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デル Inspiron 15 (3535) の実機レビュー
CPU | Ryzen 3 7320U Ryzen 5 7530U Ryzen 7 7730U |
---|---|
メモリ | 8GB / 16GB |
ストレージ | 256GB / 512GB PCIe SSD |
液晶サイズ | 15.6インチ |
液晶種類 | FHD 広視野角 非光沢 |
質量 | 約1.63kg~ |
バッテリー | 41Wh |
価格[税込] | 7万円台~ |
Inspiron 15 (3535)は、最新のAMD Ryzen 7000シリーズを搭載しながら、「7万円台~」と比較的安く購入できる15.6型ノートPCです。
Ryzen 3搭載モデルでも8GBメモリ、Ryzen 5 / Ryzen 7搭載モデルでは16GBメモリを搭載しており、快適に動作します。
ただし、価格を下げるために抑えられている部分もあるので、このあたりが気にならないかチェックすることをおすすめします。
用途にはまれば、重宝する1台になるでしょう。
レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は以下の2台でレビューをしています。
レビュー機の構成
Ryzen 5 7530U、16GBメモリ、512GB PCIe SSD
Ryzen 7 7730U、16GBメモリ、512GB PCIe SSD
目次
お忙しい方は、「Inspiron 15 (3535)の特徴」のみお読みください。
Inspiron 15 (3535)の特徴
7万円台で購入できるノートPC
Inspiron 15 (3535)は、プロセッサーに最新のAMD Ryzen 7000シリーズを搭載し、7万円台から購入できる15.6型ノートPCです。
Ryzen 5 7530U、16GBメモリ、512GB SSDといった長く使える構成でも9万円台と安いです。
Ryzen 7000シリーズを搭載
Inspiron 15 (3535)は、AMD Ryzen 7000シリーズのプロセッサーを搭載しています。
今回は、Ryzen 5 7530U搭載モデルと、Ryzen 7 7730U搭載モデルをチェックしましたが、プロセッサーの性能を測るベンチマークテストでは、下のグラフのような結果になりました。
マルチコア性能は、Ryzen 5 7530UはCore i5-1235Uと、Ryzen 7 7730UはCore i7-1360Pと同程度のスコアが出ていました。ホームノートPCとしては高めの処理性能を備えており、快適に使用することができるでしょう。
ゆとりのあるメモリ構成
Inspiron 15 (3535)は、Ryzen 5 7530U / Ryzen 7 7730U搭載モデルであれば16GBメモリを搭載しており、ゆとりのあるメモリ構成となっています。
そのため、価格を抑えた機種ではありますが、一般的なホームノートPCとして使用する場合、メモリ不足になりにくく、快適に使用できます。
また、Ryzen 5 7530U / Ryzen 7 7730U搭載モデルは、スロットメモリなので、購入後にメモリの換装を行うこともできます(Ryzen 3 7320U搭載モデルはオンボードメモリです)。
2つのボディカラー
Inspiron 15 (3535)には、プラチナシルバーと、カーボン ブラックの2つのカラーがあり、モデルによっては、ボディカラーを選択することができます。
プラチナシルバーのボディは、指紋や手の皮脂による汚れが目立ちにくいです。
カーボン ブラックのカラーは、キーボードや液晶ベゼルのカラーと揃っており、統一感があります。ビジネス用としても使いやすいと思います。ただし、指紋などはプラチナシルバーよりもやや目立ちます。
なお、現在販売されているのは、プラスチック製シャーシなので、質感はそこまで高くありません。ただ、プラチナシルバーでは、金属製シャーシのモデルもあるようです(国内でも販売されるのかは不明です)。
視野角は広いが、フリッカーが発生
Inspiron 15 (3535)は、ホームノートPCとしては一般的な15.6型液晶を搭載しています。
広視野角なので、少し斜めからでも見やすいです。色域は狭いものの、この価格帯のノートPCが搭載する液晶としては普通です。
ただし、当サイトのチェックでは、輝度に関わらず、常時フリッカーが確認されました。しかも、約200Hzと周波数が低いので、長時間画面を見ていると、人によっては、目の疲れ、頭痛や肩こりなど、体への影響を感じる可能性があります。
ただ、ちょっとした調べ物や、メールなど短時間の使用であれば、ほぼ気にならないと思います。
価格を下げるために抑えられている部分
Inspiron 15 (3535)は、Inspironシリーズの中ではエントリークラスとなる、Inspiron 3000シリーズです。価格が比較的安いですが、その分、機能が省かれるなど抑えられている部分があります。
上述の液晶もそうですが、その他に、バックライトなしのキーボード、無線LANが最新のWi-Fi 6対応ではなくWi-Fi 5であることなどがあります。また、USB-Cポートは、データ専用となっており、映像出力や、本機への給電には対応していません。
一般的なホームユースであれば、それほど不便に感じることはないかもしれませんが、この辺りが気にならないかチェックし、理解したうえで購入することをおすすめします。
Inspiron 14 (5435)との比較
デルのInspironシリーズで人気のInspiron 14 (5435)との比較を行います。
Inspiron 15 (3535)が、エントリークラスの3000シリーズに位置するのに対して、Inspiron 14 (5435)は、スタンダードクラスの5000シリーズに属しています。そのため、質や機能などは全体的にInspiron 14 (5435)の方が上です。
Inspiron 14 (5435)は、最近のトレンドである画面比16:10の液晶を搭載しており、作業がしやすいです。さらに、FHDカメラ、バックライト付きキーボード、Wi-Fi 6対応などの点で、Inspiron 15 (3535)よりも勝っていますし、アルミニウム製シャーシなので、質感も上です。それでも、同等スペック構成で比較すると、それほど価格差は大きくありません。15.6型にこだわらないのであれば、Inspiron 14 (5435)も併せて検討してみてもいいと思います。
一方、Inspiron 15 (3535)には、Ryzen 3 7320U搭載モデルがあり、7万円台~からと最低価格が安いです。ネットでの検索などに短時間使用するホームノートPCとして、または、職場で予備機や計器類のモニターとして使う場合など、サクサク動いて安く購入できれば、その他の部分はそれほどこだわらないという場面では、Inspiron 15 (3535)で十分かもしれません。
Inspiron 15 (3535) | Insprion 14 (5435) | |
CPU | Ryzen 3 7320U Ryzen 5 7530U Ryzen 7 7730U |
Ryzen 5 7530U Ryzen 7 7730U |
メモリ | 8GB (オンボード) 16GB (スロット) |
8GB / 16GB (オンボード) |
ストレージ | 256GB / 512GB PCIe SSD | |
液晶サイズ | 15.6型 16:9 | 14型 16:10 |
液晶種類 | 1920x1080 広視野角 非光沢 120Hz |
1920x1200 広視野角 非光沢 |
Webカメラ | HDカメラ (物理シャッターなし) [アルミシャーシはFHDカメラ] |
FHDカメラ (プライバシーシャッター付き) |
キーボード | テンキー付きキーボード (バックライトなし) |
テンキーなしキーボード (バックライトあり) |
インターフェイス | USB3.2 Gen1 Type-A USB2.0 Type-A USB3.2 Gen1 Type-C (データ専用) HDMI 1.4 SDカードリーダー |
USB3.2 Gen1 Type-A USB2.0 Type-A USB3.2 Gen2 Type-C (DP/電源供給対応) HDMI 1.4 SDカードリーダー |
無線LAN | Wi-Fi 5 | Wi-Fi 6 |
シャーシ素材 | プラスチック製シャーシ (アルミ製シャーシもあり) |
アルミ製シャーシ |
バッテリー | 41Wh | 54Wh |
質量 | 約1.63kg~ | 約1.59kg~ |
Inspiron 15 (3535) | Insprion 14 (5435) | |
CPU | Ryzen 5 7530U | |
メモリ | 16GB (スロット) | 16GB (オンボード) |
ストレージ | 512GB PCIe SSD | |
価格[税込] | 94,980円 | 99,980円 |
各用途の快適度
Inspiron 15 (3535) の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | Ryzen 7000シリーズプロセッサーを搭載し、Webページの閲覧や、Officeソフトを使った作業を快適に行えます。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ○ | スピーカー音は普通~ややいいです。液晶の色域は狭いですが、普通に動画視聴できます。 |
オンライン会議 | ○ | カメラ、マイク、スピーカーを備えており、普通にオンライン会議を行えます。 |
RAW現像 画像編集 |
△ | 液晶の色域が狭いので、この用途にはあまり適していません。色域が広めの外部ディスプレイを接続すれば、ある程度使えるとは思います。 |
動画編集 | △ | FHD動画の簡単な編集ならある程度対応できるでしょう。ただし、液晶の色域が狭いので、色の調整まで行うのには向いていません。 |
ゲーム | △ | 軽めのゲームであれば、画質を落とすことでプレイできるものもあります。ただし、ゲームが主な目的であれば、外部グラフィックスを搭載したゲーミングノートPCの方がおすすめです。 |
ディスプレイのチェック
Inspiron 15 (3535)のディスプレイのチェックです。
搭載していたパネルは、「BOE0A8A」でした。
一般的な15.6型のFHD液晶です。液晶の色域は狭いですが、この価格帯のノートPCとしては普通だと思います。ただ、常時低いフリッカーが発生しているのが、気になります。体質によっては、長い時間使用していると、目が疲れやすくなるなど、体への影響を感じるかもしれません。パソコンを使っていて目が疲れやすい方や、体調が悪くなりやすい方は避けたほうがいいかもしれません。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。なお、最大輝度は、当サイトの計測では277d/m2と普通です。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
Inspiron 15 (3535)のキーボードとタッチパッドのチェックです。
実測で、キーピッチは横:19mm、縦:18mm、キーストロークは約1.5mmでした。キートップはほぼフラットです。
「backspace」キーや、「enter」キーなどがやや細く、キーの材質が安っぽいのが少し気になります。それでも、アルファベットキーなどのサイズは揃っており、普通にタイピングできます。4列テンキーが付いているので、数字の入力もしやすいです。ただし、バックライトは付いていないので、薄暗い場所などではキーが見にくいです。
タッチパッドの操作性や、クリックボタンの押しやすさは普通です。
パフォーマンスのチェック
続いて、パフォーマンスのチェックを行います。
Inspiron 15 (3535)では、下図のように「MyDell」アプリの「温度管理」で、動作モードを変更することができます。ここでは、デフォルトの「最適化」と、最も高いパフォーマンスが出る「超高パフォーマンス」のモードで、ベンチマークスコアを確認します。
CPU
Inspiron 15 (3535)は、AMD Ryzen 7020シリーズのRyzen 3 7320U、または、Ryzen 7030シリーズのRyzen 5 7530U、または、Ryzen 7 7730Uを搭載しています。
Ryzen 3 7320Uは、Zen 2アーキテクチャーを採用した、TDP:15Wクラスのプロセッサーです。
一方、Ryzen 5 7530U、または、Ryzen 7 7730Uは、Zen 3アーキテクチャーを採用した、TDP:15Wクラスのプロセッサーです。Ryzen 5 5625Uや、Ryzen 7 7825Uとほぼ同じ仕様で、基本的には同程度のパフォーマンスを備えています。
今回は、Ryzen 5 7530U搭載モデルと、Ryzen 7 7730U搭載モデルをチェックしており、ベンチマークの結果は以下のとおりです。
シングルコアのスコアは高くありませんが、マルチコアのスコアは、Ryzen 5 7530UがCore i7-1235Uと同程度、Ryzen 7 7730UがCore i7-1260Pと同等程度です。一般的な用途には十分な処理性能を備えており、快適に動作します。
なお、動作モードを「超高パフォーマンス」にしても、シングルコア、マルチコアともにスコアは大して変わりませんでした。常時、「最適化」モードで使用していいと思います。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
メモリには、DDR4-3200を搭載しています。メモリ帯域の広さはそこそこでした。スロットメモリなので、メモリの増設・換装ができます。
なお、Ryzen 3 7320U搭載モデルは、LPDDR5-5500メモリを搭載しています。こちらは、オンボードメモリなので、換装・増設はできません。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません
グラフィックス
Inspiron 15 (3535)のグラフィックスは、CPU内蔵グラフィックスです。ベンチマークの結果は以下のとおりです。
CPU内蔵グラフィックスとしては、普通のスコアでした。
なお、動作モードを「超高パフォーマンス」にしても、スコアにはほとんど変化がありませんでした。基本的に、いつでも「最適化」モードで使用していいと思います。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しているようですが、チップセットがPCIe 3.0までしか対応していないので、読み書き速度がやや制限されていますが、それでも十分速いです。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
フルサイズのSDカードスロットを搭載しています。アクセス速度は遅いです。
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートの動作チェックです。
USB-Cポートを1つ備えていますが、データ専用となっており、今回試した機器はどれも使用できませんでした。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | × | × | × |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | × | × | × | |
PD充電器 ※1 |
65W Lenovo GaN充電器 | × | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | × | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 (4Kモニター) |
× | × | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 低速充電ケーブルであるとの警告が表示
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。
仕様ではHDMI1.4となっており、「HDMIでサポートされる最大解像度は1920 x 1080 (60Hz)です。4K2K出力なし」と表記されています。今回チェックしたところ、4K、8ビット、YCbCr444で表示出来ましたが、リフレッシュレートが30Hzになりました。4Kモニターに接続しようと思っている方はご注意下さい。
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「最小重量:1.63kg」と記載されています。当サイトで計測した質量は次の通りで、どちらのモデルも最小重量とほぼ同じでした。最近の一般向け15インチクラスのノートPCとしては、普通の質量だと思います。室内での移動も比較的しやすいです。
Ryzen 5 7530U モデル |
Ryzen 7 7730U モデル |
|
PC本体 | 1.638kg | 1.636kg |
ACアダプター | 325g | 308g |
バッテリー駆動時間のチェック
Inspiron 15 (3535)のバッテリー容量は41Whです。ホームノートPCとしては、普通の容量です。
当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。動画再生のような負荷の軽い作業であれば、そこそこの時間のバッテリー駆動が可能です。Officeソフトや、メールソフトなど幾つかのソフトを立ち上げて作業する場合は、(3)や(4)ぐらいのバッテリー駆動時間になると思います。宅内で使う分には、常時ACアダプターをつながなくても使用できると思います。
Ryzen 5 7530U モデル |
Ryzen 7 7730U モデル |
|
(1) JEITA2.0 | ー | ― |
(2) 動画再生時 | 7時間57分 | 9時間34分 |
(3) CPU15%、GPU6%の負荷 | 3時間15分 | ー |
(4) CPU10%、GPU7%の負荷 | ー | 3時間38分 |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) / (4) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき
当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りで、普通です。
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラには、物理的なシャッターは付いていません。IRカメラも非搭載なので、Windows Helloの顔認証は使用できません。
Webカメラは、720pのHDカメラです。ノートPCに搭載されるWebカメラとしては普通の解像度です。それほどシャープではありませんが、比較的自然な色味の画像なので、オンラインミーティングなどにも普通に使えると思います。
スピーカー
底面の左右に、2W x2のスピーカーを搭載しています。音質は普通~ややよく、ノートPC基準で点数を付けると、10点満点で5~6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度などの推移を確認します。
Ryzen 5 7530U搭載モデル
Ryzen 5 7530U搭載モデルでは、以下のような結果となりました。
「最適化」モードでも、「超高パフォーマンス」モードでもほぼ同じで、CPU電力は25W前後で推移し、CPU温度は89℃前後まで上がっています。やや高めの温度ですが、クロックダウンなども発生していないので、問題ないと思います。
なお、実際のパフォーマンスにもほとんど差がないので、常時「最適化」モードで使用していいと思います。
- 最適化時
- 超高パフォーマンス時
Ryzen 7 7730U搭載モデル
Ryzen 7 7730U搭載モデルでは、以下のような結果となりました。
「最適化」モードでは、CPU電力は25W前後をしばらく維持しますが、CPU温度が90℃に近づくと、CPU電力が一旦18W前後まで下がってしまいます。ただ、TDP:15WのCPUなので、18Wでも十分なCPU電力は出ていると思います。
「超高パフォーマンス」モードでは、CPU電力は25W前後で推移しています。CPU温度は88℃前後まで上がりますが、CPU電力が大きく下がることはありませんでした。
どちらのモードでも、CPU温度は問題ない範囲に収まっています。負荷の高い作業を行う場合は、「超高パフォーマンス」モードに変更してもいいと思います。
- 最適化時
- 超高パフォーマンス時
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。今回、「最適化」モードで計測しています。
アイドル時はほぼ無音です。負荷がかかっても、騒音値は比較的低めだと思います。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。
負荷がかかると、キーボード面の温度が上がりますが、パームレスト部の温度はほとんど変化していません。タイピング時でも不快感はありませんでした。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
TDP:15Wクラスのプロセッサーを搭載しているので、低めの消費電力です。
外観のチェック
Inspiron 15 (3535)の外観のチェックです。
プラチナシルバーと、カーボン ブラックの2つのカラーがあります。また、現時点ではプラスチック製シャーシのモデルのみ販売されていると思いますが、プラチナシルバーには、金属製シャーシのモデルもあるようです。
ここでは、プラスチック製シャーシのプラチナシルバーと、カーボンブラックの外観をチェックします。
プラチナシルバー
オーソドックスなデザインです。
プラスチック製シャーシなので、高級感はありませんが、ホームノートPCとしては問題ないと思います。明るい色なので、指紋や皮脂による汚れなども目立ちにくいです。
天板には、「DELL」のロゴマークが配置されています。
液晶を閉じた状態です。厚みは約16.96~18.99mmです。
側面のポート類はご覧の通りです。USB3.2 Gen1 Type-A、USB2.0 Type-A、USB3.2 Gen1 Type-C(データ専用)、HDMI、SDカードリーダーを備えています。
液晶の開く角度です。フラットにはなりませんが、机の上で使うのであれば、問題ないと思います。
底面です。
内部の画像はご覧の通りです。冷却ファン1つと、1本のヒートパイプで冷却しています。
スロットメモリなので、メモリの換装ができます。
ただし、Ryzen 3 7320U搭載モデルは、オンボードメモリとなっています。
ストレージには、Type 2230のM.2 SSDを搭載していました。スペーサーを外せば、Type 2280 M.2 SSDに換装することもできそうです。
2.5インチドライブ用の空きスペースもありますが、マザーボード側にコネクタがないため、2.5インチHDDやSSDの増設はできません。
ACアダプターは65Wです。
カーボン ブラック
カーボン ブラックのボディです。
価格を抑えたビジネス向けノートPCのようなイメージです。プラチナシルバーと比べると、指紋や皮脂の汚れがやや目立ちやすいように感じます。
天板には、「DELL」のロゴマークが配置されています。
側面のポート類は、プラチナシルバーのモデルと同じです。USB3.2 Gen1 Type-A、USB2.0 Type-A、USB3.2 Gen1 Type-C(データ専用)、HDMI、SDカードリーダーを備えています。
底面です。
まとめ
以上が、Inspiron 15 (3535)のレビューです。
プロセッサーに最新のAMD Ryzen 7000シリーズを搭載し、7万円台から購入できる15.6型のホームノートPCです。発売から少し時間が経つと、もっと安くなるのではないかと予想しています。
今回は、Ryzen 5 7530U搭載モデルと、Ryzen 7 7730U搭載モデルをチェックしましたが、一般的なホームユースには十分の処理性能を備えていました。これらのモデルでは、メモリも16GB搭載しており、快適に動作します。
ただし、Inspironシリーズのエントリークラスに位置する機種なので、価格を下げるために機能や質が抑えられている部分もあります。例えば、「プラスチック製のシャーシ」、「キーボードの材質が安っぽく、バックライトも非搭載」、「無線規格がWi-Fi 5」、「USB-Cポートがデータ専用」といった部分です。
特に気になるのは、液晶に常に低周波のフリッカーが発生していたことです。体質によっては、目の疲れなど体への影響があるかもしれません。ただ、短時間の使用がメインであれば、それほど気にならないかもしれません。
これらの抑えられている部分が気にならなければ、サクサク動く機種を、比較的安く購入することができるので、いいでしょう。
7万円台で購入できる最新Ryzen搭載ノート
Inspiron 15 (3535)
特徴
- 最新Ryzen搭載で7万円台~
- 比較的ゆとりのあるメモリとストレージ
- 液晶、ポート類など抑えられている部分がある
こんなあなたに
- サクサク動作で、価格が安いノートPCが欲しい方
- 1日の使用時間が短い方
- 価格7万円台[税込]~
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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