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MSI Thin GF63 12Vの実機レビュー
CPU | Core i5-12450H Core i7-12650H |
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GPU | GeForce RTX 4050 |
メモリ | 16GB DDR4-3200 |
ストレージ | 512GB / 1TB SSD |
液晶サイズ | 15.6インチ |
液晶種類 | FHD 144Hz 非光沢 |
質量 | 約1.86kg |
バッテリー | 最大9時間(52.4Wh) |
価格[税込] | 15万円台~ |
MSI Thin GF63 12Vは、最新のGeForce RTX 4050を搭載したエントリー向けのゲーミングノートPCです。
GeForce RTX 4050を搭載したゲーミングノートPCとしては、価格が安く、15万円台から購入することができます。
また、ゲーミングノートにしては質量が約1.86kgしかなく、厚みも21.7mmと薄型です。ACアダプターと合わせても約2.3kgなので、外へ持ち運びしやすい機種です。
液晶には144Hzの高リフレッシュレートパネルを搭載し、滑らかな映像でゲームをプレイできます。ただし、色域は狭いので、クリエイティブワーク向きではありません。
特に軽めのゲームしかしない方や、持ち運び用のサブ機が欲しい方におすすめのゲーミングノートPCです。
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パソコンSHOPアーク
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-12650H、16GBメモリ、GeForce RTX 4050 Laptop 6GB、512GB SSD
目次
お忙しい方は、「MSI Thin GF63 12Vの特徴」のみお読みください。
MSI Cyborg 15 A12Vの特徴
RTX 4050搭載で15万円台から
MSI Thin GF63 12Vは、最新のグラフィックス「GeForce RTX 4050 Laptop」を搭載しながら、Core i5-12450Hモデルなら15万円台から購入できるコストパフォーマンスに優れたゲーミングノートPCです。
Core i7-12650H 搭載モデルなら16万台となりますが、価格を抑えつつ、軽いゲームをプレイするのが目的ならCore i5-12450H モデルでも十分です。
「GeForce RTX 4050 Laptop」の最大グラフィックパワーは45Wと低めに設定されていますが、GeForce RTX 40シリーズの目玉機能である、DLSS3のフレーム生成機能を併用すれば、重めのゲームも60 fpsで動作させることも可能です。
144Hzの高リフレッシュレート液晶搭載
MSI Thin GF63 12Vは、144Hzの高リフレッシュレート液晶を搭載しています。1秒間に最大144回映像を書き換えるので、通常の液晶よりも滑らかな映像でゲームをプレイすることができます。
本製品のグラフィックスはエントリークラスの「GeForce RTX 4050 Laptop」ですが、eスポーツタイトルなどの軽いゲームであれば、設定を落とすことで、144 fps以上を維持することも可能です。
ただし、ゲーミングノートPCとしては、残像感が多めです。ここは、高価格帯のゲーミングノートPCほどではありません。また、色域が狭いため、画像や映像を扱うクリエイティブワークには適していません。
持ち運びも可能な薄くて軽い筐体
MSI Thin GF63 12Vは、薄さ21.7mm、質量1.86kgと、ゲーミングノートにしては薄くて軽いので、持ち運びがしやすく、外出先での作業やちょっとしたゲームにも向いています。
各用途の快適度
MSI Thin GF63 12Vの各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分なスペックでサクサク動くでしょう。 |
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動画鑑賞 | ○ | 色域は狭いですが、動作を見る分には十分です。スピーカー音は普通です。 |
オンライン会議 | ○ | マイク、スピーカー、ウェブカメラを備えており、問題なくZoomなどが使えます。 |
RAW現像 画像編集 |
△ | CPU性能は高いです。ただし、ディスプレイの色域が狭いので、画像編集には向いていません。色域が広めの外部ディスプレイを接続すれば、この用途にも使えると思います。 |
動画編集 | ○ | 外部グラフィックスを搭載しているので、割と快適に動画編集が出来ます。ただし、液晶の色域が狭いので色調整もする方には適していません。 |
ゲーム | ○ | 新世代グラフィックスGeForce RTX 4050に、144Hzの高リフレッシュレートを搭載しています。最大グラフィックスパワーは低めに設定されているものの、DLSSやフレーム生成により負荷の重いゲームも快適に動作します。 |
ディスプレイのチェック
ディスプレイの詳細なチェックです。
15.6型、FHD解像度、144Hzの高リフレッシュレートに対応しており、一般のノートPCよりも滑らかな映像でゲームをプレイすることができます。ただし、残像が少なくないので、動きの激しいゲームをプレイすることが多い場合は、残像がやや気になる方もいるかもしれません。
最大輝度は、当サイトの計測では261cd/m2と低めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
遅延
キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約57msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延は少ない方だと思います。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、1秒間に144フレームを更新する144Hzの液晶で4フレーム前くらいまで残像がありました。普通のノートPCは、60Hzで2フレーム前くらいまでの残像ですので、一般的なノートPCとほぼ同程度の残像があることになります。ゲーミングノートPCの液晶としては、やや多めの残像だと思います。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
実測でキーピッチは約19x19mmと十分ですが、キーストロークは約1.2mmとやや浅いです。タイピングしていても、もう少しキーストロークが欲しいなと感じました。
キーの側面が赤色になっており、ゲーミングらしいキーボードになっています。
タッチパッドの指の動かしやすさは普通です。
キーボードにはLEDバックライトが搭載されています。明るさは3段階で調節できます。点灯カラーやパターンの変更はできません。
パフォーマンスのチェック
動作モード
パフォーマンスのチェックです。
本製品は、「MSI Center」のアプリから、動作モードを変更することができます。
ここでは、「バランス」モードと、最も高いパフォーマンスが出る「究極のパフォーマンス」モードで計測したベンチマークの結果を掲載します。
なお、「ディスクリートグラフィックスモード」に変更できる「GPU Switch」機能には対応していませんでした。
GPUコアクロックとVRAMクロックを最大200MHzまでオーバークロックすることも可能ですが、今回はオーバークロックはしていません。
CPU
MSI Thin GF63 12Vは、前世代のCPUになりますが、インテル第12世代「Core i7-12650H」を搭載しています。ベンチマークの結果は、以下の通りです。
ややCPU性能は落ちますが、予算をできるだけ抑えたいなら、Core i5-12450Hでもいいと思います。ゲームにもよりますが、GeForce RTX 4050 Laptopくらいのグラフィック性能であれば、Core i5-12450Hでも大きくフレームレートが下がることは無いと思います。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリには、DDR4-320を搭載しています。メモリ帯域は最新規格のDDR5メモリと比較すると狭いですが、DDR4メモリにしては広いです。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません
グラフィックス
グラフィックスは、GeForce RTX 40シリーズの中ではミドルクラスに位置する「GeForce RTX 4050 Laptop」を搭載しています。メーカーの設定する最大グラフィックスパワーを確認すると45Wと低い設定値でした。
3DMark のベンチマークの結果は以下の通りです。前世代の95WのGeForce RTX 3050 Tiよりも高いスコアです。グラフィックスメモリには6GBを搭載しており、最新のゲームにも対応できるVRAM容量です。なお、動作モードを変更しても、スコアはそれほど差がありませんでした。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
GPU-Zで確認したGeForce RTX 4050 Laptopの情報は次の通りです。動作モードを変更しても、GPUクロックなどに変化はありませんでした。
ストレージ
ストレージには、512GBのPCIe Gen4 SSDを搭載しています。アクセス速度はGen4 SSDにしてはやや遅めですが、十分な速度が出ています。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ゲームベンチマーク&フレームレート
いくつかのゲームで計測した平均フレームレートを掲載します。
他のグラフィックスとも比較していますが、すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。なお、ここでは、動作モードは「究極のパフォーマンス」モードでフレームレートを計測しています。
本製品の「GeForce RTX 4050 Laptop」は、最大グラフィックスパワー45Wと低く設定されたエントリークラスのグラフィックスであるものの、最新世代のグラフィックスとあって、「軽め~中程度の重さ」のゲームなら最高設定でも高いフレームレートが出ています。
負荷の重い最新のゲームでも、DLSSや、対応しているゲームはフレーム生成を有効にすることによって、フレームレートを底上げすることができ、高めの設定でプレイが可能です。
144Hzの高リフレッシュレート液晶を活かすには、設定を落とす必要がありますが、安いエントリークラスのゲーミングPCとしては、十分な性能ではないかと思います。
重い部類のゲーム
ホグワーツ・レガシー(DX12)
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 72 fps |
高 | 48 fps | |
最高 | 40 fps | |
最高 DLSS:バランス フレーム生成:オン |
73 fps |
重い部類のゲーム
FORSPOKEN(DX12)
|
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 102 fps |
高 | 51 fps | |
最高 | 36 fps | |
最高 DLSS:バランス |
50 fps |
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
|
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 93 fps |
高 | 72 fps | |
ウルトラ | 60 fps | |
ウルトラ フレーム生成:オン |
87 fps |
重い部類のゲーム
Forza Horizon 5(DX12)
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||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 155 fps |
最高 | 113 fps | |
エクストリーム | 54 fps |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
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||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 120 fps |
標準品質 | 93 fps | |
高品質 | 68 fps |
中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 151 fps |
高 | 94 fps | |
ウルトラ | 78 fps |
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最低 | 138 fps |
中 | 99 fps | |
最高 | 83 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 163 fps |
高 | 140 fps | |
最高 | 113 fps |
中程度の重さのゲーム
フォートナイト [チャプター4 シーズン2]
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フォートナイトについては、レンダリングモードを「DirectX 12」にしたときと、「パフォーマンス - 低グラフィック忠実度」にしたときの平均フレームレートを掲載しました。
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 123 fps |
高 | 51 fps | |
最高 | 41 fps |
※テンポラルスーパー解像度:ネイティブ
※バトルロワイヤル ソロで計測
解像度 | その他設定 | 平均fps |
1920x1080 | 3D解像度:100% メッシュ:高 描画距離:最高 |
155 fps |
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 225 fps |
高 | 116 fps |
レイトレーシングとDLSS3のベンチマーク
「Ada Lovelace」アーキテクチャを採用したGeForce RTX 40シリーズでは、第4世代「Tensorコア」とフレーム生成技術が追加された「DLSS3」機能を利用することができます。
対応したタイトルであれば、「DLSS」や「フレーム生成」を有効にすることで、飛躍的にフレームレートを向上させることが可能です。
下記の表はレイトレーシング環境において、DLSSオフ、DLSS2、DLSS3にしたときの平均フレームレート比較です。なお、今回は、最大グラフィックスパワーが低いこともあり、レイトレーシング強度を低設定で計測しています。
下記の通り、フレーム生成技術が追加された「DLSS3」では、フレームレートが最大3倍向上します。対応したゲームなら、DLSSとフレーム生成技術により、レイトレーシング環境でも高いフレームレートでプレイが可能です。
重い部類のゲーム
ホグワーツ・レガシー(DX12)
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||||
---|---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS:オフ | DLSS2 | DLSS3 |
1920x1080 | レイトレ:低 | 29 fps | 37 fps | 58 fps |
※DLSS3は「フレーム生成」を有効
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
|
||||
---|---|---|---|---|
解像度 | 品質 | DLSS:オフ | DLSS2 | DLSS3 |
1920x1080 | レイトレ:低 | 41 fps | 61 fps | 80 fps |
※DLSS3は「フレーム生成」を有効
クリエイターソフトの処理時間
以下、各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。ここでも、動作モードはすべて「究極のパフォーマンス」モードで計測しています。
デフォルトの設定のままの場合、このPCだと、GPUが使われませんが、Core i7-12650Hを搭載しているにしては遅い書き出し時間でした。書き出しにGPUを使用する設定をONにすると、やや速くなります。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
最新世代のグラフィックスを搭載していることもあり、エントリークラスにしては書き出し時間はそこそこ速かったです。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
DaVinci Resolove Studio 18による書き出し時間はこちらです。こちらもエントリークラスにしてはそこそこ高速でした。
DaVinci Resolove Studio 18による、「AV1 NVIDIA」での書き出し時間はこちらです。
CPUのみで実行するx265エンコードです。こちらも、そこそこ速いエンコード速度です。
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートは、PowerDeliveryには対応していませんが、映像出力には対応しています。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | × | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | × | × | × | |
PD充電器 ※1 |
140W アドテック PD3.1充電器 | × | ― | ― |
61W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
45W Lenovoウルトラポータブル | × | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 (4Kモニター) |
× | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KモニターへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、RGBで出力できています。
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「1.86kg」と記載されており、当サイトで計測した質量は次の通りで、公表値とほぼ同じでした。15インチの外部グラフィックスを搭載したゲーミングノートPCとしては、2kgを切るので軽量です。ACアダプターも薄型で軽いので、持ち運びしやすいと思います。
質量 | |
PC本体 | 1.84kg |
ACアダプター | 432g |
バッテリー駆動時間のチェック
MSI Cyborg 15 A12Vのバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は52.4Whと普通の容量です。
当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。動画再生のような負荷の軽い作業であれば、ある程度のバッテリー駆動が可能です。
ゲーム時は1時間ほどしか持ちませんが、ほとんどのゲーミングノートPCはこのくらいのバッテリー駆動時間です。また、ACアダプターに接続しないとフレームレートが制限されて、カクついた動きになるので、ACアダプターに接続しながら使うことを推奨します。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | 最大9時間 |
(2) 動画再生時 | 3時間41分 |
(3) FF14ベンチ | 1時間03分 |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) FF14ベンチをループ実行
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラを液晶上部に搭載しており、画質は普通です。物理シャッターはありません。また、IRカメラも非搭載なので、Windows Helloの顔認証は使用することができません。
スピーカー
スピーカーは、底面の左右に配置されており、最大音量はそこまで大きくありませんが、音質はそこまで悪くありません。ノートPC基準で10点満点で5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。なお、動作モードは「バランス」と「究極のパフォーマンス」で計測しています。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPUクロック、CPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
「バランス」モードの場合、CPU電力は、初動のターボブースト時を除くと32W~55Wの間を行き来しており安定しません。プロセッサーベースパワーが45WのCPUなので、CPU電力の平均値としては普通の数値かなと思います。このときのCPU温度はやや高めです。
「究極のパフォーマンス」モードにすると、CPU電力が上がりますが、やはりCPU電力は安定せず、41W~60Wの間を行き来しています。CPU温度も高めです。
- バランス
- 究極のパフォーマンス
ゲーム時のCPU温度、GPU温度
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中の大まかなCPU温度と、GPU温度の推移は下図の通りです。
「バランス」モードだとCPU温度は最も高くて86℃前後、GPU温度は最大で79℃と、やや高めですが問題ない温度です。
「究極のパフォーマンス」モードの場合、冷却ファンが最大になり、CPU温度は80℃前後まで下がり、GPU温度は最大でも68℃前後で抑えられています。
「バランス」モードだと冷却ファンの騒音を抑えることができる分、内部温度がやや高くなってしまうので、音が気にならなければ、ゲームをする時は「究極のパフォーマンス」モードでもいいと思います。
- バランス
- 究極のパフォーマンス
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はファンが動作していないとほぼ無音です。FF15ベンチマークを実行したときは、「バランス」モードだとファンは控えめに動作しますが、「究極のパフォーマンス」モードだとファンが最大で動作するため、高めの騒音値となります。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。
ゲーム時はキーボード面の温度が上がりますが、パームレスト部の温度はそれほど変化しておらず、「WASD」キーの付近もそれほど高い温度にはなっていないので、ゲーム時でも不快感はなく、普通にゲームが楽しめると思います。
なお、「究極のパフォーマンス」にすると、ファンが高速回転するので、表面温度がやや下がります。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご覧下さい。
一般的なノートPCよりは高い消費電力ですが、エントリークラスのグラフィックスということもあり、極端に高い消費電力ではありません。
外観のチェック
MSI Thin GF63 12Vの外観のチェックです。
黒いボディにキーボードの側面が赤色になっている点が特徴的で、MSIらしい筐体デザインです。
天板はヘアライン加工が施されており、ドラゴンのエンブレムが印字されています。なお、このエンブレムは光りません。
閉じた時の厚みは21.7mmとゲーミングノートとしては薄型です。背面にはHDMIがあります。
インターフェイスは、以下のとおりです。右側面にはUSB3.2 Gen1 Type-A×2、映像出力対応のUSB3.2 Gen1 Type-C、1Gbpsの LANポートが搭載されています。
左側面にはUSB3.2 Gen1 Type-A、電源コネクタが搭載されています。主要なポートは右側面に集約されているので、ケーブルを接続すると、マウスの操作の邪魔になりやすいです。
液晶が開く最大の角度はご覧の通りです。
底面です。
ネジの1つに「FACTORY SEAL」が貼られています。このシールを剥がすと、保証対象外となるためご注意下さい。
内部の熱は背面と左側面の2ヶ所から排気します。
ACアダプターは薄型かつ軽量で持ち運びしやすいサイズです。
電源コネクタは側面に配置されており、排気口に当たらないように接続することができます。
ACアダプターの容量は120Wです。
まとめ
以上が、MSI Thin GF63 12Vのレビューです。
最新のノート用グラフィックス「GeForce RTX 4050 Laptop」を搭載し、液晶には144Hzの高リフレッシュレート液晶を採用したゲーミングノートPCです。
グラフィックスはエントリークラスで、最大グラフィックスパワーも45Wと低く設定されているものの、軽いゲームから中程度の重さなら、最高設定でも高いフレームレートで快適にプレイできる性能です。
さらに、DLSSやフレーム生成に対応したタイトルであれば、フレームレートを飛躍的に向上させることができるので、負荷の重いゲームでも、高い設定でプレイすることも可能です。
Core i5-12450H搭載モデルであれば、15万円台からと安く購入することができ、フォートナイトやAPEX、VALORANTなどの人気ゲームも問題なくプレイできる性能です。
筐体自体も薄型かつ軽量で、ACアダプターと合わせても約2.3kgなので、外へ持ち運びしやすいと思います。特に軽めのゲームを主にプレイする方や、持ち運び用のサブ機が欲しい方におすすめです。
ただし、液晶の色域は狭く、クリエイティブな作業には向きません。また、ゲーミングノートPCにしては残像がやや多めです。
15万円台から購入できる最新ゲーミングノート
MSI Thin GF63 12V
特徴
- 最新のRTX 4050 Laptop搭載
- Core i5モデルなら15万円台からと格安
- 144Hzの高リフレッシュレート液晶で滑らかな映像
こんなあなたに
- 軽めのゲームを長時間プレイする方
- 価格15万円台[税込]~
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三度の飯よりゲームが好き。 面白ければどんなゲームもプレイするが、中でも好きなジャンルは2D格闘ゲーム。2009年からSteamでPCゲーム漁りを始めてからゲーミングPCに興味を持ち、ライター業を経てレビュアーへ。これまで300台以上のゲーミングPCを実機でテストし、レビュー記事を執筆。おじいちゃんになってもPCゲーマーでありたい。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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