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MSI Stealth 15M B12Uの実機レビュー
CPU | Core i7-1280P |
---|---|
GPU | GeForce RTX 3060 |
メモリ | 16GB DDR4 |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
液晶サイズ | 15.6インチ |
液晶種類 | FHD 144Hz 非光沢 |
質量 | 約1.8kg |
バッテリー | 52Wh |
価格[税込] | 22万円台~ |
MSI Stealth 15M B12Uは、質量が約1.8kg、厚さが約17mmと、軽さと薄さが特徴的な15.6型のゲーミングノートPCです。
ゲーミングノートに搭載されることが多いHシリーズCoreプロセッサーではなく、PシリーズのCore i7-1280Pを搭載し、スリムなボディでも安定した動作が可能となっています。処理性能も予想以上に高かったです。
出張時や友達の家にPCを持ち出して、外出先でもゲームをしたい方におすすめの機種です。
MSI Stealth 15M B12Uを買うなら、パソコンSHOPアーク(Ark)がおすすめです。MSI認定のショップで、メモリやストレージのカスタマイズも可能です。
購入はこちら(パソコンSHOPアーク)
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-1280P、16GBメモリ、GeForce RTX 3060、512GB NVMe SSD
目次
お忙しい方は、「MSI Stealth 15M B12Uの特徴」のみお読みください。
MSI Stealth 15M B12Uの特徴
軽くてスリムなゲーミングノートPC
MSI Stealth 15M B12Uは、15.6型のゲーミングノートPCでありながら、質量が約1.8kg、厚さが約17mmと、軽さと薄さが特徴的な機種です。
排気口などを見てもごつくなく、スマートなデザインです。
この軽さと薄さを活かして、出張や旅行などの外出先にもゲーミングノートPCを気軽に持ち運ぶことができます。友人宅などに集まって一緒にゲームをプレイする、といった使い方もしやすいです。
第12世代Core i7-1280P搭載
MSI Stealth 15M B12Uは、第12世代Coreを搭載していますが、ゲーミングノートPCに多い45WクラスのHシリーズCoreプロセッサーではなく、28Wクラスの第12世代Core i7-1280Pを搭載しています。
それでも、CPUのベンチマークでは、Core i7-11800Hとほぼ同程度のマルチコアスコアでしたし、シングルコアにおいてはCore i7-11800Hを超えるスコアが出ていました。実際のゲームプレイでも、Hシリーズプロセッサー + 外部GPUの構成のゲーミングノートPCと遜色のないフレームレートでプレイできました。また、クリエイター向けソフトの動作も快適でした(詳細については、「こちら」をご覧ください)。
メモリ・ストレージのカスタマイズも可能
Stealth 15M B12Uを購入する場合、パソコンSHOPアークなどのMSI公認サポート店であれば、メモリやストレージをカスタマイズすることができます。パソコンSHOPアークのカスタマイズメニューを見ると、最大で64GBメモリ、2TB PCIe Gen4 SSDを選択することができました。
スロットメモリと、M.2 SSDなので、購入後に自分でメモリやストレージを換装することもできそうですが、裏のネジの1つに貼られている「FACTORY SEAL」を破くと、メーカー保証がなくなってしまいます。安価な機種ではないので、カスタマイズする場合は、パソコンSHOPアークなどでカスタマイズして購入することをおすすめします。
やや気になる部分
Stealth 15M B12Uは、画像・動画編集などのクリエイター向けソフトも快適に動作しますが、当サイト計測でsRGBカバー率60.5%と色域が狭いです。sRGB 100%クラスの色域があれば、持ち運びやすいクリエイティブな作業用のノートPCとしても使えたと思うので、 やや残念です。
また、タッチパッドがやや右寄りに配置されているため、ホームポジションに手を置くと、下の画像のように右手がタッチパッドに重なってしまうため、右手にやや違和感を感じます。ゲーム時は問題ないのですが、普通に文字をタイピングするときはやや気になります。
各用途の快適度
Stealth 15M B12Uの各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分なスペックで快適に動きます。 |
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動画鑑賞 | ○ | 液晶の色域は広くありませんが、スピーカー音はややいいです。普通に動画鑑賞を行えます。 |
オンライン会議 | ○ | ウェブカメラ、マイク、スピーカーが付いており、普通にオンライン会議に参加できます |
RAW現像 画像編集 |
○ | Alder Lake-Pですが、CPU性能は高めでした。ただし、当サイト計測で、sRGBカバー率60.5%とディスプレイの色域が狭いです。 |
動画編集 | ○ | 4K動画の編集作業も快適で、実用的な時間での書き出しも可能です。ただし、液晶の色域が狭いので、色の調整には適していません。 |
ゲーム | ◎ | ミドルクラスのゲーミング性能と、残像の少ない144Hz液晶を搭載しています。画質を調整することで、多くのゲームを快適にプレイすることができます。 |
ゲームベンチマーク&フレームレート
動作モード
ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをプレイし、Afterburnerで計測したフレームレートを掲載します。
Stealth 15M B12Uでは、「MSI Center」で動作モードを変更することができます。ここでは「究極のパフォーマンス」にしてゲームのフレームレートを計測しています。
各ゲームの平均フレームレート
いくつかのゲームの平均フレームレートを掲載します。他のグラフィックスとも比較していますが、すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。
今回チェックしたゲームでは、高画質設定でも、軽い部類のゲームであれば100 fps以上、中程度の重さのゲームでも60 fps以上でプレイできました。重い部類のゲームでも、画質を落とせば快適なプレイが可能でした。
eスポーツなどの動きの激しいゲームを含め、多ジャンルのゲームを快適にプレイできる性能を備えています。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 90 fps |
高 | 59 fps | |
ウルトラ | 47 fps | |
レイトレ:中 | 40 fps | |
レイトレ:ウルトラ | 34 fps |
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン(DX12)
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解像度 | 品質 | レイトレ | DLSS | 平均fps |
1920 x 1080 |
低 | オフ | オフ | 96 fps |
高 | オフ | オフ | 80 fps | |
最大 | オフ | オフ | 43 fps | |
オフ | 高性能 | 61 fps | ||
最大 | 高性能 | 29 fps |
重い部類のゲーム
Forza Horizon 5(DX12)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 139 fps |
高 | 98 fps | |
エクストリーム | 47 fps |
重い部類のゲーム
ボーダーランズ3(DX12)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 116 fps |
高 | 76 fps | |
ウルトラ | 62 fps |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 114 fps |
標準品質 | 88 fps | |
高品質 | 67 fps |
中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 41361 / 154 fps |
高 | 16179 / 93 fps | |
ウルトラ | 11452 / 78 fps |
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
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解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920 x 1080 |
最低 | オフ | 131 fps |
中 | オフ | 101 fps | |
最高 | オフ | 84 fps | |
クオリティ | 102 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 標準(ノート) | 154 fps |
高(ノート) | 131 fps | |
最高品質 | 110 fps |
中程度の重さのゲーム
フォートナイト
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 312 fps |
高設定 | 124 fps | |
最高設定 | 100 fps |
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 193 fps |
高設定 | 125 fps |
軽い部類のゲーム
VALORANT
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 324 fps |
高設定 | 236 fps |
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 非常に低い | 215 fps |
中型 | 188 fps | |
ウルトラ | 147 fps |
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
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解像度 | 品質 | 平均スコア |
1920x1080 | 最高品質 | 23149(すごく快適) |
その他のゲーム
上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
ディスプレイのチェック
Stealth 15M B12Uのディスプレイの詳細なチェックです。
パネルは、「BOE CQ NV156FHM-NX4」でした。
144Hzのハイリフレッシュレートに対応したFHD液晶です。色域は狭いですが、映り込みが抑えられており、フリッカーもなく、残像も少ないので、ゲームがしやすいです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。なお、最大輝度は、当サイトの計測では242cd/m2と普通です。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
遅延
キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約69msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延は少ないほうだと思います。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、144Hz(1秒間に144フレームを表示)のディスプレイで2フレーム前くらいまで残像がありました。普通のノートPCの60Hz(1秒間に60フレームを表示)のディスプレイでは、2フレームくらい前まで残像が表示されることを考えると、本製品の液晶の残像は少ないと思います。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
実測で、キーピッチは縦:約19mm、横:約19mm、キーストロークは約1.3mmです。キーストロークはやや浅めで、キートップはほぼフラットです。
一つの枠に複数のキーが配置されている部分があり、一部のキーはサイズが小さいです。また、「enter」キーの右にもう一列キーが配置されています。「DELETE」キーが、「backspace」キーの上ではなく右隣にあったり、右「shift」キーが「enter」キーの真下ではないなど、標準的なキー配置とはやや異なる部分があります。この辺りは、慣れが必要だと思います。また、上でも書いたように、ホームポジションに手を置くと、右手がタッチパッドに重なるので、やや違和感を感じます。キー自体は普通の打ちやすさです。左手はタッチパッドに重ならないので、ゲームは普通にしやすいです。
タッチパッドの使い心地は普通です。
キーボードには、エリアごとに異なる色のバックライトが配置されています。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。ここでは、いくつかある動作モードのうち、デフォルトの「Smart Auto」モードと、最も高いパフォーマンスが出る「究極のパフォーマンス」モードでベンチマークなどを計測しました。
CPU
Stealth 15M B12Uは、Core i7-1280Pを搭載しており、ベンチマークの結果は以下のとおりです。
Hシリーズではなく、Pシリーズの第12世代Coreプロセッサーではありますが、Pコア:6、Eコア:8を備えた、Alder Lake-Pとしては最上位となるプロセッサーなので、第11世代Core i7-11800Hに近いマルチコアスコアが出ていました。シングルコアは、Core i7-11800Hを超える高いスコアでした。
なお、「究極のパフォーマンス」モードにすることで、「Smart Auto」モード時よりもスコアが少しアップしているので、高めの処理性能が必要な場合は、「究極のパフォーマンス」モードで使用するとよさそうです。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリはDDR4-3200です。DDR4-3200の割には比較的速いです。なお、スロットメモリなので換装もできそうです。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません
グラフィックス
グラフィックスには、GeForce RTX 3060 Laptopを搭載しています。
メーカーが設定する最大グラフィックスパワーは、75Wでした。薄型ボディということで、そこまで高い数値ではありません。
ベンチマークの結果は、以下のとおりです。
最大グラフィックスパワー75WのRTX 3060 Laptopとしては、順当なスコアでした。
動作モードを、「Smart Auto」から「究極のパフォーマンス」に変更すると、グラフィックス性能が少しアップします。ただし、少ししか変わらないので、ゲームのようなグラフィックス性能を使用する処理でも「Smart Auto」モードを選んでもいいと思います。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
GPU-Zで確認したGeForce RTX 3060 Laptopの情報は次の通りです。
ストレージ
ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しており、高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
クリエイターソフトの処理時間
以下、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間です。
LightroomによるRAWデータの書き出しは非常に速かったです。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
RTX 3060 Laptopを搭載しているので、ニューラルフィルターのような処理も比較的速いです。
処理時間 | |
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) | 約3秒 |
ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2)) | 約1分13秒 |
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) | 約2分26秒 |
スーパー解像度 | 約4秒 |
4K動画の書き出しも速いです。編集作業時も快適に動きます。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※ MacBook以外(Windowsノート)は、エンコーダーに、QSV、NVIDIA、AMD等を選択
CPUのみで実行するx265エンコードですが、第11世代Core i7-1195G7よりも随分短い時間で処理が完了しました。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートの動作チェックは、以下のような結果となりました。
USB-Cポートを2つ備えていますが、そのうちの1ポートは、映像出力に対応しており、下表のような結果となりました。Thunderboltや、Power Deliveryには非対応です。また、もう一つのUSB-Cポートは、データ転送機能のみとなっています。
欲を言えば、インテルCPU搭載なので、USB-CポートがPower Deliveryにも対応しているとよかったです。対応していれば、外出先で負荷が低めの作業をするときに、充電しながら使えるので便利でした。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | × | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | × | × | × | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | × | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 | EIZO ColorEdge CS2740 | × | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、RGBで表示されています。
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「1.8kg」と記載されています。当サイトの計測では、もう少し質量がありましたが、15.6型のゲーミングノートPCとしては軽いです。ACアダプターと合わせても、2.5kgを切っており、持ち運びがしやすいです。
質量 | |
PC本体 | 1.844kg |
ACアダプター | 602g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は、仕様表では52Whとなっており、ソフト上で確認した容量もほぼ同じでした。
当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。高性能なパーツを搭載し、バッテリー容量も特別大きいわけではないので、ゲームのような高い負荷がかかる場合のバッテリー駆動時間は短いです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0測定方法 | ー |
(2) PCMark 10 Modern Office | 4時間6分 |
(3) PCMark 10 Gaming | 1時間2分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラには、物理的なシャッターは付いていません。また、IRカメラも非搭載なので、Windows Helloの顔認証は使用できません。
Webカメラは、720p HDカメラです。やや暗めの画像でした。細部には粗さもありますが、ノートパソコンに搭載されるWebカメラとしては、普通の性能だと思います。
スピーカー
スピーカーは、底面の左右に2W x2スピーカーが配置されています。音質はややよく、ノートPC基準で10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度の推移を確認します。
「Smart Auto」モードでは、1分ほど経過した後、CPU電力は28W前後で推移し、CPU温度は60℃台に収まっています。
「究極のパフォーマンス」モードでは、2分ほど経過した後から、CPU電力が31W前後で推移し、CPU温度は70℃以下を維持しています。
どちらのモードでもCPU温度はそこまで高くないです。
- Smart Auto
- 究極のパフォーマンス
ゲーム時のCPU、GPU温度の詳細
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマークを実行したときのCPU/GPU温度を計測した結果は下図の通りです。
「Smart Auto」モードでは、CPU温度は概ね80℃台前半、GPU温度は74℃前後に収まっています。一方、「究極のパフォーマンス」モードでは、CPU温度の振れ幅が大きくなり、90℃台になる時間も増えています。GPU温度は75℃前後です。
「究極のパフォーマンス」モードでは、CPU温度が少し高めですが、スリムタイプのゲーミングノートPCなので仕方のない部分だと思います。室内の温度が高い場合など、CPU温度が気になる場合は、「Smart Auto」モードを選択するといいかもしれません。
- Smart Auto
- 究極のパフォーマンス
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
「Smart Auto」モードでは、アイドル時は、ほぼ無音です。FF15のベンチマークのような高い負荷がかかると、騒音値が上がります。「究極のパフォーマンス」モードだと、ゲーム時の騒音値はもう少し上がりますが、全体的に同等他機種と同じぐらいの騒音レベルだと思います。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。
ゲーム中は、キーボード面の上部の温度が熱くなり、キーボード部の温度も上がっています。パームレスト部分も手を置いていると暖かく感じます。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
外部グラフィックスを搭載しているため、一般的なノートPCよりは高い消費電力ですが、CPUがAlder Lake-Pなので、ゲーミングノートPCとしては低めの消費電力です。
外観のチェック
Stealth 15M B12Uの外観のチェックです。
ごつめのデザインではなく、一見すると普通のノートPCのようにも見えます。スマートで、かっこいいデザインです。
ボディカラーは、コアブラックです。
天板には、MSIのロゴマークが配置されています。これまでのMSIのゲーミングノートPCとは、ロゴマークのデザインと配置場所が変わっています。
閉じた時の画像です。厚さは約17mmです。外部グラフィックスを搭載したゲーミングノートPCと思えないような薄さです。
インターフェイスには、USB3.2 x2、USB-C x2(うち1ポートは映像出力対応)、HDMIを備えています。LANポートやSDカードリーダーはありません。
液晶面は約180度開き、ほぼフラットになります。
底面の画像はご覧のようになっています。吸気しやすい構造です。
底面のネジの1つに「FACTORY SEAL」が貼られています。このシールを剥がすと、保証対象外となります。自分でメモリやストレージのカスタマイズを行おうと考えている方は、ご注意下さい。できれば、パソコンショップ アークなどで購入時にカスタマイズして買った方がいいと思います。
ACアダプターは、180Wです。
まとめ
以上が、MSI Stealth 15M B12Uのレビューです。
MSI Stealth 15M B12Uは、質量が約1.8kg、厚さが約1.7mmと、軽さと薄さが特徴的な15.6型ゲーミングノートPCです。ACアダプターと合わせても約2.5kg程度と軽いため、気軽に持ち運ぶことができます。出張などで移動することが多い方や、友人宅などで集まってゲームをプレイする機会が多い方におすすめです。
CPUには、一般的なゲーミングノートPCが搭載するHシリーズCoreではなく、TDPの低いPシリーズのCore i7-1280Pを搭載しています。放熱を抑えつつも、第11世代Core i7-11800Hと同程度のマルチコアスコアが出ており、ゲームのフレームレートが大きく下がるということもありませんでした。
外部グラフィックスにはRTX 3060 Laptopを搭載し、ミドルクラスのゲーミング性能を備えています。重いゲームでなければゲームであれば、高めのフレームレートでプレイできます。重いゲームでもグラフィック品質を下げれば60fps以上の平均フレームレートが出ます。
搭載する144Hz液晶は、残像も少なめで、動きの激しいゲームもプレイしやすいです。ただし、色域は広くないので、クリエイター向けソフトの使用にはあまり適していません。
頻繁に持ち運んで、移動先でも快適にゲームをプレイしたい方にぴったりの機種です。
持ち運びやすいゲーミングノート
MSI Stealth 15M B12U
特徴
- 軽くて薄いゲーミングノート
- Alder Lake-Pの第12世代Core i7-1280P搭載
- 144Hz液晶搭載、ただし色域は狭め
こんなあなたに
- 持ち運びしやすいゲーミングノートPCが欲しい方
- 価格22万円台[税込]~
カスタマイズするならArk
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1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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