GeForce GTX 1660 のベンチマーク

NVIDIAから発表された最新GPUである、「GeForce GTX 1660」が、2019年3月14日より発売となりました。ここでは、ZOTAC製の「GAMING GeForce GTX 1660 6GB GDDR5 」のグラフィックカードを用いて、ゲームのベンチマーク(フレームレート)などを計測した結果を掲載します。
目次
はじめに
ベンチマークスコア詳細
おすすめPC
GeForce GTX 1660のスコア結果【概要】
低価格で高性能なミドルクラス「GeForce GTX 1660」
お忙しい方のために、GeForce GTX 1660の3DMark Time Spy(Graphics score)のベンチマークスコア結果を先に掲載します。
ベンチマークや設定内容にもよりますが、GeForce GTX 1660は、従来モデルのGTX 1060 6GBと比較した場合、およそ1.3倍ほどスコアが上昇しています。また、上位モデルである、GeForce GTX 1660Tiと比較すると約10%ほど低いスコアとなっています。
今後ミドルクラスのグラフィックスとなると、GeForce GTX 1660Tiか、GTX 1660のどちらかという選択肢になってくると思います。
GeForce GTX 1660 の仕様
購入するならGTX 1660か?GTX 1660Tiか?
GeForce GTX 1660の仕様を掲載します。比較用として上位モデルのGTX 1660Ti、旧モデルのGTX 1060 6GBの仕様も並べています。表は性能順で並べています。
GeForce GTX 1660TiとGTX 1660を比較すると、CUDAコアが約8%減っているのが分かります。また、メモリタイプはGTX 1660TiがGDDR6に対し、GTX 1660はGDDR5となっています。GDDR5にすることでコストを下げる代わりに、メモリクロックは下がっています。ベースクロックとブーストクロックはGTX 1660の方がわずかに高いですが、パフォーマンス差にはあまり出ない程度です。
価格差では現状GTX 1660Tiが4万円弱~強に対し、GTX 1660が3万円弱~強と、その差は約1万円ほど。性能差はおよそ10%ほどで、メーカーによっては3万円未満で購入できるGTX 1660は、コストパフォーマンスが高いです。
ただし、約1万円ほどの差で約10%の性能差があるというのは悩ましいところ。たった10%でも、プレイしたいタイトルが、最高設定で60 fpsを超えるか超えないかという境界に直面した時、悩むと思います。どちらを購入するか迷っている場合、この後のゲームベンチマーク結果も参考にしてください。
GeForce GTX 1660Ti |
GeForce GTX 1660 |
GeForce GTX 1060(6GB) |
|
コードネーム | TU116 | TU116 | GP106 |
GPUアーキテクチャ | Turing | Pascal | |
CUDAコア | 1536基 | 1408基 | 1280基 |
RTコア※ | ― | ― | |
Tensorコア※ | ― | ― | |
定格クロック | 1500 MHz | 1530 MHz | 1506 MHz |
ブーストクロック | 1770 MHz | 1785 MHz | 1708 MHz |
メモリタイプ | GDDR6 | GDDR5 | GDDR5 |
メモリ容量 | 6GB | 6GB | |
TDP | 120W | 120W | |
価格※ | 約 38,000円 | 約 29,000円 | 約 24,000円 |
※Tensorコア・・・AIで用いられるディープラーニングに最適なコア
※価格・・・3月24日現在のZOTAC製品のAmazonの価格を比較
テスト環境
テストに使用したグラフィックカード
今回使用したグラフィックカードはZOTAC製の「GAMING GeForce GTX 1660 6GB GDDR5 」です。デュアルファン仕様のコンパクトモデルとなっており、グラフィックカードの全長は約173.4mm、高さは約35.3mmと、小柄です。外観とサイズは上位の「GAMING GeForce GTX 1660 Ti 6GB GDDR6 」と全く同じです。また、「FireStorm」というソフトを使えば、オーバークロックやファンコントロールも可能となっています。
■「ZOTAC GAMING GeForce GTX 1660 6GB GDDR5」製品情報
グラフィックカードの正面と背面です。デュアルファンの外装はプラスチック製、背面はむき出しです。

映像出力端子はDisplayPort x 3 (v1.4) 、 HDMI 2.0b x 1 となっています。USB Type-Cはありません。
補助電源には8ピンコネクタを1本使用します。

コンパクト設計なので、小柄で軽量です。

GPU-Zの結果は、次のようになっています。

テストに使用したPCとグラフィックカード装着
使用したPCはサイコムの「G-Master Spear Z370」です。品質と信頼性の高いゲーミングPCです。ケースはCoolerMaster製のミドルタワーケース「CM690III」を使用しています。

グラフィックカードを取り付けた「CM690III」のケース内部の画像を下に掲載します。グラフィックカード自体が省スペースモデルなので、右の2.5インチシャドウベイが干渉することはありません。
重量も重くないので、自重で傾くことはありません。

電源を入れるとLEDが点灯するなどのギミックはありません。

ゲームベンチマークスコア
GeForce GTX 1660のゲームのベンチマークスコアを掲載します。上位の GTX 1660Tiと比較すると、ほとんどのゲームタイトルにおいて、およそ10%前後のフレームレート差があります。
プレイしたいタイトルにおいて、最高設定で60 fpsを超えるか超えないかが、選択の大きな分岐点となると思います。60 fpsに少し届かない場合、フレームレートを伸ばすためにオーバークロックしたり、少し高いオーバークロックモデルを購入するのもありですが、それなら上位版のGeForce GTX 1660Tiを購入するのも良いと思います。
重い部類のゲーム
重い部類のゲームでは、1920x1080(フルHD)の解像度の場合、ゴーストリコン ワイルドランズ以外はいずれも60 fpsを超えるか超えないかくらいのスコアです。それでもミドルクラスとして見ると、高いベンチマークスコアです。フルHD/60Hzの液晶でプレイするなら、ほとんどのゲームが、高設定以上でプレイできると思います。WQHD(2560x1440)液晶や、フルHD/高リフレッシュレートの液晶でプレイするなら、もう少し上位のビデオカードがいいと思います。
![]() 重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 軽量品質 | 10172 / 101 fps |
標準品質 | 7784 / 78 fps | |
高品質 | 6000 / 60 fps | |
2560x1440 | 軽量品質 | 6897 / 69 fps |
標準品質 | 5116 / 51 fps | |
高品質 | 4207 / 41 fps |
![]() 重い部類のゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 最低 | 125 fps |
中 | 81 fps | |
最高 | 68 fps | |
2560x1440 | 最低 | 85 fps |
中 | 54 fps | |
最高 | 44 fps |
![]() 重い部類のゲーム
モンスターハンター ワールド
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 128 fps |
高 | 71 fps | |
最高 | 53 fps | |
2560x1440 | 低 | 108 fps |
高 | 46 fps | |
最高 | 34 fps |
中程度の重さのゲーム
中程度の重さのゲームでは、1920x1080解像度なら、ほとんどのゲームが60 fps以上で動作します。2560x1440の解像度だと、ギリギリ60 fpsを超えないゲームが多いです。WQHD/60Hz 液晶でのプレイを考えている場合には、上位のGTX 1660Tiの方がおすすめです。
![]() 中程度の重さのゲーム
バトルフィールドV
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 128 fps |
高 | 85 fps | |
最高 | 78 fps | |
2560x1440 | 低 | 90 fps |
高 | 62 fps | |
最高 | 57 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
ファークライ ニュードーン
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 103 fps |
高 | 87 fps | |
最高 | 80 fps | |
2560x1440 | 低 | 73 fps |
高 | 63 fps | |
最高 | 59 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 標準(デスク) | 18280 / 145 fps |
高(デスク) | 14892 / 102 fps | |
最高品質 | 13804 / 93 fps | |
2560x1440 | 標準(デスク) | 16295 / 115 fps |
高(デスク) | 10154 / 68 fps | |
最高品質 | 8916 / 60 fps |
軽い部類のゲーム
軽い部類のゲームでは、先日発売されたばかりのゲーム、「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE | 隻狼」で比較しました。このタイトルは最大フレームレートが60 fpsとなります。
1920x1080解像度なら60 fpsで安定してプレイができますが、2560x1440の解像度の場合、最高設定だと60 fpsを割るので、WQHD/60Hz 液晶以上でのプレイを考えている場合には、 上位のGTX 1660Tiの方がおすすめです。
![]() 軽い部類のゲーム
SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE
|
||
---|---|---|
1920x1080 | 低 | 60 fps(最大) |
高 | 60 fps(最大) | |
最高 | 60 fps(最大) | |
2560x1440 | 低 | 60 fps(最大) |
高 | 60 fps(最大) | |
最高 | 58 fps |
3D Markのスコア
その他の3DMarkのスコアです。
GeForce GTX 1660Ti |
GeForce GTX 1660 |
GeForce GTX 1060 6GB |
||
Time Spy | Score | 6270 | 5641 | 4411 |
Graphics score | 6105 | 5431 | 4119 | |
CPU score | 7413 | 7231 | 7374 | |
Fire Strike Ultra | Score | 3468 | 3035 | 3035 |
Graphics score | 3279 | 2878 | 2928 | |
Physics score | 18498 | 18574 | 18599 | |
Combined score | 1943 | 1647 | 1532 | |
Fire Strike Extreme | Score | 6998 | 6239 | 5901 |
Graphics score | 7117 | 6403 | 6076 | |
Physics score | 18497 | 18588 | 18564 | |
Combined score | 3401 | 2852 | 2637 | |
Fire Strike | Score | 14282 | 12297 | 11290 |
Graphics score | 15816 | 14020 | 12705 | |
Physics score | 18502 | 18633 | 18616 | |
Combined score | 6902 | 5058 | 4656 |
GeForce GTX 1660を搭載できるおすすめのPC
現在、GeForce GTX 1660を搭載できる、おすすめのBTOパソコンの紹介です。なお、価格はGeForce GTX 1660搭載時のおおよその価格です。グラフィックス以外のパーツに何を選択するかによって、価格は変わってきます。

CPU | ~Core i9-9900K |
---|---|
GPU | GeForce GTX 1660 他 |
価格 | 13万円台(税別)~ |
高性能グラフィックスが搭載可能で、拡張性が高く、細かなカスタマイズも可能なミドルタワーのゲーミングPC。
レビュー記事はこちら
CPU | ~Core i9-9900K |
---|---|
GPU | GeForce GTX 1660 他 |
価格 | 15万円台(税別)~ |
パーツの型番まで細かく指定できる玄人向けBTOパソコン。信頼性の高いパーツで組み上げたい方におすすめ。
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