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デル XPS 16 (9640) の実機レビュー

更新日:
CPU Core Ultra 7 155H
Core Ultra 9 185H
GPU Intel Arc(CPU内蔵)
RTX 4050 / RTX 4060
RTX 4070
メモリ 16GB / 32GB / 64GB
ストレージ 512GB ~ 4TB SSD
液晶サイズ 16.3インチ 16:10
液晶種類 1920x1200 非タッチ
3840x2400 OLED タッチ
質量 約2.13kg~
バッテリー 99.5Wh
価格[税込] 29万円台~
ハイスペック・ハイデザインのノートPC

XPS 16 (9640)は、ハイスペックかつデザインもいい高級ノートPCです。

最大でCore Ultra 9 185H、GeForce RTX 4070を搭載し、非常に高いスペックです。

ディスプレイも16.3型と大きく、4K OLEDも選択可能です。

XPSシリーズ特有の段差の無いタッチパッド、4辺狭額縁ディスプレイ、削り出しのアルミボディを採用し、とてもエレガントな見た目です。

価格は高いですが、高級PCが欲しい方におすすめです。

公式サイト(販売先)はこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core Ultra 7 155H、16GBメモリ、512GB SSD、1920x1200液晶

 

 

目次

お忙しい方は、「XPS 16 (9640)の特徴」のみお読みください。

 

XPS 16 (9640)の特徴

16.3型の大画面に、4K OLEDが選択可能

XPS 16 (9640)は、16.3型と大きい画面を搭載し、作業がしやすいノートPCです。

また、FHD+(1920x1200)液晶だけでなく、4K(3840x2400)OLEDディスプレイを選択することも可能です。大画面・高解像度・高色域のディスプレイで作業をすることができます。

16.3型の大画面
14.5型のXSP 14(左)と、本製品(右)との比較

 

最大RTX 4070の外部GPUが選択可能

XPS 16 (9640)は、最大でGeForce RTX 4070 Lapotop GPUの外部グラフィックスを搭載することが可能です。他には、RTX 4050や4060も選択可能です。クリエイティブワークをするなら、これらの外部グラフィックスを搭載するといいでしょう。

また、外部グラフィックスを搭載しないモデルもあります。グラフィックスをあまり使用しないアプリを使うことが多いなら、このモデルもアリでしょう。外部グラフィックスを搭載しない変わりに、CPU温度やボディの表面温度は低めに保たれます。

選べるグラフィックス

 

CPUにはインテルCore Ultraを搭載

XPS 16 (9640)のCPUには、インテル Core Ultraシリーズを搭載しています。今回は、Core Ultra 7 155Hを搭載していますが、他の機種で計測したときよりも高めのベンチマークスコアが出ていました。

Core Ultra 7 155HのCINEBENCH R23のマルチコアスコア
XPS 16 (9640) 16907
MSI Prestige 16 AI Studio B1V 16106
Acer Swift Go 14073
Dell XPS 14 (9440) 13686
HP Spectre x360 14-eu 12848
ASUS Zenbook 14 OLED 12209
Dell Inspiron 13 5330 10766

 

さらに、PBP(プロセッサーベースパワー)が45WのCore Ultra 9 185Hを選択することもできます。このCPUならさらに高いスコアが期待できます。

 

大容量メモリ・ストレージを搭載可能

最大で64GBの大容量メモリ、最大で4TBの大容量ストレージを選択することが可能です。メモリやストレージ容量の消費が多いクリエイティブソフトを使う方には嬉しいと思います。

大容量メモリ、大容量ストレージが選択可能

 

美しいボディ

このようにスペックの高いXPS 16 (9640)ですが、価格は29万円台からと高額です。CPUやGPU性能だけで比較するなら、ゲーミングノートPCを買ったほうが安いです。

しかし、クリエイティブワークをするなら、ゲーミングノートPCのようなゴツゴツとして派手な外観ではなく、PCのデザインにもこだわりたいと考える方も多いと思います。その点、XPS 16 (9640)は、デザインにもこだわった非常に美しい外観です。

タッチパッドとパームレストがシームレスな近未来的なデザインで、タイルを並べたようなキーボードも素敵です。ディスプレイの周りのベゼルも細く、モダンな印象を受けます。

美しいボディ

 

さらに、10Wのクワッドスピーカーを搭載しており音質も良く、micorSDカードスロットのアクセス速度も速く、バッテリー容量も99.5Whと大容量で、細部にまでこだわりを感じます。

10Wのスピーカーを搭載

 

やや残念な点

本製品のやや残念な点としては、先程も記載しましたが価格が高いことです。外部GPUを搭載していないモデルでも29万円台からです。4K OLEDディスプレイにGeForce RTX 4060を搭載したモデルだと40万円以上もします。ただ、MacBook Pro 16を購入すると思えば、安いほうかもしれません。

また、SDカードスロットがmicroSDのみの対応となっている点も残念です。この機種はクリエイターが購入することが多いと思われるので、フルサイズのSDカードスロットであれば良かったです。

microSDカードスロット

 

各用途の快適度

XPS 16 (9640) の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
大きな画面でWebページが見やすいですし、4Kディスプレイであれば、2画面並べての作業も可能です。
動画鑑賞 ディスプレイが綺麗で、スピーカー音も良く、NetFlixなどの動画も快適に視聴することができるでしょう。
RAW現像
画像編集
○~ FHD+液晶とインテルArcグラフィックスの構成でも比較的快適にRAW現像や画像編集が可能ですが、4K OLEDディスプレイとGeForce RTX 40シリーズの構成であれば、さらに快適です。
動画編集 ○~ GeForce RTX 40シリーズを搭載したモデルなら、動画編集も快適でしょう。インテル Arc グラフィックスのモデルでも、FHDの簡単な編集ならできます。
ゲーム △~ GeForce RTX 40シリーズを搭載したモデルなら、ゲームも快適にできます。なお、FHD+液晶は120Hzですが、4K OLEDディスプレイは90Hzなので、ゲームをするならFHD+液晶のほうが適しています。

 

ディスプレイのチェック

XPS 16 (9640)は、次の2つのディスプレイから選択することができます。なお、どちらも画面サイズは16.3型です。

(1)は、一般的な解像度のディスプレイで、色域は100% sRGBと広めです。120Hzに対応しているのも特徴的です。

(2)は、4Kの高解像度で、色域が100% DCI-P3と広いOLED(有機EL)ディスプレイです。タッチパネルにも対応しています。リフレッシュレートが90Hzですが、これでも一般的な液晶よりは高いです。ただし、使ったことはありませんが、タッチパネルに対応している影響で、電極線が目立つかもしれません。

XPS 16 (9640)で選択できるディスプレイ

(1) FHD+(1920x1200), 非タッチ, 非光沢, 100% sRGB, 120Hz

(2) 4K(3840x2400), タッチ, 光沢(反射防止), 100% DCI-P3, 90Hz, OLED

 

今回は、(1)のFHD+ディスプレイをチェックしましたが、普通に使いやすいです。詳細については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域・輝度
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

今回、100% sRGBの液晶を搭載していますが、当サイトで計測した色域も仕様値通りでした。なお、最大輝度は、当サイトの計測では485cd/m2と高かったです。

  カバー率
sRGBカバー率 100%
DCI-P3カバー率 78%
Adobe RGBカバー率 76%
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、どの色も綺麗に揃っており、自然な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

液晶の表面にフィルムのようなものを貼ることで非光沢になっています。フィルムのようなものが貼られているとギラつくことがありますが、この製品は大丈夫でした。

画面への映り込み

フリッカーはありませんでした。輝度を変化させても同様です。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

XPS 16 (9640)のキーボードは、正方形のタイルを敷き詰めたようなデザインでとてもかっこいいです。

気になる打ち心地ですが、キー間の隙間が狭いので、ややタイプミスしやすいです。半角/全角キーとenterキーが大きいのは良かったですが、backspaceキーがenterキーの真上に無くやや左に寄っているので、やや押しにくかったです。

また、ファンクションキーがタッチ式で、ブラインドタッチでは押しにくいです。カタカナやアルファベットへの変換にF7~F10を多用する人は使いにくいかもしれません。

タッチパッドは、パームレストとの境目がないので、どこにあるのか分からないと思いますが、だいたい真ん中辺りにあり、そこまで気にせずに操作することができます。

クリックボタンは、ハプティックフィードバック式で、こちらも物理的なボタンはありません。場所が分かりにくいですが、慣れればそこまで使いにくいこともありません。ただ、連続で使うとやや指が痛くなります。

また、このくらいの画面サイズのPCだと、マウスを使う方が多いと思われるので、タッチパッドおよびクリックボタンの使い勝手はそこまで気にしなくてもいいと思います。むしろタッチパッドとパームレストの段差が無いので、ホコリなどが溜まりにくく、綺麗な状態で使うことができるでしょう。

キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

キーボードバックライトも搭載しています。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

XPS 16 (9640)のパフォーマンスのチェックです。

本製品は、下図のように「MyDell」アプリの「温度管理」の項目で、動作モードを変更することができます。ここでは、デフォルトの「最適化」と、高い性能を引き出せる「超高パフォーマンス」で計測したベンチマークスコアを掲載します。


温度管理

 

CPU

XPS 16 (9640)のCPUには、インテルのCore UltraシリーズのCore Ultra 7 155HまたはCore Ultra 9 185Hが搭載されています。PBP(プロセッサーベースパワー)は、Core Ultra 7 155Hが28W、Core Core Ultra 9 185Hが45Wです。

今回は、Core Ultra 7 155Hを搭載しており、CINEBENCHのスコアは下の通りです。マルチスコアのスコアは、Core Ultra 7 155Hの代表値よりも大分高いスコアが出ていました。他のノートPCよりもパフォーマンスが出やすいです。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Core Ultra 7 155H
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 9 7945HX 33229
Core i9-14900HX 29314
Core i7-14700HX 21893
Core Ultra 9 185H 19411
Core i7-13700HX 18283
Ryzen 7 7840HS 17922
Core i7-13700H 17622
Core Ultra 7 155H 16907 [超高パフォーマンス]
15687 [最適化]
14073
Ryzen 7 8845HS 16387
Ryzen 7 7735HS 14068
Ryzen 7 8840HS 13668
Ryzen 7 8840U 12575
Core Ultra 5 125H 12239
Ryzen 5 7535HS 10356
Ryzen 7 7735U 10122
Ryzen 7 7730U 10051
Core i7-1360P 9720
Core i5-1340P 9688
Core Ultra 5 125U 9553
Ryzen 5 8540U 9378
Core 5 120U 9317
Ryzen 5 7535U 8757
Ryzen 5 7530U 8403
Core i5-1335U 8249
Ryzen 3 7330U 5141
Core i7-1165G7 4720
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-14900HX 2196
Core i7-14700HX 2113
Ryzen 9 7945HX 1951
Core i7-13700H 1898
Core Ultra 9 185H 1882
Core 5 120U 1879
Core i7-13700HX 1868
Core i7-1360P 1826
Core Ultra 7 155H 1813 [超高パフォーマンス]
1812 [最適化]
1810
Ryzen 7 7840HS 1764
Ryzen 7 8840U 1763
Core i5-1335U 1723
Core i5-1340P 1722
Ryzen 5 8540U 1701
Ryzen 7 8840HS 1686
Ryzen 7 8845HS 1682
Core Ultra 5 125H 1712
Core Ultra 5 125U 1581
Ryzen 7 7735HS 1538
Ryzen 7 7735U 1476
Ryzen 5 7535U 1471
Ryzen 5 7535HS 1463
Core i7-1165G7 1447
Ryzen 7 7730U 1440
Ryzen 5 7530U 1439
Ryzen 3 7330U 1358
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

CINEBENCH 2024
Core Ultra 7 155H
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-14900HX 1748
Core i9-13900HX 1512
Core i7-14700HX 1313
Core Ultra 9 185H 1111
Core Ultra 7 155H 975 [超高パフォーマンス]
896 [最適化]
825
Ryzen 9 8945HS 919
Ryzen 7 8845HS 919
Core i7-13700H 855
Ryzen 7 8840HS 785
Core i5-13500H 778
Core Ultra 5 125H 669
Core i7-1360P 664
Ryzen 7 8840U 618
Core i5-1340P 599
Ryzen 7 7730U 575
Core Ultra 5 125U 572
Core 5 120U 558
Ryzen 5 8540U 500
Ryzen 5 7530U 477
Core i5-1335U 435
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-14900HX 128
Core i7-14700HX 126
Core i9-13900HX 119
Core i7-13700H 114
Core 5 120U 110
Core i5-1335U 109
Core Ultra 7 155H 106 [超高パフォーマンス]
106 [最適化]
103
Ryzen 9 8945HS 106
Core Ultra 9 185H 105
Core i5-13500H 105
Ryzen 7 8840U 104
Core Ultra 5 125H 101
Ryzen 7 8845HS 101
Ryzen 5 8540U 100
Ryzen 7 7730U 99
Core i7-1360P 99
Core i5-1340P 99
Ryzen 7 8840HS 98
Core Ultra 5 125U 94
Ryzen 5 7530U 84

 

なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。

 

メモリ

メモリは、RTX 4070搭載モデルがLPDDR5x-7467、それ以外のモデルがLPDDR5x-6400です。なお、オンボードメモリなので、換装・増設はできません。

 

グラフィックス

グラフィックスは、インテル Arc グラフィックス、GeForce RTX 4050、RTX 4060、4070から選択することができます。GeForce RTXシリーズの最大グラフィックスパワーは不明ですが、ボディが薄いこともあり、そこまで高い設定値にはなっていないと思われます。

今回は、インテル Arc グラフィックスを搭載しており、CPU内蔵のグラフィックスとしては高めのスコアです。ただし、GeForce RTXシリーズと比較すると、スコアは低いです。

3DMark Time Spy
~ グラフィックス性能の評価 ~
Intel Arc [Core Ultra 7 155H]
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
RTX 4090 175W 21897
RTX 4080 175W 18822
RTX 4070 140W 12254
RTX 4060 140W 10665
RTX 4060 65W 8829
RTX 4070 65W 8708
RTX 4050 105W 8469
RTX 4050 55W 6969
RTX 3050 Ti 95W 6063
RTX 3050Ti 60W 5292
RTX 3050 75W 5102
RTX 3050 65W 4560
Intel Arc Graphics
(Core Ultra 7 155H)
  3600
  3565 [超高パフォーマンス]
  3519 [最適化]
 :本製品で選択できるグラフィックス(最大グラフィックスパワーは不明)
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー

 

ストレージ

ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しており、速度はまずまずです。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
512GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7300
5085
 PCIe Gen3 SSD 3500
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

micrSDカードスロットを搭載しており、カード挿入後の出っ張りはほとんどありません。アクセス速度も速いです。ただ、フルサイズのSDカードスロットだったら良かったなとは思います。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

その他のベンチマーク

Core Ultra 7 155Hのその他のベンチマークスコアについては、こちらのリンク先をご覧ください。他のノートPCでの計測値となりますが、おおよそ同じくらいのスコアが出ると思われます。

 

クリエイターソフトの処理時間

以下、クリエイター向けソフトで計測した各種処理時間を掲載します。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

初動の1~2分は、80W前後の高いCPU電力が出ていたため、RAW現像時間は非常に速かったです。Core i7-13700Hの代表値よりも速い速度でした。

Core i9-13900H
RTX 4090 (150W)
38秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i9-13900HX
RTX 4080 (175W)
39秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-14700HX 47秒
Core Ultra 7 155H 59秒
Core i7-13700H
RTX 4070 (140W)
60秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-13700H
RTX 4060 (140W)
63秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-13700H 68秒
Core Ultra 7 155H 69秒
Core Ultra 5 125H 75秒
Ryzen 7 8845HS 77秒
Ryzen 7 8840HS 81秒
Core i7-1360P 88秒
Core i5-1340P 93秒
Core Ultra 5 125U 103秒
Core 5 120U 106秒
Ryzen 7 7735U 108秒
Ryzen 7 7730U 115秒
Core i5-1335U 128秒
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

FHD動画の書き出し速度はまずまずです。

FHD動画の書き出し
Core i7-12650H
GeForce MX550
2分01秒
Core i7-1185G7
GTX 1650 Max-Q
2分10秒
Core Ultra 7 155H
Intel Arc
2分29秒
Core Ultra 5 125H
Intel Arc
2分29秒
Ryzen 7 8845HS
Radeon 780M
2分34秒
Ryzen 7 8840HS
Radeon 780M
2分34秒
Core Ultra 7 155H
Intel Arc
2分41秒
Core i7-1360P
Intel Iris Xe
2分49秒
Core 5 120U
Intel Graphics
3分02秒
Core i5-1340P
Intel Iris Xe
3分03秒
Ryzen 7 6800U
Radeon 680M
3分05秒
Core Ultra 5 125U
Intel Graphics
3分15秒
Core i5-1335U
Intel Iris Xe
3分17秒
Ryzen 7 7735U
Radeon 680M
3分51秒
Ryzen 5 7530U
Radeon Graphics
4分31秒
※ FHD/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

XPS 16 (9640)は、Thunderbolt 4ポートを3つも搭載しています。ただし、RTX 4070を搭載した場合のみ、1つのポートがUSB3.2 Gen 2 Type-Cになります。なお、いずれのポートも、Power DeliveryおよびDisplayPort出力に対応しています。

下表が、USB-C機器の動作テスト結果です。PD充電器については、いずれも、低電圧であるとの警告が出たので、普段は付属のACアダプターを使ったほうがいいでしょう。

USB Type-C充電器/ドックの動作テスト
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック ○ ※3
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック ○ ※3
PD充電器
※1
140W アドテック PD3.1充電器 ○ ※3
65W Lenovo GaN充電器 ○ ※3
45W Lenovoウルトラポータブル ○ ※3
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740
(4Kモニター)
○ ※3
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 低速の充電ケーブルであるとの警告が表示

 

HDMIの動作チェック

HDMI出力端子はありません。

 

質量のチェック

XPS 16 (9640)の質量のチェックです。

メーカーサイトには、FHD+ディスプレイおよびインテル Arc グラフィックスのモデルの場合の最小重量が2.13kgと書かれています。また、OLEDディスプレイのモデルの場合の最小重量は2.20kgと書かれています。

今回は前者ですが、下のような重さでした。16インチクラスのノートPCとしては普通の質量です。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 2.119kg
ACアダプター 400g

 

バッテリー駆動時間のチェック

XPS 16 (9640)のバッテリー容量は、99.5Whと大容量です。

当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は非常に長かったです。動画再生のような低い負荷なら30時間以上ももちました。動画編集のような負荷のかかる作業でも10時間以上もちました。

なお、GeForce RTXシリーズを搭載したモデルの場合、バッテリー駆動時間はもっと短くなります。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA3.0
(2) 動画再生時 35時間26分
(3) 動画編集ソフトでプレビュー再生 10時間16分
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生。画面輝度は約120cd/m2
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生させたとき。画面輝度は約120cd/m2

 

Webカメラ・スピーカーのチェック

Webカメラ

XPS 16 (9640)のWebカメラは、1080pのFHDカメラです。解像度は標準的ですが、画質は割といいです。

IRカメラも搭載されています。ただし、カメラを隠すシャッターなどは付いていません。

Webカメラ
本製品のカメラで撮影
※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影

 

スピーカー

スピーカーは、合計10W(ツイーター2W x2、ウーファー3W x2)と、ノートPCとしてはかなり高い出力です。最大音量が大きく、音質も良く、ノートPC基準で点数を付けると、10点満点で7点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

なお、メーカー使用表には、「クワッド スピーカー設計(3 Wメイン x 2チャネル + 2 W Tweeter x 2チャネル = 合計10 W)」と書かれていますが、オーナーズマニュアルには、ウーファー:2 x 3 W ツイーター:2 x 2 Wと書かれているので後者が正しいと思われます。

スピーカー

 

パーツの温度のチェック

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度など推移を確認します。

どちらのモードも、PBPの28Wを大きく超える高いCPU電力が出ていました。

動作安定時のCPU温度については、「最適化」モードの場合は70℃台で推移しており問題ありません。「超高パフォーマンス」モードの場合でも、80℃前後と問題ない範囲です。

今回、外部GPUが搭載できるだけの冷却システムであるのにもかかわらず、外部GPUを搭載していないので冷却面では余裕があります。ただし、外部GPUを搭載していると、これも冷やさなければいけないため、CPU温度はもっと高くなるでしょう。

  • 最適化時
  • 超高パフォーマンス時

 

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。ここでは、「最適化」モードで計測しています。

アイドル時は無音です。YouTubeの動画を再生した程度の負荷でもほぼ無音です。動画編集くらいの負荷をかけても、とても静かです。エンコードのような高い負荷をかけると、それなりの騒音値になります。

騒音値
アイドル時 低負荷時
[YouTube再生]
中負荷時
[動画編集]
高負荷時
[エンコード]
約20dB 約20dB 約23dB 約42dB
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
【PCの状態】
アイドル時:アイドル時
低負荷時:1080pのYouTube動画再生時
中負荷時:Premiere Proで、編集中の1080pの動画をプレビュー再生した時
高負荷時:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコード(x265)した時

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。

全体的に表面温度は低めです。ただし、外部GPUを搭載して高めの負荷をかけると、もっと熱くなると思います。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご覧下さい。

アイドル時から中負荷時までの消費電力は低めですが、エンコードを実行すると高めの消費電力になります。

消費電力
アイドル時 低負荷時
[YouTube再生]
中負荷時
[動画編集]
高負荷時
[エンコード]
6W  13W 16W 80W
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

XPS 16 (9640)の外観のチェックです。

16.3型と大きな画面でベゼルが細いので、とてもかっこいいです。

パームレストとのつなぎ目がわからないタッチパッドに、タイルを敷き詰めたようなキーボードも近未来的なデザインで素敵です。

CNC加工が施された削り出しアルミ素材を採用したプラチナシルバーのボディで、高級感もあります。

 

天板は剛性が高く、質感がいいです。

 

ボディは最も厚い部分でも18.70 mmしかなく、先日レビューしたXPS 14とほぼ変わりません。

 

ポート類はご覧の通りで、種類は少なめです。

 

電源ボタンには指紋センサーが統合されています。

 

ディスプレイが開く最大の角度は、下の通りです。

 

底面はシンプルな外観です。

 

ACアダプターは130Wです。やや大きいですが、丸みがあって持ちやすいです。

 

まとめ

以上が、XPS 16 (9640)のレビューです。

最大で、CPUにはCore Ultra 9、グラフィックスにはGeForce RTX 4070が搭載可能で高いスペックです。今回は、Core Ultra 7のモデルをレビューしましたが、CPU電力が高めに推移しており、高いパフォーマンスが出ていました。

ディスプレイは16.3型の大画面。最大で4K OLEDが選択可能で、高解像度・高色域です。多くの用途で使用することができるでしょう。

今回、外部GPUが搭載されていないモデルでのレビューでしたが、高いCPU電力が出ているにも関わらず、CPU温度は問題ない範囲に収まっており、ボディの表面温度も低めでした。ただし、外部GPUを搭載したモデルの場合、温度は上がると思います。

性能が高いだけでなく、シームレスタッチパッド、4辺フレームレスデザイン、削り出しのアルミボディなど、見た目も美しいです。

高いスペックだけでなく、ボディデザインにもこだわりたい方におすすめです。

 

ハイスペック・ハイデザイン

XPS 16 (9640)

特徴

  • 高いスペック
  • 大画面・高解像度・高色域のディスプレイが選択可能
  • 美しいデザイン

こんなあなたに

  • スペックだけでなく、デザインにもこだわりたい方
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