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ASUS TUF Gaming F15(FX506LH / FX506LI)の実機レビュー

CPU | Core i7-10870H Core i7-10750H Core i5-10300H |
---|---|
GPU | GTX 1650 / 1650Ti |
メモリ | 8GB / 16GB |
ストレージ | PCIe SSD PCIe SSD + HDD |
液晶サイズ | 15.6インチ |
液晶種類 | FHD 144Hz 非光沢 |
質量 | 約2.3kg |
バッテリー | 最大 約8.3時間 |
価格[税込] | 9万円台~ |
ASUS TUF Gaming F15 (FX506LH / FX506LI)は、9万円台から購入できる、エントリークラスのゲーミングノートPCです。
ディスプレイの色域は狭いですが、144Hz駆動液晶を搭載しており、ゲームを優位に進めやすいです。
また、CPUに8コア/16スレッドのCore i7-10870Hを搭載したモデルもあるので、ゲーム以外に、CPUの高い処理性能を必要とするような作業にも対応できます。実際、上位のCPUを搭載したモデルのほうが人気があるようです。
自己責任となりますが、自分で増設すれば、最大3基のストレージを搭載可能です。
レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i5-10300H、8GBメモリ、GeForce GTX 1650
目次
お忙しい方は、「ASUS TUF Gaming F15の特徴」のみお読みください。
TUF Gaming F15の特徴
9万円台(税込)からのエントリーゲーミングノートPC
TUF Gaming F15は、GeForce GTX 1650、もしくはGTX 1650Tiを搭載した、エントリークラスのゲーミングノートPCです。9万円台(税込)と安く、購入しやすいです。

ゲーミングノートPCの性能を大きく左右するグラフィックスの性能は、大体下のグラフのような感じです。どちらのグラフィックスを搭載しても、エントリークラスの性能となります。
画質を落とせば、重めのゲームもプレイできなくはありません。画面の綺麗さや、勝ちにこだわってプレイするのではなく、いろいろなタイトルを軽くプレイしてみたい、といった方に適しています。一方、初心者とはいえ、快適にプレイしたいという方や、予算に余裕があるという方は、GTX 1660Tiや、RTX 2060を搭載したミドルレンジのゲーミングノートPCを最初から購入した方がいいと思います。
高性能CPUのCore i7-10870Hも選択可能
TUF Gaming F15には、3種類の異なるCPUを搭載したモデルがあります。その中には、通常、エントリークラスのゲーミングノートPCが搭載しないような、8コア/16スレッドで、処理性能が非常に高いCore i7-10870Hも含まれています。
下のグラフでは、TUF Gaming F15で搭載可能なCPUの性能の目安を示しています。処理性能が高いCPUを搭載することで、多少ゲームの動きがよくなることがあります。ただし、グラフィックス性能はそれほど高くないので、Core i7-10870Hを搭載しても、劇的にゲーミング性能が向上する、ということはほとんどありません。純粋にエントリークラスのゲーミングノートPCとして使用するのであれば、Core i5-10300H、もしくはゲーミングノートPCに搭載されることが多いCore i7-10750Hで十分だと思います。
一方、ソフトウェアエンコードやRAW現像など、CPUの処理性能に大きく依存するような作業にも使用したい、という場合はCore i7-10870Hなどの高処理性能CPUを搭載するメリットがあります。
TUF Gaming F15のラインナップ
上で紹介した特徴を踏まえて、TUF Gaming F15で選択できるラインナップをご紹介します。
繰り返しになりますが、どのモデルを選んでもゲーミングノートPCとしては、エントリークラスです。価格を出来るだけ抑えたい場合はFX506LH-I5G1650、ゲームだけでなく、ちょっと負荷のかかる作業も快適に行いたい場合はFX506LH-I7G1650、ソフトウェアコードなど、負荷の高い処理を実行する場合はFX506LI-I78G1650TISという感じで、用途に応じて選択するといいと思います。
なお、現在セール(2021年3月まで)を行っており、最上位モデルでも、現時点では10万円台(税込)となっており、Core i7-10870Hを搭載したノートPCとしては、安いと思います。

[今回使用したモデル] FX506LH (FX506LH-I5G1650) |
FX506LH (FX506LH-I7G1650) |
FX506LI (FX506LI-I78G1650TIS) |
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CPU | Core i5-10300H | Core i7-10750H | Core i7-10870H |
GPU | GTX 1650 | GTX 1650Ti | |
ストレージ | 512GB SSD | 512GB SSD + 1TB HDD | |
メモリ | 8GB | 16GB | |
価格[税込] | 94,800円 | 104,800円 | 109,800円 |
144Hzの高リフレッシュレート液晶を搭載
TUF Gaming F15は、144Hz駆動のハイリフレッシュレート液晶を搭載しています。
フォートナイトやVALORANTなどのゲームなら、GeForce GTX 1650でもグラフィック品質を落とすことで、100 fps以上のフレームレートが出るので、144Hzの液晶で表示することにより、滑らかな映像で、かつ表示ラグが少なくなることで敵を早く発見でき、ゲームを優位に進められます。
ただ、重いゲームや、グラフィック品質を高くすると、平均フレームレートが60 fpsを切ることも多いです。

トリプルストレージ構成が可能
TUF Gaming F15のストレージ構成は、モデルによって異なり、512GB PCIe SSD、もしくは512GB PCIe SSD + 1TB HDDの2種類があります。
内部を見てみると、M.2スロットを2つ、2.5インチベイを1つ備えています。M.2 SSDのみのモデルでも、2.5インチベイ用のマウンタやコネクタ等も備えていました。実際に、M.2 SSDと、2.5インチSSDを増設してみましたが、問題なく認識でき、トリプルストレージ構成が可能でした。
大きめのストレージ容量を必要とする方でも、自己責任とはなりますが、比較的簡単にストレージを増設することができます。

ゲームに適したキーボード
TUF Gaming F15のキーボードは、WASDキーがクリアになっています。
このWASDキーは、多くのゲームの移動操作としてデフォルトで設定されていることが多いキーです。一目でこの4つのキーを見分けることができ、一旦手を離した場合でも、すぐにWASDキーに手を戻すことができ、ゲームに集中しやすく、PCゲームの初心者にも使いやすいです。

ASUSのあんしん保証への加入をおすすめ
ASUSでは、通常のメーカー保証に加えて、購入後30日以内に製品登録をするだけで、どんな理由の故障であれ手厚い保証を受けられるサービス「ASUSのあんしん保証」に加入することができます。
通常のプランでは、加入料は0円で有効期限は1年です。故障時は、交換部品代の20%+消費税を負担するだけで、1回のみ修理することができます。
また、3年の間、1年間に1度だけ、故障時の負担が0円で修理対応してくれる、ASUSのあんしん保証プレミアム 3年パックという保証にも加入することもできます。こちらは、14,800円(税込)の有償プランです。本製品のような価格を抑えたPCであれば、少し割高に感じますが、長く使おうと思っている方は加入を検討してもいいでしょう。3年のうちに1回でも使用することがあれば、十分元は取れます。
「ASUSのあんしん保証」について不明な点はメーカーサイトをご確認下さい。

その他やや残念な部分
TUF Gaming F15の搭載する液晶は、当サイトの計測でsRGBカバー率62.9%と色域が狭いです。Core i7-10870Hも選択でき、ゲーム以外にもRAW現像などのクリエイティブな作業にも使用できそうなだけに、色域が狭いのが残念です。
また、価格を抑えるために仕方のないことではありますが、指紋認証や顔認証、Thunderboltなどにも対応していません。
ライバル機種の紹介
TUF Gaming F15と似た構成のエントリークラスで、価格が安いゲーミングノートPC、ドスパラのGALLERIA GCL1650TGFと簡単に比較します。
GALLERIA GCL1650TGFは、上位のGeForce GTX 1650Tiを搭載し、メモリ容量も16GBと余裕があります。ただし、液晶は通常の60Hz駆動ですし、キーボードの形状がやや独特です。
一方、TUF Gaming F15は、エントリークラスでも144Hz駆動液晶を搭載しています。キーボードの形状も普通なので、ゲーム以外の用途にも使いやすいです。また、少しですが、価格も安いです。
こうして見比べると、TUF Gaming F15は、なかなかバランスがいい、エントリークラスのゲーミングノートPCだと思います。
[本機器] TUF Gaming F15 (FX506LH-I5G1650) |
[ライバル機種] ドスパラ GALLERIA GCL1650TGF |
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![]() |
![]() |
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CPU | Core i5-10300H | |
GPU | GTX 1650 | GTX 1650Ti |
ストレージ | 512GB PCIe SSD | |
メモリ | 8GB | 16GB |
液晶 | 15.6型 FHD 144Hz | 15.6型 FHD |
価格[税込] | 94,800円 | 98,978円 |
各用途の快適度
TUF Gaming F15の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分なスペックでサクサク動くでしょう。 |
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動画鑑賞 | ○ | スペックは十分で、スピーカー音も普通です。ただし、液晶の色鮮やかさが少し物足りないです。 |
オンライン会議 | ○ | 特にオンライン会議に特化した機能はありませんが、普通に使用できます。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | Core i7-10870H搭載モデルなどであれば、処理性能も十分です。ただし、当サイトの計測でsRGBカバー率が62.9%と、液晶の色域が狭いです。広色域の外部ディスプレイを使うなど、工夫すればいいと思います。 |
動画編集 | ○ | GTX 1650もしくはGTX 1650Tiを搭載しており、FHD動画の書き出しは、割と速いです。4K動画の編集にも使えないこともありませんが、書き出しや、手振れ補正などの分析処理、ポイントからポイントのレンダリングなど待たされる処理もあります。また、広色域液晶ではないので、色の調整には適していません。 |
ゲーム | ○ | 144Hz液晶およびGeForce GTX 1650/1650Tiを搭載。エントリークラスのグラフィックスですが、画質を落とすことでプレイできるゲームが多いです。 |
ゲームベンチマーク&フレームレート
動作モード
ゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。
本製品は、いくつか動作モードを選択できますが、ここでは「Turbo」モードにして計測しています。動作モードを変更するには、Fn+F5を押すか、「ARMOURY CRATE」のソフトを起動し、変更します。

※画像をクリックすると拡大できます

eスポーツタイトルのフレームレート
国内で人気の高いeスポーツタイトルの平均フレームレートを掲載します。すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。
いずれのゲームもグラフィック品質設定を下げ気味にすると、十分なフレームレートが出ます。
グラフは、ノート用グラフィックスのみ掲載しています。
![]() 軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 127 fps |
高設定 | 73 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
VALORANT
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 164 fps |
高設定 | 139 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
フォートナイト
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 118 fps |
高設定 | 82 fps | |
最高設定 | 64 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 非常に低い | 110 fps |
中 | 94 fps | |
ウルトラ | 76 fps |
その他ゲームのフレームレート
ゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。
重いゲームでも画質をかなり下げれば、60fps近くのフレームレートでプレイできます。中程度の重さのゲームであれば高画質でも60fps以上でプレイできるタイトルもあります。
グラフは、ノート用グラフィックスのみ掲載しています。
![]() 重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン(DX12)
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||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 54 fps |
高 | 46 fps | |
最大 | 24 fps |
![]() 重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 6794 / 67 fps |
標準品質 | 3890 / 54 fps | |
高品質 | 5423 / 38 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ(DX11)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 標準(ノート) | 12831 / 105 fps |
高(ノート) | 11545 / 85 fps | |
最高品質 | 9644 / 66 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最高品質 | 16295(すごく快適) |
他のグラフィックス、他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
ディスプレイのチェック
TUF Gaming F15のディスプレイの詳細なチェックです。
パネルは、「LM156-2F01」でした。
本製品は、エントリークラスのゲーミングノートPCとしては珍しく、144Hzの高リフレッシュレートに対応しています。色域は広くありませんが、映り込みやフリッカーもなく、見やすい液晶だと思います。なお、最大輝度は、当サイトの計測では251cd/m2と普通です。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
色域は狭いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は62.9%でした。

ガンマ補正曲線を確認すると、青色が少し強めに発色していますが、気になる程ではありません。

視野角は広いです。

非光沢液晶であるため、画面への映り込みは低減されています。ギラつきもほぼありません。

フリッカーは確認できませんでした。

※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測
遅延
キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約44msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延は少ないと思います。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、144Hzのディスプレイで5フレーム前くらいまで残像がありました。普通のノートPCは、60Hzのディスプレイで2フレーム前くらいまでの残像がありましたので、普通の残像感だと思います。

キーボードおよびタッチパッドのチェック
TUF Gaming F15のキーボードとタッチパッドのチェックです。
ゲームに使用することが多いWASDキーのみクリアになっており、目立つので、ゲーム中にいったん指を離しても、元のポジションに戻しやすいです。
実測で、キーピッチは横:19mm、縦:19mm、キーストロークは約1.7mmです。キートップはわずかにカーブしており、底付きの衝撃も少なく、打ちやすいキーボードです。ただし、通常の文字入力時に多用するキーのうち、Backspaceキーのサイズがやや小さいため、ややミスタイプしやすいです。

※画像をクリックすると拡大できます

キーボードは、RGB イルミネートキーボードです。バックライト点灯時も、WASDキーが目立ちます。

Armoury Crateを使用して、エフェクトを加えるなど、ライティングの設定が可能です。

※画像をクリックすると拡大できます
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。ここでは、いくつかある動作モードのうち、デフォルトの「パフォーマンス」と最も高いパフォーマンスが出る「Turbo」でベンチマークなどを計測しました。
CPU
今回チェックした機種は、インテル第10世代「Core i5-10300H」を搭載しています。第10世代Coreなので、最新の第11世代Coreに比べると、シングルコア性能もそこまで高くはありませんし、マルチコア性能もゲーミングノートPCとしては、やや低めです。
ゲーミングノートPCとして標準的なCPU性能を希望する場合はCore i7-10750H搭載モデルを、高めのCPU処理性能を必要とする作業にも使用したい場合はCore i7-10870H搭載モデルを選択するといいと思います。
~ CPU性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
グラフィックス
今回は、グラフィックスにGeForce GTX 1650を搭載しています。下に、3DMark Time Spyのスコアを掲載します。
スコアは低めで、ゲーミングノートPCとしてはエントリークラスの性能です。GTX 1650Tiを搭載したモデルも選択できますが、いずれにしてもゲーミング性能はエントリーレベルです。
~ グラフィックス性能の評価 ~


:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
GPU-Zで確認したGeForce GTX 1650 GPUの情報は次の通りです。

メモリ
メモリの速度はご覧の通りです。DDR4-2933のシングルチャネルなので遅いです。なお、空きスロットがあるので、増設して8GB x2の構成にすると、デュアルチャンネルで動作し、少し速くなります。
~メモリ性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア
ストレージ
ストレージには、512GBのPCIe SSDを搭載しています。そこまで速くはありませんが、ゲームをプレイするのに不足はありません。容量も十分です。
なお、GeForce GTX 1650Tiを搭載したモデルは、512GB PCIe SSD + 1TB HDDのデュアルストレージ構成となっています。
~ ストレージ性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートを利用して、純正以外の充電器やドックが使えるかを試しました。
USB-Cポートは、Thunderbolt 3や、Power Deliveryには対応しておらず、本体への給電、Thunderbolt 3ドックの使用はできませんでした。DisplayPortには対応しており、外部ディスプレイへの出力が可能でした。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | × | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | × | × | × | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | × | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | × | ○ | ― |
Philips 258B6QUEB/11 | × | ○ | ○ |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、RGBでの表示が出来ています。

質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「約2.3kg」と記載されていますが、当サイトで計測した質量は次の通りで、公表値よりもかなり軽い結果になりました。HDDを搭載したモデルだと公表値に近づくのかもしれません。
ACアダプターは、標準的な重さだと思います。
質量 | |
PC本体 | 2.060kg |
ACアダプター | 418.8g |
バッテリー駆動時間のチェック
TUF Gaming F15のバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は、48Whでした。

バッテリー駆動時間は下の通りで、短いです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | 約8.3時間 |
(2) PCMark 10 Modern Office | 2時間58分 |
(3) 動画再生時 | ― |
(4) PCMark 8 Work | 2時間8分 |
(5) PCMark 10 Gaming | 42分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業
(5) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限
メーカーの公表値では、約2.1時間でフル充電が完了します。当サイトの計測では、1時間で充電容量は10%から66%(56%増加)とになりました。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPUの温度およびCPU電力の推移を確認します。
「パフォーマンス」モードの場合は、CPU電力は45W前後で推移し、温度も70℃台前半で安定しています。「Turbo」モードにしたときは、CPU電力が約50Wで動作し、CPU温度は75℃前後となっています。
どちらのモードでも、CPU温度はしっかり抑えられています。
- パフォーマンス時
- Turbo時




FF15ベンチ実行時の温度
下図は、ゲーム時のGPU温度の詳細です。
「パフォーマンス」モードでは70℃台に収まっていたGPUの温度が、「Turbo」モードでは80℃台になる時間が増えます。一方、冷却ファンの回転数が上がるため、CPU温度は、「Turbo」モードの時の方が少し低めになっています。
3DMarkのベンチマークのスコアを見ると、「Turbo」モードにしてもそこまで大きくパフォーマンスが向上する訳ではないので、ゲームプレイ時も基本的に「パフォーマンス」モードでいいと思います。
- パフォーマンス時
- Turbo時




静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
Turboモードだと53dBまで騒音値が上がり、かなりうるさく感じるレベルとなります。

部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
左から1番目:アイドル時(パフォーマンス時)
左から2番目:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ) (パフォーマンス時)
左から3番目:同上 (Turbo時)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
ゲーム中には、キーボード上部の温度がやや上がりますが、パームレストや、WASDキー周辺の温度はほとんど変化しないので、不快感に感じることはありません。

左から1番目:アイドル時(パフォーマンス時)
左から2番目:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ) (パフォーマンス時)
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
エントリークラスの性能なので、ゲーミングノートPCとしては、低めの消費電力です。

※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
左から1番目:アイドル時(パフォーマンス時)
左から2番目:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ) (パフォーマンス時)
外観のチェック
TUF Gaming F15の外観のチェックです。
スペースキーの形や、クリアのWASDキーなどにゲーミングノートPCらしさを感じます。
ボディカラーは、フォーレスト・グレイです。TUFという名にふさわしく、米国の軍用規格であるMIL-STD-810Hに準拠したテストをクリアした、堅牢性の高いボディです。

天板です。TUF Gamingのロゴデザインが配置されています。

スピーカーは底面に配置され、底面とサイドの斜めにカットされた部分から音がでるようになっています。ややこもった感じはしますが、音質はまずまずです。ノートPC基準で10点満点で採点すると、5点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

ウェブカメラです。IRカメラは付いておらず、顔認証には対応していません。

パームレストにはヘアライン加工が施されています。

閉じた時の画像です。

排気は背面の2か所から行います。

インターフェイスには、USB3.0 x2、USB2.0、USB-C(映像出力をサポート)、HDMI、LANポートを備えています。ほとんどのポートが左側に配置されているので、右利きの方であれば、ケーブル類が邪魔になりません。USBマウスを使う場合は、左側に挿して、ケーブルを回り込ませて使うといいと思います。


液晶が開く最大の角度です。

底面です。吸気できるように、部分的に通気口がありますが、それほど大きく取られているわけではありません。

底面カバーを外したときの画像です。冷却ファン、ヒートパイプは、ともに2つです。

メモリです。今回は、メモリ容量が8GBで、1枚構成でした。

メモリの空きスロットがあり、増設が可能です。

M.2 SSDを搭載しています。

別途、空きのM.2スロットと、2.5インチベイがあります。2.5インチベイには、マウンタ、ケーブル、ねじ類も付属しています。


2.5インチドライブを使用したい場合は、下図のようにケーブルを接続します。

試しに、サムスン 970 EVOのM.2 SSDと、Crucial MX300の2.5インチSSDを増設してみましたが、問題なく認識しました。

ACアダプターの容量は150Wです。


まとめ
以上が、ASUS TUF Gaming F15のレビューです。
グラフィックスは、エントリークラスとなるGeForce GTX 1650、もしくはGTX 1650Tiですが、画質を下げれば高いフレームレートが出るゲームもあり、144Hz駆動液晶と合わせて、ゲームを優位に進められます。
今回搭載していたのは、ゲーミングノートPCとしては控え目の処理性能のCore i5-10300Hでしたが、上位モデルでは、高い性能のCore i7-10870Hも搭載可能です。
また、M.2 SSD x2、2.5インチの最大3基のストレージを搭載できますし、メモリの増設や換装が可能なのも嬉しい部分です。
色域の広い液晶であれば、高性能CPUを活かした作業など、活躍できる場が広がったと思うので、そこが少し残念でした。
それでも、特徴的な機種で、画質にはこだわらないから、低予算で、いろいろなタイトルを楽しくプレイできるゲーミングノートPCが欲しい方や、高い処理性能のCPUを必要とする作業を行う方におすすめの製品です。
9万円台(税込)から購入できるゲーミングノート
ASUS TUF Gaming F15

特徴
- 9万円台からのエントリークラスのゲーミングPC
- 144Hz駆動液晶を搭載
- CPU性能が高いCore i7-10870H搭載モデルあり
- トリプルストレージ構成が可能
こんなあなたに
- 低予算でゲーミングノートPCを探している方
- 高めのCPU性能が必要な作業を行う方
- 価格9万円台~[税込]

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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