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マウス mouse K5 の実機レビュー
CPU | Core i7-10750H |
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GPU | GeForce MX350 |
メモリ | 16GB ~ 64GB |
ストレージ | PCIe SSD / PCIe SSD + HDD |
液晶サイズ | 15.6型 |
液晶種類 | FHD 非光沢 |
質量 | 約1.95kg~ |
バッテリー | 約11.5時間 |
価格[税込] | 13万円台~ |
mouse K5は、Core i7-10750H + GeForce MX350という構成で、一般的なノートPCよりもスペックが高めの15.6型ノートPCです。
CPUに負荷のかかる少し重いアプリを使用したり、複数のアプリを起動して使ったりするケースでも、サクサク作業ができるでしょう。息抜きに軽めのゲームをすることもできます。
デュアルストレージ構成にできるのも嬉しいです。
なお、一般的には十分すぎるスペックではありますが、ディスプレイの色域(色の表現できる範囲)は狭いです。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-10750H、GeForce MX350、16GBメモリ、512GB SSD
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目次
お忙しい方は、「mouse K5の特徴」のみお読みください。
mouse K5 の特徴
一つ上のスペックを備えた据え置きノートPC
mouse K5は、一般的なノートPCよりもワンランク上のスペックを備えた、据え置き使用に適した15.6型ノートPCです。
重めのアプリを複数同時に立ち上げて使ったり、動画編集を行ったりする場合でも、快適に動作します。仕事用に使えるサクサク動作のノートPCが欲しい方や、PCで色々やってみたい方に適しています。
Core i7-10750Hの高性能プロセッサーを搭載
mouse K5がサクサク動作するのは、CPUとして処理性能が高いCore i7-10750Hを搭載しているからです。
下のグラフでは、最近の一般的なノートPCに搭載されるCPUと、mouse K5の搭載するCPUとの処理性能の比較を行っています。mouse K5が搭載するCore i7-10750Hの処理性能の高さが、一目瞭然です。ゲーミングノートPCや、クリエイター向けノートPCにも搭載されるこのCPUにより、快適な動作が可能となっています。
GeForce MX350で少し高めのグラフィックス性能
mouse K5は、外部グラフィックスとしてGeForce MX350を搭載しています。
このグラフィックスを搭載することで、写真や動画の編集などがしやすくなります。また、軽めのゲームなら、グラフィック品質を少しあげてゲームができたりします。例えば、ファイナルファンタジー 14を標準画質(ノート)でプレイする場合、一般的なCPU内蔵グラフィックスでは60fpsを下回っていますが、GeForce MX350を搭載したmouse K5であれば、60fps以上出ており、普通にプレイできます。
ただし、外部グラフィックスとしてはそこまで高い性能ではないので、過度な期待はできません。
デュアルストレージ構成も可能
mouse K5は、M.2スロットに加えて、2.5インチベイもあり、デュアルストレージ構成が可能です。
購入時にカスタマイズでデュアルストレージ構成を選択することもできます。ただし、カスタマイズで選択できるのは、M.2 SSD + 2.5インチ HDDの構成のみです。
一方、購入後に自分で増設する場合は、M.2 SSD + 2.5インチSSDという構成も可能です。実際に、2.5インチSSDを増設してみましたが、問題なく認識されました。ただし、2.5インチベイへの増設については自己責任でお願いします。もし増設できなくても当サイトでは一切責任を負えません。
残念なところ
mousek K5は、搭載する液晶の色域が広くありません。CPU性能が高いだけに色域が広ければ、利用用途が広がったのですが、やや残念です。
mousek K5はテンキー付きキーボードを搭載しているものの、一般的な4列テンキーではなく、3列テンキーです。テンキーをブラインドタッチできる方は、「+」や「-」を打つとき、最初のうちは戸惑うかもしれません。
さらに、mouse K5は、指紋センサー、IRカメラを搭載していません。そのため、指紋認証や、顔認証でのWindowsへのログインができません。宅内での据え置き使用が多いと思われるタイプのノートPCなので、IRカメラだけでも搭載していればよかったです。
ライバル機種との比較
mouse K5のライバル機種となるデルのInspiron 15 7000 (7501)を簡単にご紹介します。
Inspiron 15 7000 (7501)は、外部グラフィックスにGeForce GTX 1650Tiを搭載し、グラフィックス性能はmouse K5よりも高いです。また、sRGBカバー率96.9%と液晶の色域も広く、クリエイティブな作業にも適しています。
一方、mouse K5は、国内メーカーという強みがあります。24時間365日の電話サポートなど、サポート重視で、画像編集など色を調整する用途に使用しなければ、mouse K5は仕事用として快適に使用できるでしょう。
[本機器] mouse K5 |
[ライバル機種] デル Inspiron 15 7000 (7501) |
|
画像 | ||
CPU | Core i7-10750H | |
GPU | GeForce MX350 | GeForce GTX 1650Ti |
メモリ | 16GB | |
ストレージ | 1TB SSD | |
sRGBカバー率 [実測] | 60.9% | 96.9% |
価格[税別] | 123,400円 | 119,984円 |
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分なスペックで、快適に動きます。 |
---|---|---|
オンライン会議 | ○ | ウェブカメラの画質は普通です。スピーカー音はあまりよくありませんが、オンライン会議には普通に使用できます。 |
動画鑑賞 | ○ | スペックは十分高く、16:9の画面比で動画向きです。ただし、液晶の鮮やかさ、スピーカー音ともにそこまでよくはありません。 |
RAW現像 画像編集 |
△ | CPU性能は十分ですが、液晶の色域がsRGBカバー率 60.9%と狭いです。 |
動画編集 | △~○ | 使用するソフトにもよりますが、FHD動画の簡単な編集であれば無理なく対応できます。ただし、液晶の色域が不足しているので、色調整まで行う場合は適しません。 |
ゲーム | △ | GeForce MX350を搭載しており、軽めのゲーム、もしくは画質を落とすことで、ある程度ゲームもプレイできます。ただし、ゲームプレイを主な目的とした機種ではありません。 |
ディスプレイのチェック
mouse K5のディスプレイのチェックです。パネルは、「LG LP156WFC-SPD1」でした。
最大輝度は、当サイトの計測では264cd/m2と普通です。色域は広くありませんが、一般的な用途には十分でしょう。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
mouse K5のキーボードのチェックです。
キーピッチ約19mmのフルサイズキーボードを搭載しています。キーストロークは約1.8mmと、やや深めです。キートップはフラットです。打ちやすさは普通ですが、打った時に底付き感があります。また、バックライトは非搭載です。
テンキーも付いていますが、3列テンキーなので一般的なテンキーとは配列が異なります。数字だけの入力であればそれほど差がないのですが、「+」、「-」といった演算記号も使用する場合は、打ちにくいです。
タッチパッドの使い心地は普通ですが、クリックボタンは固いです。
パフォーマンスのチェック
mouse K5のパフォーマンスのチェックです。mouse K5では、下図のようなCONTROL CENTER 3.0で動作モードを変更できます。今回は、デフォルトの「エンターテイメント」モードと、高いパフォーマンスを出せる「パフォーマンス」モードで計測を行いました。
CPU
mouse K5のCPUは、Core i7-10750Hでマルチコア性能は非常に高いです。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
次に、Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPUの電力およびクロックの推移を確認します。
「エンターテイメント」、「パフォーマンス」のどちらのモードでも、CPU電力、クロックともにすぐに一定になり、非常に安定しており、クロックダウンも発生していません。CPU温度は、「エンターテイメント」モードが70℃前後、「パフォーマンス」モードが80℃前後で推移しており、どちらも問題ない温度です。
どちらのモードでも心配なく使用できますが、「エンターテイメント」モードと、「パフォーマンス」モード間の処理性能の差がそこまで大きくないので、通常は「エンターテイメント」モードで使用するといいと思います。
- CPU電力
- CPUクロック
- CPU温度
メモリ
DDR4-2666メモリで、今回搭載しているのは8GB x2です。速度はご覧の通りで、十分な速さです。なお、スロットメモリなので、換装も可能です。
グラフィックス
グラフィックスには、GeForce MX350を搭載しています。
CPU内蔵グラフィックスよりスコアは高くありません。ただ、出来れば最新世代のGeForce MX450であれば、なおよかったです。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ストレージにはPCIe-NVMe SSDを搭載しており、高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
フルサイズのSDカードスロットを搭載しており、アクセス速度は普通です。SDカードを挿すと、下の画像のように、かなり出っ張ります。
クリエイターソフトの処理時間
以下、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間です。パフォーマンスモードで計測しています。
Lightroom Classic CCによるRAW現像の速度は、速いです。実用的にも十分なスピードだと思います。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
4K動画の書き出しは、やや時間がかかりますが、CPU内蔵グラフィックスよりは速いです。頻度が低ければ、4K動画の書き出しも行えます。
FHD動画の書き出しは速いです。編集作業も快適に行えます。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
CPUのみで実行するx265エンコードの速度も速いです。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ゲームベンチマーク&フレームレート
ゲームをしたときのフレームレートは次の通りです。なお、シーンや状況によってフレームレートは変わるので、参考程度にご覧ください。今回、軽めのゲームのみでフレームレートを計測しましたが、このようなゲームであれば、標準もしくは中設定程度のグラフィック品質で、60fps以上のフレームレートが出ており、快適にゲームができました。
フォートナイト
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1920x1080 | 低設定 | 161 fps |
中設定 | 125 fps | |
高設定 | 47 fps |
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ
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1920x1080 | 標準(ノート) | 9814 / 66 fps |
ドラゴンクエストX
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1920x1080 | 最高品質 | 15175 |
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートを利用して、純正以外の充電器やドックが使えるかを試しました。
USB Type-Cポートは、DisplayPort、Power Delivery、Thunderbolt 3に対応していません。そのため、USB Type-Cドックの有線LAN以外、どれも使用できませんでした。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | × | × | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | × | × | × | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | × | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― |
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、RGBで表示は出来ていますが、リフレッシュレートは最大で30Hzでした。
質量のチェック
mouse K5の質量のチェックです。
メーカーサイトには「約1.95kg~」とあり普通です。当サイトの計測値は下表の通りで、仕様値と同じでした。
質量 | |
PC本体 | 1.950kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 434g |
バッテリー駆動時間のチェック
mouse K5のバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は、約49Whでした。
バッテリー駆動時間は下の通りで、やや短いです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | 約11.5時間 |
(2) PCMark 10 Modern Office | 7時間02分 |
(3) 動画再生時 | 5時間52分 |
(4) PCMark 8 Work | ― |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業
パーツの温度のチェック
CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度を掲載します。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。なお、エンターテイメントモードで計測しています。
エンコード時の温度
概ね70℃台前半で推移しており、問題ない温度です。
FF14実行時の温度
下図は、FF14実行時のCPUとGPUの温度の詳細です。
CPUは70℃以下、GPUも60℃以下に収まっており、問題のない温度です。ゲームのロングプレイも心配なさそうです。
静音性のチェック
mouse K5の動作音(静音性)のチェック結果を掲載します。なお、エンターテイメントモードで計測しています。
アイドル時はほぼ無音です。下の表には書いていませんが、動画編集時は35dB程度なので、負荷が高くない作業なら、そこまで気になりません。ただし、高い負荷をかけると高い騒音値になり、やや気が散ります。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。エンターテイメントモードで計測しています。
高めの負荷がかかると、CPU・GPUの配置されているキーボード中央付近の温度がやや高くなります。それでも、パームレスト部分の温度には、ほとんど変化がないので、作業中でも不快に感じることはありません。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。エンターテイメントモードで計測しています。
一般的なノートPCよりも高めの消費電力ですが、エントリークラスの外部グラフィックスを搭載した機種としては、普通です。
外観のチェック
mouse K5の外観のチェックです。
オーソドックスなデザインで、色は、写真だと分かりにくいかもしれませんが、やや暗めのブラウンです。
天板です。中央に配置されているマウスコンピューターのロゴマークが目立ちます。
スピーカーは左右のサイドにあります。音質はあまりよくありません。ノートPC基準で、10点満点で採点すると4点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。
Webカメラは100万画素です。カメラの物理シャッターはありません。また、IRカメラは搭載していないので、顔認証にも対応していません。
側面・背面のポート類です。
背面にHDMI、Mini DisplayPort、電源が配置されているので、ACアダプターや外部ディスプレイとの接続に使用するケーブルが邪魔になりません。
その他、USB3.0 x2、USB2.0、USB-C、SDカードリーダー、LANポート、ヘッドホン出力、マイク入力を備えています。
液晶が開く最大の角度です。
底面です。
底面カバーを外した状態です。デュアルファンによる3方向からの排気で、しっかり冷却できます。右側面(下の画像だと左側)からは排気しないため、マウスを持つ手が熱くなることもありません。
メモリスロットは2つあります。メモリの換装も可能です。
M.2 SSDも換装できると思います。また、2.5インチベイもあります。HDDを搭載していなくても、ケーブルなどが付属していました。実際に2.5インチSSDを増設してみましたが、問題なく認識されました。
ACアダプターは、90W(19.0V、4.74A)です。
まとめ
以上が、mouse K5のレビューです。
一般的なノートPCよりも、高めの処理性能とグラフィックス性能を備え、据え置きでの使用に適した15.6型のノートPCです。
高めのスペックを活かして、仕事を快適にこなすことができます。また、ライトにゲームをして、息抜きもできますし、色にこだわらなければ、動画のライトな編集もできる性能です。
2.5インチベイを備えており、デュアルストレージ構成が可能です。大容量のストレージが必要な方でも安心して使用できます。
ただ、もう少し液晶の色域が広ければ、より広い用途に使用できたと思います。
高めのスペックの15.6型ノートPC
mouse K5
特徴
- Core i7-10750H + MX350のちょっと高めのスペック
- デュアルストレージ構成が可能
- 国内メーカーによる安心のサポート
こんなあなたに
- 仕事を快適にこなせるノートPCが欲しい方
- 海外メーカーのPCには抵抗を感じる方
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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