レノボ Lenovo LOQ 16IRH8の実機レビュー

更新日:
CPU Core i5-13420H
Core i5-13500H
Core i7-13620H
Core i7-13700H
GPU GeForce RTX 3050
GeForce RTX 4050
GeForce RTX 4060
メモリ 16GB
ストレージ 512GB PCIe SSD
液晶サイズ 16インチ 16:10
液晶種類 1920×1200 144Hz
質量 約 2.6kg
バッテリー 最大 約 8.0時間
価格[税込] 12万円台~
エントリー向けゲーミングノートPC

Lenovo LOQ 16IRH8は、エントリー向けのゲーミングノートPCです。

グラフィックスがRTX 3050からRTX 4060までのモデルがありますが、価格が比較的安くなっています。

ディスプレイは、画面比16:10で、ゲーム以外の目的で使用するときに、作業がしやすくなっています。

サイドボタン付きのマウスも付属しているので、購入してすぐにキーマウでゲームをプレイすることができます。

ただし、安いモデルであるため、ディスプレイの色域は狭いです。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i7-13620H、GeForce RTX 4060、16GBメモリ

 

セール情報

以下のページで、レノボのパソコンのセールを実施中です。

 

法人はこちら

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目次

お忙しい方は、「Lenovo LOQ 16IRH8の特徴」のみお読みください。

 

Lenovo LOQ 16IRH8の特徴

レノボのゲーミングノートPCのエントリーモデル

Lenovo LOQ 16IRH8は、IdeaPad Gamingシリーズに置き換わるブランドのゲーミングノートPCで、エントリー向けとして位置づけられる製品です。

ゲーミングPCの性能を大きく左右するグラフィックスは、GeForce RTX 3050、RTX 4050、RTX 4060の3種類です。

発売当初よりも価格が下がっており、お買い求めやすくなりました。

2023年8月12日時点での価格

 

ディスプレイの色域は45%NTSC

旧モデルのIdeaPad Gaming 370i 16型は、100% sRGBのディスプレイを搭載していましたが、本製品は、45%NTSC(当サイト計測でsRGBカバー率63%)となっており、ディスプレイの色域が下がっています。

ただ、映像の美しさをあまり気にしないでゲームをするような方であれば、この色域でも問題はないでしょう。逆に、ゲームに映像の美しさを求める場合や、画像編集などをする場合は、本製品のディスプレイだと色域不足です。外部モニターに接続するなどしましょう。

当サイト計測でsRGBカバー率は63%

 

マウスが付属

Lenovo LOQ 16IRH8は、ゲーミングマウスが付属しています。

少し使ってみましたが、やや大きめのサイズで、サイドボタンが押しやすく、ホイールも動かしやすかったです。ただ、リフトオフディスタンスがやや長く、マウスを浮かせても反応してしまうことが、しばしばありました。

なお、カスタマイズモデルや一部製品番号のものは、マウスが付かないのでご注意下さい。

ゲーミングマウスが付属

 

放熱性能は十分

Lenovo LOQ 16IRH8は、エントリーモデルのゲーミングPCではありますが、放熱性はしっかりしていると思います。背面がやや出っ張っており、ヒンジに干渉せずに排気することができ、さらに両側面からも排気しています。実際にゲーム中のCPU温度およびGPU温度を計測しても、70℃台で推移しており、問題ない範囲の温度でした。

放熱性能は十分

 

Legion Proシリーズとの比較

Lenovo LOQ 16IRH8の上位モデルとして、Legion Proシリーズがあります。ここでは、Legion Proシリーズの中でも最も安いLegion Pro 5i Gen 8とスペックを比較します。

Legion Pro 5i Gen 8は、CPUやグラフィック性能がいいものを選べるというのもありますが、大きく異なるのはディスプレイです。解像度が高く、リフレッシュレートも高く、色域も100% sRGBと広いです。綺麗な映像でゲームをしたい方や、画像編集などのクリエイティブワークもしたい方は、Legion Proシリーズのほうがいいでしょう。

Legion Proシリーズの比較
  [本機器]
Legion LOQ 16IRH8
[上位機種]
Legion Pro 5i Gen 8
画像
CPU Core i5-13420H
Core i5-13500H
Core i7-13620H
Core i7-13700H
Core i5-13500HX
Core i7-13700HX
Core i9-13900HX
グラフィックス RTX 3050
RTX 4050
RTX 4060
RTX 4050
RTX 4060
RTX 4070
メモリ 16GB 16GB / 32GB
1st SSD 512GB 512GB / 1TB
2nd SSD なし なし /  1TB
画面サイズ 16インチ 16:10
解像度 1920x1200 144Hz 2560x1600 165Hz
2560x1600 240Hz
バックライト ホワイトバックライト 4ゾーンRGBバックライト
質量 約 2.6kg 約 2.5kg
バッテリー 60Wh 80Wh
価格 14万円台~ 18万円台~

 

各用途の快適度

Lenovo LOQ 16IRH8の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
画面比16:10のディスプレイで、Web閲覧などはしやすいです。
オンライン会議 ウェブカメラ、マイク、スピーカーを備えており、他に何も用意しなくても、オンライン会議をすることができます。
動画鑑賞 色鮮やかさに欠けるディスプレイですが、スピーカー音はまずまずで、スペック面でも十分です。
RAW現像
画像編集
CPUなどの性能は問題ありませんが、ディスプレイの色域が狭いので、画像編集などをする場合は、外部モニターに接続したほうがいいです。
動画編集 色調整などをするには色域不足ですが、外部グラフィックスを搭載し、編集作業自体は快適に行えます。
ゲーム GeForce RTX 4060の場合は、ゲームは快適でしょう。RTX 3050の場合は、ややグラフィック品質設定を落とす必要があります。

 

ディスプレイのチェック

Lenovo LOQ 16IRH8のディスプレイは、前述した通り色域がやや狭いです。ただそれ以外は、普通に使えるディスプレイです。画面サイズは16型、解像度は1920x1200、アスペクト比は16:10となっています。最大輝度は、当サイトの計測では327cd/m2とやや高いです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

当サイトの測定では、sRGBカバー率は63%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、どの色も1:1の直線となっており、自然な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

非光沢液晶なので、画面への映り込みは抑えられています。ギラつきもほとんど感じません。

画面への映り込み

輝度を変更しても、PWM調光によるフリッカー(ちらつき)は検出されませんでした。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

遅延

キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約48msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、本製品の表示遅延は少ないです。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。

 

残像

「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、1秒間に144回フレームを書き換える液晶で2フレーム前くらいまで残像がありました。普通のノートPCは、1秒間に60回フレームを書き換える液晶で2フレーム前くらいまでの残像だったので、本製品の残像は少ないと言えます。

「UFO Test」のサイトのGhosting Testを実行( 画面のリフレッシュレートに合わせてUFOが左から右へ移動)し、速いシャッタースピード(1/2000)で撮影したときの画像。

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

次は、Lenovo LOQ 16IRH8のキーボードとタッチパッドをチェックします。

実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18.5mm、キーストロークは約1.5mmとなっています。「Backspace」キーがやや小さめで、「\」キーとも距離が近いため、タイプミスしやすいですが、キートップは湾曲しており、総合的に普通の打ちやすさかと思います。

テンキーについては4列あり、ノートパソコンに付いているテンキーとしては比較的打ちやすいと思います。

タッチパッドの操作性は普通で、クリックボタンも普通の押しやすさです。

キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

キーボードには、ホワイトバックライトが付いています。色の変更は出来ません。

バックライト

 

パフォーマンスのチェック

動作モード

Lenovo LOQ 16IRH8は、「Lenovo Vantage」というアプリで、サーマル・モード設定を変更することができます。ここでは、デフォルトの「バランス・モード」と、高いパフォーマンスが出る「パフォーマンス・モード」で各種ベンチマークを計測しています。

サーマル・モード設定

 

また、GPU動作モードも変更することができますが、ここでは、デフォルトの「ハイブリッド・モード」で計測しています。

GPU動作モード

 

CPU

Lenovo LOQ 16IRH8は、Hシリーズのインテルの第13世代Coreプロセッサーを搭載しており、今回のモデルはCore i7-13620Hです。

CINEBENCH R23のベンチマークスコアは下の通りで、マルチコア、シングルコアともに、高いスコアです。エントリー向けゲーミングノートPCとしては十分な性能です。

なお、Core i7-13620Hのベースパワーは45Wですが、バランス・モード時は60W前後、パフォーマンスモード時は70W前後で推移していたので、それなりにパフォーマンスは出ていると思います。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-13620H
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-13980HX 28398
Core i9-13950HX 27983
Core i9-13900HX 27237
Core i9-12950HX 21617
Core i9-12900HX 21233
Core i7-13700HX 20108
Core i9-12900H 19223
Core i7-13700H 17622
Core i7-12800HX 17492
Core i7-13620H 15109
14045 [パフォーマンス・モード]
13330 [バランス・モード]
Core i7-12700H 14546
Ryzen 7 7735HS 14068
Ryzen 7 6800H 13999
Core i5-12500H 13213
Core i7-12650H 12674
Core i7-1280P 11801
Ryzen 7 6800U 10830
Ryzen 5 6600H 10470
Ryzen 7 5825U 10040
Core i7-1360P 9720
Core i5-1340P 9688
Core i7-1260P 9032
Core i5-1240P 8409
Ryzen 5 7530U 8403
Core i7-1255U 8300
Ryzen 5 5625U 8107
Core i5-1235U 7589
Core i7-1250U 7435
Core i5-1230U 6273
Core i3-1215U 4969
Core i7-1165G7 4720
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-13950HX 2097
Core i9-13900HX 2064
Core i9-13980HX 2061
Core i9-12950HX 1981
Core i9-12900H 1920
Core i9-12900HX 1916
Core i7-13700H 1898
Core i7-13700HX 1879
Core i7-1360P 1826
Core i7-12700H 1823
Core i7-12650H 1808
Core i7-1260P 1802
Core i7-13620H 1786 [パフォーマンス・モード]
1597 [バランス・モード]
1718
Core i7-1255U 1776
Core i7-12800HX 1760
Core i7-1280P 1751
Core i5-12500H 1727
Core i5-1340P 1722
Core i5-1235U 1675
Core i5-1240P 1666
Core i3-1215U 1592
Core i5-1230U 1532
Ryzen 7 6800H 1522
Ryzen 7 6800U 1504
Core i7-1250U 1495
Ryzen 5 6600H 1476
Ryzen 7 5825U 1460
Core i7-1165G7 1447
Ryzen 5 7530U 1439
Ryzen 5 5625U 1383
 :本製品で選択できるプロセッサー(一部を除く)
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。

 

メモリ

メモリにはDDR5-5200を搭載しています。メモリ帯域は広めです。容量はどのモデルも16GBですが、スロットメモリなので、自分でメモリを交換することができます。ただし、パーツ交換は自己責任でお願いします。

SiSoftware Sandra 2020
~メモリ性能の評価 ~
16GB(8GBx2)メモリ
他のメモリとの比較(帯域のベンチマーク)
DDR5-5600
デュアルチャネル
66.34GB/s
LPDDR5-6000
デュアルチャネル
64.52GB/s
LPDDR5-5200
デュアルチャネル
58.49GB/s
DDR5-4800
デュアルチャネル
52.25GB/s
LPDDR5-4800
デュアルチャネル
51.68GB/s
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
51.65GB/s
DDR5-5200
デュアルチャネル
45.22GB/s
DDR4-3200
デュアルチャネル
30.66GB/s
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません

 

グラフィックス

グラフィックスには、GeForce RTX 3050、RTX 4050、RTX 4060のいずれかが搭載されています。

今回は、GeForce RTX 4060が搭載されており、最大グラフィックスパワーは、115Wとやや高めに設定されていました。

GeForce RTX 4060の最大グラフィックスパワー

 

3DMarkのベンチマークの結果は以下の通りです。最大グラフィックスパワーが高めであることもあり、GeForce RTX 3070を超える高いベンチマークスコアが出ていました。多くのゲーム、クリエイター向けソフトが快適に動くでしょう。

3DMark Time Spy
~ グラフィックス性能の評価 ~
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
RTX 4090 175W 21897
RTX 4090 150W 20159
RTX 4080 175W 18822
RTX 3080 Ti 175W 12614
RTX 4070 140W 11947
RTX 3080 140W 11552
RTX 3080 130W 11361
RTX 3070 Ti 150W 11262
RTX 3070 140W 11015
RTX 4060 115W 10709 [パフォーマンス・モード]
9599 [バランス・モード]
RTX 3070 130W 10327
RTX 3080 105W 10258
RTX 3070Ti 105W 9901
RTX 3070 95W 9220
RTX 4060 65W 8829
RTX 4050 105W 8469
RTX 3060 130W 8302
RTX 3060 95W 7519
RTX 4060 45W 7441
RTX 3060 75W 7047
RTX 3050 Ti 95W 6063
RTX 3050Ti 60W 5292
RTX 3050 75W 5102
RTX 3050Ti 40W 4560
RTX 3050 65W 4560
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー

 

GPU-Zで確認したGeForce RTX 4060 Laptopの情報は次の通りです。旧世代のRTX 3060のVRAMは6GBであったのに対し、RTX 4060は8GBあるので、重いゲームやクリエイティブワークがしやすくなっています。

GeForce RTX 4060 Laptopのスペック

 

ストレージ

ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しています。PCIe Gen4の割にはそこまで速くはありませんが、実用上、十分な速度が出ています。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
512GB PCIe Gen4 SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
3213
PCIe Gen3 SSD 3500
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ゲームベンチマーク&フレームレート

動作モード

ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをプレイし、Afterburnerで計測したフレームレートを掲載します。

なお、「サーマル・モード設定」は、「パフォーマンス・モード」にして計測しています。

「GPU動作モード」は、基本的にデフォルトの「ハイブリッド・モード」(MSHybrid)で行っていますが、一部の設定は「dGPUモード」(ディスクリートモード)でも計測を行っています。なお、dGPUモードにすると、外部GPUから直接ディスプレイに出力するため、オーバーヘッドが減り、フレームレートが若干上がるケースがあります。その代わり、dGPUを使用していない時の消費電力が上がります。

 

各ゲームの平均フレームレート

いくつかのゲームの平均フレームレートを掲載します。他のグラフィックスとも比較していますが、すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。

重い部類のゲームは、グラフィック品質をやや落とさないと、高めのフレームレートが出ないタイトルもありますが、そこまで重くないゲームであれば、最高品質のグラフィック品質設定で、100 fps以上の平均フレームレートが出ています。

バトルロワイヤルゲームも、グラフィック品質設定を調整することで、高いフレームレートを維持してゲームを行うことが可能でしょう。

以下のゲームのフレームレートについて
グラフは、ノート用グラフィックスのみ掲載しています。
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー(max TGP)
重い部類のゲーム
FORSPOKEN(DX12)
解像度 品質 平均fps
1920x1200 159 fps
78 fps
エクストリーム 53 fps (53 fps)
※括弧()内のフレームレートは、ディスクリートモード時の数値
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
解像度 品質 平均fps
1920x1200 124 fps
107 fps
ウルトラ 86 fps (89 fps)
レイトレ:ウルトラ 54 fps (55 fps)
※括弧()内のフレームレートは、ディスクリートモード時の数値
重い部類のゲーム
Forza Horizon 5(DX12)
解像度 品質 平均fps
1920x1200 241 fps
115 fps
エクストリーム 99 fps (101 fps)
※括弧()内のフレームレートは、ディスクリートモード時の数値
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 軽量品質 175 fps
標準品質 143 fps
高品質 101 fps
※括弧()内のフレームレートは、ディスクリートモード時の数値
他のGPUとの比較(1920×1080、高品質)
RTX 4090
※ディスクリートモード
175W 192 fps
RTX 4080
※ディスクリートモード
175W 166 fps
RTX 4080 175W 165 fps
RTX 4090 150W 151 fps
RTX 3080Ti
※ディスクリートモード
175W 127 fps
RTX 3080
※ディスクリートモード
175W 121 fps
RTX 3070Ti
※ディスクリートモード
150W 117 fps
RTX 4070 140W 113 fps
RTX 3070 140W 108 fps
RTX 4060 140W 103 fps
RTX 4060 115W 101 fps
RTX 3060 140W 90 fps
RTX 3070 95W 87 fps
RTX 3060 130W 84 fps
RTX 4060 45W 77 fps
RTX 3060 75W 73 fps
RTX 3050Ti 60W 54 fps
RTX 3050 75W 53 fps
RTX 3050Ti 40W 47 fps
RTX 3050 60W 46 fps
GTX 1650Ti   43 fps
GTX 1650   36 fps
中程度の重さのゲーム
ブループロトコル
解像度 品質 平均fps
1920x1200 259 fps
157 fps
最高 119 fps (131 fps)
中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
解像度 品質 平均fps
1920x1200 48821 / 168 fps
27831 / 121 fps
ウルトラ 20682 / 104 fps
※括弧()内のフレームレートは、ディスクリートモード時の数値
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
解像度 品質 DLSS 平均fps
1920
x
1080
最低 オフ 190 fps
オフ 144 fps
最高 オフ 129 fps (133 fps)
クオリティ 153 fps (154 fps)
※括弧()内のフレームレートは、ディスクリートモード時の数値
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
解像度 品質 平均fps
1920x1200 標準(ノート) 203 fps
高(ノート) 180 fps
最高品質 149 fps (149 fps)
※括弧()内のフレームレートは、ディスクリートモード時の数値
中程度の重さのゲーム
フォートナイト [チャプター4 シーズン1]
DirectX 12
解像度 品質 平均fps
1920x1200 中設定 132 fps
高設定 63 fps
最高設定 43 fps
※アンチエイリアス&スーパー解像度:TSR低
※テンポラルスーパー解像度:ネイティブ
※バトルロワイヤル ソロで計測
パフォーマンス - 低グラフィック忠実度
解像度 その他設定 平均fps
1920x1200 3D解像度:100%
メッシュ:高
描画距離:最高
236 fps
※バトルロワイヤル ソロで計測
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
解像度 品質 平均fps
1920x1200 低設定 267 fps
高設定 176 fps
※括弧()内のフレームレートは、ディスクリートモード時の数値
※トレーニングモードで計測
軽い部類のゲーム
VALORANT
解像度 品質 平均fps
1920x1200 高設定 398 fps
※括弧()内のフレームレートは、ディスクリートモード時の数値
※プラクティスモードで計測
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
解像度 品質 平均fps
1920x1200 ウルトラ 232 fps
※括弧()内のフレームレートは、ディスクリートモード時の数値
※トレーニングモードで計測

 

その他のゲーム

上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。

 

クリエイターソフトの処理時間

以下、各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。ここでは、動作モードは「パフォーマンス・モード」、GPU動作モードは「ハイブリッド・モード」で計測しています。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

HシリーズのCoreプロセッサーを搭載しているので、Adobe Lightroom Classic CCでのRAW現像の書き出し時間は、比較的短いです。

Core i9-13950HX
RTX 4090 (175W)
29秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i9-12900HX
RTX 3080 Ti (175W)
32秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i9-13950HX 37秒
Core i9-13900HX
RTX 4080 (175W)
39秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-13700H 51秒
Core i7-12800HX
RTX 3070 Ti (150W)
52秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12700H
RTX 3060 (130W)
53秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-13700H
RTX 4070 (140W)
60秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-13650HX 60秒
Core i7-13620H
RTX 3060 (115W)
62秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-13620H 66秒
Core i7-13650HX
RTX 4060 (140W)
75秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12650H
RTX 4050 (45W)
76秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-1260P 81秒
Ryzen 7 6800U 89秒
Core i7-1360P 91秒
Core i7-1255U 112秒
Ryzen 5 7530U 115秒
Ryzen 5 5625U 120秒
※2022年6月より、GPUを使用した書き出しも出来るようになったので、この機能が使えるPCは、機能をONにしたときの書き出し時間も掲載しています。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるx265エンコード時間

ソフトウェアエンコードも、非常に速いです。

Core i9-13900HX 4分55秒
Core i9-12900HX 5分28秒
Core i7-13700H 6分39秒
Core i7-13700HX 6分55秒
Core i7-12700H 7分50秒
Core i7-13620H 7分56秒
Ryzen 7 6800H 7分58秒
Core i7-1280P 10分59秒
Ryzen 7 5825U 11分15秒
Core i7-1260P 12分43秒
Core i5-1240P 14分19秒
Ryzen 7 5800U 14分35秒
Ryzen 7 5700U 15分05秒
Core i7-1195G7 16分14秒
Core i7-1185G7 16分37秒
Core i7-1165G7 24分17秒
Core i5-1135G7 26分03秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Blender Benchmarkによるレンダリング時間
GeForce RTX 4060 Laptop
Blender Benchmark Score
RTX 4090 150W 8067
RTX 4090 175W 7917
RTX 4080 175W 6441
RTX 4070 140W 3990
RTX 4060 115W 3775
RTX 4060 65W 3034
RTX 4050 105W 2775
SPECviewperf 2020

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

USB Type-Cポートは、仕様を確認すると、DisplayPort出力とPower Deliveryに対応しています。なお、Power Deliveryについては、当サイトで試した限りでは、65W以上のPD充電器が使えました。

 

HDMIの動作チェック

4KモニターへHDMIで接続したときの詳細です。4K、120Hz、8ビット、RGBで表示出来ていました。

4Kモニター(BenQ EX3210U)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

質量のチェックです。

メーカーサイトには「約2.6kg」と記載されています。実測値は、以下の通りで、仕様値よりも少し軽かったですが、ほぼ仕様通りです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 2.551kg
ACアダプター 530g

 

バッテリー駆動時間のチェック

Lenovo LOQ 16IRH8のバッテリー駆動時間をチェックします。

本機は、60Whのバッテリーを搭載しています。

バッテリー容量

 

バッテリー駆動時間は次の通りで、高性能パーツを搭載したPCなので、バッテリー駆動時間は短いです。動画再生くらいの軽い負荷なら5~6時間持ちますが、ずっとタイピングしているなど、なにか作業をしている場合は、2時間程度しかもたないでしょう。

なお、バッテリー駆動中にゲームをすると、フレームレートが落ちるので、ゲーム中は電源につないだほうがいいです。

バッテリー駆動時間
  RTX 3050 RTX 4050
RTX 4060
(1) JEITA2.0 約8.0時間 約7.0時間
(2) 動画再生時 5時間38分
(3) CPU13%、iGPU7%、dGPU7%の負荷 2時間9分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき

 

Webカメラ・スピーカーのチェック

Webカメラ

FHD 1080pのWebカメラを搭載しており、画質は比較的良いです。また、PC本体の側面に電子式プライバシーシャッターがあり、このスイッチを入れると、カメラを電子的にOFFにすることができます。IRカメラは搭載していません。

Webカメラ
電子式プライバシーシャッターのスイッチ

 

スピーカー

左右の側面に2W x2のスピーカーが配置されています。音質はややよく、ノートPC基準で10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

スピーカー

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。

「バランス・モード」では、動作安定時のCPU電力は、60W前後で推移しています。このときのCPU温度は80℃台とやや高めですが、問題ない範囲だと思います。

「パフォーマンス・モード」では、CPU電力が70W前後へアップして推移しています。CPU温度はさらにやや上がりますが、それでも80度以内には収まっています。

  • バランス・モード
  • パフォーマンス・モード

 

FF15ベンチ実行時の温度

下図は、ゲーム時のCPU温度、GPU温度の詳細です。どちらのモードでも、CPU温度とGPU温度の両方とも70℃台で推移しているので、問題ないと思います。

  • バランス・モード
  • パフォーマンス・モード

 

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はほぼ無音です。バランス・モードでゲームをすると、騒音値は上がりますが、そこまで気にはなりません。ただ、パフォーマンス・モードにすると、割とうるさく感じます。気になる場合は、ヘッドホンをするといいでしょう。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2~3番目:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。

ゲームをすると、キーボード中央部分が熱くなってきますが、常時指が触れるところではないので、それほど気にはなりません。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。

高い性能のCPUおよびグラフィックスを搭載しているので、消費電力は比較的高めです。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

外観のチェックです。

ストームグレーの無難なカラーです。ボディ素材は樹脂です。

 

天板にはLOQのロゴが入っています。排気口に、水色のアクセントカラーが入っており、ゲーミングPCらしさを出していますが、少し目立つので、好みが分かれそうです。

 

閉じた時の画像です。厚さは21~25.9mmと、普通の高さです。

 

側面、背面のインターフェイスはご覧のようになっています。多くのポートは背面にあり、よく使うUSB-A(一部)とUSB-C、ヘッドホン端子は左右の側面にあります。

 

液晶は180度までは開きませんが、大分開くので、座高の高い人でも安心です。

 

底面には吸気口があります。吸気しやすくするため、高めのゴム足が付いています。

 

底面カバーを外したときの画像です。

Type 2242のM.2 SSDが搭載されていますが、Type 2280へ換装することもできそうです。また、分かりにくいかもしれませんが、左側に空のM.2スロットもあります。ここにもう1つM.2 SSDを増設することもできそうです。メモリスロットは2つあります。

 

ACアダプターは170Wです。ゲーミングノートPCとしては、そこまで大きな容量ではありません。

 

まとめ

以上が、Lenovo LOQ 16IRH8のレビューです。

レノボのエントリー向けのゲーミングノートPCに位置づけられる機種で、比較的価格が安い点が特徴です。

ただ、GeForce RTX 4060搭載モデルはコスパが高いと思いますが、それ以外のモデルはそれほどでもありません。他のモデルはそのうち価格が下がると思うので、もう少し待ってもいいと思います。

今回、RTX 4060を搭載したモデルでしたが、最大グラフィックスパワーが高めで、RTX 4060の中でも比較的高いフレームレートが出ていました。

放熱性もしっかりしており、安心してゲームをすることができます。

ディスプレイは、144Hzの高リフレッシュレートに対応し、残像も少なめであったものの、色域は広くありません。前のモデルとなるIdeaPad Gaming 370iは色域の広いディスプレイだったので、やや残念です。

カスタマイズ画面では、32GB以上のメモリや2ndストレージが選べませんが、自分で換装・増設することはできるので、容量不足に感じる方はチャレンジしてみてください。ただし、パーツの換装・増設は自己責任でお願いします。

 

エントリー向けゲーミングノートPC

レノボ Lenovo LOQ 16IRH8

特徴

  • 第13世代Coreプロセッサーを搭載
  • RTX 4060モデルはコスパが高い
  • 画面比16:10のディスプレイ

こんなあなたに

  • カジュアルゲーマー
  • 映像・画像がそこまで鮮やかではなくてもいい方
  • 価格13万円台[税込]~
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