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サイコム G-Master Mace H170 の実機レビュー

更新日:2016年9月2日

ワンランク上のゲーミングPC

サイコム G-Master Mace H170は、コストは抑えながらも、ワンランク上の品質にできるゲーミングPCです。

PCケースは、冷却性・拡張性・メンテナンス性に優れ、オプションで、LEDを透明のアクリルパネル越しに点灯させることができ、見た目も良いです。

グラフィックカード、電源、ストレージ、CPUファンなどは、"信頼性の高いパーツ"や、"静音性の高いパーツ"を選択可能。型番も明記されているため安心です。

メーカー直販サイト:
サイコム(G-Master Mace H170)


※レビュー機は当サイトでの購入品です

目次

G-Master Mace H170の基本スペック

G-Master Mace H170は、構成によって選択できるパーツが幅広いため、基本スペックは割愛します。

なお、本レビューで用いたPCは、下のような構成になっています。特徴的なものは赤太字にしています。

  • CPU:Core i5-6400
    CPUファン:Cooler Master Hyper TX3 EVO
    マザーボード:ASUS H170-PRO
    メモリ:8GB
    ストレージ:480GB SSD(Crucial CT480BX200SSD1)
    グラフィックス:GeForce GTX1060 6GB(Zotac製 ZTGTX1060-GD5STD)
    電源:650W(OWLTECH RAIDER RA-650S)
    その他オプション1:内部LED発光システム
    その他オプション2:騒音・振動吸収シート貼付

特徴1 - 配線がきれい

サイコムのPC全般に言えることですが、内部の配線がとても綺麗です。

裏面配線可能なPCケースを用い、ケース内部はケーブルがごちゃごちゃしておらず、エアフローを妨げないようになっています。

今回は、モジュラー式ではない電源ユニットを用いているため使われていないケーブルもありますが、モジュラー式の電源ユニットを選択すれば、余分なケーブルもありません。また、今回は、内部LED発光システムを選択しているため、LEDとそれをつなぐケーブルが見えていますが、選択しなければもっとすっきりしています。


裏面配線も可能

特徴2 - 高い冷却性と静音性

G-Master Mace H170は、Fractal Design ARC Midi R2のPCケースを用いており、冷却性に優れた製品です。

フロント、トップ、リアに、14cmの大型ケースファンを搭載しており、またオプションで、フロントにもう1つファンを増設することが可能です。


14cm大型ケースファン搭載

 

CPUファンも、下図のように様々な種類を選択することができます。水冷式ユニットを選べばさらに冷却性が向上し、NoctuaのCPUファンを選べば冷却性と静音性の両方の向上が見込まれます。


多くのCPUファンを選択可能(2016年9月2日)

 

また、ファンコントローラも搭載し、5V、7V、12Vと変化させることが可能です。


ファンコントローラ搭載

下表に、5Vと12Vにしたときの騒音値とパーツ温度を掲載します。なお、7Vのときは5Vのときとほとんど違いがなかったため省略します。5Vから12Vに上げると、CPU温度はほとんど変化ありませんでしたが、GPU温度はわずかに下がりました。ただし、騒音値はやや上がってしまいます。

ファンコントローラーによる騒音値、パーツ温度の変化
  5V 12V
パーツ温度
騒音値 38.2 dB 42.0 dB

 

静音性に優れたMSI製 GeForce GAMING X シリーズも選択可能です。このグラフィックカードなら、GPU温度が60℃以下のときはファンが停止するような仕様になっており、動作音を下げることが可能です。

なお、MSI製 GTX 1060 GAMING X 6Gを以前レビューしたことがあるため、このGPUのベンチマークスコアを知りたい方は「GeForce GTX 1060のレビュー」をご覧ください。オーバークロック仕様であるため、今回搭載した「Zotac製 ZTGTX1060-GD5STD」よりもスコアが良くなっています。


MSI製 GeForce GAMING X シリーズを選択すれば静音性も高い

また、本製品はオプションで「騒音・振動吸収シート」を貼付することが可能で、さらに動作音を小さくすることができます。


騒音・振動吸収シート貼付可能

 

以上のように本製品は静音性も高いです。ただし、もしも静音性を最重要視するなら、やや価格は高くなりますが「Silent-Master Pro Z170」のPCがおすすめです。こちらのPCはPCケースからあらゆるパーツまで静音にこだわったものを使用しており、とても静かです。


静音性を重視するなら、「Silent-Master Pro Z170」もおすすめ

特徴3 - パーツの選択肢が多く型番が分かる

サイコムのパソコンは、パーツの選択肢が多く、さらにほとんどのパーツに型番が明記されています。

他のPCメーカーの場合も、ある程度は明記されていますが、マザーボード、HDD、グラフィックカードについては、パーツの型番が書かれていないことが非常に多いです。一方、サイコムはこれらにも型番が明記されており、安心してパーツを選ぶことができます。




パーツの選択肢が多く、型名も明記(2016年9月2日)

 

さらに、「サイコムあんしん相性チェッカー」という機能がカスタマイズページに搭載されており、相性問題、物理的干渉等の問題がある組み合わせは、パーツ選択時にアラートが出るようになっています。万が一、組立時に未知の相性問題が発生したときは、ユーザーに連絡し、相談して対応を決めてくれるようです。


サイコムあんしん相性チェッカーの説明文(メーカーサイトからの抜粋)

特徴4 - 高い拡張性

本製品は、Fractal Design ARC Midi R2のPCケースを採用していますが、このPCケースは拡張性が非常に高いです。

3.5インチベイが8つもあります。またドライブベイが5つあるケージと、3つあるケージに分かれており、どちらのケージも回転および取り外しが可能です。ドライブベイが5つあるケージを取り外せば、グラフィックカードへ直接風を送り込むことが可能です。

5.25インチオープンベイは2つです。


5.25インチベイを2つ、3.5インチベイを8つ搭載

特徴5 - 内部で光るLEDを選択可能

本製品は、「内部LED発光システム」を選択することが可能です。

このオプションを選択すれば、下図のようにリモコンを使ってLEDのオン、オフや、色を変えたり、点滅させたりすることが可能です。


LEDの色を変更可能


リモコンから設定

特徴6 - 高性能グラフィックカードを搭載可能

本製品は、高性能なグラフィックカードを選択することが可能です。2016年9月2日時点では、最大でGeForce GTX 1080を選択可能です。しかも、同じGPU(例えばGeForce GTX 1080)でも複数のメーカーから選択することが可能です。

今回のレビュー機では、GeForce GTX 1060(Zotac製 ZTGTX1060-GD5STD)を搭載しており、このときのゲームベンチマーク結果は下表のとおりです。なお、グラフィックドライバーバージョンは、執筆時点で最新の「372.54」です。

なお、多くのゲーミングPCは、CPUにCore i7-6700を搭載することが多いですが、今回はあえてCore i5-6400を選択し、ゲームベンチマークにどれほど影響が出るのか確認してみました。その結果、ゲームによってばらつきがありますが、Core i7-6700でもCore i5-6400でもほぼ変わらないスコアでした。画面解像度によっても変化するとは思いますが、ゲームをするだけなら、Core i5-6400でも問題ないと思います。

ゲームベンチマーク
製品名 サイコム G-Master Mace H170 他のパソコン
基本スペック Core i5-6400
GTX 1060(6GB)
Core i7-6700
GTX 1060(6GB)
ファイナルファンタジー XIV 蒼天のイシュガルド (DirectX 11) 標準品質 ★ 17753 (非常に快適) 19942 (非常に快適)
高品質 ★ 13246 (非常に快適) 13829 (非常に快適)
最高品質 12336 (非常に快適) 12296 (非常に快適)
ドラゴンズドグマオンライン
低品質 10697 (とても快適) 11160 (とても快適)
標準品質 10689 (とても快適) 11119 (とても快適)
最高品質 10263 (とても快適) 10697 (とても快適)
ファンタシースターオンライン2 EP4 描画:3 52328 (快適) 83173 (とても快適)
描画:6 36555 (快適) 44612 (とても快適)
バイオハザード6 RANK S (16799) RANK S (17280)
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐) 23789 25152
ドラゴンクエストX 標準品質 17892 (すごく快適) 19652 (すごく快適)
最高品質 17778 (すごく快適) 19647 (すごく快適)
ライズオブトゥームレイダー 最低品質 154 fps 148 fps
中品質 104 fps 96 fps
最高品質 79 fps 72 fps
ファークライ プライマル 低い 106 fps 106 fps
高い 83 fps 81 fps
最高 65 fps 61 fps
ドラゴンエイジ:インクイジション 低品質 113 fps 167 fps
高品質 91 fps 90 fps
最高品質 64 fps 61 fps
GRID Autosport ウルトラロー 255 fps 337 fps
ミディアム 154 fps 170 fps
ウルトラ 110 fps 121 fps
Metro Last Light Low 106 fps 142 fps
High 98 fps 118 fps
Very High 90 fps 96 fps
スリーピングドッグス 低品質 203 fps 214 fps
高品質 138 fps 142 fps
最高品質 87 fps 77 fps
★デスクトップPCの場合は「標準品質(デスクトップPC)」と「高品質(デスクトップPC)」、ノートPCの場合は「標準品質(ノートPC)」と「高品質(ノートPC)」の設定にしています。
※フレームレート(fps)の掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません
※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください。
※ファイナルファンタジー XIV 蒼天のイシュガルドは、約7700スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ドラゴンズドグマオンラインは、約5800スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ファンタシースターオンライン2 EPISODE4は、約4500スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※バイオハザード6は、約9000スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)は、約6000スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ドラゴンクエストXは、約5500スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※通常の液晶ディスプレイは60Hz駆動であるため、ゲームを快適にプレイするには平均60fpsは欲しいです。ただし、平均fpsが60でも最小fpsはもっと小さいため、60fpsを切らないようにプレイするには平均80~100fpsは欲しいです。また、120Hz駆動の液晶ディスプレイを使用している方は、平均120fpsは欲しいです。

 

HTC Vive(SteamVR)およびOculus RiftのVRの動作チェック結果です(下図)。GeForce GTX 1060であれば、VRも楽々動作します。


Oculus Riftの動作チェック結果

GPU-Zで確認した、GeForce GTX 1060(Zotac製 ZTGTX1060-GD5STD)の情報は次の通りです。


GeForce GTX 1060のグラフィックカードのスペック

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPUはCore i5~Core i7、GPUは、CPU内蔵グラフィックスからGeForce GTX 1080までと幅広く選択可能で、ミドル・ローな構成からハイエンドな構成まで組むことが可能です。

Core i5-6400、GeForce GTX 1060、4GBメモリ、480GB SSDの構成でのベンチマークスコアは次の通りです。

PassMark Performance Test 8.0

3DMark v2









PCMark 8

動画のエンコード時間

TMPGEnc Video Mastering Works 6によるエンコード時間
  Core i5-6400
GeForce GTX 1060(6GB)
x265でエンコード (※1) 22分20秒
x264でエンコード (※2) 11分17秒
NVENCでエンコード (※3) 6分00秒
QSVでエンコード (※4)

ストレージのベンチマーク

 

 

 

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