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GeForce RTX 2080 SUPER のベンチマーク
NVIDIAから発表されたRTXの新シリーズGPU「GeForce RTX 2080 SUPER」が、2019年7月23日より発売となりました。ここでは、ZOTAC製の「GAMING GeForce RTX 2080 SUPER Twin Fan」のグラフィックカードを用いて、ゲームのベンチマーク(フレームレート)などを計測した結果を掲載します。
目次
GeForce RTX 2080 SUPERのスコア結果【概要】
性能はRTX 2080より微増といったところ
お忙しい方のために、GeForce RTX 2080 SUPERのベンチマークスコア結果を、いくつか先に掲載します。
ベンチマークや設定内容にもよりますが、GeForce RTX 2080 SUPERは、通常モデルのRTX 2080と比較した場合、スコアは微増といったところです。ただし、レイトレーシング性能は目に見えて向上しています。
しかし、相変わらずRTX 2080Tiとの性能差は大きく、SUPERになったからといって、RTX 2080Tiに迫るほどの実力はないようです。
~ 3840x2160、最高設定 ~
GeForce RTX 2080 SUPER の仕様
無印からスペックアップしたRTX 2080 SUPER
RTXの新シリーズとして突如発表されたRTX SUPERシリーズ、「GeForce RTX 2060 SUPER」と「GeForce RTX 2070 SUPER」。同時に「GeForce RTX 2080 SUPER」も発表されており、それぞれ無印版の上位モデルとして登場しました。
無印版のスペックと比較すると、メモリ容量は据え置きですが、CUDAコアは3072基に増え、ベースクロックとブーストクロックも大きく引き上げられています。その分消費電力(TDP)はRTX 2080Tiと同じ250Wに上昇しました。
GeForce RTX 2080 Ti |
GeForce RTX 2080 SUPER |
GeForce RTX 2080 |
|
コードネーム | TU102 | TU104 | TU104 |
GPUアーキテクチャ | Turing | ||
CUDAコア | 4352基 | 3072基 | 2944基 |
RTコア | 68基 | 48基 | 46基 |
Tensorコア | 544基 | 384基 | 368基 |
定格クロック | 1350MHz | 1650 MHz | 1515MHz |
ブーストクロック | 1545MHz | 1815 MHz | 1710MHz |
Giga Ray/秒 | 10G Ray/秒 | 8G Ray/秒 | 8G Ray/秒 |
メモリタイプ | GDDR6 | GDDR6 | GDDR6 |
メモリ容量 | 11GB | 8GB | 8GB |
TDP | 250W | 250W | 215W |
※Tensorコア・・・AIで用いられるディープラーニングに最適なコア
RTX 2080 SUPER 本体
テストに使用したGeForce RTX 2080 SUPER
今回使用したグラフィックカードはZOTAC製の「GAMING GeForce RTX 2080 SUPER Twin Fan 」です。デュアルファン仕様のオリジナルクーラー「IceStorm 2.0」を搭載しています。グラフィックカードの全長は約268mm、高さは約38mmと、ヒートシンクも大き過ぎず、ハイエンドのグラフィックスにしては薄型だと思います。また、「FireStorm」というソフトを使えば、オーバークロックやファンコントロール、LEDライティングカラーの設定も可能となっています。
詳しくは下記をご覧ください。
使用したグラフィックカード
グラフィックカードの正面と背面です。デュアルファンの外装はおそらく樹脂製、背面の基盤はメタルプレートで保護されています。
映像出力端子はDisplayPort x 3 (v1.4) 、 HDMI 2.0b x 1 となっています。USB Type-Cはありません。
補助電源には8ピンコネクタと6ピンコネクタを使用します。
ハイエンドのグラフィックスにしては薄型です。
電源を入れると中央部分のLEDが点灯します。ライティングシステムによりイルミネーションカラーの設定が可能です。
GPU-Zの結果は、次のようになっています。動作クロックは基本スペック通りです。
ゲームベンチマークスコア
GeForce RTX 2080 SUPERのゲームのベンチマークスコアを掲載します。
テストに使用したPCの環境は以下の通りです。
テスト機の構成
サイコム「G-Master Spear Z370」
Core i7-8700K、16GBメモリ、GeForce RTX 2080 SUPER (8GB)、500GB SSD
重い部類のゲーム
重い部類のゲームでは、1920x1080の解像度、2560x1440解像度ともに60 fpsを大きく超える高いベンチマークスコアです。高リフレッシュレートの液晶ディスプレイでも、高めのグラフィック設定でプレイできると思います。4K解像度でも中設定なら快適に動作します。
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
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---|---|---|
1920x1080 | 軽量品質 | 16921 / 169 fps |
標準品質 | 14254 / 142 fps | |
高品質 | 11130 / 111 fps | |
2560x1440 | 軽量品質 | 13643 / 136 fps |
標準品質 | 10582 / 106 fps | |
高品質 | 8544 / 85 fps | |
3840x2160 | 軽量品質 | 8146 / 81 fps |
標準品質 | 5945 / 59 fps | |
高品質 | 5060 / 51 fps |
重い部類のゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー
|
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---|---|---|
1920x1080 | 最低 | 142 fps |
中 | 127 fps | |
最高 | 119 fps | |
2560x1440 | 最低 | 137 fps |
中 | 109 fps | |
最高 | 95 fps | |
3840x2160 | 最低 | 104 fps |
中 | 65 fps | |
最高 | 50 fps |
重い部類のゲーム
ゴーストリコン ワイルドランズ
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 165 fps |
高 | 128 fps | |
ウルトラ | 79 fps | |
2560x1440 | 低 | 148 fps |
高 | 104 fps | |
ウルトラ | 63 fps | |
3840x2160 | 低 | 95 fps |
高 | 63 fps | |
ウルトラ | 40 fps |
重い部類のゲーム
モンスターハンター ワールド
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 124 fps |
高 | 113 fps | |
最高 | 100 fps | |
2560x1440 | 低 | 127 fps |
高 | 91 fps | |
最高 | 65 fps | |
3840x2160 | 低 | 109 fps |
高 | 46 fps | |
最高 | 35 fps |
中程度の重さのゲーム
中程度の重さのゲームでは、4K解像度でも高めのグラフィック設定で60 fpsを超えるゲームが多いです。
中程度の重さのゲーム
バトルフィールドV
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 200 fps |
高 | 162 fps | |
最高 | 147 fps | |
2560x1440 | 低 | 174 fps |
高 | 125 fps | |
最高 | 118 fps | |
3840x2160 | 低 | 102 fps |
高 | 74 fps | |
最高 | 70 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ
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||
---|---|---|
1920x1080 | 標準(デスク) | 20239 / 176 fps |
高(デスク) | 18193 / 150 fps | |
最高品質 | 17703 / 141 fps | |
2560x1440 | 標準(デスク) | 19604 / 167 fps |
高(デスク) | 16251 / 119 fps | |
最高品質 | 15908 / 113 fps | |
3840x2160 | 標準(デスク) | 16479 / 118 fps |
高(デスク) | 10944 / 73 fps | |
最高品質 | 9546 / 64 fps |
中程度の重さのゲーム
ファークライ ニュードーン
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 128 fps |
高 | 113 fps | |
最高 | 100 fps | |
2560x1440 | 低 | 123 fps |
高 | 108 fps | |
最高 | 98 fps | |
3840x2160 | 低 | 81 fps |
高 | 70 fps | |
最高 | 66 fps |
レイトレーシングのスコア
レイトレーシングとは
レイトレーシングとは、映像技術の1つで、視点からスクリーンに対して光線を出し、反射と屈折を計算し、物体のリアルな光の反射、屈折、陰影を表現することで、花火や照明などの光の反射による陰影、車のボディや鏡、眼球に映り込む物体など、視点の外の映像も表現することができます。これにより、写実的でリアルな描写が可能となります。「RT Core」を搭載したRTXシリーズでは、負荷の高いレイトレーシングの処理も、リアルタイムで可能となります。
Port Royal
3DMARKのリアルタイムレイトレーシングベンチマークテスト「Port Royal」の結果です。テストの解像度は2560x1440で実行されています。結果ではRTX 2080より少しスコアが伸びています。
RTX 2080Ti | Graphics score | 7860 |
---|---|---|
Graphics test | 36.39 fps | |
RTX 2080 SUPER | Graphics score | 6755 |
Graphics test | 31.28 fps | |
RTX 2080 | Graphics score | 6037 |
Graphics test | 27.95 fps | |
RTX 2070 SUPER | Graphics score | 5810 |
Graphics test | 26.90 fps | |
RTX 2060 SUPER | Graphics score | 4884 |
Graphics test | 22.62 fps | |
RTX 2070 | Graphics score | 4834 |
Graphics test | 22.38 fps | |
RTX 2060 | Graphics score | 3734 |
Graphics test | 17.29 fps |
バトルフィールドV
リアルタイムレイトレーシング機能である「DirectX Raytracing(DXR)」を有効にした時のバトルフィールドVの平均フレームレートです。検証テストでの解像度は1920x1080です。フレームレートを向上させるDLSS機能はオフにしています。結果ではRTX 2080と比べてかなりフレームレートが伸びていました。
DXR対応ゲーム
バトルフィールドV
|
||
---|---|---|
RTX 2080Ti | 低 | 140 fps |
最高 | 86 fps | |
RTX 2080 SUPER | 低 | 143 fps |
最高 | 82 fps | |
RTX 2070 SUPER | 低 | 132 fps |
最高 | 72 fps | |
RTX 2080 | 低 | 125 fps |
最高 | 69 fps | |
RTX 2060 SUPER | 低 | 120 fps |
最高 | 63 fps | |
RTX 2070 | 低 | 110 fps |
最高 | 60 fps | |
RTX 2060 | 低 | 98 fps |
最高 | 49 fps |
Quake II RTX
全面レイトレーシングによる技術デモ「Quake II RTX」の平均フレームレートです。検証テストでの解像度は2560x1440、グラフィック設定はデフォルトです。元は1997年に発売された「Quake II」のレイトレーシング版ですが、負荷はかなり高いです。「Quake II RTX」は無料で公開されています。結果ではRTX 2080と比べてかなりフレームレートが伸びていました。
DXR対応ゲーム
Quake II RTX
|
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---|---|
RTX 2080Ti | 92 fps |
RTX 2080 SUPER | 81 fps |
RTX 2070 SUPER | 75 fps |
RTX 2080 | 71 fps |
RTX 2070 | 70 fps |
RTX 2060 SUPER | 66 fps |
RTX 2060 | 55 fps |
3D Markのスコア
3DMarkのスコアです。Graphics scoreのみを記載しています。3DMarkでは、RTX 2080と比較してそれほどスコアは伸びていません。特にDX11環境ではRTX 2080とほぼ同等のスコアです。
GeForce RTX 2080 Ti |
GeForce RTX 2080 SUPER |
GeForce RTX 2080 |
|
DX12を使用する4Kゲーム用 |
6537 | 5229 | 5123 |
DX12を使用するゲーム用 |
12388 | 10674 | 10602 |
DX11を使用する4Kゲーム用 |
8010 | 6613 | 6591 |
マルチGPUとOCシステム用 |
16293 | 13318 | 13421 |
DX11を使用するゲーム用 |
33855 | 27762 | 27828 |
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三度の飯よりゲームが好き。 面白ければどんなゲームもプレイするが、中でも好きなジャンルは2D格闘ゲーム。2009年からSteamでPCゲーム漁りを始めてからゲーミングPCに興味を持ち、ライター業を経てレビュアーへ。これまで300台以上のゲーミングPCを実機でテストし、レビュー記事を執筆。おじいちゃんになってもPCゲーマーでありたい。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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