Office付で約11万円のFMV Lite WA1/J2を分かりやすくレビュー

CPU | Core i5-1235U |
---|---|
メモリ | 16GB |
SSD | 約512GB |
画面サイズ | 15.6型 |
画面種類 | 1920x1080 非光沢 |
質量 | 約1.7kg |
バッテリー | [JEITA3.0] 動画再生時:約4.8時間 |
価格 | Office付:10万円台~ |
FMV Lite WA1/J2は、Microsoft Office Home and Business 2024が付いて、執筆時点で109,800円で販売されているノートPCです。
CPU性能もCeleronほど低くはなく、富士通ブランドで、この価格はかなりコスパが高いです。
昔からある国内有名メーカーの方が安心という方には、特におすすめです。
なお、Officeなしモデルも販売されています。
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目次
お忙しい方は、「FMV Lite WA1/J2FMV Lite WA1/J2の特徴」のみお読みください。
製品の特徴
Office 2024が付いて10万円台
FMV Lite WA1/J2は、Microsoft Office Home and Business 2024が付いて、執筆時点で109,800円と非常に安いノートPCです。
Office 2021付きであれば安いPCもありますが、Office 2021はサポート期限が 2026年10月13日と近いです。本製品は、しっかりと最新バージョンのOffice 2024が付くので嬉しいです。

購入ページの初期価格は134,800円ですが、下のクーポンを利用することで・・・・、

109,800円で購入することが可能です。なお、こちらは記事執筆時点での価格となります。価格は変動しますのでご了承下さい。

スペックも悪くはない
富士通ブランドでこれだけ安いと、CeleronのCPUでも積んでいるのかなと思いましたが、Core i5-1235Uが搭載されていました。古い世代のCPUなので性能は高くありませんが、重い作業はほとんどしないという方であれば、十分な性能です。
また、メモリは16GB、SSDは約512GBとこちらは十分な容量です。
キーボードは比較的打ちやすいが・・・
富士通と言えば、キーボードが打ちやすい機種が多いです。この機種も主要なキーは十分なキーピッチがあり、キートップもやや湾曲しており、比較的打ちやすいです。矢印キーが下がっている点も富士通PCらしいです。
ただ、半角/全角キーとBackspaceキーが小さい点が残念です。この点は、他の富士通のキーボードよりも押しにくく、タイピングミスしやすかったです。
テンキーに関しては、十分なキーピッチがあり、タイピングしやすそうです。ただ、個人的にはこのテンキーを少し狭くしても良かったので、半角/全角キーとBackspaceキーは標準サイズにして欲しいところでした。

ディスプレイの色域は狭い
ディスプレイの色域は狭いです。ここは安いノートPCなので妥協しましょう。

ボディは樹脂製
ボディは樹脂製で、表面が結構ザラザラしています。高級感はありません。
タッチパッドもややザラザラしていて、少し気になりますが、操作に支障はありません。


生体認証はなし
指紋認証または顔認証装置(IRカメラ)は搭載していません。パスワードでしかログインすることができません。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | Web閲覧やOffice作業程度の負荷であれば、問題なく動作するでしょう。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | ディスプレイの表示が綺麗で、比較的スピーカー音もいいので、動画鑑賞は快適です。 |
RAW現像 画像編集 |
△ | 色域が狭く、CPU性能も高くないので、この用途には向いていません。 |
動画編集 | △ | 動画編集をするなら、もう少しスペックが高めの製品がいいです。 |
ゲーム | △ | ゲームにはあまり適しません。 |
ディスプレイのチェック
FMV Lite WA1/J2のディスプレイのチェックです。
色域は狭いですが、非光沢なので映り込みは低減されています。WordやExcelを使った仕事に適している一方で、画像や映像を綺麗に表示させたい方には適しません。詳細は以下のタブをクリックしてご覧下さい。
- 色域・輝度
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
色域は狭いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は61%でした。最大輝度は、当サイトの計測では259cd/m2と普通です。

ガンマ補正曲線を確認すると、明部は色がやや強調され、暗部では色がやや抑えられており、メリハリのある画質になっています。

視野角は広いです。

非光沢液晶であるため、画面への映り込みは低減されています。ギラつきはやや感じますが、そこまで強くはありません。

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)の有無の確認結果です。輝度をいくつにしても、フリッカーは検出されませんでした。

※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測
キーボードおよびタッチパッドのチェック
FMV Lite WA1/J2のキーボードのチェックです。
前述したように、比較的打ちやすいですが、半角/全角キー、Backspaceキーが小さい点が残念です。
仕様を見ると、キーピッチが約18.4mm、キーストロークは約1.7mmです。キートップはわずかに湾曲しています。
テンキーは打ちやすいです。ただ、「0」の隣が「00」ではなく「000」なのがちょっと気になります。
タッチパッドは普通の操作性ですが、ザラザラとした肌ざわりです。
キーボードバックライトはありません。

※画像をクリックすると拡大できます

パフォーマンスのチェック
FMV Lite WA1/J2のパフォーマンスのチェックです。
CPU
CPUはCore i5-1235Uを搭載しており、性能は高くありません。ただ、Web閲覧や、WordやExcelなどの負荷であれば問題なく使えます。

~ CPU性能の評価 ~

なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリはDDR4-3200で、最新のノートPCとしては、やや狭い帯域です。ただし、スロットメモリなので交換することが可能です。
グラフィックス
Core i5-1235UのCPU内蔵のグラフィックス性能は、そこまで高くありませんが、ゲームや動画編集などをしなければ、特に問題なく使える性能です。動画の視聴くらいなら余裕です。
~ グラフィックス性能の評価 ~

NPU
NPUは搭載していません。
ストレージ
ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しており、速度は普通です。
~ ストレージ性能の評価 ~

SDカードスロット
SDカードスロットはありません。
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートは、PowerDeliveryおよびDisplayPort出力に対応しています。また、USB-Cポート経由で、4Kモニターに接続しても、4K/60Hz/RGBで出力できていました。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | × | × | |
PD充電器 ※1 |
100W Anker PowerPort III | ○ | ― | ― |
65W Lenovo GaN充電器 | ○ | ― | ― | |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 (4Kモニター) |
○ | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KモニターへHDMIで接続したところ、4K/60Hzではあるものの、色の形式がYCbCr420となっていました。色が間引かれているので、多少色がおかしく見える場合があります。4Kモニターを接続するなら、USB-C経由がいいと思います。

質量のチェック
FMV Lite WA1/J2の質量のチェックです。
メーカーサイトには「約1.7kg」とあり、当サイトの計測値はそれよりもやや軽かったです。15.6型のノートPCとしては、比較的軽いです。
質量 | |
PC本体 | 1.673kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 299g |
バッテリー駆動時間のチェック
FMV Lite WA1/J2のバッテリー容量は約48.1Whでした。普通のバッテリー容量です。

バッテリー駆動時間は下の通りで、やや短いです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA3.0(アイドル時) | 約7.9時間 |
(2) JEITA3.0(動画再生時) | 約4.8時間 |
(3) 動画編集ソフトでプレビュー再生 | 3時間28分 |
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生させたとき。画面輝度は約120cd/m2
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
WebカメラはHD画質です。普通の映像の綺麗さです。オンラインミーティングくらいになら、問題なく使えます。Webカメラにはシャッターが有り、使用しないときはカメラを隠すことができます。

※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影

スピーカー
スピーカーの音質は、特別良いわけではありませんが、悪いわけでもなく普通です。ノートPC基準で10点満点で5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。なお、搭載されているCore i5-1235Uのプロセッサーのベースパワーは、15Wです。
CPU電力を見ると、約15Wで推移しており、ベースパワーとほぼ同じです。標準的な性能が出ています。CPU温度については、70℃台で推移しており、問題ありません。

静音性のチェック
FMV Lite WA1/J2の動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。それ以外は動作音は聞こえますが、他のノートPCと同等程度の騒音値です。
アイドル時 | 低負荷時 [YouTube再生] |
中負荷時 [動画編集] |
高負荷時 [エンコード] |
約22dB | 約32dB | 約36dB | 約40dB |
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
アイドル時:アイドル時
低負荷時:1080pのYouTube動画再生時
中負荷時:Premiere Proで、編集中の1080pの動画をプレビュー再生した時
高負荷時:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコード(x265)した時
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手のひらを置くパームレストの温度変化は重要です。
パームレスト部分の温度は、負荷をかけてもほぼ変わらないため、不快感なく使うことができます。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
低電圧のCPUなので、消費電力は低めです。
アイドル時 | 低負荷時 [YouTube再生] |
中負荷時 [動画編集] |
高負荷時 [エンコード] |
7W | 12W | 23W | 27W |
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
FMV Lite WA1/J2は、プラスチックボディで、全体的にザラザラとした肌ざわりなので、ややチープな感じがします。

天板には、富士通のロゴがありますが、文字で書かれていないので目立ちません。

高さは普通です。


側面のポート類はご覧の通りで、SDカードスロットがありませんが、それ以外は割と揃っています。


液晶が開く最大の角度です。180度までは開きません。

底面の吸気口は小さめです。

底面カバーを外すとご覧のようになっています。CPUファンは1つで、ヒートパイプも1本です。

メモリスロットは2つあり、換装することも可能です。

M.2 2280のSSDが搭載されており、こちらも換装可能です。ただし、パーツの交換はメーカー保証対象外となるため、自己責任でお願いします。

ACアダプターは、65Wです。

まとめ
以上が、FMV Lite WA1/J2のレビューでした。
富士通、NEC、Dynabookといった国内有名メーカーのノートPCの中で、価格が安いものが欲しいという方におすすめの製品です。
Core i5、16GBメモリ、約512GB SSDという一般ユーザーには必要十分なスペックで、Office 2024も付いて約11万円という安さです。
CPU性能がそこまで高くありませんが、Celeronほど低い性能でもないので、ウェブ閲覧やOfficeくらいにしか使わないユーザーであれば、十分使えるでしょう。
ただし、動画編集や画像編集など、PCに負荷のかかる作業をするのであれば別のPCのほうがいいです。
ディスプレイの色域が狭い点、ボディがややチープな点、生体認証(指紋や顔の認証)ができない点、キーボードバックライトが搭載されていない点はご注意下さい。
Office2024付きでも約11万円
FMV Lite WA1/J2

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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