※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
ASUS TUF Gaming A16 FA608UM(2025)の実機レビュー - バランスがいい

CPU | Ryzen 7 260 |
---|---|
GPU | RTX 5060 Laptop |
メモリ | 32GB |
ストレージ | 1TB SSD |
画面サイズ | 16.0型 |
画面種類 | 1920x1200 165Hz |
質量 | 約2.2kg |
バッテリー | 90Wh |
価格 | 25万円台~ |
ASUS TUF Gaming A16 FA608UM (2025)は、バランスのいいミドルスペックのゲーミングノートPCです。
最大グラフィックスパワーが115Wと高めのGeForce RTX 5060 Laptopを搭載し、多くのゲームが快適です。
ディスプレイは、100% sRGBクラスの色域で、165Hzとリフレッシュレートも十分です。
それでいて、25万円に抑えられており、性能と価格のバランスがいいと思います。なお、今なら23万円台で購入できます。
販売サイト
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。一部部材は量産品と違う可能性があります。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Ryzen 7 260、GeForce RTX 5060 Laptop、32GBメモリ
目次
お忙しい方は、「 TUF Gaming A16 FA608UM (2025)の特徴」のみお読みください。
TUF Gaming A16 FA608UM (2025)の特徴
ミドルスペックのゲーミングノート
TUF Gaming A16は、GeForce RTX 5060 Laptopを搭載したミドルスペックのゲーミングノートPCです。
最大グラフィックスパワーは115Wと高めで、従来のRTX 4060よりも順当に高いベンチマークスコアが出ています。
100% sRGBのディスプレイ
ディスプレイは、色域が100% sRGBクラスで、扱いやすいです。ゲーム映像は綺麗ですし、画像編集などにも使えます。リフレッシュレートも165Hzあり、残像も少なく、ゲームがしやすいです。
もっと価格の高いゲーミングノートになると、100% DCI-P3、2.8K有機ELなどのディスプレイを搭載していますが、現実的にそこまでの色域が必要な人は少ないですし、フルHDくらいの解像度でゲームができればいいという方も多いと思います。本製品のディスプレイの品質で、十分だと感じる方は多いでしょう。

性能と価格のバランスがいいPC
このように性能が高めで、ディスプレイの品質も高めで、それでいて価格は25万円台と抑えられています。GeForce RTX 50シリーズを搭載したゲーミングノートの中では、かなり価格が抑えられていると思います。

空いているM.2スロットあり
底面を開けると、空いているM.2スロットがあるので、ここにSSDを増設することも可能です。なお、パーツの増設はメーカー保証対象外となるので、自己責任でお願いします。

各用途の快適度
TUF Gaming A16 FA608UM (2025)の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | Web閲覧やOffice作業は、快適です。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | ディスプレイが見やすく、スピーカー音も比較的いいので、動画鑑賞も快適です。 |
RAW現像 画像編集 |
◎ | 広め色域ディスプレイで、独立GPUも搭載しているので、画像編集などにも適しています。 |
動画編集 | ◎ | GeForce RTX 5060 Laptopを搭載し、動画編集も快適です。 |
ゲーム | ◎ | 165Hzのリフレッシュレートディスプレイに、最新のGeForce RTX 5060 Laptopを搭載し、ゲームも快適です。 |
ディスプレイのチェック
TUF Gaming A16 FA608UMのディスプレイは、16型、1920x1200、165Hzとなっています。色域も広めで、非光沢なので、見やすいです。多くの用途で使えるでしょう。
その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき
当サイトで計測した色域は、下表の通りで広めです。最大輝度はメーカーサイトでは、300nitとなっています。
カバー率 | |
sRGBカバー率 | 96% |
---|---|
DCI-P3カバー率 | 75% |
Adobe RGBカバー率 | 74% |

ガンマ補正曲線を確認すると、どの色も比較的揃っているので、自然な発色であることが分かります。

視野角は広いです。

非光沢なので、映り込みは抑えられています。ギラつきもほぼ感じません。

残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、1秒間に165フレームを更新する165Hzのディスプレイで1~2フレーム前くらいまでの残像がありました。1秒間に60フレームしか更新しない普通の液晶は、2~3フレーム前くらいまで残像があったことから、一般的なノートPCのディスプレイよりも、残像が少ないことが分かります。

キーボードおよびタッチパッドのチェック
タイピングをした感じでは、底付きの衝撃も少なく、比較的打ちやすいキーボードでした。
実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18mm、キーストロークは約1.5mmです。
「BACKSPACE」キー、「ENTER」キーのサイズは大きめですが、「半角/全角」キーは小さいです。
タッチパッドや、クリックボタンの使いやすさは普通です。

※画像をクリックすると拡大できます

キーボードバックライトも搭載しています。

パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
本製品では、下図のように動作モードを変更することができます。
ここでは、デフォルトの「パフォーマンス」モードと、最も高いパフォーマンスが出る「Turbo」モードで計測したベンチマークの結果を掲載します。

CPU
本製品は、Ryzen 7 260のCPUを搭載しています。このCPUは、最新世代ではなく、Zen4世代のCPUとなっています。とは言っても、マルチコアのスコアは十分高いです。
一応、NPUも搭載しています。ただ、最大 16 TOPSと低めで、Copilot+ PCには対応していません。とは言っても、本製品は独立GPUを搭載しているので、GPUで処理できるAIツールであれば高速です。
~ CPU性能の評価 ~

なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
グラフィックス
グラフィックスは、ノートPC用のGeForce RTX 5060 Laptop GPUを搭載しています。最大グラフィックスパワーは、115Wと標準的です。
パフォーマンスモードからTurboモードにすると、GPUクロックなどが上がります。


3Dmarkのスコアはご覧の通りです。Turboモードであれば、GeForce RTX 4070 Laptopとほぼ同じスコアが出ていました。
~ グラフィックス性能の評価 ~

W(ワット):最大グラフィックスパワー
~ グラフィックス性能の評価 ~

W(ワット):最大グラフィックスパワー
続いて、DLSSの機能を3DMarkのソフトを使ってテストします。
GeForce RTX 5060 Laptopは、マルチフレーム生成(4x)に対応しているので、従来のRTX 4090 Laptopのフレーム生成(2x)よりも高いフレームレートが出ています。
~ DLSSの機能テスト(3840×2160) ~
※ FG:Frame Generation
ストレージ
ストレージには、1TBのSSDを搭載しており、読み込みも書き出しも高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~

SDカードスロット
SDカードスロットはありません。
ゲームベンチマーク&フレームレート
いくつかのゲームで計測した平均フレームレートを掲載します。
![]() 劇的に重い部類のゲーム
ARK: Survival Ascended
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1200 | 低 | 107 fps |
ノーマル | 46 fps | |
最高 | 22 fps |
ASAはかなり重いゲームなので、「低」設定まで下げる必要があります。ASAをやるなら、もう少しグラフィック性能の高いPCがいいです。
![]() 重い部類のゲーム
モンスターハンターワイルズ
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | フレーム生成OFF | フレーム生成ON |
1920x1200 | 最低 | 87 fps | 156 fps |
中 | 81 fps | 141 fps | |
高 | 74 fps | 125 fps | |
ウルトラ | 測定不能 | 測定不能 |
モンハンワイルズは、ウルトラ設定だと、VRAM不足で実行することができませんでした。「高」設定であれば、フレーム生成なしでもプレイできるでしょう。
![]() 重い部類のゲーム
パルワールド
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1200 | 中 | 116 fps |
最高 | 84 fps |
![]() 重い部類のゲーム
サイバーパンク2077
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | フレーム生成 OFF | フレーム生成 4x |
1920x1200 | ウルトラ | 103 fps | 248 fps |
レイトレ:オーバードライブ | 35 fps | 105 fps |
サイバーパンクは、「レイトレーシング:オーバードライブ」にした場合でも、フレーム生成(4x)にすれば大きくフレームレートを伸ばすことができ、100 fps以上の高い平均フレームレートが出ていました。
![]() 重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 200 fps |
高品質 | 122 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 低 | 168 fps |
高 | 139 fps | |
ウルトラ | 117 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 黄金のレガシー
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 標準(ノート) | 151 fps |
高(ノート) | 145 fps | |
最高品質 | 115 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
フォートナイト
|
---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 低設定 | 191 fps (1% Low: 91 fps) |
中設定 | 150 fps | |
最高設定 | 88 fps |
※テンポラルスーパー解像度:ネイティブ
※バトルロワイヤル ソロで計測
解像度 | その他設定 | 平均fps |
1920x1200 | 3D解像度:100% 描画距離:最高 メッシュ:低 |
209 fps (1% Low: 71 fps) |
フォートナイトは、DirectX 12の「低」設定が安定して動いていました。
![]() 軽い部類のゲーム
Apex Legends
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 低設定 | 281 fps |
高設定 | 205 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
VALORANT
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 高設定 | 362 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 非常に低い | 211 fps |
中型 | 206 fps | |
ウルトラ | 198 fps |
クリエイターソフトの処理時間
次に、クリエイターソフトを使って、重い処理を実行したときにかかった時間を掲載します。

現像時間はまずまずです。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

Premiere Proでの4K動画の書き出しも比較的速いです。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)


質量のチェック
質量は普通です。
ACアダプターはそれなりの重さがあります。
質量 | |
PC本体 | 2.222kg |
ACアダプター | 747g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー容量は、90Whと大きいです。
バッテリー駆動時間は下の通りです。ゲーミングノートPCにしては、比較的長いです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA3.0(アイドル時) | 約22.2時間 |
(2) JEITA3.0(動画再生時) | 約12.2時間 |
(3) 動画編集ソフトでプレビュー再生 | 4時間50分 |
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生させたとき。画面輝度は約120cd/m2
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときの、CPUの大体の温度を確認しました。
デフォルトTDPが45WのCPUですが、CPU電力はそれよりも大分高い数値で推移しています。
ただ、このときのCPU温度は90℃台とやや高めです。
- パフォーマンス時
- Turbo時


ゲーム時のCPU温度、GPU温度
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中の大まかなCPU温度と、GPU温度の推移を下に示します。
どちらのモードでも、問題ない範囲の温度です。
- パフォーマンス時
- Turbo時


静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時は無音ではありませんが、比較的静かです。動画編集ソフトでプレビュー再生させているときの動作音も静かで気になりません。ゲーム時はそれなりにうるさいです。
アイドル時 (パフォーマンス) |
動画編集時 (パフォーマンス) |
FF15ベンチ時 (パフォーマンス) |
FF15ベンチ時 (Turbo) |
約20dB | 約33dB | 約45dB | 約56dB |
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
アイドル時:アイドル時
動画編集時:Premiere Proで、編集中の1080pの動画をプレビュー再生した時
FF15ベンチ時:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。
ゲーミングノートPCにしては、表面温度が上がりにくいです。手が熱くなることなくゲームができます。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
CPU電力も高めでしたし、GPUの最大グラフィックスパワーも高めに設定されていたので、消費電力はやや高めです。ただ、140WのRTX 4060を搭載したモデルよりは、やや消費電力は抑えられているように感じます。
アイドル時 (パフォーマンス) |
動画編集時 (パフォーマンス) |
FF15ベンチ時 (パフォーマンス) |
FF15ベンチ時 (Turbo) |
約12W | 約38W | 約145W | 約192W |
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
外観のチェックです。
イェーガーグレーというカラーです。ボディ周りのLEDバーなどがなく、普通のノートPCと同じような見た目です。

背面の排気口あたりは、大きめにとられています。

正面から見ると割と薄く感じますが、背面から見るとそれなりに厚みはあります。なお、高さは、17.9~25.7mmです。


スピーカーは比較的良く、ノートPC基準で、10点満点で採点すると6~7点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

Webカメラは207万画素で、顔認証にも対応しています。

側面のポート類は下図の通りです。USB-Cは2つあり、奥側はUSB4で映像出力に対応しています。手前側はUSB3.2 Gen2で、映像出力およびPower Deliveryに対応しています。HDMIは、試した限りでは4K/120Hzでの出力ができていました。SDカードスロットはありません。


ヒンジは約180度開きます。

底面です。

底面カバーをはずしたときの内部はご覧のようになっています。なお、今回は貸出機ですので、一部部材は量産品と違う可能性があります。
2つのファンを搭載し、ヒートパイプの数も多いです。

メモリはスロット式です。

SSDは、Type 2280です。

空いているM.2スロットもあります。

ACアダプターの容量は240Wです。

まとめ
以上が、ASUS TUF Gaming A16 FA608UM(2025)のレビューでした。
ミドルスペック構成のゲーミングノートです。
グラフィックスにはGeForce RTX 5060 Laptopを搭載し、1920x1200の解像度なら、多くのゲームが高いグラフィック設定でプレイできます。マルチフレーム生成に対応しているゲームであれば、かなりフレームレートを上げることもできます。
ディスプレイは、100% sRGBクラスの色域で、非光沢で映り込みも少なく、見やすいです。ゲームにもクリエイティブワークにも適しています。
ゲームもクリエイティブワークも、大抵のことならこなせる性能で、価格が25万円台と抑えられており、バランスのいい製品だと思います。
松竹梅でいったら、「竹」クラスのゲーミングノートPCが欲しい方におすすめです。
バランスのいいミドル性能ゲーミングノート
TUF Gaming A16 FA608UM

特徴
- ミドル性能のGeForce RTX 5060 Laptop搭載
- 100% sRGBクラスのディスプレイ
- 比較的抑えられた価格
こんなあなたに
- ミドルクラスのゲーミングノートPCが欲しい方
- 価格25万円台~
販売サイト

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ