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Core i7-10710Uのベンチマーク
このページでは、第10世代Coreプロセッサー（Comet Lake）のCore i7-10710Uのベンチマークスコアを掲載します。
なお、同じCore i7でもCore i7-10510Uとはコア数も性能も大きく異なりますのでご注意下さい。
結果概要
お忙しい方のために、結果の概要だけ先に紹介します。
下図は、CPU性能を評価する「CINEBENCH R20」のマルチコアのベンチマークです。
Core i7-10710Uは、HシリーズのCore i5-9300Hよりもスコアが高く、Core i7-9750Hに迫るスコアです。ベンチマークソフトによっては、Core i7-9750Hを超えるケースもあります。
また、旧世代（第8世代）のCore i7-8565Uと比較すると、約1.7倍もスコアが上がっています。
なお、今回は、高いベンチマークスコアが出やすいXPS 13でテストしています。他のノートPCだと1～2割くらいはスコアが落ちる可能性があります。
Core i7-10710Uの仕様
Core i7-10710Uは、開発コードネーム「Comet Lake」と呼ばれる第10世代Coreプロセッサーとなります。
Core i7-10710Uは、Uシリーズでありながら、6つのコアを搭載している点が大きな特徴で、キャッシュも12MBと多いです。他のUシリーズの第10世代Core（Comet Lake）と比較して、飛びぬけて性能が良くなっています。
| Core i7-10710U | Core i7-10510U | Core i5-10210U | |
| 開発コード名 | Comet Lake | ||
| 製造プロセス | 14nm | 14nm | 14nm |
| コア / スレッド数 | 6 / 12 | 4 / 8 | 4 / 8 |
| ベースクロック | 1.1 GHz | 1.8 GHz | 1.6 GHz |
| ターボブースト時 | 4.7 GHz | 4.9 GHz | 4.2 GHz |
| キャッシュ | 12MB | 8MB | 6MB |
| TDP | 15W | 15W | 15W |
| 内蔵GPU | UHD Graphics | UHD Graphics | UHD Graphics |
Core i7-10710Uのベンチマークスコア
Core i7-10710Uのベンチマークスコアを掲載します。
計測に用いたノートPCは次のノートPCです。前述しましたが、XPS 13は、CPUクロックが他のノートPCよりも高めに推移するので、ベンチマークスコアが高めに出ます。他のノートPCの場合、これほどのベンチマークスコアは出ない可能性が高いので、ご了承下さい。
剛性が高くコンパクトで人気のモバイルノート。グラスファイバーもしくはカーボンファイバーを採用しデザインもいい。
CINEBENCH R20
まずは、上で掲載したCINEBENCH R20の結果です。
前述した通り、Core i5-9300Hよりも高いスコアになっています。
CINEBENCH R15
CINEBENCH R15も同様の結果でした。
PassMark Performance Test 9.0
PassMark Performance Test 9.0については、Core i7-9750Hよりも高いスコアが出ました。すさまじいスコアです。
TMPGEnc Video Mastering Works 7によるエンコード時間
次は、ベンチマークソフトではなく実際のソフトウェアの「TMPGEnc Video Mastering Works 7」を使ってエンコードにかかった時間を掲載します。ここでは、x265エンコーダーを用い、4KのXAVC Sの動画をH.265/HEVCへ変換する処理を実行しています。
こちらは、Core i5-9300Hよりもやや遅い処理時間でしたが、Core i5-10210Uなどの他のUシリーズのCoreプロセッサーと比較すると格段に速いです。
Geekbench 5
Geekbench 5は、Core i7-9750Hにかなり近いスコアでした。
Geekbench 4
Geekbench 4は、Core i7-9750Hよりも高いスコアが出ていました。
グラフィックス関連のベンチマークスコア
次はグラフィックス関連のベンチマークスコアを掲載します。
第10世代Coreプロセッサーには「Ice Lake」と呼ばれる10nmプロセス製造のCPUもあります。Ice Lakeは、一部にIntel Iris Plusの高性能グラフィックスを搭載しているのに対し、Comet LakeはすべてIntel UHDのグラフィックスになっており、第8世代Coreプロセッサー（U）とグラフィック性能はほぼ変わっていません。
以下に各ベンチマークスコアを掲載します。CPU性能が高くなったため、他のIntel UHD グラフィックスよりもやや高めのスコアではありますが、差はほとんどありません。
Core i7-10710U 搭載パソコンの紹介
2019年11月1日時点で、Core i7-10710Uを搭載したノートパソコンを、以下に紹介します。Core i3-10110UからCore i7-10510Uまで搭載できるノートPCは他にもっとありますが、その上のCore i7-10710Uを搭載できるPCは意外と少ないです。
New XPS 13 (7390)
13.3型 FHD / 4K タッチ
第10世代Core (U)
約1.23kg～
バッテリー 52WHr
10万円台～
剛性が高くコンパクトで人気のモバイルノート。グラスファイバーもしくはカーボンファイバーを採用しデザインもいい。
ThinkPad X1 Carbon 2019
14.0型 FHD / WQHD / 4K 等
第10,8世代Core (U)
約1.09kg～
バッテリー 最大18.9時間
LTE対応
16万円台～
人気のモバイルノート。ディスプレイの選択肢が増えて、4K液晶も選択可能に。
ThinkPad X1 Yoga 2019
14.0型 FHD /WQHD / 4K 等
第10,8世代Core (U)
約1.36kg～
バッテリー 最大約19時間
LTE対応
18万円台～
ペンにも対応した大画面2 in 1 PC。全ドッキングステーションが使用可能になり、メインPCとしても◎。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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約15年間にわたり、年間100機種以上、パソコンを細かくチェックしている筆者がおすすめするノートパソコン。
