レノボ IdeaPad Slim 560i Proの実機レビュー

更新日:
CPU Core i7-1165G7
Core i5-1135G7
メモリ 8GB / 16GB
ストレージ PCIe NVMe SSD
液晶サイズ 14.0インチ
液晶種類 2.2K IPS 非光沢
質量 約1.38kg
バッテリー 最大約17.0時間
価格[税込] 8万円台~
画面比16:10の2.2K液晶搭載でも8万円台~

IdeaPad Slim 560i Proは、アスペクト比16:10の2.2K液晶を搭載ながらも、8万円台から購入できる機種です。

一般のFHD液晶よりも、少し広く、少し解像度が高い液晶なので、多くの情報を表示することができ、作業を効率よく行えます。また、色域も広めなので、ちょっとした画像・動画編集などにも対応できます。

約1.38kgと持ち出すこともできる質量で、容量大きめのバッテリーを搭載し、外でも使いやすいです。

普通のノートPCよりも少しいい物が欲しい方は、是非チェックしてみてください。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i7-1165G7、16GBメモリ、512GB PCIe SSD

 

セール情報

以下のページで、レノボのパソコンのセールを実施中です。

 

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目次

お忙しい方は、「IdeaPad Slim 560i Proの特徴」のみお読みください。

 

IdeaPad Slim 560i Proの特徴

アスペクト比16.10の2.2K液晶を搭載

IdeaPad Slim 560i Proの大きな特徴は、搭載している液晶にあります。

一般的な14型ノートPCは、アスペクト比16:9のFHD(1920x1080)液晶を搭載することが多いのに対して、IdeaPad Slim 560i Proは、アスペクト比16:10の2.2K(2240x1400)液晶を搭載しています。当サイト計測でsRGBカバー率99.5%と、色域も広めです。

アスペクト比16:10の2.2K液晶

 

縦方向の表示面積が少し広く、ウェブブラウザやOfficeソフトなど縦スクロールするアプリが使用しやすいです。また、少し文字が小さくなってもよければ、下の画像のように複数のウィンドウを並べても、それぞれのウィンドウに情報をしっかり表示することができます。ウィンドウの表示を切り替えずに作業ができるので、作業効率もアップします。さらに、色域が広めなので、ウェブやSNS用の写真の編集などにも使用できます。

複数のウィンドウを同時に表示しやすい

 

約1.38kgと持ち出しやすい質量

IdeaPad Slim 560i Proの質量は、仕様値で約1.38kgです。当サイトでの計測では、1.401kgともう少し重かったですが、14型ノートPCとしては、標準的な質量です。特別軽い訳ではないものの、十分持ち出すことも可能です。

最薄部は約15.99mmと比較的スリムでもあるので、かばんにいれて持ち運びやすいです。

約1.38kgと持ち出しやすい

 

CPUのパフォーマンスを引き出す構成

IdeaPad Slim 560i Proは、一般のノートPCに搭載されるのと同じ、第11世代Coreプロセッサーを搭載しています。

今回チェックしたのは、Core i7-1165G7搭載モデルでしたが、ベンチマークスコアを見てみると、一般的なCore i7-1165G7よりも高いスコアが出ていました。HWiNFOで情報を確認すると、PL1が35Wと高く、CPUのパフォーマンスをしっかりと引き出すことができる設定となっています。

CINEBENCH R23 ~マルチコア~
Core i7-1165G7 5929 [本機器で計測]
4720 [他機種での標準的なスコア]
CINEBENCH R23のスコア比較
HWiNFOの情報

 

冷却性能にも問題なし

IdeaPad Slim 560i Proは、CPUのパフォーマンスを十分に引き出すことができていますが、気になるのが冷却性能です。高めのCPU電力でパフォーマンスを引き出しているので、冷却性能が貧弱だと、高負荷作業を連続して行うとパフォーマンスが落ちたり、パーツの寿命にも影響するということが考えられます。

IdeaPad Slim 560i Proの内部の冷却機構を確認すると、大きめのサイズの冷却ファンが1つ、ヒートパイプ2本となっていました。比較的しっかりした冷却機構だと思います。ただし、排気口は1箇所で、液晶のヒンジ部分に隠れるような配置となっています。

それでも、CPUに高い負荷をかけても、CPU温度はほぼ80℃前後に抑えられていました。冷却性能も十分なようです。心配せずに、高めのパフォーマンスで、快適に作業できるでしょう。

ヒンジに隠れる排気口
大きめのファンと2本のヒートパイプ
高負荷時のCPU温度

 

やや残念な部分

IdeaPad Slim 560i Proのメモリは、オンボードメモリです。そのため、購入後に増設・換装はできません。また、できるだけ大容量のメモリを選択したくても、Core i5搭載だと8GBメモリのモデルしかありません。16GBメモリがよければ、必然的にCore i7モデルの一択になってしまいます。メモリ構成の幅が狭いのはやや残念です。

加えて、インテルCPU搭載機ですが、USB-CポートはThunderbolt 4には対応していません。名前にProとつくことですし、Thunderbolt 4にも対応していて欲しかったです。

 

IdeaPad Slim 550i 14型との比較

IdeaPad Slimシリーズには、IdeaPad Slim 550i 14型という、コスパの高い機種があります。そこで、本機器との簡単な比較を行いました。

IdeaPad Slim 550i 14型は、Core i3搭載モデルもあり、5万円台からと価格が安いです。ただし、ボディは樹脂製で、液晶も一般的なFHD液晶です。普通に使える機種を、安く購入したい方に適しています。

IdeaPad Slim 560i Proは、色域が広めで、アスペクト比16:10の2.2K液晶を搭載しています。また、アルミボディで、少し軽く、バッテリー駆動時間も長めです。IdeaPad Slim 550i 14型よりは価格は上がりますが、同等構成で比較すると、1万円ほどしか変わらないので、十分コスパの高い機種だと思います。作業のしやすいノートPCであれば、こちらの方がおすすめです。

IdeaPad Slim 550i 14型との比較
  [本機器]
IdeaPad Slim
560i Pro
[ハイコスパ機]
IdeaPad Slim
550i 14型
CPU Core i7-1165G7
Core i5-1135G7
Core i7-1165G7
Core i5-1135G7
Core i3-1115G4
メモリ 8GB / 16GB
オンボード
ストレージ PCIe SSD
液晶種類 14.0型
2.2K IPS
100% sRGBクラス
14.0型
FHD IPS / TN
インターフェイス USB3.1 x2
USB-C x2
(DisplayPort、PD)
HDMI
SDカードリーダー
USB3.0 x2
USB-C
(DisplayPort、PD)
HDMI
SDカードリーダー
バッテリー 最大約17.0時間 最大約14.0時間
質量 約1.38kg 約1.45kg
価格 8万円台~ 5万円台~
代表構成での価格比較
  [本機器]
ThinkPad T14 Gen 2
(AMD)
[兄弟機種]
ThinkPad T14 Gen 2
(第11世代インテル)
CPU Core i7-1165G7
メモリ 16GB
ストレージ 512GB PCIe SSD
価格[税込] 111,012円 99,792円

 

Windows 11へもアップグレード可能

IdeaPad Slim 560i Proの搭載OSはWindows 10ですが、PC正常性チェックツールで確認した限りでは、Windows 11 へのアップグレードもできそうでした。アプリなどに不具合がないか様子を見てから、後日、Windows 11へアップグレードするのもいいと思います。

イメージバックアップなどをとれる人なら、Windows 10もWindows 11も使えることになるので、最初からWindows 11が搭載されたノートPCを購入するよりも、ある意味お得です。

Windows 11へもアップグレード可能

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
十分なスペックで、快適に動きます。アスペクト比16:10の液晶で作業がしやすいです。
オンライン会議 特にオンライン会議に特化した機能はありませんが、カメラ、マイク、スピーカーを備えており、問題なくオンライン会議に参加できます。
動画鑑賞 100% sRGBクラスの2.2K液晶を搭載しており、色鮮やかな映像で動画を楽しめます。スピーカー音は普通です。
RAW現像
画像編集
色域広めの2.2K液晶なので、画像編集にも適しています。画像編集を行う場合は、16GBメモリを搭載したCore i7モデルがおすすめです。
動画編集 △~○ FHD動画の簡易的な編集ならできると思います。ただし、動画編集が主な目的であれば、外部グラフィックスを搭載した機種の方がいいでしょう。
ゲーム ゲーム向きの機種ではありません。ただし、軽めのゲームならある程度はプレイできます。

 

ディスプレイのチェック

IdeaPad Slim 560i Proのディスプレイのチェックです。パネルは、「LEN140WU」で、Yoga Slim 750i Proが搭載していたパネルと同じでした。

アスペクト比が16:10で、2.2Kと解像度も少し高い液晶です。色域も広めで、作業がしやすいです。最大輝度は、当サイトの計測では350cd/m2とやや高めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

色域は広めです。当サイトの計測結果は、下表のとおりです。

sRGBカバー率 99.5%
DCI-P3カバー率 77.6%
Adobe RGBカバー率 77.2%
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、各色ともほぼ揃っており、自然な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

非光沢液晶なので、画面への映り込みは抑えられています。ギラつきは、ほとんど感じません。

画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)の有無の確認結果です。輝度をいくつにしても、フリッカーは検出されませんでした。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

IdeaPad Slim 560i Proのキーボードのチェックです。

実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18.5mm、キーストロークは約1.4mmです。標準的な配列のキーボードですが、Backspaceキーのような、1つの枠に複数のキーが配置されている部分があり、そのようなキーはキーの間が狭いのでやや押し間違えやすいです。

総合的に見ると、普通の打ちやすさのキーボードだと思います。

タッチパッドの使い心地も普通です。

キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

バックライトも付いています。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

IdeaPad Slim 560i Proのパフォーマンスのチェックです。

IdeaPad Slim 560i Proでは、Lenovo Vantageの電源スマート設定において、動作モードを変更することができます。ここでは、デフォルトの「インテリジェント・クーリング」と、高いパフォーマンスが出る「エクストリーム・パフォーマンス」で計測したベンチマークスコアを確認していきます。

電源スマート設定

 

CPU

IdeaPad Slim 560i Proの搭載するCore i7-1165G7のベンチマークの結果は以下のとおりです。

マルチコア、シングルコアともに、Core i7-1165G7としては高いスコアが出ています。動作モードを変更しても、パフォーマンスにはほとんど差がありませんでした。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-1165G7
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 9 5900HX 13382
Core i9-11900H 13266
Ryzen 7 5800H 12604
Core i7-11800H 12501
Core i7-10875H 10579
Core i7-10870H 10139
Core i9-11980HK 10083
Ryzen 7 PRO 5850U 9143
Core i9-10885H 8637
Core i5-11400H 8514
Ryzen 7 5700U 8445
Ryzen 5 PRO 5650U 7407
Core i7-11370H 7123
Core i7-10750H 6839
Core i5-10500H 6805
Ryzen 5 5500U 6250
Core i7-1185G7 6229
Core i7-1165G7 5929 [インテリジェント・クーリング]
5925 [エクストリーム・パフォーマンス]
4720
Ryzen 3 5300U 5469
Core i5-1135G7 4424
Core i3-1115G4 3149
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-11900H 1570
Core i7-11370H 1519
Core i7-1185G7 1517
Core i7-1165G7 1507 [エクストリーム・パフォーマンス]
1496 [インテリジェント・クーリング]
1447
Core i7-11800H 1504
Ryzen 9 5900HX 1463
Core i9-11980HK 1450
Core i5-11400H 1442
Ryzen 7 5800H 1435
Ryzen 7 PRO 5850U 1415
Ryzen 5 PRO 5650U 1361
Core i7-10875H 1306
Core i5-1135G7 1294
Core i7-10750H 1277
Ryzen 7 5700U 1264
Core i3-1115G4 1217
Core i7-10870H 1212
Ryzen 5 5500U 1185
Core i9-10885H 1163
Core i5-10500H 1162
Ryzen 3 5300U 1130
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

メモリ

メモリは、DDR4-3200メモリを搭載しています。速度は普通です。オンボードなので、増設・換装はできません。

SiSoftware Sandra 2020
~メモリ性能の評価 ~
16GBメモリ
他のメモリとの比較(帯域)
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
最大 約68.2GB/s (34.1GB/s x2)
DDR4-3200
デュアルチャネル
最大 約51.2GB/s (25.6GB/s x2)
29.83GB/s
DDR4-2666
デュアルチャネル
最大 約42.6GB/s (21.3GB/s x2)
DDR4-3200
シングルチャネル
最大 約25.6GB/s
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア

 

グラフィックス

グラフィックスは、Core i7-1165G7の内蔵グラフィックスです。

ベンチマークのスコアは以下の通りです。Core i7-1165G7としては、標準的なグラフィックス性能です。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
Core i7-1165G7
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce GTX 1650 45149
GeForce MX450 30425
Core i7-1165G7
メモリLPDDR4X-4266
20052
Core i5-1135G7
メモリLPDDR4X-4266
18718
GeForce MX330 16714
Ryzen 7 PRO 5850U
メモリDDR4-3200 デュアル
16338
Ryzen 9 4900HS 16322
GeForce MX250 15406
Ryzen 5 PRO 5650U
メモリDDR4-3200 デュアル
14869
Core i5-1145G7
メモリDDR4-3200 デュアル
14647
Core i7-1165G7
メモリDDR4-3200 デュアル
14496 [エクストリーム・パフォーマンス]
14492 [インテリジェント・クーリング]
Ryzen 7 4700U 13861
Core i5-1135G7
メモリDDR4-3200 デュアル
13316
Ryzen 5 4500U 12126
Core i3-1115G4
メモリDDR4-3200
11487
Core i7-1065G7 11084
Ryzen 7 PRO 5850U
メモリDDR4-3200 シングル
10994
Ryzen 3 4300U 9800
Core i5-1145G7
メモリDDR4-3200 シングル
8460
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ストレージ

ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しており、高速です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
512GB PCIe NVMe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
 PCIe Gen3 SSD 3561
3500
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

フルサイズのSDカードスロットを搭載しており、アクセス速度は普通です。SDカードを挿すと、大きく出っ張るので、挿したままの移動はできません。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

クリエイターソフトの処理時間

以下、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間です。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間
Core i9-11900H
16GBメモリ
44秒
Core i9-11980HK
64GBメモリ
46秒
Core i7-11800H
16GBメモリ
53秒
Apple M1
16GBメモリ
66秒 (MacBook Pro 13 M1)
Core i9-10980HK
32GBメモリ
68秒
Core i7-10875H
16GBメモリ
70秒
Core i7-11370H
16GBメモリ
72秒
Core i7-1185G7
16GBメモリ
74秒
Ryzen 9 5900HX
32GBメモリ
76秒
Core i9-9980HK
16GBメモリ
77秒 (MacBook Pro 16)
Core i7-10750H
16GBメモリ
80秒
Core i7-1165G7
16GBメモリ
87秒
Ryzen 7 4700U
16GBメモリ
91秒
Ryzen 5 4500U
32GBメモリ
91秒
Ryzen 7 5800H
16GBメモリ
93秒
Ryzen 7 5800U
16GBメモリ
95秒
Core i7-10710U
16GBメモリ
96秒
Ryzen 7 5700U
16GBメモリ
100秒
Core i7-10510U
16GBメモリ
109秒
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
Adobe Photoshop CCによる各種処理時間

軽めの処理であれば、数秒で終わるものもあります。使い方によっては、Photoshopもそこそこ快適に使用できるでしょう。ただし、外部グラフィックスを搭載していないので、特にAIを使った処理には時間がかかりました。

  処理時間
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) 約3秒
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) 約4分9秒
ニューラルフィルター(スタイルの適用) 約17秒
スーパー解像度 約51秒
コンテンツに応じた塗りつぶし 約5秒
被写体を選択 約3秒
※ 6000x4000のRAWデータを編集
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

Premiere Proの書き出し時間は、Core i7-1165G7としては普通だと思います。頻繁に動画の書き出しを行うのであれば、外部グラフィックスを搭載した機種の方がおすすめです。

FHD動画の書き出し
Core i7-1185G7
Intel Iris Xe
3分33秒
Core i7-1165G7
Intel Iris Xe
4分6秒
Core i7-1165G7
Intel Iris Xe
4分28秒
Core i5-1145G7
Intel Iris Xe
4分40秒
Core i5-1135G7
Intel Iris Xe
4分41秒
Ryzen 7 4700U
Radeon Graphics
5分5秒
Ryzen 5 4500U
Radeon Graphics
5分57秒
Core i7-1160G7
Intel Iris Xe
6分14秒
Core i7-1165G7
Intel Iris Xe
6分16秒
Ryzen 3 4300U
Radeon Graphics
6分44秒
Core i7-1065G7
Intel Iris Plus
7分41秒
Core i5-1035G4
Intel Iris Plus
7分43秒
Core i7-10510U
Intel UHD
16分54秒
※ FHD/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

USB Type-Cポートを利用して、純正以外の充電器やドックが使えるかを試しました。

DisplayPort、Power Deliveryに対応したUSB-Cポートを2つ備えています。Thunderboltドック以外は、今回試した全ての機器が使用できました。ただし、USB-Cアダプターの出力が低いと、本体への給電時に警告が表示されます。USB-Cアダプターを使用するのであれば、45W以上の出力があるものを選ぶといいでしょう。

USB Type-C充電器/ドックの動作テスト
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック × ×
PD充電器
※1
61W RAVPower GaN充電器
45W Lenovoウルトラポータブル
30W RAVPower GaN充電器 △※3
18W cheero充電器 △※3
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740
Philips 258B6QUEB/11
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 低速ケーブルであると表示が出るが充電は出来る

 

HDMIの動作チェック

4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビットでの表示ができていますが、YCbCr420となっていました。

4Kテレビ(ビエラ TH-55CX800)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

IdeaPad Slim 560i Proの質量のチェックです。

メーカーサイトには「約1.38kg」とありました。当サイトの計測値は下表の通りで、仕様値より少し重めでした。14型ノートPCとしては普通の重さです。持ち運びもできるでしょう。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.401kg
ACアダプター+電源ケーブル 354g

 

バッテリー駆動時間のチェック

IdeaPad Slim 560i Proのバッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー容量は56.5Whでした。14型ノートPCとしては、やや大きめの容量です。

バッテリー容量

 

バッテリー駆動時間は下の通りです。ノートPCとしては、比較的長めの駆動時間です。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0 約17.0時間
(2) PCMark 10 Modern Office 9時間43分
(3) 動画再生時
(4) PCMark 8 Work 2時間58分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業

 

当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りです。65W出力のUSB-Cアダプターが付属しており、充電速度は普通でした。

1時間あたりの充電容量
純正ACアダプター
アイドル時
49%(約27Wh)
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測

 

Webカメラ・スピーカーのチェック

Webカメラ

Webカメラには、物理シャッターは付いていません。IRカメラを搭載しており、Windows Helloの顔認証が使用できます。

Webカメラ

 

Webカメラは、720p HDカメラです。寒色系の画質で、少しモヤッとした感じがします。また細部の画像は粗いです。ノートパソコンに搭載されるWebカメラとしては、一般的な性能かと思います。

本製品のカメラで撮影
※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows 10標準のカメラアプリで撮影

 

1万円以上する外付けのLogicool StreamCam C980のカメラで撮影
※クリックすると拡大できます。
※撮影方法は上と同じ

 

スピーカー

スピーカーは底面の左右に配置されており、2W x2のステレオスピーカーとなっています。音質は普通です。ノートPC基準で、10点満点で採点すると5点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

キーボードの左右にも穴がありますが、ここから音が出ているような感じはしないので、ただの通気口なのかなと思います。

スピーカー
通気口?

 

パーツの温度のチェック

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPUの温度およびCPU電力の推移を確認します。

「インテリジェント・クーリング」では、CPU電力が35W前後と高めで推移していますが、CPU温度は80℃台前半までに抑えられています。「エクストリーム・パフォーマンス」でも、CPU電力、CPU温度にほとんど変化はありません。

CPU温度はやや高めですが、心配せずに使用できる範囲です。パフォーマンスにも目立った差がないので、「インテリジェント・クーリング」モードで使用するといいと思います。

  • インテリジェント・クーリング時
  • エクストリーム・パフォーマンス時
CPU電力&CPUクロック
CPU温度
CPU電力CPUクロック
CPU温度

 

静音性のチェック

IdeaPad Slim 560i Proの動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はほぼ無音です。高い負荷がかかると騒音値が上がりますが、同等他機種と同じくらいの騒音値です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。

全体的にやや低めの温度です。高負荷時でもパームレスト部の温度にはほとんど変化がなく、不快に感じることはないと思います。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。

CPU電力が高めの設定なので、高負荷時はやや消費電力が上がります。それでも、モバイル向けのプロセッサー搭載なので、全体的に低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

IdeaPad Slim 560i Proの外観のチェックです。

IdeaPadらしい、スタンダードなデザインです。IdeaPad Slim 550などは樹脂ボディですが、IdeaPad Slim 560i Proはアルミ製のボディで、質感は高めです。

 

天板です。レノボのロゴが控えめにはいっています。

 

閉じた状態です。最薄部の厚みは約15.99mmと比較的スリムなボディです。

 

インターフェイスとしては、USB 3.1 x2、USB Type-C x2(DisplayPort、Power Delivery対応)、HDMI、SDカードリーダーを備えています。不足のない構成です。

 

液晶面の開く角度です。フラットにはなりません。

 

底面です。

 

内部の画像です。大きめの冷却ファン1つと、2本のヒートパイプで冷却しています。メモリはオンボードなので、増設・換装できません。

 

ストレージには、Tpye 2280 M.2 SSDを搭載していました。ストレージの換装はできそうです。

 

65WのUSB-Cアダプターが付属します。コンセント側のケーブルが太くてかさばるので、持ち出す場合は、小型のUSB-Cアダプターの方がいいと思います。

 

まとめ

以上が、IdeaPad Slim 560i Proのレビューです。

最大の特徴は、アスペクト比16:10の2.2K液晶を搭載していることです。表示できる情報量が少し多いので、Officeソフトやブラウザなどいつも使うアプリで、より効率的な作業が可能となります。また、sRGBカバー率99.5%と色域が広めなので、鮮やかな表示ができ、ウェブ用素材の加工など、ライトなクリエイティブ作業も可能です。

スペックは標準的ですが、CPUのパフォーマンスを十分引き出すことで、一般のノートPCよりも少し高めの処理性能を備えていました。放熱性能にも問題ありません。高負荷作業でも、快適にこなすことができるでしょう。

この構成で8万円台~なので、コスパも高いです。使いやすさと、価格のバランスがいいです。

気になる部分としては、メモリがオンボードなので増設・換装できないことと、USB-CポートがThunderbolt 4に対応していないことなどがあります。

IdeaPad Slim 550i 14型などではやや物足りないなと感じる方は、こちらを検討してみることをおすすめします。使いやすいノートPCとして、満足度が高そうです。

 

アスペクト比16:10の2.2K液晶

IdeaPad Slim 560i Pro

特徴

  • 16:10で色域広めの2.2K液晶を搭載
  • このディスプレイで8万円台~
  • 高めのCPU電力設定で高めのパフォーマンス

こんなあなたに

    • 見やすい液晶でサクサク仕事をしたい方
  • ウェブコンテンツ作成なども行いたい方
公式サイトはこちら

 

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