※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
SONY VAIO Z の実機レビュー


極上の軽量・薄型モバイルPC
VAIO Zは、非常に軽量で、薄型の13.1型モバイルノートパソコンです。
重量は1.1kg台となっており、13.1型のモバイルノートPCの中ではずば抜けた軽さです。薄さは、ゴム足を含めても約18mmと、MacBook Airと同等レベルの薄さです。
さらに、SSDを2台搭載したRAID 0の構成になっており、シーケンシャルリードは、実測で1000MB/sを超えます。OSの起動時間は、実測で約14秒と超高速です。
また、液晶ディスプレイは、1600x900または、1920x1080(フルHD)といった高解像度のパネルを選択可能です。
このようにメリットの多い機種ですが、注意すべき点もあります。メリット・デメリットのはっきりした機種なので、本レビューをよくご確認いただければと思います。
目次
VAIO Z の基本スペック
本機の基本スペックを紹介します。※2011年8月16日現在の情報です。BTOパソコンという特性上、時期が経つと選択できるパーツは異なります。
CPU Core i3からCore i7までのCPUを選択可能です。本機は、Core i5-2410Mです。 |
グラフィックカード インテル HD グラフィックス です。外付け機器のPower Media Dockを接続すると、Radeon HD 6650Mに切り替え可能です。 |
液晶ディスプレイ 13.1型のハーフグレア液晶ディスプレイです。解像度は1600x900または1920x1080のどちらかを選択可能です。本機は、1600x900です。 |
メモリ 容量は選択可能です。本機は、4GBです。 |
ハードディスク ハードディスクは搭載できません。SSDのみ選択可能です。 |
SSD 2台のSSDでRAID 0の構成です。512GB、256GB、128GB(RAID構成後の容量)の中から選択できます。本機は、128GBです。 |
光学ドライブ 本体には搭載していません。外付けのPower Media Dockを接続すると、DVDスーパーマルチまたはブルーレイドライブを利用可能です。今回、Power Media Dockは購入していません。 |
バッテリ駆動時間 |
特徴1 - 重量1.1kg台の軽量モバイル
重量は実測で、1145g
本機の最大の特徴は、重量の軽さでしょう。13.1型というモバイルノートにしては大きな画面でありながら、重量は実測で1145gしかありません。
一回り小さい12.1型のモバイルノートでも、この軽さを実現してる機種はほとんどありません。
モバイルノートPCを重量で選ぶなら、このPCは非常におすすめです。
特徴2 - 薄さはゴム足を含めても約18mm
ゴム足を含めて約18mm
ゴム足を含めないと約16mm
ゴム足を含めた最厚部の約18mm、ゴム足を含めないと約16mmです(実測値)。非常に薄いです。
尚、13.3型のMacBook Airとほとんど同じ厚さです。
持ちやすいのはもちろん、カバンへの収納性が良いです。
特徴3 - SSD RAID でPC起動等が速い
本機は、SSDを2台搭載し、RAID 0を構成しています。
RAID 0 とは、データを複数のディスクに分散して書き込み、読み書き速度を向上させる仕組みです。その代わり1台のディスクが故障すると、すべてのデータが利用出来なくなります。
さて、本機に搭載されたSSDを調べるため、RAIDユーティリティで確認してみると、サムスン製のMZRPC128というモデルが搭載されているのがわかります。ただし、これはVAIO Z専用パーツなので、通常購入することはできません。また自分で換装することもできません。

VAIO Zに搭載されているSSD
CrystalDiskMarkでベンチマークを実行したところ、素晴らしいスコアです。特に、シーケンシャルリードに関しては1000MB/sを超えています。通常、SSDは、容量が増えると速度も向上するので、今回、128GBのSSDでしたが、256GBや512GBにすればもっと速いのではないかと思われます。

CrystalDiskMark 3.0.1aの実行結果
PCの起動・停止時間を計測してみた結果は次の通りです。約16秒と凄まじい速さでPCが起動します。
尚、本機には「BIOS 高速起動」という設定が可能です。この設定を有効にすると、起動時にVAIOロゴが表示されない、起動するまでUSBキーボードなどの接続機器は使用できないなどの制限がある代わりに、PCの起動がさらに速くなります。実測してみたところ、約14秒で起動が完了しました。恐ろしい速さです。
テスト内容 | 時間 | |
---|---|---|
通常時 | PC起動時間 | 約16秒 |
PC停止時間 | 約8秒 | |
BIOS 高速起動を有効 | PC起動時間 | 約14秒 |
PC停止時間 | 約8秒 |
※PC停止時間は、シャットダウンを実行してから、画面が消灯するまでの時間
他にも、アプリケーションの起動などが速く、かなりサクサク作業することができます。使っていて気持ちいいです。
特徴4 - 1900x600や1920x1080の液晶を選択可能
本機は、1600x900や、1920x1080(フルHD)の液晶を搭載出来る点も、大きな特徴です。
どちらの液晶にするか迷いましたが、13.1型の液晶に1920x1080の解像度では、文字が小さくなりすぎるだろうと思い、1600x900にしました。
印象としては、画像や動画は非常に綺麗です。ただし、背景を白にすると、ややギラツキや、斜めの線が見える点が気になります。

正面からの画像
まず視野角のチェックです。TNパネルだとは思いますが、他のノートよりも視野角は良い気がします。ただし、IPSパネルのような広い視野角ではありません。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、全体的にやや高めに調整されていますが、ノートPCにしては、色ごとにバラツキが少なく、かなり直線的なほうです。色の再現性は良いと思います。
※同じパネルでも調整具合はやや異なります。また、別のパネルが搭載される可能性もあります

ガンマ補正曲線
※ i1 BASIC PROで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2
※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V様のページをご確認ください
色域のチェックです。色域はノートPCにしては広いほうです。sRGBのカラースペースはほぼカバーしています。
画素の拡大図です。
1つ1つの画素をみると、色むらがあると思います。また、画素の形が複雑です。これらの事が関係しているのではないかと思いますが、画面のギラツキがややあるのと、斜めに線が入っているように見えてしまいます。画像や映像を観ているときは気にならないですが、Webページなど背景を白にしてテキスト文字を読むとやや気になります。
ただし、全く気にならない方も多いと思うので、購入を検討中の方は、一度、店頭で確認してみると良いと思います。尚、店頭で確認するときは背景を白にしてください。
尚、別の液晶パネルが搭載される可能性はあります。また、フルHDの液晶パネルは未調査です。

画素の拡大図
※マイクロスコープ(FS-SST240 )で撮影
![]() ![]() ![]() |
![]() |
|
![]() |