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「約933g~」のThinkPad X13 Gen 6(13.3型 Intel)の実機レビュー

CPU | Core Ultra 5 225U Core Ultra 5 235U vPro Core Ultra 7 255U Core Ultra 7 265U vPro Core Ultra 5 225H Core Ultra 7 255H |
---|---|
GPU | CPU内蔵 |
メモリ | 16GB / 32GB |
ストレージ | 256GB ~ 1TB SSD |
画面サイズ | 13.3型 16:10 |
画面種類 | 1920x1200 非光沢 |
質量 | 約933g~ |
バッテリー | 41Wh / 54.7Wh |
価格 | 15万円台~ |
伝統あるモバイルノートPCのThinkPad X13シリーズが、ついに1kgを切りました。
体感でも分かるくらい軽くなったので、持ち運びに便利です。
さらに、ボディも小型で、WWAN(5G/LTE)にも対応予定で、モバイルノートPCとしては非常に優秀です。
トラックポイントも付いているので、マウスが使えない場所でも、カーソルの移動や画面スクロールがしやすいです。
当サイトで購入したPCでレビューしていますが、一部の画像のみ、メーカーさんからお借りした貸出機での写真を使っています。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core Ultra 5 225U、16GBメモリ、256GB SSD、54.7Whバッテリー
セール情報
以下のページで、レノボのパソコンのセールを実施中です。
目次
お忙しい方は、「ThinkPad X13 Gen 6(13.3型 Intel)の特徴」のみお読みください。
ThinkPad X13 Gen 6(13.3型 Intel)の特徴
1kgを切る軽さ
ThinkPad X13 Gen 6の質量は「約933g~」と、ついに1kgを切ってきました。
実際に持ってみても、明らかに軽いです。頻繁に外出先へ持ち出すような方におすすめです。

トラックポイント搭載
外でPCを使う場合、テーブルが狭いなどマウスが使いにくいケースがよくあると思います。本製品はマウスが使えなくても、トラックポイントがあるのでカーソルの操作がしやすいです。

7月上旬からWWANモジュール選択可能
7月上旬からWWANモジュール(5Gまたは4G LTE)が選択可能になります。SIMカードを挿すことによって、どこでもインターネットに繋ぐことができます。

選べるバッテリー
バッテリーは、41Whと54.7Whの2種類あります。今回、54.7Whバッテリーを選択してみましたが、それでも質量は「962g」と、1kgを切っていました。54.7Whにすれば、バッテリー駆動時間が約1.3倍伸びるので、こちらのバッテリーをおすすめします。

PCIe Gen5 SSDも選択可能
末尾が「H」のプロセッサーを選択すると、PCIe Gen5のSSDを選択することができるようになります。PCの起動やアプリの起動などが、若干速くなるでしょう。

その他選択肢が多い
その他、内蔵カメラ、指紋センサー、キーボードバックライトなどを細かく選ぶことができます。ただ、デフォルトだと搭載していないものも多いので、必要なものは選択するのを忘れないようにしましょう。

なお、キーボードバックライトが無い場合、キーがザラザラして質感が悪いので、個人的にはバックライト有りがおすすめです。


キーボードはやや窮屈
キーボードのキーピッチは、実測で約18.5mmと若干ですが狭くなっています。また、半角/全角キーなどもやや小さいです。下図のように、ThinkPad X1 Carbon Gen 13と比較すると、キーボード全体の横幅が狭くなっていることが分かります。
そのため、筆者は若干窮屈に感じました。ただ、慣れればそこまで気にならなくなる程度ですし、手が小さい方は逆にタイピングしやすく感じるかもしれません。

各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 作業しやすいです。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | 映像が綺麗で、スピーカー音もまずまずです。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | 色域が広めなので画像編集用途にも使用できます。 |
動画編集 | △~○ | 動画編集向きのPCではありませんが末尾がHのプロセッサーなら、FHD動画の簡易的な動画編集ならできると思われます。 |
ゲーム | △~○ | ゲーム向きのPCではありませんが、末尾がHのプロセッサーなら、原神クラスの軽いゲームであればプレイできるかもしれません。 |
ディスプレイのチェック
ディスプレイは、13.3型、1920x1200ドット、100% sRGBで、画面サイズはやや小さいですが、比較的見やすいです。
詳細は、下のタブをクリックしてご覧下さい。
- 色域・輝度
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき
当サイトの計測で、色域は下表の通りです。最大輝度は仕様では400nitとなっています。
カバー率 | |
sRGBカバー率 | 99% |
---|---|
DCI-P3カバー率 | 76% |
Adobe RGBカバー率 | 74% |

どの色もほぼ補正されておらず、自然な発色であることが分かります。

視野角は広いです。

非光沢液晶であるため、反射が抑えられています。ギラつきもそれほど感じません。

キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードの打ちやすさは普通です。
実測で、キーピッチは約1.85mm、キーストロークは約1.5mmです。キーピッチは若干狭いです。
また、半角/全角キーや「\」キーなど一部のキーが小さくなっています。ただ、キートップが湾曲しており、指がフィットしやすいです。また、矢印キーもやや下がっており押しやすいです。
タッチパッドの操作感は普通です。トラックポイントは使いやすいです。

※画像をクリックすると拡大できます

パフォーマンスのチェック
ThinkPad X13 Gen 6(13.3型 Intel)のパフォーマンスのチェックです。
ここでは、Windowsの設定から変更できる「バランス」モードと、高いパフォーマンスが出る「最適なパフォーマンス」モードで、各種ベンチマークを計測していきます。

CPU
CPUは、インテルCore Ultra 200Uシリーズまたは200Hシリーズを選択可能です。今回、Core Ultra 5 225Uを搭載していますが、デフォルトの「バランス」モードだとスコアは低めです。「最適なパフォーマンス」モードにすれば、一般的なノートPCの性能は出ます。
Core Ultra 200Hシリーズを搭載すれば、もっと高いパフォーマンスが出るとは思いますが、放熱性がそこまで高いわけではないので、期待した性能は出ないかもしれません。

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
グラフィックス
グラフィックス性能は普通です。こちらもCore Ultra 200Hシリーズを搭載すれば、もう少し高い性能が出ると思われます。
~ グラフィックス性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
~ グラフィックス性能の評価 ~

NPU
一応NPUも搭載していますが、性能は低めです。
~ NPU性能の評価 ~
:レビュー機のTOPS
ストレージ
ストレージは、今回はPCIe Gen4の256GB SSDでしたが、速度はまずまずです。
また、前述しましたが、Core Ultra 200Hシリーズのプロセッサーを選択すると、PCIe Gen5のSSDを選択できるようになります。こちらなら、かなり高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
SDカードスロットは搭載していません。
質量のチェック
質量は、「約933g~」となっています。今回、54.7Whのバッテリーを搭載したので、それよりもやや重くなっていますが、それでも1kgを切っており、十分軽いです。
ACアダプターは普通の重さです。他のACアダプターを選択することも可能です。
54.7Whモデル | |
PC本体 | 962g |
ACアダプター+電源ケーブル | 255g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー容量は41Whまたは54.7Whです。

今回、54.7Whバッテリーを搭載していますが、バッテリー駆動時間は以下の通りです。なお、JETIA3.0計測法はメーカーサイトから引用していますが、ページによって時間が多少異なっているので、ご了承下さい。
バッテリー駆動時間は比較的長いです。
54.7Whモデル | |
(1) JEITA3.0(アイドル時) | 最大 約27.7時間 |
(2) JEITA3.0(動画再生時) | 最大 約12.9時間 |
(3) 動画編集ソフトでプレビュー再生 | 6時間57分 |
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生させたとき。画面輝度は約120cd/m2
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。なお、今回搭載しているCore Ultra 5 225Uのプロセッサーのベースパワー(PBP)は15Wです。
「バランス」モードの場合は15~20WのCPU電力で推移しており、PBPとほぼ一緒です。このときのCPU温度は60~70℃なので問題ありません。
「最適なパフォーマンス」モードの場合、30Wや40Wを一瞬超えますが、CPU温度が高くなりすぎて、15Wまで下がるというのを繰り返しています。放熱性が低いので、CPU電力が安定していません。


静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
動作音は普通です。
騒音値 | |
アイドル時 | 約24dB |
---|---|
低負荷時 [YouTube再生] | 約24dB |
中負荷時 [動画編集] | 約34dB |
高負荷時 [ゲーム] | 約38dB |
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
アイドル時:アイドル時
低負荷時:1080pのYouTube動画再生時
中負荷時:Premiere Proで、編集中の1080pの動画をプレビュー再生した時
高負荷時:FF14のゲームのベンチマーク実行時(標準品質(ノートPC)、1920x1080、ウィンドウ)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手のひらを置くパームレストの温度変化は重要です。
表面温度は問題ありません。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
低めの消費電力です。
消費電力 | |
アイドル時 | 5W |
---|---|
低負荷時 [YouTube再生] | 10W |
中負荷時 [動画編集] | 19W |
高負荷時 [ゲーム] | 33W |
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
外観のチェックです。
ThinkPadらしい外観です。ボディ素材はモデルによって変わるようです。


天板にはThinkPadのロゴが入っています。

高さは、最厚部で17.75mmとなっており、薄いです。


2W×2のスピーカーを搭載し、音質は比較的良いです。勝手に点数をつけると、ノートPC基準で10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

Webカメラは5MPと高い解像度で、映りもいいです。カメラを隠すシャッターも付いています。またオプションでIR付きのカメラも選べ、顔認証も可能です。


※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影
ポート類はご覧の通りです。Thunderbolt4が2つあります。HDMIは2.1で、4K/60Hzでの出力をサポートしています。LANやSDカードスロットはありません。


ヒンジはほぼ180度開くことができます。

底面はスッキリとしています。ネジも4箇所しかないので、底面カバーを外しやすいです。

内部はご覧のようになっており、冷却ファンが1つ、ヒートパイプが1本で、放熱性はそこまで高いわけではありません。メモリはオンボードです。

SSDはType 2280です。

ACアダプターは65Wです。

まとめ
以上が、ThinkPad X13 Gen 6(13.3型 Intel)のレビューでした。
1kgを切る軽さで持ち運びに便利です。液晶が13.3型と小さく、それに伴いボディも小型なので、カバンなどにも入れやすいです。
54.7Whバッテリーを選択すれば、バッテリー駆動時間もそこそこ長いです。
7月上旬には、WWANモジュールを選択することができるようになる予定で、持ち運び用ノートPCとして、非常に優秀です。
キーボードは、X1 Carbonと比べるとやや窮屈ですが、慣れれば普通に打てるでしょう。また、手が小さい人にとっては、遠い位置にあるキーが届きやすいかもしれません。
CPUは、末尾がUのCore Ultraの場合、それほど高い性能ではありません。末尾がHのCore Ultraであれば、通常であれば高い性能ですが、本製品はそこまで放熱性が高くないので、おそらく本来の性能は出ないでしょう。CPUに高い負荷のかかる作業をする方には適しません。ただ、それほど高い負荷をかけないのであれば、十分快適に使えます。
小型・軽量でLTEにも対応
ThinkPad X13 Gen 6(13.3型 Intel)

特徴
- 「約933g~」と軽量
- 小型のボディ
- WWAN(5G/LTE)対応予定
こんなあなたに
- 持ち運びに便利なPCが欲しい方
- どこでもインターネットに接続したい方
- 価格15万円台~
- キャンペーンページお得なセール情報

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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