※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
ASUS ROG Zephyrus S17の実機レビュー
CPU | Core i9-11900H |
---|---|
GPU | RTX 3080 16GB |
メモリ | 32GB |
ストレージ | 2TB PCIe Gen4 SSD |
液晶サイズ | 17.3インチ |
液晶種類 | 4K 非光沢 120Hz |
質量 | 約2.75kg |
バッテリー | 90Wh(約5.5時間) |
価格[税込] | 49万円台~ |
ROG Zephyrus S17は、ご覧のようにキーボードが持ち上がる点がユニークなゲーミングノートPCです。キーボード下の隙間から吸気することで冷却性を高め、なおかつキーボードが熱くなるのを防ぎます。また、なにより見た目がかっこいいです。
スペック表のとおり、CPUやグラフィックス、ストレージの性能は非常に高く、液晶の品質も非常に優れています。お金はあるから、とにかくハイエンドのゲーミングPCが欲しい方に最適です。
ただし、キーボードは英語キーボードのみなので、ご注意ください。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。一部部材は量産品と違う可能性があります。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i9-11900H、32GBメモリ、GeForce RTX 3080 16GB、4K液晶
目次
お忙しい方は、「 ROG Zephyrus S17の特徴」のみお読みください。
ROG Zephyrus S17の特徴
キーボードが持ち上がる!
ROG Zephyrus S17は、キーボードが持ち上がる特徴的な構造のゲーミングノートです。通常のノートパソコンは、底面のみから吸気しますが、本製品は底面からだけでなく、このキーボードの下の隙間からも吸気を行い、冷却性能を上げています。
また、キーボードが持ち上がるギミックが、変形ロボットみたいで、男心をくすぐります。ただ、この隙間にお菓子の食べカスなどをこぼさないように注意しましょう。
キーボードが持ち上がることで、高負荷時でもキーボードが熱くなりにくいというメリットもあります(ただ、パームレストはそれなりに熱くなります)。
17.3型の大画面で、4Kの高解像度液晶
ROG Zephyrus S17は、17.3型の大画面液晶を搭載し、ノートPCとしては迫力ある画面でゲームを楽しめます。
また、4K(3840×2160)120Hzの液晶を搭載していますが、DCI-P3カバー率100%となっており、ゲームだけでなくクリエイティブな作業にも使用できます。
トリプルストレージ構成
ROG Zephyrus S17は、最大3基のM.2 SSDを搭載することが可能です。OS・アプリ領域、データ領域、バックアップ領域などに分けて運用することが可能です。しかも、PCIe Gen4のSSDに対応しています。
なお、当サイトおよびASUSではユーザーによる増設や交換はサポートしておりません。増設や交換は自己責任でお願いします。
最上位モデルなら、RTX 3080 16GBを140Wで駆動!
ROG Zephyrus S17は、ノートPC最高峰グラフィックスとなる「GeForce RTX 3080 Laptop」を搭載しています。しかもVRAMは16GBあり、最大グラフィックスパワーも140Wと高めです。
3DMark Time Spyの結果を見てみると、非常に高いベンチマークスコアが出ています。多くのゲームを高いフレームレートでプレイできることでしょう。
W(ワット)は最大グラフィックスパワー
8コア/16スレッドのCoreプロセッサーを搭載
ROG Zephyrus S17は、インテルの最新CPU、8コアのCore i9-11900Hを搭載しています。ノートPC向けプロセッサーの中では、かなり上位の性能のCPUとなります。
コア/ スレッド |
Max Boost [GHz] |
Base [GHz] |
Cache | TDP | |
Core i9-11980HK | 8 / 16 | 5.0 | 2.6 - 3.3 | 24MB | 45-65W |
Core i9-11900H | 8 / 16 | 4.9 | 2.1 - 2.5 | 24MB | 35-45W |
Core i7-11800H | 8 / 16 | 4.6 | 1.9 - 2.3 | 24MB | 35-45W |
Core i5-11400H | 6 / 12 | 4.5 | 2.2 - 2.7 | 15MB | 35-45W |
Core i5-11260H | 6 / 12 | 4.4 | 2.1 - 2.6 | 12MB | 35-45W |
Core i7-11370H | 4 / 8 | 4.8 | 3.0 - 3.3 | 12MB | 28-35W |
Core i5-11300H | 4 / 8 | 4.4 | 2.6 - 3.1 | 8MB | 28-35W |
Core i9-11900HのTDPは35~45Wですが、70W前後の高いCPU電力で推移していました(※Turboモード時)。
CPUのみで処理するソフトウェアエンコード時間を確認すると、非常に短時間で処理が終わっており、Ryzen 9 5900HXよりも高速でした。また、Lightroom Classicの書き出しも最も速く、多くのアプリの処理が高速です。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
キーボードは英語配列
ROG Zephyrus S17は、日本語配列ではなく、英語配列のキーボードになっています。特殊文字などは、印字されている文字と、実際にキーを押したときの文字が異なるので注意が必要です。日本語配列のキーボードしか使ったことがない方は、戸惑うと思います。
各用途の快適度
ROG Zephyrus S17の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 非常に快適に動きます。ただし、英語キーボードで配列が日本語キーボードと異なるのでご注意下さい。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | 色鮮やかな映像、臨場感あるスピーカーで、動画を楽しめます。 |
オンライン会議 | ○ | 普通の性能ですが、Webカメラとマイクを搭載し、問題なくオンライン会議が出来ます。 |
RAW現像 画像編集 |
◎ | Adobe RGB 100%の色域はないものの、sRGBカバー率は100%あり、またCPUが非常に高速であるため、快適に画像編集などができるでしょう。 |
動画編集 | ◎ | CPUおよびグラフィックス性能が高く、さらにDCI-P3カバー率100%クラスの液晶を搭載しており、動画編集は非常に快適です。書き出しも非常に高速です。 |
ゲーム | ◎ | 高いスペック、大きな画面、迫力あるサウンドでゲームを楽しめます。 |
ゲームベンチマーク&フレームレート
動作モード
ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをプレイし、Frapsで計測したフレームレートを掲載します。
なお、本製品は、いくつか動作モードを選択できますが、ここでは「Turbo」モードにして計測しています。動作モードを変更するには、Fn+F5を押すか、「ARMOURY CRATE」のソフトから変更します。
eスポーツタイトルのフレームレート
国内で人気の高いeスポーツタイトルの平均フレームレートを掲載します。すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。
テストした結果としては、フルHD(1920x1080)解像度であれば、高いグラフィック設定でも200 fps前後の平均フレームレートが出ているタイトルが多く、非常に快適にゲームを楽しめます。4K(3840×2160)解像度でも100 fpsを超えているため、ゲームによっては4Kでプレイしてもいいと思います。
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 295 fps |
高設定 | 222 fps | |
3840×2160 | 高設定 | 100 fps |
軽い部類のゲーム
VALORANT
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 361 fps |
高設定 | 271 fps | |
3840×2160 | 高設定 | 102 fps |
軽い部類のゲーム
フォートナイト
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 364 fps |
高設定 | 236 fps | |
最高設定 | 190 fps | |
3840×2160 | 最高設定 | 61 fps |
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 非常に低い | 210 fps |
中型 | 189 fps | |
ウルトラ | 186 fps | |
3840×2160 | ウルトラ | 90 fps |
その他のゲームタイトルのフレームレート
その他のゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。
フルHD解像度なら、重いゲームでも、60 fpsを軽く超えています。4K解像度にすると 60 fpsを切るゲームが多いですが少しグラフィック品質を下げるか、もしくはWQHD解像度なら60 fpsを超えてくると思います。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920x1080 | 低 | オフ | 115 fps |
高 | オフ | 94 fps | |
ウルトラ | オフ | 82 fps | |
自動 | 93 fps | ||
3840×2160 | ウルトラ | 自動 | 57 fps |
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン(DX12)
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920x1080 | 低 | オフ | 93 fps |
高 | オフ | 80 fps | |
最大 | オフ | 73 fps | |
高性能 | 81 fps | ||
3840×2160 | 最大 | 高性能 | 53 fps |
重い部類のゲーム
ボーダーランズ3(DX12)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 133 fps |
高 | 106 fps | |
ウルトラ | 92 fps | |
3840×2160 | ウルトラ | 45 fps |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 152 fps |
標準品質 | 138 fps | |
高品質 | 108 fps | |
3840×2160 | 高品質 | 53 fps |
重い部類のゲーム
ファンタシースターオンライン ニュージェネシス
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最低 | 048982 / 172 fps |
中 | 042021 / 158 fps | |
高 | 033500 / 138 fps | |
ウルトラ | 023201 / 114 fps | |
3840×2160 | ウルトラ | 004451 / 50 fps |
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920x1080 | 最低 | ― | 95 fps |
中 | ― | 94 fps | |
最高 | ― | 91 fps | |
3840×2160 | 最高 | オン | 67 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 標準(ノート) | 189 fps |
高(ノート) | 177 fps | |
最高品質 | 144 fps | |
3840×2160 | 最高 | 66 fps |
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最高品質 | 23561(すごく快適) |
レイトレーシング&DLSS有効時のフレームレート
リアルタイムレイトレーシングを有効にし、さらにDLSSを有効にしたときのフレームレートを下に掲載します。
サイバーパンク2077では、DLSSを有効にすれば、最も高い画質の「ウルトラ」設定でも70 fps以上出ています。また、ウォッチドッグス レギオンでも、最大の設定で58 fps出ているので、十分快適にプレイできます。
レイトレーシングをONにしてゲームを楽しみたい方は、GeForce RTX 3080 Laptop 16GBのグラフィックスを搭載したモデルがおすすめです。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920x1080 | レイトレ:中 | パフォーマンス | 76 fps |
レイトレ:ウルトラ | パフォーマンス | 74 fps |
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン
|
||||
---|---|---|---|---|
解像度 | 品質 | レイトレ | DLSS | 平均fps |
1920 x 1080 |
最大 | 最大 | 高性能 | 58 fps |
その他のゲーム
上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
ディスプレイのチェック
ディスプレイの詳細なチェックです。
パネルは、「AUO B173ZAN06」でした。なお、別のパネルが搭載される可能性もあります。
3,840×2,160ドット(4K)、120Hzの液晶を搭載しています。
解像度が高く、色域も広い質の高いディスプレイです。最大輝度も、当サイトの計測では507cd/m2と高いです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
色域は広いです。当サイトの計測結果は、以下の通りです。
sRGBカバー率 | 100% |
---|---|
DCI-P3カバー率 | 99.8% |
Adobe RGBカバー率 | 88.4% |
遅延
キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約50msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延はやや少ないと思います。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、1秒間に120フレームを更新する120Hzの液晶で2~3フレーム前くらいまで残像がありました。普通のノートPCの液晶は60Hzで2~3フレーム前くらいまで残像があったので、本製品の液晶は、一般的なノートPCの液晶より、残像は抑えられていると思います。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18.5mmと、キーストロークは約1.9mmと深めです。光学センサー式のメカニカルスイッチを採用しており、キーを押したときの「カチッ」と鳴る音が小気味よく、打ちやすいキーボードです。
ただし、前述しましたが、英語キーボードになっています。ほぼゲームでしか使わないなら問題ありません。また、クリエイティブ系ソフトのショートカットキーが使いやすいことから、英語配列のキーボードを好む方もいます。ただ、特殊文字の配列などが違うことから、一般的なユーザーはこのキーボードでもいいか、よく検討したほうがいいです。
色を変えられるバックライトキーボードも搭載しています。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。ここでは、いくつかある動作モードのうち、デフォルトの「パフォーマンス」と、最も高いパフォーマンスが出る「Turbo」でベンチマークなどを計測しました。
CPU
Core i9-11900H を搭載しており、マルチコア、シングルコア共に非常に高いスコアです。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
メモリは、DDR4-3200を搭載しています。オンボードメモリ+スロットメモリ(1スロット)という構成です。
いつもはSiSoftware Sandra 2020でメモリの速度を計測していますが、今回、ブルースクリーンになってしまって計測できませんでした。
~メモリ性能の評価 ~
グラフィックス
グラフィックスには最大グラフィックスパワーが140WのGeForce RTX 3080 16GBを搭載しています。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
GPU-Zで確認したGeForce RTX 3080 Laptop 16GBの情報は次の通りです。動作モードを「Turbo」にすると、GPUクロックがアップしています。
ストレージ
ストレージには、PCIe Gen4のSSDを搭載しており非常に高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
フルサイズのSDカードスロットを搭載しており、アクセス速度も速いです。
クリエイターソフトの処理時間
各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。ここでは、「Turbo」 モードで計測した結果のみ掲載します。
今まで計測した中で最も速い現像時間です。Lihgtroomの書き出しは、モバイル向けのCPUの場合、AMDよりインテルのプロセッサーのほうが速い傾向にあります。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
こちらも高速です。
処理時間 | |
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) | 約2秒 |
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) | 約1分13秒 |
ニューラルフィルター(スタイルの適用) | 約3秒 |
スーパー解像度 | 約3秒 |
コンテンツに応じた塗りつぶし | 約3秒 |
被写体を選択 | 約2秒 |
Premiere Proの書き出しも非常に高速でした。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※ MacBook以外(Windowsノート)は、エンコーダーに、QSV、NVIDIA、AMD等を選択
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートの動作チェックです。
Power Deliveryに対応し、当サイトのテストでは45W以上の充電器なら充電可能でした。ただし、本製品はゲームをすると消費電力が200Wを軽く超えていくので、できれば付属のACアダプターを使用しましょう。
また、DisplayPortにも対応しています。2つあるうちの1つのType-CポートはThunderbolt 4にも対応しています。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | ○ | ○ | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | ○ | ○ | ― |
Philips 258B6QUEB/11 | ○ | ○ | ○ |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、RGBで表示できます。
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「約2.75kg」と記載されており、重いです。ACアダプターも重く、持ち運びには適しません。
質量 | |
PC本体 | 2.798kg |
ACアダプター | 1.003kg |
バッテリー駆動時間のチェック
ROG Zephyrus S17のバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は90Whでした。大きい容量です。
当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0測定方法 | 約5.5時間 |
(2) PCMark 10 Modern Office | 4時間41分 |
(3) PCMark 10 Gaming | 1時間21分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。
今回、TDP-dwon:35W、TDP-up:45WのCore i9-11900Hを搭載していますが、実際のCPU電力は45W~100Wの間の高い数値で推移しています。そのため今回、各種ベンチマークスコアが非常に良かったです。CPU温度は、高めですが、平均で85℃前後なので、特に問題はないでしょう。
- パフォーマンス時
- Turbo時
ゲーム時のGPU温度
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中のCPU/GPU温度は下図の通りです。
CPU温度もGPU温度も、80℃前後で推移しているため、特に問題はないでしょう。
- パフォーマンス時
- Turbo時
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時は静かです。ゲームをするとややうるさくなります。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。
キーボードが持ち上がるおかげで、キーボードは熱くなりませんが、パームレスト部分の温度はそれなりに高くなり、ゲームをしていると手のひらが熱く感じてきます。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
性能の高いCPU・GPUに、4K液晶を搭載しているため、消費電力は高いです。
外観のチェック
ROG Zephyrus S17の外観のチェックです。
ボディはマグネシウム合金とアルミニウム合金で出来ており、指紋のつきにくい加工が施されています。ブラックのカラーで、キーボードバックライトが鮮やかに光ること以外は、それほど派手なデザインではありません。
天板は、左下の半面がドットデザインになっており、右上にはROGのロゴがあります。
スピーカーは、合計6基搭載しており音質がいいです。若干こもった感じはあるものの、ノートPC用のスピ―カーにありがちな「サ行」の音が刺さる感じがなく、ボーカル音が聴きやすいです。ノートPC基準で10点満点で採点すると、7~8点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。
キーボードの上にあるダイヤルを回すと音量を変えられます。
電源ボタンは、指紋認証装置にもなっています。
ウェブカメラは720pで、普通の性能です。
液晶を開くと、キーボードが持ち上がるようになっています。
液晶を閉じたときは、キーボードも閉じるので、それほど厚みは感じません。
インターフェイスには、Thunderbolt 4、USB3.2 Gen2 Type-C、USB3.2 Gen2 Type-A x3、HDMI2.0b、有線LANなどがあります。
液晶が開く最大の角度です。
底面は、若干段差があります。
底面カバーを外したときの画像はこちらです。6本のヒートパイプと2つのファンで、4方向から放熱しています。
メモリは1つがオンボード、1つがスロット式です。今回、32GBメモリのモデルでしたが、16GBがオンボード、16GBがスロットのメモリでした。
ストレージには、Type 2280のM.2 SSDが搭載されています。
この他に、空のM.2 SSDが2つあります。
ACアダプターの容量は280Wと大きいです。ACアダプターにもデザインが施されており、かっこいいです。
今回、ROG SLASHシリーズグッズもROG Zephyrus S17と同時発売されます。
ROG Zephyrus S17は、サイズが大きいの持ち運びに適した製品ではありませんが、もし持ち運ぶなら、CLASSIC MESSENGER BAGなども一緒に購入するといいでしょう。
この中の「SLING BAG」のみ、下に詳細な画像を掲載します。ショルダーバッグとしても使えますし、ストラップのの位置を変えることで、スリングバッグ(ボディーバッグ)としても使えます。
まとめ
以上が、ROG Zephyrus S17のレビューです。
キーボードが持ち上がるユニークな製品です。キーボードの下に空いた隙間から吸気することで冷却性を高め、さらにキーボードが熱くなりにくいという効果があります(ただしパームレストはそれなりに熱いです)。
グラフィックスにハイエンドのGeForce RTX 3080 16GBを、CPUに8コアのインテルプロセッサーを搭載しておりかなり高性能です。Core i9-11900Hは、クリエイター向けソフトの処理が非常に高速で、ゲームだけでなくクリエイティブ作業にも適しています。
ストレージについても、PCIe Gen4対応のSSDを最大3基まで搭載することができます。
液晶も、DCI-P3対応の高リフレッシュレート・4Kの高解像度液晶を搭載しており、スピーカー音もよく、あらゆる面でハイエンドといえるゲーミングノートPCです。
ただし、キーボードが英語配列となっています。英語キーボードのほうが好きな方にはいいと思いますが、日本語キーボードしか使ったことがない方は扱いにくいと思います。
キーボードが持ち上がる高性能ゲーミングノート
ROG Zephyrus S17
特徴
- キーボードが持ち上がり冷却性能向上
- 非常に高いCPU&グラフィック性能
- 高い品質の液晶
- 英語キーボード
こんなあなたに
- とにかくハイエンドのノートPCが欲しい
- 価格49万円台[税込]~
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ
17.3インチの大型液晶を搭載した、ハイクラスのゲーミングノートPC。Ryzen 9 5900HXにRTX 3070 Laptop、300Hz液晶を搭載。
ハイエンドのRyzen 9 5900HXと、ノートPCとしては最高峰の性能のRTX 3080 Laptop 16GBを搭載。17.3型液晶は300Hzの超高リフレッシュレートに対応。
ASUSのノートパソコンの一覧。TransBook、Zenbookなどのブランドごとやサイズごとに掲載。
ゲーミングノートパソコンの比較ページ。ALIENWAREやGALLERIA、NEXTGEAR-NOTE、OMENといったゲームブランドノートPCの比較。
パソコンに必須のセキュリティソフトの比較ページ。セキュリティソフトの選び方や、比較一覧表、用途ごとのおすすめ製品などを掲載。