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中が透けて見えるMSI Cyborg A15 AI B2HWの実機レビュー

更新日:
Cyborg A15 AI B2HWの写真
CPU Ryzen 9 270
GPU RTX 5060 Laptop
メモリ 32GB
SSD 512GB / 1TB
画面サイズ 15.6型 16:9
画面種類 1920x1080 非光沢 144Hz
質量 約2.2kg
バッテリー 55.2Wh
価格 20万円台~
中が透けて見えるスケルトンデザイン

MSI Cyborg A15 AI B2HWは、中が透けて見えるスケルトンデザインを採用したゲーミングノートPCです。

ディスプレイの画面比が、16:9となっており、ゲーム用途に適しています。

グラフィックスには、ミドルクラス性能のGeForce RTX 5060 Laptopを搭載し、多くのゲームが快適にプレイ可能です。

販売サイト

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Ryzen 9 270、GeForce RTX 5060 Laptop、32GBメモリ

 

目次

お忙しい方は、「 Cyborg A15 AI B2HWの特徴」のみお読みください。

 

Cyborg A15 AI B2HWの特徴

中が透けているスケルトンデザイン

本製品は、中が透けて見える、サイバーパンクの世界を連想させる個性的なデザインです。

スケルトンデザイン

 

画面比16:9のディスプレイ

最近のノートPCは、表示領域が広くなる16:10の画面比が非常に多くなってきました。しかし、16:10だとゲームによっては、映像の左右が切れて、表示領域が逆に狭くなってしまうことがよくあります。一方、本製品は従来の16:9の画面比を採用することで、そういったことがありません。

ただし、色域は狭いので、画像編集などをするときは、外部モニターに接続したほうがいいです。

画面比16:9のディスプレイ

 

人気のミドルクラスGPU

本製品は人気のミドルクラスのGeForce RTX 5060 Laptopを搭載しています。

最大グラフィックスパワーは「55W」とやや低めなので、先日レビューした「115W」のGeForce RTX 5060 Laptop搭載のMSI Katana 15 HX B14Wと比較すると、ベンチマークスコアは低めです。ただ、マルチフレーム生成が使えるので、対応しているゲームなら、大きくフレームレートを伸ばすことができます。

3DMark Steel Nomad
RTX 5090 Laptop 175W 5898
RTX 5080 Laptop 175W 5509
RTX 5070 Ti Laptop 140W 3987
RTX 4070 Laptop 140W 2714
RTX 5060 Laptop 115W 2681
RTX 4060 Laptop 140W 2339
RTX 5060 Laptop 55W 2031
RTX 4050 Laptop 140W 1879
RTX 3050 Laptop 95W 1178

 

ディスプレイのチェック

Cyborg A15 AI B2HWのディスプレイのチェックです。

15.6型、1920x1080ドット、144Hz、非光沢のパネルです。詳しい特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域・輝度
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

当サイトの測定結果で、sRGBカバー率は66%でした。色域は狭いです。最大輝度は、当サイトの計測では255nitでした。

  カバー率
sRGBカバー率 100%
DCI-P3カバー率 97%
Adobe RGBカバー率 86%
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、どの色も比較的揃っており、割と自然な発色です。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いので見やすいです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

非光沢ディスプレイなので、周囲の物や自分の顔が映り込みにくいです。ギラつきはそれほど感じません。

画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)はありません。

フリッカーの有無
PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

残像

「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影し、普通のノートPCと比較しました。普通のノートPCは、60Hzで2フレーム前くらいまでの残像ですが、本製品は、144Hzの高リフレッシュレートで、2~3フレームの残像がありました。残像はやや少なめです。

「UFO Test」のサイトのGhosting Testを実行( 画面のリフレッシュレートに合わせてUFOが左から右へ移動)し、速いシャッタースピード(1/2000)で撮影したときの画像。

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードは、普通の打ちやすさです。

テンキーは3列なので、「+」などが変な位置にあります。

キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

キーボードはRGBバックライト対応です。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

本製品は、MSI CenterのUser Scenarioから、動作モードを変更することができます。今回は「MSI AI Engine」でベンチマークソフトを実行した結果を掲載します。なお、「エクストリーム」にしてもスコアはほぼ変わりませんでした。

MSI CenterのUser Scenario設定

 

CPU

CPUは、Ryzen 9 270です。そこまで高いスコアではありませんでしたが、ゲーミングノートとして最低限の性能はあると思います。

CINEBENCH 2024
~ CPU性能の評価 ~
Cyborg A15 AI B2HWのCINEBENCH 2024のスコア画像
Ryzen 9 270
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core Ultra 9 275HX 2202
Ryzen 9 9955HX3D 2055
Core i9-14900HX 1748
Ryzen AI Max+ 395 1565
Core i7-14700HX 1313
Ryzen AI 9 HX 370 1267
Core i7-14650HX 1228
Snapdragon X Elite X1E-78-100 1104
Ryzen 9 8945HS 919
Ryzen 7 8845HS 919
Core i5-13450HX 886
Core i7-13700H 855
Core Ultra 7 255H 834
Core Ultra 7 155H 825
Ryzen AI 7 350 820
Ryzen 7 8840HS 785
Ryzen 9 270 754
Core Ultra 5 125H 669
Ryzen 7 8840U 618
Core Ultra 7 258V 603
Core Ultra 5 125U 572
Core 5 120U 558
Ryzen 5 8540U 500
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core Ultra 9 275HX 137
Ryzen 9 9955HX3D 130
Core i9-14900HX 128
Core i7-14700HX 126
Core Ultra 7 255H 126
Core Ultra 7 258V 121
Ryzen AI 9 HX 370 118
Ryzen AI Max+ 395 116
Core i7-14650HX 115
Ryzen AI 7 350 115
Core i7-13700H 114
Core 5 120U 110
Snapdragon X Elite X1E-78-100 107
Ryzen 9 8945HS 106
Ryzen 7 8840U 104
Core Ultra 7 155H 103
Core i5-13450HX 101
Ryzen 7 8845HS 101
Core Ultra 5 125H 101
Ryzen 5 8540U 100
Ryzen 7 8840HS 98
Ryzen 9 270 95
Core Ultra 5 125U 94
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。

 

グラフィックス

グラフィックスは、GeForce RTX 5060 Laptopを搭載しています。最大グラフィックスパワーは55Wと低めでした。

NVIDIAのシステム情報で確認した最大グラフィックスパワー

 

GPU-Zで確認した情報は次の通りです。

本製品のグラフィックカードのスペック

 

3DMarkのスコアは下の通りです。140WのGeForce RTX 4060 Laptopよりは低いスコアですが、65WのGeForce RTX 4060 Laptopよりは高いスコアです。

3DMark Time Spy
~ グラフィックス性能の評価 ~
GeForce RTX 5060 Laptop GPU
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
RTX 5090 Laptop 175W 24493
RTX 5080 Laptop 175W 23146
RTX 4090 Laptop 175W 21897
RTX 5080 Laptop 175W 20825
RTX 4080 Laptop 175W 18822
RTX 5070 Ti Laptop 140W 17394
RTX 5070 Ti Laptop 120W 15341
RTX 5070 Laptop 105W 13781
RTX 4070 Laptop 140W 12545
RTX 5060 Laptop 115W 12129
RTX 5070 Laptop 85W 11970
RTX 4060 Laptop 140W 10665
RTX 5060 Laptop 55W 9302
RTX 4060 Laptop 65W 8829
RTX 4050 Laptop 105W 8469
RTX 3050 Ti Laptop 95W 6063
RTX 3050 Laptop 75W 5102
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
3DMark Steel Nomad
~ グラフィックス性能の評価 ~
GeForce RTX 5060 Laptop GPU
他のグラフィックスとの比較
RTX 5090 Laptop 175W 5898
RTX 5080 Laptop 175W 5509
RTX 4090 Laptop 175W 4919
RTX 5080 Laptop 175W 4754
RTX 5070 Ti Laptop 140W 3987
RTX 5070 Ti Laptop 120W 3525
RTX 5070 Laptop 105W 2893
RTX 4070 Laptop 140W 2714
RTX 5060 Laptop 115W 2681
RTX 5070 Laptop 85W 2467
RTX 4060 Laptop 140W 2339
RTX 5060 Laptop 55W 2031
RTX 4050 Laptop 140W 1879
RTX 4050 Laptop 50W 1466
RTX 3050 Laptop 95W 1178
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー

 

ストレージ

速度は速いです。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
512GB PCIe SSD

 

SDカードスロット

SDカードスロットはありません。

 

ゲームベンチマーク&フレームレート

いくつかのゲームで計測した平均フレームレートを掲載します。

グラフィックスを調整すれば、ほとんどのゲームがプレイ可能です。

ARKアイコン
重い部類のゲーム
モンスターハンターワイルズ
解像度 品質 フレーム生成OFF フレーム生成ON
1920x1080 最低 72 fps 135 fps
67 fps 116 fps
ウルトラ 50 fps 78 fps
アイコン
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077
解像度 品質 フレーム生成 OFF フレーム生成 4x
1920x1080 124 fps
ウルトラ 78 fps 206 fps
レイトレ:オーバードライブ 30 fps 101 fps
アイコン
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
解像度 品質 平均fps
1920x1080 軽量品質 154 fps
高品質 95 fps
アイコン
中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
解像度 品質 平均fps
1920x1080 159 fps
109 fps
ウルトラ 93 fps
アイコン
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 黄金のレガシー
解像度 品質 平均fps
1920x1080 標準(ノート) 134 fps
高(ノート) 129 fps
最高品質 100 fps
アイコン
中程度の重さのゲーム
フォートナイト
DirectX 12
解像度 品質 平均fps
1920x1200 低設定 182 fps (93 fps)
中設定 146 fps
最高設定 92 fps
※アンチエイリアス&スーパー解像度:TSR低
※テンポラルスーパー解像度:ネイティブ
※バトルロワイヤル ソロで計測
パフォーマンス - 低グラフィック忠実度
解像度 その他設定 平均fps
1920x1200 3D解像度:100%
描画距離:最高
メッシュ:低
207 fps (104 fps)
※バトルロワイヤル ソロで計測
アイコン
軽い部類のゲーム
Apex Legends
解像度 品質 平均fps
1920x1080 低設定 217 fps
高設定 143 fps
※トレーニングモードで計測
アイコン
軽い部類のゲーム
VALORANT
解像度 品質 平均fps
1920x1080 高設定 349 fps
※プラクティスモードで計測
アイコン
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
解像度 品質 平均fps
1920x1080 非常に低い 207 fps
中型 196 fps
ウルトラ 182 fps

 

質量のチェック

質量は普通です。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 2.198kg
ACアダプター 467g

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。

Prime95実行時

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。

Ryzen 9 270のデフォルトTDPは45Wですが、それよりも低いCPU電力でした。CPU温度は問題ありません。

CPU電力&CPU温度
CPU電力のグラフ CPU温度のグラフ

 

FF15ベンチ実行時の温度

続いて、FF15ベンチマークを実行したときのCPU温度およびGPU温度です。

問題ない温度です。

CPU&CPU温度
パフォーマンス・モードでFF15を実行したときのCPU電力およびCPU温度のグラフ

 

静音性のチェック

動作音は普通です。

騒音値
アイドル時 FF15ベンチ時
約20dB 約47dB
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
【PCの状態】
アイドル時:アイドル時
FF15ベンチ時:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。

ゲーム中は、熱いとまでは言いませんが、暖かく感じてきて、手汗をかきやすいです。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。

ゲーミングノートとしては低めの消費電力です。

消費電力
アイドル時 FF15ベンチ時
約11W 約104W
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

外観は、無難なブラックのカラーです。

 

天板には薄くドラゴンのエンブレムがありますが、光りはしません。

 

ボディの高さは普通です。

 

スピーカーの音質は比較的良く、ノートPC基準で、10点満点で採点すると6点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

Cyborg A15 AI B2HWのスピーカー写真

 

ポート類はご覧の通りです。排気口が右側面にないので、マウスを使う手が熱くなりません。ただ、右側面にポートが集中しているので、このポートにケーブルなどを挿すと、マウス操作の邪魔になりやすいです。

 

ディスプレイのヒンジは、ほぼ180度開きます。

 

底面から内部をのぞくと、ファンは1つのようです。

 

ACアダプターの容量は120Wです。

 

まとめ

以上が、Cyborg A15 AI B2HWのレビューです。

中が見えるようになっているスケルトンデザインが特徴的なゲーミングノートPCです。

ミドルクラスのRTX 5060 Laptopを搭載しています。最大グラフィックスパワーはそこまで高くはありませんが、グラフィック設定を調整することで、多くのゲームが快適です。

また、画面比が16:9であるのも、ゲーム向きです。

ただ、ディスプレイの色域は狭いので、画像編集などの用途で使用する方は、外部モニターをつなげたほうがいいでしょう。

 

中が透けて見えるスケルトンデザイン

MSI Cyborg A15 AI B2HW

特徴

  • 中が透けて見えるスケルトンデザイン
  • ゲームに適した16:9の画面比
  • ミドルクラス性能でゲームが快適

こんなあなたに

  • デザインが個性的なPCがほしい方
  • 価格22万円台~

販売サイト

 

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