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自分好みにできるのがメリットのThinkPad E14 Gen 6 AMDの実機レビュー

更新日:
ThinkPad E14 Gen 6 AMDの写真
CPU Ryzen 3 7335U
Ryzen 5 7535U
Ryzen 7 7735U
Ryzen 5 7535HS
Ryzen 7 7735HS
メモリ 8GB / 16GB / 32GB
ストレージ 最大 1TB SSD
(デュアルSSD可)
液晶サイズ 14.0型 16:10
液晶種類 1920x1200 IPS
1920x1200 IPS タッチ
2240x1400 IPS
質量 約1.44kg~
バッテリー 47Wh / 57Wh
価格 8万円台~
自分好みにできるのがメリット

ThinkPad E14 Gen 6 AMDは、パーツの選択肢が広く、自分好みの構成にすることができるノートPCです。

一般的な構成でもっと安いノートPCはありますが、こういった製品は、パーツがある程度固定されていることが多いです。

一方、本製品は、CPUはもちろん、メモリ、SSD、ディスプレイ、Webカメラ、バッテリー容量など細かく構成をカスタマイズすることができます。

メモリ交換や、SSDの増設も可能で、PCに詳しいユーザーにおすすめの製品です。

タイピングもしやすいです。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Ryzen 7 7735HS、32GBメモリ、1TB SSD、1920x1200 IPS

 

セール情報

以下のページで、レノボのパソコンのセールを実施中です。

レノボのWeb限定セールへのリンクバナー

 

目次

お忙しい方は、「ThinkPad E14 Gen 6 AMDの特徴」のみお読みください。

 

ThinkPad E14 Gen 6 AMDの特徴

自分好みにカスタマイズしたい方におすすめ

ThinkPad E14 Gen 6 AMDは、自分好みにパーツをカスタマイズしたい方におすすめのノートPCです。

もし、パソコンに詳しくなく、一般的な性能のノートPCを探しているなら、他にもっといいものはあります。例えば、レノボのIdeaPad Slim 3 Gen 8 14型 AMDであれば、Ryzen 5、16GBメモリ、512GB SSDという標準的な構成で、7万円という安さで買えますし、デル Inspiron 14 5445HP 14-emなんかも高コスパです。しかし、これらのPCは、ディスプレイの選択肢が1つしかなかったり、大容量メモリ・SSDを選ぶことができなかったり、指紋センサーが無かったりします。

一方、ThinkPad E14 Gen 6 AMDは、ディスプレイの選択肢が3種類あり、32GBの大容量メモリ、1TBの大容量SSDを選択することができ、指紋センサーやキーボードバックライトの有無も選べ、カメラの選択肢も3つあります。

このように、自分の用途に合った構成にすることができる点が、本製品の大きなメリットです。どちらかと言えば、パーツを選ぶことができるPCに詳しい方向けのノートPCです。

パーツの選択肢の画面
自分好みにカスタマイズ可能

 

拡張性も高い

本製品は、拡張性が高い点もメリットです。メモリはスロット式なので後から交換することが出来ますし、空いているM.2スロットもあるので、SSDを1台増設することもできます。底面カバーを開けられる方なら、メリットは大きいです。

ただし、パーツの換装・増設については、自己責任でお願いします。

メモリの写真
メモリの交換が可能
SSDの写真
SSDの増設も可能

 

2.2K 100% sRGB液晶を選択可能

本製品は、2.2K(2240x1400)100%sRGBの液晶を選択することができるのもメリットです。解像度が少し高く、また色の表現できる幅を示す色域が広めなので、45%NTSCと書かれたディスプレイよりも色がより正確に表示できます。なお、45%NTSCは、sRGBで表現すると60%sRGBくらいです。

ちなみに、価格.comで総合ランキング1位のThinkPad E14 Gen 6 AMD 価格.com限定モデルは、コスパが高い製品ですが、ディスプレイが45%NTSCで、色域が狭いのでご注意下さい。

2.2Kディスプレイの写真
2.2K 100% sRGB液晶を選択可能(旧モデルの画像)

 

タイピングしやすい

本製品は、タイピングがしやすい点もメリットです。

キートップが大きく湾曲しており、指がよくフィットするため、隣のキーを誤って押しにくいです。キーボード重視でノートパソコンを選ぶなら、本製品は適していると思います。

キーボードの写真
タイピングしやすい

 

CPU性能は控えめ

本製品は、CPUの末尾が「HS」の高性能プロセッサーを搭載することができます。本来はゲーミングノートPCなどに搭載されているCPUです。

ただし、本製品は、シングルファンで、放熱性がそこまで高くないこともあり、そこまで高い性能は出ません。

今回、Ryzen 7 7735HSのプロセッサーを搭載していますが、CINEBENCH R23のスコアを見ると、他のゲーミングノートPCで計測したときよりも、大分スコアは低いです。なんなら、省電力の末尾が「U」のRyzen 7 7735Uと性能はほぼ変わりません。

もし、CPU性能を重視するなら、レノボ IdeaPad Pro 5i Gen 9 14型などの機種のほうがおすすめです。

CINEBENCH R23
Ryzen 7 7735HS 14068 ※ゲーミングノートPCで計測
10006 ※本製品で計測
Ryzen 7 7735U 10122

 

レノボの類似機種との比較

レノボには、類似機種としてThinkBook 14 Gen 7 AMDがあるので、本製品と比較してみます。どちらもパーツの選択肢が広く、選べるCPUも似ています。

ThinkPad E14 Gen 6 AMDは、タイピングしやすい点がメリットです。また、2.2Kの少し解像度の高い液晶を選ぶことができます。

ThinkPad E14 Gen 6 AMDは事務機のようなデザインなので、少しカジュアルな見た目が良ければ、ThinkBook 14 Gen 7 AMDがいいと思います。また、こちらのほうがやや安いです。

レノボの類似機種との比較
  ThinkPad E14 Gen 6 AMD ThinkBook 14 Gen 7 AMD
画像 ThinkPad E14の画像 ThinkBook 14の画像
CPU Ryzen 7035シリーズ
メモリ 8 ~ 32GB (スロット
SSD 256GB ~ 1TB
2nd SSD あり
画面 1920x1200 45%NTSC
1920x1200 45%NTSC タッチ
2240x1400 100%sRGB
1920x1200 45%NTSC
1920x1200 100%sRGB
USB-C USB 3.2 Gen1
USB 3.2 Gen2
USB4
USB 3.2 Gen2
USB-A USB 3.2 Gen1
USB 3.2 Gen2
USB 3.2 Gen1
USB 3.2 Gen1
その他 HDMI
LAN
HDMI
LAN
SDカードスロット
質量 約 1.44kg~ 約1.36kg~
バッテリー 47Wh / 57Wh 45Wh / 60Wh
同等構成時の価格比較
  ThinkPad E14 Gen 6 AMD ThinkBook 14 Gen 7 AMD
構成 Ryzen 5 7535HS、16GBメモリ、512GB SSD、
1920x1200 45%NTSC液晶
価格 109,186円 99,990円
公式サイト 販売ページ 販売ページ

 

ThinkPad E16 Gen 2 AMDとの比較

ThinkPad E14 Gen 6 AMDと、ThinkPad E16 Gen 2 AMDとの主な違いは、画面の大きさ、テンキーの有無、質量です。前者は14型であるのに対し、後者は16型となっています。また、後者は2560x1600ドットの高解像度液晶を選ぶこともできます。ただし、質量は前者のほうが軽いです。

なお、ThinkPad E14がGen 7で、ThinkPad E16がGen 2となっており世代名が異なるのは、ThinkPad E16は以前、15.6型液晶を搭載しており、ThinkPad E15という名称だったためです。ThinkPad E15は、ThinkPad E14と一緒にGen 4まで世代が上がっていきましたが、途中で16型液晶になり名称がThinkPad E16 Gen 1となったことで、世代名に差異が生まれました。

ThinkPad E16 Gen 2 AMDは、16型と画面が大きく、テンキーを搭載

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
問題なく動作します。
動画鑑賞 快適です。100% sRGBのディスプレイであれば、より綺麗な映像で動画を視聴可能です。
RAW現像
画像編集
sRGB 100%ディスプレイと16GB以上のメモリを搭載すれば、RAW現像などの用途にも使用することができるでしょう。
動画編集 △~○ FHD動画の簡単な編集であれば出来ます。なお、CPUはRyzen 5よりRyzen 7のほうが内蔵GPU性能が高いのでおすすめです。
ゲーム ゲーム向きの製品ではありませんが、軽めのタイトルであれば、できるものもあります。この用途の場合も、Ryzen 7がおすすめです。

 

ディスプレイのチェック

ThinkPad E14 Gen 6 AMDのディスプレイのチェックです。

ディスプレイは以下の3種類です。

ディスプレイ

(1) 1920 x 1200 45%NTSC 非光沢液晶

(2) 1920 x 1200 45%NTSC 非光沢 タッチ液晶

(3) 2240 x 1400 100%sRGB 非光沢液晶

 

今回は(1)のディスプレイを搭載しており、品質は普通です。詳細は以下をご覧下さい。

  • 色域・輝度
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

当サイトの計測で、sRGBカバー率は61%と狭いです。最大輝度は、当サイトの計測では314cd/m2と普通です。

ThinkPad E14 Gen 6 AMDの色域
ガモット図
※ i1 Display PlusでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線は、それほどズレはありません。

ThinkPad E14 Gen 6 AMDのガンマ補正曲線
ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

ThinkPad E14 Gen 6 AMDの視野角
視野角(斜めから見たときの見やすさ)

非光沢液晶なので映り込みは抑えられています。ギラつきは、ほとんど感じません。

ThinkPad E14 Gen 6 AMDの映り込み
画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)はありませんでした。

ThinkPad E14 Gen 6 AMDのフリッカーの有無
PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

ThinkPad E14 Gen 6 AMDのキーボードのチェックです。

実測で、キーピッチは横:19mm、縦:19mmです。十分なキーピッチがありますが、「\」や「^」などのEnterの左側にあるいくつかのキーは、幅がやや狭いです。

キーストロークが実測で約1.5mmあり、キートップが大きく湾曲しているので、キーは押しやすいです。

トラックポイントも搭載しており、手をホームポジションに置いたままマウスカーソルを移動しやすいです。

タッチパッドの使いやすさは普通です。

ThinkPad E14 Gen 6 AMDのキーボード写真
キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
ThinkPad E14 Gen 6 AMDのキーボード拡大写真
キーの拡大図

 

今回は搭載していませんが、カスタマイズ画面から、キーボードバックライトを選択することもできます。カスタマイズできないモデルについては、キーボードバックライトは標準で付いています。

 

パフォーマンスのチェック

ThinkPad E14 Gen 6 AMDのパフォーマンスのチェックです。

ここでは、Windowsの「設定」で、電源モードをデフォルトの「バランス」にしたときと、最も高いパフォーマンスが出る「最適なパフォーマンス」にしたときとで、各種ベンチマークを計測します。

 

CPU

まずは、CINEBENCH 2024のスコアを確認します。

今回、Ryzen 7 7735HSを搭載しています。他のCPUと比べて、マルチコアのスコアはまずまずですが、シングルコアのスコアは低めです。

CINEBENCH 2024
ThinkPad E14 Gen 6 AMDのCINEBENCH 2024のスコア画像
Ryzen 7 7735HS
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-14900HX 1748
Core i7-14700HX 1313
Ryzen AI 9 HX 370 1226
Snapdragon X Elite X1E-78-100 1104
Ryzen 9 8945HS 919
Ryzen 7 8845HS 919
Ryzen AI 9 HX 370 882
Core Ultra 7 155H 825
Ryzen 7 8840HS 785
Core Ultra 5 125H 669
Core i7-1360P 664
Ryzen 7 8840U 618
Snapdragon X Plus X1P-42-100 605
Core Ultra 7 258V 603
Ryzen 7 7735HS 600 [最適なパフォーマンス]
499 [バランス]
Core i5-1340P 599
Ryzen 7 7730U 575
Core Ultra 5 125U 572
Core 5 120U 558
Ryzen 5 8540U 500
Ryzen 5 7535HS 499
Ryzen 5 7530U 477
Core i5-1335U 435
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-14900HX 128
Core i7-14700HX 126
Core Ultra 7 258V 121
Ryzen AI 9 HX 370 115
Core 5 120U 110
Core i5-1335U 109
Snapdragon X Plus X1P-42-100 108
Snapdragon X Elite X1E-78-100 107
Ryzen 9 8945HS 106
Ryzen 7 8840U 104
Core Ultra 7 155H 103
Ryzen 7 8845HS 101
Core Ultra 5 125H 101
Ryzen 5 8540U 100
Ryzen 7 7730U 99
Core i7-1360P 99
Core i5-1340P 99
Ryzen 7 8840HS 98
Core Ultra 5 125U 94
Ryzen 7 7735HS 88 [最適なパフォーマンス]
87 [バランス]
Ryzen 5 7535HS 85
Ryzen 5 7530U 84
 :本製品で選択できるプロセッサー(当サイトで計測したことのあるものだけ掲載)
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※Ryzen 5 7535HSは、ThinkPad E16で計測したスコアなので、E14も近いスコアになると思われます

 

続いて、CINEBENCH R23を確認します。ここでは、本製品で搭載することができるプロセッサーのみ掲載しています(ただし、Ryzen 3 7335Uは計測したことが無いので非掲載)。

前述の通り、Ryzen 7 7735HSの割には低いスコアなので、Ryzen 7 7735Uとあまり変わりません。この2つのCPUは、安くなっているほうを選ぶといいと思います。

Ryzen 5 7535HSとRyzen 5 7535Uについても同様です。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
ThinkPad E14 Gen 6 AMDのCINEBENCH R23のスコア画像
Ryzen 7 7735HS
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 7 7735HS 14068
10006 [最適なパフォーマンス]
8213 [バランス]
Ryzen 7 7735U 10122
Ryzen 5 7535HS 8202
Ryzen 5 7535U 8757
他のCPUとの比較(シングルコア)
Ryzen 7 7735HS 1538
1516 [最適なパフォーマンス]
1480 [バランス]
Ryzen 7 7735U 1476
Ryzen 5 7535U 1471
Ryzen 5 7535HS 1449
 :本製品で選択できるプロセッサー(当サイトで計測したことのあるものだけ掲載)
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※Ryzen 5 7535HSは、ThinkPad E16で計測したスコアなので、E14も近いスコアになると思われます

 

なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。

 

メモリ

メモリはDDR5-4800です。スロット式なので換装可能です。

 

グラフィックス

Ryzen 7 7735HSは、Zen3+のRyzenプロセッサーなので、グラフィック性能はまずまずです。なお、「バランス」モードより、「最適なパフォーマンス」モードにしたほうが、大分スコアが上がるので、GPUを使う処理をするときは、「最適なパフォーマンス」モードにするといいでしょう。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
ThinkPad E14 Gen 6 AMDの3DMark Night Raidのスコア画像
Ryzen 7 7735HS
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce RTX 3050 52196
GeForce RTX 2050 48410
GeForce GTX 1650 45149
Core Ultra 7 258V
Intel Arc 140V
44627
Core Ultra 7 155H
Intel Arc
35888
Ryzen 7 8840HS
Radeon 780M
35847
Ryzen 7 8840U
Radeon 780M
35397
Core Ultra 5 125H
Intel Arc
35271
Ryzen 7 8845HS
Radeon 780M
35241
Ryzen 5 8640U
Radeon 760M
29095
Snapdragon X Elite X1E-78-100 28779
Ryzen 7 7735HS
Radeon 680M
28475 [最適なパフォーマンス]
21307 [バランス]
Ryzen 7 7735U
Radeon 680M
28714
Core i7-1360P
Intel Iris Xe
21897
Core Ultra 5 125U
Intel Graphics
21525
Ryzen 5 7535HS
Radeon 660M
20563
Ryzen 5 8540U
Radeon 740M
20053
Core 5 120U
Intel Graphics
18333
Core i5-1340P
Intel Iris Xe
17774
Ryzen 7 7730U
Radeon Graphics
17524
Core i5-1335U
Intel Iris Xe
16835
Ryzen 5 7530U
Radeon Graphics
16389
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※グラフィックス名の横の括弧は、メモリの仕様

 

NPU

NPUは搭載されていません。

 

ストレージ

ストレージには、PCIe SSDを搭載しており高速です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
ThinkPad E14 Gen 6 AMDのSSDのCrystalDiskMarkの画像
1TB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7300
6194
PCIe Gen3 SSD 3500
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

SDカードスロットが搭載されていない点は、デメリットです。

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

本製品のUSB Type-Cポートは、Thunderboltには非対応ですが、PowerDeliveryおよび映像出力には対応しています。

USB Type-Cポートの動作チェック
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック × ×
PD充電器
※1
100W Anker PowerPort III
65W Lenovo GaN充電器
45W Lenovoウルトラポータブル
モニター
※2
ColorEdge CS2740(4K/60Hz)
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター

 

HDMIの動作チェック

HDMI経由で、4Kモニターに出力してみましたが、4K/60Hzで表示することができていました。

4KモニターにHDMIで繋いだ時の情報の画像
4Kモニター(BenQ EX3210U)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

ThinkPad E14 Gen 6 AMDの質量のチェックです。

メーカーサイトには「約1.44kg~」とあります。当サイトの計測値は下表の通りです。14型ノートPCとしては普通の重さです。持ち運び用に設計されたモバイルノートPCほど軽くはありません。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.474kg
ACアダプター+電源ケーブル 253g

 

バッテリー駆動時間のチェック

ThinkPad E14 Gen 6 AMDのバッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー容量は47Whと57Whがありますが、今回は47Whです。

バッテリー容量の画像
バッテリー容量

 

バッテリー駆動時間は、ご覧の通りです。(3)の当サイトで計測した、やや高めの負荷をかけたときのバッテリー駆動時間は、そこまで長くありません。

バッテリー駆動時間
  Ryzen 7 7735HS
(1) JEITA3.0(アイドル時) 約17.9時間
(2) JEITA3.0(動画再生時) 約9.6時間
(4) 動画編集ソフトでプレビュー再生 3時間25分
(1)、(2) メーカー公表値
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生させたとき。画面輝度は約120cd/m2

 

Webカメラ・スピーカーのチェック

Webカメラ

Webカメラは、720p HDカメラ、1080p HDカメラ、IR&1080p FHDカメラから選ぶことができます。IRカメラを搭載していると顔認証をすることができます。今回、1080p FHDの解像度ですが、割と綺麗な映像でした。ただ、やや暗い映像なので、そう感じたときはソフトで露出を変えるといいでしょう。

ThinkPad E14 Gen 6 AMDのWebカメラの写真
Webカメラ
ThinkPad E14 Gen 6 AMDのWebカメラで撮影した画像
本製品のカメラで撮影
※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影

 

スピーカー

本製品は、2.0W x2のステレオスピーカーが配置されています。音は普通もしくはやや良く、ノートPC基準で音質を採点すると、10点満点で5~6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。オンライン会議でも十分使える品質です。

ThinkPad E14 Gen 6 AMDのスピーカー写真
スピーカー

 

パーツの温度のチェック

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。

CPU電力は、「バランス」モードの場合は約20W、「最適なパフォーマンス」モードの場合は約30Wで推移しています。今回、Ryzen 7 7735HSを搭載していますが、このCPUのデフォルトTDPは、35-54Wなので、CPU電力は抑えられています。

CPU温度は、「バランス」モードの場合は60℃台なので低めの温度です。「最適なパフォーマンス」モードの場合は80℃前後と温度が上がりますが、問題ない範囲です。

CPU電力
CPU温度

 

静音性のチェック

ThinkPad E14 Gen 6 AMDの動作音(静音性)のチェック結果です。

全体的に騒音値は低めです。

騒音値
アイドル時 低負荷時
[YouTube再生]
中負荷時
[動画編集]
高負荷時
[エンコード]
約21dB 約23dB 約32dB 約33dB
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
【PCの状態】
アイドル時:アイドル時
低負荷時:1080pのYouTube動画再生時
中負荷時:Premiere Proで、編集中の1080pの動画をプレビュー再生した時
高負荷時:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコード(x265)した時

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手のひらを置くパームレストの温度変化は重要です。

高めの負荷をかけても、ボディはそれほど熱くなりません。パームレスト部分はほとんど温度が上がりません。手が熱くなることなく使えると思います。

PC本体の表面温度
ThinkPad E14 Gen 6 AMDのサーモグラフィーで撮影した表面温度の写真
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。

HSシリーズの高性能CPUを搭載していますが、前述の通りCPU電力が抑えられているので、低めの消費電力です。

消費電力
アイドル時 低負荷時
[YouTube再生]
中負荷時
[動画編集]
高負荷時
[エンコード]
6W  12W 23W 26W
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

ThinkPad E14 Gen 6 AMDの外観のチェックです。

海外の仕様を見ると、高さが17.99mmのモデルは、トップカバーもボトムカバーもアルミニウム製のようです。ブラックのカラーで、シックな見た目です。ただ、指紋はやや目立ちやすいです。

ThinkPad E14 Gen 6 AMDの正面写真

 

天板には「ThinkPad」のロゴが入っています。

ThinkPad E14 Gen 6 AMDの天板写

 

ボディは薄いですが、最近のノートPCの中では普通の高さです。

ThinkPad E14 Gen 6 AMDの薄さの写真 ThinkPad E14 Gen 6 AMDの薄さの写真その2

 

電源ボタンに統合された指紋認証装置を搭載することも可能です。

ThinkPad E14 Gen 6 AMDの指紋認証装置の写真

 

側面のポート類はご覧の通りです。LANポートが搭載されている点がビジネスノートらしいです。

ThinkPad E14 Gen 6 AMDの側面の写真 ThinkPad E14 Gen 6 AMDの側面の写真その2

 

ヒンジは約180度開きます。

ThinkPad E14 Gen 6 AMDのヒンジを最大まで開いたときの写真

 

底面です。

ThinkPad E14 Gen 6 AMDの底面写真

 

内部はご覧のようになっています。冷却ファンは1つ、ヒートパイプも1本です。

ThinkPad E14 Gen 6 AMDの内部の写真

 

メモリは交換可能です。

ThinkPad E14 Gen 6 AMDのメモリの写真

 

Type 2242のM.2 SSDが搭載されています。

ThinkPad E14 Gen 6 AMDのSSDの写真

 

空いているM.2スロットが1つあり、ここにType 2280のSSDを増設することもできます。ただし、PCIe Gen4のSSDを搭載しても、最大3500MB/sの速度に抑えられていました。

ThinkPad E14 Gen 6 AMDのSSDの写真

 

ACアダプターは65Wです。

ThinkPad E14 Gen 6 AMDのACアダプターとACケーブルの写真

 

まとめ

以上が、ThinkPad E14 Gen 6 AMDのレビューでした。

Ryzen 5、16GBメモリ、512GB SSD、FHD+ 45%NTSC(狭い色域)液晶といった標準的な構成で構わなければ、もっと安いノートPCがありますが、メモリがオンボードであったり、ディスプレイが1種類しかないケースがとても多いです。一方、本製品はCPUはもちろん、メモリ、ストレージ、ディスプレイ、Webカメラなどをカスタマイズすることができ、自分好みの構成にできる点がメリットです。

メモリの交換や、SSDの増設も行うことができ、拡張性も高く、PCに詳しい方に適したノートPCだと思います。

タイピングもしやすいですし、トラックポイントもあるので、マウスを使えないときでもカーソルの操作がしやすいです。仕事用のPCとして使いやすい1台です。

もし、Ryzen 5、16GBメモリ、512GB SSD、FHD+ 45%NTSC(狭い色域)液晶といった標準的な構成で構わず、底面カバーを開けてパーツの交換・増設もする予定がなければ、IdeaPad Slim 3 Gen 8 14型 AMDなども合わせてご検討下さい。

 

自分好みにできるのがメリット

ThinkPad E14 Gen 6 AMD

ThinkPad E14 Gen 6 AMDの小さい写真

特徴

  • 多くのパーツがカスタマイズ可能
  • メモリ交換・SSDの増設が可能
  • タイピングしやすい

こんなあなたに

  • パーツ構成にこだわりがある方
  • 後でパーツの拡張をしたい(するかもしれない)方
  • 価格8万円台~
公式販売サイトはこちら

 

 

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