ドスパラ raytrek R6-AAの実機レビュー

更新日:
CPU Core i7-12700H
GPU GeForce RTX 3060
メモリ 最大64GB
ストレージ 最大2TB PCIe Gen4 SSD
液晶サイズ 16インチ
液晶種類 2560x1600 90Hz 非光沢
質量 約2.1kg
バッテリー 約9.8時間
価格[税込] 229,980円~
作業しやすい16型液晶のクリエイターノート

raytrek R6-AAは、作業がしやすい16型のWQXGA液晶を搭載した、クリエイター向けノートPCです。

画面比16:10、高解像度、色域広めで、大きめの液晶により、クリエイター向けソフトの作業が効率良く行えます。

薄型のボディで、それほど重くもないので、快適な作業環境をそのまま持ち出すこともできます。

購入時のカスタマイズが比較的安く、余裕のあるメモリやストレージが選びやすいのも嬉しいです。

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i7-12700H、16GBメモリ、GeForce RTX 3060、1TB PCIe Gen4 SSD

 

目次

お忙しい方は、「raytrek R6-AAの特徴」のみお読みください。

 

raytrek R6-AAの特徴

作業のしやすい16型液晶を搭載

raytrek R6-AAの大切な特徴の一つは、クリエイターが作業がしやすい液晶を搭載していることです。

上級機種を中心に最近流行りとなっている、画面比16:10の液晶で、サイズも16型と少し大きめです。解像度はWQXGA(2560x1600)と高めです。

そのため、写真などを精細に表示できるだけでなく、1画面に表示できる情報量が多いので、作業がしやすいです。下の画像のように、ウェブページのような縦長のコンテンツも見やすいですし、2つのウィンドウを並べての作業にも適しています。

画面比16:10のWQXGA液晶

 

液晶の表示できる色の広さを表す色域は、sRGBカバー率約99%と広めです。色鮮やかな表示ができ、ウェブページ用の写真や動画の編集などのクリエイティブな作業に適しています。

さらに、リフレッシュレートが90Hzと高めなので、一般のノートPCよりは滑らかな映像でゲームを楽しむこともできます。

sRGBカバー率約99%

 

持ち出し先での作業も可能

raytrek R6-AAは、第12世代Core i7-12700H + RTX 3060 Laptopという高めのスペック構成と、作業のしやすい16型液晶を搭載した機種ですが、質量は約2.1kgと、スペックやサイズの割に軽めのボディです。また、厚みも約20~21mmとスリムです。

モバイルノートPCとまではいきませんが、持ち出し用のカバンを用意すれば、作業がしやすい環境を比較的容易に持ち出すことができます。

スリムなボディ

 

ボディの質感もよく、エッジラインはカットされており、見た目も上々です。外での作業用として使っても、恥ずかしくありません。

エッジラインが美しい

 

ACアダプターが小型

ボディが薄型で比較的軽いだけでなく、ACアダプターもスリムで比較的小型です。GeForce RTX 3060を搭載するようなノートPCは、かなり大きいACアダプターが付属することが多いので、このくらい小さいと嬉しいです。小さくても、180Wと容量は十分です。

 

USB-CはPower Deliveryにも対応

外部グラフィックスを搭載した機種、特にGeForce RTX 3060のようなミドルクラス以上のグラフィックスを搭載した機種では、USB-CポートがPower Deliveryに対応していないことが多いです。

しかし、raytrek R6-AAは、2つあるUSB-CポートがどちらもPower Deliveryに対応しており、60W以上の出力があれば、警告などが出ることもなく、USB-Cアダプターでも安定して給電することができました。

消費電力を見ると、Premiere Proの動画プレビュー時で約51Wぐらい、Premiere Proでの動画書き出しで約161Wぐらいでした。さすがに高負荷作業では、USB-Cアダプターでの給電では追いつきませんが、写真や動画の簡単な編集作業であればUSB-Cアダプターでも対応できると思われます。

先に記載したように、付属のACアダプターも小型なので、そちらを持ち運んでもいいと思いますが、外出先ではそこまで負荷のかかる作業をしないのなら、別途用意したPD対応の充電器を持ち出すのもいいと思います。

Power Delivery対応

 

フルサイズSDカードスロット搭載

クリエイター向けノートとして販売されていても、SDカードスロットが無い製品もよくありますが、raytrek R6-AAは、フルサイズのSDカードスロットを搭載しています。

デジイチやビデオカメラなどで撮影した写真や動画のデータを、SDカードから直接取り込むことができるので、便利です。

raytrek R6-AAを撮影現場に持ち込んで、その場で写真や動画のチェックをするのもいいと思います。

フルサイズSDカードスロット

 

大容量のメモリ・ストレージを選択可能

raytrek R6-AAでは、購入時のカスタマイズで、大容量のメモリやストレージを選択することができます。

メモリは、最大64GBを搭載可能です。メモリの容量アップにかかる費用も良心的です。

スロットメモリなので、購入後に自分でカスタマイズすることもできますが、DDR5-4800 SO-DIMMは価格が高いので、購入時にカスタマイズしておいた方が安い場合も多いですし、相性などを気にする必要がないので、安心です。

4K動画の編集作業などをするのであれば、32GB以上のメモリがおすすめです。

メモリのカスタマイズ画面
メモリスロット

 

メインストレージには、最大2TB PCIe Gen4 SSDを選択でき、容量アップにかかる費用も安いです。

また、2ndストレージも選択することができます。

大きめの容量が必要であれば、購入時のカスタマイズで2TB SSDを選択しておき、使っているうちにさらに容量が必要になったら、自分でM.2 SSDを増設する、というのもいいと思います(ただし、パーツの増設・換装は自己責任です)。

ストレージのカスタマイズ画面
空きのM.2スロット

 

DTM向けモデルもあり

raytrek R6-AAには、32GBメモリを搭載し、音楽制作ソフト「CUBASE」、オーディオインターフェース「UR12」の動作確認を独自に実施した、DTM向けモデルもあります。

1画面に多くの情報を表示でき、比較的持ち出しやすい質量なので、外出先でのDTM作業にも使いやすそうです。

raytrek R6-AA 32GB DTM向けモデルについては、こちらをご確認ください。

DTM向けモデル

 

翌日出荷ですぐ入手できる

raytrek R6-AAは、メモリやストレージをカスタマイズしても、最短で翌日出荷となっています。

現在使っている作業用のPCの調子が悪い場合でも、代わりの機種をすぐ入手することができるので、短納期なのはとてもありがたいです。

 

背面からのみ排気

45WクラスのHシリーズのプロセッサーに、GeForce RTX 3060を搭載するようなノートPCの場合、背面だけでなく、側面からも排気することが多いですが、raytrek R6-AAは、背面からの排気となっています。

さらに、ディスプレイを開くと、排気口が隠れるような構造になっています。また、左右サイドには排気口がなく、背面2つの排気口も使用中は隠れるような配置となっています。

Core i7-12700H + RTX 3060 Laptop(最大グラフィックスパワー130W)のスペックを考えると、そこまで高い冷却機構ではありません。

冷却機構
排気口が隠れる

 

ただ、デフォルトのモードで、高負荷時のCPU温度を計測すると、そこまでCPU温度は高くはありませんでした。

その代わり、控えめの冷却機構をファンの回転速度でカバーしているのか、ファンの騒音値が結構高くなりました。用途によってはファン音が気になるかもしれません。ただ、動画編集をしている場合においては、動画の書き出し時はややうるさく感じるものの、編集中はそんなにうるさくないので、そこまで気にはならないと思います。

 

raytrekシリーズにおけるポジション

最後に、ドスパラのクリエイター向けノートPC、raytrekシリーズの中でのポジションを簡単に紹介します。

raytrek R6-AAは、ミドルクラスのスペック構成と、画面比16:10の16型液晶を搭載し、raytrekシリーズの中ではミドルハイクラスの位置付けです。性能と、作業のしやすさと、扱いやすさのバランスがよく、買い替え機を検討している現役クリエイターの方や、これから本格的にクリエイターとして仕事をしていく方などにいいと思います。

raytrekシリーズのラインナップ
  raytrek R5-AA5 raytrek R5-AA6 [本機器]
raytrek R6-AA
raytrek R7-ZF
CPU Core i7-12700H Core i9-12900H
GPU RTX 3050 RTX 3060 RTX 3070Ti
メモリ 16GB
ストレージ 1TB PCIe Gen4 SSD
液晶 15.6型
1920x1080
sRGB約99%
16型
2560×1600
sRGB約99%
17.3型
2560×1440
sRGB約100%
質量 約2.0kg 約2.1kg 約2.3kg
価格[税込] 169,980円~ 199,980円~ 229,980円~ 279,980円~
レビュー レビュー
色域は、メーカーサイトの表記のsRGBカバー率をそのまま掲載
2022年7月7日時点の価格

 

各用途の快適度

raytrek R6-AAの各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
申し分のない性能です。画面比16:10で、大きめの16型液晶は見やすく、非常に快適に作業できます。
動画鑑賞 色鮮やかな映像を表示でき、スピーカー音も比較的いいです。快適に動画鑑賞できます。
オンライン会議 ウェブカメラ、スピーカー、マイクを備えており、普通にオンライン会議に参加できます。
RAW現像
画像編集
当サイト計測でsRGBカバー率98.6%と色域広めの液晶を搭載し、RAW現像や画像編集にも適しています。ただし、印刷用途の場合は、Adobe RGBクラスの外部ディスプレイを使用した方がいいです。
動画編集 4K動画の書き出し速度も速く、編集作業も快適に行えます。
ゲーム GeForce RTX 3060と、90Hz液晶を搭載し、画質を調整すれば、多くのゲームを息抜きに楽しくプレイできます。

 

ディスプレイのチェック

raytrek R6-AAのディスプレイの詳細なチェックです。

パネルは、「BOE CQ NE160QDM-N64」でした。

画面比16:10、解像度2560x1600、sRGB比100%の16型液晶です。解像度が高く色域も広めでクリエイターソフトが使いやすい液晶です。最大輝度は、当サイトの計測では362cd/m2とやや高いです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

当サイトの計測での計測結果は、以下の通りです。比較的広めの色域でした。

  カバー率
sRGBカバー率 98.6%
DCI-P3カバー率 78.5%
Adobe RGBカバー率 77.9%
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、各色ほぼ揃っており、概ね自然な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

非光沢液晶なので、画面への映り込みは抑えられています。ギラつきもほとんど感じません。

画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)の有無の確認結果です。どの輝度設定でも、フリッカーは発生していませんでした。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18.5mm、キーストロークは約1.4mmでした。

「Backspace」キーの左側の3つのキーはややサイズが小さいものの、他の主要なキーのサイズは揃っており、キーレイアウトも標準的です。キーの押しやすさも普通です。

テンキーもついていますが、やや変則的な配置の3列テンキーです。

キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

筆者の場合、右手がタッチパッドに乗ってしまい、「Y」キーを押すときに意図せずにタッチパッドをクリックしてしまうことがたまにありました。ただ、右手をあえて少し左寄りに置いたら、指が「Y」に届きやすくなり、意図せずクリックしなくなりました。

手を置く位置や、手の大きさによっては、気にならない人も多いのかなと思います。

タッチパッドは大きいため、操作性しやすいです。

通常のノートPCよりも、右手がタッチパッドに乗りやすい

 

[2022.7.24 追記] 後日気がついたのですが、タッチパッドの右上のランプの部分をダブルクリックすると、タッチパッドの右半分を無効化することができます。これにより、右手でタッチパッドを押してしまっても、クリックされなくなります。

タッチパッドの右半分を無効化することができる

 

キーボードにはLEDバックライトが搭載されています。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

動作モード

raytrek R6-AAでは、Control Centerの電源設定で動作モードを変更することができます。ここでは、「パフォーマンスモード デフォルト」と、「パフォーマンスモード ターボ」の2つのモードでベンチマークなどの計測を行いました。

Control Centerの電源設定

 

CPU

raytrek R6-AAは、第12世代Core i7-12700Hを搭載しており、ベンチマークの結果は以下のとおりです。

シングルコア、マルチコアともに、高いスコアが出ていました。特に、「パフォーマンスモード ターボ」時のマルチコアスコアが高かったです。ただし、騒音値、CPU温度ともに高くなるので、通常は「パフォーマンスモード デフォルト」で使用するといいと思います。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-12700H
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-12900H 19223
Core i9-12900HK 17767
Core i7-12700H 16564 [ターボ]
14546
13744 [デフォルト]
Ryzen 7 6800H 13999
Ryzen 9 5900HX 13382
Core i9-11900H 13266
Ryzen 7 5800H 12604
Apple M1 Max/Pro
10コアCPU
12359
Core i7-11800H 11893
Core i7-1280P 11801
Ryzen 7 5825U 10040
Ryzen 7 5800U 9429
Ryzen 5 5600H 9255
Core i7-1260P 9032
Core i5-11400H 8514
Ryzen 5 5600U 8491
Ryzen 7 5700U 8445
Core i5-1240P 8409
Core i7-1255U 8300
Ryzen 5 5625U 8107
Core i5-1235U 7589
Core i7-1195G7 6594
Ryzen 5 5500U 6250
Core i7-1185G7 6229
Core i7-1165G7 4720
Core i5-1135G7 4424
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-12900H 1920
Core i9-12900HK 1918
Core i7-1260P 1802
Core i7-12700H 1823
1785 [ターボ]
1708 [デフォルト]
Core i7-1255U 1776
Core i5-1235U 1675
Core i7-1280P 1664
Core i7-1195G7 1634
Core i9-11900H 1570
Apple M1 Max/Pro
10コアCPU
1531
Ryzen 7 6800H 1522
Core i7-1185G7 1517
Core i7-11800H 1511
Core i5-1240P 1483
Ryzen 9 5900HX 1463
Ryzen 7 5825U 1460
Core i7-1165G7 1447
Core i5-11400H 1442
Ryzen 7 5800H 1435
Ryzen 7 5800U 1429
Ryzen 5 5625U 1383
Ryzen 5 5600U 1369
Ryzen 5 5600H 1354
Core i5-1135G7 1294
Ryzen 7 5700U 1264
Ryzen 5 5500U 1185
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。

 

メモリ

メモリはDDR5-4800で、比較的広めのメモリ帯域でした。なお、スロットメモリなので換装も可能です。

SiSoftware Sandra 2020
~メモリ性能の評価 ~
16GB(8GBx2)メモリ
他のメモリとの比較(帯域のベンチマーク)
DDR5-5200
デュアルチャネル
62.38GB/s
DDR5-4800
デュアルチャネル
52.25GB/s
42.33GB/s
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
51.65GB/s
DDR4-3200
デュアルチャネル
30.66GB/s
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません

 

グラフィックス

raytrek R6-AAは、外部グラフィックスにGeForce RTX 3060 Laptopを搭載しています。最大グラフィックスパワーは、130Wと高めに設定されていました。

最大グラフィックスパワー

 

実際のベンチマークスコアは以下の通りです。

最大グラフィックスパワーが130Wなので、140WのRTX 3060にもう少し近いスコアが出るかと思いましたが、そこまでではありませんでした。それでも、RTX 3060 Laptopとしては普通のスコアが出ています。4K動画の編集や書き出しなど、高めの負荷のかかる作業も快適にこなせるでしょう。

3DMark Time Spy
~ グラフィックス性能の評価 ~
GeForce RTX 3060 Laptop
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
デスクトップ用
RTX 3080
  17064
デスクトップ用
RTX 3070
  13393
RTX 3080 Ti 16GB 175W 12614
RTX 3080 16GB 140W 11552
RTX 3080 16GB 130W 11361
RTX 3070 130W 10327
RTX 3080 8GB 105W 10258
RTX 3070Ti 105W 9901
RTX 3070 95W 9220
RTX 3060 140W 8394
RTX 3060 95W 7519
RTX 3060 130W 7497 [ターボ]
7418 [デフォルト]
RTX 3060 75W 7047
GTX 1660Ti   5667
RTX 3050Ti 60W 5292
RTX 3050 Ti 40W 4614
RTX 3050 65W 4560
RTX 3050 40W 4435
GTX 1650Ti   3700
GTX 1650   3494
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー

 

ストレージ

ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しており、読み、書きともに高速でした。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
1TB PCIe Gen4 SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
5003
PCIe Gen3 SSD 3500
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

raytrek R6-AAは、フルサイズのSDカードスロットを搭載しています。カードはかなり出っ張ります。読み込み速度は普通です。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

クリエイターソフトの処理時間

以下、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間です。なお、こちらは「パフォーマンスモード ターボ」で計測した結果のみ掲載しています。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

非常に速い書き出し時間です。

Core i9-12900H
32GBメモリ
37秒
Core i7-12700H
16GBメモリ
38秒
Core i7-1260P
32GBメモリ
46秒
Core i7-12700H
16GBメモリ
46秒
Core i7-1280P
16GBメモリ
47秒
Core i7-1260P
16GBメモリ
56秒
Apple M1 Max
10CPU/32GPU
56秒 (MacBook Pro 16)
Ryzen 7 6800H
16GBメモリ
57秒
Core i5-1240P
8GBメモリ
72秒
Core i7-1185G7
16GBメモリ
74秒
Core i7-1165G7
16GBメモリ
89秒
Ryzen 7 5800H
16GBメモリ
93秒
Ryzen 7 5800U
16GBメモリ
95秒
Ryzen 7 5700U
16GBメモリ
100秒
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
新計測法

続いて、現像項目を追加し、少し負荷を高めにしたときの書き出し時間を掲載します。こちらも現像速度は速いです。また、2022年6月から、書き出し時にGPUも使用できるようになったので、その設定を有効にすると、さらに短時間で処理が終了します。

Core i7-12700H
RTX 3060
53秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12700H
RTX 3050
59秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12700H 60秒
Core i7-1280P 64秒
Core i7-12700H 70秒
Core i7-1260P 81秒
Ryzen 7 6800H 84秒
※2022年6月より、GPUを使用した書き出しも出来るようになったので、この機能が使えるPCは、機能をONにしたときの書き出し時間も掲載しています。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Adobe Photoshop CCによる各種処理時間

AIを使った比較的重い処理では1~2分かかることもありますが、スーパーズーム(x2)などのGPUも使って処理するフィルターは、CPU内蔵グラフィックスの場合よりも処理は短い時間で終わっています。また、このような重い処理ではなく、一般的な編集作業であれば、サクサク動きます。

  処理時間
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) 約2秒
ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2)) 約1分10秒
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) 約2分4秒
スーパー解像度 約3秒
※ 6000x4000のRAWデータを編集
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

4K動画の書き出しも速かったです。ハイクラス構成の機種と比べてもそこまで差は大きくありません。編集作業も快適です。

4K動画の書き出し
Core i9-12900HK
RTX 3080 Ti (175W)
3分09秒
Core i7-12700H
RTX 3080 (175W)
3分24秒
Apple M1 Max
10CPU/32GPU
3分26秒 (MacBook Pro 16)
Core i9-11900H
RTX 3080(140W)
3分36秒
Core i7-12700H
RTX 3060 (140W)
3分38秒
Core i9-11980HK
RTX 3080 (165W)
3分45秒
Core i7-12900H
RTX 3070Ti (120W)
3分49秒
Core i7-12700H
RTX 3070Ti (105W)
3分51秒
Core i7-12700H
RTX 3060 (130W)
3分52秒
Core i7-1180H
RTX 3070 (140W)
3分53秒
Core i7-11800H
RTX 3060 (130W)
4分04秒
Ryzen 9 5900HX
RTX 3080 (130W)
4分55秒
Core i7-11800H
RTX 3050Ti (60W)
5分08秒
Core i7-1280P
RTX 3050 Ti(40W)
5分20秒
Core i7-1280P
RTX 3050 (40W)
5分22秒
Apple M1 Pro
10CPU/16GPU
5分51秒 (MacBook Pro 14)
Core i5-11400H
RTX 3050 (65W)
5分59秒
Core i7-10750H
GTX 1650
6分34秒
Core i5-10300H
GTX 1650
8分21秒
Apple M1 9分14秒 (MacBook Pro 13)
Core i7-1165G7 14分12秒
※ 4K/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
DaVinci Resolve Studio 17 Betaによる書き出し時間
Apple M1 Max
10CPU/32GPU
3分15秒 (MacBook Pro 16)
Core i7-12700H
RTX 3060 (140W)
3分45秒
Core i7-11800H
RTX 3060 (130W)
3分48秒
Core i7-12700H
RTX 3060 (130W)
3分53秒
Core i7-11370H
RTX 3050Ti (60W)
4分18秒
Core i5-11400H
GTX 1650
4分19秒
Ryzen 5 5600H
RTX 3050 (60W)
5分22秒
Apple M1 Pro
10CPU/16GPU
5分51秒 (MacBook Pro 14)
Core i7-1280P
RTX 3050 Ti(40W)
6分1秒
Core i7-1280P
RTX 3050 (40W)
6分1秒
Apple M1 6分20秒 (MacBook Pro 13)
Core i7-1195G7 12分44秒
※ 4K/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「明るさ(カーブ)の変更」+「彩度の変更」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、MP4、H.264、2160p 4K Ultra HD、29.97 fpsで書き出したときの時間
※ MacBook以外(Windowsノート)は、エンコーダーに、QSV、NVIDIA、AMD等を選択
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるx265エンコード時間

CPUのみで実行するx265エンコードも速いです。「パフォーマンスモード ターボ」時のCPUパフォーマンスが高いため、Core i7-12700Hを搭載した別機種よりも短い時間で処理できていました。

Core i9-12900HK 7分15秒
Core i7-12700H 7分23秒
Core i9-11900H 8分20秒
Core i7-12700H 8分23秒
Ryzen 9 5900HX 8分26秒
Ryzen 7 6800H 8分42秒
Core i7-1280P 9分15秒
Core i7-1280P 11分10秒
Ryzen 7 5825U 11分15秒
Core i7-1260P 12分43秒
Core i5-1240P 14分19秒
Ryzen 7 5800U 14分35秒
Ryzen 7 5700U 15分05秒
Core i7-1195G7 16分14秒
Core i7-1185G7 16分37秒
Core i7-1165G7 24分17秒
Core i5-1135G7 26分03秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Blender Benchmarkによるレンダリング時間

Blender Benchmarkのランクもトップ20%と比較的高いです。

GeForce RTX 3060 Laptop
SPECviewperf 2020

 

ゲームベンチマーク&フレームレート

動作モード

ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをプレイし、Afterburnerで計測したフレームレートを掲載します。

なお、ここでは、「パフォーマンスモード ターボ」で、ゲームのフレームレートを計測しています。

 

各ゲームの平均フレームレート

ゲーミングノートPCであればミドルクラスに位置するGeForce RTX3060 Laptopを搭載し、最大グラフィックスパワーが130Wと高めに設定されているので、重めのゲームでも画質を調整すれば60 fps以上でプレイできるタイトルが多いです。液晶も90Hz駆動なので、一般のノートPCよりも快適にゲームができます。

以下のゲームのフレームレートについて
グラフは、ノート用グラフィックスのみ掲載しています。
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー(max TGP)
重い部類のゲーム
Forza Horizon 5(DX12)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 146 fps
74 fps
エクストリーム 53 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、エクストリーム)
RTX 3080 Ti
※ディスクリートモード
175W 97 fps
RTX 3080 Ti 175W 94 fps
RTX 3070
※ディスクリートモード
140W 88 fps
RTX 3070 145W 74 fps
RTX 3060 130W 57 fps
RTX 3060 130W 53 fps
RTX 3060
115W 52 fps
RTX 3060 140W 41 fps
RTX 3050 40W 9 fps
RTX 3050 Ti 40W 8 fps
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 軽量品質 125 fps
標準品質 103 fps
高品質 77 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、高品質)
RTX 3080 Ti
※ディスクリートモード
175W 127 fps
RTX 3080 Ti 175W 123 fps
RTX 3080 8GB
※ディスクリートモード
175W 121 fps
RTX 3080 16GB
※ディスクリートモード
165W 116 fps
RTX 3080 8GB
※ディスクリートモード
135W 113 fps
RTX 3080 16GB 140W 108 fps
RTX 3080 16GB 165W 107 fps
RTX 3070
※ディスクリートモード
140W 101 fps
RTX 3080 8GB 105W 95 fps
RTX 3070 95W 87 fps
RTX 3060 140W 85 fps
RTX 3060 115W 80 fps
RTX 3060 130W 77 fps
RTX 3060 90W 75 fps
RTX 3060 75W 73 fps
RTX 3050Ti 60W 54 fps
RTX 3050 95W 50 fps
RTX 3050Ti 40W 48 fps
RTX 3050 60W 46 fps
GTX 1650Ti   43 fps
RTX 3050 40W 37 fps
GTX 1650   36 fps
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 標準(ノート) 160 fps
高(ノート) 141 fps
最高品質 118 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、最高品質)
RTX 3080 Ti
※ディスクリートモード
175W 176 fps
RTX 3080 Ti 175W 170 fps
RTX 3080 8GB
※ディスクリートモード
175W 160 fps
RTX 3080 8GB
※ディスクリートモード
135W 153 fps
RTX 3070
※ディスクリートモード
140W 148 fps
RTX 3080 8GB 135W 146 fps
RTX 3080 16GB 165W 134 fps
RTX 3060 140W 127 fps
RTX 3060 130W 118 fps
RTX 3060 115W 114 fps
RTX 3060 90W 114 fps
RTX 3050Ti 60W 94 fps
RTX 3050Ti 95W 92 fps
RTX 3050 95W 89 fps
RTX 3050Ti 40W 85 fps
RTX 3050 60W 84 fps
RTX 3050 40W 76 fps
GTX 1650Ti   68 fps
GTX 1650   65 fps
中程度の重さのゲーム
フォートナイト
解像度 品質 平均fps
1920x1080 低設定 254 fps
高設定 131 fps
最高設定 92 fps
※バトルラボで計測
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 低設定 243 fps
高設定 151 fps
※トレーニングモードで計測
軽い部類のゲーム
VALORANT
解像度 品質 平均fps
1920x1080 低設定 382 fps
高設定 258 fps
※プラクティスモードで計測

 

その他のゲーム

上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

USB Type-Cポートを利用して、純正以外の充電器やドックが使えるかを試したところ、下表のような結果となりました。

2つあるUSB-Cポートは、どちらも映像出力、本機器への給電に対応しており、60W以上の出力があれば安定して充電ができました。ただし、負荷のかかる作業をすると、USB-Cアダプターでの給電では追いつかず、バッテリー残量が減っていきます。高負荷作業を長時間行う場合は、付属のACアダプターを接続したほうがいいです。

なお、右側面のUSB-Cポートは、Thunderbolt 4にも対応しており、Thunderboltドックも使用できました。

Thunderbolt 4 (右側面)
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック
PD充電器
※1
90W RAVPower GaN充電器
61W RAVPower GaN充電器
45W Lenovoウルトラポータブル × ※3
30W RAVPower GaN充電器 ×
18W cheero充電器 ×
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 充電されたりされなかったりと不安定
USB Type-C (左側面)
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック × ※3 × ×
PD充電器
※1
90W RAVPower GaN充電器
61W RAVPower GaN充電器
45W Lenovoウルトラポータブル × ※3
30W RAVPower GaN充電器 ×
18W cheero充電器 ×
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 充電されたりされなかったりと不安定

 

HDMIの動作チェック

4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、RGBで表示できています。

4Kテレビ(ビエラ TH-55CX800)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

質量のチェックです。

メーカーサイトには「約2.1kg」と記載されています。当サイトで計測した質量は次の通りで、仕様値よりも少し軽かったです。ACアダプターはスリムタイプで、180Wの容量の割には軽いほうです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 2.046kg
ACアダプター 476g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

本機のバッテリー容量は80Whです。16型ノートPCとしては、大きめの容量です。

 

高性能パーツを搭載しているため、バッテリー駆動での連続動画再生時間は長くありません。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0 約9.8時間
(2) 動画再生時 4時間10分
(3) FF14ベンチ
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) FF14ベンチをループ実行

 

当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りです。充電速度は速いです。

1時間あたりの充電容量
純正ACアダプター
アイドル時
81%(約64Wh)
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測

 

Webカメラ・スピーカーのチェック

Webカメラ

Webカメラには、物理シャッターは付いていません。IRカメラを搭載しており、Windows Helloの顔認証を使用できます。

Webカメラ

 

Webカメラは、標準的なHD画質のカメラです。広角気味で、赤みの強い画像でした。細部には粗がありますが、オンラインミーティングなどにも普通に使用できます。

本製品のカメラで撮影
※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影

 

スピーカー

スピーカーは、底面の左右に配置されています。音質は普通で、ノートPC基準で10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

スピーカー

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

 

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。

「パフォーマンスモード デフォルト」では、CPU電力は約60W、CPU温度は83℃を超えないぐらいで推移しています。

「パフォーマンスモード ターボ」では、CPU電力が約83~90Wぐらいまでアップし、CPU温度は95℃前後と高い温度が続きます。

「パフォーマンスモード ターボ」だと、処理性能が高くなりますが、CPU温度もかなり高めになります。「パフォーマンスモード デフォルト」でもそこそこのパフォーマンスだったので、通常は「パフォーマンスモード デフォルト」で使用するといいと思います。

  • パフォーマンスモード デフォルト
  • パフォーマンスモード ターボ
CPU電力&CPU温度
CPU電力&CPU温度

 

ゲーム時のCPU、GPU温度

ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中のCPU/GPU温度は下図の通りです。

「パフォーマンスモード デフォルト」では、CPU温度は概ね80℃台で推移し、GPU温度は約80℃まで上がっています。「パフォーマンスモード ターボ」では、CPU温度は70℃台~80℃台前半、GPU温度は74℃前後まで上がっています。

「パフォーマンスモード ターボ」だとファンの回転数が高くなる分、CPU、GPUともに温度は少し低めに抑えられているようです。ゲームのような、CPUとGPUの両方に負荷のかかる作業の場合は、「パフォーマンスモード ターボ」で使用してもいいと思います。ただし、ファンによる騒音値は上がるので、ヘッドホン推奨です。

  • パフォーマンスモード デフォルト
  • パフォーマンスモード ターボ
CPU温度&GPU温度
CPU温度&GPU温度

 

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。こちらは、「パフォーマンスモード デフォルト」で計測しています。

アイドル時はほぼ無音です。Premiere Proによるプレビュー再生のような軽めの負荷であれば、騒音値は上がるものの、うるさくはありません。一方、動画の書き出しのような高い負荷のかかる作業をすると騒音値が高くなり、うるさく感じます。

また、下の結果には記していませんが、「パフォーマンスモード ターボ」でPremiere Proによる書き出しを行うと、54dBとかなり高めの騒音値となりました。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時
左から2番目:Adobe Premiere Proで4K動画にエフェクトをいくつかかけてプレビューした時
左から3番目:Adobe Premiere Proによる4K動画の書き出し時

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。こちらも、「パフォーマンスモード デフォルト」での計測です。

高めの負荷がかかると、キーボードの温度が熱くなります。パームレスト部の温度も少し上がっているので、高負荷作業時は手に多少の不快感があります。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。

高性能パーツを搭載しているため、CPU・GPUに負荷のかかる作業を行う場合は、やや高めの消費電力となります。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

raytrek R6-AAの外観のチェックです。

クリエイター向けノートPCということで、ゲーミングノートPCとは違って、シンプルなデザインです。大きめの16型液晶には、狭額縁ベゼルを採用し、スマートなイメージです。

 

天板には、「raytrek」のロゴが印字されています。

 

閉じた時の画像です。厚さは20~21mmと、外部グラフィックスを搭載した機種としてはスリムです。

 

ポート類は、USB3.2 x2、USB-C(Thunderbolt 4対応)、USB-C(Power Delivery、DisplayPort対応)、HDMI、SDカードリーダーを備えています。

電源やHDMIが右側に配置されているのは珍しいです。奥側にあるので、外付けマウスを使用する場合でもそれほど邪魔にはならないと思いますが、気持ち的にはなんとなく違和感があります。

 

液晶が開く最大の角度はご覧の通りです。フラットにはなりませんが、しっかり開くので、見やすい角度に調整することができます。

 

底面もシンプルです。

 

底面カバーを外したときの内部の画像です。

2つの冷却ファンと、3本のヒートパイプを備え、背面の2か所から排気して、冷却します。

 

メモリスロットが2つあります。メモリは換装できます。

 

ストレージには、Type 2280のPCIe Gen4 SSDを搭載していました。

 

また、空きのM.2スロットがあります。購入時のカスタマイズで、デュアルSSD構成にすることもできます。

 

ACアダプターは、180Wです。アダプター本体はコンパクトです。ただし、コンセント側のケーブルが太くかさばります。

 

まとめ

以上が、クリエイター向けノートPC、raytrek R6-AAのレビューです。

作業がしやすい、16型のWQXGA液晶を搭載していることが大きな特徴です。当サイト計測でsRGBカバー率98.6%と色域が広めなだけでなく、画面比16:10、解像度が高めで、サイズも大きめなので、2画面での作業や、ペイン(枠)の多いクリエイター向けソフトでも効率よく作業ができます。

この16型液晶に、Core i7-12700H + GeForce RTX 3060という、快適に使えるスペック構成で、ボディもスリムなので、作業のしやすい環境を容易に持ち出せるのもポイントです。USB-Cポートが、Power Deliveryにも対応しているので、ライトな作業がメインであれば、付属のACアダプターでなく、ある程度の出力があるUSB-Cアダプターと一緒に持ち運んで、使用することもできそうです。

さらに、メモリやストレージのカスタマイズもでき、容量アップにかかる費用が高くないのも嬉しいです。

気になった点は、高負荷時のファン音がややうるさい点です。ただ、動画の書き出しといった高い負荷でなければ、ファン音はそれほど高くなく特に気にはなりません。

また、人によると思いますが、右手がタッチパッドに大きく乗るため、「Y」を押すと、タッチパッドを押し込んでしまうかもしれません。その場合、手の位置を少し変えてみるか、タッチパッドを無効にして、マウスを使うといいでしょう。

 

作業がしやすい16型液晶のクリエイターノートPC

ドスパラ raytrek R6-AA

特徴

  • 2560x1600の16型液晶を搭載
  • RTX 3060搭載のミドルスペック
  • メモリやストレージのカスタマイズができる

こんなあなたに

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