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HP 15-fcの実機レビュー
CPU | Athlon Silver 7120U Ryzen 3 7320U Ryzen 5 7530U |
---|---|
メモリ | 4GB / 8GB / 16GB |
ストレージ | 最大512GB PCIe SSD |
液晶サイズ | 15.6型 |
液晶種類 | FHD IPS 非光沢 |
質量 | 約1.63kg |
バッテリー | 最大10時間 |
価格[税込] | 3万円台~ |
HP 15-fcは、セール時には3万円台(税込)から購入できる、格安ホームノートPCです。しかも、液晶には視野角が広いIPS液晶を搭載しています。
CPUは、搭載するものによって、処理性能に大きな差があります。テレワークなどにも使うなら、Ryzen 5、16GBメモリのモデルがおすすめですが、普通のホームユースであれば、Ryzen 3搭載で5万円台のモデルでもいいと思います。
価格のために抑えられている部分が気にならなければ、格安ノートPCの中ではおすすめの機種です。
レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Ryzen 5 7530U、16GBメモリ、512GB SSD
当サイト向け特別クーポンで安く購入可能
当サイト向けの特別クーポンを利用することで、日本HPパソコンを、通常よりも安く購入することが可能です(132,000円以上の製品が対象)。
目次
お忙しい方は、「HP 15-fcの特徴」のみお読みください。
HP 15-fcの特徴
格安ノートPCだけどしっかり使える
HP 15-fcは、セール時であれば3万円台から購入できる、格安の15.6型ホームノートPCです。
ただ安いだけの機種は他にもありますが、HP 15-fcは、長時間作業にも使える液晶を搭載しているのが大きな特徴です。しかも、この価格でBluetoothマウスまで付属しています。
さすがに、3万円台のモデルは処理性能が低いので、ライトな用途に限定して使った方がいいです。
おすすめなのは、Ryzen 5 7530U、16GBメモリ、512GB SSDの構成で、6万円台(税込)のモデルです。一般用途に快適に使用できる構成で、6万円台というのは破格です。Microsoft Office Home & Business 2021を付けても、8万円台で購入できます。
もう少し予算を抑えたい方は、Ryzen 3 7320U、8GBメモリ、256GB SSDで5万円台のモデルでもいいと思います。
視野角が広くて見やすいIPS液晶を搭載
すでに少し触れていますが、HP 15-fcは、視野角が広くて、見やすいIPSパネルのFHD液晶を搭載しています。フリッカーも発生しておらず、長時間の使用にも適していると思います。さすがに色域は狭いものの、ウェブ閲覧やOfficeソフトを使った作業であれば、特に問題ないでしょう。この液晶であれば、目が成長途中の子どもが使うのにもいいと思います。
格安ノートPCでは、視野角が狭いTNパネルの液晶や、広視野角液晶でもフリッカーが発生していたりと、価格のために液晶の質が抑えられていることが多いですが、HP 15-fcはホームノートPCとしては普通の液晶を搭載しつつ、低価格なのが素晴らしいです。
プロセッサーの性能の目安
HP 15-fcでは、AMD Athlon Silver 7120U(Zen 2、2コア/2スレッド)、Ryzen 3 7320U(Zen 2、4コア/8スレッド)、Ryzen 5 7530U(Zen 3、6コア/12スレッド)の3種類のプロセッサーを搭載するモデルを選択することができます。搭載するCPUによって、処理性能に大きな差があるので、用途に合ったものを選ぶようにしてください。
AMD Athlon Silver 7120Uは、使ったことがないので詳しいことはわかりませんが、2コアしかないので、場合によっては、動作にもたつきを感じるでしょう。ウェブ閲覧などの軽い作業に限定して使用したほうがいいでしょう。
Ryzen 3 7320Uは、旧タイプの「Zen 2世代」のプロセッサーです。最近のノートPCとしては、そこまで高い処理性能ではありませんが、日常的な用途にはそれほどストレスを感じることなく使用できます。子ども用や、予算を抑えつつ、ある程度使えるノートPCが欲しい方にちょうどいいと思います。
Ryzen 5 7530Uは、ホームノートPCとしては十分な処理性能です。快適に動作し、テレワークなどの用途にも使いやすいと思います。サクサク動くノートPCが欲しい方や、オンラインミーティングや、Officeソフトなど、複数のアプリを使って作業をする方にはこちらがおすすめです。
Ryzen 5 7530Uのモデルのみメモリ交換が可能
なお、Ryzen 5 7530Uのモデルのみメモリがスロット式で、他のモデルはオンボードメモリとなっています。そのため、Ryzen 5 7530Uのモデルのみメモリの交換が可能です。後々、メモリの容量アップを考えているなら、Ryzen 5 7530Uのモデルがおすすめです。
やや抑えられている部分
HP 15-fcは、低価格を実現するため、やや抑えられている部分があります。
まず、キーボードはバックライトなしです。薄暗い場所ではキーを認識することが難しくなります。子どもが寝た後、同じ部屋でパソコンを使いたい方などは、バックライトなしで大丈夫かチェックしておきましょう。
また、USB Type-Cポートを備えていますが、映像出力や、Power Deliveryには対応していません。Power Deliveryに対応していれば、別の部屋で長く使う場合は、他社製のUSB-Cアダプターで給電するといった使い方ができますが、HP 15-fcでは付属のACアダプターを一緒にも持ち運ぶ必要があります。
さらに、HDMIで4Kディスプレイに映像を出力すると、4Kで表示できるものの、リフレッシュレートが30Hzになりました。FHD液晶であれば60Hzで表示できますが、4Kディスプレイや、4Kテレビへの出力を考えている方は、低リフレッシュレートでも大丈夫か確認しておいた方がいいです。
14型の兄弟機種もある
HPには、HP 15-fcとほぼ同じ構成で、同じように価格が安い、14型の兄弟機種となるHP 14-emもあります。
各モデルの価格はほぼ同じですが、HP 15-fcよりもワンサイズ小さく、質量も約1.39kgと軽めなので、取り扱いがしやすいです。宅内で頻繁に移動する方や、時々外にも持ち出したい方は、HP 14-emも合わせて検討してみるといいです。
[本機器] HP 15-fc |
[兄弟機種] HP 14-em |
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画像 | ||
APU | Athlon 7120U Ryzen 3 7320U Ryzen 5 7530U |
|
メモリ | 4GB / 8GB / 16GB | |
ストレージ | PCIe SSD | |
液晶 | 15.6型 FHD IPS 非光沢 |
14型 FHD 広視野角 非光沢 |
重量 | 約1.63kg | 約1.39kg |
バッテリー | 41.04Wh | |
価格[税込] | 3万円台~ | |
レビュー | ― | レビュー |
格安のライバル機種との比較
ここでは、HP 15-fcのライバルとなりそうな、他社の格安ホームノートPCとの簡単な比較を行います。比較対象機は、デルのInspiron 15 (3535)と、レノボのIdeaPad Slim 170 15.6型 (AMD)です。
デルのInspiron 15 (3535)は、Ryzen 7 7730Uを搭載したモデルもあり、処理性能の高さを求める場合はこちらの方が有利です。ただし、液晶は、当サイトのチェックでは周波数が低めのフリッカーが常時発生していました。長時間使用する場合は、目の疲れなど体への影響を感じるかもしれません。
次に、レノボのIdeaPad Slim 170 15.6型 (AMD)です。こちらは、現在、Ryzen 5 7520U搭載モデルのみとなっています。似た型番のプロセッサーなので、見分けがつきにくいかもしれませんが、こちらは「Zen 2世代」のRyzen 5となり、ここで比較している機種のRyzen 5搭載モデルの中では処理性能が低くなります。また、液晶もTNパネルなので、視野角が狭く、視認性は高くありません。その代わり、価格は安いです。
HP 15-fcは、処理性能や、液晶は一般用途にそこそこ快適に使用できるレベルをクリアしており、長い時間の作業にも使用できると思います。それでも、使用上そこまで気にならない部分を抑えることで、価格を非常に安くしています。使いやすさと、価格のバランスがよく、格安機の中では頭一つ出た存在だと思います。
[本機器] HP 15-fc |
デル Inspiron 15 (3535) |
レノボ IdeaPad Slim 170 15.6型 (AMD) |
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画像 | |||
APU | Athlon 7120U Ryzen 3 7320U Ryzen 5 7530U |
Ryzen 3 7320U Ryzen 5 7530U Ryzen 7 7730U |
Ryzen 5 7520U |
メモリ | 4GB / 8GB / 16GB | 8GB / 16GB | 8GB |
ストレージ | PCIe SSD | ||
液晶 | 15.6型 FHD IPS 非光沢 |
15.6型 FHD 広視野角 非光沢 |
15.6型 FHD TN 非光沢 |
重量 | 約1.63kg | 約1.63kg~ | 約1.58kg |
バッテリー | 41.04Wh | 41Wh | 約42Wh |
価格[税込] | 3万円台~ | 6万円台~ | 6万円台~ |
レビュー | ― | レビュー | レビュー |
[本機器] HP 15-fc |
デル Inspiron 15 (3535) |
レノボ IdeaPad Slim 170 15.6型 (AMD) |
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CPU | Ryzen 5 7530U | Ryzen 5 7520U | |
メモリ | 16GB | 8GB | |
ストレージ | 512GB PCIe SSD | ||
価格[税込] | 67,840円 | 73,463円 | 62,810円 |
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
○~◎ | Ryzen 3でもある程度使えると思いますが、快適に作業したいならRyzen 5がおすすめです。Athlon 7120Uだと、作業内容によってはもたつきを感じるときがあると思います。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ○ | ディスプレイは色鮮やかさにはやや欠けますが、普通に動画鑑賞が出来るスペックです。 |
オンライン会議 | ○ | カメラ、マイク、スピーカーを備えており、オンライン会議に参加できます。 |
RAW現像 画像編集 |
△ | 液晶の色域が狭いため、RAW現像や画像編集には向いていません。 |
動画編集 | △~○ | Ryzen 5、16GBメモリのモデルであれば、FHD動画の簡易的な編集はできます。ただ、外部グラフィックスを搭載しておらず、動画編集向きの機種ではありません。 |
ゲーム | △ | Ryzen 5搭載モデルであれば、グラフィックス品質を下げることで、軽めのゲームにはできるものもあると思います。ただし、ゲームがメインであれば、外部GPUを搭載したゲーミングノートPCの方がいいです。 |
ディスプレイのチェック
HP 15-fcのディスプレイのチェックです。
ホームノートPCとしては標準的なFHD液晶です。視野角の広いIPS液晶で、フリッカーも発生していないので、普通に見やすく、長時間作業を行っても目が疲れにくいでしょう。色域は狭いですが、ウェブ閲覧やOfficeソフトでの作業などにちょうどいい、スタンダードな液晶だと思います。最大輝度は、当サイトの計測では273cd/m2と普通です。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
HP 15-fcのキーボードのチェックです。
キーピッチは、約18.7 x 18.4mm、キーストロークは約1.3mmと、標準的なサイズです。
極端にスリムなサイズのキーはなく、どのキーも押しやすいサイズで、キーの配置も標準的です。キートップがフラットなので、もう少しカーブしていたら指当たりが良かったと思いますが、それ以外は、普通の打ちやすさのキーボードだと思います。標準的な配置の4列テンキーもついており、数字の入力もしやすいです。
タッチパッドはサイズが大きめで、普通の使いやすさです。クリックボタンも普通に押せます。
パフォーマンスのチェック
HP 15-fcのパフォーマンスのチェックです。
本製品では、Windowsの電源モードで動作モードを変更することができます。ここでは、デフォルトの「バランス」モードと、高いパフォーマンスが出る「最適なパフォーマンス」で計測したベンチマークスコアを掲載します。
CPU
HP 15-fcは、CPUにAMD Athlon Silver 7120U(Zen 2、2コア/2スレッド)、Ryzen 3 7320U(Zen 2、4コア/8スレッド)、Ryzen 5 7530U(Zen 3、6コア/12スレッド)のいずれかを搭載しています。全てPBP(プロセッサー・ベース・パワー):15WのCPUですが、実際のパフォーマンスは大きく異なります。
今回は、Ryzen 5 7530U搭載モデルをチェックしており、以下のようなベンチマークの結果となりました。
シングルコア、マルチコアともに、Zen 3世代のRyzen 5 7530Uとしては順当なスコアが出ています。マルチコアでは、Core i7-1255Uと同程度のスコアが出ているので、一般用途であれば十分快適に使用できる処理性能を備えています。
なお、動作モードを「最適なパフォーマンス」にすると、スコアが少しアップしましたが、誤差程度なので、ほぼ違いはなさそうです。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
Ryzen 5 7530U搭載モデルのメモリは、DDR4-3200のデュアルチャネルです。メモリ帯域幅は普通でした。スロットメモリなので、メモリの換装が可能です。
なお、Athlon Silver 7120U / Ryzen 3 7320U搭載モデルでは、LPDDR5-5500、シングルチャネルのメモリ構成となります。また、オンボードメモリなので、こちらはメモリの増設・換装はできません。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値です。理論的な最大値ではありません
グラフィックス
グラフィックスは、CPU内蔵グラフィックスです。Ryzen 5 5730U搭載モデルでのベンチマークの結果は以下のとおりです。
一般向けノートPCとしては、普通のスコアです。YouTubeなどの動画視聴などにも問題なく使用できます。画質を落とせば、軽いゲームであればプレイできるものもあると思います。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しています。シーケンシャルライトがやや遅いですが、一般的な使用では十分な速度です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
SDカードスロットはありません。
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートの動作チェックです。
HP 15-fcは、USB-Cポートを1つ備えており、下表のような結果になりました。データ転送のみに対応しており、映像出力やPower Deliveryには非対応です。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | × | × | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | × | × | × | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | × | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 (4Kモニター) |
× | × | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
本製品のHDMIポートの仕様は、「HDMI出力端子使用時:最大1980x1080」となっています。
実際に、4KディスプレイへHDMIで接続すると、4Kで表示できているものの、リフレッシュレートが30Hzになっています。4K、60Hz、RGBでは表示することができません。
質量のチェック
HP 15-fcの質量のチェックです。
メーカー仕様では「約1.63kg」となっていました。当サイトによる実測値も、メーカー仕様値とほぼ同じです。比較的扱いやすく、宅内での移動もしやすいです。
質量 | |
PC本体 | 1.634kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 279g |
バッテリー駆動時間のチェック
HP 15-fcのバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は41.04Whと普通の容量です。
バッテリー駆動時間は下の通りです。動画再生のような負荷の軽い作業であれば、(2)ぐらいの比較的長めの駆動が可能です。やや負荷のかかる作業をすると、(3)のようなバッテリー駆動時間になります。ウェブ閲覧やOfficeソフトでの作業といった普通の使い方だと、(3)ぐらいが実際のバッテリー駆動時間に近いと思います。
バッテリー駆動時間は長くはありませんが、ホームノートPCとしては不足はないと思います。
バッテリー駆動時間 | |
(1) MobileMark 2018 | 最大10時間 |
(2) 動画再生時 | 10時間00分 |
(3) CPU14%、GPU6%の負荷 | 4時間37分 |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき
充電速度は普通です。
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラには、物理的にカメラをOFFにできるシャッタードアが付いています。オンラインミーティングなどで姿が映ると都合が悪い場合などは、すぐにカメラをOFFにできます。IRカメラは非搭載なので、Windows Helloの顔認証は使用できません。
なお、Webカメラは、メーカーの仕様では、「HP True Vision 1080p フルHD Webcam (約207万画素)」と記されていましたが、今回、チェックしたところHDカメラでした。ノートPCのWebカメラとしては標準的な解像度で、画像は比較的明るめで、色味も自然な感じでした。オンラインミーティングなどにも普通に使えると思います。
スピーカー
スピーカーは、底面の左右にデュアルスピーカーを搭載しています。音質は、ノートPC基準で10点満点で4~5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
「バランス」モードでも、「最適なパフォーマンス」モードでも、ほぼ同じような動きです。CPU電力は約19Wで落ち着き、そのまま推移しています。CPU温度は70℃台後半ぐらいに収まっています。
どちらのモードでも、CPU温度を心配することなく使用できます。
- バランス
- 最適なパフォーマンス
静音性のチェック
HP 15-fcの動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。負荷がかかると騒音値が上がりますが、そこまで重く無い負荷の時と、エンコードのような高い負荷がかかった時とで、騒音値には違いがありませんでした。15.6型のホームノートPCとしては、低めの騒音値です。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。
負荷がかかると、キーボード面の一部と、排気口付近の温度が上がりますが、パームレスト部の温度は低く保たれています。高負荷状態の時にタイピングを行っても、不快感はありません。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
モバイル向けのプロセッサーなので、低めの消費電力です。
外観のチェック
HP 15-fcの外観のチェックです。
シンプル、かつオーソドックスなデザインです。高級感はありませんが、価格を抑えた機種なので、仕方がないです。それでも、安っぽく見えるということはないです。
天板には、「hp」のロゴが入っています。
閉じた状態です。厚みは約17.9-21.5mmと普通です。
指紋認証センサーを搭載しています。
インターフェースはご覧の通りです。USB Type-A 5Gbps x2、USB Type-C 5Gbps(データ転送のみ対応)、HDMIを搭載しています。
液晶面の開く角度です。フラットにはなりませんが、普段使う分には十分な角度です。
底面です。4つのネジを外すだけなので、裏蓋は比較的外しやすいです。
内部です。ファン1基、ヒートパイプ1本で冷却しています。
ストレージには、Type 2280 M.2 SSDを搭載していました。ストレージの換装はできそうです。なお、空きのM.2スロット等はありませんでした。
今回チェックしているRyzen 5 7530U搭載モデルのメモリはスロットメモリなので、メモリの換装ができます。
Ryzen 3 7320U / Athlon Silver 7120U搭載モデルでは、オンボードメモリなので、メモリの換装はできません。
ACアダプターの容量は45Wです。
まとめ
以上がHP 15-fcのレビューです。
セール時であれば3万円台(税込)から購入できる15.6型のホームノートPCです。
格安ノートPCですが、視野角が広くて、フリッカーもないIPS液晶を搭載しているのが大きなポイントです。長時間の作業や、子ども用としても使いやすいと思います。
なお、3万円台なのは、Athlon Silver 7120U、4GBとスペックが高くないので、軽い用途に限定したほうがよさそうです。一番のおすすめは、Ryzen 5、16GBメモリ、512GB SSDで、6万円台のモデルです。重いアプリを起動しなければ、Ryzen 3、8GBメモリで5万円台のモデルでもいいでしょう。どの構成でも、他ではなかなか見ない破格の安さです。
また、Ryzen 5のモデルのみメモリの交換が可能です。後々、メモリの容量を増やしたいと思っている方は、Ryzen 5モデルがいいでしょう。
もちろん、価格のために抑えられている部分もあります。キーボードはバックライトなしで、ボディの質感も高くはありません。USB-Cポートの機能もデータ転送のみとなっています。この辺りがあまり気にならなければ、格安ノートPCの中ではダントツに使いやすい機種だと思います。
格安ホームノートPCならこれ!
HP 15-fc
特徴
- セール時は3万円台~
- 視野角が広く、フリッカーなしのIPS液晶
- Ryzen 5、16GBメモリのモデルなら快適動作
こんなあなたに
- 使いやすい格安ノートPCが欲しい方
- 子どもやファミリー用に気軽に使える機種が欲しい方
- the比較特別クーポン個人向けPCが7%OFF
- 価格3万円台~
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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