マウスコンピューター DAIV 6P-RTの実機レビュー

更新日:
CPU Core i7-12700H
グラフィックス GeForce RTX 3050 Ti
メモリ 16GB~64GB
ストレージ 最大 2TB SSD x2
液晶サイズ 16.0型
液晶種類 2560×1600 非光沢
質量 約1.55kg
バッテリー 約12.5時間
価格[税込] 23万円台~
RTX 3050 Ti、16型大画面で約1.55kg

DAIV 6P-RTは、Core i7-12700H + GeForce RTX 3050 Tiという構成でも、約1.55kgと軽く、容易に持ち出すことができる機種です。

ディスプレイは16型と大きく、WQXGA(2560×1600)と解像度も高めで、sRGB比100%クラスと色域も比較的広いので、持ち出した先でも大きめの画面で快適に写真・動画編集などのクリエイティブな作業ができます。

大容量メモリ、大容量ストレージを搭載することができるのも特徴です。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i7-12700H、GeForce RTX 3050 Ti、16GBメモリ (8GB x2)、512GB PCIe SSD

 

このページをご覧の方だけに

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目次

お忙しい方は、「DAIV 6P-RTの特徴」のみお読みください。

 

DAIV 6P-RT特徴

約1.55kgしかないRTX 3050 Ti搭載16型ノート

DAIV 6P-RTは、ノートPCとしては大きめの16型で、さらに外部グラフィックスにGeForce RTX 3050 Tiを搭載しながら、質量が約1.55kgしかない軽さが大きな特徴となっている機種です。

通常、GeForce RTX30シリーズを搭載した16型ノートPCだと、2.0kg前後ぐらいの質量になることが多いことを考えると、DAIV 6P-RTの約1.55kgという軽さが際立ちます。

RTX 3050 Ti搭載の16型ノートで約1.55kgと軽い

 

また、ボディの厚みも約18.5mm(突起やゴム足を除く)と薄型です。外部GPUを搭載していますが、一般のノートPCと同程度のスリムなボディなので、扱いやすいです。

ある程度の大きさがあるビジネスバックなどであれば、比較的容易に持ち運ぶことができます。外出先での作業が多く、大きめの画面で、効率よくクリエイティブな作業をしたい方に適した機種です。

約18.5mmのスリムボディ
ビジネスバックなどに入れて持ち運べる

 

ACアダプターも持ち運びやすい

HシリーズCoreと外部GPUを搭載した構成の場合、消費電力が高いため、ACアダプターも大きくなりがちで、持ち運びがしにくいことが多いです。しかし、DAIV 6P-RTでは、ACアダプターも合わせて持ち運びやすいように、180Wと高めの出力でありつつ、比較的コンパクトなサイズのACアダプターが付属しています。

180W出力の割にコンパクトなACアダプター

 

購入時のカスタマイズで、「ショートタイプACケーブル」を選択すると、全長約20cmの短いACケーブルを使用することができます。この場合、ACアダプターとACケーブルを合わせて約360gしかなく、ケーブルがかさばらないので、さらに持ち運びがしやすくなります。

外に持ち出して使用するのであれば、「ショートタイプACケーブル」を追加することをおすすめします。

ショートタイプACケーブル

 

また、DAIV 6P-RTには、PowerDelivery対応のUSB-Cポート、Thunderbolt4ポートを搭載しています。仕様では、どちらも「100W出力可能なUSB Power Delivery対応機器であれば、本体に充電できます」と記されていましたが、当サイトのテストでは、右側面のThunderbolt 4ポートでは30W出力のUSB-Cアダプターで給電ができていました。

パソコンを使用しながら充電するのであれば、30W出力は低すぎると思いますが、60W以上ぐらいの出力のUSB-Cアダプターであれば、負荷の軽い作業の場合、事足りるかもしれません。

なお、PC使用時にUSB-Cアダプターで給電を行う場合は、グラフィックス性能が制限されるようです。動画編集などのグラフィックスパワーを必要とする作業を行う場合は、付属のACアダプターを使用した方がいいです。

Thunderbolt 4、USB-CポートはPowerDelivery対応

 

16型のWQXGA液晶で作業がしやすい

DAIV 6P-RTは、16型と大きめのサイズの液晶を搭載しています。WQXGA(2560x1600)と解像度が高めで、sRGB比100%クラスと色域も広いので、作業がしやすく、クリエイター向けソフトの使用にも適しています。

Adobe Lightroom Classic CCでは、1度にたくさんの写真を表示しても見やすいので、写真を選んだり、ウェブ掲載用に編集を施してRAW現像するといった作業がしやすいです。また、Photoshopや、Premiere Proなど、ペイン(枠)が多いアプリも使いやすいです。

写真編集などのクリエイティブな作業がしやすい

 

また、下の画像のように2つのウィンドウを並べて作業を行うのにも適しています。16型と大きめなので、100%スケール表示でもそれほど文字が小さくなりません。外出先でも、効率よく作業ができると思います。

複数ウィンドウで効率よく作業できる

 

フルサイズのSDカードリーダー

DAIV 6P-RTは、クリエイター向けノートPCにふさわしく、フルサイズのSDカードスロットを備えています。

カメラで撮影した写真や動画を、SDカードから手軽にパソコンに取り込むことができます。外で作業をする場合、SDカードリーダーを別途用意する必要がなく、便利です。

フルサイズのSDカードリーダー

 

余裕のメモリ・ストレージ構成が可能

DAIV 6P-RTでは、用途に合わせて、余裕のメモリ・ストレージ容量を選択することができます。

メモリに関しては、カスタマイズで最大64GBメモリを選択することができます。標準状態でも16GBメモリを搭載していますが、クリエイティブワークを行うのであれば、32GBぐらいのメモリを選択するといいと思います。

メモリは、スロットメモリなので、購入後に自分でメモリの換装を行うことも可能です(なお、パーツの交換は自己責任となります)。

メモリスロット

 

ストレージに関しては、カスタマイズで2TB x2の最大4TBのストレージ構成を選択することができます。

また、デフォルトでは、512GB PCIe Gen3 SSDを搭載していますが、速度の速いPCIe Gen4 SSDを選択することもできます。動画の書き出しなどを行うことが多いのであれば、PCIe Gen4 SSDの方がおすすめです。

なお、内部にはM.2スロットを2つ備えています。空きM.2スロットに、手持ちのSAMSUNG 970 EVO PlusのPCIe SSDを増設しましたが、問題なく認識されました。標準構成で購入しても、ストレージの換装・増設が可能です(こちらも自己責任となります)。

ただ、マウスコンピューターでは、メモリやストレージのカスタマイズ費用はそれほど高くないので、購入時に余裕のあるメモリ・ストレージを選択しておく方が楽ですし、安心だと思います。

1st SSD
2nd SSD用の空きスロット
2nd SSDの増設時

 

DAIV 6Nとの比較

マウスコンピューターのDAIVシリーズには、DAIV 6P-RTと同じボディのDAIV 6Nという兄弟機種があります。

両機種の簡単な仕様は下表のとおりです。液晶やキーボードなどの特徴は同じですが、DAIV 6Nのほうが、GPUの性能が高いです。その代わり、DAIV 6P-RTのほうがやや軽くなっています。

DAIV 6Nとの比較
  DAIV 6P-RT DAIV 6N
CPU Core i7-12700H
GPU GeForce RTX 3050 Ti GeForce RTX 3060
メモリ 16GB~64GB
ストレージ 最大2TB x2
液晶 16.0型
2560x1600 非光沢
質量 約1.55kg 約1.64kg
価格[税込] 23万円台~ 26万円台~
記事 レビュー記事

 

大きなタッチパッドがタイピングの邪魔になるかも

DAIV 6P-RTは、約154x100mmと、かなり大きめのタッチパッドを搭載しています。ジェスチャー操作や、クリエイティブな作業でのカーソル操作がしやすいです。

ただし、タッチパッドが大きい上に、テンキーがあるせいで手のホームポジションが左寄りになるため、タイピング時に右手がタッチパッドに大きく被ってしまいます。そのため、筆者は「Y」や「H」をタイプするときに、タッチパッドをクリックしてしまいタイピングしにくく感じました。

なお、個人差がある部分なので、手を少し浮かしてタイピングする方であれば、それほど支障を感じないかもしれません。

かなり大きいタッチパッド

 

この大きなタッチパッドのデメリットに対応するために、タッチパッドの右上コーナーをダブルタップすると右半面が無効化されます。また、タッチパッドの左上コーナーをダブルタップするとタッチパッド全面が無効化されるようになっています。

ただし、右半面を無効化しても、右半面の部分をクリックすると、クリックとして認識されてしまいます。筆者のようにタイピング時に右手でタッチパッドを押してしまうような場合は、カーソルが飛んでしまい、あまり意味がありません。

全面無効化の場合は、クリック操作も無効になるので、タッチパッドを無効にして、外付けマウスを使用すれば、問題ないと思います。

タッチパッドの右半分、全面の無効化が可能
右上をダブルタップすると、右半分を無効化できる

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
CPUの性能も十分高く、画面比16:10の高解像度ディスプレイで快適に作業できます。
オンライン会議 問題なくできます。
動画鑑賞 大きめの16型液晶は色鮮やかな表示ができ、音も比較的いいので、動画鑑賞も快適です。
RAW現像
画像編集
sRGB 100%のディスプレイを搭載しており、ウェブ掲載用の画像編集などにちょうどいいです。ただし、Adobe RGB 100%の色域はないので印刷用途にはやや色域が不足しています。
動画編集 高めの解像度で、sRGB比100%クラスの液晶と、RTX 3050 Tiを搭載しており、動画編集も比較的快適です。
ゲーム RTX 3050 Tiを搭載しており、ゲームもプレイできます。ただし、液晶のリフレッシュレートは60Hzなので、本格的にゲームをするなら、高リフレッシュレート液晶搭載のPCの方がおすすめです。

 

ディスプレイのチェック

DAIV 6P-RTのディスプレイのチェックです。

パネルは、「BOE CQ NE160QDM-N64」でした。

画面比16:10、解像度:2560×1600の16型液晶です。色域も広めで、フリッカーも発生していないので、見やすく、作業がしやすいです。最大輝度は、当サイトの計測では323cd/m2と普通です。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

色域は広めです。当サイト計測で、sRGBカバー率97.1%でした。

ガモット図
※ i1 Display PlusでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、どの色もほぼ揃って1:1の直線になっており、自然な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

非光沢液晶であるため、画面への映り込みは抑えられています。ギラツキもほとんど感じません。

画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)はありませんでした。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

DAIV 6P-RTのキーボードのチェックです。

キーピッチは、横:約19mm、縦:約18.5mm、キーストロークは約1.2mmです。キーストロークはやや浅めですが、キーピッチは標準的です。

「BackSpace」キーの左側など、幾つかのキーのサイズが少し小さめではあるものの、文字入力時に多用する主要なキーのサイズはほぼ揃っており、キーの打ちやすさ自体は普通です。ただ、キーの配置に関して、右「Shift」キーが「Enter」キーの真下ではありませんし、「Delete」キーがテンキーの右端に配置されているので、ここは押し間違えやすいと思います。また、テンキーがついていますが、やや変則的な配置の3列テンキーなので、標準的な4列テンキーに慣れていると、少し使いにくく感じるかもしれません。

タッチパッドについては、特徴の部分でも触れたとおり、サイズが大きすぎるので、右手がタッチパッドの上に大きく被さり、「H」キーなどを押すときに、手のひらでクリックしてしまうことがあります。外付けマウスを使用して、タッチパッドをOFFにするのがいいでしょう。

キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

ホワイトLEDのバックライトを搭載しています。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

DAIV 6P-RTのパフォーマンスをチェックします。

 

CPU

CPUには、第12世代Core i7-12700Hを搭載しています。

シングルコアでは、高めのスコアが出ていました。

一方、高負荷時でもCPU電力が35Wぐらいまでしか上がっていないため、Core i7-12700Hを搭載した他機種で計測したほどのスコアは出ませんでした。それでも、相対的にはある程度高いスコアが出ており、快適に使用できると思います。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-12700H
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-12900HX 21233
Core i9-12900H 19223
Ryzen 7 6800H 13999
Core i7-12700H 14546
12740
Ryzen 7 5800H 12604
Core i7-1280P 11801
Ryzen 7 5825U 10040
Ryzen 7 5800U 9429
Ryzen 7 5700U 9288
Ryzen 5 5600H 9255
Core i7-1260P 9032
Core i5-11400H 8514
Ryzen 5 5600U 8491
Core i5-1240P 8409
Core i7-1255U 8300
Ryzen 5 5625U 8107
Core i5-1235U 7589
Core i7-1195G7 6594
Ryzen 5 5500U 6250
Core i7-1185G7 6229
Core i7-1165G7 4720
Core i5-1135G7 4424
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-12900H 1920
Core i9-12900HK 1916
Core i7-12700H 1826
1823
Core i7-1260P 1802
Core i7-1255U 1776
Core i7-1280P 1751
Core i5-1235U 1675
Core i7-1195G7 1634
Ryzen 7 6800H 1522
Core i7-1185G7 1517
Core i5-1240P 1483
Ryzen 7 5825U 1460
Core i7-1165G7 1447
Core i5-11400H 1442
Ryzen 7 5800H 1435
Ryzen 7 5800U 1429
Ryzen 5 5625U 1383
Ryzen 5 5600U 1369
Core i5-1135G7 1294
Ryzen 7 5700U 1268
Ryzen 5 5500U 1185
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。

 

メモリ

メモリはDDR4-3200で、メモリ帯域も比較的広めでした。スロットメモリなので、メモリの換装も可能です。

SiSoftware Sandra 2020
~メモリ性能の評価 ~
16GB(8GBx2)メモリ
他のメモリとの比較(帯域のベンチマーク)
DDR5-5200
デュアルチャネル
62.38GB/s
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
51.65GB/s
DDR5-4800
デュアルチャネル
51.52GB/s
DDR4-3200
デュアルチャネル
38GB/s
30.66GB/s
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値です。理論的な最大値ではありません

 

グラフィックス

グラフィックスについては、GeForce RTX 3050 Tiを搭載しています。最大グラフィックスパワーは65Wでした。ベンチマークの結果は以下のとおりです。

GeForce RTX 3050 Tiとしては、標準的なスコアが出ています。動画編集などのクリエイティブな作業もできます。

3DMark Time Spy
~ グラフィックス性能の評価 ~
GeForce RTX 3050 Ti Laptop
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
デスクトップ用
RTX 3080
  17064
デスクトップ用
RTX 3070
  13393
RTX 3080 Ti 175W 12614
RTX 3080 140W 11552
RTX 3080 130W 11361
RTX 3070 130W 10327
RTX 3070Ti 105W 9901
RTX 3070 95W 9220
RTX 3060 130W 8302
RTX 3060 95W 7519
RTX 3060 130W 7152
RTX 3060 75W 7047
RTX 3050Ti 60W 5292
RTX 3050 Ti 65W 5234
RTX 3050Ti 40W 4560
RTX 3050 65W 4560
GTX 1650Ti   3700
GTX 1650   3494
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー

 

GPU-Zで確認したGeForce RTX 3050 Tiの情報は次の通りです。

本製品のグラフィックカードのスペック

 

ストレージ

ストレージは、初期構成ではPCIe Gen3のSSDを搭載しており、速度はご覧の通りです。カスタマイズでは、PCIe Gen4の高速SSDを選択することもできます。データの取り込みや、動画の書き出しをすることが多い場合は、PCIe Gen4 SSDを選択しておくといいと思います。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
512GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
 PCIe Gen3 SSD 3500
2446
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

フルサイズのSDカードスロットを搭載しています。アクセス速度は普通です。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

クリエイターソフトの処理時間

以下、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間です。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

Core i7-12700Hの割にはそこまで速くはありませんでしたが、実用的な範囲の速度ではあります。書き出しにGPUを使用をONにすると、少し速くなります。

  
Core i9-12900HX
RTX 3080 Ti (175W)
32秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i9-12900HX 47秒
Core i7-12800HX
RTX 3070 Ti (150W)
52秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12700H
RTX 3060 (130W)
53秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i5-12500H
RTX 3060 (140W)
58秒
Core i7-12700H
RTX 3050 Ti (65W)
58秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12700H
RTX 3050 (65W)
59秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12700H 60秒
Core i7-1280P 64秒
Core i5-12500H 69秒
Core i7-12700H 71秒
Core i7-1260P 81秒
Ryzen 7 6800U 89秒
Ryzen 7 5825U 151秒
※2022年6月より、GPUを使用した書き出しも出来るようになったので、この機能が使えるPCは、機能をONにしたときの書き出し時間も掲載しています。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Adobe Photoshop CCによる各種処理時間

処理に時間のかかるニューラルフィルターを実行しましたが、外部GPUを搭載しているので、「スーパーズーム(x2)」のような処理がかなり速くなります。CPUで処理する「JPEGのノイズを削除」でも、ある程度短めの時間で処理が済んでいます。

  本製品 参考
Core i7-1260P
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) 約2秒 約3秒
ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2)) 約1分4秒 約4分28秒
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) 約2分5秒 約2分48秒
※ 6000x4000のRAWデータを編集
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

外部GPUを搭載しているので、比較的速い書き出し時間です。ただ、RTX 3060のような上位のグラフィックスを搭載したPCほどではありません。編集自体は、1本の4K/30p動画の編集であれば、比較的快適でした。

4K動画の書き出し
Core i9-12900HK
RTX 3080 Ti (175W)
3分09秒
Core i7-12700H
RTX 3080 (175W)
3分24秒
Apple M1 Max
10CPU/32GPU
3分26秒 (MacBook Pro 16)
Core i9-11900H
RTX 3080(140W)
3分36秒
Core i7-12700H
RTX 3060 (130W)
メモリ16GBx2
3分45秒
Core i7-12900H
RTX 3070Ti (120W)
3分49秒
Core i7-12700H
RTX 3070Ti (105W)
3分51秒
Core i7-1180H
RTX 3070 (140W)
3分53秒
Core i7-12700H
RTX 3060 (130W)
メモリ16GBx1
4分03秒
Core i7-11800H
RTX 3060 (130W)
4分04秒
Ryzen 9 5900HX
RTX 3080 (130W)
4分55秒
Core i7-11800H
RTX 3050Ti (60W)
5分08秒
Core i7-12700H
RTX 3050 Ti (65W)
5分37秒
Apple M1 Pro
10CPU/16GPU
5分51秒 (MacBook Pro 14)
Core i5-11400H
RTX 3050 (65W)
5分59秒
Core i7-10750H
GTX 1650
6分34秒
Apple M2
8CPU/10GPU
6分41秒 (MacBook Pro 13)
Core i5-10300H
GTX 1650
8分21秒
Core i7-1165G7 14分12秒
※ 4K/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるx265エンコード時間

Core i7-12700Hを搭載した他機種ほどの速度ではありませんでしたが、Core i7-1280Pよりも速かったです。

Core i9-12900HK 7分15秒
Core i7-12700H 7分50秒
Core i9-11900H 8分20秒
Ryzen 9 5900HX 8分26秒
Ryzen 7 6800H 8分42秒
Core i7-12700H 9分9秒
Core i7-1280P 10分59秒
Ryzen 7 5825U 11分15秒
Core i7-1260P 12分43秒
Core i5-1240P 14分19秒
Ryzen 7 5800U 14分35秒
Ryzen 7 5700U 15分05秒
Core i7-1195G7 16分14秒
Core i7-1185G7 16分37秒
Core i7-1165G7 24分17秒
Core i5-1135G7 26分03秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

DAIV 6P-RTは、Thunderbolt 4とUSB3.1 Type-Cを搭載しています。どちらもPowerDeliveryおよび画面出力に対応しています。

PowerDeliveryについては、メーカー仕様では「100W出力可能なPD充電器であれば本体充電が可能」と記されていましたが、試したところ、Thunderbolt 4ポートは30W以上、USB3.1 Type-Cポートは45W以上の出力があるPD充電器であれば利用することができました。

ただし、PD充電器での給電時、PC動作中はグラフィックス性能が制限されるとのことでした。グラフィックス性能が求められる作業、例えば、動画の編集などを行う場合は、付属のACアダプターを接続したほうがいいようです。

右側面のThunderbolt 4
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック
PD充電器
※1
61W RAVPower GaN充電器
45W Lenovoウルトラポータブル
30W RAVPower GaN充電器
18W cheero充電器 ×
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
左側面のUSB3.1 Type-C
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック × ×
PD充電器
※1
61W RAVPower GaN充電器
45W Lenovoウルトラポータブル
30W RAVPower GaN充電器 ×
18W cheero充電器 ×
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター

 

HDMIの動作チェック

4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、8ビット、RGB、60Hzで出力できていました。

4Kテレビ(ビエラ TH-55CX800)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

DAIV 6P-RTの質量のチェックです。

メーカーサイトには「約1.55kg」とあり、当サイトの計測値もほぼ同じでした。ACアダプターも、GeForce RTX 3050 Tiのような外部グラフィックスを搭載するノートPCとしては軽いです。また、カスタマイズ時にショートタイプACケーブルを追加することができます。この短いACケーブルを使用すると、360gと軽くなります。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.54kg
ACアダプター+長い電源ケーブル 472g
ACアダプター+短い電源ケーブル 360g
長い電源ケーブルと短い電源ケーブル
短いケーブルを装着したときの画像

 

バッテリー駆動時間のチェック

DAIV 6P-RTのバッテリー容量は、82.04Whと大容量です。

バッテリー容量

 

バッテリー駆動時間はご覧の通りです。高性能パーツを搭載していますが、バッテリー容量も大きいため、動画再生のような負荷の軽い作業であれば、バッテリー駆動でも割と長めの時間使用できます。ただし、少し負荷のかかる作業をすると、2~3時間ぐらいしかバッテリーは持ちません。基本的にはACアダプターに接続して使いましょう。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0 約12.5時間
(2) 動画再生時 9時間33分
(3) CPU6%、GPU11%の負荷 2時間48分
※画面輝度は約120cd/m2
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき

 

Webカメラ・スピーカーのチェック

Webカメラ

ウェブカメラには、物理的なカバーは付いていません。IRカメラを搭載しているので、Windows Helloの顔認証が使用できます。

ウェブカメラは、約200万画素のFHDカメラです。一般的なHDカメラよりも解像度が高く、画質も比較的いいと思います。

Webカメラ
本製品のカメラで撮影
※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影

 

スピーカー

スピーカーは、底面の左右に配置されています。最大音量が大きくて、音質も比較的よく、ノートPC基準で10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

スピーカー

 

パーツの温度のチェック

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。

CPU電力は約35Wで推移しており、CPU温度は60℃台と低めに収まっています。心配のないCPU温度です。

CPU電力&CPUクロック
CPU温度

 

静音性のチェック

DAIV 6P-RTはアイドル時はほぼ無音です。低めの負荷のときも騒音値もそれほど高くはありません。ただし、動画の書き出しのような高い負荷がかかると、同等の他機種と比較しても高い騒音値となり、うるさいです。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Adobe Premiere Proで4K動画にエフェクトをいくつかかけてプレビューした時
左から3番目:Adobe Premiere Proによる4K動画の書き出し時

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。

高い負荷がかかると、キーボード部の温度が少し上がりますが、パームレストの温度にはほとんど変化がありません。タイピング時でも、不快感はありません。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。

高性能CPUに外部グラフィックスを搭載しているため、普通のノートPCと比べると消費電力は高めです。ただし、CPU電力がそこまで高くならないこともあり、高性能パーツを搭載した機種の割に低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています
※TAP-TST8は、従来使っていたTAP-TST7よりも、消費電力が低めに計測される傾向があります。他のPCと消費電力を比較するときは、ご注意ください。

 

外観のチェック

DAIV 6P-RTの外観のチェックです。

狭額縁ベゼルを採用しているためすっきりとした見た目です。マグネシウム合金ボディなので、強度が高く、質感もいいです。

 

天板には、DAIVのロゴが入っています。

 

高さは18.5mmです。外部グラフィックスを搭載したノートPCとしてはとてもスリムなボディです。

 

側面のポート類はご覧のようになっています。USB3.0 x2、Thunderbolt 4ポート(Power Delivery、画面出力対応)、USB3.1 Type-C(Power Delivery、画面出力対応)、HDMI、SDカードリーダーを備えています。クリエイター向けノートPCとしては、フルサイズのSDカードリーダーがあるのは便利だと思います。

 

液晶は下図の角度まで開きます。

 

排気口は背面にのみ配置されており、下の画像のように液晶ヒンジに隠れるようになっています。

 

底面です。たくさんの通気口が設けられています。

 

PCの内部はご覧のようになっています。2つの冷却ファンと、3本のヒートパイプにより、背面の2か所から排気して、CPUおよびGPUを冷却します。

 

メモリスロットが2つあり、メモリの換装が可能です。

 

ストレージには、Type 2280のM.2 SSDが搭載されていました。裏蓋側に冷却シートが貼られています。

 

空きのM.2スロットが1つあります。

 

試しに、手持ちのSAMSUNG 970 EVO PlusのPCIe SSDを増設してみたところ、問題なく認識されました。

 

ACアダプターは、180Wです。電源ケーブルは長めのものが付属していますが、カスタマイズ画面で、ショートタイプACケーブルを選択することができます。短いACケーブルだと、持ち運びがしやすいです。

 

まとめ

以上が、DAIV 6P-RTのレビューです。

Core i7-12700H + GeForce RTX 3050 Tiと高めのスペック構成の16型ノートPCながら、約1.55kgととても軽いのが大きな特徴です。付属のACアダプターと合わせても、2kg前後に収まるので、容易に持ち出すことができます。

16型液晶は、WQXGA(2560x1600)と解像度が高めで、sRGB比100%クラスの色域の広さなので、外出先でも、大きな画面で快適に写真・動画編集などを行うことができます。

最大で、メモリは64GB、ストレージは2TB x2という、余裕のあるメモリ・ストレージ構成も選択できます。

ただ、右手がタッチパッドに大きく被さり、タイピング時に誤ってクリックしてしまうことがあるのが気になりました。筆者のように誤ってクリックしてしまう方は、外で使うときも、タッチパッドは無効化して、外付けマウスを使用することをおすすめします。

なお、少し重くなりますが、GeForce RTX 3060を搭載した兄弟機種のDAIV 6Nもあります。パフォーマンス重視の方は、そちらも検討してみるといいと思います。

 

RTX 3050 Ti、16型大画面で約1.55kg

DAIV 6P-RT

特徴

  • RTX 3050 Ti、16型大画面で約1.55kgの軽さ
  • sRGB比100%、2560x1600の液晶を搭載
  • 最大64GBのメモリ & 2TB x2のストレージ

こんなあなたに

  • 外でも大画面でクリエイティブな作業を行いたい方
  • 外出先でも外付けマウスで操作する方
公式サイトはこちら

 

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