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MSI Crosshair 16 HX AI D2XWの実機レビュー

CPU | Core Ultra 9 275HX |
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GPU | RTX 5060 Laptop RTX 5070 Laptop |
メモリ | 32GB / 64GB |
SSD | 1TB |
画面サイズ | 16型 16:10 |
画面種類 | 2560x1600 非光沢 240Hz |
質量 | 約2.5kg |
バッテリー | 90Wh |
価格 | 32万円台~ |
Crosshair 16 HX AI D2XWは、性能の高いCore Ultra 9 275HXのCPUを搭載したゲーミングノートPCです。
CPU性能が高いので、グラフィック設定を落としたときにフレームレートが上がりやすいです。
グラフィックスには、ミドルスペックのGeForce RTX 5060を搭載。マルチフレーム生成にも対応しているので、対応ゲームは大きくフレームレートを伸ばせます。
ディスプレイの品質も高いので、ゲームだけでなくクリエイティブ作業にも適しています。
販売サイト
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core Ultra 9 275HX、GeForce RTX 5060 Laptop、32GBメモリ
目次
お忙しい方は、「 Crosshair 16 HX AI D2XWの特徴」のみお読みください。
Crosshair 16 HX AI D2XWの特徴
高いCPU性能
Crosshair 16 HX AI D2XWは、Core Ultra 9 275HXの高い性能のCPUを搭載しています。
ゲームをするとき、低めのグラフィック設定だと、高めのフレームレートが出やすいです。FPSゲームなどは、フレームレートを稼ぐために低めのグラフィック設定にすることが多いと思うので、そういったゲームはフレームレートを稼ぎやすいです。
また、CPUに負荷のかかるクリエイティブワークなども、色々な処理が高速なので、快適に作業ができるでしょう。
ミドルクラスのGPU
グラフィックスは、今回の検証機では、ミドルクラスのGeForce RTX 5060 Laptopを搭載しています。従来のRTX 4060よりも約15%スコアが上昇しており、順当に性能アップしています。
また、マルチフレーム生成が使えるので、対応しているゲームであれば、大きくフレームレートを上げることができます。
約100% DCI-P3、240Hzのディスプレイ
ディスプレイの色域が、当サイトの計測では、DCI-P3カバー率が97%と広かったです。ゲーム映像が綺麗ですし、動画編集などにも適しています。
さらに、リフレッシュレートは240Hzあり、動きの速いゲームも滑らかに動いて見やすいです。
非光沢なので、映り込みも低減されており、ゲームもクリエイティブワークもしやすいディスプレイです。

ディスプレイのチェック
Crosshair 16 HX AI D2XWのディスプレイのチェックです。
16型、2560x1600ドット、240Hz、非光沢のパネルです。詳しい特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域・輝度
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき
当サイトの測定結果は、以下のとおりです。色域は広いです。最大輝度は、当サイトの計測では483nitでした。
カバー率 | |
sRGBカバー率 | 100% |
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DCI-P3カバー率 | 97% |
Adobe RGBカバー率 | 85% |

ガンマ補正曲線を確認すると、どの色も比較的揃っており、割と自然な発色です。

視野角は広いので見やすいです。

非光沢ディスプレイなので、周囲の物や自分の顔が映り込みにくいです。ギラつきはそれほど感じません。

残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影し、普通のノートPCと比較しました。普通のノートPCは、60Hzで2フレーム前くらいまでの残像ですが、本製品は、240Hzの速いリフレッシュレートで、1~2フレームの残像がありました。残像は少ないです。

キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードは、普通の打ちやすさです。
「半角/全角」キーや「\」キーなどが小さい点は気になります。また、テンキーは3列なので、「+」などが変な位置にあります。

※画像をクリックすると拡大できます

キーボードは24ゾーンRGBバックライト対応です。

パフォーマンスのチェック
本製品は、MSI CenterのUser Scenarioから、動作モードを変更することができます。今回は「MSI AI Engine」と「エクストリーム」でテストした結果を掲載します。

CPU
CPUには、Core Ultra 9 275HXが搭載されています。「MSI AI Engine」の場合、このCPUにしてはやや低めのスコアでした。ただ、「エクストリーム」にすると高いスコアが出ていました。
~ CPU性能の評価 ~

なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
グラフィックス
グラフィックスは、GeForce RTX 5060 LaptopまたはRTX 5070 Laptopを搭載しています。今回は、GeForce RTX 5060 Laptopを搭載しており最大グラフィックスパワーは115Wでした。

GPU-Zで確認した情報は次の通りです。VRAMは8GBです。

3DMarkのスコアは、下の通りで、RTX 4060とRTX 4070の中間くらいでした。
~ グラフィックス性能の評価 ~

W(ワット):最大グラフィックスパワー
~ グラフィックス性能の評価 ~

W(ワット):最大グラフィックスパワー
続いて、DLSSの機能(アップスケーリングおよびフレーム生成機能)を3DMarkのソフトを使ってテストします。
GeForce RTX 5060 Laptopは、マルチフレーム生成(4x)に対応しているので、DLSSオフのとき比べると、大幅にフレームレートが向上しているのが分かると思います。
~ DLSSの機能テスト(3840×2160) ~
※ FG:Frame Genaration
ストレージ
ストレージには、1TBのPCIe Gen4 SSDを搭載しており、まずまずの速度です。
~ ストレージ性能の評価 ~

SDカードスロット
SDカードスロットはありません。
ゲームベンチマーク&フレームレート
いくつかのゲームで計測した平均フレームレートを掲載します。
グラフィックスを調整すれば、ほとんどのゲームがプレイ可能です。また、CPU性能が高いので、(GPUの負荷が減る)1920x1200および低設定での平均フレームレートが高かったです。
各ゲームのコメントは以下に掲載しています。
![]() 劇的に重い部類のゲーム
ARK: Survival Ascended
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解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1200 | 低 | 102 fps |
ノーマル | 45 fps | |
最高 | 39 fps | |
2560x1600 | 低 | 74 fps |
ノーマル | 47 fps | |
最高 | 22 fps |
ASAはかなり重いゲームなので、かなりグラフィック設定を落とす必要があります。
![]() 重い部類のゲーム
モンスターハンターワイルズ ベンチマーク
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解像度 | 品質 | フレーム生成OFF | フレーム生成ON |
1920x1200 | 最低 | 95 fps | 147 fps |
中 | 85 fps | 131 fps | |
ウルトラ | 動作不能 | 動作不能 | |
2560x1600 | 最低 | 89 fps | 136 fps |
中 | 73 fps | 108 fps | |
ウルトラ | 動作不能 | 動作不能 |
モンハンワイルズベンチマークは、VRAMが足りずウルトラ設定では動かすことができませんでした。中設定であれば、フレーム生成OFFでも割と十分な平均フレームレートが出ていました。
![]() 重い部類のゲーム
パルワールド
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解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1200 | 低 | 120 fps(上限) |
中 | 120 fps(上限) | |
最高 | 109 fps | |
2560x1600 | 低 | 120 fps(上限) |
中 | 112 fps | |
最高 | 84 fps |
パルワールドは最高設定でもプレイできると思います。ただ、ゲームが進行すると、やや設定を落とす必要が出てくるでしょう。
![]() 重い部類のゲーム
サイバーパンク2077
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 低 | 165 fps |
高 | 125 fps | |
ウルトラ | 105 fps | |
2560x1600 | 低 | 138 fps |
高 | 87 fps | |
ウルトラ | 68 fps |
サイバーパンクは、ウルトラ設定でもプレイ可能です。また、このゲームはマルチフレーム生成機能に対応しているので、もっとフレームレートを伸ばすことが可能です。
![]() 重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 222 fps |
高品質 | 128 fps | |
2560x1440 | 軽量品質 | 164 fps |
高品質 | 93 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 低 | 167 fps |
高 | 145 fps | |
ウルトラ | 131 fps | |
2560x1600 | 低 | 164 fps |
高 | 110 fps | |
ウルトラ | 91 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 黄金のレガシー
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 標準(ノート) | 174 fps |
高(ノート) | 164 fps | |
最高品質 | 120 fps | |
2560x1600 | 標準(ノート) | 123 fps |
高(ノート) | 116 fps | |
最高品質 | 82 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
フォートナイト
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 低設定 | 237 fps(1% Low:116 fps) |
中設定 | 199 fps | |
最高設定 | 101 fps | |
2560x1600 | 低設定 | 178 fps |
中設定 | 142 fps | |
最高設定 | 80 fps |
※テンポラルスーパー解像度:ネイティブ
※バトルロワイヤル ソロで計測
解像度 | その他設定 | 平均fps |
1920x1200 | 3D解像度:100% 描画距離:最高 メッシュ:低 |
294 fps(1% Low:56 fps) |
2560x1600 | 268 fps |
フォートナイトは、DirectX 12だと低や中設定でも、割と快適にプレイできます。パフォーマンスモードにすると、平均フレームレートは上がりますが、1% Lowは低くなるので、DirectX 12のほうが、カクつくことが少なかったです。
![]() 軽い部類のゲーム
Apex Legends
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 低設定 | 239 fps |
高設定 | 216 fps | |
2560x1600 | 低設定 | 219 fps |
高設定 | 158 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
VALORANT
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 高設定 | 654 fps |
2560x1600 | 高設定 | 418 fps |
CPU性能が高いので、かなり高いフレームレートが出ていました。
![]() 軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 非常に低い | 336 fps |
中型 | 255 fps | |
ウルトラ | 188 fps | |
2560x1600 | 非常に低い | 260 fps |
中型 | 175 fps | |
ウルトラ | 126 fps |
クリエイターソフトの処理時間
次に、クリエイターソフトを使って、重い処理を実行したときにかかった時間を掲載します。

CPU性能が高いので、現像時間は速いです。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

Premiere Proでの4K動画の書き出し時間も速いです。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

質量のチェック
質量はやや重いです。ACアダプターも重いです。ノートPCの中では持ち出しにはあまり適していませんが、デスクトップPCよりは持ち出しやすいです。
質量 | |
PC本体 | 2.646kg |
ACアダプター | 731g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー容量は、90Whと大容量です。
ただ、CPUおよびGPUの性能が高い(消費電力も大きい)ので、バッテリー駆動時間は短めです。
なお、バッテリー駆動状態でゲームをすると、1時間くらいしかバッテリーが持ちませんし、フレームレートとも制限されるので、ゲームをするときはACアダプターにつなぎましょう。
バッテリー駆動時間 | |
動画編集ソフトでプレビュー再生 | 3時間29分 |
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。Core Ultra 9 275HXは、プロセッサーのベースパワーが55WのCPUです。
「MSI AI Engine」モードの場合、途中でCPU電力がガクッと落ちてしまいます。
「エクストリーム」モードにすれば、約100Wの高いCPU電力を維持して推移しています。このときのCPU温度も特に問題ありません。
- MSI AI Engine時
- エクストリーム時


FF15ベンチ実行時の温度
続いて、FF15ベンチマークを実行したときのCPU温度およびGPU温度です。
問題ない範囲の温度です。
- MSI AI Engine時
- エクストリーム時


静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時は静かです。ゲーム時はうるさく感じますが、ヘッドホンをすれば気になりません。
アイドル時 (バランスモード) |
FF15ベンチ時 (バランスモード) |
FF15ベンチ時 (ゲームモード) |
約26dB | 約48dB | 約54dB |
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
アイドル時:アイドル時
FF15ベンチ時:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。
ゲームをすると、キーボード中央付近が熱くなってきますが、左手部分はそこまで熱くならないので、実際にゲームをしてみた感じでは気になりませんでした。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
高い性能のCPUおよびGPUを搭載しているので、消費電力は高めです。
アイドル時 (バランスモード) |
FF15ベンチ時 (バランスモード) |
FF15ベンチ時 (ゲームモード) |
約19W | 約145W | 約243W |
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
外観は、無難なコスモスグレイのカラーです。

天板の模様はかっこいいです。

ボディの高さはそれなりにあります。


スピーカーの音質は比較的よく、ノートPC基準で、10点満点で採点すると6点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

ポート類はご覧の通りです。



ディスプレイが開く最大の角度は、ご覧の通りです。

底面です。

今回、ネジにFACTORY SEALが貼ってあったので、内部は確認していませんが、外から見るとヒートパイプがたくさん見えて、4方向から排気しているので、冷却性は高いと思われます。

ACアダプターの容量は240Wです。


まとめ
以上が、Crosshair 16 HX AI D2XWのレビューです。
バランス的に、グラフィックス性能に対して、CPU性能がやや高いゲーミングノートPCです。
CPU性能が高いので、低いグラフィック設定のときにフレームレートが出やすいので、低い設定でフレームレートを伸ばしたいFPSゲームなどに適していると思います。
グラフィックスは、今回は、ミドルクラスのGeForce RTX 5060 Laptopを搭載していましたが、従来のGeForce RTX 4060 Laptopより順当に性能が伸びていました。
ディスプレイは、高解像度・広色域・高リフレッシュレートで、多くの用途で使用できる品質でした。
価格は高いですが、買って後悔はしない製品だと思います。
高性能CPU+ミドル性能GPU+高品質液晶
MSI Crosshair 16 HX AI D2XW

特徴
- 高性能のCore Ultra 9 275HXを搭載
- ミドルスペックのRTX 5060 Laptop搭載
- 品質の高いディスプレイ
こんなあなたに
- 据え置きでゲームをしたい方
- CPU負荷の高いクリエイティブ作業をしたい方
- 価格32万円台~
販売サイト

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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