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MSI Prestige 15(第10世代CPU、GTX 16シリーズ)の実機レビュー

更新日:2019年12月17日
CPU Core i7-10710U
GPU GTX 1650 Max-Q
メモリ 32GB / 16GB
ストレージ PCIe SSD
液晶サイズ 15.6型
液晶種類 4K 非光沢
FHD 非光沢
質量 約1.6kg
バッテリー 約80.25Wh
価格[税別] 16万円台~
軽くて高性能のクリエイター向けノート

MSI Prestige 15は、GeForce GTX 1650 Max-Qのグラフィックスを搭載しながら、約1.6kgしかないクリエイター向けの15.6型ノートPCです。

液晶には、FHD液晶の他に、"Adobe RGB相当の広色域"と書かれている4K液晶を選択することも可能です。

UシリーズのCoreプロセッサーであるため、CPU性能が低めと思われるかもしれませんが、Core i7-10710Uに限ってはかなり性能が高く、HシリーズのCore i7-9750Hに近いベンチマークスコアが出ています。

公式サイトはこちら
MSIのゲーミングノートを買うならarkがおすすめ

MSIは直販サイトがありません。MSIのゲーミングノートを購入するなら、パソコンSHOPアーク(Ark)がおすすめです。MSI認定のショップで、パーツのカスタマイズも可能です。

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i7-10710U、16GBメモリ、GeForce GTX 1650 Max-Q、512GB NVMe SSD

 

目次

お忙しい方は、「MSI Prestige 15の特徴」のみお読みください。

MSI Prestige 15の特徴

6コアのCore i7-10710Uを搭載

MSI Prestige 15は、末尾に「U」が付くCore i7-10710Uを搭載しています。一般的に「U」が付くインテルプロセッサーは、一般ユーザー向けのCPUで、クリエイターやゲーマーにはあまり適しません。しかし、Core i7-10710Uだけはコア数が6つもあり、4コアのCore i7-10510Uと比較すると、下図のように性能が大きく異なります。特に本製品は、ACアダプターの容量が十分あることもあり、ゲーミングノートによく搭載される「Core i7-9750H」に迫るベンチマークスコアが出ています。

CINEBENCH R20 マルチコア
Core i9-9980HK 3552
Core i7-9750H 2640
Core i7-10710U 2483
Core i7-10510U 1459

 

持ち歩けるクリエイターノートPC

MSI Prestige 15は、前述したように高い性能のCPUと、GeForce GTX 1650 Max-Qの外部グラフィックスを搭載していながら、約1.6kgしかなく、持ち運びに便利です(ちなみに、実測では1.673kg)。

軽くて持ち運びやすいクリエイターノート

 

持ち運びを考慮したクリエイターノートもしくはゲーミングノートの中で、MSI Prestige 15の位置づけは下図のようになります。RTX 2070クラスのグラフィックスを搭載したゲーミングノートには、性能はまだまだ及びませんが、ThinkPad X1 Extremeとは近い性能で、質量はX1 Extremeより約1kg軽くなっています。持ち運びに特化したDAIV-NG4300のようなノートPCほど軽くはありませんが、GTX 1650 Max-Qを搭載するほどの性能で1.6kgというのはかなり軽いと思います。

MSI Prestige 15の位置づけ

 

対面の人に画面を見せやすい

本製品は、液晶を180度まで広げることができ、対面の人に画面を見せやすいです。液晶が180度開くだけなら、他の製品にもありますが、MSI Prestige 15がすごいのは、ボタンを押すと、画面が180度回転し、対面の人向きに画面が表示されます。

Fn+f12のキーを押すと・・・
画面の向きを変えることができる

 

FHD液晶の色域はやや物足りない

MSI Prestige 15は、FHD液晶と4K液晶のモデルがありますが、どちらかといえば4K液晶がおすすめです。今回レビューしているモデルはFHD液晶ですが、当サイトで計測したところsRGBカバー率が93.6%でした。YouTube用の動画編集くらいならこの液晶でもいいと思いますが、クリエイターが使うにはやや物足りなさを感じます。sRGBカバー率は100%近く欲しいところでした。

4K液晶のモデルなら、"Adobe RGB相当の広色域"とメーカーサイトに書かれているため、クリエイターならこちらの液晶のほうがいいのではないかと思います。ただし、4K液晶にするとバッテリー駆動時間が短くなるのでご注意下さい。

4K液晶の説明(メーカーサイトからの抜粋)

 

4つのパフォーマンスモード

本製品は、以下の4つのモードが用意されており、パフォーマンスやファン速度が調整されます。

デフォルトは「バランス」です。Officeソフトなどを使っているときはこのモードでいいと思います。ただ、「バランス」のモードではクリエイティブなソフトを動かす場合、やや物足りない性能なので、「高性能」にすることをおすすめします。「高性能」にすると騒音値はやや上がりますが、パフォーマンスが大幅に延びます。

モードを変更したときのベンチマークや動作音については、「パフォーマンスのチェック」や「静音性のチェック」をご覧ください。

4つのパフォーマンスのモード

 

クリエイター向けソフトの使用感

以下、各クリエイター向けソフトを使用したときの使用感を掲載します。なお、モードは「高性能」にしています

Adobe Lightroom Classic CC(写真編集ソフト)

Lightroom

Lightroomを使ってみましたが、非常に快適です。1枚のデジタル写真を選択後、彩度の変更、トーンカーブの変更、色温度の変更などをスライダーを動かして変更してみました。ほぼタイムラグなく反映されていました。

また、100枚のRAWデータ(1枚約45MB)を同期して補正後、書き出してみましたが、Core i7-9750Hとほとんど変わらない書き出し時間でした。

ただし、FHD液晶モデルのsRGBカバー率は93.6%だったので少し物足りないです。4K液晶モデルならAdobe RGB相当あるようなので、Lightroomを使うなら4K液晶がおすすめです。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間
Core i7-8700
16GBメモリ
76秒
Core i9-9980HK
16GBメモリ
79秒
Core i7-9750H
16GBメモリ
85秒
Core i7-10710U
16GBメモリ
87秒 [レビュー機で計測]
Core i7-10510U
16GBメモリリ
109秒
Core i7-8565U
16GBメモリ
130秒
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測。
※「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください。

 

Adobe Photoshop CC(画像編集ソフト)

Photoshop

Photoshopも快適に動作します。

CPUおよびグラフィック性能が不足していないかを、いくつかフィルターをかけて確認してみましたが、いずれも問題ありませんでした。

人工知能「Adobe Sensei」を用いた新しいオブジェクト選択ツールもすぐに選択できました。

3D機能については試していません。

液晶についてはLightroomでのコメントと同様です。

 

Adobe Premiere Pro CC(動画編集ソフト)

Premiere Pro

Premiere Proも割と快適です。FHD動画のカット編集およびテロップ挿入くらいの編集なら全く問題なく動きます。全体の彩度や露出変更などのカラー補正をしてもカクつきはありませんでした。

レンダリングや書き出し速度も、Core i7-9750H、GTX 1660TiクラスのノートPCと比べると遅いですが、一般的なノートPCよりはかなり速いです。

Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間
Core i7-9750H/16GB
RTX 2070 Max-Q
42秒
Core i7-9750H/16GB
GTX 1660Ti
47秒
Core i7-9850H/16GB
GTX 1650 Max-Q
72秒
Core i7-10710U/16GB
GTX 1650 Max-Q
84秒 [レビュー機で計測]
Core i5-9300H/8GB
GTX 1650
103秒
Core i7-8565U/16GB
GeForce MX250
147秒
Core i7-10510U/16GB
Intel UHD
416秒
Core i7-8650U/16GB
Intel UHD 620
473秒
※ 4K動画(約2分)に、「テキスト(ブラー付)」+「RGBカーブ補正」+「シャープ」+「自然な彩度」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 1080p HDのプリセットで書き出したときの時間

 

TMPGEnc Video Mastering Works 7(動画変換/編集ソフト)

TMPGEnc Video Mastering Works

x265によるエンコードは、Core i7-9750Hとほとんど変わらない処理時間で、非常に速いです。

GeForce GTX 1650 Max-Qを搭載しているため、NVENCによるエンコードも出来ます。

TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間
  エンコード時間
x265でエンコード (※1) 16分08秒
QSVでエンコード (※2) 2分58秒
NVENCでエンコード (※3) 58秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
x265でのエンコード時間
Core i7-8700 12分27秒
Core i7-9750H 15分37秒
Core i7-10710U 16分08秒 [レビュー機で計測]
Core i7-10510U 28分32秒
Core i5-10210U 28分53秒
Core i7-8565U 31分50秒
Core i5-8265U 32分07秒
Core i3-8130U 45分24秒

 

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイの詳細なチェックです。

FHD液晶のモデルと4K液晶のモデルがありますが、今回はFHD液晶のモデルについて解説します。

最大輝度は、当サイトの計測では300cd/m2とやや高めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域は一般ユーザーには十分ですが、クリエイターにはやや物足りないです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は93.6%、sRGB比も98.9%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、やや青色が強く発色していますが、それほど気にはなりません。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。ギラつきは特に感じません。

画面拡大

非光沢液晶ですので、映り込みは低減されています。

画面への映り込み

正確な確認方法ではありませんが、フリッカーは感じませんでした。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/2000秒にして撮影したときの画面

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

キーピッチは十分あり、キーストロークは約1.5mmとなっており、普通に打てるキーボードです。Enterキーが端にありませんが、キーサイズが大きいため、打ち間違えることは少ないでしょう。タッチパッドの使いやすさも良好です。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

キーボードバックライトを搭載しており、暗所での作業にも便利です。


キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

先ほど、以下のようなモードがあると記載しましたが、今回は「高性能」と「バランス」のモードでベンチマークを計測しました。

高性能とバランスでベンチマークを計測

 

CPU

今回、Core i7-10710Uを搭載しており、Uシリーズでありながら非常に高い性能のCPUです。ただし、「高性能」にしたときと「バランス」にしたときとでは大きくベンチマークスコアが異なります。クリエイター向けソフトを使用する場合は「高性能」にしたほうがいいでしょう。

また、以前、Core i7-10710Uを搭載したXPS 13でCINEBENCH R20を実行してみましたが、本製品はそれよりも高いスコアでした。これは、XPS 13は45WのACアダプターであったのに対し、Prestige 15は90WのACアダプターであったためだと思います。

CPU性能の目安
~ CINEBENCH R20 マルチコア ~
高性能
バランス
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-9980HK 3552
Core i7-9750H 2640
Core i7-10710U 2483 [高性能]
2211 [XPS 13で計測]
1489 [バランス]
Core i5-9300H 1880
Core i7-10510U 1459
Core i5-10210U 1418
Core i7-8565U 1268
Core i5-8265U 1252
Core i3-8145U 952
Celeron 3867U 294
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[高性能]、[バランス]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

グラフィックス

グラフィックスには、GeForce GTX 1650 Max-Qを搭載しています。「バランス」と「高性能」の2つのモードで計測したところ、CPU scoreは大きく変わりましたが、Graphics scoreについてほとんど変わりありませんでした。「高性能」のモードにしてもグラフィックスのパフォーマンスは伸びないようです。

グラフィックス性能の目安
~ 3DMark Time Spy - Graphics score ~
高性能
バランス
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
デスクトップ用RTX 2080Ti 12388
デスクトップ用RTX 2070S 9995
RTX 2080 9456
RTX 2080 Max-Q 8068
RTX 2070 7778
RTX 2070 Max-Q 7216
RTX 2060 5686
GTX 1660Ti 5667
GTX 1650 3495
GTX 1650 Max-Q 3032 [高性能]
3029 [バランス]
GTX 1050Ti 2201
GTX 1050 1689
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です
グラフィックス(プロフェッショナル向け)性能
~ SPECviewperf 13 ~
高性能
バランス

 

GPU-Zで確認したGeForce GTX 1650 Max-Qの情報は次の通りです。GPU Clockやメモリ等、普通の仕様だと思います。

本製品のグラフィックカードのスペック

 

ストレージ

ストレージは、初期構成として512 GBのM.2 SSDを搭載しています。また、パソコンショップアークなら、最大2TBのSSDへ変更することことが可能です。さらに、もう1台SSDを搭載することも可能です。

ストレージ性能の目安
~ CrystalDiskMark ~
512GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(Seq Q32T1 Read [MB/s] )
PCIe-NVMe SSD 1714 [レビュー機で計測]
SATA-AHCI SSD 550
HDD 140
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です

 

SDカードリーダー/ライター

SDカードリーダー/ライターの速度は比較的速いです。

SDカードリーダー/ライターの性能
~ CrystalDiskMark ~
最大275MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

実際のソフトで計測した処理時間

実際のソフトウェアで計測した各種処理時間については「クリエイター向けソフトの使用感」に記載しています。

 

ゲームベンチマーク

MSI Prestige 15は、ゲーミングノートではありませんが、ゲームも出来るスペックです。

ゲームにもよりますが、中~高あたりのグラフィック設定で、60fps前後のフレームレートが出ると思います。

重い部類のゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー
1920x1080 最低 72 fps
47 fps
最高 34 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高)
RTX 2080 108 fps
RTX 2070 92 fps
RTX 2080 Max-Q 90 fps
RTX 2070 Max-Q 81 fps
RTX 2060 69 fps
GTX 1660Ti 69 fps
GTX 1060 46 fps
GTX 1650 46 fps
GTX 1650 Max-Q 34 fps [レビュー機で計測]
GTX 1050Ti 30 fps
※ノート用グラフィックスのみで比較
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ
1920x1080 標準(ノート) 14810 / 105 fps
高(ノート) 11640 / 79 fps
最高品質 8284 / 56 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高品質)
RTX 2080 128 fps
RTX 2080 Max-Q 117 fps
RTX 2070 113 fps
RTX 2070 Max-Q 101 fps
RTX 2060 95 fps
GTX 1660Ti 95 fps
GTX 1650 64 fps
GTX 1650 Max-Q 56 fps [レビュー機で計測]
※ノート用グラフィックスのみで比較
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
1920x1080 最高品質 18767(すごく快適)
※約5500で60fps

 

上に掲載した以外のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。

 

質量のチェック

質量のチェックです。

メーカーの仕様値では約1.6kgとなっています。

当サイトで計測した質量は次の通りです。メーカー仕様値よりもやや重かったです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  15.6型
PC本体 1.673kg
ACアダプター 428g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー容量は、当サイトで確認したところ約80.25Whでした。

モバイルノートよりは短い駆動時間ですが、高性能CPUおよびGPUを搭載していることを考慮すると、十分長い駆動時間だと言えるのではないかと思います。クリエイターソフトを使用している場合(動画のレンダリングや書き出しは除く)は、3時間前後の駆動時間になるのではないかと思います。

バッテリー駆動時間の計測結果(当サイトによる実測値)
  駆動時間
(1) JEITA2.0測定法 16時間
(2) 動画再生時 4時間14分
(3) PCMark 8 Work テスト 3時間30分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行

 

 


 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。また、ここでは「高性能」と「バランス」のモードで計測しています。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時でも動作音が聞こえます。「バランス」モードのときは高い負荷をかけてもそれほどうるさくなりませんでしたが、「高性能」モードのときはかなり高めの騒音値になります。

  • バランス
  • 高性能
騒音値
騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
左から4番目:Premiere Proの動画の書き出し

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

エンコード時において、「バランス」のモードのときは普通もしくは低めの温度です。「高性能」のモードのときは高めの温度です。

  • バランス
  • 高性能
各パーツの温度
各パーツの温度
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:HWMonitor
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

エンコード時のCPU温度の詳細(高性能モード)

下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。「高性能」モードのときのみ掲載します。80~90℃台で推移しており高めの温度です。

CPU温度
x265でエンコード中のCPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

「バランス」モードでも「高性能」モードでも、常時手が触れるパームレスト部分の温度が高くなりやすいのが気になります。

  • バランス
  • 高性能
PC本体の表面温度
PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

一般のノートPCよりは高い消費電力です。

  • バランス
  • 高性能
消費電力
消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

MSI Prestige 15の外観のチェックです。

ボディにはアルミニウム合金を採用し、やや青みの入った濃いグレーの色です。液晶の周りはカッティングされており、青く輝くようになっています。

 

天板にはMSIのドラゴンのエンブレムがあります。

 

スピーカーは底面にあります。音質は、ノートPC基準で、10点満点で採点すると5~6点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

 

天板を閉じたときの画像です。薄型のボディです。

 

側面のインターフェースです。フルサイズのSDカードスロットが使えないのは残念です。

 

底面です。メッシュ部分が多く、通気性がよくなっています。

 

底面カバーを空けたときの画像です。2つのファンで冷却します。なお、底面カバーを外すと保証対象外となるため、ご注意下さい。

 

メモリは2スロットです。

 

M.2 SSDです。

 

バッテリーは80.25Whです。

 

ACアダプターの容量は90Wです。

 

まとめ

以上が、MSI Prestige 15のレビューです。

UシリーズのCoreプロセッサーを搭載しているため、処理性能は高くないと思われるかもしれませんが、Core i7-10710Uは6つのコアを搭載しており、ベンチマークはCore i7-9750Hにかなり近いスコアです。非常に高性能です。

グラフィックスにGeForce GTX 1650 Max-Qを搭載しながら、質量が約1.6kgと軽く、外出先へ持ち出すことが多いクリエイターの方にピッタリの製品です。

ただし、今回、FHD液晶をチェックしましたが、RGBカバー率が93.6%と、クリエイターPCとしてはやや物足りなさを感じました。他が良いだけに勿体ないです。4K液晶なら、"Adobe RGB相当の広色域"と書かれています。広色域の液晶が欲しいなら4K液晶のほうがいいと思います。

また、クリエイター向けノートPCを謳うなら、フルサイズのSDカードが使えると良かったです。

 

GTX 1650 Max-Q搭載で約1.6kgと軽量

MSI Prestige 15(第10世代CPU、GTX 16シリーズ)

特徴

  • 6コアのCore i7-10710Uを搭載
  • GeForce GTX 1650 Max-Q搭載
  • 約1.6kgと軽量

こんなあなたに

  • 外出先で動画編集したい方
  • 外出先でRAW現像をしたい方(4K液晶おすすめ)
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特徴

  • MSI認定サポート店という安心感
  • MSIゲーミングノートが多数ラインナップ
  • BTO(カスタマイズ)が可能

 

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