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Lenovo Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)の実機レビュー

更新日:
Lenovo Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)の写真
CPU Core Ultra 7 255H
Core Ultra 9 285H
GPU CPU内蔵
メモリ 32GB
ストレージ 1TB SSD
画面サイズ 14.5型 16:10
画面種類 3000x1876 光沢
100% DCI-P3
質量 約 1.54kg
バッテリー 84Wh
価格[税込] 18万円台~
外でも使いやすいライトクリエイター向けPC

Lenovo Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)は、高め性能のCPUに、色域の広いディスプレイを搭載したクリエイター向けノートPCです。

インテル Core Ultra 200Hを搭載し、NPU性能は高くありませんが、CPU性能が高く、GPU性能もiGPUとしては高いです。

重量も、約1.54kgと重くありません。

外出先へPCを持ち運び、簡単な動画編集や画像編集などを行うことがあるクリエイターに適しています。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core Ultra 9 285H、32GBメモリ、1TB SSD

 

セール情報

以下のページで、レノボのパソコンのセールを実施中です。

レノボのWeb限定セールへのリンクバナー

 

目次

お忙しい方は、「Yoga Pro 7i Gen 10の特徴」のみお読みください。

 

Yoga Pro 7i Gen 10の特徴

外へ持ち運びやすいクリエイター向けノートPC

Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)は、自宅(社内)でも外出先でも、負荷の軽い動画編集や画像編集などのクリエイティブワークを行う方に適したノートPCです。

GeForce RTXシリーズなどの独立GPUは搭載していませんが、その代わり約1.54kgと軽く、バッテリー駆動時間が、独立GPUを搭載したノートPCよりも長くなっており、外で使いやすいです。

外でもクリエイティブワークをしたい方に最適

 

Core Utlra 200Hシリーズを搭載

本製品のCPUは、インテル Core Ultra 200Hシリーズです。

今回のレビュー機では、Core Ultra 9 285Hを搭載しています。下のグラフの通り、ライバルとなるRyzen AI 9 HX 370と比較すると、Core Ultra 9 285Hは、CPU性能はやや劣るものの、GPU性能は高くなっています。

NPU性能は低いですが、CPU、GPU、NPUをまとめた「XPU」のAI TOPSは最大 99TOPSと割と高く、そこまでAI処理が苦手なわけでもありません。ただし、Copilot+ PCではないので、Copilot+ PCだけが使える機能は使えません。

CPU性能(CINEBENCH 2024 マルチコア)
Ryzen AI 9 HX 370 1226
Core Ultra 9 285H 1038
GPU性能(3Dmark Night Raid グラフィックススコア)
Core Ultra 9 285H
Intel Arc 140T
46146
Ryzen AI 9 HX 370
Radeon 890M
36189
NPU性能(最大TOPS)
Ryzen AI 9 HX 370 50 TOPS
Core Ultra 9 285H 13 TOPS
インテル Core Ultra 200H搭載

 

3K有機ELディスプレイを搭載

本製品は、3K(3000x1876ドット)の有機ELディスプレイを搭載しています。

解像度が高く、精細な表示が可能ですし、100% DCI-P3と色域も広いです。メリハリがあり色鮮やかな美しい表示で、画像や動画を見ることができるでしょう。また、ファクトリー・カラーキャリブレーションがなされており、delta E < 1と色差が小さく、正確な色表現が可能となっているため、写真や動画の編集といった、コンテンツクリエイトに適しています。

3K有機ELディスプレイ搭載

 

空きのM.2スロットあり

Yoga Pro 7i Gen 10(14型 Intel)は、ストレージ用として、Type 2242 M.2スロットと、Type 2280 M.2スロットの2つのスロットがありました。

実際のストレージとしては、Type 2242 M.2 SSDを搭載しているので、Type 2280 M.2スロットは空きスロットになっています。比較的手軽に、ストレージ容量を増やすことができるのは、クリエイター向けノートPCとしてメリットになると思います。ただし、ストレージの増設は、自己責任となります。

空いているM.2スロットあり

 

スピーカー

スピーカーは、2W×2 ツイーター、2W×2 ウーファーの構成で、音質はとても良いです。勝手に点数をつけると、ノートPC基準で10点満点で7点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

スピーカー

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
光沢ディスプレイなので、画面への映り込みが気になるかもしれませんが、スペックは高く快適に動作します。
動画鑑賞 映像が綺麗で、動画鑑賞も快適です。スピーカー音も良いです。
RAW現像
画像編集
色域が広いので画像編集なども可能です。
動画編集 CPU内蔵のグラフィックス性能が高いので、FHD動画の簡易的な編集なら十分できます。ただ、4K動画の凝った編集など、本格的にするなら、独立グラフィックスを搭載したPCがおすすめです。
ゲーム △~○ 原神クラスの軽いゲームであればプレイ可能ですが、モンハンワイルズなどの重いゲームは無理です。

 

ディスプレイのチェック

ディスプレイは、前述したように、広色域・高解像度で綺麗です。

詳細は、下のタブをクリックしてご覧下さい。

  • 色域・輝度
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

当サイトの計測では、下図のとおり、色域は非常に広いです。メーカー仕様ではHDR時の最大輝度は1000nitです。当サイトによるSDR時の最大輝度は、498cd/m2でした。

  カバー率
sRGBカバー率 100%
DCI-P3カバー率 100%
Adobe RGBカバー率 94%
Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)の色域
ガモット図
※ i1 Display PlusでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

どの色もほぼ補正されておらず、自然な発色であることが分かります。

Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)のガンマ補正曲線
ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)の視野角
視野角(斜めから見たときの見やすさ)

光沢液晶であるため、周囲の物が画面に映り込みやすいです。ギラつきは感じません。

Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)の映り込み
画面への映り込み

フリッカーはあります。

Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)のフリッカーの有無
PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードは普通の打ちやすさです。

仕様では、キーストロークは約1.5mmとなっています。キーピッチは十分あります。

BackspaceキーやEnterキーがやや小さいですが、Backspaceキーは大きくキートップが湾曲しており、打鍵感も良かったです。

タッチパッドは使いやすかったです。

Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)のキーボード写真
キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)のキーボード拡大写真
キーの拡大図

 

パフォーマンスのチェック

Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)のパフォーマンスのチェックです。

Lenovo Vantageからは電源モードが変更できなかったので、今回はWindowsの電源モードから、デフォルトの「バランス」と、高いパフォーマンスが出る「最適なパフォーマンス」で、各種ベンチマークを計測しています。

 

CPU

CPUは、今回、Core Ultra 9 285Hを搭載しており、マルチコアもシングルコアも高いスコアでした。

CINEBENCH 2024
Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)のCINEBENCH 2024のスコア画像
Core Ultra 9 285H
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core Ultra 9 275HX 2202
Core i9-14900HX 1748
Ryzen AI Max+ 395 1565
Core i7-14700HX 1313
Ryzen AI 9 HX 370 1226
Snapdragon X Elite X1E-78-100 1104
Core Ultra 9 285H 1038 [最適なパフォーマンス]
1022 [バランス]
Ryzen 7 8845HS 919
Core i5-13450HX 886
Core Ultra 7 255H 834
Core Ultra 7 155H 825
Ryzen AI 7 350 820
Ryzen 7 8840HS 785
Ryzen 5 8645HS 729
Core Ultra 5 125H 669
Core i7-1360P 664
Ryzen 7 8840U 618
Snapdragon X Plus X1P-42-100 605
Core Ultra 7 258V 603
Core Ultra 5 125U 572
Core 5 120U 558
Ryzen 5 8540U 500
Core i5-1335U 435
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core Ultra 9 275HX 137
Core Ultra 9 285H 129 [バランス]
120 [最適なパフォーマンス]
Core i9-14900HX 128
Core i7-14700HX 126
Core Ultra 7 255H 126
Core Ultra 7 258V 121
Ryzen AI Max+ 395 116
Ryzen AI 9 HX 370 115
Ryzen AI 7 350 115
Core 5 120U 110
Core i5-1335U 109
Snapdragon X Plus X1P-42-100 108
Snapdragon X Elite X1E-78-100 107
Ryzen 7 8840U 104
Ryzen 5 8645HS 103
Core Ultra 7 155H 103
Core i5-13450HX 101
Ryzen 7 8845HS 101
Core Ultra 5 125H 101
Ryzen 5 8540U 100
Core i7-1360P 99
Ryzen 7 8840HS 98
Core Ultra 5 125U 94
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。

 

グラフィックス

3DMark Night Raidのスコアも高く、GeForce RTX 3050に迫るスコアでした。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)の3DMark Night Raidのスコア画像
Intel Arc 140T(Core Ultra 9 285H)
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
Ryzen AI Max+ 395
Radeon 8060S
95317
GeForce RTX 3050 52196
Core Ultra 9 285H
Intel Arc 140T
46146 [最適なパフォーマンス]
43863 [バランス]
Core Ultra 7 258V
Intel Arc 140V
44627
Core Ultra 7 255H
Intel Arc 140T
40194
Ryzen AI 9 HX 370
Radeon 890M
36189
Core Ultra 7 155H
Intel Arc
35888
Ryzen 7 8840HS
Radeon 780M
35847
Ryzen 7 8840U
Radeon 780M
35397
Ryzen 7 8845HS
Radeon 780M
35241
Ryzen AI 7 350
Radeon 860M
32726
Ryzen 5 8645HS
Radeon 760M
30145
Snapdragon X Elite X1E-78-100 28779
Ryzen 7 7735HS
Radeon 680M
28475
Core i7-1360P
Intel Xe
21897
Core Ultra 5 125U
Intel Graphics
21525
Ryzen 5 8540U
Radeon 740M
20053
Core 5 120U
Intel Graphics
18333
Ryzen 5 7533HS
Radeon 660M
17693
Ryzen 5 7530U
Radeon Graphcis
16389
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ただ、3DMark Steel Nomad Lightのスコアは、GeForce RTX 3050とは差がややあります。それでも、CPU内蔵グラフィックスとしては高いスコアです。

3DMark Steel Nomad Light
~ グラフィックス性能の評価 ~
Intel Arc 140T(Core Ultra 9 285H)
他のグラフィックスとの比較
RTX 4050 (140W) 65.03 FPS
RTX 3050 (95W) 42.51 FPS
Core Ultra 9 285H
Intel Arc 140T
26.86 FPS [バランス]
26.77 FPS [最適なパフォーマンス]
Core Ultra 7 255H
Intel Arc 140T
26.86 FPS
Ryzen AI 9 365
Radeon 880M
25.00 FPS
Core Ultra 7 155H
Intel Arc
24.45 FPS
Core Ultra 7 258V
Intel Arc 140V
24.41 FPS
Ryzen AI 9 HX 370
Radeon 890M
22.42 FPS
Ryzen 5 8645HS
Radeon 760M
19.56 FPS
Ryzen 7 8845HS
Radeon 780M
18.64 FPS
Ryzen AI 7 350
Radeon 860M
17.60 FPS
Ryzen 5 8645HS
Radeon 760M
16.05 FPS
Snapdragon X Elite X1E-78-100 14.34 FPS
Ryzen 5 8640U
Radeon 760M
14.10 FPS

 

NPU

AI処理専用プロセッサーのNPU性能は、最大 13 TOPSと高くありません。ただ、GPU性能が高いので、プロセッサー全体としてのNPU TOPSは割と高めです。

AI TOPS
~ NPU性能の評価 ~
GeForce RTX 4050 Laptop 194 TOPS
Ryzen AI 9 HX 375 55 TOPS
Ryzen AI 9 HX 370 50 TOPS
Ryzen AI 9 365 50 TOPS
Core Ultra 7 258V 47 TOPS
Snapdragon X Elite X1E-78-100 45 TOPS
Snapdragon X Plus X1P-42-100 45 TOPS
Apple M3 18 TOPS
Ryzen 7 8845HS 16 TOPS
Ryzen 5 8645HS 16 TOPS
Core Ultra 9 285H 13 TOPS
Core Ultra 7 255H 13 TOPS
Core Ultra 7 155H 11 TOPS
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機のTOPS

 

ストレージ

ストレージは比較的高速です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)のSSDのCrystalDiskMarkの画像
1TB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7300
6952
PCIe Gen3 SSD 3500
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

フルサイズのSDカードスロットを搭載しています。アクセス速度は普通です。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)のSDカードスロットのCrystalDiskMarkの画像
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

クリエイターソフトの処理時間

次に、クリエイターソフトを使って、重い処理を実行したときにかかった時間を掲載します。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間
Lightroomのイメージ画像

今回、Core Ultra 9 285Hを搭載していますが、速い書き出しでした。Ryzen AI 9 HX 370よりも速かったです。

Core Ultra 9 275HX
RTX 5090(175W)
17秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core Ultra 9 275HX
RTX 5080(175W)
19秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i9-14900HX
RTX 4090(175W)
26秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Ryzen AI Max+ 395 26秒
Ryzen AI 9 HX 370
RTX 5070 Ti (120W)
38秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i9-14900HX 39秒
Core Ultra 9 285H 44秒
Core Ultra 7 255H 45秒
Ryzen AI 9 HX 375 49秒
Ryzen AI 9 HX 370 57秒
Ryzen AI 7 350 58秒
Apple M3 69秒
Core Ultra 7 155H 72秒
Core Ultra 7 258V 73秒
Core Ultra 5 125H 75秒
Ryzen 7 8845HS 77秒
Ryzen 7 8840HS 81秒
Ryzen 7 8840U 87秒
Core i7-1360P 88秒
Ryzen 5 8540U 102秒
Core Ultra 5 125U 103秒
Core 5 120U 106秒
Ryzen 7 7730U 115秒
Core i5-1335U 128秒
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Adobe Photoshop CCによる各種処理時間
Photoshopのイメージ画像

AIを使ったニューラルフィルター処理の結果は下の通りです。「スーパーズーム」はGPUも使って処理しますが、RTX 4060搭載PCよりは遅いものの、独立GPUを搭載していないPCとしては非常に速かったです。

「JPEGのノイズを削除」はCPUのみで処理しますが、こちらも速い書き出し速度でした。

ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2))
Ryzen AI Max+ 395 42秒
Core i7-14650HX
RTX 4060 (140W)
1分2秒
Core Ultra 9 285H
Intel Arc 140T
2分11秒
Core Ultra 7 255H
Intel Arc 140T
2分20秒
Ryzen AI 7 350
Radeon 860M
2分46秒
Ryzen AI 9 HX 375
Radeon 890M
3分13秒
Ryzen 7 8845HS
Radeon 780M
3分31秒
Ryzen 5 8645HS
Radeon 760M
3分33秒
Core Ultra 7 258V
Intel Arc 140V
4分33秒
Core Ultra 5 125U
Intel Graphics
5分34秒
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除)
Core i7-14650HX 1分29秒
Core Ultra 9 285H 1分30秒
Core Ultra 7 255H 1分36秒
Ryzen AI Max+ 395 2分01秒
Core Ultra 7 258V 2分31秒
Ryzen AI 9 HX 375 2分32秒
Ryzen 7 8845HS 3分09秒
Ryzen 5 8645HS 3分17秒
Ryzen 7 8840U 4分44秒
※ 6000x4000のRAWデータを編集
Adobe Premiere Proによる書き出し時間
Premiere Proのイメージ画像

FHD動画の書き出し速度もかなり速かったです。こちらもRyzen AI 9 HX 375より短い書き出し時間でした。

FHD動画の書き出し
Ryzen AI Max+ 395
Radeon 8060S
1分16秒
Core i7-13620H
GeForce RTX 3050
1分48秒
Core Ultra 9 285H 1分55秒
Ryzen AI 9 HX 375
Radeon 890M
2分12秒
Ryzen AI 9 HX 370
Radeon 890M
2分19秒
Core Ultra 7 258V
Intel Arc 140V
2分28秒
Core Ultra 7 155H
Intel Arc
2分29秒
Ryzen 7 8840HS
Radeon 780M
2分34秒
Core i7-1360P
Intel Iris Xe
2分49秒
Ryzen 7 8840U
Radeon 780M
2分58秒
Ryzen 5 8540U
Radeon 740M
3分01秒
Core 5 120U
Intel Graphics
3分02秒
Core Ultra 5 125U
Intel Graphics
3分15秒
Core i5-1335U
Intel Iris Xe
3分17秒
Ryzen 7 7735U
Radeon 680M
3分51秒
Ryzen 5 7530U
Radeon Graphics
4分31秒
※ FHD/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

質量のチェック

質量は、メーカーの仕様では約1.54kgとなっており、当サイトの計測値もほぼ同じです。持ち出しに特化したモバイルノートPCよりはやや重いですが、高い性能のノートPCとしては、比較的軽いです。

ACアダプターはやや重いですが、USB PD充電に対応しているので、他のPD充電器を使ってもいいでしょう。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.541kg
ACアダプター+電源ケーブル 391g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー容量は84Whと大きいです。

バッテリー容量の画像
バッテリー容量

 

バッテリー駆動時間は、そこそこあります。なお、(3)は、低画質の動画をプレビューしており、どちらかというと普段使いの負荷になるようにしています。FHD画質の動画編集をした場合は、約3時間のバッテリー駆動時間でした。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA3.0(アイドル時) 未公開
(2) JEITA3.0(動画再生時) 未公開
(3) 動画編集ソフトでプレビュー再生 6時間55分
(1)、(2) メーカー公表値
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生させたとき。画面輝度は約120cd/m2

 

パーツの温度のチェック

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。

なお、Core Ultra 200Hシリーズは、プロセッサー・ベース・パワー(PBP)が28Wのものが多いですが、今回のCore Ultra 9 285Hは45Wです。

「バランス」モードの場合、CPU電力は初動を除くと50W前後で動作しており、やや高めのCPU電力で推移しています。このときのCPU温度は、70°台と問題ありません。

「パフォーマンス」モードの場合もそれほど変わりません。

  • バランス時
  • 最適なパフォーマンス時
CPU電力&CPU温度
CPU電力およびCPU温度のグラフ
CPU電力&CPU温度
高いパフォーマンス設定時のCPU電力およびCPU温度のグラフ

 

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はほぼ無音です。YouTube動画の再生のような低い負荷のときも、ほぼ音は聞こえませんでした。高い負荷をかけたときは、それなりの騒音値にはなります。

騒音値
  騒音値
アイドル時 約20dB
低負荷時 [YouTube再生] 約21dB
中負荷時 [動画編集] 約25dB
高負荷時1 [エンコード] 約42dB
高負荷時2 [ゲーム] 約43dB
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
【PCの状態】
アイドル時:アイドル時
低負荷時:1080pのYouTube動画再生時
中負荷時:Premiere Proで、編集中の1080pの動画をプレビュー再生した時
高負荷時1:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコード(x265)した時
高負荷時2:FF14のゲームのベンチマーク実行時(標準品質(ノートPC)、1920x1080、ウィンドウ)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手のひらを置くパームレストの温度変化は重要です。

高い負荷をかけても、キーボード中央部がやや熱くなるだけなので、タイピングしていても、ほとんど気になりません。

PC本体の表面温度
Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)のサーモグラフィーで撮影した表面温度の写真
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。

低負荷維持は低めの消費電力です。高負荷時は、独立GPUを搭載していないノートPCとしては、高めの消費電力ですが、独立GPUを搭載したノートPCよりは低い消費電力です。

消費電力
  消費電力
アイドル時 7W
低負荷時 [YouTube再生] 15W
中負荷時 [動画編集] 18W
高負荷時1 [エンコード] 72W
高負荷時2 [ゲーム] 89W
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

外観のチェックです。

ボディはアルミ製で、エッジは丸みを帯びており、質感はいいです。

Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)の正面写真

 

天板上部には、カメラなどがあるコミュニケーションバー(出っ張り)があります。「Lenovo」のロゴはもう少し控え目であれば良かったです。

Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)の天板写

 

ボディは薄いです。

Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)の薄さの写真 Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)の薄さの写真その2

 

Webカメラは500万画素と非常に高い解像度です。画質も良かったです。IRカメラも内蔵しており、顔認証に対応していますが、指紋認証には非対応です。

Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)のWebカメラの写真
Webカメラで撮影した画像
本製品のカメラで撮影
※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影

 

側面のポート類は下図の通りです。フルサイズのSDカードスロットが搭載されているのが嬉しいです。画像や動画を撮影して取り込むときに便利です。

また、Thunderbolt4のポートが2つ搭載されており、PowerDeliveryおよび映像出力に対応しています。PowerDeliveryは65Wの充電器だと警告がでましたが、100Wの充電器なら警告が出ませんでした。

HDMIはHDMI2.1です。

Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)の側面の写真 Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)の側面の写真その2

 

ヒンジはほぼ180度まで開きます。

Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)のヒンジを最大まで開いたときの写真

 

底面はスッキリとしています。

Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)の底面写真

 

内部はご覧のようになっており、冷却ファンが2つ、ヒートパイプが2つです。独立GPUを搭載していないノートPCとしては、高めの冷却性能です。

Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)の内部の写真

 

SSDは、Type 2242です。

Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)のメモリの写真

 

空いているSSDスロットもあります。

Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)のSSDの写真

 

ACアダプターは100Wと大容量です。

Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)のACアダプターとACケーブルの写真

 

まとめ

以上が、Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)のレビューでした。

CPU性能が比較的高く、GPU性能も内蔵グラフィックスとしては高いプロセッサーを搭載し、負荷が軽めのクリエイティブ作業であれば、割と快適に使えるノートPCです。

ディスプレイの色域が広く、解像度も高いので、映像や画像を扱うクリエイターに適しています。

さらに、約1.57kgとそれほど重くないので、持ち出しにも便利です。

独立GPUを搭載していないことで、負荷の重いクリエイティブ作業をするのは難しいですが、その代わり消費電力は低くなります。低めの負荷であれば、バッテリー駆動状態でもそこそこ使えるでしょう。

NPU性能は低いですが、CPU、GPUも含めた全体の最大AI TOPSはそこまで低くないですし、NPUを使って処理するソフトがあまりないので、そこまで問題はないでしょう。

フラグシップの「Yoga Pro」シリーズだけあって、ボディの質感もいいですし、スピーカー音も良く、ポート構成も充実しています。

価格は18万円台からとなっており、決して安くはありませんが、このスペックを考えると安い方だと思います。

 

外でも使いやすいライトクリエイター向けPC

Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)

Yoga Pro 7i Gen 10 Aura Edition(14型 Intel)の小さい写真

特徴

  • 高い性能のCore Ultra 200H搭載
  • 3K有機EL(OLED)ディスプレイ
  • 全体的に高い品質

こんなあなたに

  • 外でもPCを使うライトクリエイター
  • 高い品質のノートPCが欲しい方
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