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HP ENVY All-in-One 27-cp(クリエイター向けPC)の実機レビュー

【PR】【貸出機材提供:株式会社日本HP】
CPU | Core i7-12700 Core i9-12900 |
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GPU | RTX 3050 Max-Q RTX 3060 Max-Q |
メモリ | 32GB / 64GB |
ストレージ | 1TB + 2TB SSD 2TB + 2TB SSD |
画面サイズ | 27型 |
画面種類 | 4K IPS アンチリフレクション |
価格[税込] | 34万円台~ ※1 |
※1 クーポン適用時の価格
ENVY All-in-One 27-cp は、ディスプレイとPC本体が一体となったPCで、ノートPCより大画面で作業できるにも関わらず、省スペースであるのが特徴です。
ディスプレイは27型と大きく、100% DCI-P3と色域も広く、クリエイターも満足出来る仕様です。
グラフィックスはノート用のもので、そこまで高い性能ではありませんが、プロセッサーはデスクトップ用のものを使用し高性能です。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-12700、GeForce RTX 3050 Laptop、32GBメモリ、1TB+2TB SSD
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目次
お忙しい方は、「ENVY All-in-One 27-cp の特徴」のみお読みください。
ENVY All-in-One 27-cp の特徴
27型大画面・広色域ディスプレイを搭載
ENVY All-in-One 27-cpは、27型の大画面ディスプレイを搭載した液晶一体型のパソコンです。
色域はDCI-P3カバー率98%で、最大輝度は500nit、DeltaE<2対応、さらに色域変換ができる機能も備えています。動画編集や画像編集時の色調整にも使えるディスプレイです。液晶表面は、反射を抑えつつ、色鮮やかさを損なわないアンチリフレクション・コーティングが施され、ハーフグレアのような見た目で、作業がしやすいです。


省スペースでデスク周りがすっきり
HP ENVY All-in-One 27-cpの床に設置している部分は、台座だけです。27型の大きな画面を搭載しつつも、省スペースで、デスク周りがすっきりします。ACアダプターも無いので、その設置スペースも取りません。電源ケーブルを接続するだけのシンプルな配線です。


グラフィックスはノートPC向けパーツ
HP ENVY All-in-One 27-cpのプロセッサーは、デスクトップ用のCore i7またはCore i9を搭載していますが、グラフィックスに関してはノートPC向けのパーツを搭載しています。しかも、Max-Q Designです。
今回、GeForce RTX 3050 Laptop Max-Qのグラフィックスでベンチマークスコアを計測しましたが、デスクトップ用のGeForce RTX 3050と比較すると、3割ほど落ちるスコアです。クリエイター用PCとしては、それほど高い性能ではありません。ノートPC用のGeForce RTX 3060 Laptop Max-Qを搭載したモデルもありますが、こちらもそこまで高い性能ではないでしょう。
ただ、画像編集やRAW現像などの用途には十分な性能ですし、4Kの動画編集も、かなり凝ったものでなければ、それほどストレスなく出来るでしょう。
Qi対応ワイヤレスチャージ機能搭載
HP ENVY All-in-One 27-cpは台座が、Qi充電器になっており、Qiに対応したスマートフォンなら、ここに置くだけでワイヤレスで充電することが可能です。

パフォーマンスのチェック
続いてパフォーマンスのチェックをします。
本製品は、下図のようにデバイスモードを変更することが可能です。ここでは、デフォルトの「最適」のモードと、最もパフォーマンスが出る「パフォーマンス」のモードで、各種ベンチマークソフトを実行しています。

CPU
CINEBENCH R23の結果は以下のとおりです。
シングルコア、マルチコアのどちらも、Core i7-12700としては、そこまで高いスコアではありませんでした。デスクトップPCと比べると放熱性がそこまで良く無いためか、CPU電力は65W程度と低めの値で動作していました。それでもノートPC用のCore i7-12700Hくらいのスコアは出ていたので、多くのクリエイティブ作業は快適だと思います。
~ CPU性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
グラフィックス
HP ENVY All-in-One 27-cpのグラフィックスは、前述の通り、ノートPC用のGeForce RTX 3050 Laptop Max-QまたはGeForce RTX 3060 Laptop Max-Qです。
今回は、RTX 3050を搭載していますが、最大グラフィックスパワーは45Wでした。RTX 3060の最大グラフィックスパワーは分かりません。
RTX 3050の3DMark Time Spyのスコアは次の通りで、それほど高くありません。画像編集やそこまで負荷のかからない動画編集用途になら使えますが、3DCG制作などの用途にはあまり適していません。
~ グラフィックス性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
メモリ
メモリは、Core i7モデルが32GBのDDR5-4000、Core i9モデルが64GBのDDR5-3600となっており、Core i9モデルのほうがやや遅くなっているのでご注意下さい。
今回は、Core i7モデルを搭載しており、計測した帯域は次のようになりました。比較的広い帯域だと思います。
~メモリ性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のデスクトップPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません
ストレージ
ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しており高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
クリエイターソフトの処理時間
各クリエイターソフトの処理速度を計測したときの結果を掲載します。

今回、SSDの速度が速かったこともあり、思ったよりは速かったですが、GeForce RTX 3050のエントリークラスのグラフィックスなので、上位のグラフィックスを搭載したモデルと比較すると遅かったです。
※ グラフィックスは全てデスクトップPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

GeForce RTX 3050だと、VRAMが少なく、自動でGPU書き出しがONにはならないので、ここでは、プロセッサーのみで実行したLightroomの書き出し時間を掲載します。CPU電力が低めで推移していることもあり、そこまで速くはありませんでした。ただ、実用上は十分な書き出し速度だと思います。
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
動作モードを「最適」にした場合、(ターボブースト後は)約65Wの低めのCPU電力で推移していました。ただし、このときのCPU温度は70℃台だったので、問題ない温度だと思います。
動作モードを「パフォーマンス」にした場合、CPU電力は高くなり、CPU温度も80℃台へ上がります。ただ、この温度でも問題ない範囲だと思います。その後、15分くらい経つと約65Wへ落ち着いてきて、CPU温度も下がってきます。
- 最適時
- パフォーマンス時


静音性のチェック
ENVY All-in-One 27-cp の動作音(静音性)のチェック結果です。なお、「最適」モードで計測しています。
全体的にそこまでうるさくありません。タワー型のデスクトップPCと比べると低い騒音値です。下には掲載していませんが、「パフォーマンス」モードにしてエンコードを実行しても41dBと、そこまでうるさくありません。

部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Premiere Proで編集中の動画をプレビュー
左から3番目:Premiere Proで動画の書き出し
左から4番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

外観のチェック
外観のチェックです。
狭額縁採用の画面に、シンプルなスタンドを採用し、スッキリとした見た目です。

ディスプレイは、高さ調節をすることができます。 最も高くしたときと、低くしたときの画像は次の通りです。


下図の角度で、チルトも可能です。

スタンドの裏側が下図のようになっています。回転する部品はありませんが、真ん中のゴムのような素材の丸いものが少し突起しており、さらに、周りがフェルトの素材になっているためなのか、割とスムーズに横に回転(スイーベル)します。最初は回転台になっているのかと思ったくらいです。

ディスプレイの底面には電源ボタンがあります。正面からは見えないので、手探りで押す必要がありますが、端にあるので、押しにくいことはありません。また、底面側にスピーカーもあります。ノートPCのスピーカーと比べると、迫力ある重低音ですが、バランスがやや悪いように思われ、付属のソフトのイコライザーで調節するといいと思います。

背面側もシンプルで落ちついたデザインです。

スタンド部分に、SDカードリーダーや、USB-Cポートなどがあります。

背面には、下図のようなポート類があります。

ウェブカメラは外付けです。付属のウェブカメラはマグネット式で、ディスプレイのどこにでもくっ付けることができます。


ケーブルホルダーも付属しているので、たくさんケーブルを接続した場合でも綺麗にまとめられます。

電源は内蔵されているので、ACアダプターはありません。電源ケーブルを接続するだけで済みます。

キーボードはスタンダードな配置ですが、「Backspace」などをもう少し大きくしても良かったと思います。マウスもサイドボタンが欲しかったです。
キーボードとマウスは、自分好みの別のものへ変えてもいいでしょう。


まとめ
以上が、ENVY All-in-One 27-cp のレビューです。
27型の大画面で、色域も広いディスプレイを搭載した液晶一体型PCです。普段使いにも使えますし、動画編集や画像編集にも適したディスプレイです。
非常にシンプルで落ち着いた外観で、クリエイターにピッタリのデザインです。
タワー側のデスクトップPCのように、色々配線する必要がなく、電源ケーブルを1本接続するだけで使うことができます。
CPUはデスクトップ用のパーツを使っており性能が比較的高いです。ただし、グラフィックスはMax-Q DesignのノートPC用のパーツなので、そこまで高い性能ではありません。特にクリエイター向けのデスクトップPCと比べると、スペック面で見劣りします。画像編集や動画編集用途であればストレス無く使えると思いますが、3D CG制作用途だとややスペック不足に感じるでしょう。
また、価格も30万円台と高いのも残念です。

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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