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レノボ Legion Slim 5i Gen 8 16型の実機レビュー(ゲーミングノートPC)
CPU |
Core i5-13420H Core i5-13500H Core i7-13700H |
---|---|
GPU |
GeForce RTX 3050 GeForce RTX 4050 GeForce RTX 4060 GeForce RTX 4070 |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 512GB / 1TB SSD |
液晶サイズ | 16インチ 16:10 |
液晶種類 | 2560×1600 165Hz 2560×1600 240Hz |
質量 | 約2.4kg |
バッテリー | 60Wh / 80Wh |
価格[税込] | 18万円台~ ※ |
※ 2023年10月23日時点の価格
Legion Slim 5i Gen 8 16型は、2560x1600ドットのディスプレイを搭載したゲーミングノートPCです。
色域も「100% sRGB」と比較的広く、高精細で鮮やかな映像でゲームをすることができます。
高解像度で、広めの色域なので、仕事や、クリエイティブワークなど、ゲーム以外の用途にも使いやすいです。
ボディがスリムで、見た目もシンプルなので、場所を選ばず使えます。家族がいる方でも、仕事用PCと称して購入しやすいでしょう。
底面カバーを開けると、空いているM.2スロットがあります。自己責任となりますが、後からSSD を増設してもいいでしょう。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i5-13500H、GeForce RTX 4050 Laptop、16GBメモリ
セール情報
以下のページで、レノボのパソコンのセールを実施中です。
目次
お忙しい方は、「Legion Slim 5i Gen 8 16型の特徴」のみお読みください。
Legion Slim 5i Gen 8 16型の特徴
2560x1600、100% sRGBの液晶を搭載
Legion Slim 5i Gen 8 16型は、一般的な1920x1080ではなく、2560x1600の解像度の液晶を搭載したノートPCです。ブラウザや文書ファイルなどを開いても、より下のほうまで表示することができるので、作業がしやすくなります。
解像度が高いと、細かいところまで描写することができるので、ゲーム時において、遠くの敵や物資なども発見しやすくなります。また、色域が「100% sRGB」と広めであるため、ゲーム映像が色鮮やかで綺麗です。
解像度が高いと、動画編集ソフトなどのペイン(枠)の多いソフトも使いやすいです。色域も広めなので、動画や画像を扱うクリエイターにもおすすめです。
スリムボディ
Legion Slim 5i Gen 8 16型は、製品名に「Slim」と入っているように、ボディが薄型です。それほどゲーミングPCっぽい見た目ではないので、仕事で使っていても違和感が無いですし、家庭を持っている方も使いやすいと思います。
ただ、GeForce RTX 4050までのモデルは19.9~21.9mmとなっていますが、RTX 4060以上のモデルは19.9~25.2mmとやや厚くなります。なお、下の画像はRTX 4050搭載モデルなので、19.9~21.9mmの高さのモデルです。
また、ボディは薄いですが、質量は約2.4kgとそこまで軽くはありません。
デュアルSSD構成が可能
Legion Slim 5i Gen 8 16型は、1つのSSDが搭載されています。
ただし、底面カバーを開けると、搭載されているSSDの他に、空きのM.2スロットが1つあります。試しにPCIe Gen 4のSSDを増設してみましたが、問題なく認識されました。底面カバーを開けられる方であれば、SSDの増設を試してもいいと思います。
なお、パーツの増設に関しては自己責任でお願いします。
レノボの各ゲーミングノートPCの違い
レノボにはゲーミングノートPCがたくさんあるので、違いを簡単にまとめてみました。
大きく分けると、高い性能の「Proシリーズ」、ボディがスリムな「Slimシリーズ」、エントリー向けの「LOQシリーズ」があり、本製品はSlimシリーズとなります。
ただし、上位のLegion Slim 7i Gen 8と比べると、薄さも軽さも劣ります。より薄くて軽い製品が良ければ、(価格は上がりますが)Legion Slim 7i Gen 8のほうがいいでしょう。
2560x1600、100% sRGBのディスプレイを搭載し、できるだけ安い製品が良ければ、本製品がいいと思います。
インテルモデル | AMDモデル | |
Proシリーズ 2560x1600 100% sRGB |
最大Core i9-13900HX 最大RTX 4090 約2.8kg/高さ25.9mm |
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最大Core i7-13700HX 最大RTX 4070 約2.5kg/高さ27mm |
Legion Pro 5 Gen 8
最大Ryzen 9 7945HX 最大RTX 4070 約2.5kg/高さ27mm |
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Slimシリーズ 2560x1600 100% sRGB |
Legion Slim 7i Gen 8
最大Core i9-13900H最大RTX 4070 約2kg/高さ19.9mm |
|
Legion Slim 5i Gen 8
最大Core i7-13700H最大RTX 4070 約2.4kg/高さ25.2 or 21.9mm |
Legion Slim 5 Gen 8
最大Ryzen 7 7840HS最大RTX 4070 約2.4kg/高さ25.2 or 21.9mm |
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LOQシリーズ 1920x1200 |
最大Core i7-13620H 最大RTX 4060 約 2.6kg/高さ25.9mm |
Lenovo LOQ 16APH8
最大Ryzen 7 7840HS 最大RTX 4050 約 2.6kg/高さ25.9mm |
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 快適です。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | 映像が綺麗に表示でき、スピーカー音も比較的良いので、動画を快適に視聴することが可能です。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | Adobe RGB 100%の色域はありませんが、sRGB 100%の色域のディスプレイを搭載しており、ウェブ掲載用の画像編集なら可能です。外部GPUも搭載し、AIを使ったフィルター処理も速いです。 |
動画編集 | ◎ | 高めの性能のCPUおよびグラフィックスを搭載しており、動画編集も快適です。100% DCI-P3の色域はありませんが、100% sRGBの色域はあるので、YouTube用の動画を作成するなら、十分な品質でしょう。 |
ゲーム | ◎ | GeForce RTXシリーズの外部グラフィックスに、高リフレッシュレートの液晶を搭載し、ゲームも快適です。ただ、1920x1200解像度でゲームをするなら、RTX 4050でもいいかもしれませんが、2560x1600解像度でゲームをするならRTX 4060、できればRTX 4070がおすすめです。 |
ディスプレイのチェック
Legion Slim 5i Gen 8 16型のディスプレイのチェックです。
ディスプレイは、240Hzと165Hzの2種類があります。どちらも16型、2560x1600、IPS、非光沢のディスプレイです。
今回は165Hzのディスプレイをチェックしています。詳細については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
遅延
キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約32msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、本製品の表示遅延は少ないです。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、1秒間に165回フレームを書き換える液晶で2フレーム前くらいまで残像がありました。普通のノートPCは、1秒間に60回フレームを書き換える液晶で2フレーム前くらいまでの残像だったので、本製品の残像は少ないと言えます。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
Legion Slim 5i Gen 8 16型のキーボードとタッチパッドをチェックします。
実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18.5mm、キーストロークは約1.5mmとなっています。いずれも標準的な数値です。「半角/全角」キーや「Backspace」キーなど、一部小さいキーもありますが、キートップはやや湾曲しており、総合的に普通の打ちやすさかと思います。
テンキーは、キーピッチが狭くなるものの、3列ではなく4列あり、ノートパソコンに付いているテンキーとしては比較的打ちやすいと思います。タッチパッドおよびクリックボタンの使いやすさは普通です。
キーボードには、ホワイトバックライトが付いています。色の変更は出来ません。
パフォーマンスのチェック
動作モード
Legion Slim 5i Gen 8 16型は、「Lenovo Vantage」というアプリで、サーマル・モード設定を変更することができます。基本的にはデフォルトの「バランス・モード」で計測していますが、一部のベンチマークについては、高いパフォーマンスが出る「パフォーマンス・モード」でも計測しています。
CPU
CPUには、Hシリーズ(45W)のインテルの第13世代Coreプロセッサーを搭載しており、今回のモデルはCore i5-13500Hです。
CINEBENCH R23のベンチマークスコアは下の通りで、マルチコア、シングルコアともに、Core i7-12700Hとほぼ変わらないスコアが出ています。GeForce RTX 4050、4060であれば、このCPUでもゲーム性能が落ちるようなことはほぼ無いと思います。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリにはDDR5-5200を搭載しています。メモリ帯域は広めです。容量は下位モデルだと16GBですが、上位モデルだと32GBを選ぶことも可能です。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません
グラフィックス
グラフィックスには、GeForce RTX 3050、RTX 4050、RTX 4060、RTX 4070のいずれかが搭載されています。
今回は、GeForce RTX 4050が搭載されており、最大グラフィックスパワーは、105Wとなっています。他のグラフィックスについての最大グラフィックスパワーは不明です。
3DMarkのベンチマークの結果は以下の通りです。旧世代のミドルクラスGPU「GeForce RTX 3060」とほぼ同じスコアが出ています。GeForce RTX 4050という名前からエントリーモデルという印象を持ちますが、FHD環境なら多くのゲームが快適プレイできる性能です。
本製品は、2560x1600ドットですが、もしこの解像で十分高いフレームレートを出そうと思ったら、GTX 4060か、できればGeForce RTX 4070がおすすめです。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
GPU-Zで確認したGeForce RTX 4050 Laptopの情報は次の通りです。
ストレージ
ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しています。速い速度ではありますが、シーケンシャルライトはそれほどでもありませんでした。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
フルサイズのSDカードスロットを搭載しています。ただし、挿入後の出っ張りがあり、アクセス速度も遅いです。
ゲームベンチマーク&フレームレート
動作モード
ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをプレイし、Afterburnerで計測したフレームレートを掲載します。
なお、「サーマル・モード設定」は、「パフォーマンス・モード」にして計測しています。
「ディスプレイモード」については、自動選択になっており、ゲームを起動するとほとんどの場合、ディスクリートモード(NVIDIA GPUのみ利用するモード)へ自動で切り替わります。ただ、たまに切り替わらないゲームもあるので、ここではどのゲームもディスクリートモードに設定してテストを行っています。
各ゲームの平均フレームレート
いくつかのゲームの平均フレームレートを下に掲載します。他のグラフィックスとも比較していますが、すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。
FHD(1920x1080)環境であれば、一部の重いゲームを除けば、高いグラフィック設定でゲームをすることができます。一部の重いゲームもグラフィック設定を下げれば、十分プレイできるフレームレートまで上げることができます。
2560x1600環境の場合は、重いゲームだと、グラフィック設定を落としても、60 fps出ないこともあります。重くないゲームの場合は、グラフィック設定を低めにすると、なんとか快適にゲームができるフレームレートまで上がります。2560x1600でゲームをしたいなら、GeForce RTX 4070もしくはRTX 4060がおすすめです。
重い部類のゲーム
FORSPOKEN(DX12)
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解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低 | 113 fps |
最高 | 28 fps | |
2560x1600 | 高 | 42 fps |
最高 | 15 fps |
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | ウルトラ | 76 fps |
2560x1600 | 高 | 59 fps |
ウルトラ | 41 fps | |
レイトレ:ウルトラ | 26 fps |
重い部類のゲーム
Forza Horizon 5(DX12)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低 | 217 fps |
エクストリーム | 61 fps | |
2560x1600 | 最高 | 69 fps |
エクストリーム | 50 fps |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 高品質 | 84 fps |
2560x1600 | 標準品質 | 79 fps |
高品質 | 60 fps |
中程度の重さのゲーム
ブループロトコル
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 最高 | 109 fps |
2560x1600 | 高 | 95 fps |
最高 | 71 fps |
中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | ウルトラ | 98 fps |
2560x1600 | 高 | 120 fps |
ウルトラ | 62 fps |
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
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---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS | 平均 fps |
1920x1080 | 最高 | オフ | 112 fps |
2560x1600 | 中 | オフ | 80 fps |
最高 | オフ | 65 fps | |
クオリティ | 75 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 最高品質 | 134 fps |
2560x1600 | 高(ノート) | 108 fps |
最高品質 | 80 fps |
中程度の重さのゲーム
フォートナイト [チャプター4 シーズン4]
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解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1200 | 低設定 | 178 fps |
中設定 | 137 fps | |
最高設定 | 77 fps | |
2560x1600 | 低設定 | 107 fps |
中設定 | 89 fps | |
最高設定 | 46 fps |
※テンポラルスーパー解像度:ネイティブ
※バトルロワイヤル ソロで計測
解像度 | その他設定 | 平均 fps |
1920x1200 | 3D解像度:100% メッシュ:高 描画距離:最高 |
220 fps |
2560x1600 | 198 fps |
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 高設定 | 196 fps |
2560x1600 | 低設定 | 215 fps |
高設定 | 148 fps |
軽い部類のゲーム
VALORANT
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 高設定 | 528 fps |
2560x1600 | 高設定 | 367 fps |
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | ウルトラ | 270 fps |
2560x1600 | 中型 | 254 fps |
ウルトラ | 171 fps |
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 最高品質 | 24382 (すごく快適) |
その他のゲーム
上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
クリエイターソフトの処理時間
以下、各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。ここでは、動作モードは「パフォーマンス・モード」、GPU動作モードについては、ディスクリートモードだとiGPUが無効化されてかえって処理が遅くなることがあるので、Optimusモードで計測しています。
Core i5ではありますが、PBP:45WのHシリーズCoreプロセッサーなので、まずまずの速さです。なお、RTX 4050だとVRAMが足りず初期設定ではGPUを使って書き出す設定にならないので、CPUのみで書き出した時間を掲載しています。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Premiere Proでの4K動画の書き出し速度は速いです。編集作業も快適に行えます。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ソフトウェアエンコードも、速いです。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートは2つあり、DisplayPort出力に対応しています。またそのうちの1つは、Power Deliveryにも対応しています。Power Deliveryに対応したポートの動作テスト結果が次の通りです。65W以上の充電器であれば使用することができました。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | × | × | |
PD充電器 ※1 |
140W アドテック PD3.1充電器 | ○ | ― | ― |
100W Anker PowerPort III | ○ | ― | ― | |
65W Lenovo GaN充電器 | ○ | ― | ― | |
45W Lenovoウルトラポータブル | × | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 (4Kモニター) |
○ | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KモニターへHDMIで接続したときの詳細です。4K、120Hz、8ビット、RGBで表示出来ていました。NIVIDIAコントロールパネルから設定を変えれば、10ビット表示も可能です。
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「約2.4kg」と記載されています。実測値は、それよりも大分軽く、約2.2kgでした。それでも、15.6~16型クラスのゲーミングノートPCとしては普通の重さです。
質量 | |
PC本体 | 2.204kg |
ACアダプター | 535g |
バッテリー駆動時間のチェック
Legion Slim 5i Gen 8 16型のバッテリー駆動時間をチェックします。
本機は、80Whのバッテリーを搭載しています。
バッテリー駆動時間は次の通りです。高性能パーツを搭載したPCなので、バッテリー駆動時間は短いですが、それでもゲーミングノートPCとしては、割とバッテリーがもちます。
なお、バッテリー駆動中にゲームをすると、フレームレートがかなり落ちてカクつきますし、バッテリーも1時間程度しかもたないので、ゲーム中は電源につないだほうがいいです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | 約8.0時間 |
(2) 動画再生時 | 6時間57分 |
(3) CPU13%、iGPU7%、dGPU8%の負荷 | 2時間20分 |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
FHD 1080pのWebカメラを搭載しており、画質は比較的綺麗です。また、パソコン本体の右側面に電子式プライバシーシャッターがあります。このスイッチをONにすると、カメラを電子的に遮断し、映像を映さないようにすることができます。IRカメラは搭載していません。
スピーカー
左右の側面に2W x2のステレオスピーカーが配置されています。音質はやや良く、ノートPC基準で10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
「バランス・モード」では、安定動作時のCPU電力は、60W前後で動いています。PBP:45WのCPUなので十分なパフォーマンスが出ています。このときのCPU温度は80℃前後と、問題ない範囲だと思います。
「パフォーマンス・モード」では、CPU電力が80W前後へアップし、パフォーマンスがさらに上がります。このときCPU温度は90℃前後まで上がりますが、頻繁にこのような負荷をかけるのでなければ問題ないと思います。
- バランス・モード
- パフォーマンス・モード
FF15ベンチ実行時の温度
FF15ベンチマーク実行時のCPU温度、GPU温度の推移を掲載します。どちらのモードも、CPU温度とGPU温度の両方において、70℃前後で推移しているので、問題ありません。
- バランス・モード
- パフォーマンス・モード
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。バランス・モードでゲームをしたときの騒音値は普通です。ゲーム中でもそこまで気にはなりません。ただ、パフォーマンス・モードにすると、割とうるさく感じるので、このモードのときはヘッドホンをしてゲームをするといいでしょう。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。
ゲームをすると、キーボード中央部分が熱くなってきますが、WASDキー部分はそれほど温度は上がりませんし、パームレスト部分も温度は上がらないので、そこまで気になりません。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
HシリーズのCoreプロセッサーに、外部グラフィックスを搭載しているので、消費電力は比較的高めです。
外観のチェック
外観のチェックです。
ストームグレーの落ち着いたカラーで、トップカバーがアルミ製、ボトムカバーが樹脂製です。
天板にはLEGIONのロゴが入っています。ここは鏡面になっており、LEDで光るわけではありません。
閉じた時の画像です。高さはRTX 4050モデル以下が19.9~21.9mm、RTX 4060モデル以上が19.9~25.2mmとなっており、前者のモデルであれば割と薄いです。今回レビューしているのも前者のモデルです。
側面、背面のインターフェイスはご覧のようになっています。映像出力専用のポートはHDMIしかありませんが、2つあるUSB-CポートがどちらもDisplayPort対応なので、複数の外部モニターに繋げたい時は、これでカバーできるでしょう。LANは最大1Gbps対応で、無線LANはWi-Fi 6Eに対応しています。
液晶は約180度開くことができます。
底面にはシンプルなデザインの吸気口があります。
底面カバーを外したときの画像です。
3本のヒートパイプと2つ冷却ファンで、合計4方向から排気しています。
メモリは2スロットあり、サーマルシートも貼り付けられています。
ストレージは、Type 2280のSSDが搭載されており、こちらもサーマルシートが取り付けられています。
また、空のM.2スロットがあり、こちらにType 2280のSSDを増設することも可能です。
ACアダプターは170Wです。容量の割には薄型で、サイズも小さく、カバンなどへ入れやすいと思います。
まとめ
以上が、Legion Slim 5i Gen 8 16型のレビューです。
まず、2560x1600ドットのディスプレイを搭載している点が特徴で、映像・画像を高精細に表示することができますし、色域も広めなので色鮮やかです。ゲーム映像が綺麗ですし、クリエイティブワークにも適しています。
また、空のM.2スロットがあるのも嬉しいです。底面カバーを開けられる方であれば、SSDを1つ増設することができます(パーツの増設に関しては自己責任でお願いします)。
ボディはスリムで、ギラギラしたLEDの装飾もないので、家庭でも、職場でも使いやすいです。
ディスプレイ解像度が高く、色域も広めで、スペックも高く、外観もスリムなので、多くの用途で使えるゲーミングノートPCだと思います。
ただし、モデルによってボディの厚さが変わる点はご注意下さい。RTX 4060以上のモデルは少し厚みが出ます。
また、Legionシリーズとしては安いですが、一般的なゲーミングノートPCとしてはそこまで安くありません。RTX 4050搭載モデルが20万円台です。あと3万円位価格が下がるのを待ってもいいと思います。
ゲーム以外の用途にも使いやすい
レノボ Legion Slim 5i Gen 8 16型
特徴
- 2560x1600ドット/100% sRGB液晶搭載
- スリムなボディ
- M.2 SSDの増設が可能
こんなあなたに
- ゲームや動画編集など多用途で使う方
- 派手ではない見た目のゲーミングノートが欲しい方
- 価格18万円台[税込]~
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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