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レノボ Lenovo LOQ 16IRH8の実機レビュー
CPU |
Core i5-13420H Core i5-13500H Core i7-13620H Core i7-13700H |
---|---|
GPU |
GeForce RTX 3050 GeForce RTX 4050 GeForce RTX 4060 |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 512GB PCIe SSD |
液晶サイズ | 16インチ 16:10 |
液晶種類 | 1920×1200 144Hz |
質量 | 約 2.6kg |
バッテリー | 最大 約 8.0時間 |
価格[税込] | 12万円台~ |
Lenovo LOQ 16IRH8は、エントリー向けのゲーミングノートPCです。
グラフィックスがRTX 3050からRTX 4060までのモデルがありますが、価格が比較的安くなっています。
ディスプレイは、画面比16:10で、ゲーム以外の目的で使用するときに、作業がしやすくなっています。
サイドボタン付きのマウスも付属しているので、購入してすぐにキーマウでゲームをプレイすることができます。
ただし、安いモデルであるため、ディスプレイの色域は狭いです。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-13620H、GeForce RTX 4060、16GBメモリ
セール情報
以下のページで、レノボのパソコンのセールを実施中です。
目次
お忙しい方は、「Lenovo LOQ 16IRH8の特徴」のみお読みください。
Lenovo LOQ 16IRH8の特徴
レノボのゲーミングノートPCのエントリーモデル
Lenovo LOQ 16IRH8は、IdeaPad Gamingシリーズに置き換わるブランドのゲーミングノートPCで、エントリー向けとして位置づけられる製品です。
ゲーミングPCの性能を大きく左右するグラフィックスは、GeForce RTX 3050、RTX 4050、RTX 4060の3種類です。
発売当初よりも価格が下がっており、お買い求めやすくなりました。
ディスプレイの色域は45%NTSC
旧モデルのIdeaPad Gaming 370i 16型は、100% sRGBのディスプレイを搭載していましたが、本製品は、45%NTSC(当サイト計測でsRGBカバー率63%)となっており、ディスプレイの色域が下がっています。
ただ、映像の美しさをあまり気にしないでゲームをするような方であれば、この色域でも問題はないでしょう。逆に、ゲームに映像の美しさを求める場合や、画像編集などをする場合は、本製品のディスプレイだと色域不足です。外部モニターに接続するなどしましょう。
マウスが付属
Lenovo LOQ 16IRH8は、ゲーミングマウスが付属しています。
少し使ってみましたが、やや大きめのサイズで、サイドボタンが押しやすく、ホイールも動かしやすかったです。ただ、リフトオフディスタンスがやや長く、マウスを浮かせても反応してしまうことが、しばしばありました。
なお、カスタマイズモデルや一部製品番号のものは、マウスが付かないのでご注意下さい。
放熱性能は十分
Lenovo LOQ 16IRH8は、エントリーモデルのゲーミングPCではありますが、放熱性はしっかりしていると思います。背面がやや出っ張っており、ヒンジに干渉せずに排気することができ、さらに両側面からも排気しています。実際にゲーム中のCPU温度およびGPU温度を計測しても、70℃台で推移しており、問題ない範囲の温度でした。
Legion Proシリーズとの比較
Lenovo LOQ 16IRH8の上位モデルとして、Legion Proシリーズがあります。ここでは、Legion Proシリーズの中でも最も安いLegion Pro 5i Gen 8とスペックを比較します。
Legion Pro 5i Gen 8は、CPUやグラフィック性能がいいものを選べるというのもありますが、大きく異なるのはディスプレイです。解像度が高く、リフレッシュレートも高く、色域も100% sRGBと広いです。綺麗な映像でゲームをしたい方や、画像編集などのクリエイティブワークもしたい方は、Legion Proシリーズのほうがいいでしょう。
[本機器] Legion LOQ 16IRH8 |
[上位機種] Legion Pro 5i Gen 8 |
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画像 | ||
CPU | Core i5-13420H Core i5-13500H Core i7-13620H Core i7-13700H |
Core i5-13500HX Core i7-13700HX Core i9-13900HX |
グラフィックス | RTX 3050 RTX 4050 RTX 4060 |
RTX 4050 RTX 4060 RTX 4070 |
メモリ | 16GB | 16GB / 32GB |
1st SSD | 512GB | 512GB / 1TB |
2nd SSD | なし | なし / 1TB |
画面サイズ | 16インチ 16:10 | |
解像度 | 1920x1200 144Hz | 2560x1600 165Hz 2560x1600 240Hz |
バックライト | ホワイトバックライト | 4ゾーンRGBバックライト |
質量 | 約 2.6kg | 約 2.5kg |
バッテリー | 60Wh | 80Wh |
価格 | 14万円台~ | 18万円台~ |
各用途の快適度
Lenovo LOQ 16IRH8の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 画面比16:10のディスプレイで、Web閲覧などはしやすいです。 |
---|---|---|
オンライン会議 | ○ | ウェブカメラ、マイク、スピーカーを備えており、他に何も用意しなくても、オンライン会議をすることができます。 |
動画鑑賞 | ○ | 色鮮やかさに欠けるディスプレイですが、スピーカー音はまずまずで、スペック面でも十分です。 |
RAW現像 画像編集 |
△ | CPUなどの性能は問題ありませんが、ディスプレイの色域が狭いので、画像編集などをする場合は、外部モニターに接続したほうがいいです。 |
動画編集 | ○ | 色調整などをするには色域不足ですが、外部グラフィックスを搭載し、編集作業自体は快適に行えます。 |
ゲーム | ○ | GeForce RTX 4060の場合は、ゲームは快適でしょう。RTX 3050の場合は、ややグラフィック品質設定を落とす必要があります。 |
ディスプレイのチェック
Lenovo LOQ 16IRH8のディスプレイは、前述した通り色域がやや狭いです。ただそれ以外は、普通に使えるディスプレイです。画面サイズは16型、解像度は1920x1200、アスペクト比は16:10となっています。最大輝度は、当サイトの計測では327cd/m2とやや高いです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
遅延
キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約48msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、本製品の表示遅延は少ないです。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、1秒間に144回フレームを書き換える液晶で2フレーム前くらいまで残像がありました。普通のノートPCは、1秒間に60回フレームを書き換える液晶で2フレーム前くらいまでの残像だったので、本製品の残像は少ないと言えます。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
次は、Lenovo LOQ 16IRH8のキーボードとタッチパッドをチェックします。
実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18.5mm、キーストロークは約1.5mmとなっています。「Backspace」キーがやや小さめで、「\」キーとも距離が近いため、タイプミスしやすいですが、キートップは湾曲しており、総合的に普通の打ちやすさかと思います。
テンキーについては4列あり、ノートパソコンに付いているテンキーとしては比較的打ちやすいと思います。タッチパッドの操作性は普通で、クリックボタンも普通の押しやすさです。
キーボードには、ホワイトバックライトが付いています。色の変更は出来ません。
パフォーマンスのチェック
動作モード
Lenovo LOQ 16IRH8は、「Lenovo Vantage」というアプリで、サーマル・モード設定を変更することができます。ここでは、デフォルトの「バランス・モード」と、高いパフォーマンスが出る「パフォーマンス・モード」で各種ベンチマークを計測しています。
また、GPU動作モードも変更することができますが、ここでは、デフォルトの「ハイブリッド・モード」で計測しています。
CPU
Lenovo LOQ 16IRH8は、Hシリーズのインテルの第13世代Coreプロセッサーを搭載しており、今回のモデルはCore i7-13620Hです。
CINEBENCH R23のベンチマークスコアは下の通りで、マルチコア、シングルコアともに、高いスコアです。エントリー向けゲーミングノートPCとしては十分な性能です。
なお、Core i7-13620Hのベースパワーは45Wですが、バランス・モード時は60W前後、パフォーマンスモード時は70W前後で推移していたので、それなりにパフォーマンスは出ていると思います。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリにはDDR5-5200を搭載しています。メモリ帯域は広めです。容量はどのモデルも16GBですが、スロットメモリなので、自分でメモリを交換することができます。ただし、パーツ交換は自己責任でお願いします。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません
グラフィックス
グラフィックスには、GeForce RTX 3050、RTX 4050、RTX 4060のいずれかが搭載されています。
今回は、GeForce RTX 4060が搭載されており、最大グラフィックスパワーは、115Wとやや高めに設定されていました。
3DMarkのベンチマークの結果は以下の通りです。最大グラフィックスパワーが高めであることもあり、GeForce RTX 3070を超える高いベンチマークスコアが出ていました。多くのゲーム、クリエイター向けソフトが快適に動くでしょう。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
GPU-Zで確認したGeForce RTX 4060 Laptopの情報は次の通りです。旧世代のRTX 3060のVRAMは6GBであったのに対し、RTX 4060は8GBあるので、重いゲームやクリエイティブワークがしやすくなっています。
ストレージ
ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しています。PCIe Gen4の割にはそこまで速くはありませんが、実用上、十分な速度が出ています。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ゲームベンチマーク&フレームレート
動作モード
ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをプレイし、Afterburnerで計測したフレームレートを掲載します。
なお、「サーマル・モード設定」は、「パフォーマンス・モード」にして計測しています。
「GPU動作モード」は、基本的にデフォルトの「ハイブリッド・モード」(MSHybrid)で行っていますが、一部の設定は「dGPUモード」(ディスクリートモード)でも計測を行っています。なお、dGPUモードにすると、外部GPUから直接ディスプレイに出力するため、オーバーヘッドが減り、フレームレートが若干上がるケースがあります。その代わり、dGPUを使用していない時の消費電力が上がります。
各ゲームの平均フレームレート
いくつかのゲームの平均フレームレートを掲載します。他のグラフィックスとも比較していますが、すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。
重い部類のゲームは、グラフィック品質をやや落とさないと、高めのフレームレートが出ないタイトルもありますが、そこまで重くないゲームであれば、最高品質のグラフィック品質設定で、100 fps以上の平均フレームレートが出ています。
バトルロワイヤルゲームも、グラフィック品質設定を調整することで、高いフレームレートを維持してゲームを行うことが可能でしょう。
重い部類のゲーム
FORSPOKEN(DX12)
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 低 | 159 fps |
高 | 78 fps | |
エクストリーム | 53 fps (53 fps) |
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
|
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 低 | 124 fps |
高 | 107 fps | |
ウルトラ | 86 fps (89 fps) | |
レイトレ:ウルトラ | 54 fps (55 fps) |
重い部類のゲーム
Forza Horizon 5(DX12)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 低 | 241 fps |
高 | 115 fps | |
エクストリーム | 99 fps (101 fps) |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 175 fps |
標準品質 | 143 fps | |
高品質 | 101 fps |
中程度の重さのゲーム
ブループロトコル
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 低 | 259 fps |
高 | 157 fps | |
最高 | 119 fps (131 fps) |
中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 低 | 48821 / 168 fps |
高 | 27831 / 121 fps | |
ウルトラ | 20682 / 104 fps |
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
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解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920 x 1080 |
最低 | オフ | 190 fps |
中 | オフ | 144 fps | |
最高 | オフ | 129 fps (133 fps) | |
クオリティ | 153 fps (154 fps) |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 標準(ノート) | 203 fps |
高(ノート) | 180 fps | |
最高品質 | 149 fps (149 fps) |
中程度の重さのゲーム
フォートナイト [チャプター4 シーズン1]
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 中設定 | 132 fps |
高設定 | 63 fps | |
最高設定 | 43 fps |
※テンポラルスーパー解像度:ネイティブ
※バトルロワイヤル ソロで計測
解像度 | その他設定 | 平均fps |
1920x1200 | 3D解像度:100% メッシュ:高 描画距離:最高 |
236 fps |
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 低設定 | 267 fps |
高設定 | 176 fps |
※トレーニングモードで計測
軽い部類のゲーム
VALORANT
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 高設定 | 398 fps |
※プラクティスモードで計測
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | ウルトラ | 232 fps |
※トレーニングモードで計測
その他のゲーム
上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
クリエイターソフトの処理時間
以下、各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。ここでは、動作モードは「パフォーマンス・モード」、GPU動作モードは「ハイブリッド・モード」で計測しています。
HシリーズのCoreプロセッサーを搭載しているので、Adobe Lightroom Classic CCでのRAW現像の書き出し時間は、比較的短いです。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ソフトウェアエンコードも、非常に速いです。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートは、仕様を確認すると、DisplayPort出力とPower Deliveryに対応しています。なお、Power Deliveryについては、当サイトで試した限りでは、65W以上のPD充電器が使えました。
HDMIの動作チェック
4KモニターへHDMIで接続したときの詳細です。4K、120Hz、8ビット、RGBで表示出来ていました。
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「約2.6kg」と記載されています。実測値は、以下の通りで、仕様値よりも少し軽かったですが、ほぼ仕様通りです。
質量 | |
PC本体 | 2.551kg |
ACアダプター | 530g |
バッテリー駆動時間のチェック
Lenovo LOQ 16IRH8のバッテリー駆動時間をチェックします。
本機は、60Whのバッテリーを搭載しています。
バッテリー駆動時間は次の通りで、高性能パーツを搭載したPCなので、バッテリー駆動時間は短いです。動画再生くらいの軽い負荷なら5~6時間持ちますが、ずっとタイピングしているなど、なにか作業をしている場合は、2時間程度しかもたないでしょう。
なお、バッテリー駆動中にゲームをすると、フレームレートが落ちるので、ゲーム中は電源につないだほうがいいです。
RTX 3050 | RTX 4050 RTX 4060 |
|
(1) JEITA2.0 | 約8.0時間 | 約7.0時間 |
(2) 動画再生時 | ― | 5時間38分 |
(3) CPU13%、iGPU7%、dGPU7%の負荷 | ― | 2時間9分 |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
FHD 1080pのWebカメラを搭載しており、画質は比較的良いです。また、PC本体の側面に電子式プライバシーシャッターがあり、このスイッチを入れると、カメラを電子的にOFFにすることができます。IRカメラは搭載していません。
スピーカー
左右の側面に2W x2のスピーカーが配置されています。音質はややよく、ノートPC基準で10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
「バランス・モード」では、動作安定時のCPU電力は、60W前後で推移しています。このときのCPU温度は80℃台とやや高めですが、問題ない範囲だと思います。
「パフォーマンス・モード」では、CPU電力が70W前後へアップして推移しています。CPU温度はさらにやや上がりますが、それでも80度以内には収まっています。
- バランス・モード
- パフォーマンス・モード
FF15ベンチ実行時の温度
下図は、ゲーム時のCPU温度、GPU温度の詳細です。どちらのモードでも、CPU温度とGPU温度の両方とも70℃台で推移しているので、問題ないと思います。
- バランス・モード
- パフォーマンス・モード
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。バランス・モードでゲームをすると、騒音値は上がりますが、そこまで気にはなりません。ただ、パフォーマンス・モードにすると、割とうるさく感じます。気になる場合は、ヘッドホンをするといいでしょう。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。
ゲームをすると、キーボード中央部分が熱くなってきますが、常時指が触れるところではないので、それほど気にはなりません。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
高い性能のCPUおよびグラフィックスを搭載しているので、消費電力は比較的高めです。
外観のチェック
外観のチェックです。
ストームグレーの無難なカラーです。ボディ素材は樹脂です。
天板にはLOQのロゴが入っています。排気口に、水色のアクセントカラーが入っており、ゲーミングPCらしさを出していますが、少し目立つので、好みが分かれそうです。
閉じた時の画像です。厚さは21~25.9mmと、普通の高さです。
側面、背面のインターフェイスはご覧のようになっています。多くのポートは背面にあり、よく使うUSB-A(一部)とUSB-C、ヘッドホン端子は左右の側面にあります。
液晶は180度までは開きませんが、大分開くので、座高の高い人でも安心です。
底面には吸気口があります。吸気しやすくするため、高めのゴム足が付いています。
底面カバーを外したときの画像です。
Type 2242のM.2 SSDが搭載されていますが、Type 2280へ換装することもできそうです。また、分かりにくいかもしれませんが、左側に空のM.2スロットもあります。ここにもう1つM.2 SSDを増設することもできそうです。メモリスロットは2つあります。
ACアダプターは170Wです。ゲーミングノートPCとしては、そこまで大きな容量ではありません。
まとめ
以上が、Lenovo LOQ 16IRH8のレビューです。
レノボのエントリー向けのゲーミングノートPCに位置づけられる機種で、比較的価格が安い点が特徴です。
ただ、GeForce RTX 4060搭載モデルはコスパが高いと思いますが、それ以外のモデルはそれほどでもありません。他のモデルはそのうち価格が下がると思うので、もう少し待ってもいいと思います。
今回、RTX 4060を搭載したモデルでしたが、最大グラフィックスパワーが高めで、RTX 4060の中でも比較的高いフレームレートが出ていました。
放熱性もしっかりしており、安心してゲームをすることができます。
ディスプレイは、144Hzの高リフレッシュレートに対応し、残像も少なめであったものの、色域は広くありません。前のモデルとなるIdeaPad Gaming 370iは色域の広いディスプレイだったので、やや残念です。
カスタマイズ画面では、32GB以上のメモリや2ndストレージが選べませんが、自分で換装・増設することはできるので、容量不足に感じる方はチャレンジしてみてください。ただし、パーツの換装・増設は自己責任でお願いします。
エントリー向けゲーミングノートPC
レノボ Lenovo LOQ 16IRH8
特徴
- 第13世代Coreプロセッサーを搭載
- RTX 4060モデルはコスパが高い
- 画面比16:10のディスプレイ
こんなあなたに
- カジュアルゲーマー
- 映像・画像がそこまで鮮やかではなくてもいい方
- 価格13万円台[税込]~
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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