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Ryzen AI 9 HX 375が搭載できるHP OmniBook Ultra 14-fdの実機レビュー

【PR】【貸出機材提供:株式会社日本HP】
CPU | Ryzen AI 9 365 Ryzen AI 9 HX 375 |
---|---|
メモリ | 16GB / 32GB (オンボード) |
ストレージ | 1TB PCIe Gen4 SSD |
液晶サイズ | 14.0型 |
液晶種類 | 2240x1400 IPS タッチ |
質量 | 約1.57kg |
バッテリー | 最大 約21時間 |
価格[税込] | 21万円台~ |
HP OmniBook Ultra 14-fdは、高い性能のRyzen AI 300シリーズプロセッサーを搭載したノートPCです。
普通のノートPCよりも、CPU性能、内蔵グラフィックス性能、NPU性能がいずれも高く、様々な用途にストレスフリーで使用することができます。
100% sRGBクラスの2.2K液晶を搭載し、ディスプレイも比較的見やすいです。タッチパネルにも対応しています。
また、エッジがカットされたかっこいいデザインも特徴です。
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レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Ryzen AI 9 HX 375、32GBメモリ、1TB SSD
目次
お忙しい方は、「HP OmniBook Ultra 14-fdの特徴」のみお読みください。
HP OmniBook Ultra 14-fdの特徴
AMD Ryzen AI 300シリーズ搭載
HP OmniBook Ultra 14-fdは、AMDの最新プロセッサーである「Ryzen AI 300シリーズ」を搭載したノートPCです。
「Ryzen AI 300シリーズ」の簡単な仕様をまとめると、下表のようになります。このうち、本製品で選択することができるのは、緑で色付けしたRyzen AI 9 365またはRyzen AI 9 375です。
CPU性能、グラフィックス性能、NPU性能がいずれも高く、トータル的に非常に高いパフォーマンスのプロセッサーです。処理性能の詳細は、「パフォーマンスのチェック」をご覧下さい。
Officeソフトやウェブ閲覧はもちろん、画像編集、動画編集、音楽制作、プログラミング、軽いゲームなど、多くの用途に使えるノートPCです。
Ryzen AI 9 HX 375 | Ryzen AI 9 HX 370 | Ryzen AI 9 365 | |
コア / スレッド数 | 12 / 24 | 10 / 20 | |
アーキテクチャ | Zen 5 ×4 | Zen 5 ×4 | |
Zen 5c ×8 | Zen 5c ×6 | ||
最大クロック | 5.1GHz | 5.0GHz | |
デフォルトTDP | 28W | ||
cTDP | 15-54W | ||
グラフィックス・モデル | Radeon 890M | Radeon 880M | |
GPUコア数 | 16 | 12 | |
NPU | 最大 55 TOPS | 最大 50 TOPS |
2.2Kタッチ対応液晶を搭載
ディスプレイには、2.2K(2240x1400ドット)、100% sRGBクラスの液晶を搭載しています。高めの解像度なので、一度に多めの情報を表示することができ、色も比較的正確に表示することができます。また、タッチパネルに対応しているので直感的な操作が可能です。
有機ELだと、フリッカーがあったり、文字が見にくかったりと苦手な方もいると思いますが、本製品はそんなことがないので、見やすいです。
ただし、光沢なので周囲の物が映り込みやすいです。また、ペンには非対応です。

素敵なデザイン
本製品は、高い性能でありつつも、ボディは薄型でスタイリッシュな見ためです。また、キーボード奥の両角がカットされており、独創的なデザインです。また、ユニボディなので、たわみに強く、堅牢性も高そうです。


やや残念な点
HP OmniBook Ultra 14-fdのやや残念な点は、ポート類が少ない点です。USB-AとThunderbolt4、ヘッドホン端子しかありません。
また、充電時に必要となるThunderbolt4のポートが右側面にしかありません。部屋のレイアウト面で困らないか検討してみるといいでしょう。

各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 快適に動きます。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | ディスプレイの表示が綺麗なので、動画鑑賞も快適です。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | ディスプレイの色域が広めで、CPU性能も十分高いので画像編集などの用途にも使えます。 |
動画編集 | △~○ | CPU内蔵のグラフィックス性能が高いので、FHD動画の簡易的な動画編集ならできます。 |
ゲーム | △~○ | 原神クラスの軽いゲームならできます。ただし、モンハンワイルズなどの軽くないゲームをするなら、ゲーミングノートPCがおすすめです。 |
ディスプレイのチェック
HP OmniBook Ultra 14-fdのディスプレイは、前述の通り見やすいです。
詳細は、以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域・輝度
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
色域は比較的広いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は97%でした。最大輝度は、当サイトの計測では367cd/m2とやや高めです。

ガンマ補正曲線を確認すると、どの色も揃っており、自然な発色であることが分かります。

視野角は広いです。

光沢液晶であるため、画面への映り込みがあります。ギラつきは、ほとんど感じません。

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)はありませんでした。

※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測
キーボードおよびタッチパッドのチェック
HP OmniBook Ultra 14-fdのキーボードは、比較的打ちやすいです。
キーピッチ は、約18.7×18.7mmとなっており十分な間隔です。キーストロークは約1.0mmと浅めですが、割としっかりとした打鍵感があります。「半角/全角」キーなどやや小さいですが、極端に小さいわけではないので、それほど気にはならないでしょう。
タッチパッドの操作のしやすさは普通です。クリックボタンも普通の力で押すことができます。

※画像をクリックすると拡大できます

キーボードバックライトも搭載しています。

パフォーマンスのチェック
HP OmniBook Ultra 14-fdのパフォーマンスは高いです。
myHPというソフトより、パフォーマンスをコントロールすることができます。ここではデフォルトの「Smart sense」と、高い性能が出る「パフォーマンス」でベンチマークを計測します。

CPU
今回、Ryzen AI 9 HX 375を搭載しており、CINEBENCHのスコアは下のようになっています。マルチコア、シングルコアともに高いスコアが出ています。
ただ、他のPCで計測したRyzen AI 9 HX 370よりも低いスコアだったので、Ryzen AI 9 HX 375の割には、控え目なパフォーマンスかなと思います。

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
~ CPU性能の評価 ~

なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
グラフィックス
グラフィックスについては、Radeon 890Mを内蔵しており、非常に高い性能です。
~ グラフィックス性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※グラフィックス名の横の括弧は、メモリの仕様
NPU
NPU性能は最大 55 TOPSと高いです。
~ NPU性能の評価 ~
ストレージ
ストレージも高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ゲームベンチマーク&フレームレート
本製品は、AMD Software : Adrenalin Editionというソフトを使えば、アップスケーリング機能のRadeon Super Resolution(RSR)や、フレーム生成機能のAMD Fluid Motion Frames(AFMF)が使えます。今回、時間の関係で、こちらを有効にしたときのテストは行っていませんが、これらの機能を有効にすると、フレームレートをさらに伸ばせるゲームもあります。
ファイナルファンタジー 14 黄金のレガシー
「ファイナルファンタジー 14 黄金のレガシー」ベンチマークを実行したときの平均フレームレートは、47 fpsでした。60 fpsには届きませんでしたが、ゲーム内で設定できるFSRを使うか、AMD Software : Adrenalin Editionで設定できるRSRやAFMFを使えば、60 fpsまでフレームレートを伸ばせると思います。
![]() ファイナルファンタジー 14 黄金のレガシー
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1200 | 標準(ノート) | 47 fps |
モンスターハンターワイルズ
続いて、モンスターハンターワイルズのベンチマークを実行してみました。グラフィックプリセットを「最低」、フレーム生成を「ON」にしたときの平均フレームレートは53.12 fpsでした。意外と高めのフレームレートではありましたが、モンハンワイルズをやるなら、GeForece RTX 4050クラス以上の外部GPUを搭載したノートPCがおすすめです。

フォートナイト
フォートナイトについては、プレイできなくもないフレームレートが出ていましたが、たまにカクつくのと、60Hzのディスプレイなので、やりにくさは感じました。
![]() フォートナイト [チャプター6 シーズン1]
|
---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1200 | 低設定 | 101 fps |
※テンポラルスーパー解像度:推奨
※バトルロワイヤル ソロで計測
解像度 | その他設定 | 平均 fps |
1920x1200 | 3D解像度:100% 描画距離:最高 |
119 fps |
その他
今回はテストしていませんが、原神、鳴潮、ドラクエシリーズなどの軽いゲームであれば、この製品でも問題なくプレイすることが可能です。
クリエイターソフトの処理時間
次に、クリエイターソフトを使って、重い処理を実行したときにかかった時間を掲載します。

RAW現像時間はかなり速かったです。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

FHD動画の書き出し速度も速いです。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
質量のチェック
HP OmniBook Ultra 14-fdの質量のチェックです。
当サイトで計測した質量は下の通りで、毎日持ち運ぶには重いですが、たまに持ち運ぶなら出来なくもない重さです。
質量 | |
PC本体 | 1.534kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 304g |
バッテリー駆動時間のチェック
HP OmniBook Ultra 14-fdのバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は68Whでした。大きめの容量です。

バッテリー駆動時間はやや長めです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) FHDビデオ再生 | 最大 21時間 |
(2) YouTube動画再生時 | 14時間48分 |
(3) 動画編集ソフトでプレビュー再生 | 6時間22分 |
(2) YouTubeの動画(1080p / 30fps) をリピート再生させたとき。画面輝度は約120cd/m2
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生させたとき。画面輝度は約120cd/m2
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。なお、今回テストしたRyzen AI 9 HX 375のデフォルトTDPは28Wです。
CPU電力は、「Smart sense」モードの場合、初動を除くと40W前後で推移し、「パフォーマンス」モードの場合は45Wで推移しています。デフォルトTDPが28Wなので、やや高めのCPU電力で動いているのが分かります。
CPU温度は、「Smart sense」モードの場合が90℃前後、「パフォーマンス」モードの場合が90℃以上で推移しており、高めの温度です。初動に関しては、どちらも100℃に達しています。


静音性のチェック
HP OmniBook Ultra 14-fdの動作音(静音性)のチェック結果です。
全体的に、比較的低めの騒音値です。
アイドル時 | 低負荷時 [YouTube再生] |
中負荷時 [動画編集] |
高負荷時 [エンコード] |
約22dB | 約26dB | 約30dB | 約36dB |
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
アイドル時:アイドル時
低負荷時:1080pのYouTube動画再生時
中負荷時:Premiere Proで、編集中の1080pの動画をプレビュー再生した時
高負荷時:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコード(x265)した時
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手のひらを置くパームレストの温度変化は重要です。
表面温度も問題ありません。不快感なく使用することが出来ます。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
やや低めの消費電力です。
アイドル時 | 低負荷時 [YouTube再生] |
中負荷時 [動画編集] |
高負荷時 [エンコード] |
8W | 12W | 27W | 36W |
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
HP OmniBook Ultra 14-fdの外観のチェックです。
メテオシルバーという、かっこいい名前のカラーです。指紋なども目立たないので実用的です。

天板には「hp」のロゴがあります。かっこいいロゴなので、変に目立ちません。

ボディは比較的薄いです。


クワッドスピーカーを搭載し、音質はやや良いと思います。ノートPC基準で、10点満点で採点すると6点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。


約900万画素の高解像度カメラを搭載しています。映りも良かったです。


※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影
電源ボタンに内蔵された指紋認証装置も搭載しています。

インターフェースには、Thunrderbolt4が2つと、フルサイズUSBが1つ、ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポートが1つ搭載されています。HDMIやSDカードスロットはありません。
Thunderbolt4は、PowerDeliveryおよびDisplayPortに対応しています。PD充電器は45Wのものでも使用することが出来ました。


液晶が開く最大の角度は下の通りです。

底面です。

内部はご覧の通りです。冷却ファンは2つで、太いヒートパイプが1本あります。メモリはオンボードです。空いているSSDのスロットはありません。

ACアダプターは65Wです。電源ケーブルは太いので、持ち出すときにややかさばります。


まとめ
以上が、HP OmniBook Ultra 14-fdのレビューでした。
AMD Ryzen AI 300シリーズのプロセッサーを搭載し、CPU性能、グラフィックス性能、NPU性能が高いノートPCです。普通のノートPCよりも高性能なので、普段使いにはもちろん、画像編集や動画編集、軽いゲームもすることができます。
デザインもいいですし、移動するときに触っても、指紋なども目立たないので実用的です。
ディスプレイは、やや高めの解像度・色域の液晶で見やすいです。フリッカーのある有機ELは苦手と言う方にもいいでしょう。タッチパネルにも対応しています。
ポートの種類は少ないです。ただ、最近はUSB-C(Thunderbolt4)があれば、多くのことができるので、そこまで困らないかもしれません。
価格はやや高めです。高い要因としては、55TOPSのNPUを搭載している点があります。もし、NPU性能が低くても構わないなら、Ryzen 7 8845HSを搭載した機種もおすすめです。16TOPSしかありませんが、10~15万円で購入できる機種が多いです。
Ryzen AI 300搭載の高性能ノートPC
HP OmniBook Ultra 14-fd

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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