いです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。なお、最大輝度は、当サイトの計測では265cd/m2とやや低めです。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域は狭いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は63.6%、sRGB比は63.9%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、やや青が強く発色していますが、それほど気にはなりません。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。ギラつきは特に感じません。

画面拡大

非光沢液晶ですので、映り込みは低減されています。

画面への映り込み

正確な確認方法ではありませんが、フリッカーは発生していませんでした。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/2000秒にして撮影したときの画面

 

遅延

キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約46msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延は少ないと思います。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。

 

残像

「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、3~4フレーム目くらいまで残像がありました。普通のノートPCは、1秒間に半分のフレームしか表示されないものの、2フレーム前くらいまでの残像だったので、本製品のディスプレイは残像は普通だと思います。

「UFO Test」のサイトのGhosting Testを実行( 画面のリフレッシュレートに合わせてUFOが左から右へ移動)し、速いシャッタースピード(1/2000)で撮影したときの画像。

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

実測で、キーピッチは横:18.5mm、縦:19mm弱、キーストロークは約2mmとなっています。十分なキーピッチとキーストロークがあります。押し始めは適度な反発があり、底付きの衝撃も少なく、押しやすいキーだと思います。

ただし、キーボードの上にスペースを取っている分、パームレストが狭くなっており、手の平がパームレストからややはみ出し、手のひらに角があたって少し痛いです。もう少しパームレストの角が丸みを帯びていれば良かったです。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

タッチパッドの指の動かしやすさは普通です。クリックボタンはやや固め(押すときに力が必要)です。


タッチパッド

 

キーボードにはLEDバックライトも搭載しています。明るさは3段階で調節できます。


LEDキーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。ここでは、MSIの管理ツール「Dragon Center」から、デフォルトの「Balanced」モードと、最も高いパフォーマンスが出る「Extreme Performance」モードで計測した結果を掲載します。

CPU

CPUには高い性能のRyzen 7 4800Hを搭載しています。「Extreme Performance」にすると、Ryzen 9 4900HSよりも高いスコアが出ました。マルチコア性能が非常に高いため、動画編集をしながら画像編集ソフトも使ったりなど、複数の重い処理を実行するような方におすすめのCPUです。

CPU性能の評価
~ CINEBENCH R20 ~
Extreme Performance
Balanced
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 7 4800H 4269 [Extreme Performance]
3944 [Balanced]
Ryzen 9 4900HS 4250
Core i9-10980HK 3632
Core i7-10875H 3557
Core i9-9980HK 3552
Core i7-10750H 2965
Core i7-9750H 2640
Core i7-10710U 2211
Core i5-10300H 2113
Core i5-9300H 1880
Core i7-10510U 1459
Core i5-10210U 1418
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-10980HK 507
Core i7-10875H 495
Ryzen 9 4900HS 488
Core i7-10750H 482
Core i9-10980HK 476
Ryzen 7 4800H 457 [Balanced]
Ryzen 5 4600H 443
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[Extreme Performance]、[Balanced]と書かれていないCPUは、他のPCで計測した代表値です

 

グラフィックス

内蔵グラフィックスにはRadeon Graphics、外部グラフィックスにはRadeon RX 5500Mを搭載しています。3DMark Time SpyではGeForce GTX 1650TiとGTX 1660Tiの間くらいのスコアでした。

3DMark Time Spy
~ グラフィックス性能の評価 ~

Extreme Performance

Balanced
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
デスクトップ用
RTX 2080Ti
12388
デスクトップ用
RTX 2080 SUPER
10674
デスクトップ用
RTX 2070 SUPER
9583
RTX 2080 9456
RTX 2080
Max-Q
8068
RTX 2070 7778
RTX 2070 SUPER Max-Q 7425
RTX 2080
SUPER Max-Q
7302
RTX 2070
Max-Q
7216
RTX 2060 6004
RTX 2060 Max-Q 5676
GTX 1660Ti 5667
Radeon RX 5500M 4342 [Balanced]
4338 [Extreme Performance]
GTX 1650Ti 3700
GTX 1650 3494
GTX 1050Ti 2201
GTX 1050 1689
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※[Extreme Performance]、[Balanced]と書かれていないグラフィックスは、他のPCで計測した代表値です

 

GPU-Zで確認したRadeon RX 5500Mの情報は次の通りです。グラフィックスメモリ容量は4GBです。

本製品のグラフィックカードのスペック

 

ストレージ

ストレージには、標準で256GBのPCIe SSDを搭載しています。高速でストレスはありません。ただしゲームをインストールするには容量がやや物足りない気もします。1TBのHDDも搭載されていますが、ここにゲームをインストールするとロード時間が長くなります。

パソコンショップアークなら、カスタマイズして256GB PCIe SSDを大容量のものへ変更したり、1TB HDDをSSDへ変更したりすることが可能です。特にMSIの製品は底面カバーを外すと保証対象外となるため、購入時にカスタマイズしておいたほうがいいです。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
256GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe-NVMe SSD 1590 [レビュー機で計測]
SATA-AHCI SSD 550
HDD 140
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです

 

その他のベンチマークスコア

以下、その他のベンチマーク結果を掲載します。

SPECviewperf 13
Blender Benchmark
Radeon RX 5500M

 

クリエイターソフトの処理時間

各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。なお、ここでは「Extreme Performance」モードで計測した結果を掲載します。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

CINEBENCH R20では最速スコアでしたが、Lightroomの現像は思ったほど速くはありませんでした。

Core i9-10980HK
32GBメモリ
68秒
Core i7-9700
16GBメモリ
69秒
Core i7-10875H
16GBメモリ
70秒
Core i7-10750H
16GBメモリ
72秒
Core i7-10750H
16GBメモリ
76秒
Core i9-9980HK
16GBメモリ
79秒
Core i7-9750H
16GBメモリ
85秒
Ryzen 7 4800H
16GBメモリ
94秒 [レビュー機で計測]
Core i5-10300H
16GBメモリ
95秒
Core i7-10710U
16GBメモリ
96秒
Core i7-10510U
16GBメモリ
109秒
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測。
※「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください。
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

Premiere Proの書き出しは高速ですが、グラフィックスがそこまで高性能ではないため、最速というわけではありません。

Core i9-10980HK/32GB
RTX 2080 Super Max-Q
4分18秒
Core i7-10750H/16GB
GeForce RTX 2060
4分51秒
Core i5-10300H/16GB
GeForce GTX 1650Ti
5分18秒
Ryzen 7 4800H/16GB
AMD Radeon RX 5500M
5分30秒 [レビュー機で計測]
Core i7-10750H/16GB
GeForce GTX 1650
6分34秒
Core i9-9980HK/16GB
Radeon Pro 5500M(8GB)
8分15秒 (MacBook Pro 16インチ)
Core i5-10300H/8GB
GeForce GTX 1650
8分21秒
Core i7-1068NG7/32GB
Intel Iris Plus
19分35秒 (MacBook Pro 13インチ)
Core i7-1060NG7/16GB
Intel Iris Plus
26分57秒 (MacBook Air)
Core i7-10510U/16GB
Intel UHD
49分32秒
※ 4K/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
※[レビュー機で計測]と書かれていないものは、他のPCで計測した代表値です
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間

Ryzen 9 4900HSには及ばなかったものの、かなり高速です。

  エンコード時間
x265でエンコード (※1) 11分00秒
NVENCでエンコード (※2)
QSVでエンコード (※3)
VCEでエンコード(※4) 59秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
x265でのエンコード時間
Ryzen 9 4900HS 10分55秒
Ryzen 7 4800H 11分00秒 [レビュー機で計測]
Core i7-10875H 11分54秒
Core i9-10980HK 12分11秒
Core i7-10750H 12分21秒
Core i9-9980HK 12分25秒
Core i7-9750H 15分37秒
Core i5-10300H 18分13秒
Core i7-10710U 19分05秒
Core i7-10510U 28分32秒
Core i5-10210U 28分53秒
Ryzen 7 3750H 30分11秒
Core i7-8565U 31分50秒
Core i5-8265U 32分07秒
Core i3-8130U 45分24秒
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
x265でエンコード時間中のCPUクロック

 

質量のチェック

質量のチェックです。

メーカーサイトには「約2.2kg」と記載されています。公表値よりやや重い結果となりましたが、それでも、17.3インチのゲーミングノートとしては軽いほうだと思います。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 2.337kg
ACアダプター 691g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー容量は51Whとなっており、普通の容量です。当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。ゲーム中はそれほど長くは持ちません。

バッテリー駆動時間の計測結果(当サイトによる実測値)
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0測定方法
(2) 動画再生時 5時間10分
(3) PCMark 8 Work テスト
(4) PCMark 10 Battery (Gaming) 1時間02分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限

 

 


 

 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。また、以下のチェックでは全て「Extreme Performance」で計測しています。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時でもファンが動作しているので動作音があります。エンコード時とゲーム時は高めの動作音です。なお、「Balanced」モードにしても、騒音値はほとんど変わりませんでした。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
左から3番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fpsに制限(標準品質(デスク)、1920x1080)
左から4番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fps制限なし(最高品質、1920x1080)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。ここでは、エンコード時とFF14(fps制限なし)のときの温度のみ掲載します。

エンコード時の温度の詳細

下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。90℃~100℃の間を行ったり来たりしており、高めの温度です。

CPU温度
x265でエンコード中のCPU温度

 

FF XIVベンチ(fps制限なし)実行時の温度の詳細

下図は、FF XIVベンチマーク(fps制限なし)実行時のGPU温度の詳細です。80℃台を超えており、やや高めの温度です。

GPU(グラフィックス)温度
FF XIVベンチ(最高品質、fps制限なし)実行中のGPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

ゲームをするとキーボードの上部は熱くなりますが、キーボード表面はそれほど熱くなりません。特に左側のパームレストの温度が上がりにくいため、WASDキーを操作する左手が熱くなりにくいです。長時間のプレイでも、手が熱くなりにくく快適にゲームができます。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。

ゲーミングノートPCとしては普通の消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

MSI Bravo 17の外観のチェックです。

キーボードの側面が赤色になっている点が特徴的ですが、他はシンプルでゲーム以外の用途にも使えると思います。


 

天板はヘアライン調になっており、エンブレムがメッキ仕様です。

 

電源ボタンです。

 

排気熱は液晶に当たってしまいます。

 

スピーカーは背面にあります。最大音量は結構大きいです。音質は、ノートPC基準で、10点満点で採点すると5~6点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

 

インターフェースは次の通りです。SDカードスロットがありません。排気口は背面だけでなく、左右側面にもあり、合計4方向へ排気します。

 

液晶が開く最大の角度です。

 

ヒンジ部分です。液晶を開くことで底面が押し上がる仕組みになっています。

 

底面です。吸気のための通気口が広く取られており、ヒートパイプもたくさん見えます。

 

ネジの1つに「FACTORY SEAL」が貼られています。このシールを剥がすと、保証対象外となるためご注意下さい。

 

ACアダプターは薄型ですが重量はあります。コネクタ部分が左側面の排熱口に当たるので、ケーブルが熱くなることが心配です。

 

ACアダプターの詳細は以下の通りです。

 

まとめ

以上が、MSI Bravo 17のレビューです。

AMD製のAPU「Ryzen 7 4800H」に、AMD製のGPU「Radeon RX 5500M」を搭載した、AMDで統一された17.3インチのゲーミングノートです。

グラフィック性能はミドルロークラスになりますが、軽いゲームをプレイするには十分な性能です。設定を落とすことによって、PUBGやApex Legends、VALORANTやフォートナイトなどの競技性が高いゲームも、120fps以上で快適にプレイが可能です。

さらに「Ryzen 7 4800H」は超高性能で、エンコードや高度なマルチタスク環境でパワーを発揮してくれます。

何より、AMD製で統一されているということで価格が安く、コストパフォーマンスに優れている製品です。

ただし、液晶の色域は狭いため、クリエイターには適しません。

 

AMD RyzenとRadeon搭載の高コスパゲーミングノート

MSI Bravo 17

特徴

  • AMD製の高性能APU「Ryzen 7 4800H」搭載
  • AMD製のGPU「Radeon RX 5500M」を搭載
  • 120Hz駆動とAMD Freesync機能に対応した液晶を搭載

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