GeForce GTX 1050Ti のベンチマークと搭載PC

初稿:2016年5月31日
更新日:2017年1月23日

2016.05.31 初稿
2016.01.23 ノートPC用GeForce GTX 1050Tiのベンチマークスコアを追記

2つのGeForce GTX 1050Tiカードでテスト

10月25日に、NVIDIA GeForce GTX 1050Ti のグラフィックカードが発売されました。新アーキテクチャの「Pascal」を採用したGeForce GTX 10シリーズの中では、エントリー向けのモデルとなります。ただし、末尾に「Ti」が付いており、先日レビューしたGeForce GTX 1050よりは、やや高性能です。

ここでは、次の2つのグラフィックカードでベンチマークを計測します。

その1:manli GeForce GTX 1050Ti

ベンチマークを計測する1つ目のカードは、リファレンス仕様のmanli製のGeForce GTX 1050Tiです。

その2:ノートPC用のGeForce GTX 1070カード

ベンチマークを計測する2つ目のカードは、ドスパラ GALLERIA QKF1050TNFのノートPC向けGeForce GTX 1050Tiのカードです。

各GeForce GTX 1050Tiの仕様の比較

2つのカードの仕様は次の通りです。実はノートPC向けのGeForce GTX 1050Tiのほうがクロック数は高くなっています。その代わり、デスクトップ向けGeForce GTX 1050Tiのほうがメモリ容量は多くなっています。なお、ノートPC向けGeForce GTX 1050Tiも製品によっては4GBのメモリが搭載されることもあります。

各GeForce GTX 1050Tiの仕様の比較
  デスクトップ向け
GeForce GTX 1050Ti
ノートPC向け
GeForce GTX 1050Ti
シェーダ―プロセッサ数 768基 768基
ベースクロック 1291MHz 1493MHz
ブーストクロック 1392MHz 1620MHz
メモリクロック 7008MHz相当 8008MHz相当
メモリ容量 4GB 2GB

 

GPU-Zで確認した情報は次の通りです。

GeForce GTX 1050Tiのゲームベンチマーク

GeForce GTX 1050Tiのベンチマークスコアです。

下の表は、フルHD(1920x1080)の解像度で計測しています。デスクトップパソコンについてはドスパラのGALLERIAを用いて、グラフィックカードのみ換装しています。なお、参考までにGeForce GTX 960 (2GB) のカードのベンチマークスコアも掲載しています。

今回の結果では、デスクトップPC用のGeForce GTX 1050Tiも、ノートPC用けのGeForce GTX 1050Tiもスコアはほとんど変わりませんでした。"中"程度のグラフィック品質設定で、多くのゲームが快適にプレイできると思います。

旧世代のGeForce GTX 960と比較した場合、ゲームにもよりますが、ほぼ同等または、GeForce GTX 1050Tiのほうがやや良いベンチマークスコアです。

ただ、あと数千円出せば、GeForce GTX 1060 3GBが買えます。コストパフォーマンス面では、ベンチマークスコアがかなり上がるGeForce GTX 1060のほうが良いと思います。こちらのカードも合わせてご検討下さい。

ゲームベンチマーク(1920x1080)
製品名 デスクトップ向けGPU
ノートPC向けGPU
【参考】
基本スペック Core i7-6700
GTX 1050Ti(4GB)
Core i7-7700HQ
GTX 1050Ti (2GB)
Core i7-6700
GTX 960(2GB)
ファイナルファンタジー XIV 蒼天のイシュガルド (DirectX 11) 標準品質 ★ 16245 (非常に快適) 13933 (非常に快適) 15321 (非常に快適)
高品質 ★ 9062 (非常に快適) 10764 (非常に快適) 8221 (非常に快適)
最高品質 7635 (非常に快適) 7831 (非常に快適) 7167 (非常に快適)
ドラゴンズドグマオンライン
低品質 11114 (とても快適) 9695 (とても快適) 11320 (とても快適)
標準品質 11062 (とても快適) 9717 (とても快適) 11211 (とても快適)
最高品質 10526 (とても快適) 9351 (とても快適) 10697 (とても快適)
ファンタシースターオンライン2 EP4 描画:3 75492 (快適) 34364 (快適) 76899 (快適)
描画:6 21804 (快適) 18550 (快適) 20415 (快適)
バイオハザード6 RANK S (11414) RANK S (11806) RANK S (11502)
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐) 15638 15558 15649
ドラゴンクエストX 標準品質 18488 (すごく快適) 17419 (すごく快適) 18884 (すごく快適)
最高品質 18835 (すごく快適) 16934 (すごく快適) 17780 (すごく快適)
ライズオブトゥームレイダー 最低品質 98 fps 100 fps 101 fps
中品質 63 fps 65 fps 65 fps
最高品質 45 fps 44 fps 39 fps
ファークライ プライマル 低い 70 fps 72 fps 72 fps
高い 53 fps 56 fps 55 fps
最高 39 fps 42 fps 37 fps
ドラゴンエイジ:インクイジション 低品質 118 fps 107 fps 121 fps
高品質 51 fps 51 fps 55 fps
最高品質 35 fps 35 fps 35 fps
GRID Autosport ウルトラロー 316 fps 184 fps 303 fps
ミディアム 167 fps 118 fps 167 fps
ウルトラ 94 fps 89 fps 82 fps
Metro Last Light Low 125 fps 未計測 123 fps
High 78 fps 未計測 80 fps
Very High 63 fps 未計測 65 fps
スリーピングドッグス 低品質 196 fps 未計測 188 fps
高品質 96 fps 未計測 87 fps
最高品質 50 fps 未計測 45 fps
★デスクトップPCの場合は「標準品質(デスクトップPC)」と「高品質(デスクトップPC)」、ノートPCの場合は「標準品質(ノートPC)」と「高品質(ノートPC)」の設定にしています。
※フレームレート(fps)の掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません
※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください。
※ファイナルファンタジー XIV 蒼天のイシュガルドは、約7700スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ドラゴンズドグマオンラインは、約5800スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ファンタシースターオンライン2 EPISODE4は、約4500スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※バイオハザード6は、約9000スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)は、約6000スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ドラゴンクエストXは、約5500スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※通常の液晶ディスプレイは60Hz駆動であるため、ゲームを快適にプレイするには平均60fpsは欲しいです。ただし、平均fpsが60でも最小fpsはもっと小さいため、60fpsを切らないようにプレイするには平均80~100fpsは欲しいです。また、120Hz駆動の液晶ディスプレイを使用している方は、平均120fpsは欲しいです。

 

以下のゲームについても、平均フレームレートを計測しました。実際にゲームをプレイし、Frapsで平均フレームレートを求めています。

ゲームベンチマークのスコア(1920x1080)その2
製品名 デスクトップ向けGPU
ノートPC向けGPU
【参考】
基本スペック Core i7-6700
GTX 1050Ti(4GB)
Core i7-7700HQ
GTX 1050Ti (2GB)
Core i7-6700
GTX 960(2GB)
バトルフィールド1
104 fps 未計測 108 fps
53 fps 未計測 56 fps
最高 51 fps 未計測 52 fps
オーバーウォッチ 165 fps 168 fps 154 fps
96 fps 100 fps 91 fps
エピック 62 fps 65 fps 60 fps
ダークソウル3 60 fps(上限) 60 fps(上限) 60 fps(上限)
50 fps 50 fps 50 fps
最高 45 fps 45 fps 46 fps
ストリートファイター V Low spec 60 fps(上限) 60 fps(上限) 60 fps(上限)
60 fps(上限) 60 fps(上限) 60 fps(上限)
最高 60 fps(上限) 60 fps(上限) 60 fps(上限)
Fallout 4 112 fps 105 fps 120 fps
63 fps 62 fps 63 fps
最高 48 fps 50 fps 50 fps
スターウォーズ バトルフロント 145 fps 154 fps 135 fps
82 fps 85 fps 87 fps
最高 64 fps 67 fps 65 fps
黒い砂漠 VERYLOW 60 fps(上限) 60 fps(上限) 60 fps(上限)
MIDDLE 60 fps(上限) 60 fps(上限) 60 fps(上限)
VERYHIGH 40 fps 40 fps 48 fps
ウィッチャー 3 55 fps 55 fps 63 fps
34 fps 34 fps 37 fps
最高 25 fps 25 fps 26 fps
※フレームレート(fps)の掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません
※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください

3DMarkのスコア

3DMarkのスコアです。

3DMarkのスコア
製品名 デスクトップ向けGPU
ノートPC向けGPU
基本スペック Core i7-6700
GTX 1050Ti(4GB)
Core i7-7700HQ
GTX 1050Ti (2GB)
Score 2361 2470
Graphics score 2173 2310
CPU test 4647 4078
Score 3332 3507
Graphics score 3440 3648
Physics score 11609 10712
Combined score 1447 1526
Score 6436 6684
Graphics score 7223 7749
Physics score 11540 10655
Combined score 2596 2581
Score 19504 20260
Graphics score 22777 26558
Physics score 10827 9534
Combined score 22281 18570

GeForce GTX 1050Tiを搭載したおすすめゲーミングPC

GeForce GTX 1050Tiを搭載したおすすめのゲーミングPCです。

価格が安いのは、パソコン工房の Level∞ M-Classです。Core i3のCPUではありますが、7万円台で販売されています。納期が早いのはドスパラのPCで、価格もそれほど高くはないです。グラフィックボード、PCケース、電源ユニットなどの種類を細かく指定したいならサイコムのPCが良いと思います。

GeForce GTX 1050Ti 搭載パソコン
ドスパラ
GALLERIA DH/XH
パソコン工房
Level∞ R-Class
Level∞ M-Class
サイコム
G-Master
2日で出荷~ 1~2週間以内で出荷 7日営業日以内で出荷
レビュー レビュー レビュー
メーカーサイト メーカーサイト メーカーサイト
※納期は変動するため、詳細はメーカーサイトにてご確認下さい

GeForce GTX 1050Tiを搭載したPCのレビュー

ドスパラ GALLERIA GKF1050TNF
レビュー記事

GTX 1050Ti (2GB)搭載

GALLERIA GKF1050TNFは、GeForce GTX 1050Tiを搭載した17.3型ゲーミングノートパソコンです。

GeForce GTX 10シリーズのグラフィックスの中では、エントリーモデルに位置づけられますが、性能は割と高く、フルHDなら"中"~"高め"のグラフィック設定でプレイすることが可能です。

ストレージはM.2 SSDと2.5インチストレージの2台搭載可能です。

ゲーミングノートPCの割にはデザインがシンプルですので、派手なPCが苦手な人にも良いと思います。

メーカー直販サイト:
ドスパラ(GALLERIA GKF1050TNF)


デル New Inspiron 15 ゲーミング
Inspiron 15 ゲーミングレビュー記事

エントリー向けゲーミングノートPC

デル New Inspiron 15 ゲーミングは、エントリー向けの15.6型ゲーミングノートPCです。

搭載しているグラフィックスは、GeForce GTX 10シリーズの中ではエントリーモデルに位置づけられるGeForce GTX 1050Tiではありますが、フルHD解像度なら、多くのゲームが"中"程度のグラフィック品質でプレイできる性能を持っています。

同社のAlienwareシリーズと比べると、液晶、キーボードなどの品質が見劣りしますが、その分価格は安くなっており、約11万円(税抜)から購入することができます。※価格は時期によって変動します。

デル直販サイト:
inspiron-15-7567-laptop(2017/1/20発売)


mouse LUV MACHINES Slim
レビュー記事

LPのGTX 1050 Ti (4GB)を増設してみた

mouse LUV MACHINES Slimは、スリムタワーケースを採用した省スペースなデスクトップパソコンです。

今回、このPCに、ロープロファイル(LP)のGeForce GTX 1050 Tiを増設し、問題ないかを確認しました。

このPCは、筐体内部が割と広く、フロント面には吸気ファンを搭載しており、拡張カードに直接送風できるため、スリムタワーの中では、グラフィックカードの増設に適した製品です。

メーカー直販サイト:
mouse(LUV MACHINES Slim) icon


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