レノボ IdeaPad Slim 170 15.6型 (AMD)の実機レビュー

更新日:
APU Ryzen 3 7320U
Ryzen 5 3500U
Ryzen 5 7520U
Ryzen 7 5700U
メモリ 8GB / 16GB
ストレージ 256GB / 512GB SSD
液晶サイズ 15.6インチ
液晶種類 FHD 非光沢 TN
FHD 非光沢 IPS
質量 約1.58kg~
バッテリー 最大 約16.0時間
価格[税込] 5万円台~
5万円台からと安いノートPC

IdeaPad Slim 170は、安い価格が特徴の15.6型ノートPCです。

Ryzen 5プロセッサー、8GBメモリ、256GB SSDのそこそこ使える処理性能の構成で、5万円台(税込)という安さです。

発売当初は、ディスプレイがTNパネルでしたが、IPSパネルのモデルも追加されました。

また、当初は8GBメモリのモデルしかありませんでしたが、16GBメモリのモデルも追加されています。

CPUも、Ryzen 7が追加されました。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Ryzen 5 7520U、8GBメモリ、256GB SSD、TNパネル

Ryzen 5 7520U、8GBメモリ、512GB SSD、IPSパネル NEW!

 

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目次

お忙しい方は、「IdeaPad Slim 170 の特徴」のみお読みください。

 

IdeaPad Slim 170の特徴

5万円台(税込)からと非常に安い

IdeaPad Slim 170は、「5万円台~」と、非常に安い15.6型ノートPCです。

しかも、Ryzen 5 プロセッサー、8GBメモリ、256GB SSDと悪くない構成です。そこまで重いアプリは使わないので、とにかく安いPCが欲しい方におすすめです。 

非常に安いノートPC

 

プロセッサーは「Zen 2」世代

本製品に搭載しているプロセッサーは、発売当初はRyzen 7000シリーズのみでしたが、後から世代の古いRyzen 3000 や Ryzen 5000シリーズのモデルも追加されました。

ただ、下表のように、Ryzen 7000シリーズの場合でも、Zen 2の古い世代のプロセッサーで、性能面はそれほど高くありません。

AMD Ryzen 7000シリーズプロセッサー
  CPU世代 開発コードネーム 製造プロセス 末尾 デフォルトTDP
Ryzen 7045シリーズ Zen 4 Dragon Range 5nm HX 55W
Ryzen 7040シリーズ Zen 4 Phoenix 4nm HS 35-54W
Ryzen 7035シリーズ Zen 3+ Rembrandt-R 6nm HS/U 35-54W/28W
Ryzen 7030シリーズ Zen 3 Barcelo-R 7nm U 15W
Ryzen 7020シリーズ Zen 2 Mendocino 6nm U 15W
※デフォルトTDPの値についてはAMDのサイトを参照していますが、他のメディア記事によっては数値が異なる場合もあります。

 

ベンチマークスコアを見ても、Zen 3世代のRyzen 5 7530Uや、インテル第12世代の15WクラスのCore i5-1235Uより、大分スコアは低くなっています。

ただ、スコアが低いと言っても、ウェブ閲覧やメールチェック、年賀状作成といった負荷の軽い用途であれば、問題なく動くでしょう。

CINEBENCH R23(マルチコア)
Core i5-1340P (28W) 9688
Ryzen 5 7530U (Zen 3) 8403
Ryzen 5 5625U (Zen 3) 8107
Core i5-1235U (15W) 7589
Ryzen 5 7520U 4949
CINEBENCH R23(シングルコア)
Core i5-1340P (28W) 1722
Core i5-1235U (15W) 1675
Ryzen 5 7530U (Zen 3) 1439
Ryzen 5 5625U (Zen 3) 1383
Ryzen 5 7520U 1169
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

価格のために抑えられている部分

IdeaPad Slim 170は、5万円台~と非常に安い価格を実現するために、抑えられている部分がいくつかあります。この辺りをよく理解して、気にならないか確認することをおすすめします。

 

樹脂製のボディ

IdeaPad Slim 170のボディは樹脂素材となっています。

アルミ素材などを使用した機種に比べると、耐久性に劣りますし、質感も高くありません。ただ、宅内にて、ほぼ据え置きのような感じで使用するのであれば、問題ないと思います。

樹脂製のボディ

 

USB-Cの機能はデータ転送のみ

IdeaPad Slim 170は、USB-Cポートを備えていますが、Power Deliveryや、DisplayPortには対応しておらず、データ転送の機能だけとなっています。

USB-Cポートを使用して本機への給電ができれば便利なのですが、対応していないのは少し残念です。

USB-Cポートはあるが・・

 

キーボードのバックライトは非搭載

バックライト付きキーボードであれば、薄暗い場所でもタイピングがしやすいですが、IdeaPad Slim 170のキーボードには、バックライトは付いていません。

 

顔認証・指紋認証は非搭載

IdeaPad Slim 170では、IRカメラや、指紋センサーを搭載しておらず、Windows Helloの顔認証や、指紋認証は使用できません。

 

HDMIポートは4K/60Hz/RGB非対応

HDMIポートは、HDMI1.4bで、4K/60Hz/RGBの出力が出来ません。今回の場合、色の形式がRGBではなく、YCbCr420になっていました。色差成分が間引かれるので、場合によっては文字が潰れたり、画像/映像の品質が落ちたりします。また、ディスプレイによっては色の形式がRGBになる場合もありますが、そのときは30Hzまで落ちると思います。

 

ディスプレイがIPSパネルへ

発売当初は、ディスプレイがTNパネルでしたが、途中から、IPSパネルへと変わりました。そして、最近は、またTNパネル(および旧世代のCPU)を搭載したモデルが追加されました。現在(2023/9/23)は、IPSパネルとTNパネルの両方のモデルがあります。 

TNパネルは視野角が悪く、画面の角度が少しでも悪いと見にくくなります。IPSパネルのほうが価格も安いので、おすすめです。

TNパネルよりIPSパネルのほうがおすすめ

 

Ryzen 7、16GBメモリのモデルが追加

発売当初は、最大でRyzen 5、8GBメモリの構成でしたが、Ryzen 7、16GBメモリのモデルが追加されました。

Ryzen 5は、Ryzen 7000シリーズであるのに対し、Ryzen 7のモデルは、Ryzen 5000シリーズではありますが、同じZen 2世代です。

CINEBENCH R23のマルチコアのスコアでは、Ryzen 7 5700Uは、Ryzen 5 7520Uより約1.5倍高いスコアが出ると思われます(なお、この機種のRyzen 7 5700Uでテストしたわけではないので、多少変わるかもしれません)。シングルコアのスコアは同等程度です。ただ、シングルコアのスコアが大きく伸びたZen3世代のRyzenを搭載したモデルも、7万円台で売られているので、Ryzen 7 5700Uモデルを買うなら、他機種のほうがいいかなと思います。

Ryzen 7、16GBメモリのモデルが追加

 

なお、Ryzen 5 3500Uのモデルもラインナップに加わりましたが、こちらはZen+世代のプロセッサーで、性能がかなり落ちるので、止めたほうがいいです。

個人的には、この機種を買うなら、Ryzen 5 7520Uのモデルがベストかなと思います(ただし、メモリが8GBでも良い方)。

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
処理性能はそこそこですが、メモリが8GBしかないので、ブラウザのタブをたくさん開いたり、Officeアプリをたくさん起動したりすると、メモリが不足するかもしれません。
動画鑑賞 問題なく視聴することができます。
RAW現像
画像編集
液晶の色域が狭いため、画像編集には向いていません。
動画編集 CPU性能およびグラフィックス性能がそこまで高くないため、動画編集向きではありません。また、メモリが8GBのモデルは、動画編集ソフトを使うとメモリ不足になる可能性があります。
ゲーム 外部グラフィックスを搭載しておらず、内蔵グラフィックスの性能も高くないので、ゲーム向きではありません。

 

ディスプレイのチェック

IdeaPad Slim 170のディスプレイのチェックです。

ここでは、IPSパネルとTNパネルの2つの特性について紹介します。

IPSパネル

まず、IPSパネルですが、視野角が広く見やすい液晶です。詳しい特性は、以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域・輝度
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

色域は狭いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は56.6%でした。最大輝度は、当サイトの計測では245cd/m2と普通です。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、どの色も揃っており、ほぼ補正されていません。自然な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

非光沢液晶なので、映り込みは抑えられています。ギラつきは若干ありますが、ほぼ気になりません。

画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)はありませんでした。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

TNパネル

TNパネルは、視野角が狭く画面が見にくいです。1日の使用時間が短ければいいかもしれませんが、毎日長い時間パソコンを使用する方には、おすすめしません。

詳しい特性は、以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

色域は狭いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は59.6%でした。最大輝度は、当サイトの計測では175cd/m2と低めです。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、青色がかなり強めとなっており、バランスがよくありません。世間一般で言うところの「青白い画面」です。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は狭いです。角度によっては、つぶれて見えたり、白っぽくなったりします。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

非光沢液晶なので、映り込みは抑えられています。ギラつきはほとんど感じません。

画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)はありませんでした。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

IdeaPad Slim 170のキーボードのチェックです。

実測値で、キーピッチは縦:約19mm、横:約18.5mm、キーストロークは約1.3mmです。

キーストロークはやや浅めですが、普通のキー配置で、主なキーのサイズも揃った、普通の打ちやすさのキーボードです。テンキーも付いているので、数字の入力もしやすいです。バックライトは付いていません。

タッチパッドも普通の使い心地です。

キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

パフォーマンスのチェック

IdeaPad Slim 170のパフォーマンスのチェックです。

IdeaPad Slim 170では、Lenovo Vantageの電源スマート設定で、動作モードを変更することができます。ここでは、デフォルトの「インテリジェント・クーリング」と、高いパフォーマンスが出る「エクストリーム・パフォーマンス」で計測したベンチマークスコアを確認しています。

Lenovo Vantage > 電源およびパフォーマンス設定

 

CPU

今回は、Ryzen 5 7520Uを搭載しています。Ryzen 7000シリーズのプロセッサーではありますが、Zen2世代であるため、ベンチマークスコアはそこまで高くありません。特に、シングルコアのスコアが低いです。とはいえ、Celeronなどのプロセッサーよりは性能が高く、このぐらいのスコアが出ていれば、ネットやOfficeソフトの使用などの一般用途であれば、それほど問題なく使えるとは思います。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Ryzen 5 7520U
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-13980HX 28398
Core i9-13950HX 27983
Core i9-12900H 19223
Core i7-12700H 14546
Ryzen 7 6800H 13999
Core i5-12500H 13213
Core i7-12650H 12674
Ryzen 7 6800U 10830
Ryzen 5 6600H 10470
Ryzen 7 5825U 10040
Core i7-1360P 9720
Core i5-1340P 9688
Core i7-1260P 9032
Core i5-1240P 8409
Ryzen 5 7530U 8403
Core i7-1255U 8300
Ryzen 5 5625U 8107
Ryzen 7 5700U 7798
Core i5-1235U 7589
Core i7-1250U 7435
Core i5-1230U 6273
Core i3-1215U 4969
Ryzen 5 7520U 4949 [エクストリーム・パフォーマンス]
4741 [インテリジェント・クーリング]
Ryzen 3 7320U 4887
Core i7-1165G7 4720
Ryzen 5 3500U 3544
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-13950HX 2097
Core i9-13980HX 2061
Core i9-12900H 1920
Core i7-1360P 1826
Core i7-12700H 1823
Core i7-12650H 1808
Core i7-1260P 1802
Core i7-1255U 1776
Core i5-12500H 1727
Core i5-1340P 1722
Core i5-1235U 1675
Core i5-1240P 1666
Core i3-1215U 1592
Core i5-1230U 1532
Ryzen 7 6800H 1522
Ryzen 7 6800U 1504
Core i7-1250U 1495
Ryzen 5 6600H 1476
Ryzen 7 5825U 1460
Core i7-1165G7 1447
Ryzen 5 7530U 1439
Ryzen 5 5625U 1383
Ryzen 7 5700U 1265
Ryzen 5 7520U 1169 [エクストリーム・パフォーマンス]
1166 [インテリジェント・クーリング]
Ryzen 3 7320U 1115
Ryzen 5 3500U 876
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。

 

メモリ

メモリはLPDDR5-5500のデュアルチャネルですが、帯域はそこまで広くありません。普通です。なお、モデルによってDDR4-3200、DDR4-2400の場合もあります。

SiSoftware Sandra 2020
~メモリ性能の評価 ~
8GB(4GBx2)メモリ
他のメモリとの比較(帯域)
LPDDR5-6000
デュアルチャネル
64.52GB/s
DDR5-5200
デュアルチャネル
62.38GB/s
LPDDR5-5200
デュアルチャネル
58.49GB/s
DDR5-4800
デュアルチャネル
52.25GB/s
LPDDR5-4800
デュアルチャネル
51.68GB/s
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
51.65GB/s
DDR4-3200
デュアルチャネル
30.66GB/s
LPDDR5-5500
デュアルチャネル
28.15GB/s
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア

 

なお、今回、内蔵グラフィックスには、2GBのメモリが割り当てられていました。8GBのメモリで、2GBも内蔵グラフィックスにメモリが割り当てられると、空メモリが少ししか無くなるため、アプリを複数立ち上げたり、ブラウザのタブをたくさん開いたりすると、メモリ不足になる可能性が高いです。

内蔵グラフィックスに割り当てるメモリはUEFIから変更できるので、8GBメモリの場合は、512MBなどへ変更してもいいと思います。

内蔵グラフィックスへの割り当てメモリの変更画面

 

グラフィックス

グラフィックスは、内蔵グラフィックスです。ベンチマークスコアは、以下の通りで、高いスコアではありません。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
Ryzen 5 7520U
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce GTX 1650 45149
GeForce MX550 35717
GeForce MX450 30425
Ryzen 7 6800U
Radeon 680M
30319
Core i7-1280P
メモリLPDDR5-5600
23333
Core i7-1260P
メモリLPDDR5-5200
23149
Core i7-1195G7
メモリLPDDR4X-4266
22853
Core i7-1360P
メモリLPDDR5-4800
21897
Core i7-1280P
メモリDDR4-3200
21606
Core i7-1260P
メモリDDR5-4800
20478
Core i7-1165G7
メモリLPDDR4X-4266
20052
Core i5-1135G7
メモリLPDDR4X-4266
18718
Core i5-1340P
メモリLPDDR5-4800
17774
Ryzen 7 5800U
メモリLPDDR4X-4266
17020
Core i5-1240P
メモリLPDDR5-4800
16524
Core i7-1255U
メモリDDR4-3200
16093
Ryzen 5 5625U
メモリDDR4-3200
15826
Ryzen 7 5825U
メモリDDR4-3200
15728
Ryzen 7 5800U
メモリDDR4-3200
15531
Core i5-1155G7
メモリDDR4-3200
14917
Ryzen 7 5700U
メモリDDR4-3200
14368
Core i7-1165G7
メモリDDR4-3200
14247
Core i5-1235U
メモリDDR4-3200
13877
Core i5-1135G7
メモリDDR4-3200
13316
Ryzen 5 5500U
メモリDDR4-3200
12154
Core i3-1115G4
メモリDDR4-3200
11487
Ryzen 3 5300U
メモリDDR4-3200
11321
Ryzen 5 7520U
メモリLPDDR5-5500
7957 [エクストリーム・パフォーマンス]
7855 [インテリジェント・クーリング]
Ryzen 3 7320U
メモリLPDDR5-5500
7867
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ストレージ

ストレージには、PCIe SSDを搭載しています。PCIe Gen3のSSDにしてはそれほど速くありませんが、実用上は十分な速度でしょう。体感でも遅さは感じません。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
256GB PCIe SSD
512GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
PCIe Gen3 SSD 3500
1795
1767
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

フルサイズのSDカードスロットを搭載しています。アクセス速度は普通です。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

USB Type-Cポートの動作チェック結果は、下表の通りです。

IdeaPad Slim 170は、USB-Cポートを1つ備えていますが、Power DeliveryやDisplayPortには対応しておらず、データ転送のみとなっています。

USB Type-C充電器/ドックの動作テスト
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック × ×
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック × × ×
PD充電器
※1
61W RAVPower GaN充電器 ×
45W Lenovoウルトラポータブル ×
30W RAVPower GaN充電器 ×
18W cheero充電器 ×
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740 × ×
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター

 

HDMIの動作チェック

4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、8ビット、60Hzでの表示は出来ていますが、色の形式がYCbCr420でした。

4Kテレビ(ビエラ TH-55CX800)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

質量のチェックです。

メーカーサイトでは、質量が「約1.58kg」と紹介されています。当サイトによる計測値は次の通りで、仕様値とほぼ同じでした。ACアダプターも普通の重さです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.608kg
ACアダプター+電源ケーブル 340g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

ソフトで確認したバッテリー容量は42Whとなっており、普通の容量です。

バッテリー容量

 

バッテリー駆動時間は下の通りで、やや短いです。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0 約16.0時間
(2) 動画再生時 11時間20分
(3) CPU27%、GPU11%の負荷 4時間26分
※画面輝度は約120cd/m2
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき

 

急速充電に対応しています。当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りで、充電率はまずまずですが、バッテリー容量が少ないため、充電された電力量は普通かなと思います。

1時間あたりの充電容量
純正ACアダプター
アイドル時
69%(約28Wh)
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測

 

Webカメラ・スピーカーのチェック

Webカメラ

Webカメラにはプライバシーシャッターが付いており、カメラの不使用時はカバーすることができます。なお、IRカメラは搭載していません。画質は彩度に欠ける印象で、解像度も720pと高くありません。

Webカメラ
本製品のカメラで撮影
※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影

 

スピーカー

スピーカーは、底面フロント側の左右に1.5W x2のステレオスピーカーを搭載しています。音質は普通で、ノートPC基準で10点満点で5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

スピーカー

 

パーツの温度のチェック

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。

「インテリジェント・クーリング」モードでは、CPU電力は約17Wと低めなので、CPU温度も65℃前後と低く抑えられています。

「エクストリーム・パフォーマンス」モードでは、CPU電力が21W前後まで上がりますが、CPU温度は75℃前後と、こちらも問題ない温度です。

どちらのモードでも、心配なく使用できるでしょう。

 

静音性のチェック

IdeaPad Slim 170の動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はほぼ無音です。高負荷時でも、同等他機種と同じ程度の騒音値です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmoraの動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。

高い負荷のかかる作業だと、キーボード部分は少し温度が上がりますが、そこまで熱くはないので、不快感はそれほどありません。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。

モバイル向けのプロセッサー搭載なので、低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています
※TAP-TST8は、従来使っていたTAP-TST7よりも、消費電力が低めに計測される傾向があります。他のPCと消費電力を比較するときは、ご注意ください。

 

外観のチェック

IdeaPad Slim 170 の外観のチェックです。

クラウドグレーのオーソドックスなデザインです。樹脂製ボディなので、高級感はありません。パームレスト部などは、サラっとした手触りです。

 

天板です。Lenovoのロゴが小さく入るだけのシンプルなデザインです。

 

液晶を閉じた状態の画像です。厚さは約17.9mmです。

 

側面には、 USB3.2 Gen1、USB2.0、USB-C 3.2 Gen1、HDMI1.4b、SDカードリーダーを備えています。

 

底面は、ややチープな感じがします。

 

標準で付属しているACアダプターは65Wです。

 

まとめ

以上が、IdeaPad Slim 170 15.6型 (AMD)のレビューです。

Ryzen 7000シリーズプロセッサーに、8GBメモリ、256GB SSDを搭載したモデルが5万円台で購入できるなど、価格の安さが大きな特徴となっている機種です。

Ryzen 7000シリーズといっても、Zen 2世代のプロセッサーなので、そこまで性能は高くありませんが、ウェブ閲覧、Officeソフトの使用といった用途であれば、問題なく使うことができるでしょう。

ただし、価格を下げるために、抑えられている部分もあります。メモリが8GBしかなく増設も出来なかったり、ボディが樹脂製で高級感が無かったり、USB-Cがデータ転送しか対応していなかったり、キーボードバックライトが無かったりします。

購入する場合は、これらの特徴を理解しておくといいでしょう。特にメモリが8GBであるため、動画編集や画像編集などの用途には向いていません。

 

5万円台(税込)からと安いノートPC

IdeaPad Slim 170 15.6型 (AMD)

特徴

  • 5万円台~と格安価格
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