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ASUS Gaming V16 V3607VM(2025)の実機レビュー - 最安クラスのRTX50ノート

CPU | Core 7 240H |
---|---|
GPU | RTX 5060 Laptop |
メモリ | 16GB / 32GB |
ストレージ | 512GB / 1TB SSD |
画面サイズ | 16.0型 |
画面種類 | 1920x1200 144Hz |
質量 | 約1.95kg |
バッテリー | 63Wh |
価格 | 20万円台~ |
ASUS Gaming V16 V3607VM (2025)は、GeForce RTX 5060 Laptopを搭載しつつ、20万円台で購入することができるゲーミングノートPCです。
GeForce RTX 50シリーズを搭載した機種としては、最安クラスです。
見た目に派手さがなく、普通のノートPCのような外観なので、大人でも使いやすいです。
ただし、ディスプレイの色域は狭いです。
販売サイト
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。一部部材は量産品と違う可能性があります。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core 7 240H、GeForce RTX 5060 Laptop、32GBメモリ
目次
お忙しい方は、「 Gaming V16 V3607VM (2025)の特徴」のみお読みください。
Gaming V16 V3607VM (2025)の特徴
GeForce RTX 50シリーズ搭載PCとしては安い
本製品は、最新のGeForce RTX 50 Laptopシリーズを搭載したゲーミングノートPCとしてはかなり安く、「209,800円~」となっています。GeForce RTX 50 Laptopシリーズ搭載PCは高いものが多かったので、やっと一般ユーザーが買いやすい製品が出たという感じです。

レビュー機では、GeForce RTX 5060 Laptop GPUを搭載していますが、最大グラフィックスパワーが75Wとそこまで高くないこともあり、ASUSのTUF Gaming A16で計測したときよりは、やや低めのスコアでした。また、140WのRTX 4060 Laptopよりも低めのスコアでした。
ただ、GeForce RTX 50シリーズは、マルチフレーム生成機能が使えるので、この機能が使えるゲームは、従来のRTX 4060 Laptopなどよりも大きくフレームレートを伸ばすことができるでしょう。
見た目が普通なのがいい
本製品は、一般的なゲーミングノートPCにありがちな、キラキラとしたLEDの装飾がなく、いい意味で普通の見た目です。そういった装飾が恥ずかしい方には、本製品はいいと思います。

タッチパッドが広い
本製品は、タッチパッドが広くとられています。ジェスチャー操作がしやすいと共に、タッチパッド上部を指でスライドさせると、動画の早送り/巻き戻しができ、左側をスライドさせると、音量調節ができます。Web会議などで、とっさに音量調節するときなどに便利です。
ただし、ゲーム時に、キーマウで操作する方は、タッチパッドを無効にすることが多いと思いますが、タッチパッドを無効にしていると、音量調節などはできません。

ディスプレイの色域は狭い
本製品は、価格が安いゲーミングノートPCですが、その分、ディスプレイの色域(色の表示できる範囲)は狭いです。当サイトの計測では、sRGBカバー率は61%でした。
ゲームをするくらいなら特に問題ありませんが、画像編集などの用途に使用しようと思っている方には適しません。

各用途の快適度
Gaming V16 V3607VM (2025)の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 非光沢ディスプレイで、映り込みが少なく、Web閲覧やOfficeソフトの使用などはしやすいです。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ○ | ディスプレイの色域が狭いので、やや色あせたような感じに見えるかもしれません。スピーカー音はまずまずです。 |
RAW現像 画像編集 |
△ | 色域が狭いので適しません。 |
動画編集 | ○ | 独立GPUを搭載し、動画編集は快適です。ただ、色調整まで行いたい方には適しません。 |
ゲーム | ◎ | 144Hzのリフレッシュレートディスプレイに、最新のGeForce RTX 5060 Laptopを搭載し、ゲームは比較的快適です。 |
ディスプレイのチェック
ディスプレイは、16型、1920x1200、144Hzとなっています。
その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき
前述しましたが、当サイトの計測では、sRGBカバー率は61%でした。最大輝度は当サイトの計測で296nitです。

ガンマ補正曲線を確認すると、どの色も比較的揃っているので、自然な発色であることが分かります。

視野角は広いです。

非光沢なので、映り込みは抑えられています。ギラつきもほぼ感じません。

残像
「UFO Test」のサイトで残像を確認したところ、普通のノートPCよりも残像は少なかったです。

キーボードおよびタッチパッドのチェック
タイピングをした感じでは、底付きの衝撃も少なく、比較的打ちやすいキーボードでした。
実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18mm、キーストロークは約1.5mmです。
キートップはやや湾曲しており、「BACKSPACE」キー、「ENTER」キーのサイズは大きめですが、「半角/全角」キーは小さいです。
テンキーは3列なので、「+」などの位置が変なところにあります。
タッチパッドは大きくて使いやすいです。クリックボタンは、やや固め(力が必要)かなと思います。

※画像をクリックすると拡大できます

キーボードバックライトも搭載しています。

パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
本製品では、下図のように動作モードを変更することができます。
ここでは、デフォルトのスタンダードモードと、最も高いパフォーマンスが出るフルスピードモードで計測したベンチマークの結果を掲載します。

CPU
CPUはCore 7 240Hです。Core 7 240Hは、Raptor Lakeをベースとしており、インテル第13世代Coreプロセッサーのクロックを少し上げた感じのCPUです。CPU性能はまずまずです。NPUは搭載されていません。
~ CPU性能の評価 ~

なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
グラフィックス
グラフィックスは、ノートPC用のGeForce RTX 5060 Laptop GPUを搭載しています。最大グラフィックスパワーは、75Wと低めです。VRAMは8GBです。


3Dmarkのスコアはご覧の通りです。最大グラフィックスパワーが低めであるため、140WのGeForce RTX 4060 Laptopよりも低いスコアでした。
~ グラフィックス性能の評価 ~

W(ワット):最大グラフィックスパワー
~ グラフィックス性能の評価 ~

W(ワット):最大グラフィックスパワー
続いて、DLSSの機能を3DMarkのソフトを使ってテストします。
GeForce RTX 5060 Laptopは、マルチフレーム生成(4x)に対応しているので、大きくフレームレートを伸ばすことができます。
~ DLSSの機能テスト(3840×2160) ~
※ FG:Frame Generation
ストレージ
ストレージには、1TBのSSDを搭載しており、読み込みも書き出しも高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~

SDカードスロット
SDカードスロットはありません。
ゲームベンチマーク&フレームレート
いくつかのゲームで計測した平均フレームレートを掲載します。
![]() 劇的に重い部類のゲーム
ARK: Survival Ascended
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解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1200 | 低 | 82 fps |
ノーマル | 40 fps | |
最高 | 36 fps |
ASAは「低」設定ならできるかなと思いますが、ASAをプレイするなら、もう少し性能の高いゲーミングPCがいいと思います。
![]() 重い部類のゲーム
モンスターハンターワイルズ
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解像度 | 品質 | フレーム生成OFF | フレーム生成ON |
1920x1200 | 最低 | 66 fps | 126 fps |
中 | 64 fps | 114 fps | |
高 | 59 fps | 99 fps | |
ウルトラ | 測定不能 | 測定不能 |
モンハンワイルズベンチマークは、「ウルトラ」設定だと実行することができませんでした。フレーム生成をONにすれば、「高」設定ならプレイ可能でしょう。
![]() 重い部類のゲーム
パルワールド
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1200 | 中 | 116 fps |
最高 | 84 fps |
![]() 重い部類のゲーム
サイバーパンク2077
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解像度 | 品質 | フレーム生成OFF | フレーム生成 4x |
1920x1200 | ウルトラ | 77 fps | 196 fps |
レイトレ:オーバードライブ | 28 fps | 88 fps |
![]() 重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 152 fps |
高品質 | 99 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 低 | 161 fps |
高 | 116 fps | |
ウルトラ | 98 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 黄金のレガシー
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 標準(ノート) | 143 fps |
高(ノート) | 135 fps | |
最高品質 | 101 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
フォートナイト
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 低設定 | 129 fps (1% Low: 51 fps) |
中設定 | 108 fps | |
最高設定 | 64 fps |
※テンポラルスーパー解像度:ネイティブ
※バトルロワイヤル ソロで計測
解像度 | その他設定 | 平均fps |
1920x1200 | 3D解像度:100% 描画距離:最高 メッシュ:低 |
172 fps (1% Low: 56 fps) |
フォートナイトは、パフォーマンスモードのほうが、フレームレートが出やすかったです。
![]() 軽い部類のゲーム
Apex Legends
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 低設定 | 211 fps |
高設定 | 147 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
VALORANT
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 高設定 | 359 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 非常に低い | 179 fps |
中型 | 161 fps | |
ウルトラ | 150 fps |
クリエイターソフトの処理時間
次に、クリエイターソフトを使って、重い処理を実行したときにかかった時間を掲載します。

現像時間はまずまずです。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

Premiere Proでの4K動画の書き出しもやや速いです。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)


質量のチェック
質量のメーカー仕様値は「約1.95kg」で、当サイトの計測値は、それよりわずかに重かったです。ただ、ゲーミングノートPCとしては軽いほうです。
ACアダプターも、ゲーミングノートPCとしては軽めです。
質量 | |
PC本体 | 2.003kg |
ACアダプター | 473g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー容量は、63Whとやや大きいです。
バッテリー駆動時間は下の通りです。下のような重くない負荷であれば、ある程度はバッテリーがもちます。
なお、バッテリー駆動時にゲームをすると、フレームレートが制限されて、バッテリーも1時間前後しかもたないので、ゲームをするときは、ACアダプターを繋ぎましょう。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA3.0(アイドル時) | 約16.4時間 |
(2) JEITA3.0(動画再生時) | 約8.4時間 |
(3) 動画編集ソフトでプレビュー再生 | 3時間39分 |
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生させたとき。画面輝度は約120cd/m2
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときの、CPUの大体の温度を確認しました。
プロセッサーのベースパワー(PBP)は45Wです。「スタンダードモード」のときは、約42W前後のPBPより若干低いCPU電力で動いています。「フルスピードモード」のときは、PBPよりやや高いCPU電力で動いています。
動作安定時のCPU温度は、どちらも問題無い範囲です。
- スタンダードモード
- フルスピードモード


ゲーム時のCPU温度、GPU温度
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中の大まかなCPU温度と、GPU温度の推移を下に示します。
どちらのモードでも、問題ない範囲の温度です。
- スタンダードモード
- フルスピードモード


静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時や動画編集時は静かです。ゲームをするとうるさく感じます。
アイドル時 (パフォーマンス) |
動画編集時 (パフォーマンス) |
FF15ベンチ時 (パフォーマンス) |
FF15ベンチ時 (Turbo) |
約20dB | 約31dB | 約47dB | 約52dB |
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
アイドル時:アイドル時
動画編集時:Premiere Proで、編集中の1080pの動画をプレビュー再生した時
FF15ベンチ時:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。
ゲームをすると、キーボードの中央付近が熱くなりますが、パームレストおよびWASDキー辺りはそれほど温度が上がらないので、ゲーム時に不快に感じることはありませんでした。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
CPU電力もそこまで高くなく、GPUの最大グラフィックスパワーも低め設定されていたので、消費電力は、ゲーミングノートPCにしてはそれほど高くありません。
アイドル時 (パフォーマンス) |
動画編集時 (パフォーマンス) |
FF15ベンチ時 (パフォーマンス) |
FF15ベンチ時 (Turbo) |
約11W | 約43W | 約107W | 約121W |
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
外観のチェックです。
ブラックのカラーで、ボディ周りにキラキラしたLEDの装飾がなく、普通のノートPCと同じような見た目です。

天板も普通のノートPCみたいです。

ボディ高さは、18.0~22.0mmと、ゲーミングノートにしては薄いです。


スピーカーはやや良く、ノートPC基準で、10点満点で採点すると6点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

Webカメラは207万画素で、プライバシーシャッターも搭載しています。IRカメラは搭載されていません。

側面のポート類は下図の通りです。USB-Cは1つあり、Power Deliveryおよび映像出力に対応しています。HDMIは、試した限りでは4K/120Hzでの出力ができていました。SDカードスロットはありません。


ヒンジは約180度開きます。

底面もシンプルです。

底面カバーをはずしたときの内部はご覧のようになっています。なお、今回は貸出機ですので、一部部材は量産品と違う可能性があります。
2つのファンおよび2本のヒートパイプを搭載しています。ゲーミングノートとしては、標準的な冷却性能です。

メモリはスロット式です。

SSDは、Type 2280が搭載されていました。

ACアダプターの容量は150Wです。


まとめ
以上が、ASUS Gaming V16 V3607VM(2025)のレビューでした。
最新GPUの「GeForce RTX 5060 Laptop」を搭載している割りには、20万円台と価格が抑えられたゲーミングノートPCです。
ASUS TUF Gaming A16で計測したときよりも、低いグラフィックス性能でしたが、多くのゲームが、やや高めのグラフィック設定でプレイできるでしょう。マルチフレーム生成に対応しているゲームは、大きくフレームレートを伸ばすことができます。
ただし、ディスプレイの色域が狭いので、ゲーム映像はそこまで鮮やかではありません。また、画像編集などの用途には適していません。そこが懸念点となっている方は、自宅で使うときは、大きな外部モニターに繋げるといいでしょう。
RTX 5060搭載でも安いゲーミングノート
Gaming V16 V3607VM

特徴
- GeForce RTX 5060 Laptop搭載
- 「20万円台~」と価格が安い
- 普通の見た目
こんなあなたに
- 最新GPUのゲーミングノートを安く買いたい方
- 価格20万円台~
販売サイト

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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