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デル Inspiron 15 7000(7501)2020年モデルの実機レビュー

更新日:2020年6月22日
CPU Core i7-10750H
Core i5-10300H
GPU GeForce GTX 1650Ti
GeForce GTX 1650
メモリ 8GB / 16GB
ストレージ PCIe SSD
液晶サイズ 15.6型
液晶種類 FHD sRGB100%
質量 1.75kg
バッテリー 56Wh / 97Wh
価格[税込] 12万円台~
動画編集やゲームなどもしてみたい方におすすめ

Inspiron 15 7000(7501)は、高性能CPUに、GeForce GTX 1650Tiなどの外部グラフィックスを搭載した15.6型ノートパソコンです。

液晶の色域も広く、メーカーサイトには「sRGB 100%」と記載されており、色鮮やかで見やすいです(当サイトの計測ではsRGBカバー率は96.9%)。

質量も比較的軽く、バッテリー駆動時間も長く、高い性能の割には価格も安いです。

ノートパソコンで、画像編集や動画編集をしてみたい方、ゲームを始めてみたい方などクリエイターやゲーマの入門機としておすすめです。また、ちょっと高い性能のパソコンで、サクサク仕事をしたい方などにもおすすめです。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i7-10750H、GeForce GTX 1650Ti、16GBメモリ、1TB PCIe SSD

 

目次

お忙しい方は、「Inspiron 15 7000(7501)の特徴」のみお読みください。

 

Inspiron 15 7000(7501)の特徴

本製品の位置づけ

Inspiron 15 7000(7501)は、高性能なCPUに、ミドルロークラスの外部グラフィックスを搭載し、ノートパソコンとしてはハイクラスの製品です。「ストレスなく仕事をしたい」、「動画編集など色々なことにチャレンジしたい」、「たまにPCゲームもやってみたい」という方におすすめです。

具体的には、最新の第10世代Coreプロセッサー(Hシリーズ)に、GeForce GTX 1650またはGTX 1650Tiを搭載しています。エントリー向けのグラフィックスではありますが、ゲームや動画編集などの入門機として最適でしょう。

 

sRGB 100%の液晶

Inspiron 15 7000(7501)のメーカー仕様表を確認すると、「sRGB 100%」と記載されています。当サイトの計測では、sRGBカバー率が96.9%、sRGB比が99.9%でした。Web掲載用の画像編集、RAW現像、動画編集などを行うのに適したディスプレイです。

sRGB 100%の液晶

 

価格は良心的

Inspiron 15 7000(7501)の価格は、クーポン適用で11万円台(税別)からと比較的安くなっています(価格は変動します)。ただし、Adobe PhotoshopやLightroomを使うのであれば、メモリは16GBは欲しいので、そうすると14万円台(税別)になってしまいます。

CPUはCore i5-10300Hで十分だけど、メモリは16GB欲しいという方も中にはいると思います。自己責任となりますが、増設することも可能です。なお、メモリは8GBがオンボード固定で、換装できるメモリスロットが1つあります。

2020年6月21日時点の価格(税別)

 

質量は1.75kgと軽いが・・・

Inspiron 15 7000(7501)の質量は、約1.75kg~となっており、Core Hプロセッサー、GeForce GTXシリーズの構成としては軽量です。ただし、旧モデルのInspiron 15 7000(7590)は約1.59kg~ともっと軽かったため、やや残念です。

また、約1.75kgになるのは、56Whのバッテリーを搭載したモデルのみになると思われます。97Whバッテリーを搭載したレビュー機の質量は、1.896kgでした。

軽量ボディ

 

キーボード上部が持ち上がる構造

Inspiron 15 7000(7501)は、液晶の下に、ラバーが貼り付けられており、液晶を開くとラバーが下に入り込み、キーボード上部を持ち上げる構造になっています。これにより、キーボードに傾斜がついてタイピングしやすくなり、また、底面からエアーを吸気しやすくなります。

ラバードロップヒンジ

 

ただし、その代わり排気口からの排気熱が液晶下部に当たり、ここに熱がこもって冷却を妨げます。ボディが薄型ということもあり、CPU温度はやや高めでした。ボディの基本的な設計が、13インチや14インチのInspironと一緒なので、放熱性はそれほど良くありません。

排気熱が液晶に当たる

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
十分なスペックで、Web閲覧も、Officeソフトでの文書作成、表計算など快適です。
動画鑑賞 ディスプレイが比較的色鮮やかで、動画が観やすいです。スピーカー音は普通です。
RAW現像
画像編集
CPU性能が高く、sRGBカバー率は当サイト計測で96.9%とまずまずなので、Webサイト掲載用のRAW現像、画像編集などに使えるでしょう。ただし、Adobe RGBをカバーする色域はないため、Adobe RGB環境で揃えたい方には適しません。
動画編集 GeForce GTX 1650Tiなどを搭載することが可能で、比較的快適に動画編集が出来ます。
ゲーム エントリー向けのグラフィックスではありますが、カジュアルにゲームを楽しむ程度なら十分な性能です。ただし、高リフレッシュレートには対応していません。また、CPU温度や表面温度が高めなので、長時間のプレイは適さないかもしれません。

 

ディスプレイのチェック

Inspiron 15 7000(7501)のディスプレイのチェックです。

プロのフォトグラファー、映像クリエイターが使うにはやや物足りない色域ですが、アマチュアのWeb系クリエイターになら十分使える色域で、視野角も広く、多くの用途に使えるディスプレイだと思います。最大輝度は、当サイトの計測では317cd/m2とやや高めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域は比較的広いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は96.9%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、中間色が暗めに表示されているのが分かります。ただ、そこまで気になりません。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。ギラつきはほとんどありません。

画面拡大

非光沢液晶であるため、画面への映り込みは抑えられています。

画面への映り込み

正確な確認方法ではありませんが、輝度を下げてもフリッカーは確認できませんでした。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/2000秒にして撮影したときの画面

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

Inspiron 15 7000(7501)のキーボードのチェックをします。

実測でキーピッチは、横:19mm、縦:18mmで、キーストロークは約1.4mmです。キートップはほぼフラットで、押しやすさは普通です。ただ、テンキー部分のキーピッチは狭くなっています。

また、1つのフレームに2つのキーが入っている箇所があります。Backspaceなどのキートップがやや小さくなり、慣れないとタイプミスするときもあります。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

キーボードバックライトも搭載しています。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

HシリーズのCoreプロセッサーを搭載しており高い性能です。今回、Core i7-10750Hを搭載していますが、同じCPUを搭載した他のPCよりやや低めのスコアかなと思います。

CINEBENCH R20
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-10750H
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 9 4900HS 4250
Core i9-10980HK 3713
Core i7-10875H 3557
Core i7-10750H 2965
2612 [レビュー機で計測]
Core i7-10710U 2211
Core i5-10300H 2113
Core i7-1065G7 1484
Core i7-10510U 1459
Core i5-1035G1 1424
Core i5-10210U 1418
Core i3-10110U 922
Celeron N4100 459
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれていないCPUは、他のPCで計測した代表値です

 

グラフィックス

グラフィックスについては、エントリークラスの外部グラフィックスを搭載でき、今回はGeForce GTX 1650Tiを搭載していますが、他の製品と同じくらいのスコアでした。

3DMark Time Spy
~ グラフィックス性能の評価 ~

GeForce GTX 1650Ti
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
デスクトップ用RTX 2080Ti 12388
デスクトップ用RTX 2080 10674
RTX 2080 9456
RTX 2080 Max-Q 8068
RTX 2070 7778
RTX 2070 SUPER Max-Q 7425
RTX 2070 Max-Q 7216
RTX 2060 5686
GTX 1660Ti 5667
GTX 1660Ti Max-Q 5030
GTX 1650Ti 3700
3653 [レビュー機で計測]
GTX 1650 3523
GTX 1050Ti 2201
GTX 1050 1689
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※[レビュー機で計測]と書かれていないグラフィックスは、他のPCで計測した代表値です

 

GPU-Zで確認したGeForce GTX 1650Tiの情報は次の通りです。普通の仕様です。

本製品のグラフィックカードのスペック

 

ストレージ

ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しており高速です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
1TB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe-NVMe SSD 2979 [レビュー機で計測]
SATA-AHCI SSD 550
HDD 140
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれていないストレージは、他のPCで計測した代表値です

 

SDカードスロット

microSDカードのみ対応したスロットを搭載しています。カード挿入後の出っ張りは次の画像の通りです。アクセス速度は速くありません。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大275MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

クリエイターソフトの処理時間

以下、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間です。以下のグラフでは、レビュー機で計測したもののみ緑色にしています。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

RAW現像時間も、CINEBENCHと同様にCore i7-10750Hにしては時間がかかっていました。

Core i7-9700
16GBメモリ
69秒
Core i7-10875H
16GBメモリ
70秒
Core i9-9980HK
16GBメモリ
79秒
Core i7-10750H
16GBメモリ
80秒
95秒 [レビュー機で計測]
Core i7-9750H
16GBメモリ
85秒
Ryzen 9 4900HS
16GBメモリ
87秒
Core i7-10710U
16GBメモリ
96秒
Core i7-10510U
16GBメモリ
109秒
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
※[レビュー機で計測]と書かれていないものは、他のPCで計測した代表値です
※「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

GeForce GTX 1650Tiを搭載しているので、比較的高速です。

Core i7-9750H/16GB
GeForce RTX2070 Max-Q
3分57秒
Core i7-10750H/16GB
GeForce RTX 2060
4分51秒
Core i7-10750H/16GB
GeForce GTX 1650Ti
6分01秒 [レビュー機で計測]
Core i7-10750H/16GB
GeForce GTX 1650
6分34秒
Core i9-9980HK/16GB
Radeon Pro 5500M(8GB)
8分15秒 (MacBook Pro 16インチ)
Core i5-10300H/8GB
GeForce GTX 1650
8分21秒
Core i7-1068NG7/32GB
Intel Iris Plus
19分35秒
Core i7-1060NG7/16GB
Intel Iris Plus
26分57秒
Core i7-10510U/16GB
Intel UHD
49分32秒
※テストに使う元動画およびエフェクト内容を変更しました
※ 4K/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
※[レビュー機で計測]と書かれていないものは、他のPCで計測した代表値です
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間

エンコードも、Core i7-10750Hにしてはやや遅いかなと思います。

  エンコード時間
x265でエンコード (※1) 15分16秒
QSVでエンコード (※2) 3分03秒
NVENCでエンコード (※3) 1分03秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
x265でのエンコード時間
Ryzen 9 4900HS 10分55秒
Core i7-10875H 11分54秒
Core i9-9980HK 12分25秒
Ryzen 5 4600H 13分10秒
Core i7-10750H 13分29秒
15分16秒 [レビュー機で計測]
Core i7-9750H 15分37秒
Core i7-10710U 19分05秒
Core i7-10510U 28分32秒
Core i5-10210U 28分53秒
Core i7-8565U 31分50秒
Core i5-8265U 32分07秒
Core i3-10110U 42分20秒
Core i3-8130U 45分24秒
※[レビュー機で計測]と書かれていないものは、他のPCで計測した代表値です
x265でエンコード時間中のCPUクロック

CPUクロックの推移について確認してみると、大きくクロックダウンすることはありませんでしたが、ターボブースト期間がやや短いのと、安定動作時のCPUクロックがやや高めです。

CPUクロック
CPU温度

 

ゲームベンチマーク

GeForce GTX 1650Tiで計測したベンチマークスコアを掲載します。目安として、おおよそ60 fpsを超えていれば、快適に動作すると思って下さい。

FF15クラスの重いゲームは、グラフィック設定をかなり下げる必要がありますが、フォートナイトやAPEXのような軽いゲームなら、最高設定でも60 fpsを超えてきます。高リフレッシュレート液晶は搭載していませんが、60 fpsあたりのフレームレートでカジュアルにゲームをするなら、十分対応できると思います。

なお、他のGTX 1650Ti搭載PCで計測したフレームレートよりも、本製品はやや低めでした。

重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
1920x1080 軽量品質 7051 / 70 fps
標準品質 5375 / 53 fps
高品質 4175 / 41 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、高品質)
RTX 2080 Max-Q 83 fps
RTX 2070 80 fps
RTX 2070 Max-Q 70 fps
RTX 2060 65 fps
GTX1660Ti 63 fps
RTX 2060 Max-Q 62 fps
GTX1660Ti Max-Q 50 fps
GTX 1650Ti 43 fps
41 fps [レビュー機で計測]
GTX1060 41 fps
GTX 1650 40 fps
GTX1050Ti 26 fps
重い部類のゲーム
ボーダーランズ3
1920x1080 70 fps
39 fps
バッドアス 26 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、バッドアス)
RTX 2060 48 fps
GTX1650Ti 29 fps
26 fps [レビュー機で計測]
GTX 1650 28 fpss
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ
1920x1080 標準(ノート) 14855 / 115 fps
高(ノート) 13197 / 93 fps
最高品質 10131 / 68 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高品質)
RTX 2080 Max-Q 117 fps
RTX 2070 114 fps
RTX 2070 Max-Q 98 fps
RTX 2060 98 fps
GTX 1660Ti 95 fps
RTX 2060 Max-Q 91 fps
GTX 1660Ti Max-Q 80 fps
GTX1650Ti 73 fps
68 fps [レビュー機で計測]
GTX1650 64 fps
中程度の重さのゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
1920x1080 非常に低い 105 fps
94 fps
ウルトラ 63 fps
他のグラフィックスとの比較(解像度:1920×1080、ウルトラ)
RTX 2080 160 fps
RTX 2080 Max-Q 145 fps
RTX 2070 134 fps
RTX 2060 Max-Q 120 fps
RTX 2060 116 fps
GTX 1660Ti 110 fps
GTX 1650Ti 82 fps
63 fps [レビュー機で計測]
GTX 1650 69 fps
※トレーニングモードで計測
軽い部類のゲーム
フォートナイト
1920x1080 低設定 150 fps
高設定 96 fps
最高設定 70 fps
他のグラフィックスとの比較(解像度:1920×1080、最高設定)
RTX 2060 119 fps
GTX 1650Ti 78 fps
70 fps [レビュー機で計測]
GTX 1650 74 fps
※バトルラボで計測
軽い部類のゲーム
Apex Legends
1920x1080 高設定 73 fps
他のグラフィックスとの比較(解像度:1920×1080、高設定)
RTX 2080 190 fps
RTX 2080 Max-Q 148 fps
RTX 2070 138 fps
RTX 2070 Max-Q 120 fps
RTX 2060 116 fps
RTX 2060 Max-Q 113 fps
GTX 1660Ti 113 fps
GTX 1660Ti Max-Q 89 fps
GTX 1650Ti 76 fps
73 fps [レビュー機で計測]
GTX 1650 70 fps
※トレーニングモードで計測
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
1920x1080 最高品質 17873(すごく快適)
※約5500で60fps
[以上のゲームのベンチマークスコアおよびフレームレートについて]
※表示しているのは平均フレームレートです
※グラフは、ノート用グラフィックスのみで比較しています
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です

 

他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。

 

USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト

USB Type-Cポートを利用して、純正以外の充電器やドックが使えるかを試しました。

「△」のマークは、一応充電はできるものの"低速充電ケーブル"であると警告が出たものです。

Thunderbolt 3にも対応していますが、GTX 1650Ti搭載モデルのみであるため、ご注意下さい。

USB Type-C充電器/ドックの動作テスト
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック
PD充電器
※1
65W ZHOULX充電器
45W Lenovoウルトラポータブル
30W RAVPower充電器 ×
18W cheero充電器 ×
5V充電器 ※2 5V/2.4A ANKER充電器 ×
5V/2.4A AUKEY充電器 ×
モニター
※3
EIZO ColorEdge CS2740
Philips 258B6QUEB/11
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器
※3Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター

 

質量のチェック

質量のチェックです。

メーカーサイトには「約1.75kg」と書かれていますが、これはおそらく56Whバッテリーを搭載したモデルです。97Whバッテリーを搭載したモデルは、本製品の実測値のようにやや重くなります。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.896kg
ACアダプター+電源ケーブル 810g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

56Whバッテリーのモデルと、97Whバッテリーのモデルがあるため、購入時はご注意下さい。今回は、97Whバッテリーのモデルです。

バッテリー容量

 

大容量バッテリーを搭載しているため、バッテリー駆動時間は下の通り長いです。ゲームなどをしない限りは結構もつと思います。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0
(2) PCMark 10 Modern Office
(3) 動画再生時 12時間45分
(4) PCMark 8 Work 6時間51分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業

 

メーカーの公表値では、「80%にまで1時間で充電可能」と書かれています。当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りです。PCを起動しながら充電しているためなのか、メーカー公表値は56Whバッテリーに対しての数値なのかはわかりませんが、80%には届きませんでした。ただ、46Wh分も充電されているため、十分な充電量ではないかと思います。

1時間あたりの充電容量
純正ACアダプター
アイドル時
47%(約46Wh)
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測

 

カメラ・マイク・スピーカーのチェック

Webカメラ

Webカメラの解像度は1280x720で、ノートパソコンとしては標準的です。ただし、1万円台の少しいいWebカメラと比較すると、画質に粗さは感じます。

なお、オンライン会議などで使用すると、アプリによって画質が落とされます。下の画像よりももっと荒くなりますが、オンライン会議程度の用途なら十分使えると思います。録画や配信を行うなら、もっと高い性能の外付けカメラを用意することをおすすめします。

Webカメラの前にマネキンなどを置いて、Windows 10標準のカメラアプリで撮影
Webカメラの画質
左:本製品、右:Logicool StreamCam

 

Inspiron 15 7000(7501)のWebカメラには、プライバシー シャッターが搭載されています。必要ないときは物理的にカメラを隠すことができ、マルウェアなどによる覗き見防止になります。

Webカメラを隠すシャッター

 

マイク性能

マイク性能については、Zoomのアプリでビデオ通話をしたときの音声を確認しました。ややエコーがかかったような状態になりますが、オンライン会議用途なら使えると思います。

Zoomでミーティング中の音声を録音
本製品のマイク
[参考]1万円台のマイク
audio-technica AT2020USB+
※音声を再生するには、audioタグをサポートしたブラウザが必要です。

 

スピーカー

スピーカーは底面に配置されています。音質は普通で、10点満点で5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

スピーカー

 

 


 

 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は大きく変わります。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はほぼ無音です。高めの負荷がかかったときは、他の製品と比較して、普通の騒音値です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
左から3番目:Premiere Proで4K動画にエフェクトをいくつかかけてプレビューした時(1/2画質)
左から4番目:Premiere Proで4K動画を書き出し

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

ここでは、エンコード時と、Premiere Proによる書き出し時の温度のみを掲載します。

エンコード時のCPU温度

コアにもよりますが、90℃台で推移しているものが多く、高めのCPU温度です。

CPU温度
x265でエンコード中のCPU温度

 

Premiere Proで書き出し時のCPU&GPU温度

下図は、Premiere Proで動画を書き出している時のCPUおよびGPU温度の詳細です。CPU温度とGPU温度のどちらも高めです。

CPU温度
Premiere Proで書き出し時のCPU温度
GPU(グラフィックス)温度
Premiere Proで書き出し時のGPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

高めの負荷をかけると、全体的に高めの温度です。また、排熱によって、液晶下部が熱くなっているのも分かります。この辺りは熱がこもってしまうのではないかと思います。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

高性能CPUおよびグラフィックスを搭載しているため、一般的なノートパソコンよりも、高めの消費電力です。ただし、GeForce RTXシリーズを搭載した高性能ゲーミングノートほど高い消費電力ではありません。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

Inspiron 15 7000(7501)の外観のチェックです。

ボディはシルバー、液晶ベゼルはホワイトとなっており、清潔感のあるカラーです。

 

天板もシルバーです。

 

HシリーズCoreプロセッサー、GeForce GTXシリーズのグラフィックスを搭載したノートPCとしては薄型です。

 

インターフェースは次の通りです。USB-C(GTX 1650TiモデルのみThunderbolt 3対応)、HDMIポートを搭載している点はいいと思います。ただしSDカードスロットはmicro SDのみ対応です。また、LANポートはありません。

 

液晶が開く最大の角度です。

 

底面です。

 

底面カバーは全てのネジを外すと、背面側が少し浮くので、そこにオープナーなどを刺して側面を一周させると、割と簡単に外れます。冷却ファンは2つです。

 

メモリは8GBがオンボードで、メモリスロットが1つあります。メモリスロットのほうは換装できますが、8GBを超える部分はデュアルチャンネルにならないのでご注意下さい。

 

M.2 SSDは換装できると思います。

 

M.2スロットはもう1つあり、増設することも可能です。

 

ACアダプターは、130Wです。

 

まとめ

第10世代Coreプロセッサー(Hシリーズ)に、GeForce GTX 1650またはGTX 1650Tiを搭載し、一般的なノートPCよりも高い性能のノートPCです。

液晶の色域も比較的高いです。

UシリーズのCoreプロセッサーでは満足できずサクサク仕事をしたい方や、動画編集をしてYouTuberデビューしたい方、写真をRAW現像してインスタなどにアップしたい方、カジュアルにゲームを楽しみたい方などにおすすめです。

ただし、放熱はそれほど良いとは感じず、高負荷時のCPU温度は高めでした。CPUクロックが大きくダウンすることはありませんでしたが、全体的にCPUクロックはやや低めです。毎日、ゲームをするような方や、仕事で動画編集をするような方は、もう少し放熱性の良いノートパソコンのほうがいいかなと思います。時々、行うような方であれば問題ないと思います。

 

動画編集やゲームなどもしてみたい方におすすめ

Inspiron 15 7000(7501)

特徴

  • Hシリーズの第10世代Coreプロセッサー搭載
  • GeForce GTX 1650 / 1650Tiを搭載
  • 液晶の色域が比較的広い

こんなあなたに

  • 動画編集など色々なことにチャレンジしたい方
  • テキパキ仕事をしたい方
  • 価格12万円台[税込]~
公式サイトはこちら

 

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