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レノボ IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型 (AMD)の購入レビュー
CPU | Ryzen 5 8645HS Ryzen 7 8845HS |
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GPU | CPU内蔵 / GeForce RTX 3050 |
メモリ | 16GB / 32GB |
ストレージ | 512GB / 1TB SSD |
液晶サイズ | 14型 16:10 |
液晶種類 | 2880x1800 OLED |
質量 | 約1.46kg |
バッテリー | 最大 約19.7時間 (84Wh) |
価格[税込] | 12万円台~ |
IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型は、最新のRyzen 8045シリーズプロセッサーと、2.8K有機ELディスプレイを搭載し、12万円台(税込)~と、コスパの高い14型ノートPCです。
今回試したRyzen 7 8845HSは、非常に高いCPU性能と、軽くゲームもできる内蔵GPUを搭載した優れたプロセッサーでした。
一般用途だけでなく、ライトな画像・動画編集や、ゲームも楽しむことができる機種です。
レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Ryzen 7 8845HS、16GBメモリ、512GB SSD、2.8K 有機EL
セール情報
以下のページで、レノボのパソコンのセールを実施中です。
目次
お忙しい方は、「IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型 の特徴」のみお読みください。
IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型の特徴
AMD Ryzen 8045シリーズを搭載
IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型は、最新のAMD Ryzen 8045 (HS)シリーズプロセッサーを搭載しています。これは、デフォルトTDPが45Wと高く、ゲーミングノートPCなどに多く採用されるタイプのプロセッサーです。本機器では、Ryzen 5 8645HSまたはRyzen 7 8845HSを選択することができます。
今回は、Ryzen 7 8845HS搭載モデルをチェックしましたが、CPUのベンチマークテストでは、ゲーミングノートPCで計測したCore i7-13700HとCore i5-13500Hの代表的なスコアの中間ぐらいの数値が出ていました。一般向けのスリムタイプのノートPCとしては、非常に高い処理性能を備えています。重い作業でも、快適にこなすことができると思います。
CPU内蔵グラフィックスの性能も高いです。グラフィックス性能を測る3DMark Night Raidでは、内蔵GPU性能の高いCore Ultra 7 155Hの代表的なスコアと同程度の数値が出ていました。
ゲーミングノートPCには及びませんが、一般ノートPCよりも高いグラフィックス性能を備えているので、画質を落とせば軽めのゲームで遊ぶことができますし、FHD動画の簡単な編集なども行えます。
Core i7-13700Hに近いCPU性能で、Core Ultra 7 155Hの内蔵GPUに近いグラフィック性能の非常に優秀なプロセッサーです。
2.8K有機ELディスプレイを搭載
IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型は、2.8K (2880x1800), 光沢, 400nit, 100% DCI-P3, 120Hzの有機ELディスプレイを搭載しています。
解像度が高いので、一般的なFHD(1920x1080)解像度と比べると、画像などの精細さが一目で分かります。また、100%スケールで表示すると、文字が小さくはなりますが、1画面に表示できる情報量が多く、複数のウィンドウを並べて効率よく作業を行うことができます。
また、有機ELディスプレイらしく、黒の表現力が高いですし、DCI-P3 100%と色域が広く、色鮮やかな表示が可能なので、写真や動画を美しい画面で見ることができます。
ただし、光沢ディスプレイなので、下図のように周りのものや光が画面に映り込みます。調べ物や、Officeソフトでの作業など、文字を追うような用途に長時間使用する場合は、映り込みが気になるかもしれません。
なお、兄弟機種のIdeaPad Pro 5i Gen 9 14型 (インテル Core Ultra)では、非光沢のIPS液晶も選択することができました。本機器では光沢の有機ELディスプレイしかないのが、やや残念です。仕事などで長い時間作業を行う予定であれば、非光沢液晶が選択できるインテル Core Ultra モデルを検討してもいいと思います。
軽めのゲームで息抜きができる
IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型は、CPU内蔵グラフィックスとしては高めの性能と、120Hz駆動の有機ELディスプレイを搭載しており、軽めのゲームであれば、画質を落とすことで60 fps以上のフレームレートが出ます。
例えば、1920x1200解像度で、PSO2ニュージェネシスは最低画質で60fps以上、原神であれば中画質でも60 fps以上出ていました。また、フォートナイトは、「パフォーマンス - 低グラフィック忠実度」の設定であれば、123 fps出ており、多少カクつくこともありますが、思ったよりもプレイしやすかったです。息抜きに、軽めのゲームを短時間プレイして遊ぶのにいいと思います。
ただし、頻繁にゲームをする方は、ゲーミングノートPCの方がおすすめです。なお、ゲームフレームレートの詳細については、こちらをご確認ください。
高いコストパフォーマンス
IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型は、高めの性能と、有機ELディスプレイを搭載しつつ、コスパも高いノートPCです。
Ryzen 7 8845HS、16GBメモリ、512GB SSD、2.8K有機ELを搭載したモデルを12万円台(税込)から購入することができます。
GeForce RTX 3050が搭載可能
IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型は上述の通りCPU内蔵グラフィックスとしては高めのグラフィックス性能を備えていますが、外部GPUに「GeForce RTX 3050 Laptop」を搭載することもできます。
内蔵GPU搭載モデルよりも快適に動画編集やゲームをしたい方は、「GeForce RTX 3050 Laptop」搭載を選択するといいでしょう。
なお、「GeForce RTX 3050 Laptop」搭載にすると、自動的にメモリは16GBになってしまいます。外部GPUを選択し、クリエイティブな作業により適した構成にすると32GBメモリが選べなくなってしまうというのはやや残念でした。
大容量バッテリーを搭載
IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型は、84Whバッテリーを搭載しています。一般向けのノートPCとしてはかなり大きめの容量です。そのため、デフォルトTDP:45Wのプロセッサーで、高めの処理性能を備えた機種ではありますが、バッテリー駆動時間も長めです。宅内だけでなく、外に持ち出して作業をするのにも適しています。
メモリの換装、2nd ストレージの搭載はできない
IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型の内部を確認すると、メモリはオンボードメモリでした。購入後に、セルフカスタマイズでメモリの増設や換装を行うことはできません。購入時に十分な容量のメモリを選んでおくようにしましょう。
また、メインSSD以外に、空きのM.2スロットが無いので、ストレージの増設を行うことはできません。インテルモデルの兄弟機種であるIdeaPad Pro 5i Gen 9 14型には、空きのM.2スロットもあったので、ここは少し残念な部分です。
また、メインSSDも、M.2 2242 SSDとなります。M.2 2280のSSDへの換装もできないのでご注意下さい。
インテルモデルとの比較
IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型には、Core Ultra Hシリーズプロセッサーを搭載した、IdeaPad Pro 5i Gen 9 14型という兄弟機種もあります。ここでは、本機器と、兄弟機種の簡単な比較を行います。
インテルモデルのIdeaPad Pro 5i Gen 9 14型は、2.8KのIPS液晶も選択することができます。Webでの情報検索や、Officeソフトの使用など、一般的な用途には非光沢でフリッカーの発生もないIPS液晶の方が使いやすいかもしれません。
また、表には載っていませんが、空きのM.2スロットがあるので、セルフカスタマイズ(自己責任)でストレージの増設ができるのもポイントです。
AMDモデルのIdeaPad Pro 5 Gen 9 14型は、外部GPUに「GeForce RTX 3050 Laptop」を選択することができます。また、似たような構成で比べると、AMDモデルの方が少し安いです。
なお、当サイトでは、兄弟機種であるインテルモデルのレビューも行っていますので、こちらも参考にしてください。
[本機器] IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型 (AMD) |
[兄弟機種] IdeaPad Pro 5i Gen 9 14型 (インテル Core Ultra) |
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CPU | Ryzen 5 8645HS Ryzen 7 8845HS |
Core Ultra 5 125H Core Ultra 7 155H Core Ultra 9 185H |
GPU | CPU内蔵 / GeForce RTX 3050 |
CPU内蔵 |
メモリ | 16GB / 32GB | |
ストレージ | 512GB / 1TB SSD | |
液晶 | 14型 2880x1800 OLED |
14型 2880x1800 IPS 2880x1800 OLED |
価格[税込] | 12万円台~ | 13万円台~ |
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分なスペックと、画面比16:10の2.8Kディスプレイで、快適に作業を行うことができます |
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動画鑑賞 | ◎ | 美しい表示の2.8K有機ELディスプレイを搭載しており、動画鑑賞を快適に行うことができます。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | 100%DCI-P3の有機ELディスプレイを搭載しています。処理性能も高く、画像編集に適しています。 |
動画編集 | △~○ | CPU内蔵グラフィックスとしては高めの性能を備えており、FHD動画であればある程度快適に編集作業を行えます。RTX 3050搭載モデルであれば、さらに快適に編集作業が行えると思います。 |
ゲーム | △~○ | CPU内蔵グラフィックスにしては性能が高いので、軽めのゲームであれば、画質を落とすことでプレイすることができます。RTX 3050搭載モデルであれば、快適さもアップするでしょう。ただし、本格的にゲームをしたいのであれば、ゲーミングノートPCの方がおすすめです。 |
ディスプレイのチェック
IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型は、2.8K(2880x1800)、100% DCI-P3、120Hz、光沢表面の有機ELディスプレイを搭載しています。
パネルは、「LEN8ABA」でした。
2.8Kと解像度が高く、100% DCI-P3と色域も広いです。有機ELらしく、メリハリのある美しい表示で写真や動画を見ることができます。100%スケールで表示すると、ペイン(枠)の多いソフトでの作業もしやすいので、クリエイティブな作業に適したディスプレイだと思います。
詳細については、以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域・輝度
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
当サイトで計測した色域は下表の通りで、色域はとても広いです。最大輝度は、当サイトの計測では374cd/m2とやや高めです。
カバー率 | |
sRGBカバー率 | 100% |
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DCI-P3カバー率 | 100% |
Adobe RGBカバー率 | 99% |
キーボードおよびタッチパッドのチェック
IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型のキーボードのチェックです。
実測値で、キーピッチは横:約19mm強、縦:約18mm、キーストロークは約1.3mmでした。やや浅めのキーストロークです。
主要なキーのサイズはほぼ揃っています。ただし、「Backspace」キーは「\」キーと同じ枠に配置されており、サイズもやや小さいので、押し間違えることがありました。また、「Enter」キーもややスリムです。この辺りに慣れれば、全体としては普通の打ちやすさのキーボードだと思います。
タッチパッドの使いやすさは普通です。
キーボードバックライトを搭載しています。
パフォーマンスのチェック
IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型のパフォーマンスをチェックします。
本機器では、「Lenovo Vantage」というアプリの「電源およびパフォーマンス」で、動作モードを変更することができます。ここでは、デフォルトの「インテリジェント・クーリング」と、高いパフォーマンスが出る「エクストリーム・パフォーマンス」で計測した各種ベンチマークの結果を掲載します。
CPU
IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型は、最新のAMD Ryzen 8045(HS)シリーズを搭載しています。「Zen 4」世代、デフォルトTDP:45Wで、AIエンジンも搭載したプロセッサーで、ゲーミングノートPCなど高いパフォーマンスを必要とするノートPCに採用されることが多いです。本機器では、Ryzen 5 8645HSまたはRyzen 7 8845HSを選択することができます。
今回は、Ryzen 7 8845HS搭載モデルをチェックしており、ベンチマークの結果は以下の通りです。
一般ユーザー向けのスリムなボディなので、パフォーマンスはやや控えめなのかもしれませんが、マルチコアでは、第13世代Core i5-13500Hを上回り、Core i7-13700Hに近いスコアが出ており、一般向けのノートPCとしてはかなり高めの性能を備えています。
シングルコアでは、Ryzenプロセッサーの中では高めのスコアですが、インテルCPUと比べるとそれほど高い数値ではありませんでした。
なお、動作モードを変更しても、マルチコアスコアに大きな変化はありませんでした。基本的に、いつでも「インテリジェント・クーリング」モードで使用していいと思います。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
メモリはLPDDR5x-6400で、帯域幅は広めでした。なお、オンボードメモリなので増設・換装はできません。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値です。理論的な最大値ではありません
グラフィックス
グラフィックス性能のチェックです。
IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型のグラフィックスは、Ryzen 8045(HS)シリーズの内蔵グラフィックス「Radeon 780M」です。また、外部GPUに、GeForce RTX 3050を選択することもできます。
今回は、Ryzen 7 8845HSに内蔵された「Radeon 780M」で、3DMark Night Raidのベンチマークスコアは以下の通りです。
インテルのCore Ultra 7 155Hなどとほぼ同じスコアが出ており、CPU内蔵グラフィックスとしては高い性能を備えていることが分かります。このぐらいの性能があれば、FHD動画の編集などもある程度快適に行うことができるでしょう。もっと本格的に動画編集などを行いたい場合は、外部GPUにGeForce RTX 3050を選択するといいです。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しており、高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
フルサイズのSDカードスロットを備えています。アクセス速度は普通です。
クリエイターソフトの処理時間
IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型で計測した各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。ここでは、「エクストリーム・パフォーマンス」モードで計測しました。
まずまずの現像速度ですが、Core Ultra 7 155Hよりはやや遅かったです。
各種パラメーターを変更する現像処理を行ったときは、高い性能の外部GPUを搭載したモデルと比べるとややもたつきはありますが、十分使えます。
処理に時間のかかるニューラルフィルターを実行しましたが、内蔵GPUも使って処理する「スーパーズーム(x2)」が非常に速かったです。ただし、ほぼCPUのみで処理する「JPEGのノイズを削除」の処理はあまり速くありませんでした。
本製品 | 参考 Core i7-1360P |
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ニューラルフィルター(肌をスムーズに) | 約2秒 | 約3秒 |
ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2)) | 1分18秒 | 約4分16秒 |
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) | 2分45秒 ※1 | 約2分41秒 |
※1 Photoshopをアップデートした後に再計測しました
FHD動画の書き出し速度は速かったです。Core Ultra 7 155Hとほぼ同じ書き出し時間でした。実際に編集作業を行ってみても、重いアニメーションのエフェクトなどを使わない簡単な編集であれば、問題なくできました。趣味程度に使うのではあれば、本製品でも問題ないでしょう。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ゲームベンチマーク&フレームレート
以下、比較的軽めのゲームを選んで、どのくらいフレームレートが出るのかチェックしました。
今回、インテル Core Ultra 5 125Hを搭載した兄弟機種のIdeaPad Pro 5i Gen 9とスコアを比較しています。
なお、CPU内蔵グラフィックスでゲームをする場合、数分経つとフレームレートが大きく落ちるケースがあります。そのため、10分くらい普通にゲームをしたり、ベンチマークソフトを回したりした後、実際にフレームレートを計測しています。
ファイナルファンタジー 14 暁月の終焉
「ファイナルファンタジー 14 暁月の終焉」のベンチマークのスコアを掲載します。1920x1200、標準品質であれば58 fpsと、ぎりぎりゲームを楽しめる平均フレームレートが出ていました。ただ、このゲームに関してはCore Ultra 5 125Hのほうが高いスコアが出ていました。
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ
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解像度 | 品質 | IdeaPad Pro 5 Gen 9 Ryzen 7 8845HS |
IdeaPad Pro 5i Gen 9 Core Ultra 5 125H |
1920x1200 | 標準品質 | 58 fps / 8119 | 79 fps / 11288 |
高品質 | 49 fps / 6971 | 59 fps / 8569 | |
最高品質 | 39 fps / 5753 | 44 fps / 6330 | |
2880x1800 | 標準品質 | 33 fps / 4848 | 35 fps / 5196 |
PSO2 ニュージェネシス
PSO2 ニュージェネシスは、「最低」のグラフィック品質なら、74 fpsとまずまずのフレームレートが出ていました。ただ、こちらもCore Ultra 5 125Hを搭載した兄弟機種の方が高いフレームレートが出ていました。
PSO2 ニュージェネシス
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解像度 | 品質 | IdeaPad Pro 5 Gen 9 Ryzen 7 8845HS |
IdeaPad Pro 5i Gen 9 Core Ultra 5 125H |
1920x1200 | 最低 | 74 fps / 10361 | 91 fps / 14836 |
中 | 59 fps / 6640 | 54 fps / 5291 | |
ウルトラ | 28 fps / 1528 | 35 fps / 1685 |
原神
原神は、1920x1200、中設定でも、上限の60 fpsが出ていました。また、このゲームは、本製品のほうが高いフレームレートが出ていました。
原神
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解像度 | グラフィック品質 | IdeaPad Pro 5 Gen 9 Ryzen 7 8845HS |
IdeaPad Pro 5i Gen 9 Core Ultra 5 125H |
1920x1200 | 最低 | 60 fps(上限) | 60 fps(上限) |
中 | 60 fps(上限) | 56 fps | |
高 | 59 fps | 45 fps | |
2880x1800 | 最低 | 60 fps(上限) | 60 fps(上限) |
中 | 37 fps | 32 fps |
ARK: Survival Evolved
ARK: Survival Evolvedは、1920x1200、低設定であれば、96 fpsと十分なフレームレートが出ていましたが、低設定だと画質が結構悪いです。中設定にすれば画質は良くなりますが、フレームレートが60 fpsを下回ります。ただし、Core Ultra 5 125Hを搭載したIdeaPad Pro 5i Gen 9よりは高いフレームレートが出ていました。
ARK: Survival Evolved
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解像度 | 品質 | IdeaPad Pro 5 Gen 9 Ryzen 7 8845HS |
IdeaPad Pro 5i Gen 9 Core Ultra 5 125H |
1920x1200 | 低設定 | 96 fps | 88 fps |
中設定 | 55 fps | 44 fps |
VALORANT
VALORANTについては、低設定であれば、100 fpsを超える平均フレームレートで、快適にゲームが出来ます。Core Ultra 5 125Hと比較すると同じくらいのフレームレートでした。
VALORANT
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---|---|---|---|
解像度 | 品質 | IdeaPad Pro 5 Gen 9 Ryzen 7 8845HS |
IdeaPad Pro 5i Gen 9 Core Ultra 5 125H |
1920x1200 | 低設定 | 164 fps | 165 fps |
高設定 | 73 fps | 96 fps | |
2880x1800 | 低設定 | 161 fps | 152 fps |
Apex
Apexは、平均フレームレートで90 fps出ていました。FPSゲームの場合、もう少しフレームレートが欲しいところですが、エンジョイ勢ならやれなくもないと思います。Core Ultra 5 125H搭載の兄弟機種よりは高いフレームレートが出ていました。
Apex Legends
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解像度 | 品質 | IdeaPad Pro 5 Gen 9 Ryzen 7 8845HS |
IdeaPad Pro 5i Gen 9 Core Ultra 5 125H |
1920x1200 | 低設定 | 90 fps | 67 fps |
フォートナイト
フォートナイトについては、DirectX 12だと重いので、レンダリングモードを「パフォーマンス - 低グラフィック忠実度」にして計測しました。Core Ultra 5 125H搭載の兄弟機種では、結構カクつきを感じましたが、本製品であれば多少カクつくときはあるものの、思ったよりもプレイしやすかったです。空いた時間にたまにゲームをするくらいなら、使えるのではないかと思います。
フォートナイト [チャプター5 シーズン2]
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解像度 | その他設定 | IdeaPad Pro 5 Gen 9 Ryzen 7 8845HS |
IdeaPad Pro 5i Gen 9 Core Ultra 5 125H |
1920x1200 | 3D解像度:100% メッシュ:高 描画距離:最高 |
123 fps | 88 fps |
ドラゴンクエストX
ドラゴンクエストXは十分なスコアではありますが、Core Ultra 5 125H搭載の兄弟機種よりは低めのフレームレートでした。
ドラゴンクエストX
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解像度 | 品質 | IdeaPad Pro 5 Gen 9 Ryzen 7 8845HS |
IdeaPad Pro 5i Gen 9 Core Ultra 5 125H |
1920x1080 | 最高品質 | 12027(すごく快適) | 18001(すごく快適) |
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型は、USB4ポートと、USB3.2 Gen2 Type-Cポートをそれぞれ1つずつ備えています。なお、どちらのポートもPower Deliveryと、DisplayPortに対応しています。
USB4ポートの動作チェックの結果は下表のとおりです。
PD充電器での充電に関しては、出力が65Wのものでも充電できてはいましたが、警告が表示されます。できれば、付属のACアダプターと同じ100Wぐらいの出力があるPD充電器を使った方がいいと思います(なお、GeForce RTX3050搭載モデルの場合は、付属のACアダプターは140Wになります)。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | △ ※3 | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | △ ※3 | ○ | ○ | |
PD充電器 ※1 |
140W アドテック PD3.1充電器 | ○ | ― | ― |
100W Anker PowerPort III | ○ | ― | ― | |
65W Lenovo GaN充電器 | △ ※3 | ― | ― | |
45W Lenovoウルトラポータブル | ✕ | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | △ ※3 | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 低速ケーブルであるとの警告が表示されるものの充電は可能
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細は下図の通りです。4K、60Hz、8ビット、YCbCr444で表示することができました。なお、仕様を見るとHDMI2.1となっています。
質量のチェック
IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型の質量は、仕様値で「約1.46kg」となっており、実測値もほぼ同じでした。14型ノートPCとしては、特別軽い機種ではありませんが、高いパフォーマンスを備えつつ、扱いやすい質量で、持ち出すことも可能だと思います。
質量 | |
PC本体 | 1.487kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 378g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
まず、バッテリー容量ですが、84Whと大容量です。
当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は下表の通りです。
動画再生のような負荷の軽い作業であれば、(2)のように長い時間のバッテリー駆動が可能です。通常の使用状況に近い、少し負荷がかかる作業を連続して行うと、(3)ぐらいの駆動時間になります。ノートPCとしては、比較的長めのバッテリー駆動時間です。
Ryzen 7 8845HS | Ryzen 7 8845HS GeForce RTX 3050 |
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(1) JEITA3.0(アイドル時) | 約17.3時間 | 約16.3時間 |
(2) JEITA3.0(動画再生時) | 約12.7時間 | 約12.9時間 |
(3) CPU6%、iGPU5%の負荷 | 5時間52分 | ー |
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき。画面輝度は約120cd/m2
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラには、プライバシーシャッターが付いています。また、IRカメラも付いているので、Windows Helloの顔認証を使用することができます。
Webカメラは、FHD 1080p カメラです。比較的自然な画像でした。
スピーカー
スピーカーは、底面の左右に2.0W x2のステレオスピーカーが配置されています。音質はやや良く、ノートPC基準で10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
「インテリジェント・クーリング」モードの場合、CPU電力は54W前後から徐々に下がり、約49Wで落ち着き、そのまま推移しています。一般向けのスリムタイプのノートPCですが、デフォルトTDP:45Wを超えるCPU電力で動作しています。CPU温度は82℃前後で落ち着いており、心配のない温度です。
「エクストリーム・パフォーマンス」モードにすると、CPU電力は60W前後から徐々に下がり、55W前後をキープして動作しています。CPU温度は90℃前後で落ち着いており、やや高めの温度ではあります。
なお、動作モードを変更しても、そこまでベンチマークスコアは変わらないので、基本的に「インテリジェント・クーリング」での運用で十分だと思います。
- インテリジェント・クーリング時
- エクストリーム・パフォーマンス時
静音性のチェック
IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型の動作音(静音性)のチェック結果です。こちらは、「インテリジェント・クーリング」モードでの計測となります。
アイドル時はほぼ無音です。負荷がかかるとファンが回転し始めるため騒音値は上がります。それでも、エンコードのような高い負荷がかかるような場合でも、他のノートPCと比べると低めの動作音です。静かな環境でも使いやすいです。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手のひらを置くパームレストの温度変化は重要です。
キーボード面の温度はそれほど上がっていません。パームレスト部の温度も低く保たれているので、不快感なくタイピングすることができます。
底面の温度も低めに抑えられていました。ただし、エンコードのような負荷の高い作業を行う場合は、机の上など放熱しやすい状態で行った方がいいと思います。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
消費電力は低めです。
外観のチェック
IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型の外観をチェックします。
スタンダードなデザインのノートPCです。狭額縁ベゼルで、美しい表示の有機ELディスプレイが映えます。
なお、ボディカラーは、アークティックグレーです。仕事用途にも違和感なく使用することができます
天板です。目立つロゴなどもなく、シンプルです。
本体の高さは、約15.99mm(最薄部)と薄いです。
側面のインターフェースはご覧の通りです。USB3.2 Gen1 Type-A x2、USB4、USB3.2 Gen2 Type-C、HDMI、SDカードスロットを備えています。USB-Cタイプの2つのポートは、Power Deliveryと、DisplayPortに対応しています。
ポート類は、種類も数も揃っています。
液晶面は約180度開き、ほぼフラットになります。
底面です。
底面カバーを外すと、このような内部が現れます。冷却ファン2基と、ヒートパイプ2本でCPUの熱を冷却しています。一般的なノートPCよりも少し高めの冷却機構です。
メモリはオンボードなので、増設・換装はできません。
ストレージには、Type 2242のM.2 SSDが搭載されていました。空きのM.2スロットはないので、ストレージの増設はできません。
標準のACアダプターは100Wです。コンセント側のケーブルが太いので、ややかさばります。持ち出すときは、コンパクトなPD充電器の方が便利だと思います。
なお、GeForce RTX 3050搭載モデルの場合は、140WのACアダプターが付属します。
まとめ
以上が、IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型のレビューです。
最新プロセッサーによる高めの性能と、美しい表示のディスプレイを備えつつ、コスパが高い14型ノートPCです。
一般向けのスリムタイプのボディですが、プロセッサーには、デフォルトTDPが45Wと高い、AMD Ryzen 8045 (HS)シリーズを搭載しています。同タイプのノートPCの中では高い処理性能と、グラフィックス性能を備えており、快適に作業を行うことができます。また、FHD動画の一般的な編集作業をある程度快適に行うことができますし、ライトにゲームを楽しむことも可能です。
もっと高いグラフィックス性能を必要とする場合は、GeForce RTX 3050搭載モデルを選択することができます。
ディスプレイには、2.8Kの有機ELディスプレイを搭載しています。高精細かつ、色鮮やかなディスプレイで、画像や動画を美しい表示で見ることができます。
このように一般ノートPCよりも高めの性能と、美しい有機ELディスプレイを搭載しながら、12万円台(税込み)から購入することができるので、コスパが高いです。
1kgを切るような軽さではありませんが、扱いやすく、持ち出すこともできる質量に収まっていますし、バッテリー駆動時間も比較的長いです。また、SDカードリーダーなど、ポート類も揃っています。
やや残念なのは、光沢ディスプレイなので映り込みがあり、有機EL特有のフリッカーもある点です。長時間文字を追うような用途だと、目が疲れやすくなるかもしれません。用途によっては、IPS液晶を選択できる兄弟機種のインテルモデルも併せて検討してみるといいでしょう。また、GeForce RTX 3050を選択すると、メモリは16GB固定になり、32GBメモリを選択することができません。このあたりが気にならなければ、普通の機種よりも性能が高いノートPCとして、非常におすすめです。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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