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サイコム G-Master Mace H170 の実機レビュー
ワンランク上のゲーミングPC
サイコム G-Master Mace H170は、コストは抑えながらも、ワンランク上の品質にできるゲーミングPCです。
PCケースは、冷却性・拡張性・メンテナンス性に優れ、オプションで、LEDを透明のアクリルパネル越しに点灯させることができ、見た目も良いです。
グラフィックカード、電源、ストレージ、CPUファンなどは、"信頼性の高いパーツ"や、"静音性の高いパーツ"を選択可能。型番も明記されているため安心です。
メーカー直販サイト:
サイコム(G-Master Mace H170)
※レビュー機は当サイトでの購入品です
目次
G-Master Mace H170の基本スペック
G-Master Mace H170は、構成によって選択できるパーツが幅広いため、基本スペックは割愛します。
なお、本レビューで用いたPCは、下のような構成になっています。特徴的なものは赤太字にしています。
- CPU:Core i5-6400
CPUファン:Cooler Master Hyper TX3 EVO
マザーボード:ASUS H170-PRO
メモリ:8GB
ストレージ:480GB SSD(Crucial CT480BX200SSD1)
グラフィックス:GeForce GTX1060 6GB(Zotac製 ZTGTX1060-GD5STD)
電源:650W(OWLTECH RAIDER RA-650S)
その他オプション1:内部LED発光システム
その他オプション2:騒音・振動吸収シート貼付
特徴1 - 配線がきれい
サイコムのPC全般に言えることですが、内部の配線がとても綺麗です。
裏面配線可能なPCケースを用い、ケース内部はケーブルがごちゃごちゃしておらず、エアフローを妨げないようになっています。
今回は、モジュラー式ではない電源ユニットを用いているため使われていないケーブルもありますが、モジュラー式の電源ユニットを選択すれば、余分なケーブルもありません。また、今回は、内部LED発光システムを選択しているため、LEDとそれをつなぐケーブルが見えていますが、選択しなければもっとすっきりしています。
裏面配線も可能
特徴2 - 高い冷却性と静音性
G-Master Mace H170は、Fractal Design ARC Midi R2のPCケースを用いており、冷却性に優れた製品です。
フロント、トップ、リアに、14cmの大型ケースファンを搭載しており、またオプションで、フロントにもう1つファンを増設することが可能です。
14cm大型ケースファン搭載
CPUファンも、下図のように様々な種類を選択することができます。水冷式ユニットを選べばさらに冷却性が向上し、NoctuaのCPUファンを選べば冷却性と静音性の両方の向上が見込まれます。
多くのCPUファンを選択可能(2016年9月2日)
また、ファンコントローラも搭載し、5V、7V、12Vと変化させることが可能です。
ファンコントローラ搭載
下表に、5Vと12Vにしたときの騒音値とパーツ温度を掲載します。なお、7Vのときは5Vのときとほとんど違いがなかったため省略します。5Vから12Vに上げると、CPU温度はほとんど変化ありませんでしたが、GPU温度はわずかに下がりました。ただし、騒音値はやや上がってしまいます。
5V | 12V | |
---|---|---|
パーツ温度 | ||
騒音値 | 38.2 dB | 42.0 dB |
静音性に優れたMSI製 GeForce GAMING X シリーズも選択可能です。このグラフィックカードなら、GPU温度が60℃以下のときはファンが停止するような仕様になっており、動作音を下げることが可能です。
なお、MSI製 GTX 1060 GAMING X 6Gを以前レビューしたことがあるため、このGPUのベンチマークスコアを知りたい方は「GeForce GTX 1060のレビュー」をご覧ください。オーバークロック仕様であるため、今回搭載した「Zotac製 ZTGTX1060-GD5STD」よりもスコアが良くなっています。
MSI製 GeForce GAMING X シリーズを選択すれば静音性も高い
また、本製品はオプションで「騒音・振動吸収シート」を貼付することが可能で、さらに動作音を小さくすることができます。
騒音・振動吸収シート貼付可能
以上のように本製品は静音性も高いです。ただし、もしも静音性を最重要視するなら、やや価格は高くなりますが「Silent-Master Pro Z170」のPCがおすすめです。こちらのPCはPCケースからあらゆるパーツまで静音にこだわったものを使用しており、とても静かです。
静音性を重視するなら、「Silent-Master Pro Z170」もおすすめ
特徴3 - パーツの選択肢が多く型番が分かる
サイコムのパソコンは、パーツの選択肢が多く、さらにほとんどのパーツに型番が明記されています。
他のPCメーカーの場合も、ある程度は明記されていますが、マザーボード、HDD、グラフィックカードについては、パーツの型番が書かれていないことが非常に多いです。一方、サイコムはこれらにも型番が明記されており、安心してパーツを選ぶことができます。
パーツの選択肢が多く、型名も明記(2016年9月2日)
さらに、「サイコムあんしん相性チェッカー」という機能がカスタマイズページに搭載されており、相性問題、物理的干渉等の問題がある組み合わせは、パーツ選択時にアラートが出るようになっています。万が一、組立時に未知の相性問題が発生したときは、ユーザーに連絡し、相談して対応を決めてくれるようです。
サイコムあんしん相性チェッカーの説明文(メーカーサイトからの抜粋)
特徴4 - 高い拡張性
本製品は、Fractal Design ARC Midi R2のPCケースを採用していますが、このPCケースは拡張性が非常に高いです。
3.5インチベイが8つもあります。またドライブベイが5つあるケージと、3つあるケージに分かれており、どちらのケージも回転および取り外しが可能です。ドライブベイが5つあるケージを取り外せば、グラフィックカードへ直接風を送り込むことが可能です。
5.25インチオープンベイは2つです。
5.25インチベイを2つ、3.5インチベイを8つ搭載
特徴5 - 内部で光るLEDを選択可能
本製品は、「内部LED発光システム」を選択することが可能です。
このオプションを選択すれば、下図のようにリモコンを使ってLEDのオン、オフや、色を変えたり、点滅させたりすることが可能です。
LEDの色を変更可能
リモコンから設定
特徴6 - 高性能グラフィックカードを搭載可能
本製品は、高性能なグラフィックカードを選択することが可能です。2016年9月2日時点では、最大でGeForce GTX 1080を選択可能です。しかも、同じGPU(例えばGeForce GTX 1080)でも複数のメーカーから選択することが可能です。
今回のレビュー機では、GeForce GTX 1060(Zotac製 ZTGTX1060-GD5STD)を搭載しており、このときのゲームベンチマーク結果は下表のとおりです。なお、グラフィックドライバーバージョンは、執筆時点で最新の「372.54」です。
なお、多くのゲーミングPCは、CPUにCore i7-6700を搭載することが多いですが、今回はあえてCore i5-6400を選択し、ゲームベンチマークにどれほど影響が出るのか確認してみました。その結果、ゲームによってばらつきがありますが、Core i7-6700でもCore i5-6400でもほぼ変わらないスコアでした。画面解像度によっても変化するとは思いますが、ゲームをするだけなら、Core i5-6400でも問題ないと思います。
製品名 | サイコム G-Master Mace H170 | 他のパソコン | |||
基本スペック | Core i5-6400 GTX 1060(6GB) |
Core i7-6700 GTX 1060(6GB) |
|||
ファイナルファンタジー XIV 蒼天のイシュガルド (DirectX 11) | 標準品質 ★ | 17753 (非常に快適) | 19942 (非常に快適) | ||
高品質 ★ | 13246 (非常に快適) | 13829 (非常に快適) | |||
最高品質 | 12336 (非常に快適) | 12296 (非常に快適) | |||
ドラゴンズドグマオンライン |
低品質 | 10697 (とても快適) | 11160 (とても快適) | ||
標準品質 | 10689 (とても快適) | 11119 (とても快適) | |||
最高品質 | 10263 (とても快適) | 10697 (とても快適) | |||
ファンタシースターオンライン2 EP4 | 描画:3 | 52328 (快適) | 83173 (とても快適) | ||
描画:6 | 36555 (快適) | 44612 (とても快適) | |||
バイオハザード6 | ― | RANK S (16799) | RANK S (17280) | ||
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐) | ― | 23789 | 25152 | ||
ドラゴンクエストX | 標準品質 | 17892 (すごく快適) | 19652 (すごく快適) | ||
最高品質 | 17778 (すごく快適) | 19647 (すごく快適) | |||
ライズオブトゥームレイダー | 最低品質 | 154 fps | 148 fps | ||
中品質 | 104 fps | 96 fps | |||
最高品質 | 79 fps | 72 fps | |||
ファークライ プライマル | 低い | 106 fps | 106 fps | ||
高い | 83 fps | 81 fps | |||
最高 | 65 fps | 61 fps | |||
ドラゴンエイジ:インクイジション | 低品質 | 113 fps | 167 fps | ||
高品質 | 91 fps | 90 fps | |||
最高品質 | 64 fps | 61 fps | |||
GRID Autosport | ウルトラロー | 255 fps | 337 fps | ||
ミディアム | 154 fps | 170 fps | |||
ウルトラ | 110 fps | 121 fps | |||
Metro Last Light | Low | 106 fps | 142 fps | ||
High | 98 fps | 118 fps | |||
Very High | 90 fps | 96 fps | |||
スリーピングドッグス | 低品質 | 203 fps | 214 fps | ||
高品質 | 138 fps | 142 fps | |||
最高品質 | 87 fps | 77 fps | |||
★デスクトップPCの場合は「標準品質(デスクトップPC)」と「高品質(デスクトップPC)」、ノートPCの場合は「標準品質(ノートPC)」と「高品質(ノートPC)」の設定にしています。 ※フレームレート(fps)の掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません ※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください。 ※ファイナルファンタジー XIV 蒼天のイシュガルドは、約7700スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ドラゴンズドグマオンラインは、約5800スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ファンタシースターオンライン2 EPISODE4は、約4500スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※バイオハザード6は、約9000スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)は、約6000スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ドラゴンクエストXは、約5500スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※通常の液晶ディスプレイは60Hz駆動であるため、ゲームを快適にプレイするには平均60fpsは欲しいです。ただし、平均fpsが60でも最小fpsはもっと小さいため、60fpsを切らないようにプレイするには平均80~100fpsは欲しいです。また、120Hz駆動の液晶ディスプレイを使用している方は、平均120fpsは欲しいです。 |
HTC Vive(SteamVR)およびOculus RiftのVRの動作チェック結果です(下図)。GeForce GTX 1060であれば、VRも楽々動作します。
Oculus Riftの動作チェック結果
GPU-Zで確認した、GeForce GTX 1060(Zotac製 ZTGTX1060-GD5STD)の情報は次の通りです。
GeForce GTX 1060のグラフィックカードのスペック
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPUはCore i5~Core i7、GPUは、CPU内蔵グラフィックスからGeForce GTX 1080までと幅広く選択可能で、ミドル・ローな構成からハイエンドな構成まで組むことが可能です。
Core i5-6400、GeForce GTX 1060、4GBメモリ、480GB SSDの構成でのベンチマークスコアは次の通りです。
PassMark Performance Test 8.0
3DMark v2
PCMark 8
動画のエンコード時間
Core i5-6400 GeForce GTX 1060(6GB) |
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x265でエンコード (※1) | 22分20秒 |
x264でエンコード (※2) | 11分17秒 |
NVENCでエンコード (※3) | 6分00秒 |
QSVでエンコード (※4) | ― |
ストレージのベンチマーク