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デル Inspiron 14 5000 (5402) の実機レビュー

更新日:2020年11月6日
CPU Core i7-1165G7
Core i5-1135G7
メモリ 8GB / 16GB
ストレージ PCIe SSD
液晶サイズ 14.0インチ
液晶種類 FHD 広視野角 非光沢
質量 1.429kg
バッテリー 40Wh / 53Wh
価格[税込] 7万円台~
第11世代Core搭載PCの中では最安!?

Inspiron 14 5000 (5402)は、最新のインテル第11世代Coreプロセッサーに、8GB以上のメモリ、SSDを搭載し、一般ユーザーには十分な性能のノートPCです。

6万円台(税別)から購入することができ、インテル第11世代Coreプロセッサーを搭載したノートPCの中では、現時点で最も安い製品だと思います。

実測では約1.3kg台の質量で、ちょっとした移動や収納にも便利です。モバイルに特化したノートPCほど軽くはありませんが、外出先へ持ち運ぶこともできる範囲の質量だと思います。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i7-1165G7、8GBメモリ、512GB PCIe SSD

 

目次

お忙しい方は、「Inspiron 14 5000 (5402) の特徴」のみお読みください。

 

Inspiron 14 5000 (5402) の特徴

スタンダードな構成で一般ユーザーにおすすめ

Inspiron 14 5000 (5402)は、一般的なユーザーに非常におすすめの構成のノートPCです。スペックが低くもなく高すぎることもなく、ちょうどいいです。CPUが第11世代Coreプロセッサーになったことで、特にグラフィック性能が上がり、ライトにならゲームや動画編集も行えます。ただし、本格的にゲームや動画編集をするなら、もう少し高スペックのPCがいいと思います。

一般ユーザーには十分な構成

 

第11世代Core搭載PCの中では安い

本製品は、最新のインテル第11世代Coreプロセッサーを搭載していますが、価格はかなり安く、2020年11月現在では最も安いインテル第11世代Coreプロセッサー搭載PCではないかと思います。

例えば、先日発売されたThinkBook 14 Gen 2と比較すると、かなり安くなっています。ただし、ThinkBook 14 Gen 2は、液晶が「100% sRGB」と記載されており、色域が広いです。画像編集などをするなら、こちらの機種のほうがいいでしょう。一方、そういった画質が重要な作業はしないということであれば、本製品で十分です。

インテル第11世代Coreプロセッサーの搭載PCの比較
  [本製品]
Inspiron 14 5000
(5402)
レノボ
ThinkBook 14
Gen 2
CPU Core i5-1135G7
メモリ 8GB
PCIe SSD 256GB
液晶 sRGB 約62% sRGB 約100%
価格[税別] 67,984円 86,430円
※2020年11月4日時点の価格

 

40Whと53Whのバッテリーのモデルがあるので注意

Inspiron 14 5000(5402)は、Core i7モデルが40Wh、Core i5モデルが53Whのバッテリーとなっています。パソコンをリビングに移動したり、外出先へ持ち運んだりなど、バッテリー状態で使うことが多い方は、53Whを搭載したCore i5モデルのほうがいいと思います。

バッテリー容量

 

実測値なら1.376kg

Inspiron 14 5000(5402)の質量は、メーカーサイトを見ると、約1.429kgとなっています。一方、当サイトで計測した計測したところ1.376kgと大分軽かったです。

おそらくですが、53Whバッテリーを搭載すると約1.429kgで、40Whを搭載すると約1.376kgになるのではないかと思います。モバイル用に開発されたノートPCよりは重いですが、このくらいの質量であれば持ち運びすることもできると思います。

持ち運べないこともない質量

 

8GBx1と4GBx2のモデルがあるので注意

8GBメモリを搭載したInspiron 14 5000(5402)は、8GBx1のモデルと4GBx2のモデルがあるためご注意下さい。4GBx2であれば、デュアルチャネルで動作するので、処理がやや速くなります。

なお、メモリスロットは2つあり、自分で換装することもできます。

メモリは2スロットあり換装可能

 

指紋認証はオプションなので注意

Inspiron 14 5000(5402)の指紋認証はオプションになっています。必要な方は忘れずに搭載しておきましょう。なお、選択すると、キーボードの右上にある電源ボタンに指紋センサーが統合されます。

指紋センサーはオプション
指紋認証はオプション

 

Ryzenモデルとの比較

Inspiron 14 5000シリーズには、インテル第11世代Coreプロセッサーを搭載した「5402」(本製品)と、AMD Ryzen 4000シリーズを搭載した「5405」などがあります。ここでは、この2つについて、簡単に比較します。

まずプロセッサーの違いをザックリ言うと、全コアを100%使うような処理についてはAMD Ryzen 4000のほうが速く、グラフィックス性能についてはインテル第11世代Coreのほうがやや高いです。ただし、使うソフトによっても変わってくるので、明らかにどちらかのほうが優れているとは言いきれません。なお、各CPUのベンチマークスコアについては「パフォーマンスのチェック」をご覧ください。

メモリについては、AMDモデルの「5405」は1枚挿しであるのに対し、インテルモデルの「5402」は2枚挿しを選択できます。また、インテルモデルのみ16GB(8GBx2)の大容量メモリを選択できます。

SSDやバッテリー容量についてもインテルモデルのほうが選択肢が多いです。

ただし、AMDモデルの「5405」のほうが価格が安いです。例えば、Core i5モデルとRyzen 5モデルを比べた場合、約15,000円もRyzen 5モデルのほうが安いです。コスパの面ではRyzen 5モデルのほうが高いと思います。

個人的には、Web閲覧やOfficeの使用といった一般的な用途で使うなら、Ryzen 5モデルがおすすめです。ライトにゲームをしたり、動画編集をしたりするのであれば、Core i5やCore i7モデルがいいでしょう。ソフトウェアエンコードなどCPUに負荷のかかる作業をするならRyzen 7モデルがいいと思います。

Insprion 14 5000シリーズの比較
  Inspiron 14 5000
(5402)
インテルモデル
Inspiron 14 5000
(5405)
AMDモデル
画像
CPU Core i7-1165G7
Core i5-1135G7
Ryzen 7 4700U
Ryzen 5 4500U
メモリ 8GB x1
4GB x2
8GB x2
8GB x1
PCIe SSD 256GB~1TB 256GB~512GB
バッテリー 40Wh / 53Wh 40Wh
価格[税別] Core i7: 81,584円~
Core i5: 67,984円~
Ryzen 7: 69,584円~
Ryzen 5: 53,584円~
レビュー記事 レビュー
※価格はそのときのクーポンによって変わります

 

残念なポイント

Wi-Fi 6に対応していないのは残念な点です。またThunderbolt 4に対応していません。Tiger LakeのプロセッサーはWi-Fi 6、Thuderbolt 4をチップセットに統合してる点もウリの1つなので、これらには対応して欲しかったです。

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
スペックは十分です。Core i5、8GBメモリの最小構成でも快適に動くでしょう。
動画鑑賞 液晶が色鮮やかさに欠けるものの、スペックは十分です。スピーカー音も比較的いいと思います。
RAW現像
画像編集
16GBメモリのモデルを選べば、処理性能面では十分ではないかと思います。ただし、液晶の色域が狭いため、RAW現像や画像編集には向いていません。外部モニターに繋げるなら、こららの作業にも適していると思います。
動画編集

第11世代Coreプロセッサーを搭載し、動画編集の快適度がやや向上しています。FHD動画の簡単な編集なら割とストレスなく出来るでしょう。ただし、頻繁に動画編集する方は、GeForceシリーズの外部グラフィックスを搭載したPCがおすすめです。また、液晶の色域が狭いため、色もきっちり補正したい方にはあまり適しません。
ゲーム Tiger Lakeを搭載することでグラフィックス性能が大きく向上し、軽いゲームであれば高めのフレームレートが出るでしょう。軽いゲームをライトにしたい方には良いと思います。ただし、グラフィック設定をかなり低くする必要がありますし、プロセッサーのみに負荷がかかり過ぎるので、頻繁にゲームをするなら外部グラフィックスを搭載したPCのほうがおすすめです。

 

ディスプレイのチェック

Inspiron 14 5000 (5402)のパネルは、「AUO B140HAN-N4HYV」でした。

色域は狭いものの、視野角は広く、普通の品質の液晶です。最大輝度は、当サイトの計測では238cd/m2とやや低めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域は比較的広いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は62.0%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、どの色も揃っており、素直な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。ギラつきは全く無くはないですが、それほど気にはなりません。

画面拡大

非光沢液晶であるため、画面への映り込みは低減されています。

画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)の有無の確認結果です。輝度を下げてもフリッカーは確認できませんでした。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

Inspiron 14 5000 (5402)のキーボードは普通の打ちやすさです。実測でキーピッチは、横:19mm、縦:18mmで、キーストロークは約1.4mmです。キートップはほぼフラットです。

キー配列は標準的ですが、backspaceキーやenterキーの下側が、やや小さい点が気になります。

また、デルのPCでよくある、一つの枠に複数のキーが配置される部分があり、見た目が良くないです。

タッチパッドは比較的操作しやすいと思います。ただ、個体差なのか、クリックボタンが他のInspiron 5000シリーズよりもやや固めでした。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

キーボードバックライト搭載ですので、暗所でもタイピングしやすいです。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

Inspiron 14 5000 (5402)のパフォーマンスのチェックです。

Core i7-1165G7の詳細

まず、今回搭載されているCore i7-1165G7の設定内容を確認すると、ご覧のようになっており、TDPは28Wとなっています。

HWiNFOによる表示内容

 

また、本製品は、DELL独自のサーマル管理で熱設定を変更でき、PL1(Power Limit 1:継続可能な電力上限値)の値が下表のように変わってきます。デフォルトの「最適化」ではPL1が22Wですが、「超高パフォーマンス」にすると27Wとなります。

DELL独自のサーマル管理によるCPU電力違い
Dell Power Mangerのサーマル管理
  最適化
(デフォルト)
低温 静音 超高
パフォーマンス
PL1 22W 15W 15W 27W
各熱設定のPL1(Power Limit 1)の設定
※cTDP-Down、cTDP-upの値はいずれも一緒

 

CPU

サーマル管理を「最適化」にしたときと「超高パフォーマンス」にしたときのベンチマークスコアを下に掲載します。この機種については、どちらのモードも大きな違いはありませんでした。

Core i7-1165G7は、Ryzen 7 4700Uよりはスコアが劣るものの、Ryzen 5 4500Uとほぼ同等のスコアでした。一般的な用途であれば困ることはないでしょう。

CINEBENCH R20
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-1165G7
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 9 4900HS 4250
Ryzen 7 4800H 3944
Core i9-10980HK 3860
Core i7-10875H 3557
Ryzen 5 4600H 3260
Core i7-10750H 2965
Ryzen 7 4700U 2908
Core i7-10710U 2211
Ryzen 5 4500U 2180
Core i5-10300H 2113
Core i7-1165G7 2015 [PL1:27W]
1923 [PL1:22W]
Core i5-1135G7 1922
Ryzen 3 4300U 1637
Core i7-1065G7 1632
Core i5-1035G1 1424
Core i3-1005G1 948
Pentium Gold 5405U 516
Celeron N4100 459
Core m3-8100Y 434
Celeron 4205U 304
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

次に、Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPUの電力およびクロックの推移を確認します。

サーマル管理を「最適化」にしたときよりも「超高パフォーマンス」にしたときのほうが、CPU電力の落ち方が緩やかです。ただし、CPU温度は、「超高パフォーマンス」の場合のほうが100℃で推移している時間が長く、心配になる温度です。基本的には「最適化」で動かすことをおすすめします。

  • CPU電力
  • CPUクロック
  • CPU温度
Prime95で負荷をかけたときのCPU電力
最適化(PL1:22W)
超高パフォーマンス(PL1:27W)
※Small FFTs (tests L1/L2/L3 caches, maximum power/heat/CPU strss)を実行
Prime95で負荷をかけたときのCPUクロック
最適化(PL1:22W)
超高パフォーマンス(PL1:27W)
※Small FFTs (tests L1/L2/L3 caches, maximum power/heat/CPU strss)を実行
Prime95で負荷をかけたときのCPU温度
最適化(PL1:22W)
超高パフォーマンス(PL1:27W)
※Small FFTs (tests L1/L2/L3 caches, maximum power/heat/CPU strss)を実行

 

メモリ

メモリはDDR4-3200を搭載し、16GBのモデルと、8GBのモデルがあります。

なお、8GBメモリは、4GBx2と8GBx1のモデルがあり、今回、4GBx2を搭載しています。

ただ、UEFIで確認するとデュアルチャネルと表示されますが、CPU-ZやHWiNFOのソフトで確認するとシングルチャネルと表示されます。

UEFIではデュアルチャネルと表示
※別のメモリに換装していた画像を掲載していたので差し替えました。申し訳ございません。
CPU-Zではシングルチャネルと表示

 

デュアルチャネルで動いているのかどうか、4GBのメモリを2枚挿したときと、8GBのメモリを1枚挿したときの、メモリの速度等をPassmarkのソフトを使って比べてみたところ、4GBx2にしたほうが速かったので、おそらくデュアルチャネルで動いているとは思います。なお、いずれのメモリもDDR4-3200と同じ規格です。

SiSoftware Sandra 20/20のソフトでも試してみようと思ったのですが、何度やってもブルースクリーンになって落ちるので、諦めました。

4GBx2の場合
4GBのメモリの詳細
4GBx2のPassmarkのメモリのスコア
8GBx1の場合
8GBのメモリの詳細
8GBx1の場合のPassmarkのメモリのスコア

 

グラフィックス

グラフィックスについては、GeForce MX250に近いスコアが出ており、CPU内蔵のグラフィックスとしては高いスコアです。Ryzen 5 4500Uよりはややスコアが高く、Ryzen 7 4700Uとほぼ同等のスコアでした。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
Core i7-1165G7
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce GTX 1050 25325
GeForce MX330 16714
AMD Radeon
(Ryzen 9 4900HS)
16322
GeForce MX250 15406
AMD Radeon
(Ryzen 7 Pro 4750U)
14302
Intel Iris Xe
(Core i7-1165G7)
14247 [PL1:27W]
14018 [PL1:22W]
AMD Radeon
(Ryzen 7 4700U)
13861
AMD Radeon
(Ryzen 5 4500U)
11999
Intel Iris Plus
(Core i7-1065G7)
11084
Radeon Vega 8
(Ryzen 5 3500U)
10014
AMD Radeon
(Ryzen 3 4300U)
9800
Intel Iris Plus
(Core i5-1035G4)
9188
Intel UHD
(Core i5-10210U)
5800
Intel UHD 620
(Core i5-8265U)
5274
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ストレージ

ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しており高速です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
512GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe-NVMe SSD 1500 ~ 3600
3538
SATA-AHCI SSD 550
HDD 140
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

microSDカードスロットが搭載されています。アクセス速度は遅いです。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大275MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

その他のベンチマーク

他の機種で計測した数値ではありますが、その他のベンチマーク、フォートナイトやApexなどのゲームのフレームレートなどについては、下のリンク先をご覧ください。機種によってスコアにバラつきはでますが、傾向は分かると思います。

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

USB Type-Cポートの動作チェック結果です。

Thunderboltには非対応ですが、PowerDeliveryおよび映像出力には対応しています。

USB Type-C充電器/ドックの動作テスト
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック × ×
PD充電器
※1
61W RAVPower GaN充電器
45W Lenovoウルトラポータブル
30W RAVPower GaN充電器
18W cheero充電器 ×
5V充電器 ※2 5V/2.4A ANKER充電器 ×
5V/2.4A AUKEY充電器 ×
モニター
※3
EIZO ColorEdge CS2740
Philips 258B6QUEB/11
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器
※3Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※4 低速充電であるとの警告が表示されるが充電は可能

 

HDMIの動作チェック

4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、RGBで出力できていました。

4Kテレビ(ビエラ TH-55CX800)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

Inspiron 14 5000 (5402)の質量のチェックです。

メーカーサイトには「約1.429kg」とありますが、当サイトによる計測値はそれよりも軽かったです。今回は40Whのバッテリーを搭載していましたが、53Whバッテリーのモデルは、おそらくメーカー公表値くらいの質量があるのだと思います。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.376kg
ACアダプター+電源ケーブル 272g

 

バッテリー駆動時間のチェック

Inspiron 14 5000 (5402)のバッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー容量は40Whのモデルと、53Whのモデルがあり、今回は40Whのモデルです。

バッテリー容量

 

40Whの場合、バッテリー駆動時間はそれほど長くありません。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0
(2) PCMark 10 Modern Office 7時間12分
(3) 動画再生時 6時間05分
(4) PCMark 8 Work 2時間29分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業

 

バッテリー駆動時の各種ベンチマークスコアです。スコアはやや下がっていますが、高い負荷をかけなければ、問題ないでしょう。

バッテリー駆動時のベンチマークスコア
バッテリー駆動時のCINEBENCH R20(マルチコア)
Core i7-1165G7 1923
1624
 :電源接続時のスコア
 :バッテリー駆動時のスコア

 

当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りです。それほど速い充電速度ではないです。

1時間あたりの充電容量
純正ACアダプター
アイドル時
45%(約18Wh)
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測

 

 


 

 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は大きく変わります。なお、以下では、サーマル管理を「最適化」にして計測しています。

静音性のチェック

Inspiron 14 5000 (5402)の動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はほぼ無音です。高い負荷がかかったときは、他のノートPCと比べて、やや低めの騒音値です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

ここでは、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時の温度のみを掲載します。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

しばらく100℃近い高い温度で推移しており高いCPU温度です。15分くらい経過したあとは、一般的な温度に落ち着きます。

x265でエンコード中のCPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特にパームレストの温度変化は重要です。

やや低めの温度です。温度はそれほど気にならずに使えるでしょう。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。

モバイル向けプロセッサーなので低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

Inspiron 14 5000 (5402)の外観のチェックです。

ボディはアルミ製で、カラーはエデン(下図左)と、プラチナシルバー(下図右)の2種類です。

 

エデンは、暗めの水色のような色で、個人的にはプラチナシルバーのほうが清潔感があって好きです。なお、プラチナシルバーのカラーについては、Inspiron 14 5000のAMDモデルをご覧ください。

 

天板の画像です。指紋などが目立ちにくいので実用的です。

 

スピーカーは底面にあります。音質はやや良く、ノートPC基準で10点満点で5~6点といったところです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

 

Webカメラは1280x720の解像度で、画質は普通です。なお、顔認証には対応していません。

 

ボディは薄くなっています。ヒンジを開くと、ボディの下側へ回り込むようになっていますが、テーブルに設置する部分はラバー状になっており、傷つけることはありません。

 

排気口は、キーボードの上側にあり、排気熱がディスプレイに当たってしまいます。

 

インターフェースはご覧のようになっています。

 

液晶が開く最大の角度です。

 

底面です。背面側のネジを外すとカバーが持ち上がって隙間ができるため、底面カバーは外しやすいです。

 

底面カバーを外したときの画像です。冷却ファンおよびヒートパイプは1つです。

 

メモリスロットは2つあり、自分で換装することもできるでしょう。なお、パーツの換装に関しては自己責任でお願いします。

 

M.2 SSDも換装できると思います。

 

もう1つM.2スロットがありますが、スピーカーが邪魔で挿すことができません。15インチの兄弟機種Inspiron 15 5502なら増設することができます。

 

ACアダプターは普通のサイズです。容量は45Wです。電源ケーブルは太いです。

 

まとめ

以上が、Inspiron 14 5000 (5402)のレビューです。

第11世代Coreプロセッサーの最新CPUを搭載し、8GB以上のメモリ、256GB SSD以上のストレージを搭載しており、一般的なユーザーには十分な性能のノートPCです。

アルミボディでデザインも悪くないですし、第11世代Coreプロセッサー搭載PCとしては価格も非常に安いです。

ただし、Ryzen 4000Uシリーズを搭載した兄弟機種「Inspiron 14 5000(5405)」と比較すると、やや高いかなと思います。Ryzen 5 4500Uのモデルと比べると、Core i5-1135G7のモデルのほうが約15,000円高いです。用途にもよりますが、Web閲覧、Officeの仕様、動画鑑賞程度の用途なら、Ryzen 5モデルのほうがコスパが高くておすすめです。ライトにゲームをしたり、動画編集をしたりするなら、グラフィック性能が高めのCore i5やCore i7モデルがいいかなと思います。

 

第11世代Core搭載PCの中では最安!?

Inspiron 14 5000 (5402)

特徴

  • 最新の第11世代Coreプロセッサー搭載
  • このCPUを搭載したモデルの中では激安
  • アルミボディ

こんなあなたに

  • 第11世代Core搭載の安いノートPCが欲しい方
  • 価格7万円台[税込]~
公式サイトはこちら

 

関連動画

製品の概要をまとめた動画も作成しました。

 

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