ASUS TUF Gaming F15(FX506LH / FX506LI)の実機レビュー

更新日:2021年3月10日
CPU Core i7-10870H
Core i7-10750H
Core i5-10300H
GPU GTX 1650 / 1650Ti
メモリ 8GB / 16GB
ストレージ PCIe SSD
PCIe SSD + HDD
液晶サイズ 15.6インチ
液晶種類 FHD 144Hz 非光沢
質量 約2.3kg
バッテリー 最大 約8.3時間
価格[税込] 9万円台~
9万円台から購入できるゲーミングノート

ASUS TUF Gaming F15 (FX506LH / FX506LI)は、9万円台から購入できる、エントリークラスのゲーミングノートPCです。

ディスプレイの色域は狭いですが、144Hz駆動液晶を搭載しており、ゲームを優位に進めやすいです。 

また、CPUに8コア/16スレッドのCore i7-10870Hを搭載したモデルもあるので、ゲーム以外に、CPUの高い処理性能を必要とするような作業にも対応できます。実際、上位のCPUを搭載したモデルのほうが人気があるようです。

自己責任となりますが、自分で増設すれば、最大3基のストレージを搭載可能です。

 

レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i5-10300H、8GBメモリ、GeForce GTX 1650、512GB PCIe SSD

 

目次

お忙しい方は、「ASUS TUF Gaming F15の特徴」のみお読みください。

 

TUF Gaming F15の特徴

9万円台(税込)からのエントリーゲーミングノートPC

TUF Gaming F15は、GeForce GTX 1650、もしくはGTX 1650Tiを搭載した、エントリークラスのゲーミングノートPCです。9万円台(税込)と安く、購入しやすいです。

9万円台から購入できるゲーミングノートPC

 

ゲーミングノートPCの性能を大きく左右するグラフィックスの性能は、大体下のグラフのような感じです。どちらのグラフィックスを搭載しても、エントリークラスの性能となります。

画質を落とせば、重めのゲームもプレイできなくはありません。画面の綺麗さや、勝ちにこだわってプレイするのではなく、いろいろなタイトルを軽くプレイしてみたい、といった方に適しています。一方、初心者とはいえ、快適にプレイしたいという方や、予算に余裕があるという方は、GTX 1660Tiや、RTX 2060を搭載したミドルレンジのゲーミングノートPCを最初から購入した方がいいと思います。

3DMark Time Spys - Graphics score
ハイエンド RTX 3080 16GB 11361
RTX 3080 8GB 10258
RTX 2080 9456
ミドルハイ RTX 3070 8838
RTX 2070 SUPER 8322
RTX 2080 Max-Q 8068
RTX 2070 7778
RTX 2070 Max-Q 7216
ミドルレンジ RTX 3060 6984
RTX 2060 6163
RTX 2060 Max-Q 5676
GTX 1660Ti 5667
エントリー GTX 1650Ti 3700
GTX 1650 3551
 :TUF Gaming F15で選択できるGPU

 

高性能CPUのCore i7-10870Hも選択可能

TUF Gaming F15には、3種類の異なるCPUを搭載したモデルがあります。その中には、通常、エントリークラスのゲーミングノートPCが搭載しないような、8コア/16スレッドで、処理性能が非常に高いCore i7-10870Hも含まれています。

下のグラフでは、TUF Gaming F15で搭載可能なCPUの性能の目安を示しています。処理性能が高いCPUを搭載することで、多少ゲームの動きがよくなることがあります。ただし、グラフィックス性能はそれほど高くないので、Core i7-10870Hを搭載しても、劇的にゲーミング性能が向上する、ということはほとんどありません。純粋にエントリークラスのゲーミングノートPCとして使用するのであれば、Core i5-10300H、もしくはゲーミングノートPCに搭載されることが多いCore i7-10750Hで十分だと思います。

一方、ソフトウェアエンコードやRAW現像など、CPUの処理性能に大きく依存するような作業にも使用したい、という場合はCore i7-10870Hなどの高処理性能CPUを搭載するメリットがあります。

CPU性能の目安 ~ CINEBENCH R23 マルチコア ~
Core i7-10870H 9592
Core i7-10750H 6839
Core i5-10300H 5431

 

TUF Gaming F15のラインナップ

上で紹介した特徴を踏まえて、TUF Gaming F15で選択できるラインナップをご紹介します。

繰り返しになりますが、どのモデルを選んでもゲーミングノートPCとしては、エントリークラスです。価格を出来るだけ抑えたい場合はFX506LH-I5G1650、ゲームだけでなく、ちょっと負荷のかかる作業も快適に行いたい場合はFX506LH-I7G1650、ソフトウェアコードなど、負荷の高い処理を実行する場合はFX506LI-I78G1650TISという感じで、用途に応じて選択するといいと思います。

なお、現在セール(2021年3月まで)を行っており、最上位モデルでも、現時点では10万円台(税込)となっており、Core i7-10870Hを搭載したノートPCとしては、安いと思います。

今回テストしたのはCore i5搭載モデル
TUF Gaming F15の各モデル比較
  [今回使用したモデル]
FX506LH
(FX506LH-I5G1650)
FX506LH
(FX506LH-I7G1650)
FX506LI
(FX506LI-I78G1650TIS)
CPU Core i5-10300H Core i7-10750H Core i7-10870H
GPU GTX 1650 GTX 1650Ti
ストレージ 512GB SSD 512GB SSD + 1TB HDD
メモリ 8GB 16GB
価格[税込] 94,800円 104,800円 109,800円
※2021年3月8日時点の価格です

 

144Hzの高リフレッシュレート液晶を搭載

TUF Gaming F15は、144Hz駆動のハイリフレッシュレート液晶を搭載しています。

フォートナイトやVALORANTなどのゲームなら、GeForce GTX 1650でもグラフィック品質を落とすことで、100 fps以上のフレームレートが出るので、144Hzの液晶で表示することにより、滑らかな映像で、かつ表示ラグが少なくなることで敵を早く発見でき、ゲームを優位に進められます。

ただ、重いゲームや、グラフィック品質を高くすると、平均フレームレートが60 fpsを切ることも多いです。

144Hzの高リフレッシュレート液晶を搭載

 

トリプルストレージ構成が可能

TUF Gaming F15のストレージ構成は、モデルによって異なり、512GB PCIe SSD、もしくは512GB PCIe SSD + 1TB HDDの2種類があります。

内部を見てみると、M.2スロットを2つ、2.5インチベイを1つ備えています。M.2 SSDのみのモデルでも、2.5インチベイ用のマウンタやコネクタ等も備えていました。実際に、M.2 SSDと、2.5インチSSDを増設してみましたが、問題なく認識でき、トリプルストレージ構成が可能でした。

大きめのストレージ容量を必要とする方でも、自己責任とはなりますが、比較的簡単にストレージを増設することができます。

トリプルストレージ構成が可能

 

ゲームに適したキーボード

TUF Gaming F15のキーボードは、WASDキーがクリアになっています。

このWASDキーは、多くのゲームの移動操作としてデフォルトで設定されていることが多いキーです。一目でこの4つのキーを見分けることができ、一旦手を離した場合でも、すぐにWASDキーに手を戻すことができ、ゲームに集中しやすく、PCゲームの初心者にも使いやすいです。

ゲームに集中しやすいキーボード

 

ASUSのあんしん保証への加入をおすすめ

ASUSでは、通常のメーカー保証に加えて、購入後30日以内に製品登録をするだけで、どんな理由の故障であれ手厚い保証を受けられるサービス「ASUSのあんしん保証」に加入することができます。

通常のプランでは、加入料は0円で有効期限は1年です。故障時は、交換部品代の20%+消費税を負担するだけで、1回のみ修理することができます。

また、3年の間、1年間に1度だけ、故障時の負担が0円で修理対応してくれる、ASUSのあんしん保証プレミアム 3年パックという保証にも加入することもできます。こちらは、14,800円(税込)の有償プランです。本製品のような価格を抑えたPCであれば、少し割高に感じますが、長く使おうと思っている方は加入を検討してもいいでしょう。3年のうちに1回でも使用することがあれば、十分元は取れます。

「ASUSのあんしん保証」について不明な点はメーカーサイトをご確認下さい。

「ASUSのあんしん保証」への加入をおすすめ

 

その他やや残念な部分

TUF Gaming F15の搭載する液晶は、当サイトの計測でsRGBカバー率62.9%と色域が狭いです。Core i7-10870Hも選択でき、ゲーム以外にもRAW現像などのクリエイティブな作業にも使用できそうなだけに、色域が狭いのが残念です。

また、価格を抑えるために仕方のないことではありますが、指紋認証や顔認証、Thunderboltなどにも対応していません。

 

ライバル機種の紹介

TUF Gaming F15と似た構成のエントリークラスで、価格が安いゲーミングノートPC、ドスパラのGALLERIA GCL1650TGFと簡単に比較します。

GALLERIA GCL1650TGFは、上位のGeForce GTX 1650Tiを搭載し、メモリ容量も16GBと余裕があります。ただし、液晶は通常の60Hz駆動ですし、キーボードの形状がやや独特です。

一方、TUF Gaming F15は、エントリークラスでも144Hz駆動液晶を搭載しています。キーボードの形状も普通なので、ゲーム以外の用途にも使いやすいです。また、少しですが、価格も安いです。

こうして見比べると、TUF Gaming F15は、なかなかバランスがいい、エントリークラスのゲーミングノートPCだと思います。

ライバル機種との比較
  [本機器]
TUF Gaming F15
(FX506LH-I5G1650)
[ライバル機種]
ドスパラ
GALLERIA GCL1650TGF
 
CPU Core i5-10300H
GPU GTX 1650 GTX 1650Ti
ストレージ 512GB PCIe SSD
メモリ 8GB 16GB
液晶 15.6型 FHD 144Hz 15.6型 FHD
価格[税込] 94,800円 98,978円
※2021年3月8日時点の価格です

 

各用途の快適度

TUF Gaming F15の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
十分なスペックでサクサク動くでしょう。
動画鑑賞 スペックは十分で、スピーカー音も普通です。ただし、液晶の色鮮やかさが少し物足りないです。
オンライン会議 特にオンライン会議に特化した機能はありませんが、普通に使用できます。
RAW現像
画像編集
Core i7-10870H搭載モデルなどであれば、処理性能も十分です。ただし、当サイトの計測でsRGBカバー率が62.9%と、液晶の色域が狭いです。広色域の外部ディスプレイを使うなど、工夫すればいいと思います。
動画編集 GTX 1650もしくはGTX 1650Tiを搭載しており、FHD動画の書き出しは、割と速いです。4K動画の編集にも使えないこともありませんが、書き出しや、手振れ補正などの分析処理、ポイントからポイントのレンダリングなど待たされる処理もあります。また、広色域液晶ではないので、色の調整には適していません。
ゲーム 144Hz液晶およびGeForce GTX 1650/1650Tiを搭載。エントリークラスのグラフィックスですが、画質を落とすことでプレイできるゲームが多いです。

 

ゲームベンチマーク&フレームレート

動作モード

ゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。

本製品は、いくつか動作モードを選択できますが、ここでは「Turbo」モードにして計測しています。動作モードを変更するには、Fn+F5を押すか、「ARMOURY CRATE」のソフトを起動し、変更します。

ARMOURY CRATE
※画像をクリックすると拡大できます
動作モード

 

eスポーツタイトルのフレームレート

国内で人気の高いeスポーツタイトルの平均フレームレートを掲載します。すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。

いずれのゲームもグラフィック品質設定を下げ気味にすると、十分なフレームレートが出ます。

以下のゲームのフレームレートについて
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
グラフは、ノート用グラフィックスのみ掲載しています。
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 低設定 127 fps
高設定 73 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、高設定)
RTX 3080 16GB 196 fps
RTX 2080 190 fps
RTX 3080 8GB 177 fps
RTX 3070 177 fps
RTX 2070 SUPER 163 fps
RTX 2080 SUPER Max-Q 144 fps
RTX 3060 140 fps
RTX 2070 138 fps
RTX 2060 123 fps
GTX 1660Ti 113 fps
GTX 1650Ti 76 fps
GTX 1650 73 fps
※トレーニングモードで計測
軽い部類のゲーム
VALORANT
解像度 品質 平均fps
1920x1080 低設定 164 fps
高設定 139 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、高設定)
RTX 2070 SUPER 300 fps
RTX 3080 16GB 275 fps
RTX 3080 8GB 272 fps
RTX 3060 260 fps
RTX 3070 258 fps
RTX 2060 250 fps
RTX 2060 Max-Q 194 fps
GTX 1650Ti 180 fps
GTX 1650 139 fps
※プラクティス 最大300fpsで計測
軽い部類のゲーム
フォートナイト
解像度 品質 平均fps
1920x1080 低設定 118 fps
高設定 82 fps
最高設定 64 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、最高設定)
RTX 3080 16GB 159 fps
RTX 2070 SUPER 151 fps
RTX 3080 8GB 145 fps
RTX 3070 138 fps
RTX 3060 130 fps
RTX 2060 110 fps
Radeon RX 5500M 103 fps
RTX 2060 Max-Q 93 fps
GTX 1650Ti 78 fps
GTX 1650 64 fps
※バトルラボで計測
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
解像度 品質 平均fps
1920x1080 非常に低い 110 fps
94 fps
ウルトラ 76 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、ウルトラ)
RTX 3080 8GB 185 fps
RTX 3080 16GB 170 fps
RTX 2070 SUPER 167 fps
RTX 2080 SUPER Max-Q 163 fps
RTX 2080 160 fps
RTX 3060 158 fps
RTX 3070 156 fps
RTX 2070 134 fps
RTX 2060 122 fps
GTX 1660Ti 110 fps
GTX 1650Ti 82 fps
GTX 1650 76 fps
※トレーニングモードで計測

 

その他ゲームのフレームレート

ゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。

重いゲームでも画質をかなり下げれば、60fps近くのフレームレートでプレイできます。中程度の重さのゲームであれば高画質でも60fps以上でプレイできるタイトルもあります。

以下のゲームのフレームレートについて
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
グラフは、ノート用グラフィックスのみ掲載しています。
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン(DX12)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 54 fps
46 fps
最大 24 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、最大、DLSS:オフ)
RTX 3080 16GB 75 fps
RTX 3080 8GB 73 fps
RTX 3070 64 fps
RTX 3060 54 fps
GTX 1650 24 fps
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 軽量品質 6794 / 67 fps
標準品質 3890 / 54 fps
高品質 5423 / 38 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、高品質)
RTX 3080 16GB 102 fps
RTX 3080 8GB 95 fps
RTX 2080 95 fps
RTX 2070 SUPER 88 fps
RTX 3070 87 fps
RTX 2070 81 fps
RTX 3060 71 fps
GTX 1660Ti 63 fps
RTX 2060 61 fps
GTX 1650Ti 43 fps
GTX 1650 38 fps
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ(DX11)
解像度 品質 平均fps
1920x1080 標準(ノート) 12831 / 105 fps
高(ノート) 11545 / 85 fps
最高品質 9644 / 66 fps
他のGPUとの比較(1920×1080、最高品質)
RTX 3080 8GB 137 fps
RTX 3080 16GB 135 fps
RTX 2070 SUPER 127 fps
RTX 3070 120 fps
RTX 2080 SUPER Max-Q 118 fps
RTX 2080 Max-Q 117 fps
RTX 3060 111 fps
RTX 2070 110 fps
RTX 2070 Max-Q 98 fps
GTX 1660Ti 96 fps
RTX 2060 95 fps
GTX 1650Ti 73 fps
GTX 1650 66 fps
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
解像度 品質 平均fps
1920x1080 最高品質 16295(すごく快適)
※約5500で60fps

 

他のグラフィックス、他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。

 

ディスプレイのチェック

TUF Gaming F15のディスプレイの詳細なチェックです。

パネルは、「LM156-2F01」でした。

本製品は、エントリークラスのゲーミングノートPCとしては珍しく、144Hzの高リフレッシュレートに対応しています。色域は広くありませんが、映り込みやフリッカーもなく、見やすい液晶だと思います。なお、最大輝度は、当サイトの計測では251cd/m2と普通です。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

色域は狭いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は62.9%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、青色が少し強めに発色していますが、気になる程ではありません。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

非光沢液晶であるため、画面への映り込みは低減されています。ギラつきもほぼありません。

画面への映り込み

フリッカーは確認できませんでした。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

遅延

キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約44msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延は少ないと思います。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。

 

残像

「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、144Hzのディスプレイで5フレーム前くらいまで残像がありました。普通のノートPCは、60Hzのディスプレイで2フレーム前くらいまでの残像がありましたので、普通の残像感だと思います。

「UFO Test」のサイトのGhosting Testを実行( 画面のリフレッシュレートに合わせてUFOが左から右へ移動)し、速いシャッタースピード(1/2000)で撮影したときの画像。

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

TUF Gaming F15のキーボードとタッチパッドのチェックです。

ゲームに使用することが多いWASDキーのみクリアになっており、目立つので、ゲーム中にいったん指を離しても、元のポジションに戻しやすいです。

実測で、キーピッチは横:19mm、縦:19mm、キーストロークは約1.7mmです。キートップはわずかにカーブしており、底付きの衝撃も少なく、打ちやすいキーボードです。ただし、通常の文字入力時に多用するキーのうち、Backspaceキーのサイズがやや小さいため、ややミスタイプしやすいです。

キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

キーボードは、RGB イルミネートキーボードです。バックライト点灯時も、WASDキーが目立ちます。


キーボードバックライト

 

Armoury Crateを使用して、エフェクトを加えるなど、ライティングの設定が可能です。


ライティングの設定
※画像をクリックすると拡大できます

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。ここでは、いくつかある動作モードのうち、デフォルトの「パフォーマンス」と最も高いパフォーマンスが出る「Turbo」でベンチマークなどを計測しました。

CPU

今回チェックした機種は、インテル第10世代「Core i5-10300H」を搭載しています。第10世代Coreなので、最新の第11世代Coreに比べると、シングルコア性能もそこまで高くはありませんし、マルチコア性能もゲーミングノートPCとしては、やや低めです。

ゲーミングノートPCとして標準的なCPU性能を希望する場合はCore i7-10750H搭載モデルを、高めのCPU処理性能を必要とする作業にも使用したい場合はCore i7-10870H搭載モデルを選択するといいと思います。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Core i5-10300H
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 9 5900HX 13380
Core i7-10875H 10369
Core i7-10870H 10139
Core i7-11370H 7123
Core i7-10750H 6839
Ryzen 7 4700U 6499
Core i7-1185G7 6229
Core i5-10300H 5431 [Turbo]
5237 [パフォーマンス]
Ryzen 5 4500U 4764
Core i7-1165G7 4720
Core i5-1135G7 4424
Core i3-1115G4 3149
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i7-11370H 1519
Core i7-1185G7 1517
Ryzen 9 5900HX 1463
Core i7-1165G7 1447
Core i7-10875H 1306
Core i5-1135G7 1294
Core i7-10750H 1277
Core i3-1115G4 1275
Core i7-10870H 1245
Ryzen 7 4700U 1214
Core i5-10300H 1178 [Turbo]
1167 [パフォーマンス]
Ryzen 5 4500U 1142
Core i7-1065G7 1126
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

グラフィックス

今回は、グラフィックスにGeForce GTX 1650を搭載しています。下に、3DMark Time Spyのスコアを掲載します。

スコアは低めで、ゲーミングノートPCとしてはエントリークラスの性能です。GTX 1650Tiを搭載したモデルも選択できますが、いずれにしてもゲーミング性能はエントリーレベルです。

3DMark Time Spy
~ グラフィックス性能の評価 ~
GeForce GTX 1650
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
デスクトップ用
RTX 3080
17064
デスクトップ用
RTX 3070
13393
デスクトップ用
RTX 3060Ti
11526
RTX 3080 16GB 11361
RTX 3080 10258
RTX 2080 9456
RTX 3070 8693
RTX 2070
SUPER
8322
RTX 2080
Max-Q
8068
RTX 2070 7778
RTX 2070
Max-Q
7216
RTX 2060 6163
RTX 2060 Max-Q 5676
GTX 1660Ti 5667
GTX 1650Ti 3700
GTX 1650 3551 [Turbo]
3450 [パフォーマンス]
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

GPU-Zで確認したGeForce GTX 1650 GPUの情報は次の通りです。

本製品のグラフィックカードのスペック

 

メモリ

メモリの速度はご覧の通りです。DDR4-2933のシングルチャネルなので遅いです。なお、空きスロットがあるので、増設して8GB x2の構成にすると、デュアルチャンネルで動作し、少し速くなります。

SiSoftware Sandra 2020
~メモリ性能の評価 ~
8GB(8GBx1)メモリ
他のメモリとの比較(帯域)
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
最大 約68.2GB/s (34.1GB/s x2)
DDR4-3200
デュアルチャネル
最大 約51.2GB/s (25.6GB/s x2)
DDR4-2666
デュアルチャネル
最大 約42.6GB/s (21.3GB/s x2)
DDR4-3200
シングルチャネル
最大 約25.6GB/s
DDR4-2933
シングルチャネル
最大 約23.4GB/s
14.4GB/s
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア

 

ストレージ

ストレージには、512GBのPCIe SSDを搭載しています。そこまで速くはありませんが、ゲームをプレイするのに不足はありません。容量も十分です。

なお、GeForce GTX 1650Tiを搭載したモデルは、512GB PCIe SSD + 1TB HDDのデュアルストレージ構成となっています。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
512GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
PCIe Gen3 SSD 3500
1915
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

USB Type-Cポートを利用して、純正以外の充電器やドックが使えるかを試しました。

USB-Cポートは、Thunderbolt 3や、Power Deliveryには対応しておらず、本体への給電、Thunderbolt 3ドックの使用はできませんでした。DisplayPortには対応しており、外部ディスプレイへの出力が可能でした。

USB Type-C充電器/ドックの動作テスト
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック ×
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック × × ×
PD充電器
※1
61W RAVPower GaN充電器 ×
45W Lenovoウルトラポータブル ×
30W RAVPower GaN充電器 ×
18W cheero充電器 ×
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740 ×
Philips 258B6QUEB/11 ×
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター

 

HDMIの動作チェック

4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、RGBでの表示が出来ています。

4Kテレビ(ビエラ TH-55CX800)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

質量のチェックです。

メーカーサイトには「約2.3kg」と記載されていますが、当サイトで計測した質量は次の通りで、公表値よりもかなり軽い結果になりました。HDDを搭載したモデルだと公表値に近づくのかもしれません。

ACアダプターは、標準的な重さだと思います。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 2.060kg
ACアダプター 418.8g

 

バッテリー駆動時間のチェック

TUF Gaming F15のバッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー容量は、48Whでした。

バッテリー容量

 

バッテリー駆動時間は下の通りで、短いです。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0 約8.3時間
(2) PCMark 10 Modern Office 2時間58分
(3) 動画再生時
(4) PCMark 8 Work 2時間8分
(5) PCMark 10 Gaming 42分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業
(5) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限

 

メーカーの公表値では、約2.1時間でフル充電が完了します。当サイトの計測では、1時間で充電容量は10%から66%(56%増加)とになりました。

1時間あたりの充電容量
純正ACアダプター
アイドル時
56%(約26Wh)
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPUの温度およびCPU電力の推移を確認します。

「パフォーマンス」モードの場合は、CPU電力は45W前後で推移し、温度も70℃台前半で安定しています。「Turbo」モードにしたときは、CPU電力が約50Wで動作し、CPU温度は75℃前後となっています。

どちらのモードでも、CPU温度はしっかり抑えられています。

  • パフォーマンス時
  • Turbo時
CPU温度
CPU電力
CPU温度
CPU電力

 

FF15ベンチ実行時の温度

下図は、ゲーム時のGPU温度の詳細です。

「パフォーマンス」モードでは70℃台に収まっていたGPUの温度が、「Turbo」モードでは80℃台になる時間が増えます。一方、冷却ファンの回転数が上がるため、CPU温度は、「Turbo」モードの時の方が少し低めになっています。

3DMarkのベンチマークのスコアを見ると、「Turbo」モードにしてもそこまで大きくパフォーマンスが向上する訳ではないので、ゲームプレイ時も基本的に「パフォーマンス」モードでいいと思います。

  • パフォーマンス時
  • Turbo時
CPU温度
GPU温度
CPU温度
GPU温度

 

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

Turboモードだと53dBまで騒音値が上がり、かなりうるさく感じるレベルとなります。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(パフォーマンス時)
左から2番目:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ) (パフォーマンス時)
左から3番目:同上 (Turbo時)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

ゲーム中には、キーボード上部の温度がやや上がりますが、パームレストや、WASDキー周辺の温度はほとんど変化しないので、不快感に感じることはありません。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(パフォーマンス時)
左から2番目:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ) (パフォーマンス時)

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。

エントリークラスの性能なので、ゲーミングノートPCとしては、低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(パフォーマンス時)
左から2番目:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ) (パフォーマンス時)

 

外観のチェック

TUF Gaming F15の外観のチェックです。

スペースキーの形や、クリアのWASDキーなどにゲーミングノートPCらしさを感じます。

ボディカラーは、フォーレスト・グレイです。TUFという名にふさわしく、米国の軍用規格であるMIL-STD-810Hに準拠したテストをクリアした、堅牢性の高いボディです。

 

天板です。TUF Gamingのロゴデザインが配置されています。

 

スピーカーは底面に配置され、底面とサイドの斜めにカットされた部分から音がでるようになっています。ややこもった感じはしますが、音質はまずまずです。ノートPC基準で10点満点で採点すると、5点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

 

ウェブカメラです。IRカメラは付いておらず、顔認証には対応していません。

 

パームレストにはヘアライン加工が施されています。

 

閉じた時の画像です。

 

排気は背面の2か所から行います。

 

インターフェイスには、USB3.0 x2、USB2.0、USB-C(映像出力をサポート)、HDMI、LANポートを備えています。ほとんどのポートが左側に配置されているので、右利きの方であれば、ケーブル類が邪魔になりません。USBマウスを使う場合は、左側に挿して、ケーブルを回り込ませて使うといいと思います。

 

液晶が開く最大の角度です。

 

底面です。吸気できるように、部分的に通気口がありますが、それほど大きく取られているわけではありません。

 

底面カバーを外したときの画像です。冷却ファン、ヒートパイプは、ともに2つです。

 

メモリです。今回は、メモリ容量が8GBで、1枚構成でした。

 

メモリの空きスロットがあり、増設が可能です。

 

M.2 SSDを搭載しています。

 

別途、空きのM.2スロットと、2.5インチベイがあります。2.5インチベイには、マウンタ、ケーブル、ねじ類も付属しています。

 

2.5インチドライブを使用したい場合は、下図のようにケーブルを接続します。

 

試しに、サムスン 970 EVOのM.2 SSDと、Crucial MX300の2.5インチSSDを増設してみましたが、問題なく認識しました。

 

ACアダプターの容量は150Wです。

 

まとめ

以上が、ASUS TUF Gaming F15のレビューです。

グラフィックスは、エントリークラスとなるGeForce GTX 1650、もしくはGTX 1650Tiですが、画質を下げれば高いフレームレートが出るゲームもあり、144Hz駆動液晶と合わせて、ゲームを優位に進められます。

今回搭載していたのは、ゲーミングノートPCとしては控え目の処理性能のCore i5-10300Hでしたが、上位モデルでは、高い性能のCore i7-10870Hも搭載可能です。

また、M.2 SSD x2、2.5インチの最大3基のストレージを搭載できますし、メモリの増設や換装が可能なのも嬉しい部分です。

色域の広い液晶であれば、高性能CPUを活かした作業など、活躍できる場が広がったと思うので、そこが少し残念でした。

それでも、特徴的な機種で、画質にはこだわらないから、低予算で、いろいろなタイトルを楽しくプレイできるゲーミングノートPCが欲しい方や、高い処理性能のCPUを必要とする作業を行う方におすすめの製品です。

 

9万円台(税込)から購入できるゲーミングノート

ASUS TUF Gaming F15

特徴

  • 9万円台からのエントリークラスのゲーミングPC
  • 144Hz駆動液晶を搭載
  • CPU性能が高いCore i7-10870H搭載モデルあり
  • トリプルストレージ構成が可能

こんなあなたに

  • 低予算でゲーミングノートPCを探している方
  • 高めのCPU性能が必要な作業を行う方
  • 価格9万円台~[税込]
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